JP3541303B2 - 自動車のロッカパネル組付け構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のフロア部を構成するロッカパネルの組付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車のフロア部は、図5,図6に示すように、フロアパネル50の左, 右側縁に車体前後方向に延びるロッカパネル51のロッカインナ52を接続し、左, 右のロッカインナ52間に車幅方向に延びるクロスメンバ53を接続するとともに、該クロスメンバ53をフロアパネル50の上面に接続した構造となっている。
【0003】
上記クロスメンバ53は断面ハット状のもので、これの左, 右端部には横フランジ53aに続いて端面フランジ53bが形成されている。またロッカインナ52は上側縦フランジ52aに内側に屈曲して延びる上壁部52bを形成し、これに続いて下方に少し湾曲して延びる側壁部52cを形成するとともに、該側壁部52cに下側縦フランジ52dを形成した構造となっている。そしてロッカインナ52の上壁部52bに上記クロスメンバ53の横フランジ53aが、側壁部52cに端面フランジ53bがそれぞれスポット溶接される(例えば、特開平6−144298号公報参照)。
【0004】
このロッカインナ52を組付けるには、従来、予めクロスメンバ53が溶接されたフロアパネル50を支持台上に固定する。またロッカインナ52を治具に固定し、この状態で治具によりロッカパネル52を車両外方からA方向(図5の→印参照)にクロスメンバ53にセットし、この後スポット溶接する場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の組付け構造では、図7に示すように、例えばクロスメンバ53とロッカインナ52´との間にセット位置の上下方向のばらつきBがある場合には、クロスメンバ53の横フランジ53aに当たってセットできない場合があり、組付け作業がスムーズに行えないという問題が生じる。
【0006】
ここで、セットをし易くするには、図8に示すように、横フランジ53aを少し上方に屈曲させて、該横フランジ53aにすくい角Cを設けることにより、ばらつきを吸収することが考えられる。しかしながら、ばらつきBが小さい場合には吸収できるものの、ばらつきが大きくなると対応できない。
【0007】
本発明は上記従来の状況に鑑みてなされたもので、ばらつきが大きい場合にも組付け作業をスムーズにできる自動車のロッカパネル組付け構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フロアパネルの上面に接合され車幅方向に延びるクロスメンバの端面に横フランジを突出形成し、上記フロアパネルの左, 右側部に車体前後方向に延びるロッカパネルを配設し、該ロッカパネルのロッカインナを縦フランジに続いて内側に屈曲して延びる上壁部及び該上壁部に続いて下方に延びる側壁部を有する形状とし、上記ロッカインナを車両外方からこれの上壁部に上記クロスメンバの横フランジが当接するように組付けるようにした自動車のロッカパネル組付け構造において、上記横フランジの少なくとも先端縁に凹状のビード部を形成し、上記側壁部の上縁部に該ビード部が当接する傾斜状のガイド面を有する凸部を膨出形成し、上記上壁部にビード部が係合する凹部を上記ガイド面に連なるように形成したことを特徴としている。
【0009】
【発明の作用効果】
本発明のロッカパネルを組付けるには、治具に固定されたロッカインナを車両外方からクロスメンバに組付ける。そしてこの組付け時にロッカインナに上下方向のばらつきがある場合には、該クロスメンバのビード部がロッカインナのガイド面に当接し、この状態でロッカインナを押し込むとビード部がガイド面に沿って移動し、該ガイド面を乗り越えると同時に凹部に係合する。これにより横フランジは上壁部に合わさることとなり、この後両者をスポット溶接する。
【0010】
このように本発明の組付け構造によれば、クロスメンバの横フランジにビード部を形成し、ロッカインナの側壁部にガイド面を有する凸部を形成したので、ロッカインナ組付け時に上下方向のばらつきが生じた場合には、ビード部の先端が最初にガイド面に当接し、該ガイド面に沿って摺動することによりばらつきを吸収でき、これにより組付け作業をスムーズに行うことができる効果がある。この場合、上記ビード部の先端だけが当接するので、横フランジの前縁全長に渡って当接する場合に比べて摺動抵抗を小さくでき、この点からも組付けをスムーズに行うことができる。
【0011】
上記ガイド面をロッカインナの側壁部に形成したので、上下方向のばらつきが大きい場合にも対応でき、また上記ガイド面と上壁部の凹部とを連続させたので、ビード部がガイド面を乗り越えると同時に凹部に係合することとなり、これにより横フランジと上壁部との位置合わせを確実に行うことができ、この点からも組付け作業をスムーズに行える効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図4は、本発明の一実施形態による自動車のロッカパネル組付け構造を説明するための図であり、図1〜図3はそれぞれロッカパネルの組付け状態を示す分解斜視図,断面図,分解斜視図、図4は本実施形態の組付け構造が適用された自動車の車体側面図である。
【0013】
図において、1はワゴン型自動車であり、これの車体2は左, 右のサイドパネル3の後端にクォータパネル4を接続し、該サイドパネル3,及びクォータパネル4の上端間にルーフパネル5を配設するとともに、下端間にフロアパネル6を配設して車室を形成した概略構造のものである。
【0014】
上記サイドパネル3は、ルーフパネル5の左, 右側縁に沿って車体前後方向に延びるルーフサイドレール7と、フロアパネル6の左, 右側縁に沿って前後方向に延びるロッカパネル8との間に上下方向に延びるフロントピラー9,センタピラー10を架設してフロントドア開口3aを形成し、該センタピラー10とクォータパネル4のクォータピラー4aとでリヤドア開口3bを形成した構造のものであり、この各ドア開口3a,3bには不図示のフロントドア,リヤドアが開閉自在に配設されている。
【0015】
上記フロアパネル6の中央部には前後方向に延びるセンタトンネル6aが凸設されており、該センタトンネル6aの前端部には不図示のシフトレバー,サイドブレーキ等が配設される開口6bが形成されている。また上記フロアパネル6の開口6bの後方には車幅方向に延びる断面ハット状のクロスメンバ15が配設されており、該クロスメンバ15の下フランジ15a,15aはフロアパネル6の上面に溶接されている。このクロスメンバ15に不図示のフロントシートが搭載される。
【0016】
上記クロスメンバ15の長手方向両端面には下フランジ15aに続いて上方に延びる端面フランジ15b,15bが形成されており、この両端面フランジ15bの上端には外側に屈曲して延びる横フランジ15cが形成されている。
【0017】
上記ロッカパネル8はロッカアウタ16とロッカインナ17とを閉断面をなすように接合したものであり、このロッカインナ17は、略垂直に延びる上側縦フランジ17aと、これに続いて内側に略水平に延びる上壁部17bと、該上壁部17bの内端から下方に少し湾曲して延びる側壁部17cと、該側壁部17cの下縁に続いて略垂直に延びる下側縦フランジ17dとから構成されている。
【0018】
上記ロッカインナ17の上壁部17bに上記クロスメンバ15の横フランジ15cが、また上記側壁部17cに左, 右の端面フランジ15bがスポット溶接されている。さらに上記ロッカインナ17の側壁部17cにはフロアパネル6の左, 右側縁部がスポット溶接されている。
【0019】
そして上記クロスメンバ15の横フランジ15cの中央部には凹状のビード部20が凹設されており、該ビード部20はクロスメンバ15の長手方向に延びている。ここで、ビード部20は横フランジ15cの先端縁にのみ形成してもよい。
【0020】
上記ロッカインナ17の側壁部17cの上縁部には断面視で略鼻形状をなす凸部21が内側に膨出形成されている。この凸部21の上面には上記ビード部20の先端20aが当接するガイド面21aが形成されており、該ガイド面21aの傾斜角度θは略45度に設定されている。また上記上壁部17bの該ガイド面21aに臨む部分には凹部22が凹設されており、該凹部22とガイド面21aとは連続面をなすように形成されている。
【0021】
次に本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態においてロッカインナ17を組付けるには、フロアパネル6にクロスメンバ15を予め溶接して一体化し、該フロアパネル6を支持台上に固定する。またロッカインナ17を治具に固定し、この状態で治具によりロッカパネル52を車両外方Aからクロスメンバ15に組付け、この後スポット溶接する。
【0022】
この組付け時に、クロスメンバ15とロッカインナ17との間に上下方向のばらつきBが生じた場合、従来ではクロスメンバ15の横フランジ15cに当たって組付けできないという問題があった。
【0023】
これに対して本実施形態では、クロスメンバ15のビード部20がロッカインナ17のガイド面21aに当接することとなり、この状態でロッカインナ17を→印A方向にさらに押し込むとビード部20の先端20aがガイド面21に摺接しつつ上下方向に相対移動し、該ビード部20がガイド面21を乗り越えると同時に凹部22に係合する。これによりクロスメンバ15の端面フランジ15b,横フランジ15cと、ロッカインナ17の上壁部17b,側壁部17cとの合わせ面をスポット溶接する。
【0024】
このように本実施形態によれば、クロスメンバ15の横フランジ15cにビード部20を凹設し、ロッカインナ17の側壁部17の上縁部にガイド面21aを有する凸部21を膨出形成したので、上下方向のばらつきBはビード部20の先端20aがガイド面21aに沿って摺動することにより吸収されることとなり、これにより組付け作業をスムーズに行うことができる。
【0025】
また上記ビード部20の先端20aだけが当接するので、横フランジの端縁全長に渡って当接する場合に比べて摺動抵抗を小さくでき、この点からも組付けをスムーズに行える。
【0026】
本実施形態では、ロッカインナ17の側壁部17cにガイド面21aを形成したので、ばらつきBが大きい場合にも対応でき、またガイド面21aと上壁部17bの凹部22を連続面をなすように形成したので、ビード部20がガイド面21aを乗り越えると同時に凹部22に係合することとなり、これによりクロスメンバ15とロッカインナ17の車体前後方向における位置合わせを精度よく確実に行うことができる。
【0027】
さらに上記クロスメンバ15にビード部20を形成したことにより、クロスメンバ成形時の皺取りとして機能することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自動車のロッカパネルの組付け状態を説明するための分解斜視図である。
【図2】上記ロッカパネルの組付け状態を示す断面図である(図1のI−I線断面図)。
【図3】上記ロッカパネルのフロアパネル組付け状態を示す分解斜視図である。
【図4】上記ロッカパネルが配設された車体の側面図である。
【図5】従来の組付け状態を示す分解斜視図である。
【図6】従来の組付け構造の斜視図である。
【図7】従来構造の断面図である。
【図8】本発明の成立過程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 自動車
6 フロアパネル
8 ロッカパネル
15 クロスメンバ
15c 横フランジ
17 ロッカインナ
17a 縦フランジ
17b 上壁部
17c 側壁部
20 ビード部
21 凸部
21a ガイド面
22 凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のフロア部を構成するロッカパネルの組付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車のフロア部は、図5,図6に示すように、フロアパネル50の左, 右側縁に車体前後方向に延びるロッカパネル51のロッカインナ52を接続し、左, 右のロッカインナ52間に車幅方向に延びるクロスメンバ53を接続するとともに、該クロスメンバ53をフロアパネル50の上面に接続した構造となっている。
【0003】
上記クロスメンバ53は断面ハット状のもので、これの左, 右端部には横フランジ53aに続いて端面フランジ53bが形成されている。またロッカインナ52は上側縦フランジ52aに内側に屈曲して延びる上壁部52bを形成し、これに続いて下方に少し湾曲して延びる側壁部52cを形成するとともに、該側壁部52cに下側縦フランジ52dを形成した構造となっている。そしてロッカインナ52の上壁部52bに上記クロスメンバ53の横フランジ53aが、側壁部52cに端面フランジ53bがそれぞれスポット溶接される(例えば、特開平6−144298号公報参照)。
【0004】
このロッカインナ52を組付けるには、従来、予めクロスメンバ53が溶接されたフロアパネル50を支持台上に固定する。またロッカインナ52を治具に固定し、この状態で治具によりロッカパネル52を車両外方からA方向(図5の→印参照)にクロスメンバ53にセットし、この後スポット溶接する場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の組付け構造では、図7に示すように、例えばクロスメンバ53とロッカインナ52´との間にセット位置の上下方向のばらつきBがある場合には、クロスメンバ53の横フランジ53aに当たってセットできない場合があり、組付け作業がスムーズに行えないという問題が生じる。
【0006】
ここで、セットをし易くするには、図8に示すように、横フランジ53aを少し上方に屈曲させて、該横フランジ53aにすくい角Cを設けることにより、ばらつきを吸収することが考えられる。しかしながら、ばらつきBが小さい場合には吸収できるものの、ばらつきが大きくなると対応できない。
【0007】
本発明は上記従来の状況に鑑みてなされたもので、ばらつきが大きい場合にも組付け作業をスムーズにできる自動車のロッカパネル組付け構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フロアパネルの上面に接合され車幅方向に延びるクロスメンバの端面に横フランジを突出形成し、上記フロアパネルの左, 右側部に車体前後方向に延びるロッカパネルを配設し、該ロッカパネルのロッカインナを縦フランジに続いて内側に屈曲して延びる上壁部及び該上壁部に続いて下方に延びる側壁部を有する形状とし、上記ロッカインナを車両外方からこれの上壁部に上記クロスメンバの横フランジが当接するように組付けるようにした自動車のロッカパネル組付け構造において、上記横フランジの少なくとも先端縁に凹状のビード部を形成し、上記側壁部の上縁部に該ビード部が当接する傾斜状のガイド面を有する凸部を膨出形成し、上記上壁部にビード部が係合する凹部を上記ガイド面に連なるように形成したことを特徴としている。
【0009】
【発明の作用効果】
本発明のロッカパネルを組付けるには、治具に固定されたロッカインナを車両外方からクロスメンバに組付ける。そしてこの組付け時にロッカインナに上下方向のばらつきがある場合には、該クロスメンバのビード部がロッカインナのガイド面に当接し、この状態でロッカインナを押し込むとビード部がガイド面に沿って移動し、該ガイド面を乗り越えると同時に凹部に係合する。これにより横フランジは上壁部に合わさることとなり、この後両者をスポット溶接する。
【0010】
このように本発明の組付け構造によれば、クロスメンバの横フランジにビード部を形成し、ロッカインナの側壁部にガイド面を有する凸部を形成したので、ロッカインナ組付け時に上下方向のばらつきが生じた場合には、ビード部の先端が最初にガイド面に当接し、該ガイド面に沿って摺動することによりばらつきを吸収でき、これにより組付け作業をスムーズに行うことができる効果がある。この場合、上記ビード部の先端だけが当接するので、横フランジの前縁全長に渡って当接する場合に比べて摺動抵抗を小さくでき、この点からも組付けをスムーズに行うことができる。
【0011】
上記ガイド面をロッカインナの側壁部に形成したので、上下方向のばらつきが大きい場合にも対応でき、また上記ガイド面と上壁部の凹部とを連続させたので、ビード部がガイド面を乗り越えると同時に凹部に係合することとなり、これにより横フランジと上壁部との位置合わせを確実に行うことができ、この点からも組付け作業をスムーズに行える効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図4は、本発明の一実施形態による自動車のロッカパネル組付け構造を説明するための図であり、図1〜図3はそれぞれロッカパネルの組付け状態を示す分解斜視図,断面図,分解斜視図、図4は本実施形態の組付け構造が適用された自動車の車体側面図である。
【0013】
図において、1はワゴン型自動車であり、これの車体2は左, 右のサイドパネル3の後端にクォータパネル4を接続し、該サイドパネル3,及びクォータパネル4の上端間にルーフパネル5を配設するとともに、下端間にフロアパネル6を配設して車室を形成した概略構造のものである。
【0014】
上記サイドパネル3は、ルーフパネル5の左, 右側縁に沿って車体前後方向に延びるルーフサイドレール7と、フロアパネル6の左, 右側縁に沿って前後方向に延びるロッカパネル8との間に上下方向に延びるフロントピラー9,センタピラー10を架設してフロントドア開口3aを形成し、該センタピラー10とクォータパネル4のクォータピラー4aとでリヤドア開口3bを形成した構造のものであり、この各ドア開口3a,3bには不図示のフロントドア,リヤドアが開閉自在に配設されている。
【0015】
上記フロアパネル6の中央部には前後方向に延びるセンタトンネル6aが凸設されており、該センタトンネル6aの前端部には不図示のシフトレバー,サイドブレーキ等が配設される開口6bが形成されている。また上記フロアパネル6の開口6bの後方には車幅方向に延びる断面ハット状のクロスメンバ15が配設されており、該クロスメンバ15の下フランジ15a,15aはフロアパネル6の上面に溶接されている。このクロスメンバ15に不図示のフロントシートが搭載される。
【0016】
上記クロスメンバ15の長手方向両端面には下フランジ15aに続いて上方に延びる端面フランジ15b,15bが形成されており、この両端面フランジ15bの上端には外側に屈曲して延びる横フランジ15cが形成されている。
【0017】
上記ロッカパネル8はロッカアウタ16とロッカインナ17とを閉断面をなすように接合したものであり、このロッカインナ17は、略垂直に延びる上側縦フランジ17aと、これに続いて内側に略水平に延びる上壁部17bと、該上壁部17bの内端から下方に少し湾曲して延びる側壁部17cと、該側壁部17cの下縁に続いて略垂直に延びる下側縦フランジ17dとから構成されている。
【0018】
上記ロッカインナ17の上壁部17bに上記クロスメンバ15の横フランジ15cが、また上記側壁部17cに左, 右の端面フランジ15bがスポット溶接されている。さらに上記ロッカインナ17の側壁部17cにはフロアパネル6の左, 右側縁部がスポット溶接されている。
【0019】
そして上記クロスメンバ15の横フランジ15cの中央部には凹状のビード部20が凹設されており、該ビード部20はクロスメンバ15の長手方向に延びている。ここで、ビード部20は横フランジ15cの先端縁にのみ形成してもよい。
【0020】
上記ロッカインナ17の側壁部17cの上縁部には断面視で略鼻形状をなす凸部21が内側に膨出形成されている。この凸部21の上面には上記ビード部20の先端20aが当接するガイド面21aが形成されており、該ガイド面21aの傾斜角度θは略45度に設定されている。また上記上壁部17bの該ガイド面21aに臨む部分には凹部22が凹設されており、該凹部22とガイド面21aとは連続面をなすように形成されている。
【0021】
次に本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態においてロッカインナ17を組付けるには、フロアパネル6にクロスメンバ15を予め溶接して一体化し、該フロアパネル6を支持台上に固定する。またロッカインナ17を治具に固定し、この状態で治具によりロッカパネル52を車両外方Aからクロスメンバ15に組付け、この後スポット溶接する。
【0022】
この組付け時に、クロスメンバ15とロッカインナ17との間に上下方向のばらつきBが生じた場合、従来ではクロスメンバ15の横フランジ15cに当たって組付けできないという問題があった。
【0023】
これに対して本実施形態では、クロスメンバ15のビード部20がロッカインナ17のガイド面21aに当接することとなり、この状態でロッカインナ17を→印A方向にさらに押し込むとビード部20の先端20aがガイド面21に摺接しつつ上下方向に相対移動し、該ビード部20がガイド面21を乗り越えると同時に凹部22に係合する。これによりクロスメンバ15の端面フランジ15b,横フランジ15cと、ロッカインナ17の上壁部17b,側壁部17cとの合わせ面をスポット溶接する。
【0024】
このように本実施形態によれば、クロスメンバ15の横フランジ15cにビード部20を凹設し、ロッカインナ17の側壁部17の上縁部にガイド面21aを有する凸部21を膨出形成したので、上下方向のばらつきBはビード部20の先端20aがガイド面21aに沿って摺動することにより吸収されることとなり、これにより組付け作業をスムーズに行うことができる。
【0025】
また上記ビード部20の先端20aだけが当接するので、横フランジの端縁全長に渡って当接する場合に比べて摺動抵抗を小さくでき、この点からも組付けをスムーズに行える。
【0026】
本実施形態では、ロッカインナ17の側壁部17cにガイド面21aを形成したので、ばらつきBが大きい場合にも対応でき、またガイド面21aと上壁部17bの凹部22を連続面をなすように形成したので、ビード部20がガイド面21aを乗り越えると同時に凹部22に係合することとなり、これによりクロスメンバ15とロッカインナ17の車体前後方向における位置合わせを精度よく確実に行うことができる。
【0027】
さらに上記クロスメンバ15にビード部20を形成したことにより、クロスメンバ成形時の皺取りとして機能することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自動車のロッカパネルの組付け状態を説明するための分解斜視図である。
【図2】上記ロッカパネルの組付け状態を示す断面図である(図1のI−I線断面図)。
【図3】上記ロッカパネルのフロアパネル組付け状態を示す分解斜視図である。
【図4】上記ロッカパネルが配設された車体の側面図である。
【図5】従来の組付け状態を示す分解斜視図である。
【図6】従来の組付け構造の斜視図である。
【図7】従来構造の断面図である。
【図8】本発明の成立過程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 自動車
6 フロアパネル
8 ロッカパネル
15 クロスメンバ
15c 横フランジ
17 ロッカインナ
17a 縦フランジ
17b 上壁部
17c 側壁部
20 ビード部
21 凸部
21a ガイド面
22 凹部
Claims (1)
- フロアパネルの上面に接合され車幅方向に延びるクロスメンバの端面に横フランジを突出形成し、上記フロアパネルの左, 右側部に車体前後方向に延びるロッカパネルを配設し、該ロッカパネルのロッカインナを縦フランジに続いて内側に屈曲して延びる上壁部及び該上壁部に続いて下方に延びる側壁部を有する形状とし、上記ロッカインナを車両外方からこれの上壁部に上記クロスメンバの横フランジが当接するように組付けるようにした自動車のロッカパネル組付け構造において、上記横フランジの少なくとも先端縁に凹状のビード部を形成し、上記側壁部の上縁部に該ビード部が当接する傾斜状のガイド面を有する凸部を膨出形成し、上記上壁部にビード部が係合する凹部を上記ガイド面に連なるように形成したことを特徴とする自動車のロッカパネル組付け構造。
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JP04051698A JP3541303B2 (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | 自動車のロッカパネル組付け構造 |
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ID=12582692
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JP04051698A Expired - Fee Related JP3541303B2 (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | 自動車のロッカパネル組付け構造 |
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JP6225653B2 (ja) * | 2013-11-14 | 2017-11-08 | マツダ株式会社 | 車両の下部車体構造 |
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1998
- 1998-02-23 JP JP04051698A patent/JP3541303B2/ja not_active Expired - Fee Related
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