JP3541090B2 - アルカリ蓄電池用正極活物質及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアルカリ蓄電池用の正極活物質に関し、詳しくは水酸化ニッケルとコバルト化合物とで固溶体粒子となした水酸化ニッケル活物質の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルカリ蓄電池用ニッケル正極の製法には、ニッケル粉末を焼結した焼結式基板に活物質を充填するいわゆる焼結式と、ニッケル繊維焼結多孔体や発泡ニッケル多孔体などの高多孔度のニッケル多孔体にペースト状の活物質を充填するいわゆるペースト式とがある。しかし、焼結式は、活物質の充填作業が煩雑であり、また基板の高多孔度化に限界があるため、電極の高エネルギー密度化を図り難いという欠点がある。このため、近年では、電池の高エネルギー密度化、低価格化の要請に応えるべく、高多孔度ニッケル体を用いたペースト式のニッケル正極が主流になりつつある。
【0003】
しかしながら、ペースト式は多孔体への高密度充填が可能であるものの、集電体として機能する多孔体の細孔径が大きいために、多孔体と活物質との電気的接触が不充分となり、集電効率が悪いという欠点がある。このため、高密度に充填した活物質の発電能力を十分に引出し得ないという問題がある。
【0004】
そこで、従来よりこのようなペースト式の欠点を改善することを目的とし、▲1▼水酸化ニッケルと水酸化カドミウム又は水酸化コバルトを含む固溶体活物質粉末の表面に水酸化コバルトの被覆層を形成する技術(特開昭62−222566号公報)や、▲2▼水酸化ニッケルの表面部に水酸化ニッケルと水酸化コバルトの固溶体を形成する技術(特開平3−62457号公報)、更には前記特開昭62−222566号公報に記載の技術を一層改良した技術として、▲3▼水酸化ニッケル表面に形成されたコバルト化合物を含む被覆層の上に親水性有機物膜を施す技術(特開平5−151962号公報)などが提案されている。これらの技術を適用した場合、活物質粒子相互間における導電性が向上するため、ニッケル正極の性能を向上させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の技術では、次のような問題点が解決できていない。即ち、水酸化ニッケル粒子表面に水酸化コバルトを配した場合、この水酸化コバルトが活物質粒子相互間の導電性を向上させるが、粒子表面の水酸化コバルトは、過放電時に水酸化ニッケルの内部に拡散し、粒子表面の水酸化コバルト量が減少するという現象が生じる。このため、活物質粒子の導電性が低下し、その利用率が低下し、特に過放電時において十分な電池容量が取り出せなくなるという問題がある。しかし、前記拡散を見込んで予め多量の水酸化コバルトを粒子表面又は活物質全体に配する方法では、水酸化ニッケル量(活物質本体の量)の相対的減少を招くため、エネルギー密度を十分に高めることができなくなる。
【0006】
また、前記▲3▼の技術は、被覆層の上に親水性有機物膜を施すことによりコバルト種が電解液中へ散逸するのを物理的に防止しようとする技術であるので、この技術でも母粒子内部に拡散する現象を抑制できない。
【0007】
本発明は、前記従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、活物質粒子相互間の導電性を少ない量のコバルト化合物でもって効果的に向上させ、かつ過放電時においても母粒子表面近傍のコバルト化合物が水酸化ニッケル母粒子内部へ拡散することのないアルカリ蓄電池用正極活物質、及びそのようなアルカリ蓄電池用正極活物質の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次の特徴を有している。
請求項1記載の発明は、少なくとも水酸化ニッケルと、コバルト化合物とを含有する固溶体粒子を必須構成要素とするアルカリ蓄電池用正極活物質であって、前記固溶体粒子は、粒子表層に高く粒子中心部に向かって減少するコバルト濃度勾配を有することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のアルカリ蓄電池用正極活物質において、前記固溶体粒子の表面に粒子表層のコバルト濃度と同等以上のコバルト濃度を有する水酸化コバルト被覆層が形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記水酸化コバルト被覆層中の水酸化コバルトが、被覆層の形成された固溶体粒子をアルカリと酸素の共存下で加熱処理することによって、2価を超えるコバルト化合物としてあることを特徴とする請求項2記載のアルカリ蓄電池用正極活物質。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1記載のアルカリ蓄電池用正極活物質が、前記固溶体粒子と、前記固溶体粒子表層のコバルト濃度と同等以上のコバルト濃度を有する水酸化コバルト含有粉末とを含むことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4記載のアルカリ蓄電池用正極活物質において、前記固溶体粒子が、更に亜鉛化合物、カドミウム化合物、マグネシウム化合物、マンガン化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を含有することを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、攪拌下ニッケル塩溶液に対し、コバルト塩添加量が連続的または段階的に増加するようにコバルト塩溶液を注加し、これと同時並行的にアルカリ溶液を注加して反応溶液pHを所定値に維持することにより、粒子中心部で低く粒子表層に高いコバルト濃度勾配を有するニッケル・コバルト固溶体粒子を作製する固溶体粒子作製工程を備えるアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法であることを特徴とする
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項6記載のアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法の固溶体粒子作製工程において、反応溶液中にアンモニアを存在させることを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項6ないし請求項7記載のアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法において、更に、前記ニッケル・コバルト固溶体粒子を、少なくともコバルト塩を溶解したコバルト塩溶液に攪拌分散し、この攪拌分散液にアルカリ溶液を注加し分散液pHを所定値に調整することによりコバルト化合物を析出させ、前記ニッケル・コバルト固溶体粒子の表面に水酸化コバルト被覆層を形成する被覆層形成工程を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項8記載のアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法において、更に、前記被覆層形成工程で作製した被覆固溶体粒子にアルカリ金属溶液を含浸させた後、酸素存在下で熱処理するアルカリ熱処理工程を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の発明は、請求項9記載のアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法において、前記アルカリ金属溶液が、水酸化カリウム溶液であることを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の発明は、請求項9ないし請求項10記載のアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法において、前記熱処理の温度が、40〜100℃であることを特徴とする。
【0019】
【実施の形態】
以下、本発明にかかるニッケル固溶体活物質粒子の作製方法およびこの固溶体活物質粒子を用いた正極の製造方法を説明し、その後この正極を組み込んだ電池により各種固溶体活物質粒子の電気化学的特性を説明することにより、本発明の実施の形態を明らかにする。
【0020】
〔各種固溶体活物質粒子の作製〕
(本発明活物質粒子A0 の作製)
先ず、固溶体粒子の全重量を100とするとき、亜鉛とコバルトの金属元素重量分率がそれぞれ0.5重量%、2重量%となるように、硫酸ニッケル水溶液(a液)、硫酸亜鉛水溶液(b液)、硫酸コバルト水溶液(c液)を用意した。次に前記a液とb液を攪拌混合し、このab液に対し、攪拌混合を続けながら、単位時間当たりの注加量が段階的又は連続的に増加するように注加量を制御しながら前記c液を添加するとともに、これと同時並行的にabc反応溶液のpHが所定値に維持されるようにアンモニア水および水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加した。これによりabc反応溶液中に水酸化ニッケルを主成分とする活物質粒子が生成・析出するので、これを採取し、水洗・乾燥してニッケル・コバルト固溶体粒子を得た。以下、このニッケル・コバルト固溶体粒子を本発明活物質粒子A0 とする。
【0021】
上記のようにab液に対するc液の注加量を段階的または連続的に増加する方法で各溶液を反応させた場合、ニッケル化合物、亜鉛化合物、コバルト化合物の3成分からなる固溶体粒子が得られ、この固溶体粒子は、コバルト化合物が粒子内部で低く粒子表面で高い濃度勾配(以下、Co濃度勾配という)をもって粒子内に分散したものとなる。
【0022】
なお、上記a、b、cの各液の濃度および使用量は、反応条件等を勘案して適宜可変するのがよいが、例えば、a、b、c各液の濃度を20重量%とし、この濃度の各液を重量比でa:b:c=5000:42.2:168.5の比率で用いた場合、上記した金属元素重量分率の固溶体粒子が得られる。上記ではこの方法に従って固溶体粒子を作成した。
【0023】
また、c液の注加方法の具体例としては、例えばc液の全注加液量を100とした場合、1回目にその1/100、2回目に3/100、3回目に5/100、4回目に7/100、5回目に9/100、6回目に11/100、7回目に13/100、8回目に15/100、9回目に17/100、10回目に19/100というふうに段階的に注加液量を増大させる方法や、高濃度のコバルト塩溶液と低濃度のコバルト塩溶液を用意し、両溶液の混合比率を段階的または連続的に変化させることにより、注加液のコバルト塩濃度を段階的または連続的に高めていく方法が挙げられる。
【0024】
更に、上記反応溶液のpHは10〜12の範囲で適当に調整すればよいが、反応収率や粒子性状の面から好ましくはpH11とするのがよい。また、反応溶液のpH調整用のアルカリは特に限定されるものではなく、例えば水酸化ナトリウム水溶液のみで行うこともできるが、良好な粒状固溶体を得やすいことから、好ましくはアンモニア水溶液と水酸化ナトリウム水溶液とを併用するのがよい。更にアンモニアと水酸化ナトリウムの使用比率としては、1:0.05〜100(モル比)の範囲がよく、好ましくは1:2〜3とするのがよい。
【0025】
(本発明被覆活物質粒子BA0 の作製)
上記本発明活物質粒子A0 を約2倍量の硫酸コバルト水溶液(濃度;10重量%)の中に入れ、攪拌下、水酸化ナトリウム水溶液を反応液pHが10に維持されるように徐々に添加する。これにより活物質粒子A0 の周囲に水酸化コバルトが析出し、粒子の表面が水酸化コバルトで被覆されるので、硫酸コバルト水溶液の添加量を調整して、10重量%(被覆粒子に対する値)の水酸化コバルトを被覆した。この被覆粒子を補集し水洗・乾燥した。以下、この被覆粒子を本発明被覆活物質粒子BA0 とする。
【0026】
(比較活物質粒子Xの作製)
上記本発明活物質粒子A0 の作製の場合と同様に、固溶体粒子の全重量を100とするとき、亜鉛とコバルトの金属元素重量分率がそれぞれ0.5重量%、2重量%となるように、硫酸ニッケル水溶液(a液)、硫酸亜鉛水溶液(b液)、硫酸コバルト水溶液(c液)を用意した。次にa液、b液及びc液を混合し、攪拌下この混合液に、反応溶液のpHが11に維持されるようにアンモニア水および水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加した。これにより反応溶液中に水酸化ニッケルを主成分とする固溶体粒子が生成・析出するので、これを補集し、水洗・乾燥した。以下、この固溶体粒子を比較活物質粒子Xとする。
【0027】
なお、この比較活物質粒子Xと本発明活物質粒子A0 とは、粒子内のコバルト化合物の分布状態が異なり、比較活物質粒子Xではコバルト化合物が粒子内にほぼ均一に分布している。
【0028】
(比較被覆活物質粒子BXの作製)
比較活物質粒子Xを用いたこと以外は、本発明活物質粒子BA0 の作製の場合と同様にして、X粒子の表面に水酸化コバルト被覆層を形成した。この粒子を比較被覆活物質粒子BXとする。
【0029】
〔各種正極の作製〕
(本発明例正極EA0 の作製)
本発明活物質粒子A0 を90重量部と、水酸化コバルト粉末(平均粒径;0.20μm)を10重量部と、酸化亜鉛粉末(平均粒径;0.65μm)を2重量部とを混合し、これに0.2重量%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を50重量部を加えて混練して活物質スラリーを調製した。この活物質スラリーを発泡ニッケル体(多孔度95%、厚み約1.6mm)に充填し乾燥した後、圧延して厚み0.6mmのニッケル正極を作製した。このニッケル正極を、本発明例正極EA0 とする。
【0030】
この本発明例正極EA0 は、別途添加した水酸化コバルト含有粉末(水酸化コバルト粉末、酸化亜鉛粉末)が、前記本発明活物質粒子A0 の近傍に存在する状態で正極が構成されている点に特徴を有する。
【0031】
なお、上記本発明例正極EA0 では、水酸化コバルト粉末と酸化亜鉛粉末とからなる水酸化コバルト含有粉末を用いたが、例えば酸化亜鉛以外の他の第三の成分(後記)と水酸化コバルトとの混合末を水酸化コバルト含有粉末として用いることもできるし、水酸化コバルトのみからなる粉末を水酸化コバルト含有粉末として用いることもできる。即ち、本明細書における「水酸化コバルト含有粉末」は、「少なくとも水酸化コバルトを含有した粉末」の意味で使用されている。
【0032】
(本発明例正極EBA0 の作製)
前記本発明被覆活物質粒子BA0 を用いたこと以外は、上記本発明例正極EA0の作製と同様にして、本発明例正極EBA0 を作製した。
【0033】
この本発明例正極EBA0 と前記正極EA0 とは、組成的には同一であるが、次の点で異なる。即ち、正極EA0 では固溶体粒子A0 と共に10重量%の水酸化コバルトが粉末で添加されているのに対し、正極EBA0 では、10重量%の水酸化コバルトが固溶体粒子A0 の表面に被覆された状態となっている。
【0034】
(比較例電極EXの作製)
前記比較活物質Xを用いたこと以外は、上記本発明例正極EA0 の作製と同様にして、比較例電極EXを作製した。
【0035】
(比較例電極EBXの作製)
前記比較活物質粒子BXを用いたこと以外は、上記本発明例正極EA0 の作製と同様にして、比較例電極EBXを作製した。
【0036】
なお、上記において、「E」は電極を意味し、例えば「EA0 」は本発明活物質粒子A0 を用いた電極(正極)であることを意味する。また、「B 」は、水酸化コバルトが粒子表面に被覆されたものであることを意味し、例えば「BA0 」は本発明活物質粒子A0 を母粒子としこの表面に水酸化コバルト被覆層が形成された活物質であることを意味する。本明細書では全てこの用法に従って活物質、正極の種類の別が表記してある。
【0037】
〔電気化学的特性の測定・評価〕
上記で作製した各種正極を用いて以下に記載した簡易セルとニッケル水素蓄電池を構成し、これら電池を用いて各種正極活物質の単位活物質重量当たりの放電容量と過放電特性を調べた。
【0038】
(簡易セル)
上記各種正極とこの正極よりも十分に大きな容量を有する公知の焼結式カドミウム負極とを、不織布からなるセパレータを介して重ね、その両側を内側に加重が掛かる状態にアクリル板で挟み一対の電極体となす。この電極体を電気化学的に過剰量の水酸化カリウム水溶液(濃度;約25重量%)中に浸漬し、理論容量360mAhの開放型簡易セルを構成した。
【0039】
(ニッケル水素蓄電池)
上記各種正極とこの正極よりも容量の大きい下記の水素吸蔵合金負極とを、不織布からなるセパレータを介して巻回し電極体を作製する。この電極体を電池缶に挿入し、更に7〜8.5規定の水酸化カリウム水溶液を注入した後、電池缶開口部を密閉して、理論容量1200mAhの密閉型ニッケル・水素蓄電池を構成した。
【0040】
水素吸蔵合金負極の作製方法は次の通りである。Mm、Ni、Co、Al、Mnの各金属元素(市販品)を化学量論比で1:3.4:0.8:0.2:0.6となるように秤量して高周波溶解炉に入れ、混合溶融して水素吸蔵合金鋳塊となし、この合金鋳塊を粗粉砕し更に平均粒径150μm前後まで機械的粉砕した。次いで、この合金粉末にポリエチレンオキサイド(結着剤)と水を適量加えて混練して活物質スラリーとなし、このスラリーをパンチングメタルからなる集電体の両面に塗布・乾燥した後、プレスして厚み約0.4mmの水素吸蔵合金負極を作製した。
なお、酸化を防止するため、合金の鋳造、粉砕は不活性ガス雰囲気下で行った。
【0041】
(電気化学的特性の測定条件)
単位活物質重量当たりの放電容量は、簡易セルを0.1C(36mA)の電流値で24時間充電した後、1/3C(120mA)の電流値で電池電圧が1.0Vに達するまで放電してこの時の放電容量を測定し、下記数1に従って算出した。
【0042】
【数1】
【0043】
過放電特性は、先ず前記密閉型ニッケル・水素蓄電池に対し、0.1C(120mA)の電流値で16時間充電し、0.2C(240mA)の電流値で電池電圧が1.0Vに達するまで放電するというサイクルを3サイクル繰り返して蓄電池の活性化を行い、この活性化済蓄電池に対し下記条件で充放電を行い、下記数2で過放電特性値を求める方法によった。
【0044】
1)1C(1200mA)の電流値で、電池電圧がピークに達し、ピーク電圧値からの電圧降下量(−ΔV値)が10mVに達するまで充電を行う。
2)1時間の休止の後、1Cの電流値で電池電圧が1.0Vに達するまで放電を行う。ここでこの時の放電容量Wi(初回値)を測定しておく。
3)引き続いて0.05C(60mA)の電流値で16時間の強制放電を行う。
4)上記1)〜3)の操作を5サイクル繰り返し、5サイクル目の放電容量Wf を測定する。
【0045】
【数2】
【0046】
(測定結果)
表1に、上記で作製した各種固溶体粒子の組成及び特徴の一覧を示す。また表2に、これらの固溶体粒子を用いて作製した各種電極の主要成分の組成を示すとともに併せて電気化学的特性に関する試験結果を示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
表2の正極EA0 とEXの結果において、本発明活物質粒子A0 を用いた正極EA0 は、比較活物質粒子Xを用いた正極EXに比較し、顕著に高い過放電特性値を示した。
ここで、正極EA0 と正極EXとは固溶体粒子の作製方法(Co濃度勾配の有無)のみが異なる。したがって、両正極の過放電特性の差は、Co濃度勾配の有無に原因することは明らかであり、このことから、水酸化ニッケルとコバルト化合物を含む固溶体粒子において、粒子中心部に低く粒子表層に高いCo濃度勾配を形成してやると、過放電特性が顕著に高まることが判る。
【0050】
ところで、コバルト化合物を濃度勾配をもって固溶体粒子に分散させると過放電特性が向上する理由は、次のように考えられる。正極内に形成される導電ネットワークは、活物質同志の接触によるものである。しかし、活物質粒子の導電性を高めるために、大量のコバルト化合物を配合した場合、粒子の水酸化ニッケル(活物質本体)の密度が低下しエネルギー密度の低下を招く。したがって、導電性改善の目的で配合するコバルト化合物は可能な限り少量の方が好ましく、このためには、コバルト化合物を粒子表面にのみ存在させるのがよい。
【0051】
しかし、粒子表面にのみコバルト化合物を存在させた場合、固溶体活物質粒子では、過放電時に粒子表面のコバルト化合物が粒子内部に拡散し、Co濃度が低下する。これに対し、粒子中心部に低く粒子表面に高いCo濃度勾配を有する固溶体活物質粒子では、粒子表層とその直近内側とのコバルト濃度差が小さいため、コバルトの粒子内部への浸透・拡散が抑制される。また、別途添加され粒子近傍に存在する水酸化コバルト粉末と粒子表面とのコバルト濃度差も小さくできるので、粒子表面近傍に常に高濃度のコバルト化合物を存在させることができる。
【0052】
つまり、Co濃度勾配を有する固溶体活物質粒子を用い構成された正極では、水酸化コバルトを介して形成される粒子相互間導電ネットワークが、過放電時においても良好な導電性を維持する。よって、従来の固溶体活物質粒子を用いた正極に比べ、過放電特性が顕著に向上する。
【0053】
なお、後記するが、固溶体粒子中に配合された亜鉛化合物等の第三の成分も、過放電時におけるコバルトの拡散を抑制するように作用する。したがって、本発明固溶体活物質粒子では、Co濃度勾配の作用と第三の成分の作用とが合わさって一層良好な過放電特性が得られる。このことからして、この亜鉛化合物をコバルト化合物と同様な方法により濃度勾配を持たせて粒子中に分布させるのも好ましい。
【0054】
次に正極EA0 、EXと正極EBA0 、EBXの結果を比較検討する。表2に
おいて、正極EA0 は、被覆固溶体粒子を用いた正極EBA0 に比べ、過放電特性値がやや低下したものの、単位活物質重量当たりの放電容量がやや向上した。この傾向はEXとEBXとの間でも同様であった。
【0055】
ここで、正極EA0 及びEXと、正極EBA0 及びEBXとは被覆層の有無の
みが異なり、前者は、水酸化コバルトを粉末で添加したものであり、後者は前者と同一量の水酸化コバルトを固溶体粒子表面に被覆したものである。よって、単に固溶体粒子表面に水酸化コバルトを被覆しただけでは、被覆効果が十分に現れないことが判る。そこで、この結果を踏まえ、以下では水酸化ニッケル、コバルト化合物以外の亜鉛化合物等の第三の成分の影響、並びに水酸化コバルト被覆層の処理条件と電気化学的特性の関係を調べ、Co濃度勾配を有する固溶体粒子の電気化学的特性を更に向上させ得る条件を確立した。以下、検討内容を順次説明する。
【0056】
〔第三の成分の影響〕
第三の成分として亜鉛化合物、カドミウム化合物、マグネシウム化合物、マンガン化合物からなる群より選択される化合物を使用し、これらの化合物の1つと水酸化ニッケル及びコバルト化合物とで固溶体粒子(正極活物質粒子A1 〜A4 )を作製した。作製方法は第三の成分の種類及び配合割合を変化させたこと以外、前記本発明活物質A0 と同様であり、電気化学的特性試験の方法についても前記と同様に行った。
【0057】
表3に、第三成分の種類を変えた正極活物質粒子A1 〜A4 の組成を示す。また表4に、正極活物質粒子A1 〜A4 をそれぞれ用いて前記本発明例正極EA0 と同様にして作製した正極EA1 〜EA4 の主要成分の組成、及び電気化学的特性試験の結果を示す。
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
表4において、正極EA1 〜EA4 の単位活物質重量当たりの放電容量および過放電特性値に大きな差が認められなかった。他方、EA1 〜EA4 の特性値を前記EA0 (表2参照)と比較において、単位活物質重量当たりの放電容量は僅かに低下したものの、過放電特性値は前記EA0 に比較し明確に向上していた。
【0061】
ここで、EA1 〜EA4 と前記EA0 の違いは、第三成分の配合量のみであるので、上記結果は第三成分量の増加に起因することは明白である。一方、表2の結果と表4の結果から、各固溶体粒子の過放電特性は、固溶体粒子X<固溶体粒子A0 <固溶体粒子A1 〜A4 の順に向上していることが判る。更に本発明者らは、コバルト化合物とともに亜鉛化合物等の第三成分を配合すると、亜鉛化合物等の第三成分が固溶体結晶組織をコバルトの移動しにくい構造とすることを別途見いだしている。これらの知見から、次のことが結論できる。
【0062】
即ち、亜鉛等の第三成分は、ニッケル・コバルト固溶体結晶組織をコバルトの移動しにくい構造とするプラス作用がある一方、固溶体の水酸化ニッケル密度を低下させ、単位活物質重量当たりの放電容量を低下させるというマイナス作用もある。したがって、A0 (0.5wt%)よりも第三成分の添加量が多いA1 〜A4 (2wt%)は、第三成分のマイナス作用がある程度現れ、僅かに単位活物質重量当たりの放電容量が低下したものの、第三成分のプラス作用によりA1 〜A4 では過放電特性が顕著に向上したものと考えられる。このことから、亜鉛等の第三成分の作用を都合良く発揮させるためには、第三成分の配合量を適正にする必要があるが、亜鉛化合物等の第三成分量を2%(金属元素重量%表示)とした場合には、単位活物質重量当たりの放電容量を殆ど低下させることなく、Co濃度勾配の作用との共働作用により過放電時におけるコバルト化合物の固溶体内移動を有効に抑制することができる。
【0063】
〔水酸化コバルト被覆層の処理条件〕
被覆固溶体粒子(BA0 )に以下の条件でアルカリ熱処理を実施して、一層電気化学的特性を高め得る条件を検討した。
【0064】
(アルカリ熱処理条件)
前記被覆活物質粒子BA0 に25重量%の水酸化ナトリウム水溶液を含浸させた後、各温度の加熱空気中で3時間熱処理し、アルカリ熱処理済の被覆活物質粒子H−1、H−2、H−3、H−4、H−5、H−6 を作製した。また、アルカリの種類と影響を調べるため、上記水酸化ナトリウム水溶液の代わりに25重量%の水酸化カリウム水溶液を用い、加熱温度を80℃とし、その他の条件を上記と同様に
してアルカリ熱処理済被覆活物質粒子H−7を作製した。
【0065】
次いで、上記各粒子を用い正極EBA0 の場合と同様にして正極を作製するとともに、前記と同様な方法で電気化学的特性を調べた。
その結果を、アルカリ熱処理条件とともに表5に示す。
【0066】
【表5】
【0067】
表5において、アルカリ熱処理を実施した被覆活物質粒子H−2、H−3、H−4、H−5は、非アルカリ熱処理の被覆活物質粒子BA0 (表2参照)に比較し、単位活物質重量当たりの放電容量、過放電特性値の何れもが向上していた。しかし、H−1(熱処理温度30℃)は、BA0 と同様な特性値を示し、H−6(熱処理温度120℃)では、単位活物質重量当たりの放電容量が低下していた。
このことから、アルカリ熱処理温度は40℃〜100℃とするのが好ましく、被覆活物質粒子にこの条件でアルカリ熱処理を行った場合、電気化学的特性が顕著に高まる。
【0068】
他方、水酸化カリウム水溶液を用いてアルカリ熱処理を行ったH−7は、H−2〜H−5よりも更に優れた電気化学的特性を示した。このことから、アルカリ熱処理におけるアルカリ金属としては、好ましくは水酸化カリウムを使用するのがよい。
【0069】
なお、アルカリ熱処理によって電気化学的特性が向上するのは、被覆層のコバルト化合物が導電性に優れる2価以上の高次コバルト化合物に変化し、また被覆層が電解液と馴染み易い性状に変化するためと考えれる。
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明にかかる固溶体活物質粒子では、コバルト化合物が濃度勾配をもって活物質粒子中に分布し、かつ粒子表層に高濃度に存在するように構成されている。したがって、コバルト化合物が粒子全体に均一に分散した従来の固溶体活物質粒子に比べ、少ない量のコバルト化合物の配合でもって効率良く粒子導電性を向上させることができ、しかも粒子表層とその内側直近さらにその内側直近(以下同様)とのコバルト濃度差が少ないので、粒子表面のコバルト化合物が充放電に伴って粒子内部に拡散しにくい。
【0070】
更に、この固溶体活物質粒子には、亜鉛化合物、カドミウム化合物、マグネシウム化合物、マンガン化合物からなる群より選択される1種以上の化合物(第三の成分)が配合してあるので、この化合物がコバルト化合物の拡散を抑制するように作用して上記Co濃度勾配の効果を増強する。
【0071】
更にまた、このような特性を有する固溶体活物質粒子を主成分とし、これに別途水酸化コバルト粉末を配合してなる本発明正極活物質では、上記の説明と同様理由から、粉末添加のコバルト化合物が充放電にともなって活物質粒子内部に拡散して減少することがない。したがって、粒子表面近傍に常に高濃度に存在する水酸化コバルトが、粒子相互間の導電性を好適に維持する。
【0072】
一方、本発明にかかる被覆活物質粒子では、水酸化コバルトを粉末で添加することに代え、水酸化コバルトを粒子表面に被覆してある。このような被覆活物質粒子では、水酸化コバルトが常に粒子表面に密着した状態で存在しているので、水酸化コバルトを粉末で添加する場合に比べ、水酸化コバルトの導電性向上効果が有利に発揮される。
【0073】
更に、本発明では、このような被覆活物質粒子をアルカリ熱処理して、被覆層を好適な性状に改質し、一層の電気化学的特性の向上を図ってある。即ち、被覆活物質粒子に対しアルカリ熱処理を施した場合、被覆層を構成するコバルト化合物がより導電性に優れた2価以上のコバルト化合物に変化するとともに、被覆層がポーラスなものとなり電解液との接触性が良くなる。したがって、このような被覆活物質粒子で正極を構成した場合、正極内に好適な導電ネットワークが形成され、かつ電解液との接触性もよいので、上記Co濃度勾配の効果や第三の成分の効果も加わって、いわゆるペースト式における欠点である集電効率が改善され、電極活物質の利用率が大幅に向上すると共に、単位活物質重量当たりの電気容量(エネルギー密度)が高まる。そしてこの効果は、特に過放電時において顕著に発揮される。
【0074】
また、本発明製造方法によれば、比較的簡易な方法で確実かつ安定して上記のような優れた固溶体活物質粒子および被覆活物質粒子を製造できる。よって、単位活物質重量当たりの電気容量が高く、かつ過放電特性に優れたアルカリ蓄電池用正極活物質を安価に供給できるという効果が得られる。
Claims (11)
- 少なくとも水酸化ニッケルと、コバルト化合物とを含有する固溶体粒子を必須構成要素とするアルカリ蓄電池用正極活物質であって、
前記固溶体粒子は、粒子表層に高く粒子中心部に向かって減少するコバルト濃度勾配を有することを特徴とするアルカリ蓄電池用正極活物質。 - 前記固溶体粒子は、更に、粒子表層のコバルト濃度と同等以上のコバルト濃度を有する水酸化コバルト被覆層が粒子表面に形成されたものである、ことを特徴とする請求項1記載のアルカリ蓄電池用正極活物質。
- 前記水酸化コバルト被覆層中の水酸化コバルトは、被覆層の形成された固溶体粒子をアルカリと酸素の共存下で加熱処理することによって、2価を超えるコバルト化合物とされていることを特徴とする請求項2記載のアルカリ蓄電池用正極活物質。
- 前記アルカリ蓄電池用正極活物質は、前記固溶体粒子と、前記固溶体粒子表層のコバルト濃度と同等以上のコバルト濃度を有する水酸化コバルト含有粉末とを含むことを特徴とする請求項1記載のアルカリ蓄電池用正極活物質。
- 前記固溶体粒子は、更に、亜鉛化合物、カドミウム化合物、マグネシウム化合物、マンガン化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を含有する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載のアルカリ蓄電池用正極活物質。
- 少なくとも水酸化ニッケルとコバルト化合物を含有してなるアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法において、
前記アルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法は、攪拌下ニッケル塩溶液に対し、コバルト塩添加量が連続的または段階的に増加するようにコバルト塩溶液を注加し、これと同時並行的にアルカリ溶液を注加して反応溶液pHを所定値に維持することにより、粒子中心部で低く粒子表層に高いコバルト濃度勾配を有するニッケル・コバルト固溶体粒子を作製する固溶体粒子作製工程を備えることを特徴とするアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法。 - 前記固溶体粒子作製工程において、反応溶液中にアンモニアを存在させることを特徴とする請求項6記載のアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法。
- 前記ニッケル・コバルト固溶体粒子を、少なくともコバルト塩を溶解したコバルト塩溶液に攪拌分散し、この攪拌分散液にアルカリ溶液を注加し分散液pHを所定値に調整することによりコバルト化合物を析出させ、前記ニッケル・コバルト固溶体粒子の表面に水酸化コバルト被覆層を形成する被覆層形成工程を更に備える、ことを特徴とする請求項6ないし請求項7記載のアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法。
- 更に、前記被覆層形成工程で作製した被覆固溶体粒子にアルカリ金属溶液を含浸させた後、酸素存在下で熱処理するアルカリ熱処理工程を備える、ことを特徴とする請求項8記載のアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法。
- 前記アルカリ金属溶液が、水酸化カリウム溶液であることを特徴とする請求項9記載のアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法。
- 前記熱処理の温度が、40〜100℃であることを特徴とする請求項9ないし請求項10記載のアルカリ蓄電池用固溶体活物質粒子の製造方法。
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