JP3540846B2 - ドアガードにおける扉の開放状態保持装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、ドアガードにおける扉の開放状態保持装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
扉の開放角度を小さく制限して、来訪者の確認や郵便物の受渡しを安全に行えるようにしたドアガード、すなわち、長さ方向に沿う案内長孔及びそれに連続させた挿通孔を有する連結杆を扉又は扉枠の室内側に一方の取付部材を介して枢着し、前記連結杆を選択的に係合させかつ案内させるため、先端に係合頭部を有する受杆を扉枠又は扉の室内側に他方の取付部材を介して突設させて成るドアガードは、例えば実開昭55−51956号公報等に開示され周知のところである。
【0003】
また、前記のようなドアガードにおいて、その作用状態で係合頭部に対し係止できるように連結杆の先端部に屈曲部を設けて成る扉の開放状態保持装置は、扉を半開き状態に維持することにより部屋内外の通気を行うものであるが、実公平3−4700号公報に開示され、同装置もまた公知である。
【0004】
しかしながら、前記のような従来の扉の開放状態保持装置は、一つには屈曲部の存在により連結杆先端部の厚さが大となり、連結杆の作用時や折畳み状態の不使用時に扉又は扉枠の面から大きく出っ張るので、邪魔になる欠点がある。
【0005】
また、他の一つには、連結杆の屈曲部における段部は該連結杆の長さ方向とほぼ直角をなして形成してあり、扉開放保持のための受杆との係合時そこが係合頭部に当接させてあるだけなので、連結杆にわずかに触れただけで受杆との係合が解除されてしまう欠点がある。
【0006】
ドアクローザが扉に併設されているときは、子供がいたずら等で連結杆にちょっと触れただけで、扉開放保持のための屈曲部と係合頭部との係合が解け、連結杆の受杆による案内の下に扉が閉ざされてしまうことになり、扉と扉枠との間に手指を挟んでしまうような問題が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明のドアガードにおける扉の開放状態保持装置は、連結杆の厚さを全長に亘って薄くして邪魔にならないようにすること、扉開放保持における連結杆と受杆との係合状態が簡単には外れないようにして安全を図ること、及び連結杆の不使用時係合頭部を含む受杆の突出長さを減じて近くを通る人の邪魔にならないようにすることを目的として提案されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、長さ方向に沿う案内長孔及びそれに連続させた挿通孔を有する連結杆を扉又は扉枠の室内側に一方の取付部材を介して枢着し、前記連結杆を選択的に係合させかつ案内させるため、先端に係合頭部を有する受杆を扉枠又は扉の室内側に他方の取付部材を介して突設させて成るドアガードにおいて、他方の取付部材を中空の収容枠として形成し、中空部に受杆を突出入可能に装着すると共に、受杆に並設したばねにより該受杆を突出方向に付勢させ、また、他方の取付部材と受杆との間に、受杆の中空部からの抜出しを阻止するストッパ手段及び受杆の収納状態において前記のばねにより中空部の軸線に対し傾斜する受杆を他方の取付部材の開口部近傍で選択的に係止する係脱手段を設け、一方、受杆の係合頭部の内向き面及びその面に対向する連結杆の先端側対向面のそれぞれに、水平縦断面がZ字状をなし、互に噛み合うことができる係止部を連結杆の長さ方向で対向させて設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】
この発明のドアガードにおける扉の開放状態保持装置は、扉と扉枠との間に別途設けられるドアクローザ(図示しない)に併設して使用される。
【0010】
図1〜図3に示す参考実施例において、通気のため扉Dを半開き状態に保持させるためには、ドアガードの作用状態(連結杆1の作用状態)で扉Dを図1及び図2で矢印P方向に押して開放制限角度一杯迄開く。
【0011】
次いで、受杆2に係合案内されている連結杆1を手でもってその先端を係合頭部21の内向き面24に押し当てつつ、扉Dを自由にすると扉Dはドアクローザによって矢印Pとは逆方向にわずかに戻る。
【0012】
ここに、図3に示すように、係合頭部21及び連結杆1に対をなして設けた係止部3、3が噛み合うことになり、扉Dを半開き状態に保持することにより隙間Gを通じて部屋内外の通気が行われる。
【0013】
扉の開放保持状態を解除させるには、連結杆1を図3で矢印Q方向に手指でやや強く押し、ドアクローザの閉鎖力に抗して水平縦断面がZ字状の一対の係止部3、3の噛合いを引き離す。
【0014】
係止部3、3の噛合いを解除した後は、従来のドアガードと同様に、扉Dを閉鎖し連結杆1を扉面に向け折り畳めば、ドアガードは、非作用状態(不使用状態)となる。
【0015】
図4〜図6に示すこの発明の実施例においては、受杆2は他方の取付部材22(収容枠)の中空部5に対し手指で突出入できるようにしてある。すなわち、ドアガードの使用時には突出させ、ドアガードの不使用時には邪魔にならないように没入させることができる。
【0016】
突出させてある受杆3を図6で矢印R方向に押し込むと、大きな付勢力が蓄えられたばね6により受杆2はその軸線を収容枠22の中空部5内でやや傾斜させるので、その収容枠22の開口部近傍で係脱手段8が自動的に係合作動し、受杆2の収納状態が保持拘束される。
【0017】
受杆2を使用時の突出状態(図4及び図5参照)にするためには、図6で矢印S方向に軽く押すと、係脱手段8が解かれて受杆2はばね6の付勢力によって突出状態となる。この際の受杆2の突出量はストッパ手段7によって定められる。
【0018】
【実施例】
以下、図面に示す2つの実施例に基づいてこの発明について説明する。
図1〜図3は、従来のドアガードとの対比を明らかにすると共に、この発明の作用及び構成の説明を容易にするための参考実施例を、図4〜図6はこの発明の実施例をそれぞれ示す。
【0019】
本発明の装置は、外開きの扉及び内開きの扉のいずれに対しても採用できるが、図示の2つの実施例の装置はいずれも外開き扉に対して用いた例を示した。
【0020】
また、この発明の装置は、扉に対して別途設けられるドアクローザ(図示しない)と併設することを原則とする。
【0021】
参考実施例において、符号Dは扉、Fは扉枠、Gは半開きにされた扉Dと扉枠Fとの間の隙間をそれぞれ示す。
【0022】
長さ方向に沿う案内長孔11及びそれに連続させた案内長孔11よりも幅広の挿通孔12を有する連結杆1は、例えば正面形がU字状に形成され、扉D又は扉枠Fの室内側に一方の取付部材13を介して折畳み可能に枢着されている。符号14は連結杆1と取付部材13との間の枢軸、15は取付部材13を扉Dに固定するための止めねじである。
【0023】
前記の連結杆1に選択的に係合する受杆2は、先端に係合頭部21を有し、扉枠F又は扉Dの室内側に他方の取付部材22を介して突設されている。23は取付部材22を扉枠Fに固定するための止めねじである。
【0024】
連結杆1は不使用時扉D又は扉枠Fの表面に折り畳まれている。扉Dを閉鎖した状態でその連結杆1を揺動起伏させると、係合頭部21を含む受杆2が幅広の挿通孔12を通じて嵌め外しされ、連結杆1は作用位置(ドアガードとして作用する位置)又は非作用位置を占めることになる。連結杆1の起伏操作は従来のドアガードと変わるものではない。
【0025】
次に、この発明の主要部の一つである対をなす係止部3、3について説明する。係止部3、3は、受杆2の係合頭部21の内向き面24及びドアガードの作用状態においてその面24に対向する連結杆1の先端側対向面16のそれぞれに、水平縦断面がZ字状をなし、互に係脱可能に噛み合うことができるように連結杆1の長さ方向で対向させて設けてある。
【0026】
各係止部3の形状について言い換えると、係止部3は、連結杆1の長さ方向とほぼ直角をなす突条に形成してあり、該突条3の先端の横断面形は鋭角をなすように形成してある。
【0027】
係合頭部21の正面形はD字状にすると、係止部3を形成するのに有利であるが、その形状に限るものではない。係合頭部21の形状は任意に決めることができる。
【0028】
図4〜図6はこの発明の一実施例を示す。この実施例において参考実施例と同一の符号で指し示す部材は等効の部材であるからず4乃至図6に示す実施例については、参考実施例と相違している構成のみについて説明する。
【0029】
扉枠F又は扉Dの室内側に固定される他方の取付部材22は、この例では、中空の収容枠として形成される。
【0030】
図示例の取付部材22は、中空の本体41、本体41の口部に一体に設けたフランジ部42及び蓋板43で形成され、フランジ部42と蓋板43とは例えばかしめ付けにより固着される。取付部材22(収容枠)は、扉枠F又は扉Dに形成した掘込み部に嵌め込み、止めねじ23等で固定する。
【0031】
取付部材22(収容枠)の中空部5は、例えば横断面矩形の第1室51、それに並設した例えば横断面円形の第2室52及び両室51、52を連通させる軸線方向のスリット53とから成る。
【0032】
前記の第1室51には基端側に段部25を有する例えば横断面矩形の受杆2をやや緩めにして斜めに突出入できるように装着し、第2室52には受杆2を突出方向に付勢させるための例えば圧縮ばね6を装着する。
【0033】
圧縮ばね6は、その両端部を収容枠本体41の底部と受杆2にその長さ方向とほぼ直角に植設したピンその他の押え片71の一端との間で挟むようにして保持され、受杆2を外向きに付勢する。中空部5の第1室51から第2室52に延出する押え片71の一端はスリット53を貫通させてある。
【0034】
受杆2の中空部5からの抜出しは、図5に明示するように、他方の取付部材22の一部をなす蓋板43の開口部44の周辺部に押え片71の両端部が当接することにより阻止される。
【0035】
この実施例では、押え片71が蓋板43と共にストッパ手段7を構成する。なお、ストッパ手段7の一部をなす押え片71はばね受けを兼ねているが、各別に設けてもよいことは勿論である。
【0036】
前記の収容枠22と受杆2との間には、例えば、蓋板43における開口部44部分に一体に設けた係止突片81と受杆2の係合頭部21の真後に位置する部分に設けた係入孔82とから成る係脱手段8が備えてある。
【0037】
この係脱手段8は、受杆2が手指で図6の矢印R方向に押されて取付部材22(収容枠)の中空部5にばね6の付勢力に抗して収納された際、受杆2の一側方に並設されたばね6に大きな付勢力が蓄えられていることから、第1室51の軸線に対し傾斜する受杆2を自動的に係止するものである。
【0038】
係脱手段8による受杆2の係合状態を解くには、図6の矢印S方向に係合頭部21を軽く押せばよい。係合が解かれると、受杆2はばね6の付勢により自動的に突出する。
【0039】
受杆2の段部25は、中空部5における受杆2の摺動を円滑にするために設けたものである。また、段部25に設けた長さ方向の溝26は、取付部材22(収容枠)に対し受杆2を組み付ける際に蓋板43の係止突片81が邪魔になるのを防ぐための逃げである。
【0040】
なお、連結杆1の折り畳み位置及び起立位置を適正に定めるため、該連結杆1と一方の取付部材13との間には、図示はしないが、位置決め用クリック手段及び/又はストッパを設けることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上に説明したこの発明のドアガードにおける扉の開放状態保持装置によれば、扉を開放状態に保持させた場合に、子供等が連結杆をその長さ方向と直角をなす方向に方向に小さな力で押した位では簡単に外れないようにしたので、開放状態を安定させて維持できるのみならず、子供等が扉に手指を挟む事故を防止できる効果を奏する。
【0042】
また、この発明によれば、扉の開放状態保持機能を有しているに関わらず、連結杆の厚さを薄くできるので、空間の限られた扉近傍においてその出張りを最小限に留めることができる利点がある。
【0043】
更にまた、ドアガードの不使用時に中空の収容枠内にその受杆を没入させておくことができるので、近くを通る人が体をぶつけたり衣服を引掛けたりすることがなく安全であるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考実施例におけるドアガード作用状態を扉を少し開いて示す正面図。
【図2】その平面図。
【図3】参考実施例において扉を開放状態に保持させて示した平面図。
【図4】この発明の一実施例において扉を開放状態に保持させて示した平面図。
【図5】図4のV−V線による断面図。
【図6】この発明の一実施例の収納状態にある受杆の部分縦断側面図。
【符号の説明】
D 扉
F 扉枠
G 隙間
1 連結杆
11 案内長孔
12 挿通孔
13 一方の取付部材
16 対向面
2 受杆
21 係合頭部
22 他方の取付部材
24 内向面
3 係止部
5 中空部
6 ばね
7 ストッパ手段
8 係脱手段
【産業上の利用分野】
この発明は、ドアガードにおける扉の開放状態保持装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
扉の開放角度を小さく制限して、来訪者の確認や郵便物の受渡しを安全に行えるようにしたドアガード、すなわち、長さ方向に沿う案内長孔及びそれに連続させた挿通孔を有する連結杆を扉又は扉枠の室内側に一方の取付部材を介して枢着し、前記連結杆を選択的に係合させかつ案内させるため、先端に係合頭部を有する受杆を扉枠又は扉の室内側に他方の取付部材を介して突設させて成るドアガードは、例えば実開昭55−51956号公報等に開示され周知のところである。
【0003】
また、前記のようなドアガードにおいて、その作用状態で係合頭部に対し係止できるように連結杆の先端部に屈曲部を設けて成る扉の開放状態保持装置は、扉を半開き状態に維持することにより部屋内外の通気を行うものであるが、実公平3−4700号公報に開示され、同装置もまた公知である。
【0004】
しかしながら、前記のような従来の扉の開放状態保持装置は、一つには屈曲部の存在により連結杆先端部の厚さが大となり、連結杆の作用時や折畳み状態の不使用時に扉又は扉枠の面から大きく出っ張るので、邪魔になる欠点がある。
【0005】
また、他の一つには、連結杆の屈曲部における段部は該連結杆の長さ方向とほぼ直角をなして形成してあり、扉開放保持のための受杆との係合時そこが係合頭部に当接させてあるだけなので、連結杆にわずかに触れただけで受杆との係合が解除されてしまう欠点がある。
【0006】
ドアクローザが扉に併設されているときは、子供がいたずら等で連結杆にちょっと触れただけで、扉開放保持のための屈曲部と係合頭部との係合が解け、連結杆の受杆による案内の下に扉が閉ざされてしまうことになり、扉と扉枠との間に手指を挟んでしまうような問題が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明のドアガードにおける扉の開放状態保持装置は、連結杆の厚さを全長に亘って薄くして邪魔にならないようにすること、扉開放保持における連結杆と受杆との係合状態が簡単には外れないようにして安全を図ること、及び連結杆の不使用時係合頭部を含む受杆の突出長さを減じて近くを通る人の邪魔にならないようにすることを目的として提案されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、長さ方向に沿う案内長孔及びそれに連続させた挿通孔を有する連結杆を扉又は扉枠の室内側に一方の取付部材を介して枢着し、前記連結杆を選択的に係合させかつ案内させるため、先端に係合頭部を有する受杆を扉枠又は扉の室内側に他方の取付部材を介して突設させて成るドアガードにおいて、他方の取付部材を中空の収容枠として形成し、中空部に受杆を突出入可能に装着すると共に、受杆に並設したばねにより該受杆を突出方向に付勢させ、また、他方の取付部材と受杆との間に、受杆の中空部からの抜出しを阻止するストッパ手段及び受杆の収納状態において前記のばねにより中空部の軸線に対し傾斜する受杆を他方の取付部材の開口部近傍で選択的に係止する係脱手段を設け、一方、受杆の係合頭部の内向き面及びその面に対向する連結杆の先端側対向面のそれぞれに、水平縦断面がZ字状をなし、互に噛み合うことができる係止部を連結杆の長さ方向で対向させて設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】
この発明のドアガードにおける扉の開放状態保持装置は、扉と扉枠との間に別途設けられるドアクローザ(図示しない)に併設して使用される。
【0010】
図1〜図3に示す参考実施例において、通気のため扉Dを半開き状態に保持させるためには、ドアガードの作用状態(連結杆1の作用状態)で扉Dを図1及び図2で矢印P方向に押して開放制限角度一杯迄開く。
【0011】
次いで、受杆2に係合案内されている連結杆1を手でもってその先端を係合頭部21の内向き面24に押し当てつつ、扉Dを自由にすると扉Dはドアクローザによって矢印Pとは逆方向にわずかに戻る。
【0012】
ここに、図3に示すように、係合頭部21及び連結杆1に対をなして設けた係止部3、3が噛み合うことになり、扉Dを半開き状態に保持することにより隙間Gを通じて部屋内外の通気が行われる。
【0013】
扉の開放保持状態を解除させるには、連結杆1を図3で矢印Q方向に手指でやや強く押し、ドアクローザの閉鎖力に抗して水平縦断面がZ字状の一対の係止部3、3の噛合いを引き離す。
【0014】
係止部3、3の噛合いを解除した後は、従来のドアガードと同様に、扉Dを閉鎖し連結杆1を扉面に向け折り畳めば、ドアガードは、非作用状態(不使用状態)となる。
【0015】
図4〜図6に示すこの発明の実施例においては、受杆2は他方の取付部材22(収容枠)の中空部5に対し手指で突出入できるようにしてある。すなわち、ドアガードの使用時には突出させ、ドアガードの不使用時には邪魔にならないように没入させることができる。
【0016】
突出させてある受杆3を図6で矢印R方向に押し込むと、大きな付勢力が蓄えられたばね6により受杆2はその軸線を収容枠22の中空部5内でやや傾斜させるので、その収容枠22の開口部近傍で係脱手段8が自動的に係合作動し、受杆2の収納状態が保持拘束される。
【0017】
受杆2を使用時の突出状態(図4及び図5参照)にするためには、図6で矢印S方向に軽く押すと、係脱手段8が解かれて受杆2はばね6の付勢力によって突出状態となる。この際の受杆2の突出量はストッパ手段7によって定められる。
【0018】
【実施例】
以下、図面に示す2つの実施例に基づいてこの発明について説明する。
図1〜図3は、従来のドアガードとの対比を明らかにすると共に、この発明の作用及び構成の説明を容易にするための参考実施例を、図4〜図6はこの発明の実施例をそれぞれ示す。
【0019】
本発明の装置は、外開きの扉及び内開きの扉のいずれに対しても採用できるが、図示の2つの実施例の装置はいずれも外開き扉に対して用いた例を示した。
【0020】
また、この発明の装置は、扉に対して別途設けられるドアクローザ(図示しない)と併設することを原則とする。
【0021】
参考実施例において、符号Dは扉、Fは扉枠、Gは半開きにされた扉Dと扉枠Fとの間の隙間をそれぞれ示す。
【0022】
長さ方向に沿う案内長孔11及びそれに連続させた案内長孔11よりも幅広の挿通孔12を有する連結杆1は、例えば正面形がU字状に形成され、扉D又は扉枠Fの室内側に一方の取付部材13を介して折畳み可能に枢着されている。符号14は連結杆1と取付部材13との間の枢軸、15は取付部材13を扉Dに固定するための止めねじである。
【0023】
前記の連結杆1に選択的に係合する受杆2は、先端に係合頭部21を有し、扉枠F又は扉Dの室内側に他方の取付部材22を介して突設されている。23は取付部材22を扉枠Fに固定するための止めねじである。
【0024】
連結杆1は不使用時扉D又は扉枠Fの表面に折り畳まれている。扉Dを閉鎖した状態でその連結杆1を揺動起伏させると、係合頭部21を含む受杆2が幅広の挿通孔12を通じて嵌め外しされ、連結杆1は作用位置(ドアガードとして作用する位置)又は非作用位置を占めることになる。連結杆1の起伏操作は従来のドアガードと変わるものではない。
【0025】
次に、この発明の主要部の一つである対をなす係止部3、3について説明する。係止部3、3は、受杆2の係合頭部21の内向き面24及びドアガードの作用状態においてその面24に対向する連結杆1の先端側対向面16のそれぞれに、水平縦断面がZ字状をなし、互に係脱可能に噛み合うことができるように連結杆1の長さ方向で対向させて設けてある。
【0026】
各係止部3の形状について言い換えると、係止部3は、連結杆1の長さ方向とほぼ直角をなす突条に形成してあり、該突条3の先端の横断面形は鋭角をなすように形成してある。
【0027】
係合頭部21の正面形はD字状にすると、係止部3を形成するのに有利であるが、その形状に限るものではない。係合頭部21の形状は任意に決めることができる。
【0028】
図4〜図6はこの発明の一実施例を示す。この実施例において参考実施例と同一の符号で指し示す部材は等効の部材であるからず4乃至図6に示す実施例については、参考実施例と相違している構成のみについて説明する。
【0029】
扉枠F又は扉Dの室内側に固定される他方の取付部材22は、この例では、中空の収容枠として形成される。
【0030】
図示例の取付部材22は、中空の本体41、本体41の口部に一体に設けたフランジ部42及び蓋板43で形成され、フランジ部42と蓋板43とは例えばかしめ付けにより固着される。取付部材22(収容枠)は、扉枠F又は扉Dに形成した掘込み部に嵌め込み、止めねじ23等で固定する。
【0031】
取付部材22(収容枠)の中空部5は、例えば横断面矩形の第1室51、それに並設した例えば横断面円形の第2室52及び両室51、52を連通させる軸線方向のスリット53とから成る。
【0032】
前記の第1室51には基端側に段部25を有する例えば横断面矩形の受杆2をやや緩めにして斜めに突出入できるように装着し、第2室52には受杆2を突出方向に付勢させるための例えば圧縮ばね6を装着する。
【0033】
圧縮ばね6は、その両端部を収容枠本体41の底部と受杆2にその長さ方向とほぼ直角に植設したピンその他の押え片71の一端との間で挟むようにして保持され、受杆2を外向きに付勢する。中空部5の第1室51から第2室52に延出する押え片71の一端はスリット53を貫通させてある。
【0034】
受杆2の中空部5からの抜出しは、図5に明示するように、他方の取付部材22の一部をなす蓋板43の開口部44の周辺部に押え片71の両端部が当接することにより阻止される。
【0035】
この実施例では、押え片71が蓋板43と共にストッパ手段7を構成する。なお、ストッパ手段7の一部をなす押え片71はばね受けを兼ねているが、各別に設けてもよいことは勿論である。
【0036】
前記の収容枠22と受杆2との間には、例えば、蓋板43における開口部44部分に一体に設けた係止突片81と受杆2の係合頭部21の真後に位置する部分に設けた係入孔82とから成る係脱手段8が備えてある。
【0037】
この係脱手段8は、受杆2が手指で図6の矢印R方向に押されて取付部材22(収容枠)の中空部5にばね6の付勢力に抗して収納された際、受杆2の一側方に並設されたばね6に大きな付勢力が蓄えられていることから、第1室51の軸線に対し傾斜する受杆2を自動的に係止するものである。
【0038】
係脱手段8による受杆2の係合状態を解くには、図6の矢印S方向に係合頭部21を軽く押せばよい。係合が解かれると、受杆2はばね6の付勢により自動的に突出する。
【0039】
受杆2の段部25は、中空部5における受杆2の摺動を円滑にするために設けたものである。また、段部25に設けた長さ方向の溝26は、取付部材22(収容枠)に対し受杆2を組み付ける際に蓋板43の係止突片81が邪魔になるのを防ぐための逃げである。
【0040】
なお、連結杆1の折り畳み位置及び起立位置を適正に定めるため、該連結杆1と一方の取付部材13との間には、図示はしないが、位置決め用クリック手段及び/又はストッパを設けることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上に説明したこの発明のドアガードにおける扉の開放状態保持装置によれば、扉を開放状態に保持させた場合に、子供等が連結杆をその長さ方向と直角をなす方向に方向に小さな力で押した位では簡単に外れないようにしたので、開放状態を安定させて維持できるのみならず、子供等が扉に手指を挟む事故を防止できる効果を奏する。
【0042】
また、この発明によれば、扉の開放状態保持機能を有しているに関わらず、連結杆の厚さを薄くできるので、空間の限られた扉近傍においてその出張りを最小限に留めることができる利点がある。
【0043】
更にまた、ドアガードの不使用時に中空の収容枠内にその受杆を没入させておくことができるので、近くを通る人が体をぶつけたり衣服を引掛けたりすることがなく安全であるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考実施例におけるドアガード作用状態を扉を少し開いて示す正面図。
【図2】その平面図。
【図3】参考実施例において扉を開放状態に保持させて示した平面図。
【図4】この発明の一実施例において扉を開放状態に保持させて示した平面図。
【図5】図4のV−V線による断面図。
【図6】この発明の一実施例の収納状態にある受杆の部分縦断側面図。
【符号の説明】
D 扉
F 扉枠
G 隙間
1 連結杆
11 案内長孔
12 挿通孔
13 一方の取付部材
16 対向面
2 受杆
21 係合頭部
22 他方の取付部材
24 内向面
3 係止部
5 中空部
6 ばね
7 ストッパ手段
8 係脱手段
Claims (1)
- 長さ方向に沿う案内長孔及びそれに連続させた挿通孔を有する連結杆を扉又は扉枠の室内側に一方の取付部材を介して枢着し、前記連結杆を選択的に係合させかつ案内させるため、先端に係合頭部を有する受杆を扉枠又は扉の室内側に他方の取付部材を介して突設させて成るドアガードにおいて、他方の取付部材を中空の収容枠として形成し、中空部に受杆を突出入可能に装着すると共に、受杆に並設したばねにより該受杆を突出方向に付勢させ、また、他方の取付部材と受杆との間に、受杆の中空部からの抜出しを阻止するストッパ手段及び受杆の収納状態において前記のばねにより中空部の軸線に対し傾斜する受杆を他方の取付部材の開口部近傍で選択的に係止する係脱手段を設け、一方、受杆の係合頭部の内向き面及びその面に対向する連結杆の先端側対向面のそれぞれに、水平縦断面がZ字状をなし、互に噛み合うことができる係止部を連結杆の長さ方向で対向させて設けたことを特徴とするドアガードにおける扉の開放状態保持装置。
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-
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