JP2006299691A - ハンドル装置及び建具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 可動把手を木口から突出させ、かつ、該可動把手を持って引戸を閉じる際、不注意により手指を戸枠や戸袋に挟めないようにすること。
【解決手段】 引戸に可動把手を有するホルダーを組み込むことが可能なハンドル装置に於いて、前記ホルダーは引戸の木口に組み込むことができるようにケース状に形成され、また、前記可動把手はホルダーに出没自在に軸支され、さらに、前記ホルダー内に上下方向に摺動自在に設けられ、かつ、前記可動把手の係合部と係脱すると共に、戸枠の横枠の安全用案内部と係脱可能な安全用ロッドを備えた係合スライダーが配設されていることを特徴とするハンドル装置。
【選択図】 図3
Description
本発明は、引戸に可動把手を有するホルダーを組み込むことが可能なハンドル装置に於いて、引戸を閉じる際に戸枠や戸袋に手指を挟めないハンドル装置及び建具に関する。
特許文献1には、特許文献2の問題点を解消するために、前後一対のシェル体どうしを接合して構成されるホルダーと、両シェル体の接合面の間に配置される把手および弾性体とを含み、把手はホルダーに設けた軸で揺動可能に軸支され、全体がホルダーの格納部内に収まる待機姿勢と、そのグリップが格納部から斜めに突出する使用姿勢とに変位でき、弾性体は待機姿勢と使用姿勢とのそれぞれにおいて把手と接当して、把手が軸まわりに揺動するのを規制する引戸のハンドル装置」が記載されている。
上記の従来技術は、引戸の木口にホルダーを介して設けられた把手の縦長状グリップの外壁面の一端部を指で押し込み(第1実施例)、又は把手の一端部に係止した指掛け部分に指をかけて外側に引くと(第2実施例)、把手が支軸まわりに傾倒回転するので、該把手を仮の引手として利用し、引戸を戸袋から引き出すことができる。
このハンドル装置は、もちろん、シェル体が凹所状の指掛け部(引手機能)を有することから、引戸を戸袋へ収納する際の引手として使用することも可能である。したがって、該ハンドル装置は、一つのハンドルユニットが、戸袋から引戸を引き出す把手機能と、開戸時に引戸を戸袋へ収納する引手機能の両方を有する優れ物である。
しかしながら、従来技術は、(a)発明の目的に関して、引戸の木口から突出する可動把手を持って引戸を閉じる際に戸枠や戸袋に手指を挟めないようにするものではない。(b)したがって、引戸の可動把手を持って閉じている最中に、当該可動把手を引戸本来の凹所引手に持ち替えさせるものではない。(c)発明の構成に関して、当然、前記a,bの目的を達成するための具体的構成が開示されていない。(d)さらに、引戸式建具そのものが、引戸の壁面の凹所引手を塞ぐように所定位置に並存する戸体と備えた引戸式建具を前提とするものではない。そのために、引戸に対するハンドル装置の取付け位置が通常の取付け位置に限定される。(e)また、特許文献1には、「例えば押しボタン式操作手段を操作して把手を引戸の木口から自動的に突出させる構成」が開示されていない。
一方、特許文献3には、引戸を閉じる際に戸袋の端面に手指を挟まないように、「引戸の一側壁に設けた凹所状のケーシングに回転自在な引手を設け、引戸の閉戸時、引戸をその引手を収納方向に付勢するバネのバネ力に抗して引戸の一側壁(例えば室内側の引戸面)から回転突出させる安全機構付き引手の構造」が記載されている。
しかしながら、特許文献3に記載の「手指を挟まない安全機構」は、引戸の一側壁の凹所引手そのものに小型の可動引手を収納及び突出可能に設けていることから、前述した(d)の所定位置に並存する戸体する引戸には適用することができない。また、特許文献3の引手の構造は、現に引戸を閉鎖中に使用している小型可動引手の閉じ側を戸袋の端面に直接衝突させて手指の防御を図るものであることから、小型可動引手が破損し易いという問題点がある。
特開2003−41812号公報
実公平6−49776号公報
特許公開2004−150153号公報
本発明の第1の目的は、可動把手を木口から突出させ、かつ、該可動把手を持って引戸を閉じる際、不注意により手指を戸枠や戸袋に挟めないようにするハンドル装置及び建具を提案することである。第2の目的は、可動把手を持って引戸を閉鎖中に、簡単或いは合理的構成より、引戸を所定位置(手指を挟めない範囲内に存する戸枠、例えばかもいの係止面)に停止させ得ることである。第3の目的は、例えば引戸の壁面の凹所引手を塞ぐように所定位置に並存する戸体と備えた引戸式建具に適合することである。その他の目的は、例えば引戸の完全な開戸時、引戸の木口から可動把手をワンタッチ方式により自動的に突出させ得ること、引戸に対するハンドル装置の取り付け位置が通常の取り付け位置に限定されないこと、把手を収納位置へ戻した時、把手を自動的に係止することができると共に、該係止手段の耐久性の向上を図ることである。
本発明のハンドル装置は、引戸に可動把手を有するホルダーを組み込むことが可能なハンドル装置に於いて、前記ホルダーは引戸の木口に組み込むことができるようにケース状に形成され、また、前記可動把手はホルダーに出没自在に軸支され、さらに、前記ホルダー内に上下方向に摺動自在に設けられ、かつ、前記可動把手の係合部と係脱すると共に、戸枠の横枠の安全用案内部と係脱可能な安全用ロッドを備えた係合スライダーが配設されていることを特徴とする。
また、本発明のハンドル装置は、引戸に可動把手を有するホルダーを組み込むことが可能なハンドル装置に於いて、前記ホルダーは引戸の木口に組み込むことができるようにケース状に形成され、また、前記可動把手はホルダーに出没自在に軸支され、また、前記ホルダー内に上下方向に摺動自在に設けられ、かつ、前記可動把手の係合部と係脱すると共に、戸枠の横枠の安全用案内部と係脱可能な安全用ロッドを備えた係合スライダーが配設され、さらに、係合スライダーは、前記安全用ロッドの外端部が横枠に設けた横方向の安全用案内部に係合し得る方向へ安全用バネ介して常時付勢され、引戸の開戸時、操作部材を操作すると、係止手段の係止が解除され、可動把手は付勢手段のバネ力により支軸を支点に使用姿勢位置まで傾倒回転に伴って、該可動把手が係合スライダーから離脱し得ることを特徴とする。
さらに、本発明の建具は、前段のハンドル装置又は後段のハンドル装置の構成をそのまま含み、引戸の一壁側の引手は、該引戸が完全に開いている時、所定位置に並存する戸体により塞がれていることを特徴とする。
ここで、「戸枠の横枠」とは、少なくとも当業者に「かもい」又は「敷居」と称されている部分をいう。また、安全用ロッド、安全用バネ及び安全用案内部は、発明の主たる目的との関係で用いた用語である。したがって、安全用ロッド、安全用バネ及び安全用案内部は、手指を挟めないための構成要件である。
(1)可動把手を木口から突出させ、かつ、該可動把手を持って引戸を閉じる際、不注意により手指を戸枠や戸袋に挟めないようにすることができる。
(2)手指を挟めないための構成要件は、ホルダー内に上下方向に摺動自在に設けられ、かつ、可動把手の係合部と係脱すると共に、戸枠の横枠の安全用案内部と係脱する安全用ロッドを備えた係合スライダーなので、簡単或いは合理的構成より、可動把手を持って引戸を閉鎖中に、引戸を所定位置(手指を挟めない範囲内−ここでは「安全用案内部の係止部分」とする。)に停止させることができる。
(3)引戸の壁面の凹所引手を塞ぐように所定位置に並存する戸体と備えた引戸式建具に適合する。
(4)引戸の完全な開戸時、係止手段解除用の押しボタン式操作部材をワンタッチ操作(単にプッシュ)すると、引戸の木口から可動把手が自動的に傾倒回転して突出する。したがって、可動把手のグリップを持って引戸を引手の利用可能な位置まで引き出すことができる。
(5)その他、引戸に対するハンドル装置の取り付け位置が通常の取り付け位置に限定されない、把手を収納位置へ戻した時、把手を自動的に係止することができる、係止手段の耐久性の向上を図ることができる、ユニット化されているので、簡単に引戸に取付けることができる等の優れた効果もある。
(2)手指を挟めないための構成要件は、ホルダー内に上下方向に摺動自在に設けられ、かつ、可動把手の係合部と係脱すると共に、戸枠の横枠の安全用案内部と係脱する安全用ロッドを備えた係合スライダーなので、簡単或いは合理的構成より、可動把手を持って引戸を閉鎖中に、引戸を所定位置(手指を挟めない範囲内−ここでは「安全用案内部の係止部分」とする。)に停止させることができる。
(3)引戸の壁面の凹所引手を塞ぐように所定位置に並存する戸体と備えた引戸式建具に適合する。
(4)引戸の完全な開戸時、係止手段解除用の押しボタン式操作部材をワンタッチ操作(単にプッシュ)すると、引戸の木口から可動把手が自動的に傾倒回転して突出する。したがって、可動把手のグリップを持って引戸を引手の利用可能な位置まで引き出すことができる。
(5)その他、引戸に対するハンドル装置の取り付け位置が通常の取り付け位置に限定されない、把手を収納位置へ戻した時、把手を自動的に係止することができる、係止手段の耐久性の向上を図ることができる、ユニット化されているので、簡単に引戸に取付けることができる等の優れた効果もある。
以下、図1乃至図10に示す本発明を実施するための最良の形態(第1実施例)により説明する。
(1)図1…発明の環境図
図1は、引戸式建具Xに適用した発明の実施の環境を示すハンドル装置Yの環境図である。この環境図に於いて、1,1aは左右の戸枠(縦枠、戸柱)、2は内側引戸、3は外側引戸、4は戸体(例えば網戸やシャッター)、5は外側引戸の室内7側の凹所引手、一方、6は外側引戸の室外8側の凹所引手、9は建具Xの開口部である。
図1は、引戸式建具Xに適用した発明の実施の環境を示すハンドル装置Yの環境図である。この環境図に於いて、1,1aは左右の戸枠(縦枠、戸柱)、2は内側引戸、3は外側引戸、4は戸体(例えば網戸やシャッター)、5は外側引戸の室内7側の凹所引手、一方、6は外側引戸の室外8側の凹所引手、9は建具Xの開口部である。
したがって、本発明のハンドル装置Y及び該ハンドル装置Yを備えた引戸式建具Xは、細部的な事項は別として、実施レベルでは、引戸の完全開戸時に、引戸、例えば互い違い引戸の場合には、外側引戸3の壁面内外の引手5,6を塞ぐように所定位置に戸体(例えば網戸)4や内側引戸2が並存する。本発明(ハンドル装置Y及び建具X)は、引戸の完全開戸時に、少なくとも一つの引戸に対して戸体(例えば内側又は外側に位置する網戸)4が、引戸の凹所引手(実施例では、外側引戸3の外側引手6)を塞ぐ。以下、図2乃至図10を参照にして本発明の第1実施例を説明するが、細部的な事項の符号や図面については省略する。
(2)図2の待機姿勢位置と図3の使用姿勢位置
まず、図2は、ハンドル装置Yの可動把手の待機姿勢位置、一方、図3は可動把手の使用姿勢位置を概略的に示している。また、図4は引戸の木口(戸枠に対する側端面)から見たハンドル装置Yの正面図である。その他図は、適当な概略断面説明図等である。
まず、図2は、ハンドル装置Yの可動把手の待機姿勢位置、一方、図3は可動把手の使用姿勢位置を概略的に示している。また、図4は引戸の木口(戸枠に対する側端面)から見たハンドル装置Yの正面図である。その他図は、適当な概略断面説明図等である。
次に、図2乃至図10に於いて、本発明のハンドル装置Yは、基本的には、引戸3の木口3aに内装状態に装着されるホルダー12と、ホルダー12内に組み付けられる可動把手13および単数又は複数個の係止片42を含む係止手段14とで構成する。そして、ホルダー12には、係止手段14の係止状態を解除するための操作部材15を設ける(新規事項)。
さらに、ホルダー12内には、可動把手13と係合すると共に、安全用ロッド52の内端部52bを連結する係合スライダー51を組込み、該係合スライダー51は、前記安全用ロッド52の外端部52bが横枠1cに設けた横方向の安全用案内部10に係合し得る方向へ安全用バネ54介して常時付勢され、引戸3の開戸時、押しボタン式の操作部材15を操作すると、係止手段14の係止片42の係止が解除され、可動把手13は付勢手段16のバネ力により支軸17を支点に使用姿勢位置まで傾倒回転するのに伴って、該可動把手13が係合スライダー51から離脱する。
そして、前記可動把手13は、望ましくは、縦断面親指31と人差し指32を開いた格好の形状に形成され、前記親指31側には、可動把手13が「待機姿勢位置」にある時、係合スライダー51の断面横向き凹所或いは湾状の被係合部53と係合する指先状係合部分36及び係止手段14の係止片42と係合する段面段差状の被係合部33がそれぞれ形成されている。
この基本的構成について、作用と共に付言すると、前記引戸3の木口3aに縦長開口するケース状ホルダー12を介して可動把手13を出没自在に収納し、また、前記ホルダー12には、可動把手用の係止バネ43及び係止片42を含む係止手段14を軸支すると共に、該係止手段14用の押しボタン式操作部材15をその操作端15aが木口に露呈(見える)するように設ける。
しかして、本発明のハンドル装置Yは、建具Xが、例えば図1で示す一例を前提要件としている場合に於いて、同図で示すように、引戸3の外壁側の引手6は、該引戸3が完全に開いている時、所定位置に並存する戸体4により塞がれている。したがって、引戸3を戸体4の先端面(側端面)4aから閉じる矢印A方向へ引き出すのが容易でない。
そこで、図2で示すように、ホルダー12に収納され、かつ、係止手段14に係止されている可動把手13を自動的に突出させるために、操作部材15をプッシュする。
操作部材15をプッシュすると、係止手段14の係止片42の係止が解除され、可動把手13は単数又は複数の付勢手段16のバネ力により、把手13の支軸17を支点に使用姿勢位置まで傾倒回転する(図3)。
この時、可動把手13の傾倒回転に伴って、該可動把手13の指先状係合部36が係合スライダー51の湾状被係合部53から離脱する。そうすると、係合スライダー51は安全用バネ54のバネ力により、実施例では上昇し、安全用ロッド52の外端部52bが戸枠の横枠1cの安全用案内部10に係合する。横枠の安全用案内部10は、例えばサッシ型上横枠(或いは上方のかもい)に所要の長さで形成された横方向ガイド溝なので、該横方向ガイド溝10に安全ロッドの外端部(実施例では上端部)52bが係合する(図10参照)。
そこで、可動把手13のグリップ部分32がホルダー12或いは木口3aから突出したならば、グリップ部分32を持って引戸3を引手5,6の利用可能な位置まで引き出す。
このように、引戸3を戸体(例えば網戸)4の側端面4aから所要量引き出し後は、引戸3本来の凹所引手5(6)を利用して引戸3を閉めることができる訳であるが、本発明の主たる目的は、可動把手13を持って引戸3を閉じる際、不注意により手指を戸枠1や戸袋に挟めないようにすることである。ここで「不注意」とは、可動把手13を引手代わりにそのまま握って引戸を閉めようとすることである。
そこで、可動把手13を握って引戸3を閉めている者に対して危険(手指を挟める危険性)を知らせるために、建具Xの開口部9を閉じる前に、横方向ガイド溝10に案内されている安全用ロッドの外端部(上端部)52bが横方向ガイド溝10の閉じ側の係止面10aに衝突する。つまり、当該引戸3は、閉鎖中、「安全用案内部10の係止面10aに係止される」ことにより一時停止する。この一時停止に気がついた操作者は、その場で突出している可動把手13のグリップ部分32の先端側を押し込む。そうすると、可動把手13は、付勢手段16のバネ力に抗して支軸17回りに揺動回転する。可動把手13がホルダー12の収納部側へと回転すると、その被係合部33と係止手段14の係止片42の爪部42aとの係合関係により、可動把手13は自動的に所定位置に係止される。と同時に、係合スライダーは可動把手13の指先状係合部によって押し下げられるから、可動把手は「待機姿勢位置」となる(図2)。そこで、操作者は、引戸本来の引手を利用して停止中の当該引戸3を再び閉める。
ここでは、図2で示すように、可動把手13が係止手段14により自動係止され、かつ、可動把手13の指先状係合部が係合スライダー51の被係合部53に係合した状態を「待機姿勢位置」とし、一方、図3で示すように、係止手段14が操作手段15の操作力を介して解除状態となり、その結果、可動把手13が付勢手段16のバネ力により支軸17を支点に回転すると共に、前記指先状係合部36が湾状被係合部53から離脱して単数又は複数のストッパー18,19に傾倒状態に受け止められた状態を「使用姿勢位置」とする。
(3)ホルダー12
ホルダー12は、上下に長いケース状枠体からなり、フロント板及び取付け板で構成された前板21を有している。前板21の上下端部のフランジ部分には、固着具用のねじ孔22がそれぞれ形成されている。したがって、ホルダー12の前板21は引戸3の木口3aに対する締め付け座の機能を有する。
しかして、図4を基準にすると、23は前板21に縦長に形成された把手用開口、24は把手用開口23よりも下方に位置する操作手段15用開口である。操作手段15用開口24は、本実施例では、下端部のねじ孔22と把手用開口23の間の適宜部位に形成されている。
ホルダー12は、上下に長いケース状枠体からなり、フロント板及び取付け板で構成された前板21を有している。前板21の上下端部のフランジ部分には、固着具用のねじ孔22がそれぞれ形成されている。したがって、ホルダー12の前板21は引戸3の木口3aに対する締め付け座の機能を有する。
しかして、図4を基準にすると、23は前板21に縦長に形成された把手用開口、24は把手用開口23よりも下方に位置する操作手段15用開口である。操作手段15用開口24は、本実施例では、下端部のねじ孔22と把手用開口23の間の適宜部位に形成されている。
また、ホルダー12は、前板21を基準として引戸3の内部に内装されたケース部分25を有している。ケース部分25は、図5で示すように二分割型である。特に符号を付さないが、プラスチック成形品としての二分割型のケースは、複数個の固着具を介して一体に接合する。この接合により、ケース部分25内には可動把手13用の収納部26が形成される。
ケース部分25は、特許文献1とは相違し、引戸本体の凹部引手を有していないが、設計如何によっては、ケース部分25の側壁に手掛凹部を形成することも可能である。本実施例のケース部分25の内部の右側上部には、補強用リブ27が形成されている。また、本実施例では、必須要件ではないが、可動把手13が「待機姿勢位置」となった時に所定位置に受け止めるボタン形状のストッパー19が前板21寄りの中央部に設けられている。
さらに、本実施例のケース部分25は、操作手段15用開口24を有する下部側に、前板21の内面から底壁25aと対向する所定長さの水平隔壁29を有している。この水平隔壁29の上面は、付勢手段16の一端部を支持するバネ端支持機能を有し、また、ケース部分25の奥側の側壁25bと対向する水平隔壁29の端面は、係止手段14の係止片42で押し戻される操作部材15を所定位置に受け止めるストッパー機能を有している。
なお、ケース部分25には、固着具用の螺合部分や軸孔が適宜に形成されている。また、前板21の把手用開口23の下端縁18は傾倒回転する可動把手13を支持する第2ストッパーの機能を有している。
(4)可動把手13
可動把手13は、本実施例では、縦断面親指31と人差し指32を開いた格好の形状に形成されている。しかして、例えば図8で示すように、前記親指31側には、係止手段14の係止片42の係止爪部42aが係合可能な被係合部33が形成され、一方、人差し指32は引戸3を戸体4の先端面4aから引手5(6)が利用可能な仮の位置まで引き出すためのグリップ部分である。
可動把手13は、本実施例では、縦断面親指31と人差し指32を開いた格好の形状に形成されている。しかして、例えば図8で示すように、前記親指31側には、係止手段14の係止片42の係止爪部42aが係合可能な被係合部33が形成され、一方、人差し指32は引戸3を戸体4の先端面4aから引手5(6)が利用可能な仮の位置まで引き出すためのグリップ部分である。
また、可動把手13の親指の関節部分に相当する部位には、支軸17用の軸孔34が形成されていると共に、該軸孔34を含む周囲に付勢手段16収納用の下向き凹所35が形成されている。付勢手段16の他端部は、この下向き凹所35の内壁面に圧接する。
さらに、可動把手13の親指31側には、該可動把手13が「待機姿勢位置」にある時、係合スライダー51の湾状被係合部53と係合する指先状係合部分36が形成されている。この係合部分36は、図2を基準にすると、前述した断面段差状の被係合部33により上方に位置し、かつ、該被係合部33によりもホルダー12の側壁25b側に突出している。そして、その下面側は湾曲面36aとなっている。
(5)係止手段14
係止手段14は、ケース部分25の奥側の側壁25bと水平隔壁29の端面との間に縦方向に配設されている。しかして、本実施例の係止手段14は、基端部が支軸41に軸支された係止片42と、この係止片42の自由端部に形成された係止爪部42aが可動把手13の被係合部33と係合するように付勢する係止バネ43とを含む。前記支軸41は、操作部材15の内端面と側壁25bとの間(ケース部分25の下部)に位置している。
係止手段14は、ケース部分25の奥側の側壁25bと水平隔壁29の端面との間に縦方向に配設されている。しかして、本実施例の係止手段14は、基端部が支軸41に軸支された係止片42と、この係止片42の自由端部に形成された係止爪部42aが可動把手13の被係合部33と係合するように付勢する係止バネ43とを含む。前記支軸41は、操作部材15の内端面と側壁25bとの間(ケース部分25の下部)に位置している。
また、前記係止バネ43は、その中央部が支軸41に巻装され、一端部はケース部分25の内壁面に、一方、他端部は係止片42の内壁面に適宜に圧接している。また、係止片42は、その中央部の壁面が操作部材15の内端部に突出形成した指先部分に押圧されると、支軸41を支点に可動把手13の被係合部33から離れる方向へ回転する。つまり、係止片42は係止バネ43のバネ力と関連して可動把手13の被係合部33に係脱自在である。なお、本実施例の係止手段14は、図7で示すように一つ支軸41に単数(本実施例)又は設計如何によっては複数個(例えば2個)設けている。
(6)操作部材15
ホルダー12には、係止手段14の係止状態を解除するための操作部材15が設けられている。この操作部材15は、ホルダー12の開口24或いは引戸3の木口3aにその操作端(外端)15aが露呈するようにホルダー12に水平状態に組み込まれている。操作部材15の外形輪郭は、船形状或いは親指状である。
ホルダー12には、係止手段14の係止状態を解除するための操作部材15が設けられている。この操作部材15は、ホルダー12の開口24或いは引戸3の木口3aにその操作端(外端)15aが露呈するようにホルダー12に水平状態に組み込まれている。操作部材15の外形輪郭は、船形状或いは親指状である。
前述したように、船首に相当する、或いは指先部分に相当するその内端部15bには、係止片42の中央部の壁面に突き当たる突起部分となっている。突起状の内端部15bの上部は、前述したように、水平隔壁29の端面と当接可能である。
ところで、操作部材15には水平案内長孔45が形成され、該水平案内長孔45には、前板21寄りのケース部分25の下部に横設したカイド棒46が入り込んでいる。この第1実施例のガイド棒は、前板21と平行である。
(7)安全用ロッド52を含む係合スライダー51
さらに、本発明の主たる目的を達成するために、ホルダー12内には、上下方向に摺動自在に設けられ、かつ、可動把手13の第1係合部分(指先状の係合部分)36と係脱すると共に、戸枠1,1aの横枠1cの安全用案内部10と係脱する安全用ロッド52を備えた係合スライダー51が配設されている。
さらに、本発明の主たる目的を達成するために、ホルダー12内には、上下方向に摺動自在に設けられ、かつ、可動把手13の第1係合部分(指先状の係合部分)36と係脱すると共に、戸枠1,1aの横枠1cの安全用案内部10と係脱する安全用ロッド52を備えた係合スライダー51が配設されている。
本実施例の縦長状係合スライダー51は、図2、図3等で示すように、ホルダー12の側壁(後壁)25cの内壁面とホルダー12内に設けた補強用リブ27を形成する縦方向隔壁27aとの間に上下動自在に設けられている。
しかして、係合スライダー51の上部には、ホルダー12の上壁25cを介して挿入された所定長さの安全用ロッド52の下端部(内端部)52aが適宜に連結されている。一方、係合スライダー51の下部には、断面横向き凹所状、或いは湾状の被係合部53が形成されている。この湾状被係合部53に可動把手13の指先状係合部36が係脱可能である。
さらに、係合スライダー51の連結部分の上部と被係合部分の下部の間(中間部分)には、安全用バネ54を収納するバネ収納部55が形成されている。前記バネ収納部55に収納された安全用バネ54は、本実施例ではコイルバネであり、その下端部はホルダー12内に設けたバネ端支持部56に支持され、一方、上端部は係合スライダー51の内部に設けられたバネ端受け部57に圧接している。
上記構成に於いて、引戸3の開戸時、操作部材15を操作すると、係止手段14の係止片42の爪部42aの係止が解除され、可動把手13は付勢手段16のバネ力により支軸を支点に使用姿勢位置まで傾倒回転する。その際、可動把手13は図3で示すように反時計方向に回転するから、その指先状係合部36は係合スライダー51の被係合部53から離脱する。その余の作動態様については前述したとおりであり、引戸3の可動把手13が「使用姿勢位置」にある限り、係合スライダー51及び安全用ロッド52は上昇位置にある。
図10で示した横枠の安全用案内部10は、サッシ型上横枠(或いは上方のかもい)に所要の長さで形成した横溝や長穴彫りの一例である。したがって、安全用案内部10の構成に関しては、例えば図11で示すように、サッシ型上横枠又は下横枠に形成した切欠状のカイド長孔10Aであっても良い。この場合には、カイド長孔の閉じ側の縁部10aが係止部分となる。
本発明は、主に建具や錠前の業界で利用される。
図1乃至図10は本発明の最良の実施例を示す各説明図。
本発明の環境図。
第1実施例の可動把手が「待機姿勢位置」の概略縦断面説明図。
図2から可動把手が「使用姿勢位置」になった概略縦断面説明図。
ハンドル装置Yの正面図。
図2の5−5線断面図。
図2の6−6線断面図。
図2の7−7線断面図。
可動把手の斜視図。
係合スライダーの説明図。
引戸が安全用ロッドを介して所定位置に一時停止した状態を示す概略説明図。
横枠の安全用案内部の他の例を示す概略説明図。
X…建具、Y…ハンドル装置、1,1a…左右の戸枠、1c…横枠、2…内側引戸、3…外側引戸、3a…木口、4…戸体、A…矢印、5,6…凹所引手、7…室内、8…室外、9…建具Xの開口部、10,10A…横枠の安全用案内部、10a…係止面(係止部分)、12…ホルダー、13…可動把手、14…係止手段、15…操作部材、15a…操作端(外端)、15b…内端部、16…付勢手段、17…把手13の支軸、18,19…ストッパー、21…前板、23…把手用開口、24…操作手段用開口、25…ケース部分、25a…底壁、25b…側壁、25c…上壁、26…収納部、27a…縦方向の隔壁、29…水平隔壁、31…縦断面親指、32…グリップ部分、33…可動把手の被係合部、35…下向き凹所、41…支軸、42…係止片、42a…爪部、43…係止バネ、44…突起部分、45…水平案内長孔、46…案内手段、51…係合スライダー、52…安全用ロッド、53…係合スライダーの被係合部、54…安全用バネ、55…バネ収納部、56…ホルダー側のバネ端支持部、57…係合スライダー側のバネ端受け部、52a…ロッドの下端部、52b…ロッドの上端部。
Claims (5)
- 引戸に可動把手を有するホルダーを組み込むことが可能なハンドル装置に於いて、前記ホルダーは引戸の木口に組み込むことができるようにケース状に形成され、また、前記可動把手はホルダーに出没自在に軸支され、さらに、前記ホルダー内に上下方向に摺動自在に設けられ、かつ、前記可動把手の係合部と係脱すると共に、戸枠の横枠の安全用案内部と係脱可能な安全用ロッドを備えた係合スライダーが配設されていることを特徴とするハンドル装置。
- 請求項1に於いて、可動把手は、縦断面親指と人差し指を開いた格好の形状に形成され、前記親指側には、可動把手が「待機姿勢位置」にある時には係合スライダーの被係合部と係合する係合部分と、係止手段の係止部と係合する被係合部がそれぞれ形成されていることを特徴とするハンドル装置。
- 請求項1又は請求項2に於いて、これらの請求項のいずれかに記載のハンドル装置をそのまま含み、引戸の一壁側の引手は、該引戸が完全に開いている時、所定位置に並存する戸体により塞がれていることを特徴とする建具。
- 引戸に可動把手を有するホルダーを組み込むことが可能なハンドル装置に於いて、前記ホルダーは引戸の木口に組み込むことができるようにケース状に形成され、また、前記可動把手はホルダーに出没自在に軸支され、また、前記ホルダー内に上下方向に摺動自在に設けられ、かつ、前記可動把手の係合部と係脱すると共に、戸枠の横枠の安全用案内部と係脱可能な安全用ロッドを備えた係合スライダーが配設され、さらに、係合スライダーは、前記安全用ロッドの外端部が横枠に設けた横方向の安全用案内部に係合し得る方向へ安全用バネ介して常時付勢され、引戸の開戸時、操作部材を操作すると、係止手段の係止が解除され、可動把手は付勢手段のバネ力により支軸を支点に使用姿勢位置まで傾倒回転に伴って、該可動把手が係合スライダーから離脱し得ることを特徴とするハンドル装置。
- 請求項4に於いて、ハンドル装置をそのまま含み、引戸の一壁側の引手は、該引戸が完全に開いている時、所定位置に並存する戸体により塞がれていることを特徴とする建具。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2005124746A JP2006299691A (ja) | 2005-04-22 | 2005-04-22 | ハンドル装置及び建具 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2005124746A JP2006299691A (ja) | 2005-04-22 | 2005-04-22 | ハンドル装置及び建具 |
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| JP2006299691A true JP2006299691A (ja) | 2006-11-02 |
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ID=37468313
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
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Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011127356A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Daiken Corp | 引手及びそれを用いた引戸構造 |
| KR101390975B1 (ko) * | 2012-09-11 | 2014-05-02 | 오금배 | 미닫이식 도어용 안전 손잡이 |
| JP2019178501A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 株式会社Lixil | 建具 |
| JP2021059966A (ja) * | 2019-10-08 | 2021-04-15 | 株式会社ニチベイ | 移動間仕切り装置 |
-
2005
- 2005-04-22 JP JP2005124746A patent/JP2006299691A/ja not_active Withdrawn
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