JP3539180B2 - 巻線機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻線機、特に、コアの周囲に導線をコイル状に巻回するフライヤー方式の巻線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、巻線型インダクタを製造するのに使用されるフライヤー方式の巻線機としては、図8に示すものが使用されていた。即ち、この巻線機は、主に、割出しテーブル1とフライヤー10とからなる。割出しデーブル1は、支軸2を中心として矢印a方向に1/8のピッチで回転可能であり、外周面には8等分した位置にチャック3が設置されている。フライヤー10は中心部から引き込んだ導線45をノズル11の先端から導出するようにしたもので、モータ15によってタイミングベルト16を介してコア40と同軸上で回転可能とされている。
【0003】
コア40は、図6,図7に示すように、胴部41の両端に第1及び第2鍔部42,43を有し、第1鍔部42に電極44,44を形成したものである。コア40は図8に示す取付けステーションにおいてチャック3に保持されている。このとき、コア40は第2鍔部43にてチャック3に保持され、割出しテーブル1が2ステップ矢印a方向に回転した巻回ステーションにおいて、前記フライヤー10がコア40の周囲を旋回することで導線45がその胴部41に巻回される。その後、コア40は熱圧着ステーションにおいて、導線45の両端部を電極44,44上に熱圧着されると共に余分な部分をカットされる。さらに、半田付けステーションに搬送されて電極44,44に半田付けされ、取出しステーションでチャック3から取り出される。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】
ところで、図8に示した従来の巻線機では、巻線動作の開始位置が機構上フライヤー10の前進位置となり、フライヤー10は後退しつつ導線45をコア40に巻回していく形態を採用せざるを得ない。それゆえ、図7(B)に示すように、コイルの巻数が4〜5回程度(低インダクタンス)と少ない場合には、コイル端部から電極44までの引出し部分45a(巻終り側となる)の長さにばらつきを生じ、インダクタンスLが変動し、不良品が発生するという不具合を有していた。
【0005】
そこで、本発明の目的は、フライヤーが前進しつつ導線を第1鍔部側からコアに巻回でき、巻数の少ない低インダクタンスであっても安定した電気的特性を有するインダクタを量産可能な巻線機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用】
以上の目的を達成するため、本発明に係る巻線機は、割出しテーブルを備えたフライヤー方式であって、フライヤーの回転中心部にからげ棒を回転かつ軸方向にスライド自在に設置したことを特徴とする。コアは、一端に電極を有する第1鍔部及び他端に電極を有しない第2鍔部を有し、第2鍔部が割出しテーブルに等間隔に設けたチャックに保持される。からげ棒はフライヤーの前進に伴って先端がコアの第1鍔部に嵌合するように構成されている。
【0007】
このような巻線機にあっては、巻線動作の開始時に、フライヤーは後退位置から前進する。このときからげ棒も同期して前進し、先端がコアの第1鍔部に嵌合すると、からげ棒の回転及び前進が停止される。ここでフライヤーは前進しつつ回転を始め、導線は、まず、からげ棒に巻回され、フライヤーがさらに前進することで、導線の巻回位置がからげ棒からコアに移行する。即ち、コアに対しては、電極を有する第1鍔部側から導線の巻回が開始される。所定量の巻回が終了すると、フライヤーはからげ棒と共に後退し、導線が巻回されたコアは割出しテーブルの回転に伴って次工程へ送られる。
【0008】
導線をからげ棒からコアへスムーズに巻き回わしていくためには、からげ棒の先端部をテーパ状とし、コアの第1鍔部が嵌り込む凹部を形成することが好ましい。また、からげ棒にからげられた導線をカットするカッタをフライヤーに設ければ、フライヤーの前進に伴って導線を自動的にカットすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る巻線機の実施形態について添付図面を参照して説明する。図1にフライヤー20を示す。巻線機の全体的な構成は図8に示した従来の装置と同様であり、チャック3を備えた割出しテーブル1を中心としてその周囲に矢印a方向に、取付けステーション、巻回ステーション、熱圧着ステーション、半田付けステーション及び取出しステーションが設けられている。図1に示すフライヤー20は図8に示したフライヤー10に代わって設けられるものである。
【0010】
このフライヤー20は、詳しくは、ハウジング21とからげ棒28と、カッタ31と、回転駆動用モータ32と保持機構35とで構成されている。ハウジング21は蓋部22と筒部25とからなり、両者は一体的に結合されている。筒部25の一側部にはノズル26が突出し、このノズル26の孔26aは蓋部22の孔22aと連通し、シャフト部23の中心部から外部に貫通している。導線45はシャフト部23から導入され、ノズル26の先端から引き出される。
【0011】
からげ棒28は、ハウジング21の中心に形成された円筒状の空間27に、スラスト方向及びラジアル方向に摺動自在なベアリング29を介して、回転かつ軸方向にスライド自在に装着されている。このからげ棒28は、空間27に設けたコイルばね30にて前方に弾性的に付勢され、自由状態においては前記ノズル26より前方に突出し、コイルばね30の発力に抗してノズル26の先端より後方へ後退可能とされている。からげ棒28の先端部はテーパ部28aとされ、先端面にはコア40の第1鍔部42が嵌合可能な凹部28bが形成されている。
【0012】
カッタ31は、以下に説明するように、からげ棒28にからげられた導線45をカットするためのもので、前記筒部25の先端面に固定され、その刃先はノズル26の先端とほぼ同一位置まで突出している。
【0013】
保持機構35は、フライヤー20を回転自在にかつ矢印A方向に前進及び後退可能に保持するもので、固定フレーム36に設けたガイドレール37にスライダ38がスライド自在に取り付けられ、このスライダ38の先端に前記シャフト部23がベアリング39を介して回転自在に装着されている。スライダ38は図示しない駆動機構によって前進力及び後退力を伝達される。スライダ38の前進及び後退と同期してフライヤー20が前進及び後退することになる。
【0014】
さらに、フライヤー20はモータ32によってシャフト部23を中心に回転駆動可能である。モータ32は前記スライダ38に取り付けられ、タイミングベルト33を介してシャフト部23に連結され、ハウジング21を回転駆動する。
【0015】
次に、以上の構成からなるフライヤー20による巻回動作について図2〜図6を参照して説明する。
コア40は従来と同様に電極の形成されていない第2鍔部43をチャック3に保持された状態で巻回ステーションへ搬送される。そして、フライヤー20が後端位置から前進し、同時に前進するからげ棒28の先端凹部28bがコア40の第1鍔部42と嵌合する(図2参照)。このとき、ノズル26の先端から引き出されている導線45の先端は前回の巻回作業が終了して熱圧着ステーションへ搬送されたコア40から連続している。従って、巻回作業開始時において、図2に示すように、導線45はフライヤー20の回転面と角度θでからげ棒28と交差している。
【0016】
ここで、フライヤー20は前進しつつ回転駆動される(図3参照)。からげ棒28はコア40の第1鍔部42に嵌合して回転を止められているため、相対的にハウジング21内に後退し、かつ、導線45がからげられる。さらに、フライヤー20が前進し、導線45がからげ棒28に外れることなく巻回された時点でカッタ31が熱圧着ステーションとの間に張られている導線45に当接し(図4参照)、該導線45をカットする。
【0017】
フライヤー20がさらに回転しながら前進を続けると、導線45はからげ棒28のテーパ部28aを滑り込んでコア40の胴部41に巻回される(図5参照)。このとき、導線45は電極44が形成されている上側に位置する第1鍔部42の直下から反対側の第2鍔部43側へと巻回されていく(図6,図7(A)参照)。
【0018】
所定量の巻回が終了すると、フライヤー20は回転を停止し、後退する(図6参照)。同時に、割出しテーブル1が1ピッチ回転し、コア40は熱圧着ステーションへと移動する。この移動において、からげ棒28はコア40との嵌合を解除されて回転自在であり、からげられた導線45はコア40の移動に伴って若干巻き戻される。図6はコア40が熱圧着ステーションへ移動した状態を示し、このとき導線45の引出し部分45a,45bは電極44,44の直上に位置し、図示しないヒータにて押圧され、電極44,44上に熱圧着され、かつ、不要部をカットされる。
【0019】
図7(A)は以上の巻線作業でコア40に導線45を5ターン巻回したインダクタンスを示す。前記フライヤー20を使用した場合、引出し部分45a(巻始め側)は必ず第1鍔部42に密着した位置にセットされ、その長さは巻数が少ない場合であってもばらつくことはなく、安定した電気的特性を得ることができる。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、フライヤーの回転中心部分にからげ棒を回転かつ軸方向にスライド自在に設置し、フライヤーの前進に伴ってからげ棒の先端がコアの電極を有する第1鍔部に嵌合するようにしたため、導線はからげ棒からコアに連続的に巻回され、第1鍔部側から巻回を開始する。従って、巻数が少ない場合であっても、コイル端部から電極へ到る引出し部分の長さにばらつきが生じることはなく、低インダクタンスであっても安定した電気的特性を有するインダクタを量産することができる。
【0021】
特に、からげ棒の先端部をテーパ状とし、コアの第1鍔部と嵌合可能な凹部を形成すれば、導線をからげ棒からコアへとスムーズに巻き回わしていくことができる。また、フライヤーにカッタを設ければ、からげ棒に巻回された導線をフライヤーの前進に伴って自動的にカットすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である巻線機のフライヤーを示す断面図。
【図2】前記巻線機による巻線動作の説明図。
【図3】前記巻線機による巻線動作の説明図、図2の続き。
【図4】前記巻線機による巻線動作の説明図、図3の続き。
【図5】前記巻線機による巻線動作の説明図、図4の続き。
【図6】前記巻線機による巻線動作の説明図、図5の続き。
【図7】インダクタの正図面、(A)は本発明の巻線機で巻線されたインダクタを示し、(B)は従来の巻線機で巻線されたインダクタを示す。
【図8】従来の巻線機を示す平面図。
【符号の説明】
1…割出しテーブル
3…チャック
20…フライヤー
28…からげ棒
28a…テーパ部
28b…凹部
31…カッタ
40…コア
42…第1鍔部
43…第2鍔部
44…電極
Claims (3)
- 一端に電極を有する第1鍔部と他端に電極を有しない第2鍔部とを備えたコアの周囲に導線をコイル状に巻回するフライヤー方式の巻線機において、
コアの第2鍔部を着脱可能に保持するチャックを外周部に等間隔に備え、所定のピッチで間欠点に回転する割出しテーブルと、
前記割出しテーブルの間欠停止位置の一つに対向して前進/後退かつ回転可能に設置されたフライヤーと、
前記フライヤーの回転中心部に回転かつ軸方向にスライド自在に設置され、フライヤーの前進に伴って先端が前記コアの第1鍔部に嵌合するからげ棒と、
を備えたことを特徴とする巻線機。 - 前記からげ棒は、その先端部がテーパ状をなし、コアの第1鍔部が嵌り込む凹部を有することを特徴とする請求項1記載の巻線機。
- 前記フライヤーは、前記からげ棒にからげられた導線をカットするカッタを有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の巻線機。
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JP (1) | JP3539180B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111863434A (zh) * | 2018-06-19 | 2020-10-30 | 汪辉 | 一种定量旋转的干式变压器高压线圈绕制用绕线机机座 |
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