JP3538167B2 - 湯煎による植物由来の緑色素復元方法、およびそれ用の植物由来緑色素復元固定用加熱容器 - Google Patents

湯煎による植物由来の緑色素復元方法、およびそれ用の植物由来緑色素復元固定用加熱容器

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JP3538167B2
JP3538167B2 JP2001236849A JP2001236849A JP3538167B2 JP 3538167 B2 JP3538167 B2 JP 3538167B2 JP 2001236849 A JP2001236849 A JP 2001236849A JP 2001236849 A JP2001236849 A JP 2001236849A JP 3538167 B2 JP3538167 B2 JP 3538167B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、植物由来緑色素を復元する
めの技術に関するものであって、ワラビやコゴミ等の
山菜、もしくはキュウリや枝豆等の野菜類、またはコン
ブやワカメ等といった海草類も含めた緑色系食用植物、
あるいはまた四葉のクローバやシダ類の葉等といった山
野草で押し花にする単なる緑色系植物が本来有している
植物由来緑色素が、適宜加工処理後にあってもその本来
の緑色を退色させたり、変色させてしまうことを防止す
るための処理に使用して有効であり、且つ最近注目され
始めている食事摂取基準に取り込まれた微量ミネラル素
材としての無機亜鉛の摂取手段としても有効に作用する
新規な湯煎による植物由来の緑色素復元方法、およびそ
れ用の新規な構造からなる植物由来緑色素復元固定用加
熱容器を提供しようとするものである.
【0002】
【従来の技術】一般に、植物(海草類を含む。)は、含
有ポリへノールの酸化が進み、葉緑素に含まれるマグネ
シウムが失われてしまうと、緑色を失って褐変するとい
う事実が既に周知されている上に、一旦褐変してしまっ
た葉緑素でも、金属イオンを含む溶液に浸漬すれば、金
属イオンの作用(金属クロロフィル)で緑色を復元し得
ると共に、暫くはその退色を防止できるということも知
られていることから、新鮮な山菜や野菜が、適宜処理さ
れて商品として流通するときや、一時的に保存して一般
家庭等で消費されるようにするとき等に、その性質を利
用して、それら植物が本来有している緑色素を復元およ
び/または固定するようにした技術が、これまでにも幾
つも提案されてきている。
【0003】例えば、(1)特公平3−12866号公
報に掲載された発明では、鉄イオンが退色した葉緑素を
緑色に発色させるようにした技術的思想に基づく「退色
した植物用発色剤」についての開示があり、(2)特公
平3−12867号公報の「退色した枯渇状態の植物の
葉緑素を緑色に発色させる方法」には、鉄イオンと銅イ
オンの作用で退色した葉緑素を緑色に発色させるように
した発明が示されており、(3)特許第3082980
号(特開平3−302309号公報)に示された発明
は、銅イオンの作用で退色した葉緑素を緑色に発色させ
る「貯蔵褐変植物の緑色復元方法」に係わるものであ
り、(4)特許第第2729929号(特開平8−29
8958号公報)の「塩蔵野菜や山菜の復色法」発明
は、亜鉛イオンを主成分とする加熱溶液に塩蔵野菜や山
菜等を漫漬して緑色を復元するようにした亜鉛イオンの
作用によるものであり、(5)特開平6−217732
号公報の「緑色野菜及び海草等の着色方法」には、銅イ
オンの作用で、野菜や海草の葉緑素を緑色に着色するも
のであり、何れも植物由来緑色素の復色もしくは着色す
る代表的な技術的思想が開示されている。
【0004】これら既に提案のある従来方法は、既述の
とおり、鉄イオン、銅イオン等を含む溶液により、植物
が本来的に有している、あるいは有していた緑色素を復
元および/または固定するようにした技術的思想に基づ
くものであったが、その中、上述の(1)および(2)
の鉄イオンの作用は、クエン酸と酒石酸の混合液に酸化
第一鉄を混合して得られる金属イオン処理専用化学液に
よるものであり、また、同(3)の銅イオンの作用は、
酸とアスコルビン酸とを溶解した水溶液に加え、銅クロ
ロフィリンナトリウム等のクロロフィル類を添加した混
合液によるものであり、更にまた、同(4)の亜鉛イオ
ンの作用は、亜鉛イオンを主成分とする処理液により、
残る上記(5)のそれは、銅クロロフィルや銅クロロフ
イリンアルカリ金属塩、並びに遼元剤を含む水溶液中の
銅イオンの作用によるものとなっている。
【0005】このように、従前から提案のある植物由来
緑色素復元および/または固定方法によるものの場合、
何れもが金属化合物である化学薬品を使用して金属イオ
ン溶液をつくり、この金属イオン溶液で植物を加熱処理
するようにしているため、自然食品としてのイメージが
低下して商品価値を低下させてしまうばかりではなく、
消費者が安心して食べ辛くなるという問題にも繋がって
しまうため、本願出願人自らは、既に特許第29118
51号(特開平9−110252号公報)で「食用植物
の緑色を復元しあるいは緑色に保持する方法とこの方去
に使用する発色剤パック」を完成し、それまでの人為的
に多量の金属化合物を添加するのではなく、草木灰を溶
液に浸清して草木灰に含まれる天然の金属イオンを溶
出、活用する手段を実用化済みであって、褐変した食用
植物を、食感を低下させることなく秀れた色調の緑色に
復元できるようにすると共に、食用植物を緑色に処理し
て、緑色に長期保存できる食用植物の緑色を復元し、あ
るいは緑色に処理した状態で保存することが可能となる
ようにした.
【0006】この発明では、既に完成したこの自然界の
金属イオンによる植物由来緑色素復元方法の実施化を進
め、徐々にその普及を図る傍ら、より簡便、確実な緑色
復元方法について関係各方面からの多数の要望がある
ことを見聞すると共に、最近改定された第6次栄養所要
量において無機質(ミネラル)摂取基準に新たに取り込
まれた微量ミネラル素材としての無機亜鉛の位置付けに
着目し、これまでに知見してきたこの種技術蓄積を活か
し、その延長線上に位置する有効な技術的手段を完成す
べく、鋭意開発、研究を進めて試行錯誤を重ねた上、幾
多の試作実験を繰り返してきた結果、遂に、茲にきて極
めて有効且つ簡便な植物由来緑色素復元方法に繋がり、
しかもその過程において効率的な微量ミネラルの摂取に
も繋がる植物由来緑色素復元固定用加熱容器の実現化に
成功したものであり、以下では、その構成について、幾
つかの代表的な実施例を交え、詳細に説示していくこと
とする。
【0007】
【発明の構成】この発明の礎をなす湯煎による植物由来
の緑色素復元方法は、基本的に次のとおりの構成を要旨
としている。即ち、内側面に銅(Cu)を含む亜鉛合金
地肌を露出した構造に形成してなる加熱容器中の温水ま
たは熱水中に溶出してくる銅イオンおよび亜鉛イオンの
相互作用だけで植物由来緑色素を復元するようにした構
成を要旨とする湯煎による植物の緑色素復元方法であ
る。
【0008】この基本的な構成をより具体的に示せば、
所定容積、形状に設定され、少なくとも湯に接触するこ
ととなる内側面の全体またはその一部に銅(Cu)を含
む亜鉛合金地肌を露出した構造に形成してなる加熱容器
中に、所定量の水を満たして加温、加熱して温水または
熱水とした上、当該加熱容器の容積に見合った量の緑色
系植物を所定時間浸して湯煎し、当該温水または熱水中
に金属イオン処理専用化学液を添加することなく、専ら
加熱容器素材から当該温水または熱水中に溶出してくる
銅イオンおよび亜鉛イオンの相互作用だけで緑色系植物
由来緑色素を復元するようにした構成を要旨とする湯煎
による植物由来の緑色素復元方法ということになる。
【0009】加熱容器は、少なくとも湯に接触すること
となる内側面の全体またはその一部に銅(Cu)を含む
亜鉛合金地肌を露出した構造に形成されたものでなけれ
ばならず、その内部に満たした水と接触し、加温、加熱
手段で電離作用が助長されることにより、銅(Cu)を
含む亜鉛合金を構成する銅イオンと亜鉛イオンとを自然
に温水または熱水中に溶出し、それら天然の銅イオンお
よび亜鉛イオンの相互作用だけで植物由来緑色素を復
発色、退色防止を含む。以下、同様。)するようにす
る機能を果たすようにするものであり、この発明の緑色
素復元方法における構成要素として必須のものであり、
したがって、従前までの手段全てが採用する人為的な金
属イオン処理専用化学液の添加は、少なくとも植物由来
緑色素を復元する目的で採用することはなく、専ら湯煎
による手段によって処理されるものとする。
【0010】なお、当該加熱容器の構造は、この発明の
基本をなす緑色素復元方法に関連する発明として後述す
ることとなる各種構造のものの採用が可能であって、そ
の他、必要に応じて水との接触面積を拡大するために、
容器内側面に凹凸形状を付けたり、緑色系植物を出し入
れするための内釜や篭を組み合わせるようにした上、そ
れら内釜や篭の全体または一部に銅(Cu)を含む亜鉛
合金製部材を使う等といった、適宜常套手段の採用も当
然可能であり、したがって、銅(Cu)を含む亜鉛合金
成分やそれを使った加熱容器の構造、加熱条件等によっ
て溶出する銅イオンおよび亜鉛イオンの溶出量にバラつ
きがあり、一概にその値を特定できないものの、実験に
よれば各イオンとも最大10数PPM程度に達している
ことを確認していて、その溶出程度に応じた湯煎の時間
を最適な範囲のものに設定する必要がある上、同一素
材、構造の加熱容器を採用したとしても、対象とする緑
色系植物の種類や退色程度、あるいは該当植物本来の緑
色の色彩程度等に応じても湯煎の時間を加減する必要が
あることは言うまでもない。
【0011】そして、亜鉛メッキ鍋を使った湯煎による
亜鉛イオンの溶出だけでは、その緑色素復元作用が極め
て緩慢且つバラつきがあり、しかも、前記した従来技術
の場合同様に、植物自体が著しく柔軟になってしまうと
いう性質があり、そのために、食感の低下を少なくしよ
うとして亜鉛イオンを含む溶液の加熱温度を低くした
り、その漫漬時間を短くしたりすると、美しい緑色に復
元できなくしてしまう問題を新たに生じてしまうことも
確認済みであって、それが銅(Cu)を含む亜鉛合金に
よる加熱容器により、亜鉛イオンと共に銅イオンを溶出
させ、双方の相互作用による湯煎では、それら亜鉛イオ
ンだけによる場合に比較し、緑色素復元効率が格段に改
善されるという事実を、数次の実験によって繰り返し確
認し得ている。
【0012】他方、銅鍋を使った湯煎による銅イオンの
溶出による場合、これまた前記従来技術同様に、確かに
植物をきれいな色調の緑色に発色もしくは着色可能にな
るものの、その処理のために銅イオンの溶液に漫漬され
た植物は、当然のこととして処理後に銅の含有量が多く
なってしまうことになる。銅それ自体は、元々植物に少
量含まれてはいるが、それが限度を超して人為的に多量
の銅が添加されたような状態としてしまうことは、特に
食用植物のように体内に摂取されて健康を害してしまう
こととなって好ましくなく、したがって、多量の銅イオ
ンの作用で葉緑素を緑色にする方法は、その使用範囲が
限定されてしまって実用性を欠くことになり、したがっ
て、天然の亜鉛イオンあるいは銅イオン何れかだけによ
る湯煎によって植物由来の緑色素を復元・固定する手段
は、当然のことながらそれら従前からの技術的思想には
包含されておらず、また、それら手段とは明確に一線を
画するものであって、この発明の特定された加熱容器の
採用による天然の亜鉛イオンおよび銅イオンの相互作用
という個別、独立した技術的思想を構築しているもので
ある。
【0013】
【関連する発明】上気したこの発明の基本をなす湯煎に
よる植物由来の緑色素復元方法に関連し、この発明に
は、以下するとおりの構成からなる植物由来緑色素復元
固定用加熱容器を包含している。即ち、緑色系植物の適
量を湯煎する上で必要となる容積、形状に設定された耐
熱性容器本体が、少なくとも湯に接触することとなる内
側面の全体またはその一部に銅(Cu)を含む亜鉛合金
地肌を露出した構造となるように形成されてなるものと
した構成からなる植物由来緑色素復元固定用加熱容器で
ある。
【0014】この基本的な構成の植物由来緑色素復元固
定用加熱容器には、緑色系植物の適量を湯煎する上で必
要となる容積、形状に設定された耐熱性容器本体が、そ
の全体を銅(Cu)を含む亜鉛合金素材によるものとし
た上、少なくとも湯に接触することとなる内側面の全体
またはその一部に銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出
したままの構造となるよう、表面仕上げ層を設けない構
造に形成されてなるものとしたという構成によって示す
ことができる植物由来緑色素復元固定用加熱容器が包含
されている。
【0015】同様に、緑色系植物の適量を湯煎する上で
必要となる容積、形状に設定された耐熱性容器本体が、
その主体部を銅(Cu)を含む亜鉛合金素材以外の耐熱
性金属素材によるものとした上、少なくとも湯に接触す
ることとなる当該主体部内側面の全体またはその一部に
だけ銅(Cu)を含む亜鉛合金素材からなる適宜肉厚の
表層部を積層、一体化した複層金属製のものとし、少な
くとも湯に接触することとなる内側面の全体またはその
一部に銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出した構造と
なるように形成されてなるものとした構成を要旨とする
植物由来緑色素復元固定用加熱容器も包含する。
【0016】更に、緑色系植物の適量を湯煎する上で必
要となる容積、形状に設定された耐熱性容器本体が、そ
の主体部をフッ素樹脂やセラミックス等の金属以外の耐
熱性素材によるものとした上、少なくとも湯に接触する
こととなる当該主体部内側面の全体またはその一部にだ
け銅(Cu)を含む亜鉛合金素材からなる適宜肉厚の表
層部を積層、一体化した複層素材製のものとし、少なく
とも湯に接触することとなる内側面の全体またはその一
部に銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出した構造とな
るように形成されてなるものとした構成からなる植物由
来緑色素復元固定用加熱容器もまた包含される。
【0017】更には、緑色系植物の適量を湯煎する上で
必要となる容積、形状に設定された耐熱性容器本体が、
その主体部を銅(Cu)を含む亜鉛合金素材によるもの
であって、その内側方向への肉厚を変えたものとなし、
当該主体部内側面に銅(Cu)を含む亜鉛合金素材以外
の耐熱性金属素材からなる適宜肉厚の表層部を積層、一
体化した複層金属製のものとした上、当該内側面に主体
部である銅(Cu)を含む亜鉛合金素材を露出状とする
まで研摩仕上げし、少なくとも湯に接触することとなる
内側面の一部に銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出し
た構造となるように形成されてなるものとした植物由来
緑色素復元固定用加熱容器も包含している。
【0018】そして、同様に緑色系植物の適量を湯煎す
る上で必要となる容積、形状に設定された耐熱性容器本
体が、その主体部を銅(Cu)を含む亜鉛合金素材によ
るものであって、その内側方向への肉厚を変えたものと
なし、当該主体部内側面にフッ素樹脂等の耐熱性樹脂か
らなる適宜肉厚の表層部を積層、一体化した複層素材製
のものとした上、当該内側面に主体部である銅(Cu)
を含む亜鉛合金素材を露出状とするまで研摩仕上げし、
少なくとも湯に接触することとなる内側面の一部に銅
(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出した構造となるよう
に形成されてなるものとした構成からなる植物由来緑色
素復元固定用加熱容器も含まれる。
【0019】耐熱性容器本体は、この発明で植物由来緑
色素を復元する必要から対象となる緑色系植物、例えば
ワラビやゼンマイ、コゴミ等に代表される山菜をはじめ
とし、キュウリや枝豆等の緑色野菜類、それにコンブや
ワカメ等といった緑色海草類も含むところの緑色系食用
植物は勿論のこと、食用に供するものではないが、四葉
のクローバやシダ類の葉等といった山野草であって、観
賞用として工芸作品の一部に取り入れる必要や、学術的
な記録、保存の必要等から押し花にする単なる緑色系植
物まで、それら緑色系植物の種類や処理目的、処理効率
等に応じて決定される所定量を収容して湯煎するために
必要となる水を安全に満たすことができるようにする機
能を果たすものである。
【0020】したがって、その機能達成のために必要と
なる所定量の水を収容可能とするだけの形状や大きさ、
それに耐久強度を兼ね備えた上、ガスや重油、灯油、薪
等といった各種熱源によって加熱されても十分な耐熱強
度を発揮し得る容器に形成されてなければならず、加工
処理工場用等のものとしては、例えばバスタブ様の函型
のもの、円筒型やタンク型のものその他形状、構造の容
器が、そして、一般家庭で使用可能とするものや趣味用
もしくは実験用具的なものとするため、取り扱い容易な
所謂鍋状のものとしてなる小型の容器等、各種形状、構
造の容器とすることができ、湯煎効率を高めるために蓋
が組み合わされたり、移動や洗浄その他の取扱い作業上
に便利な取っ手や脚部、台車等が付設されたものとした
り、あるいは予め水道蛇口部を一体的に配設したり、水
道ホースの仮固定用に専用金具部を突設あるいは穿設し
たものとする等、適宜付帯構造を必要に応じて組み込ん
でなるものにすることができる。
【0021】そして、この耐熱性容器本体は、少なくと
も湯に接触することとなる内側面の全体またはその一部
に銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出した構造となる
ように形成されることを必須の構成要件とするものであ
り、その構成故に、この発明の植物由来緑色素を復元す
る機能が達成されることになり、したがって、その全体
を、後述するとおりの銅(Cu)を含む亜鉛合金素材に
よるものとした上、少なくとも湯に接触することとなる
内側面の全体またはその一部に銅(Cu)を含む亜鉛合
金地肌を露出状となるよう、コーティングその他の表面
仕上げ層を設けない構造に形成されてなる最も基本的な
構造のものとして形成するようにする外、次のような構
造のものに形成されていなければならない。
【0022】即ち、その主体部を銅(Cu)を含む亜鉛
合金素材以外の耐熱性金属素材、例えばステンレス鋼材
やチタン材等の耐食性に富んだ金属素材(各種合金を含
む。)やアルミニウム材や銅材等のような熱伝導性に秀
れた金属素材(各種合金を含む。)を単独あるいはそれ
らの積層構造からなるものとした上、少なくとも湯に接
触することとなる当該主体部内側面の全体またはその一
部にだけ、後述する銅(Cu)を含む亜鉛合金素材から
なる適宜肉厚の表層部を積層、一体化してなる複層金属
製のもの、あるいは、その主体部をフッ素樹脂やセラミ
ックス等であって、容器の形状、構造に形成可能な金属
以外の耐熱性素材によるものとした上、少なくとも湯に
接触することとなる当該主体部内側面の全体またはその
一部にだけ、後述する銅(Cu)を含む亜鉛合金素材か
らなる適宜肉厚の表層部、例えば銅(Cu)を含む亜鉛
合金素材薄板の張り合わせをはじめ、銅(Cu)を含む
亜鉛合金素材をメッキあるいは蒸着して層を形成する等
して、それらが積層、一体化されてなる複層素材製のも
のとして形成することができる。
【0023】また、その主体部をフッ素樹脂やセラミッ
クス等といった金属以外の耐熱性素材によるものとした
上、少なくとも湯に接触することとなる当該主体部内側
面の全体またはその一部にだけ、後述しているとおりの
銅(Cu)を含む亜鉛合金素材からなる適宜肉厚の表層
部、例えば銅(Cu)を含む亜鉛合金素材薄板の張り合
わせをはじめ、銅(Cu)を含む亜鉛合金素材をメッキ
あるいは蒸着して層を形成する等して表層に積層、一体
化されてなる複層素材製のもの、および、その主体部
を、後述する銅(Cu)を含む亜鉛合金素材によるもの
であって、その内側方向への肉厚を、例えば後述の実施
例に代表されるような断面構造のもののように変えたも
のとなし、当該主体部内側面に銅(Cu)を含む亜鉛合
金素材以外の耐熱性金属素材、例えばチタン材や錫材等
からなる皮膜材とする等して適宜肉厚の表層部、例えば
それら素材薄板の張り合わせをはじめ、それら素材をメ
ッキあるいは蒸着して層を形成する等して積層、一体化
した複層金属製のものとした上、当該内側面に主体部で
ある銅(Cu)を含む亜鉛合金素材が露出状となるまで
研摩仕上げをしてなるようにしたものについても、この
発明における「少なくとも湯に接触することとなる内側
面に銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出した構造」を
実現し得ることになる。
【0024】銅(Cu)を含む亜鉛合金である砲金は、
軸受けや蒸気用パイプ部品、船舶部品、そして遠くは大
砲の鋳造に用いられてその名の由来になっているとおり
のものであって、青銅(銅合金)の一種として知られる
ものであるが、この発明における銅(Cu)を含む亜鉛
合金からは、亜鉛(Zn)を含有しない銅(Cu)を含
む亜鉛合金(例えば、代表的なものとしてタフピッチ銅
や一部を除くアルミニウム銅等)が除外されていて、湯
煎の際に、温水中に微量たりとはいえ、必ず亜鉛イオン
および銅イオンが溶出するようにしたものでなければな
らず、その結果、従来技術のような他の金属イオンでは
達成し得ていなかった亜鉛クロロフィルおよび銅クロロ
フィルの生成で葉緑素の緑色を発色もしくは復色し、且
つ緑色の定着を安定、特に熱的に安定させるという固有
の機能が達成されるようにするものである。なお、同様
の機能をもたらすという目的から、用語的には砲金の範
疇から外れてしまう銅(Cu)を含む亜鉛合金も、この
発明における砲金と同種の素材と看做し、この発明の砲
金に包含されている。以下、この発明の湯煎による植物
由来の緑色素復元方法、およびそれ用の植物由来緑色素
復元固定用加熱容器に係わる技術的思想をより一層明確
なものとするため、代表的な幾つかの実施例について詳
述してみることにする。
【0025】
【実施例1】図1の縦断面図には、主として業務用に適
した植物由来緑色素復元固定用加熱容器の代表的な実施
例が示されており、同図からも明白なとおり、耐熱性容
器本体1は、上端を解放した平面形3m×2m程度の矩
形であって深さが1.7m程度の函型とした業務用の大
型容器であって、各面を構成する面板自体を厚み6mm
程度の砲金、即ち銅と亜鉛とを略60:40の化学成分
として生成した銅合金からなる砲金板五枚、即ち対向す
る一対の側面板11,11、それらに隣接する側面板1
2,12、低板13を、夫々の部位に応じた大きさのも
のに形成した上、互いの当接端縁を水密状にロウ付けし
て函型容器に形成すると共に、水抜き用として何れかの
側面板11または12(図では11)にバルブ付き排水
管14を突接してなるものであり、したがって、その内
面、即ち湯煎のための水が接触する部位を含む全面に
は、何等の表面層も形成しない状態で仕上げられてい
て、当然のことながら砲金地肌がそのまま露出した構造
のものとなっている。
【0026】この加熱容器を、例えば1万リットル程度
の水を満たした上、水中に水蒸気を吹き込んで加温、加
熱するようにすることにより、温水または熱水に接触す
る加熱容器面から銅イオンと亜鉛イオンとが自然溶出し
てきており、それら温水または熱水中に、頃合を見計ら
って適宜量の緑色系植物、例えばワラビやコゴミ等の山
菜、もしくはキュウリや枝豆等の野菜類、またはコンブ
やワカメ等といった海草類も含めた所望する緑色系植物
(食用、非食用に係わらない。)を投入し、当該緑色系
植物の種類や処理目的(発色か退色防止か、あるいは復
色等)の別、温水の温度等の条件に見合った時間に渡っ
て湯煎処理を施せば、液中の銅イオンと亜鉛イオンとが
相互作用して対象植物の緑色素復元処理が完了する。
【0027】なお、こうして目的の処理を終えて所望の
植物由来の緑色を得た後、この発明の銅イオンと亜鉛イ
オンとの相互作用による処理だけでも、従前からの処理
によるものよりも十分安定したものとなるが、より一層
その緑色を安定する必要があれば、既に本願出願人にお
いて完成済みの前記特許第2911851号(特開平9
−110252号公報)「食用植物の緑色を復元しある
いは緑色に保持する方法とこの方去に使用する発色剤パ
ック」の発明で採用している手段の中、加熱溶液によっ
て緑色系植物が軟化するのを防止する機能の達成を目的
としている乳酸カルシウム等のカルシウム化合物の添加
手段を併用したり、あるいはその他溶液を酸性にする適
宜pH調整剤や、味付けに必要な各種調味液等の添加手
段を併用すること等、所謂この発明の対象植物の緑色素
復元する処理に直接係わることのない補助的な処理の
ための他の物質の併用は、この発明の処理方法において
何等制限するものではない。
【0028】
【実施例2】図2の要部拡大縦断面図に示す実施例は、
この発明の対象植物の緑色素を復元処理に使用する加熱
容器の一例であって、耐熱性容器本体1が、その主体
部、即ち容器としての構造強度を主として負担する部分
としてステンレス鋼板2(砲金素材以外の耐熱性金属素
材の一つ)によるものとした代表的な事例であり、当該
主体部2の内側面の全面を砲金薄板からなる適宜肉厚の
表層部3によって積層、一体化、例えば耐熱性接着剤に
よる接着や溶着の外、ビスまたは鋲止めやカシメその他
金属板張合わせとしての適宜常套手段によるものとする
ようにした複層金属製植物由来緑色素復元固定用加熱容
器である。
【0029】
【実施例3】図3の要部拡大縦断面図には、緑色系植物
の適量を湯煎する上で必要となる容積、形状に設定され
た耐熱性容器本体1が、その主体部2、即ち容器として
の構造強度を主として負担する部分に陶磁器のような成
形セラミックス(砲金素材以外の耐熱性金属素材の一
つ)を採用し、湯に接触することとなる部位、つまり喫
水線1aよりやや上位となる位置までの容器内周面全面
に砲金素材を蒸着することにより、適宜肉厚の表層部3
を積層、一体化して形成し、少なくとも湯に接触するこ
ととなる内側面の全体に砲金地肌を露出状となるように
した構造の複層素材製植物由来緑色素復元固定用加熱容
器の代表的な事例を示してある。
【0030】
【実施例4】図4および図5の各要部拡大水平断面図に
取り上げてある実施例は、緑色系植物の適量を湯煎する
上で必要となる容積、形状に設定された耐熱性容器本体
1が、その主体部、即ち容器としての構造強度を主とし
て負担する部分2を砲金素材によるものとすると共に、
その内側面全周に渡って内側方向に肉厚を変えるよう凹
面2a、凸面2bの繰り返し構造からなるものとなし、
それら凹凸形状とした当該主体部2内側面全面に、銅イ
オンおよび亜鉛イオンの溶出調整あるいは意匠効果その
他の目的から、例えば図4に示したもののでは、テフロ
ン(商標名)樹脂(耐熱性樹脂の一つ。表面保護や意匠
効果の目的で選択した金属以外の耐熱、耐水性物質。)
や、図5の例では、鉄(砲金素材以外の耐熱性金属素材
の一つ。人体に必須とされている銅、亜鉛以外の微量ミ
ネラルであって、その摂取、補給目的用に選択した金属
等。)をコーティング処理、またはメッキもしくは蒸着
処理して適宜肉厚の表層部3を積層、一体化した上、当
該内側面全周面を研摩加工していって主体部2である砲
金素材を露出状とするようにし、耐熱性容器本体1の内
周面で露出状とした主体部2の砲金素材が湯に接触する
割合を予め調節したものに形成してなる植物由来緑色素
復元固定用加熱容器の代表的な具体例である。
【0031】
【作用効果】以上のとおりの構成からなるこの発明の湯
煎による植物由来の緑色素復元方法は、少なくとも湯に
接触することとなる内側面の一部に銅(Cu)を含む亜
鉛合金地肌を露出した構造となるように形成した特定の
植物由来緑色素復元固定用加熱容器に所定量の水を満た
し、対象とする緑色系植物の処理目的(発色か退色防止
か、あるいは復色等)に応じた温度まで加温、加熱し、
温水または熱水中に加熱容器からの天然の銅イオンと亜
鉛イオンとを自然溶出(溶出を補助するための化学物
質、例えばpH調整剤等の使用を必要としないで溶出)
してきており、頃合を見計らってそれら温水または熱水
中に処理対象の緑色系植 物(食用、非食用に係わらな
い。)、例えばワラビやコゴミ等の山菜、もしくはキュ
ウリや枝豆等の野菜類、またはコンブやワカメ等といっ
た海草類も含めた所望する緑色系植物を投入した上、処
理目的(発色か退色防止か、あるいは復色等)に応じた
時間に限って湯煎処理を施すようにすることにより、
水または熱水中に自然溶出している天然の銅イオンと亜
鉛イオンとの相互作用で、対象植物の緑色素を確実且つ
安定的に復元することが可能となる。
【0032】したがって、従前からのこの種処理のよう
な処理ムラを生じさせたり、処理は完了したものの短時
間の中に変色させてしまうといった不都合を略確実に解
消することができるという利点がある上、何よりも植物
由来の緑色素を復元する目的で、金属化合物である化学
薬品を使用することなくして確実且つ安定的な処理をす
ることができることから、処理工程が極めて簡便化され
ると共に、化学薬品を使用するための特別な知識を必要
とせず、誰にでも目的の処理を実施、達成することがで
きるという取扱い作業性上での大きな効果が期待できる
という秀れた特徴を有するものとなっている。
【0033】その結果、この発明の処理方法によって得
られる新鮮な緑色を安定もしくは取り戻した緑色系植物
は、自然食品としてのイメージを低下させる心配が一切
払拭されることから、業務用の場合であれば、それらの
商品価値を低下させてしまって経済的に不利益を被って
しまうといった虞れは確実に回避可能となり、一般消費
者にとっても、自らが処理したときのように安心して食
すことができることになるという有利な効果に加え、最
近改定されて食事摂取基準に取り込まれた微量ミネラル
素材としての無機亜鉛の摂取手段としても活用でき、こ
の発明で処理された緑色系植物によって食欲を増しなが
ら、自然に人体に必須とされている微量ミネラルの摂
取、補給ができることになって、様々に取り沙汰されて
大きな社会的問題になっている成人病について普段から
対処できることにも繋がるという有利な効果をも享受で
きることになる。
【0034】更に、各実施例に取り上げたこの発明の湯
煎による植物由来の緑色素復元方法に使用するための植
物由来緑色素復元固定用加熱容器も、処理目的や使用対
象者、あるいはそれらを製造、販売するメーカーや販売
店の能力等に応じて最適な構造のものの選択が容易にな
り、それだけ普及、活用の道が広がるという実用的な効
果や、が期待できるものになる。
【0035】叙述のとおり、この発明の湯煎による植物
由来の緑色素復元方法、およびそれに使用する植物由来
緑色素復元固定用加熱容器は、その新規な構成によって
所期の目的を普く達成可能にするものであって、従前か
らのこの種処理方法に比較して格段に安全且つ有用な処
理方法を実現することができる上、加熱容器自体も、製
造容易で比較的安価な器具としての提供も可能な構造の
ものも含んでいて活用目的に応じた選択肢が広くなって
いることから、植物由来の緑色素復元を必要とする専門
業者は固よりのこと、山菜取りを趣味とする一般消費
者、あるいはそれら緑色系植物を日常的に食味したいと
願い、また食事摂取基準に取り込まれた微量ミネラル素
材としての銅や亜鉛の摂取、補充を希望する一般消費
者、あるいは新たな金属加工製品を望む加工業者や販売
店等からも高い評価がなされ、広く普及、利用されてい
くものになることが予想される。
【図面の簡単な説明】図面は、この発明を代表する湯煎
による植物由来の緑色素復元方法に使用する植物由来緑
色素復元固定用加熱容器に係わる幾つかの代表的な実施
例を示している。
【図1】この発明の最も基本的な構造を備えたものの縦
断面図である。
【図2】この発明の他の実施例によるものの要部拡大縦
断面図である。
【図3】この発明の他の実施例によるものの要部拡大縦
断面図である。
【図4】この発明の他の実施例によるものの要部拡大縦
断面図である。
【図5】この発明の他の実施例によるものの要部拡大水
平断面図である。
【符号の説明】
1 耐熱性容器本体 11 同 側面板 12 同 側面板 13 同 底板 14 同 バルブ付き排水管 1a 同 喫水線 2 主体部 2a 同 凹部 2b 同 凸部 3 表層部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/27 - 1/30 A23L 1/212 A47J 27/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶液を酸性にするpH調整剤を使用し、
    内側面に銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出した構造
    に形成してなる加熱容器中の温水または熱水中に溶出し
    てくる銅イオンおよび亜鉛イオンの相互作用だけで植物
    由来緑色素を復元する湯煎による植物の緑色素復元方
    法。
  2. 【請求項2】 溶液を酸性にするpH調整剤を使用し、
    所定容積、形状に設定され、少なくとも湯に接触するこ
    ととなる内側面の全体またはその一部に銅(Cu)を含
    む亜鉛合金地肌を露出した構造に形成してなる加熱容器
    中に、所定量の水を満たして加温、加熱して温水または
    熱水とした上、当該加熱容器の容積に見合った量の緑色
    系植物を所定時間浸して湯煎し、当該温水または熱水中
    に金属イオン処理専用化学液を滴下することなく、専ら
    加熱容器素材から当該温水または熱水中に溶出してくる
    銅イオンおよび亜鉛イオンの相互作用だけで植物由来緑
    色素を復元するようにしたことを特徴とする湯煎による
    植物の緑色素復元方法。
  3. 【請求項3】 緑色系植物の適量を湯煎する上で必要と
    なる容積、形状に設定された耐熱性容器本体が、少なく
    とも湯に接触することとなる内側面の全体またはその一
    部に銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出した構造とな
    るように形成されてなるものとした、請求項1または2
    何れか記載の湯煎による植物由来の緑色素復元方法に使
    用する植物由来緑色素復元固定用加熱容器。
  4. 【請求項4】 緑色系植物の適量を湯煎する上で必要と
    なる容積、形状に設定された耐熱性容器本体が、その全
    体を銅(Cu)を含む亜鉛合金素材によるものとした
    上、少なくとも湯に接触することとなる内側面の全体ま
    たはその一部に銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出し
    たままの構造となるよう、表面仕上げ層を設けない構造
    に形成されてなるものとした、請求項1または2何れか
    記載の湯煎による植物由来の緑色素復元方法に使用する
    植物由来緑色素復元固定用加熱容器。
  5. 【請求項5】 緑色系植物の適量を湯煎する上で必要と
    なる容積、形状に設定された耐熱性容器本体が、その主
    体部を銅(Cu)を含む亜鉛合金素材以外の耐熱性金属
    素材によるものとした上、少なくとも湯に接触すること
    となる当該主体部内側面の全体またはその一部にだけ銅
    (Cu)を含む亜鉛合金素材からなる適宜肉厚の表層部
    を積層、一体化した複層金属製のものとし、少なくとも
    湯に接触することとなる内側面の全体またはその一部に
    銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出した構造となるよ
    うに形成されてなるものとした、請求項1または2何れ
    か記載の湯煎による植物由来の緑色素復元方法に使用す
    る植物由来緑色素復元固定用加熱容器。
  6. 【請求項6】 緑色系植物の適量を湯煎する上で必要と
    なる容積、形状に設定された耐熱性容器本体が、その主
    体部をフッ素樹脂やセラミックス等の金属以外の耐熱性
    素材によるものとした上、少なくとも湯に接触すること
    となる当該主体部内側面の全体またはその一部にだけ銅
    (Cu)を含む亜鉛合金素材からなる適宜肉厚の表層部
    を積層、一体化した複層素材製のものとし、少なくとも
    湯に接触することとなる内側面の全体またはその一部に
    銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出した構造となるよ
    うに形成されてなるものとした、請求項1または2何れ
    か記載の湯煎による植物由来の緑色素復元方法に使用す
    る植物由来緑色素復元固定用加熱容器。
  7. 【請求項7】 緑色系植物の適量を湯煎する上で必要と
    なる容積、形状に設定された耐熱性容器本体が、その主
    体部を銅(Cu)を含む亜鉛合金素材によるものであっ
    て、その内側方向への肉厚を変えたものとなし、当該主
    体部内側面に銅(Cu)を含む亜鉛合金素材以外の耐熱
    性金属素材からなる適宜肉厚の表層部を積層、一体化し
    た複層金属製のものとした上、当該内側面に主体部であ
    る銅(Cu)を含む亜鉛合金素材を露出状とするまで研
    摩仕上げし、少なくとも湯に接触することとなる内側面
    の一部に銅(Cu)を含む亜鉛合金地肌を露出した構造
    となるように形成されてなるものとした、請求項1また
    は2何れか記載の湯煎による植物由来の緑色素復元方
    に使用する植物由来緑色素復元固定用加熱容器。
  8. 【請求項8】 緑色系植物の適量を湯煎する上で必要と
    なる容積、形状に設定された耐熱性容器本体が、その主
    体部を銅(Cu)を含む亜鉛合金素材によるものであっ
    て、その内側方向への肉厚を変えたものとなし、当該主
    体部内側面にフッ素樹脂等の耐熱性樹脂からなる適宜肉
    厚の表層部を積層、一体化した複層素材製のものとした
    上、当該内側面に主体部である銅(Cu)を含む亜鉛合
    金素材を露出状とするまで研摩仕上げし、少なくとも湯
    に接触することとなる内側面の一部に銅(Cu)を含む
    亜鉛合金地肌を露出した構造となるように形成されてな
    るものとした、請求項1または2何れか記載の湯煎によ
    る植物由来の緑色素復元方法に使用する植物由来緑色素
    復元固定用加熱容器。
  9. 【請求項9】 複層金属製とした耐熱性容器本体が、銅
    (Cu)を含む亜鉛合金素材以外の耐熱性金属素材とし
    てステンレス鋼材等の耐食性金属素材によるものとし
    た、請求項3または請求項5、請求項7何れか記載の植
    物由来緑色素復元固定用加熱容器。
  10. 【請求項10】 複層金属製とした耐熱性容器本体が、
    銅(Cu)を含む亜鉛合金素材以外の耐熱性金属素材と
    してアルミニウム材等の好伝熱性金属素材によるものと
    した、請求項3または請求項5、請求項7何れか記載の
    植物由来緑色素復元固定用加熱容器。
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