JP2729929B2 - 塩蔵野菜・山菜の復色法 - Google Patents
塩蔵野菜・山菜の復色法Info
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- JP2729929B2 JP2729929B2 JP13475095A JP13475095A JP2729929B2 JP 2729929 B2 JP2729929 B2 JP 2729929B2 JP 13475095 A JP13475095 A JP 13475095A JP 13475095 A JP13475095 A JP 13475095A JP 2729929 B2 JP2729929 B2 JP 2729929B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、塩蔵野菜・山菜を原色
に近い色に復色し食卓に供しようとするものである。
に近い色に復色し食卓に供しようとするものである。
【０００２】
【従来の技術】従来野菜・山菜の保存に際しては塩蔵処
理が行われ、此れを出荷する際には着色剤、銅葉緑素等
を使用し見た目の鮮やかなものとしているのが一般的で
ある。
理が行われ、此れを出荷する際には着色剤、銅葉緑素等
を使用し見た目の鮮やかなものとしているのが一般的で
ある。
【０００３】
【従来技術の欠点】然し乍らこれらの着色剤、銅葉緑素
などは人体有害物質とされ好ましいものとは云えないも
のとされている。
などは人体有害物質とされ好ましいものとは云えないも
のとされている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明はこれら
の欠点を解消すべく開発されたもので、根植物の特殊性
を生かして、塩蔵後の失われた葉緑素を恢復させ健康に
安全な食べ物を提供しようとするものである。
の欠点を解消すべく開発されたもので、根植物の特殊性
を生かして、塩蔵後の失われた葉緑素を恢復させ健康に
安全な食べ物を提供しようとするものである。
【０００５】
【根植物の特殊性】植物は光の作用によって主に根、茎
部分に各種の色素を形成する。人参は除外で（人参色素
→黄色）あるが大部分は白色と緑色色素であり、このう
ち緑色色素の緑色植物はその鮮度を保つために塩蔵（貯
蔵）をすることが行われているが、この塩蔵過程中に緑
色植物の本来の色が失われていく。この原理を略記すれ
ば以下のようになる。即ち、葉緑素は以下の二種類の物
質によって構成される。 葉緑素ａ〔Ｃ55Ｈ22Ｏ3Ｈ4Ｍｇ〕 葉緑素ｂ〔Ｃ55Ｈ10Ｏ6Ｎ4Ｍｇ〕 この葉緑素の成分中マグネシウムイオンは大分子（撲離
環）の中で“核”（通称マグネシウム核という。）の作
用がおきており、塩蔵の過程中一定の量の乳酸（発酵）
が発生し、乳酸の中の水素イオン（Ｈ+）は葉緑素の中
のマグネシウム核（Ｍｇ2+)を取り出して、マグネシウ
ム核の（撲離環）葉緑素が簡単に失われて徐々に変色
（暗い緑色、褐色、黒色等。）していく。
部分に各種の色素を形成する。人参は除外で（人参色素
→黄色）あるが大部分は白色と緑色色素であり、このう
ち緑色色素の緑色植物はその鮮度を保つために塩蔵（貯
蔵）をすることが行われているが、この塩蔵過程中に緑
色植物の本来の色が失われていく。この原理を略記すれ
ば以下のようになる。即ち、葉緑素は以下の二種類の物
質によって構成される。 葉緑素ａ〔Ｃ55Ｈ22Ｏ3Ｈ4Ｍｇ〕 葉緑素ｂ〔Ｃ55Ｈ10Ｏ6Ｎ4Ｍｇ〕 この葉緑素の成分中マグネシウムイオンは大分子（撲離
環）の中で“核”（通称マグネシウム核という。）の作
用がおきており、塩蔵の過程中一定の量の乳酸（発酵）
が発生し、乳酸の中の水素イオン（Ｈ+）は葉緑素の中
のマグネシウム核（Ｍｇ2+)を取り出して、マグネシウ
ム核の（撲離環）葉緑素が簡単に失われて徐々に変色
（暗い緑色、褐色、黒色等。）していく。
【０００６】
【復色工程】これらの欠点を解決するために前述の根植
物の特殊性、即ち失ったマグネシウム核の代りに亜鉛イ
オン（Ｚｎ2+）を用いてマグネシウム核の水素イオン
（Ｈ2）と結合させて復色させ、一定の条件（加熱等）
のもとに色の固定処理（後述）を行う。即ち復色工程の
化学式は以下のように表される。 葉緑素ａ〔Ｃ55Ｈ22Ｏ3Ｈ4Ｍｇ〕←→〔Ｃ55Ｈ22Ｏ3Ｈ4
Ｚｎ〕 葉緑素ｂ〔Ｃ55Ｈ10Ｏ6Ｎ4Ｍｇ〕←→〔Ｃ55Ｈ10Ｏ6Ｎ4
Ｚｎ〕
物の特殊性、即ち失ったマグネシウム核の代りに亜鉛イ
オン（Ｚｎ2+）を用いてマグネシウム核の水素イオン
（Ｈ2）と結合させて復色させ、一定の条件（加熱等）
のもとに色の固定処理（後述）を行う。即ち復色工程の
化学式は以下のように表される。 葉緑素ａ〔Ｃ55Ｈ22Ｏ3Ｈ4Ｍｇ〕←→〔Ｃ55Ｈ22Ｏ3Ｈ4
Ｚｎ〕 葉緑素ｂ〔Ｃ55Ｈ10Ｏ6Ｎ4Ｍｇ〕←→〔Ｃ55Ｈ10Ｏ6Ｎ4
Ｚｎ〕
【０００７】更に詳細に説明すると、亜鉛イオン（Ｚｎ
2+）を主成分とする処理液を一定時間加熱し、この中に
塩蔵野菜・山菜を浸漬することによりマグネシウム核
（Ｍｇ2+）の中の水素イオン（Ｈ+）をよびだすことが
でき、此れによってマグネシウム核と同様作用の亜鉛核
ができ、この亜鉛核が葉緑素（ａ・ｂ）の撲離環と結合
ができ、葉緑素（緑色色素）が正常に恢復し自然な色に
なる。
2+）を主成分とする処理液を一定時間加熱し、この中に
塩蔵野菜・山菜を浸漬することによりマグネシウム核
（Ｍｇ2+）の中の水素イオン（Ｈ+）をよびだすことが
でき、此れによってマグネシウム核と同様作用の亜鉛核
ができ、この亜鉛核が葉緑素（ａ・ｂ）の撲離環と結合
ができ、葉緑素（緑色色素）が正常に恢復し自然な色に
なる。
【０００８】
【色の固定】上記の方法で恢復した色は変色しやすいの
で変色防止のためにビタミンＣ（Ｖｃ）や檸檬酸（クエ
ン酸）、及び葡萄糖等を主成分とする固定液を用いてボ
イルし、洗浄する。
で変色防止のためにビタミンＣ（Ｖｃ）や檸檬酸（クエ
ン酸）、及び葡萄糖等を主成分とする固定液を用いてボ
イルし、洗浄する。
【０００９】
（１）自然色の復色工程； 薬品名 ；葡萄糖酸▲しん▼ ［分子式−〔ＣＨ2ＯＨ（ＣＨＯＨ）4ＣＯＯ〕2ＺＮ］2 被処理物；塩蔵わらび・たらの芽 ２０００Ｋｇ ．処理液 ：１ｔの水溶液中に▲しん▼の含まれる量
は５％／１０００ｌ ．温度 ：９０℃〜１００℃ ．ボイル ：３〜５分 ．洗浄 ：温度が下がり、水の温度と同じくらいに
なるまで。 （２）復色後の色の固定； 固定液の配合：乳酸カルシウム→２％／１０００ｌ 葡萄糖 →１％／１０００ｌ ビタミンＣ →０．５％１０００ｌ 檸檬酸 →１％／１０００ｌ 海藻酸▲な▼ →１％１０００ｌ ．固定液：上記は１ｔ当たりの配合率で、千分の一単
位で固定液を作る ．温度 ：５０℃〜６０℃ この中に復色した前記処
理物を浸漬する。 ．ボイル：２０〜３０分間（時間が比較的長い方がよ
い。） ．洗浄 ：水の中に入れ、垂れ流しながら洗浄し、約
４時間行う。
は５％／１０００ｌ ．温度 ：９０℃〜１００℃ ．ボイル ：３〜５分 ．洗浄 ：温度が下がり、水の温度と同じくらいに
なるまで。 （２）復色後の色の固定； 固定液の配合：乳酸カルシウム→２％／１０００ｌ 葡萄糖 →１％／１０００ｌ ビタミンＣ →０．５％１０００ｌ 檸檬酸 →１％／１０００ｌ 海藻酸▲な▼ →１％１０００ｌ ．固定液：上記は１ｔ当たりの配合率で、千分の一単
位で固定液を作る ．温度 ：５０℃〜６０℃ この中に復色した前記処
理物を浸漬する。 ．ボイル：２０〜３０分間（時間が比較的長い方がよ
い。） ．洗浄 ：水の中に入れ、垂れ流しながら洗浄し、約
４時間行う。
【００１０】
【効果】洗浄後復色工程において恢復した自然色は固定
されて洗浄後も色が失われることがなく自然色を保ち、
而も使用薬品の残存物質も残らず人体によい。
されて洗浄後も色が失われることがなく自然色を保ち、
而も使用薬品の残存物質も残らず人体によい。
Claims (1)
- 【請求項１】 亜鉛イオンを主成分とする加熱処理液中
に塩蔵野菜・山菜を浸漬して、該塩蔵野菜・山菜を自然
色或は自然色に近い色に復色させ、この復色させた処理
物を洗浄した後、乳酸カルシウム、ビタミンＣやクエン
酸及び葡萄糖等を主成分とする固定液を用いてボイルし
て復色した色を固定し、洗浄することを特徴とする塩蔵
野菜・山菜の復色法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13475095A JP2729929B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 塩蔵野菜・山菜の復色法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13475095A JP2729929B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 塩蔵野菜・山菜の復色法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08298958A JPH08298958A (ja) | 1996-11-19 |
| JP2729929B2 true JP2729929B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=15135705
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13475095A Expired - Fee Related JP2729929B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 塩蔵野菜・山菜の復色法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2729929B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6210729B1 (en) * | 1999-04-16 | 2001-04-03 | Beech-Nut Nutrition Corporation | Green color of processed vegetables containing a water-insoluble zinc salt of a fatty acid and methods therefor |
| JP3538167B2 (ja) * | 2001-08-03 | 2004-06-14 | 東洋彦 佐藤 | 湯煎による植物由来の緑色素復元方法、およびそれ用の植物由来緑色素復元固定用加熱容器 |
| US20040071845A1 (en) | 2002-06-07 | 2004-04-15 | Hekal Ihab M. | Methods for preserving fresh produce |
| JP2012120470A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Kazunori Furuse | 野菜及び果物の色固定方法 |
| JP5757747B2 (ja) * | 2011-02-16 | 2015-07-29 | 株式会社明治 | クロロフィル含有野菜の処理方法 |
-
1995
- 1995-05-08 JP JP13475095A patent/JP2729929B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08298958A (ja) | 1996-11-19 |
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