JPH05111427A - 加熱調理器 - Google Patents
加熱調理器Info
- Publication number
- JPH05111427A JPH05111427A JP30416591A JP30416591A JPH05111427A JP H05111427 A JPH05111427 A JP H05111427A JP 30416591 A JP30416591 A JP 30416591A JP 30416591 A JP30416591 A JP 30416591A JP H05111427 A JPH05111427 A JP H05111427A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibacterial
- antimicrobial
- heating cooker
- rust preventive
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cookers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 加熱調理器内の合成樹脂製部材への細菌，
藻，黴などの微生物の発生と鉄錆の発生を防止する。 【構成】 抗菌性能をもつイオンを溶出する銀，銅，亜
鉛およびそれら金属の化合物からなる群のうちから選ば
れた１つまたは複数の抗菌イオン源と、前記抗菌イオン
源を吸着担持する炭酸カルシウム，リン酸カルシウム，
セラミックス材料からなる群のうちから選ばれた１つま
たは複数の担持体と、単結晶テトラポット状の三次元構
造を有する酸化亜鉛ウイスカの三者を主体として配合し
た抗菌・防錆兼用剤を含有する構成部品を、例えば、電
気炊飯器の中蓋などに用いて加熱調理器を構成する。こ
の構成により抗菌・防錆機能の優れた加熱調理器を実現
することができる。
藻，黴などの微生物の発生と鉄錆の発生を防止する。 【構成】 抗菌性能をもつイオンを溶出する銀，銅，亜
鉛およびそれら金属の化合物からなる群のうちから選ば
れた１つまたは複数の抗菌イオン源と、前記抗菌イオン
源を吸着担持する炭酸カルシウム，リン酸カルシウム，
セラミックス材料からなる群のうちから選ばれた１つま
たは複数の担持体と、単結晶テトラポット状の三次元構
造を有する酸化亜鉛ウイスカの三者を主体として配合し
た抗菌・防錆兼用剤を含有する構成部品を、例えば、電
気炊飯器の中蓋などに用いて加熱調理器を構成する。こ
の構成により抗菌・防錆機能の優れた加熱調理器を実現
することができる。
Description
【産業上の利用分野】本発明は外装部や内装部品あるい
は注水管系部品などに抗菌・防錆兼用剤を含有させた加
熱調理器に関する。
は注水管系部品などに抗菌・防錆兼用剤を含有させた加
熱調理器に関する。
【従来の技術】電気炊飯器，電子ジャー，電気ポットな
どの加熱調理器には多くの樹脂製部品が用いられてい
る。とくに、樹脂製の中蓋は高温，高湿度の状態に長時
間曝されるので、中蓋の窪み部分などには細菌，黴など
の微生物が付着して不衛生，不潔であったり、周辺の鉄
製部品に鉄錆が発生し、鉄金属部品が脆弱化することが
ある。これらの汚染物は、従来、塩素系やアルコール系
の漂白剤や洗剤で洗浄することにより、加熱調理器を衛
生的に保ってきた。
どの加熱調理器には多くの樹脂製部品が用いられてい
る。とくに、樹脂製の中蓋は高温，高湿度の状態に長時
間曝されるので、中蓋の窪み部分などには細菌，黴など
の微生物が付着して不衛生，不潔であったり、周辺の鉄
製部品に鉄錆が発生し、鉄金属部品が脆弱化することが
ある。これらの汚染物は、従来、塩素系やアルコール系
の漂白剤や洗剤で洗浄することにより、加熱調理器を衛
生的に保ってきた。
【発明が解決しようとする課題】従来の加熱調理器の問
題点は、外装部が内装部品あるいは注水管系部品などに
細菌，黴，藻などの微生物や、俗にヌルヌルという黒い
寒天状物または鉄錆が付着して、劣化したり脆弱化した
り、また不潔であったりすることがあった。本発明はこ
のような課題を解決するもので、長期間使用しても樹脂
部品に黴や鉄錆が発生しない加熱調理器を提供すること
を目的とするものである。
題点は、外装部が内装部品あるいは注水管系部品などに
細菌，黴，藻などの微生物や、俗にヌルヌルという黒い
寒天状物または鉄錆が付着して、劣化したり脆弱化した
り、また不潔であったりすることがあった。本発明はこ
のような課題を解決するもので、長期間使用しても樹脂
部品に黴や鉄錆が発生しない加熱調理器を提供すること
を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、抗菌性能（細菌，黴，藻などの微生物の増
殖または阻止または抑制する機能を以下抗菌性能とい
い、抗菌性能をもつものを抗菌剤という）をもつイオン
を溶出する銀，銅，亜鉛およびそれら金属の化合物から
なる群のうちから選ばれた１つまたは複数の抗菌イオン
源と、前記抗菌イオン源を吸着担持する炭酸カルシウ
ム，リン酸カルシウム，セラミックス材料からなる群の
うちから選ばれ１つまたは複数の担持体と、単結晶テト
ラポット状の三次元構造を有する酸化亜鉛ウイスカの三
者を主体として配合した抗菌・防錆兼用剤を加熱調理器
の樹脂製部材に用いるようにしたものである。
に本発明は、抗菌性能（細菌，黴，藻などの微生物の増
殖または阻止または抑制する機能を以下抗菌性能とい
い、抗菌性能をもつものを抗菌剤という）をもつイオン
を溶出する銀，銅，亜鉛およびそれら金属の化合物から
なる群のうちから選ばれた１つまたは複数の抗菌イオン
源と、前記抗菌イオン源を吸着担持する炭酸カルシウ
ム，リン酸カルシウム，セラミックス材料からなる群の
うちから選ばれ１つまたは複数の担持体と、単結晶テト
ラポット状の三次元構造を有する酸化亜鉛ウイスカの三
者を主体として配合した抗菌・防錆兼用剤を加熱調理器
の樹脂製部材に用いるようにしたものである。
【作用】本発明は、前記構成により、一般に無公害で飲
用浄水器などにも使用されている銀イオン，銅イオンま
たは亜鉛イオンを抗菌性能をもつ抗菌イオンとして使用
し、抗菌イオン源となる金属またはその金属の化合物を
吸着担持する物質として炭酸カルシウム，リン酸カルシ
ウム（天然にはヒドロキシアパタイトとしてＣａ10（Ｐ
Ｏ4）6（ＯＨ）2の化学式で表されるリン灰石とも呼ば
れ、普遍的に多産されるリン酸塩鉱物群），セラミック
ス材料（天然には酸性白土，童仙傍などの陶磁器材料）
など無公害物質で、かつ安価で多表面積となり易い材料
を使用し、さらにこの担持体に単結晶テトラポット状の
三次元構造をもつ酸化亜鉛ウイスカを配合した抗菌・防
錆兼用剤を含有させた加熱調理器であるため、樹脂製の
中蓋や外装などに細菌，黴などの微生物による汚染，劣
化および鉄錆による汚染，変色，変質などが発生しない
すぐれたものである。本発明の特徴となる作用は上記に
加えて、 （１）配合される酸化亜鉛ウイスカが単結晶のテトラポ
ット状であるため、４方向に成長しているという他の結
晶にはない特異な形状であるため、 （イ）活性ならびに安定性が強く、銀イオン，銅イオ
ン，亜鉛イオンなどの抗菌性能を著しく増大するもので
ある。従って、抗菌・防錆兼用剤の抗菌性能，防錆性能
が大きいのみならず、高価な銀または銅はその含有量を
著しく少量にして、コストを廉価にしても抗菌・防錆性
能の優れた加熱調理器を実現できるものである。 （ロ）銀イオン，銅イオン，亜鉛イオンなどの抗菌性能
を酸化亜鉛ウイスカの混入によって強くするため、銀，
銅，亜鉛などの添加量を、従来の酸化亜鉛ウイスカを混
入しない抗菌剤とを比較して１／１０〜１／１０００に
低減することができる。そのため、当然水中に溶出する
金属イオンを排出基準より遙かに少なくすることができ
る。従って、環境保全，人体への影響面でも安全な抗菌
・防錆機能をもった加熱調理器を実現できるものであ
る。 （ハ）酸化亜鉛ウイスカは、そのウイスカ繊維長が２〜
３μｍから数１０μｍまでの範囲にあり、比重は５．７
８（空気透過法による），昇華温度１７２０℃，引張強
さ２７０〜２８０kgf/cm2，曲げ強度４４０kgf/cm2，曲
げ 弾性率２０，０００〜２１，０００kgf/cm2などの
特徴をもっており、加 熱調理器を構成する樹脂部品に
混入する場合には機械的強度が、酸化亜鉛ウイ スカの
混入によって強化されるという利点がある。 （２）吸着担持体は炭酸カルシウム，リン酸カルシウ
ム，セラミックスなど、いずれも一般に使用されている
安価な無公害物質であり、硝酸銀，硫酸銅，硫酸亜鉛の
ように水溶性金属塩溶液を使用した場合、単にこれらの
溶液に担持体を浸漬するのみで、吸着担持ができる簡便
なものである。そしていずれも十分に広い比表面積が得
られるものである。
用浄水器などにも使用されている銀イオン，銅イオンま
たは亜鉛イオンを抗菌性能をもつ抗菌イオンとして使用
し、抗菌イオン源となる金属またはその金属の化合物を
吸着担持する物質として炭酸カルシウム，リン酸カルシ
ウム（天然にはヒドロキシアパタイトとしてＣａ10（Ｐ
Ｏ4）6（ＯＨ）2の化学式で表されるリン灰石とも呼ば
れ、普遍的に多産されるリン酸塩鉱物群），セラミック
ス材料（天然には酸性白土，童仙傍などの陶磁器材料）
など無公害物質で、かつ安価で多表面積となり易い材料
を使用し、さらにこの担持体に単結晶テトラポット状の
三次元構造をもつ酸化亜鉛ウイスカを配合した抗菌・防
錆兼用剤を含有させた加熱調理器であるため、樹脂製の
中蓋や外装などに細菌，黴などの微生物による汚染，劣
化および鉄錆による汚染，変色，変質などが発生しない
すぐれたものである。本発明の特徴となる作用は上記に
加えて、 （１）配合される酸化亜鉛ウイスカが単結晶のテトラポ
ット状であるため、４方向に成長しているという他の結
晶にはない特異な形状であるため、 （イ）活性ならびに安定性が強く、銀イオン，銅イオ
ン，亜鉛イオンなどの抗菌性能を著しく増大するもので
ある。従って、抗菌・防錆兼用剤の抗菌性能，防錆性能
が大きいのみならず、高価な銀または銅はその含有量を
著しく少量にして、コストを廉価にしても抗菌・防錆性
能の優れた加熱調理器を実現できるものである。 （ロ）銀イオン，銅イオン，亜鉛イオンなどの抗菌性能
を酸化亜鉛ウイスカの混入によって強くするため、銀，
銅，亜鉛などの添加量を、従来の酸化亜鉛ウイスカを混
入しない抗菌剤とを比較して１／１０〜１／１０００に
低減することができる。そのため、当然水中に溶出する
金属イオンを排出基準より遙かに少なくすることができ
る。従って、環境保全，人体への影響面でも安全な抗菌
・防錆機能をもった加熱調理器を実現できるものであ
る。 （ハ）酸化亜鉛ウイスカは、そのウイスカ繊維長が２〜
３μｍから数１０μｍまでの範囲にあり、比重は５．７
８（空気透過法による），昇華温度１７２０℃，引張強
さ２７０〜２８０kgf/cm2，曲げ強度４４０kgf/cm2，曲
げ 弾性率２０，０００〜２１，０００kgf/cm2などの
特徴をもっており、加 熱調理器を構成する樹脂部品に
混入する場合には機械的強度が、酸化亜鉛ウイ スカの
混入によって強化されるという利点がある。 （２）吸着担持体は炭酸カルシウム，リン酸カルシウ
ム，セラミックスなど、いずれも一般に使用されている
安価な無公害物質であり、硝酸銀，硫酸銅，硫酸亜鉛の
ように水溶性金属塩溶液を使用した場合、単にこれらの
溶液に担持体を浸漬するのみで、吸着担持ができる簡便
なものである。そしていずれも十分に広い比表面積が得
られるものである。
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。 （実施例１）まず銀を担持したリン酸カルシウム０．５
〜２０ｗｔ％と、酸化亜鉛ウイスカ粉体１〜４０ｗｔ％
とをエクストルーダーを用いて樹脂と混練し、押出すこ
とにより、複合樹脂ペレットを得る。これを、通常の射
出成形機を用いて成形加工することにより、所望の加熱
調理器用樹脂部材が作製できる。また、熱硬化樹脂を用
いて部材を作製する場合にも、他の無機フィラーの配合
方法と同様に、公知の工程を経ることにより、所望の部
材が作製できる。上記の部材を応用した一例として、電
気炊飯器について説明する。射出成形法により図１に示
すような加熱調理器用樹脂部品を成形した。図に示すよ
うに、本体ケース１の内部にヒーターに接して鍋２が設
置され、鍋２の上部に内蓋３が支持ゴム４により中蓋５
に連結支持されている。また、内蓋と中蓋を備えた蓋体
６の右下方には露受け７が設けられている。以上のよう
な樹脂部分に抗菌・防錆兼用剤を複合樹脂ペレットにし
て混入した。抗菌・防錆兼用剤中に含まれる酸化亜鉛ウ
イスカの電子顕微鏡写真は図２に示すとおりである。本
実施例１に用いた複合樹脂ペレットの組成比を（表１）
に示す。
ら説明する。 （実施例１）まず銀を担持したリン酸カルシウム０．５
〜２０ｗｔ％と、酸化亜鉛ウイスカ粉体１〜４０ｗｔ％
とをエクストルーダーを用いて樹脂と混練し、押出すこ
とにより、複合樹脂ペレットを得る。これを、通常の射
出成形機を用いて成形加工することにより、所望の加熱
調理器用樹脂部材が作製できる。また、熱硬化樹脂を用
いて部材を作製する場合にも、他の無機フィラーの配合
方法と同様に、公知の工程を経ることにより、所望の部
材が作製できる。上記の部材を応用した一例として、電
気炊飯器について説明する。射出成形法により図１に示
すような加熱調理器用樹脂部品を成形した。図に示すよ
うに、本体ケース１の内部にヒーターに接して鍋２が設
置され、鍋２の上部に内蓋３が支持ゴム４により中蓋５
に連結支持されている。また、内蓋と中蓋を備えた蓋体
６の右下方には露受け７が設けられている。以上のよう
な樹脂部分に抗菌・防錆兼用剤を複合樹脂ペレットにし
て混入した。抗菌・防錆兼用剤中に含まれる酸化亜鉛ウ
イスカの電子顕微鏡写真は図２に示すとおりである。本
実施例１に用いた複合樹脂ペレットの組成比を（表１）
に示す。
【表１】 すなわち、市販のリン酸カルシウム（ヒドロキシアパタ
イト，ＢＥＴ表面積６０ｍ2／ｇ）を硝酸銀錯イオン溶
液に浸漬した後乾燥して、銀イオンを０．０５ｗｔ％担
持したリン酸カルシウム（以下Ａｇヒドロと略す）を得
た。これと酸化亜鉛ウイスカ粉体およびポリプロピレン
樹脂をドライブレンドし、単軸エクストルーダーにより
押出し後、切断して複合樹脂ペレットを作製し、汎用の
射出成形機を用いて中蓋を成形した。なお、成形用樹脂
としてはポリプロピレン（ＰＰ）を用いた。抗菌効果の
評価に用いた黴は、ＪＩＳ２９１１「かび抵抗試験方
法」に記載の、第１群アスピルギルスニゲル，第２群ペ
ニシリウムシトリヌム（青かび），第４群クラドスポリ
ウムクラドスポリオイデス，第５群ケトミウムグロボス
ムおよびカンジダアルビカンス（真菌）の５種である。
試験方法はサブロウ−寒天倍地を用いて、試験菌を塗布
後ウエザメータ内にて２８℃，湿度７０〜７５％で１５
０時間放置して、菌の繁殖状態を調べた。同時に、鋼線
を成形部材に付着させて鋼線における鉄錆の発生状況も
併せて調べた。抗菌・防錆結果を（表１）に示す。（表
１）より明らかなように、本実施例の加熱調理器は比較
例に比して高い抗菌・防錆効果を有している。また、酸
化亜鉛ウイスカを混入することにより、Ａｇヒドロの量
を低減できることも明らかである。なお、本実施例１に
おいては、リン酸カルシウムを担体として使用したが、
その代わりに炭酸カルシウムや酸性白土，童仙傍などの
セラミックスを使用しても抗菌・防錆効果は同じであっ
た。また、銀の代わりに銅とか亜鉛を用いても同様の効
果が得られる。なお、実施例１では、抗菌イオン源とし
て硝酸銀を用いた例について説明したが、銀，銅，亜鉛
またはそれらの化合物を抗菌イオン源として使用しても
抗菌・防錆効果は同様であり、また担持体として炭酸カ
ルシウムの代わりにヒドロキシアパタイトのようなリン
酸カルシウム，酸性白土や童仙傍などのセラミックス材
を使用しても抗菌・防錆効果は変わらない。 （実施例２）本実施例２よりなる加熱調理器用部材およ
び従来技術よりなる加熱調理器用部材を作製し、実使用
状態での比較モニタテストを行った。すなわち、実施例
１における（表１）に示す組成の複合樹脂を用いて電気
炊飯器中蓋，電子ジャー中蓋，電気ポット中蓋及び魔法
瓶中栓，水筒中栓を成形し、これらの部材を組立作製し
た加熱調理器をそれぞれ毎日２回使用し、１ヶ月間モニ
タ運転した。テスト終了後加熱調理器を分解して、各部
材の黒ずみ，黄ばみ，寒天状物の発生状況を目視などに
より判別した。同様にして、酸化亜鉛ウイスカまたはＡ
ｇヒドロキシアパタイトのいずれかをポリプロピレンに
添加して形成した比較例１，２，３について評価した。
結果を（表２）に示す。
イト，ＢＥＴ表面積６０ｍ2／ｇ）を硝酸銀錯イオン溶
液に浸漬した後乾燥して、銀イオンを０．０５ｗｔ％担
持したリン酸カルシウム（以下Ａｇヒドロと略す）を得
た。これと酸化亜鉛ウイスカ粉体およびポリプロピレン
樹脂をドライブレンドし、単軸エクストルーダーにより
押出し後、切断して複合樹脂ペレットを作製し、汎用の
射出成形機を用いて中蓋を成形した。なお、成形用樹脂
としてはポリプロピレン（ＰＰ）を用いた。抗菌効果の
評価に用いた黴は、ＪＩＳ２９１１「かび抵抗試験方
法」に記載の、第１群アスピルギルスニゲル，第２群ペ
ニシリウムシトリヌム（青かび），第４群クラドスポリ
ウムクラドスポリオイデス，第５群ケトミウムグロボス
ムおよびカンジダアルビカンス（真菌）の５種である。
試験方法はサブロウ−寒天倍地を用いて、試験菌を塗布
後ウエザメータ内にて２８℃，湿度７０〜７５％で１５
０時間放置して、菌の繁殖状態を調べた。同時に、鋼線
を成形部材に付着させて鋼線における鉄錆の発生状況も
併せて調べた。抗菌・防錆結果を（表１）に示す。（表
１）より明らかなように、本実施例の加熱調理器は比較
例に比して高い抗菌・防錆効果を有している。また、酸
化亜鉛ウイスカを混入することにより、Ａｇヒドロの量
を低減できることも明らかである。なお、本実施例１に
おいては、リン酸カルシウムを担体として使用したが、
その代わりに炭酸カルシウムや酸性白土，童仙傍などの
セラミックスを使用しても抗菌・防錆効果は同じであっ
た。また、銀の代わりに銅とか亜鉛を用いても同様の効
果が得られる。なお、実施例１では、抗菌イオン源とし
て硝酸銀を用いた例について説明したが、銀，銅，亜鉛
またはそれらの化合物を抗菌イオン源として使用しても
抗菌・防錆効果は同様であり、また担持体として炭酸カ
ルシウムの代わりにヒドロキシアパタイトのようなリン
酸カルシウム，酸性白土や童仙傍などのセラミックス材
を使用しても抗菌・防錆効果は変わらない。 （実施例２）本実施例２よりなる加熱調理器用部材およ
び従来技術よりなる加熱調理器用部材を作製し、実使用
状態での比較モニタテストを行った。すなわち、実施例
１における（表１）に示す組成の複合樹脂を用いて電気
炊飯器中蓋，電子ジャー中蓋，電気ポット中蓋及び魔法
瓶中栓，水筒中栓を成形し、これらの部材を組立作製し
た加熱調理器をそれぞれ毎日２回使用し、１ヶ月間モニ
タ運転した。テスト終了後加熱調理器を分解して、各部
材の黒ずみ，黄ばみ，寒天状物の発生状況を目視などに
より判別した。同様にして、酸化亜鉛ウイスカまたはＡ
ｇヒドロキシアパタイトのいずれかをポリプロピレンに
添加して形成した比較例１，２，３について評価した。
結果を（表２）に示す。
【表２】 （表２）より明らかなように本実施例２は比較例に比し
て黒ずみ，寒天状物の発生が抑制されている。
て黒ずみ，寒天状物の発生が抑制されている。
【発明の効果】以上の実施例の説明からも明らかなよう
に本発明によれば、抗菌イオン源となる銀，銅，亜鉛か
らなる群のうちから選ばれた１つまたは複数の金属また
はその金属化合物を担持した炭酸カルシウム，リン酸カ
ルシウム，セラミックスからなる群から選ばれた１つま
たは複数の担持体と、酸化亜鉛ウイスカを混入した粉末
または複合樹脂を用いることにより、抗菌・防錆機能の
優れた加熱調理器を実現することができる。
に本発明によれば、抗菌イオン源となる銀，銅，亜鉛か
らなる群のうちから選ばれた１つまたは複数の金属また
はその金属化合物を担持した炭酸カルシウム，リン酸カ
ルシウム，セラミックスからなる群から選ばれた１つま
たは複数の担持体と、酸化亜鉛ウイスカを混入した粉末
または複合樹脂を用いることにより、抗菌・防錆機能の
優れた加熱調理器を実現することができる。
【図１】本発明の一実施例の電気炊飯器の一部切欠断面
図
図
【図２】同実施例１に用いた抗菌・防錆兼用剤中に含ま
れる酸化亜鉛ウイスカの形状を示す電子顕微鏡写真
れる酸化亜鉛ウイスカの形状を示す電子顕微鏡写真
１ 本体ケース ２ 鍋 ３ 内蓋 ４ 支持ゴム ５ 中蓋 ６ 蓋体
Claims (4)
- 【請求項１】 抗菌性能をもつイオンを溶出する銀，
銅，亜鉛およびそれら金属の化合物からなる群のうちか
ら選ばれた１つまたは複数の抗菌イオン源と、前記抗菌
イオン源を吸着担持する炭酸カルシウム，リン酸カルシ
ウム，セラミックス材料からなる群のうちから選ばれた
１つまたは複数の担持体と、単結晶テトラポット状の三
次元構造を有する酸化亜鉛ウイスカの三者を主体として
配合した抗菌・防錆兼用剤を含有する加熱調理器。 - 【請求項２】 請求項１記載の抗菌・防錆兼用剤を、加
熱調理器の構成部品である樹脂製部品に混入した加熱調
理器。 - 【請求項３】 抗菌防錆剤中に配合される単結晶で三次
元テトラポット状の酸化亜鉛ウイスカを重量比１０％を
下限として含有させた抗菌・防錆兼用剤を有する請求項
１または２記載の加熱調理器。 - 【請求項４】 銀，銅，亜鉛およびそれらの金属の化合
物からなる１つまたは複数の抗菌イオン源を、金属とし
て重量比１％を上限として含む請求項１，２または３記
載の加熱調理器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30416591A JPH05111427A (ja) | 1991-10-22 | 1991-10-22 | 加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30416591A JPH05111427A (ja) | 1991-10-22 | 1991-10-22 | 加熱調理器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05111427A true JPH05111427A (ja) | 1993-05-07 |
Family
ID=17929833
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30416591A Pending JPH05111427A (ja) | 1991-10-22 | 1991-10-22 | 加熱調理器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05111427A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08154818A (ja) * | 1994-12-09 | 1996-06-18 | Tiger Vacuum Bottle Co Ltd | 米飯保温容器 |
| WO2003013274A1 (en) * | 2001-08-03 | 2003-02-20 | Kabushiki Kaisha Satoh Unsoh | Method of reconstituting/fixing plant-origin green colorant by heating in water and heating container therefor to be used in the reconstitution/fixation of plant-origin green colorant |
| JP2007506922A (ja) * | 2003-07-17 | 2007-03-22 | シュナイダー ハラルド | ねじ接続要素およびその保護カバー |
| KR200471387Y1 (ko) * | 2011-03-29 | 2014-02-19 | 주식회사 홈스타 | 음식물 부패 유해균 방지용 조리용기 뚜껑 |
| CN112167953A (zh) * | 2020-11-05 | 2021-01-05 | 重庆桥头食品有限公司 | 一种新型可调式多级火锅底料炒制搅拌装置 |
-
1991
- 1991-10-22 JP JP30416591A patent/JPH05111427A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08154818A (ja) * | 1994-12-09 | 1996-06-18 | Tiger Vacuum Bottle Co Ltd | 米飯保温容器 |
| WO2003013274A1 (en) * | 2001-08-03 | 2003-02-20 | Kabushiki Kaisha Satoh Unsoh | Method of reconstituting/fixing plant-origin green colorant by heating in water and heating container therefor to be used in the reconstitution/fixation of plant-origin green colorant |
| JP2007506922A (ja) * | 2003-07-17 | 2007-03-22 | シュナイダー ハラルド | ねじ接続要素およびその保護カバー |
| KR200471387Y1 (ko) * | 2011-03-29 | 2014-02-19 | 주식회사 홈스타 | 음식물 부패 유해균 방지용 조리용기 뚜껑 |
| CN112167953A (zh) * | 2020-11-05 | 2021-01-05 | 重庆桥头食品有限公司 | 一种新型可调式多级火锅底料炒制搅拌装置 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6051246A (en) | Antimicrobial composition supported on a honeycomb-shaped substrate | |
| JPS6270221A (ja) | 抗菌剤 | |
| JPH05111427A (ja) | 加熱調理器 | |
| JP2821968B2 (ja) | 防カビ性塗膜防水材 | |
| JPH05111595A (ja) | 洗濯機 | |
| WO2016152442A1 (ja) | 抗菌性ガラス及びこれを用いた樹脂成形品 | |
| JPH0541759B2 (ja) | ||
| JPH07222624A (ja) | 歯ブラシ | |
| JP3347875B2 (ja) | 抗菌抗ウイルス抗黴剤およびその複合体 | |
| JP2827051B2 (ja) | 抗菌抗黴性を有する樹脂フイルム | |
| JPH0578218A (ja) | 抗菌・防錆組成物とその混合物 | |
| JPH05111438A (ja) | 調理器具 | |
| JP3154374B2 (ja) | 抗菌性材料の製造方法 | |
| JP2709589B2 (ja) | 樹脂製品 | |
| JPH05111451A (ja) | 食器洗い機 | |
| JPH0595739A (ja) | 水耕栽培装置 | |
| JPH05117122A (ja) | 電気冷蔵庫 | |
| JP2600546B2 (ja) | 便 器 | |
| JP3085091B2 (ja) | 抗菌性石膏製品 | |
| JPH0638832A (ja) | 洗浄用ブラシ | |
| JPH07247205A (ja) | 抗菌剤 | |
| JP3655748B2 (ja) | 抗菌性を有する樹脂浴槽の製造方法 | |
| KR100577219B1 (ko) | 밀폐용기용 수지의 제조방법 | |
| KR200404545Y1 (ko) | 은 나노 와 향이 코팅된 랩 | |
| JPS63260810A (ja) | 殺菌性ゼオライト組成物及びその製造法 |