JP2827051B2 - 抗菌抗黴性を有する樹脂フイルム - Google Patents

抗菌抗黴性を有する樹脂フイルム

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、特に食品包装に適した抗菌抗黴性を有する
樹脂フイルムに関する物である。
(従来の技術) 従来、食品包装等に用いられる樹脂フイルムに抗菌性
を持たせようとする試みは行われており、例えば、ジフ
ェニルエーテル系殺菌剤やクロルヘキシジン系殺菌剤の
ような有機系殺菌剤を混入した樹脂フイルムや、銀イオ
ン含有ゼオライト粒子のような無機抗菌剤を混入した樹
脂フイルムが提案されている。
ところが有機系殺菌剤を混入した樹脂フイルムはその
殺菌作用の持続性に乏しい欠点があった。また、銀イオ
ン含有ゼオライト粒子を混入した樹脂フイルムは銀イオ
ンの溶出速度の制御が困難であるうえ、ゼオライト粒子
自体の吸湿性が大きいためにその取扱いが容易ではなく
製造が困難であるという欠点があった。
そこで、本願出願人は先に特願平1−124760として、
銀イオンをAg2O表示で0.05〜1.0重量%含有する溶解性
ガラスの粉末を0.1〜15重量%の比率で分散させたこと
を特徴とする抗菌性を有する樹脂フイルムを完成して提
出した。
しかし、特願平1−124760の技術内容では、溶解性ガ
ラス中に含ませる銀の量が少ないために、樹脂フイルム
に添加する溶解性ガラスの量を多くしなければならなか
った。このため、コスト高となるので、コストダウン、
及び抗菌性の向上のために、溶解性ガラスの組成及び溶
融条件を変更して、溶解性ガラス中に含ませる銀の量を
増加させて、本願発明を完成させた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、前記したような問題点、即ち、溶解性硝子
中に含まれる銀の量が少ない為に、抗菌抗黴作用を強く
したり、長期間抗菌抗黴作用を持続したい場合等には、
溶解性硝子を多量に使用しなければならず、このため
に、樹脂フイルムの樹脂の特性が失われているのを解決
して、長期間にわたり安定した抗菌効果を維持すること
ができ、しかも製造が容易なうえに、食品衛生法に定め
られる非溶出型添加剤の範囲内で銀イオンの溶出量をコ
ントロールすることができる安全性に優れた抗菌抗黴性
を有する樹脂フイルムを提供するために完成されたもの
である。
(課題を解決するための手段) 本発明は、前記課題を解決する為に、銀イオンをAg2O
表示で1.0〜6.5重量%(但し、1.0重量%は含まない)
含有する溶解性ガラスの粉末を0.01〜15重量%の比率で
分散させ銀イオンの溶出量を10〜50μg/lとした微透湿
性の樹脂からなることを特徴とする抗菌抗黴性を有する
食品包装用樹脂フィルムに関するものである。
このように、本発明に於いては、銀イオンを一定速度
で溶出させることが出来る溶解性ガラス中の銀イオンの
含有量を、溶解性硝子溶融用バッチの酸化傾向を強くす
ると共に溶融雰囲気を強酸化性にする事によって多くし
た、溶解性硝子の粉末を樹脂フイルム中に分散させ、抗
菌抗黴作用を発揮させる。
この溶解性ガラスとは制御された溶解速度を持つよう
にガラスの物理的、化学的特性を考慮して組成を調整し
たガラスの総称であり、銀化合物を含有させた溶解性ガ
ラスは数時間から数年間の任意の期間にわたって定めら
れた一定速度で銀イオンを溶出させることができる。そ
して溶出した銀イオンは細菌や微生物の細胞壁へ吸着し
たり細胞膜内に濃縮していわゆるオリゴジナミー作用に
よって細菌や微生物の生育を阻害し、抗菌抗黴作用を発
揮することとなる。
本発明においては、このような銀イオンをAg2O表示で
1.0〜6.5重量%含有する溶解性ガラスの粉末を用いる。
ここで銀イオンの含有量が1.0%未満は、先願である特
願平1−124760にて出願中であり、6.5%を越えると溶
解性ガラスを溶解する際に、如何に酸化性を強くして溶
融しても、銀金属が析出し、硝子化出来ないからであ
る。
なお溶解性ガラスは好ましくは50μm以下、より好ま
しくは1〜25μm程度の粒径として用いる。これは粒径
が大きすぎると樹脂フイルム中への均一分散が困難化す
るとともに、樹脂フイルム本来の透明性、機械的強度、
成形性等が損なわれるためである。粒径が1μm未満と
なると溶解性ガラスの粉砕や分級の効率が極端に低下す
るので製造上好ましくない。
また樹脂フイルム中への溶解性ガラスの混入量は、そ
の使用目的によって異なり、0.01〜15重量%とする。こ
れは0.01未満では抗菌抗黴作用が不足し、逆に15%を越
えると上記したような樹脂フイルムの特性が失われるた
めである。このように本発明においては溶解性ガラスの
混入量と銀イオンの含有率とを制御することにより、十
分な抗菌抗黴作用を発揮するが、食品衛生法上の非溶出
型添加剤安全基準を十分に満足した微量の銀イオンの溶
出に過ぎない。ここで食品衛生法上の非溶出型添加剤と
は、食品衛生法に準拠した溶出操作、溶出量測定を実施
しても溶出物が検知されない添加剤を意味し、銀イオン
の場合には50μg/l以下の溶出量のものがこれに該当す
るものと解される。
本発明の樹脂フイルムの種類は食品包装用として使用
されている各種のフイルムが使用でき、例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、酢酸ビニル、ナイロン、ポリエステル、ポリビニル
アルコール、アイオノマー等の単体フイルム、ラミネー
トフイルム、共押出しフイルム、アルミ真空蒸着フイル
ム等が使用できる。
(作用) このような本発明の樹脂フイルムは食品の包装等に使
用されるものであり、樹脂が持つわずかな透水性、透湿
性によって水分が内部に浸透し、この水分によって溶解
性ガラスは微量ずつ溶解し、抗菌抗黴性を有する銀イオ
ンを溶出する。銀イオンは通常の分析方法では検知でき
ない程度であり、食品衛生法上も何等問題はないが、抗
菌抗黴作用としては十分な量である。なお抗菌抗黴作用
を発揮することができる銀イオンの最小量は10μg/lで
あり、食品衛生法上は前記したように50μg/l以下が好
ましいので、これらの両方の値の中間の量の銀イオンを
溶出させるものとする。このような量の銀イオンを溶出
させれば、包装された食品に対して優れた抗菌抗黴作用
が発揮され、腐敗等を防止することができる。
次に実施例を説明し、本発明を明らかにする。
(実施例) 〈溶解性ガラスの作成〉 第1表に示す理論硝子組成のバッチを、 特願平1−124760法(酸化剤として硝酸ソーダをバッ
チ100に対する調合比として1.5使用する、溶融ルツボは
背抜を使用し溶融雰囲気中の酸素濃度は4〜8%、溶融
中に硝子の攪拌なし)と 本願法(表示方法は同じで、硝酸ソーダ3.3、溶融ル
ツボは背抜なしのものを使用し溶融雰囲気中の酸素濃度
は酸素を加えることによって、19〜28%に保ち、溶融中
に硝子の攪拌を2時間毎に実施) の2方法で溶融した。
〈作成ガラスの評価〉 前項〈溶解性ガラスの作成〉にて作成したガラスにつ
いて、ガラス中の銀含有率を原子吸光分析法にて、分析
した。
その結果は第2表に示す通りであった。
従って、本願法で溶融した硝子中には、理論硝子組成
に近いAg2O量が存在していることを確認したが、先願法
(特願平1−124760法)で溶融した硝子中には、理論硝
子組成と比較して、大幅に低い値のAg2O量が存在してい
るに過ぎなかった。
〈作成ガラスの樹脂フイルムへの添加〉 今回作成のサンプル(a)B2O3系、(b)P2O5系を、
粒径25μm以下の粉末とした。これをポリプロピレン中
に0.15重量%の比率で添加し、混練りして、チップを作
成した。このチップから厚み35μmの単層フイルムを成
形し、フイルム(a)(b)とした。
また、サンプル(a)B2O3系について、同様にポリプ
ロピレン中に1.0重量%の比率で添加し、混練りして、
チップを作成した。このチップから厚み35μmの単層フ
イルムを成形し、フイルム(c)とした。
〈抗菌試験結果〉 溶解性硝子粉末を0.15重量%添加した前記フイルム
(a)(b)について、大腸菌を用いて、シェイクフラ
スコ法により、生菌数の減少率を求めた。その結果は次
の通り。
1時間後 99.5%以上 24時間後 99.5%以上 〈抗黴試験結果〉 溶解性硝子粉末を1.0重量%添加した前記フイルム
(c)について、混合胞子浮遊液を用いて、ASTM法によ
り、黴の生育を観察した。
その結果は第3表に示す通りであった。
(発明の効果) 以上の説明からも明らかなように、本発明の溶解性硝
子を加えたフイルムは、抗菌抗黴機能を有する銀イオン
を食品衛生法に定められた範囲内で徐々に溶出させ、優
れた抗菌抗黴作用を長期間にわたり発揮することができ
るものであるから、特に食品包装用フイルムとして好適
なものである。
従って、本発明は、実用上有益なものであり、産業発
展に寄与するものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銀イオンをAg2O表示で1.0〜6.5重量%(但
    し、1.0重量%は含まない)含有する溶解性ガラスの粉
    末を0.01〜15重量%の比率で分散させ銀イオンの溶出量
    を10〜50μg/lとした微透湿性の樹脂からなることを特
    徴とする抗菌抗黴性を有する食品包装用樹脂フィルム。
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