JPH05140331A - プラスチツク製品の製造方法及びプラスチツク製品 - Google Patents

プラスチツク製品の製造方法及びプラスチツク製品

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JPH05140331A
JPH05140331A JP26794991A JP26794991A JPH05140331A JP H05140331 A JPH05140331 A JP H05140331A JP 26794991 A JP26794991 A JP 26794991A JP 26794991 A JP26794991 A JP 26794991A JP H05140331 A JPH05140331 A JP H05140331A
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JP
Japan
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plastic product
resin
zinc oxide
fine particles
oxide fine
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JP26794991A
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Kanehiro Saito
兼広 斉藤
Tadashi Sakurai
但 桜井
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Sumitomo Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Cement Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、持続性のある抗菌、抗カビ、防臭
機能を有し、かつ透明性や色等によりその用途を限定さ
れることがないプラスチック製品の製造方法及びプラス
チック製品を提供することを目的としている。 【構成】 粒径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子を、
全体に対して0.01重量%〜50重量%の割合で樹脂
に練り込み、この樹脂を成形してプラスチック製品を製
造する。もしくは、粒径が0.1μm以下の酸化亜鉛微
粒子を、全体の1重量%〜90重量%の割合で配合して
塗料を製造し、この塗料を成形された樹脂の表面に塗布
することによりプラスチック製品を製造する。これら、
プラスチック製品は、酸化亜鉛微粒子により抗菌、抗カ
ビ、防臭機能を有する。また、プラスチック製品は、酸
化亜鉛微粒子により変色、不透明化等を起こすことがな
いものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化亜鉛を練り込むこ
とにより、抗菌、抗かび、防臭機能を有するプラスチッ
ク製品の製造方法及びプラスチック製品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、抗菌作用を有する繊維製品やプラ
スチック製品が用いられるようになってきた。ところ
で、抗菌、抗かび、防臭剤の多くは、有機系化合物から
なるものであるが、これら有機系抗菌剤等を用いて、抗
菌作用等を有するプラスチック製品を製造しようとした
場合には、例えば、以下のような問題があった。
【0003】第1に、有機系抗菌剤には、耐熱性が無い
ものが多く、樹脂の加工温度(一般に300℃程度)に
耐えることができず、揮散もしくは分解してしまうの
で、樹脂に配合することによりプラスチック製品を製造
することが困難であった。したがって、無理に樹脂に有
機系抗菌剤を配合してプラスチック製品を製造しても、
以上のことから十分な抗菌機能を付与できない。また、
有機系抗菌剤は、樹脂に変色等の物理的、化学的な影響
を及ぼす可能性がある。
【0004】第2に、また、無理に有機系抗菌剤を樹脂
に配合した場合には、樹脂への溶解が十分行われず、そ
のため、長時間のうちに、樹脂からのブリードアウトに
より消失するため、抗菌機能の持続性に問題がある。第
3に、抗菌剤には、人体に対する安全性の面で問題があ
るものが多く、人体や食品に直接触れるような使用方法
をとることが難しい。
【0005】以上のような問題点等は、有機系抗菌剤の
多くが比較的不安定であると共に、水溶性を有するもの
であり、また、本来、有機系抗菌剤の抗菌メカニズム
は、有機系抗菌剤が水に溶出したり、気化したりして、
微生物に取り込まれることにより効果を発揮することに
由来するものである。
【0006】従来、以上のような問題点を解決するもの
として、無機系のAgイオン、Cuイオンを用いて、抗
菌、抗カビ、防臭機能を発現させるものが知られてい
る。これら、Agイオン、Cuイオン用いたプラスチッ
ク製品は、樹脂の成形の際の温度等に影響を受けること
なく、また、機能の持続性にも問題がない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Agイ
オンもしくはCuイオンを含有するプラスチック製品
は、Agイオン、Cuイオンが徐々に酸化することによ
り銀灰色に変色してしまう傾向がある。このようにAg
イオンもしくはCuイオンを用いたプラスチック製品
は、時間と共に着色することが多いので、透明性が高い
プラスチック製品や、薄色系の色調のプラスチック製品
への添加に問題があり、用途が限定されてしまう。
【0008】さらに、プラスチック製品に用いられるA
gイオン、Cuイオンは、その粒子の粒径が0.1μm
以上であり、粒径が0.1μm以上の粒子は、光を散乱
するので、透明なプラスチック製品に、これらの粒子を
配合した場合に、光の散乱により透明性が失われてしま
うという問題があった。従って、このようなAgイオ
ン、Cuイオン含む抗菌剤粒子を透明なフィルム状のプ
ラスチック製品に用いることはできなかった。
【0009】また、Znイオンも抗菌性、抗カビ性、防
臭性を有することが知られている。しかし、通常の酸化
亜鉛等の粒子は、抗菌性、抗カビ性、防臭性が低く、実
用的なレベルで、これらの機能を発揮することができな
いものであった。
【0010】本発明は前記事情に鑑みて提案されたもの
で、その目的とするところは、持続性のある抗菌、抗カ
ビ、防臭機能を有し、かつ透明性や色等によりその用途
を限定されることがないプラスチック製品の製造方法及
びプラスチック製品を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のプラスチック製
品の製造方法は、粒径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒
子を、全体に対して0.01重量%〜50重量%の割合
で樹脂に練り込み、この樹脂を成形することを前記課題
の解決手段とした。そして、プラスチック製品は、粒径
が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子を、全体に対して
0.01重量%〜50重量%の割合で樹脂に練り込み、
この樹脂を成形することにより得られた。
【0012】また、本発明のプラスチック製品の製造方
法は、粒径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子を、全体
の1重量%〜90重量%の割合で配合して塗料を製造
し、この塗料を成形された樹脂の表面に塗布することを
前記課題の解決手段とした。そして、プラスチック製品
は、粒径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子を、全体の
1重量%〜90重量%の割合で配合して塗料を製造し、
この塗料を成形された樹脂の表面に塗布することにより
得られた。
【0013】そして、本発明で用いられる粒径が0.1
μm以下の酸化亜鉛微粒子は、例えば、特開平2−31
1314に記載された製造方法により製造することがで
きる。以下に、粒径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子
を樹脂に練り込めてプラスチック製品を製造した場合に
ついて説明する。また、本発明のプラスチック製品の製
造方法及びプラスチック製品に使用される樹脂は、例え
ば、熱可塑性プラスチックであるポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリアクリレート(アクリル樹脂)、ポリメタクリ
ート、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。また、
熱硬化性樹脂、シリコン系樹脂、天然樹脂、その他の樹
脂を用いることができ、本発明のプラスチック製品に用
いる樹脂は、何等限定されるものではない。
【0014】また、酸化亜鉛微粒子は、プラスチック製
品全体の0.01重量%〜50重量%割合で樹脂に練り
込められるが、亜鉛微粒子の量が0.01重量%よりも
少ない場合には、実用レベルでの抗菌、抗かび、防臭機
能を発揮するには至らず、また、50重量%より多くし
ても、それ以上に抗菌、抗かび、防臭機能の向上を望む
ことができない。
【0015】そして、酸化亜鉛微粒子は、樹脂に対して
十分に分散された状態で、混合される必要があるので、
例えば、予め高濃度の酸化亜鉛粒子を樹脂に含有させて
マスターバッチを作成し、このマスターバッチを、酸化
亜鉛粒子が上記範囲の量で含有されるように樹脂に混合
するようにしても良い。なお、本発明のプラスチックの
製造方法において、樹脂への酸化亜鉛微粒子の混合方法
は、上記方法に限定されるものではなく、どのような方
法を用いても良い。
【0016】次に樹脂の成形方法について説明する。例
えば、酸化亜鉛粒子を含有する樹脂をPEとし、このP
Eをフィルム状に成形する場合には、周知のインフレー
ション法もしくはTダイ法等によりフィルム状に成形す
ることができる。このようにしてフィルム状に成形され
たプラスチック製品は、抗菌、抗カビ、防臭機能を有す
る農業用フィルム、食品用フィルム、各種包装フィルム
等として用いることができる。
【0017】なお、プラスチック製品の形状は、フィル
ム状に限られるものではなく、食器、歯ブラシ、その
他、あらゆる形状に成形できるものである。また、プラ
スチック製品の成形方法も上記成形方法に限られるもの
ではなく、例えば、圧縮成形、射出成形、押出し成形及
びその他の成形方法を、プラスチック製品の形状及び樹
脂の種類に対応して用いることができる。
【0018】次に、酸化亜鉛微粒子を含有する塗料を作
成し、この塗料を成形した樹脂に塗布することにより、
プラスチック製品を製造する場合の製造方法について説
明する。まず、塗料に用いられる結合剤の種類として
は、例えば、アクリル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹
脂、けい酸ソーダのようなアルカリシリケート、シリカ
ゾルやアルミナゾルのような無機コロイド、テトラエト
キシシランのようなアルキルシリケート、リン酸アルミ
ニウムのようなリン酸塩、金属アルコキシド、アルミニ
ウムキレート、酢酸スズ及び金属セッケンのような有機
金属化合物が挙げられる。
【0019】また、これらの結合剤は、キシレンやトル
エンのような芳香族炭化水素、n−ブタノールのような
アルコール類、酢酸ブチルのようなエステル類、メチル
イソブチルケトンのようなケトン類、エチルセロソルブ
のようなグリコールエーテル類、n−ヘキサン、リグロ
イン及びミネラルスピリットのような飽和炭化水素類及
び水に溶解して用いられる。
【0020】そして、上記酸化亜鉛微粒子は、塗料の透
明性を高めるために結合剤中に均一に分散される必要が
あるが、そのために例えば、ボールミル、アトライタ、
サンドグライダ、三本ロール、高速インペラーミル、ジ
ェットミル、ニーダ、ペイントシーカ、ホモジナイザ、
超音波分散機などが用いられる。
【0021】なお、塗料全体に対しての酸化亜鉛微粒子
の量を1重量%〜90重量%としたが、亜鉛微粒子の量
が1重量%よりも少ない場合には、実用レベルでの抗
菌、抗かび、防臭機能を発揮するには至らず、また、9
0重量%より多くしても、抗菌、抗かび、防臭機能の向
上を望むことができない。
【0022】上記塗料を塗布される成形された樹脂は、
上記樹脂と同様に、特にその種類を限定されるものでは
ない。また、その成形された樹脂の形状も上記樹脂と同
様にフィルム状やその他のあらゆる形状のもので良い。
次に成形された樹脂への上記塗料の塗布方法は特に限定
されるものではなく、一般にはスプレーコート、スピン
コート、ディップコート、刷毛塗り及びロータ塗り等で
行なわれる。
【0023】以上の構成によれば、上記製造方法で製造
されたプラスチック製品は、前記酸化亜鉛微粒子の粒径
を0.1μm以下とすることにより、通常の酸化亜鉛粒
子に比べ表面積が大きくなることで、酸化亜鉛の抗菌、
抗かび、防臭機能の活性が増大し、これら機能が顕著な
ものとなり、従って、酸化亜鉛を含有もしくは塗布され
たプラスチック製品の抗菌、抗かび、防臭機能を実用レ
ベルのものとすることができる。
【0024】また、酸化亜鉛微粒子の粒径を0.1μm
以下とすることにより、粒径が小さいことから、可視光
を散乱することがなく、また、可視光を吸収することが
ないので、プラスチック製品を透明なフィルムとした場
合に、プラスチック製品が酸化亜鉛微粒子を含有したも
の、もしくは酸化亜鉛微粒子を含有する塗料を塗布され
たものにかかわらず、透明なフィルムの透明性を高く保
った状態で、抗菌、抗かび、防臭機能を付加することが
できる。そして、プラスチック製品をフィルム以外の形
状とした場合も、そのプラスチック製品を透明なものと
した場合に、その透明性を高く保った状態で、抗菌、抗
かび、防臭機能を付加することができる。
【0025】また、透明でないプラスチック製品におい
ては、予め決められた色を抗菌、抗かび、防臭機能を付
加することにより変色させることがなく、特に薄い色調
のプラスチック製品にも用いることができ、抗菌、抗か
び、防臭機能を有するプラスチック製品の汎用性を高め
ることができる。そして、酸化亜鉛微粒子は、経時的な
物性変化を起こすことがなく、特に酸化亜鉛微粒子を含
有もしくは塗布されたプラスチック製品が変色する恐れ
がない。
【0026】また、酸化亜鉛自体は、日本薬局方、化粧
品原料基準に収載されているものでであり、人体に対す
る安全性が極めて高いものである。従って、本発明のプ
ラスチック製品は、人体や食品に直接触れるものにも、
用いることができる。
【0027】さらに、プラスチック製品は、その抗菌、
抗かび、防臭作用が、非溶出型のものであり、プラスチ
ック製品の表層の酸化亜鉛微粒子に、菌、かび、臭い分
子が接触することにより効果を発揮するものである。従
って、プラスチック製品に接触する水、空気に抗菌剤を
溶解もしくは揮散させる必要がないので効果の持続性が
あると共に、使用の安全の面でも汎用性が高い。なお、
本発明では、酸化亜鉛の超微粒子のみを用いた場合につ
いて述べたが、この酸化亜鉛の超微粒子に加えて、銀、
銅、スズ等の酸化物粒子を用いても良い。
【0028】
【実施例】以下に、実験例にもとづいて本発明を説明す
る。 (実施例1)粒径が0.005〜0.015μmのZn
Oを用いて、これをPE樹脂に50%含有させたPE樹
脂のマスターバッチを作成した。次に、このマスターバ
ッチを、ZnOが全体の5%になるようにPE樹脂に混
合し、厚みが0.2μmのフィルム状に成形し、フィル
ム状のプラスチック製品を得た。そして、このフィルム
状のプラスチック製品(PEフィルム)を用い、抗菌
性、抗かび性、防臭性について、以下の試験を行った。
各試験方法は、下記の通りである。
【0029】A、抗菌性試験 各試験用細菌(原菌類)をそれぞれ普通ブイヨン倍地中
で24時間培養した後、細菌濃度が106cell/m
lなるように、リン酸緩衝生理食塩水に希釈、懸濁し、
試験菌液を作成した。この試験菌液0.2mlを、18
mm角の前記ZnOを添加したPEフィルム及び培養液
を入れた培養試験容器と、18mm角の無添加PEフィ
ルム及び培養液を入れた培養試験容器とに均一に接種し
た。そして、これら培養試験容器を24時間27℃で振
盪培養した。そして、培養後の培養試験容器の培養液を
普通寒天倍地上に接種し、培養後、生菌数の測定を行っ
た。
【0030】B、抗かび性試験 各試験用真菌類をPDA寒天倍地上で14日間培養し、
生成した胞子をリン酸緩衝生理食塩水に懸濁して胞子懸
濁液を作成した。次に、PDA寒天倍地上に前記ZnO
を添加したPEフィルムもしくは無添加PEフィルムを
載置し、これらPDA倍地に、前記胞子懸濁液を1エー
ゼずつ接種し、7日後及び14日後の生育状態を観察し
た。なお、この試験結果を示す表1には、14日後のデ
ータだけを記載した。
【0031】C、防臭性試験 前記ZnOを添加したPEフィルムもしくは無添加PE
フィルムをにおい袋に入れ、約50ppmのイソ吉草酸
を含む窒素ガス1リットルを前記におい袋に封入した。
このにおい袋を振盪下で放置し、ガス検知管により、経
時的に、におい袋内の残存ガス濃度を測定した。なお、
前記におい袋は、シリコン栓付きのもので、240X2
60mmの無臭性に優れたポリエステルフィルム製のも
のである。そして、前記PEフィルムを入れるためにに
おい袋の下側に、切り込みを入れ、PEフィルムを入れ
た後に、ヒートシールにより封入した。以上の試験結果
を表1に示す。
【0032】(実施例2)粒径が0.005〜0.01
5のZnOを用い、このZnO20重量%、アクリル樹
脂系バインダー28重量%、酢酸エチル52重量%の割
合で、亜鉛微粒子、結合剤、溶剤を混合すると共に、分
散機によりZnOを分散して塗料を作成した。次に、こ
の塗料を22μバーコーターを用いてPEフィルムに塗
布し、フィルム状のプラスチック製品を得た。このプラ
スチック製品(PEフィルム)を用いて、実施例1と同
様に、A、抗菌性試験、B、抗かび性試験、C、防臭性
試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0033】
【表1】 表1において、「−」は、発育が認められなかったも
の。「+」は、発育が認められたものである。また、C
のイソ吉草酸濃度は、試験開始60分後の測定値であ
る。
【0034】表1に示す試験結果から明らかなように、
本実施例のプラスチック製品(酸化亜鉛を含有するPE
フィルム及び酸化亜鉛を含有する塗料を塗布されたPE
フィルム)は、細菌の生育を阻害し、細菌の生菌数の減
少あ認められた。また、プラスチック製品は、真菌類の
生育を阻害し、胞子からの発育が認められなかった。さ
らに、プラスチック製品は、臭い分子を吸着し、窒素ガ
ス中のイソ吉草酸濃度の減少が認められた。
【0035】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
製造方法で製造されたプラスチック製品は、前記酸化亜
鉛微粒子の粒径を0.1μm以下とすることにより、通
常の酸化亜鉛粒子に比べ表面積が大きくなることで、酸
化亜鉛の抗菌、抗かび、防臭機能の活性が増大し、これ
ら機能を顕著なものとすることができる。従って、酸化
亜鉛微粒子を含有もしくは塗布されたプラスチック製品
の抗菌、抗かび、防臭機能を実用レベルのものとするこ
とができる。
【0036】また、酸化亜鉛微粒子の粒径を0.1μm
以下とすることにより、粒径が小さいことから、可視光
を散乱することがなく、また、可視光を吸収することが
ないので、プラスチック製品を透明なものとした場合
に、プラスチック製品が酸化亜鉛微粒子を含有したも
の、もしくは酸化亜鉛微粒子を含有する塗料を塗布され
たものにかかわらず、透明性を高く保った状態で、抗
菌、抗かび、防臭機能を付加することができる。
【0037】また、透明でないプラスチック製品におい
ては、予め決められた色を抗菌、抗かび、防臭機能を付
加することにより変色させることがなく、特に薄い色調
のプラスチック製品にも用いることができ、抗菌、抗か
び、防臭機能を有するプラスチック製品の汎用性を高め
ることができる。そして、酸化亜鉛微粒子は、経時的な
物性変化を起こすことがなく、特に酸化亜鉛微粒子を含
有もしくは塗布されたプラスチック製品が変色する恐れ
がない。
【0038】また、酸化亜鉛自体は、日本薬局方、化粧
品原料基準に収載されているものでであり、人体に対す
る安全性が極めて高いものである。従って、本発明のプ
ラスチック製品は、人体や食品に直接触れるものにも、
用いることができる。さらに、プラスチック製品は、そ
の抗菌、抗かび、防臭作用が、非溶出型のものであり、
プラスチック製品の表層の酸化亜鉛微粒子に、菌、か
び、臭い分子が接触することにより効果を発揮するもの
である。従って、プラスチック製品に接触する水、空気
に抗菌剤を溶解もしくは揮散させる必要がないので効果
の持続性があると共に、使用の安全の面でも汎用性が高
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/00 C09D 5/14 PQM 6904−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子
    を、全体に対して0.01重量%〜50重量%の割合で
    樹脂に練り込み、この樹脂を成形することを特徴とする
    プラスチック製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 粒径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子
    を、全体に対して0.01重量%〜50重量%の割合で
    樹脂に練り込み、この樹脂を成形することにより得られ
    たプラスチック製品。
  3. 【請求項3】 粒径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子
    を、全体の1重量%〜90重量%の割合で配合して塗料
    を製造し、この塗料を成形された樹脂の表面に塗布する
    ことを特徴とするプラスチック製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 粒径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子
    を、全体の1重量%〜90重量%の割合で配合して塗料
    を製造し、この塗料を成形された樹脂の表面に塗布する
    ことにより得られたプラスチック製品。
JP26794991A 1991-10-16 1991-10-16 プラスチツク製品の製造方法及びプラスチツク製品 Pending JPH05140331A (ja)

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