JP3533923B2 - オレフィン重合体、オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents
オレフィン重合体、オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法Info
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Description
びその製造方法、ならびにオレフィン重合用触媒に関す
る。さらに詳しくは、本発明はべとつきや有機溶剤への
溶出などの問題が改善され、エラストマー的な性能を発
揮し得る、高分子量で実質的に融点を持たない非晶性ポ
リマー、該非晶性ポリマー製造に好適なオレフィン重合
用触媒、および該非晶性ポリマーの製造方法に関する。
ン)(例えばアタクチックポリプロピレンやアタクチッ
クポリブテン)は、主に粘着剤や結晶性ポリオレフィン
の改質剤などとして用いられてきている。しかしながら
従来知られた非晶性のポリ(α−オレフィン)の分子量
は十分高くなく、製品のべとつきや有機溶剤への溶出な
どの問題があり、またエラストマー的な性能を十分発揮
しているとは言い難い。
はいくつかの方法が知られている。古くから固体チーグ
ラー・ナッタ触媒を用いてオレフィンを重合し、アイソ
タクチックなポリマーを製造する際、副生する低結晶性
ポリマーを回収する方法が知られているが、この時に得
られるポリマーは低分子量で分子量分布も広く、製品の
べとつきや有機溶剤への溶出などの問題があった。
ルアルミノキサンとを用いてなる触媒で、250MPa
という超高圧下にて1−ヘキセンを重合することで、数
平均分子量Mn=1252000、分子量分布Mw/M
n=2.70のポリ(1−ヘキセン)を合成できるとい
う報告(Chem. Commun., 1996, 783)や、ジメチルシリ
レンビス(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド
とメチルアルモキサンとを用いてなる触媒でプロピレン
を重合すると、重量平均分子量Mw=377000、分
子量分布Mw/Mn=2.64、粘度[η]=2.28
dL/gのポリプロピレンや、粘度[η]=1.29d
L/gのポリ(1−ブテン)が合成できるという報告(E
P0604917 A2、EP0604908 A2)が
あるが、十分に高分子量でかつ分子量分布の制御された
重合体は得られていない。
金属化合物を触媒成分としてプロピレンを重合すると、
Mwが800万を超えるポリマーを合成できる(Mac
romolecular Chemie、Rapid C
ommunication1989年第10巻349ペ
ージ)が、ガラス転移点はやや高く、エラストマー的な
性能は十分でなかった。また、かかる触媒によるオレフ
ィン重合においても炭素原子数が5以上のオレフィンの
重合においては、べとつき性や有機溶剤溶出性という点
では必ずしも満足のいくものではなかった。
分子量分布の制御された実質的に融点を有しない非晶性
で炭素原子数が5以上のポリ(α−オレフィン)は得ら
れていない。
本発明が解決しようとする課題、即ち本発明の目的は、
べとつきや有機溶剤への溶出などの問題が改善され、エ
ラストマー的な性能を発揮し得る、高分子量で実質的に
融点を持たない非晶性ポリマー、該非晶性ポリマー製造
に好適なオレフィン重合用触媒、および該非晶性ポリマ
ーの製造方法を提供する点に存する。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達
したものである。即ち本発明は、炭素原子数5以上のア
ルケニル炭化水素を重合して得られる重合体であって、
ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)が30万以上で
あり、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)とMn
との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が2.4以
下であり、実質的に融点を持たない非晶性ポリマーであ
るオレフィン重合体、下記一般式(1)で示される遷移
金属化合物(A)、芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウ
ムオキシ化合物(B)、および水(C)を用いてなるオ
レフィン重合用触媒、該オレフィン重合用触媒を用いる
オレフィン重合体の製造方法、並びに、該オレフィン重
合用触媒を用いる該非晶性ポリマーであるオレフィン重
合体の製造方法にかかるものである。 (式中、Mは周期律表第4族の遷移金属原子を表し、X
およびYは各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、スルホニルオ
キシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独
立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオ
キシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。
またR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は任
意に結合して環を形成してもよい。Tは炭素原子数1〜
20の2価の共有橋架け基、あるいは−O−、−S−、
−S−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C
(=O)−、−N(R9)−、−P(R9)−、または−
P(=O)(R9)−(ここで、R9はそれぞれの場合に
水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基を表
す。)で表される2価の基を表す。nは0〜3より選ば
れた整数である。)
る。本発明にかかる非晶性のオレフィン重合体は、炭素
原子数5以上のアルケニル炭化水素を重合して得られる
重合体であって、ポリスチレン換算数平均分子量(M
n)が30万以上であり、ポリスチレン換算重量平均分
子量(Mw)とMnとの比で表される分子量分布(Mw
/Mn)が2.4以下であり、実質的に融点を持たない
非晶性ポリマーであるオレフィン重合体である。
しては、たとえば1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メ
チル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−
メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1
−ドデセン、1−テトラデセンなどの炭素原子数5以上
のα−オレフィンや、ビニルシクロヘキサンなどが挙げ
られ、好ましくは炭素原子数5〜20のアルケニル炭化
水素である。炭素原子数5以上のアルケニル炭化水素と
してより好ましくは直鎖状のα−オレフィンであり、さ
らに好ましくは1−ヘキセンまたは1−オクテンであ
る。
合体であってもよい。共重合体を構成する他のモノマー
としては、炭素原子数5以上のアルケニル炭化水素と共
重合し得るモノマーであれば特に制限はないが、エチレ
ン、プロピレン、または他の炭素原子数5以上のアルケ
ニル炭化水素が好ましい。共重合体の共重合比率として
は、炭素原子数5以上のアルケニル炭化水素が20〜9
9モル%であることが好ましく、さらに好ましくは50
〜99モル%であり、特に好ましくは70〜99モル%
である。本発明のオレフィン重合体として最も好ましく
は、1−ヘキセンの単独重合体であるポリ(1−ヘキセ
ン)または1−オクテンの単独重合体であるポリ(1−
オクテン)である。
以上であり、好ましくは50万以上、さらに好ましくは
80万以上である。該分子量が30万未満の場合、べと
つきや有機溶剤への溶出等の問題が生じることがあり、
好ましくない。ここでいうMnはポリスチレン換算数平
均分子量であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー法により通常、測定される値である。
スチレン換算重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)との比(Mw/Mn)で表される分子量分布
が、2.4以下であり、好ましくは2.3以下、さらに
好ましくは2.2以下である。該分子量分布が2.4を
超えると、べとつきや有機溶剤への溶出などの問題があ
る場合があり、好ましくない。
点を持たない非晶性ポリマーである。融点は通常、示差
走査熱量計(DSC)等を用いて測定される。本発明に
おいて、実質的に融点を持たないとは、DSC測定にお
いて結晶融解ピークもしくは結晶化ピークが実質的に観
測されないことをいう。
般式(1)で示される遷移金属化合物(A)、芳香族溶
媒に可溶な有機アルミニウムオキシ化合物(B)、およ
び水(C)を用いてなるオレフィン重合用触媒を用いて
製造し得る。 (式中、Mは周期律表第4族の遷移金属原子を表し、X
およびYは各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、スルホニルオ
キシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独
立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオ
キシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。
またR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は任
意に結合して環を形成してもよい。Tは炭素原子数1〜
20の2価の共有橋架け基、あるいは−O−、−S−、
−S−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C
(=O)−、−N(R9)−、−P(R9)−、または−
P(=O)(R9)−(ここで、R9はそれぞれの場合に
水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基を表
す。)で表される2価の基を表す。nは0〜3より選ば
れた整数である。)
期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)の
第4族の遷移金属原子を表し、好ましくはチタニウム原
子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、さ
らに好ましくはチタニウム原子である。
各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アラルキルオキシ基、スルホニルオキシ基、2
置換アミノ基、または置換シリル基を表す。
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、好まし
くは塩素原子である。
ルキル基として好ましくは炭素原子数1〜24のアルキ
ル基であり、その具体例を挙げると、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペン
チル基、neo−ペンチル基、アミル基、n−ヘキシル
基、n−オクチル基、n−デシル、n−ドデシル基、n
−ペンタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられ、
好ましくはメチル基、エチル基、iso−プロピル基、
tert−ブチル基、またはアミル基である。これらの
アルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキ
シ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオ
キシ基などで置換されていてもよい。
24のアルキル基としては、例えばフルオロメチル基、
ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメ
チル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロ
モメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、
ヨードメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル
基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフル
オロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオ
ロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリ
クロロエチル基、テトラクロロエチル基、ペンタクロロ
エチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、トリブ
ロモエチル基、テトラブロモエチル基、ペンタブロモエ
チル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル
基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル
基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル
基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコ
シル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、
パークロロペンチル基、パークロロヘキシル基、パーク
ロロクチル基、パークロロドデシル基、パークロロペン
タデシル基、パークロロエイコシル基、パーブロモプロ
ピル基、パーブロモブチル基、パーブロモペンチル基、
パーブロモヘキシル基、パーブロモクチル基、パーブロ
モドデシル基、パーブロモペンタデシル基、パーブロモ
エイコシル基などが挙げられる。
て好ましくは炭素原子数6〜24のアリール基であり、
その具体例としては、フェニル基、2−トリル基、3−
トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4
−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル
基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,
3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチ
ルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、
2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリ
メチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェ
ニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、
n−プロピルフェニル基、iso−プロピルフェニル
基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル
基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニ
ル基、neo−ペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェ
ニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられ、
好ましくはフェニル基である。これらのアリール基はい
ずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子
等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコ
キシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基などで置
換されていてもよい。
ル基として好ましくは炭素原子数7〜24のアラルキル
基であり、その具体例としては、例えばベンジル基、
(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニ
ル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、
(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジ
メチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニ
ル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル
基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(4,6
−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメ
チルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メ
チル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピル
フェニル)メチル基、(iso−プロピルフェニル)メ
チル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−
ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニ
ル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、
(neo−ペンチルフェニル)メチル基、ナフチルメチ
ル基、アントラセニルメチル基等が挙げられ、好ましく
はベンジル基である。これらのアラルキル基はいずれ
も、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等の
ハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ
基、フェノキシ基などのアリールオキシ基などで置換さ
れていてもよい。
ルコキシ基として好ましくは炭素原子数1〜24のアル
コキシ基であり、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−
ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、
n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソ
キシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、好ましくは
メトキシ基、エトキシ基、またはtert−ブトキシ基
である。これらのアルコキシ基はいずれもフッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で
置換されていてもよい。
基として好ましくは炭素原子数6〜24のアリールオキ
シ基であり、その具体例としては、例えばフェノキシ
基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ
基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノ
キシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメ
チルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、
3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェ
ノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,
3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメ
チルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ
基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5
−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメ
チルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェ
ノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ
基、ペンタメチルフェノキシ基、あるいはエチルフェノ
キシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェ
ノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフ
ェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキ
シルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デ
シルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナ
フトキシ基、アントラセノキシ基などが挙げられる。好
ましくは、フェノキシ基である。これらのアリールオキ
シ基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
ラルキルオキシ基として好ましくは炭素原子数7〜24
のアラルキルオキシ基であり、具体的にはベンジルオキ
シ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチ
ルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メト
キシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、
(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−
ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフ
ェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メ
トキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、
(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、
(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、
(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、
(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、
(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、
(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、
(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ
基、(2,3,5,6,−テトラメチルフェニル)メト
キシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチ
ルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メ
トキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n
−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェ
ニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メト
キシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−
オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニ
ル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニル)メトキ
シ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基
などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ基である。
これらのアラルキルオキシル基はいずれもフッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で
置換されていてもよい。
るスルホニルオキシ基とは一般式R 10SO3−で示され
る基を示し、置換されていてもよい炭素原子数1〜24
のスルホニルオキシ基を示す。具体的にはメタンスルホ
ニルオキシ基やエタンスルホニルオキシ基、ドデカンス
ルホニルオキシ基などR10がアルキル基であるものやト
リフルオロメタンスルホニルオキシ基などのように一部
がハロゲン原子などで置換されているもの、p−トルエ
ンスルホニルオキシ基などのようにR10がアリール基で
あるものなどである。
る2置換アミノ基として好ましくは2つの炭化水素基で
置換された炭素原子数2〜24の2置換アミノ基であ
り、ここで炭化水素基としては、例えばメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル
基などのアリール基などが挙げられる。かかる炭素原子
数2〜24の2置換アミノ基としては、例えばジメチル
アミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ
基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ
基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチ
ルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、tert−ブチ
ルイソプロピルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、
ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、
ジフェニルアミノ基、ビストリメチルシリルアミノ基、
ビス−tert−ブチルジメチルシリルアミノ基などが
挙げられ、好ましくはジメチルアミノ基、またはジエチ
ルアミノ基である。
る置換シリル基として好ましくは炭素原子数1〜24の
置換シリル基、即ち炭化水素基で置換されたシリル基で
あり、ここで炭化水素基としては、例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル
基などのアリール基などが挙げられる。かかる炭素原子
数1〜24の置換シリル基としては、例えばメチルシリ
ル基、エチルシリル基、フェニルシリル基などの炭素原
子数1〜20の1置換シリル基、ジメチルシリル基、ジ
エチルシリル基、ジフェニルシリル基などの炭素原子数
2〜20の2置換シリル基、トリメチルシリル基、トリ
エチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイ
ソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ
−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシ
リル基、トリ−イソブチルシリル基、tert−ブチル
−ジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル基、ト
リ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシルシリル
基、トリフェニルシリル基などの炭素原子数3〜20の
3置換シリル基などが挙げられ、好ましくはトリメチル
シリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、または
トリフェニルシリル基である。これらの置換シリル基は
いずれもその炭化水素基がフッ素原子、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていて
もよい。
成していてもよい。
て好ましくは、各々独立してハロゲン原子、アルキル
基、またはアラルキル基であり、さらに好ましくは塩素
原子、メチル基、またはベンジル基である。
R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独立して、水
素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、2
置換アミノ基、または置換シリル基を表す。またR1、
R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は任意に結合
して環を形成してもよい。R1、R2、R3、R4、R5、
R6、R7またはR8におけるアルキル基、アリール基、
アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラ
ルキルオキシ基、2置換アミノ基、および置換シリル基
はそれぞれ、XまたはYにおけるものと同様である。
R5、R6、R7またはR8としては、アルキル基または置
換シリル基が好ましい。
数1〜20の2価の共有橋架け基、あるいは−O−、−
S−、−S−S−、−S(=O)−、−S(=O)
2−、−C(=O)−、−N(R9)−、−P(R9)
−、または−P(=O)(R9)−(ここで、R9はそれ
ぞれの場合に水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水
素基を表す。)で表される2価の基を表す。nは0〜3
より選ばれた整数である。
としては、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピ
レン、ジフェニルエチレン、エチリデン、n−プロピリ
デン、イソプロピリデン、n−ブチリデン、イソブチリ
デン基等が好適に例示される。この中でも、メチレン、
エチレン、エチリデン、イソプロピリデン、またはイソ
ブチリデン基が好適に使用される。またTとしての−N
(R9)−、−P(R9)−、または−P(=O)
(R9)−で表される2価の基において、R9はそれぞれ
の場合に水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基
を表す。炭化水素基としては、炭素原子数1〜24のア
ルキル基、炭素原子数6〜24のアリール基または炭素
原子数7〜24のアラルキル基が好ましい。R9として
好ましくは、炭素原子数1〜24のアルキル基である。
で表される2価の基であり、さらに好ましくは−S−で
表される2価の基である。nは0〜3より選ばれた整数
であり、単位Tの繰り返し回数を表わす。この中でも特
に0又は1が好ましい結果を与え、さらに好ましくはn
は1である。
物は容易に製造、単離が可能である。例えば下記(I)
または(II)の製造法が挙げられる。 (I)下記一般式(2)で表される化合物と、下記一般
式(3)で示される遷移金属化合物とを反応させること
により製造する方法。 (II)下記一般式(2)で表される化合物と有機アルカ
リ金属化合物、アルカリ金属水素化物または有機マグネ
シウム化合物(以降では「金属化合物」と略称すること
がある)とを反応させて塩化合物とした後に、下記一般
式(3)で示される遷移金属化合物と反応させることに
より製造する方法。
てもしなくてもよい。また、(II)の方法においては一
般式(2)で示される化合物、金属化合物及び一般式
(3)で表される遷移金属化合物とを一緒に混合して反
応させることも可能である。
は各々独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、
アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラ
ルキルオキシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基
を表す。またR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およ
びR8は任意に結合して環を形成してもよい。Tは炭素
原子数1〜20の2価の共有橋架け基、あるいは−O
−、−S−、−S−S−、−S(=O)−、−S(=
O)2−、−C(=O)−、−N(R9)−、−P
(R9)−、または−P(=O)(R9)−(ここで、R
9はそれぞれの場合に水素原子または炭素原子数1〜6
の炭化水素基を表す。)で表される2価の基を表す。n
は0〜3より選ばれた整数である。Hは水素原子を表
す。)
1、Z2、Z3、およびZ4はそれぞれ独立に、ハロゲン原
子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキ
シ基、スルホニルオキシ基、2置換アミノ基、アルキル
基、アリール基、またはアラルキル基を表す。)
R4、R5、R6、R7、R8及びTはそれぞれ、一般式
(1)におけると同様である。
体的には、例えば2−(2−ヒドロキシプロピル)フェ
ノール、カテコール、レゾルシノール、4−イソプロピ
ルカテコール、3−メトキシカテコール、1,8−ジヒ
ドロキシナフタレン、1,2−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,2’−ヒフエニルジオール、1,1’−ビ−2
−ナフトール、2,2’−ジヒドロキシ−6,6’−ジ
メチルビフェニル、4,4’,6,6’−テトラ−te
rt−ブチル−2,2’メチレンジフェノール、4,
4’,6,6’−テトラメチル−2,2’−イソブチリ
デンジフェノール、2,2’−チオビス[4−メチル−
6−(1,1−ジメチルエチル)フェノール],2,
2’−チオビス[4−メチル−6−(1−メチルエチ
ル)フェノール],2,2’−チオビス(4,6−ジメ
チルフェノール)等が例示できる。この中でも2,4−
ジヒドロキシペンタン、カテコール、2,2’−ビフェ
ニルジオール、1,1’−ビ−2−ナフトール、4,
4’,6,6’−ジ−tert−ブチル−2,2’−メ
チレンジフェノール、4,4’−ジメチル−6,6’−
ジ−tert−ブチル−2,2’−メチレンジフェノー
ル、4,4’,6,6’−テトラメチル−2,2’−イ
ソブチリデンジフェノール、2,2’−チオビス[4−
メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノー
ル],2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1−メ
チルエチル)フェノール],2,2’−チオビス(4,
6−ジメチルフェノール)が好適な結果を与える。
物において、Z1、Z2、Z3、およびZ4はそれぞれ独立
に、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アラルキルオキシ基、スルホニルオキシ基、2置換アミ
ノ基、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基を
表す。なお、これらは一部で任意に結合して環を形成し
てもよい。
(1)におけるXまたはYと同様であり、一般式(3)
で示される遷移金属化合物をより具体的に例示すると、
例えば四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタンな
どのハロゲン化チタン、テトラキス(ジメチルアミノ)
チタン、ジクロロビス(ジメチルアミノ)チタン、トリ
クロロ(ジメチルアミノ)チタニウム、テトラキス(ジ
エチルアミノ)チタンなどのチタンアミド、テトライソ
プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、ジク
ロロジイソプロポキシチタン、トリクロロイソプロポキ
シチタンなどのアルコキシチタンおよび上記各化合物の
チタンをジルコニウムまたはハフニウムに変更した化合
物などが挙げられる。
式(3)で示される遷移金属化合物の使用量は一般式
(2)で示される化合物に対して通常0.5〜3モル
倍、好ましくは0.7〜1.5モル倍の範囲である。
リ金属化合物の具体例としては、例えばメチルリチウ
ム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブ
チルリチウム、tert−ブチルリチウム、リチウムト
リメチルシリルアセチリド、リチウムアセチリド、トリ
メチルシリルメチルリチウム、ビニルリチウム、フェニ
ルリチウム、アリルリチウムなどの有機リチウム化合
物、これらの化合物のリチウムをナトリウム、カリウ
ム、ルビジウム、またはセシウムに変更した化合物とい
った有機アルカリ金属化合物が挙げられる。好ましく
は、炭素原子1〜10のアルキル基を有するアルカリ金
属化合物が好ましく、より好ましくは炭素原子数1〜1
0のアルキル基を有するリチウム、ナトリウムまたはカ
リウムの化合物である。さらに好ましくは炭素原子数1
〜10のアルキル基を有するアルキルリチウム化合物で
ある。
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムの
水素化物があるが、好ましくは水素化ナトリウムまたは
水素化カリウムである。
ジアルキルマグネシウム化合物もしくはアルキルマグネ
シウムハライドであり、具体的にはジメチルマグネシウ
ム、ジエチルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウ
ム、ジイソプロピルマグネシウム、n−ブチルエチルマ
グネシウム、メチルマグネシウムヨージド、メチルマグ
ネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムハライド
などが挙げられる。好ましくはアルキルマグネシウムハ
ライドである。
ルカリ金属化合物またはアルカリ金属水素化物であり、
特に好ましくはアルキルリチウムである。製造法(II)
における金属化合物の使用量は一般式(2)で示される
化合物に対して通常1〜5モル倍の範囲である。
実施されるが、使用される溶媒としては例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレンやメシチレンなどの芳香族炭化
水素系溶媒、ペンタンやヘキサン、ヘプタン、オクタン
などの脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系
溶媒、ヘキサメチルホスホリックアミド、ジメチルホル
ムアミドなどのアミド系溶媒、アセトニトリル、プロピ
オニトリル、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノンなどの極性溶媒、ジクロ
ロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼンなどのハロゲン系溶媒といった非プロトン性溶
媒などが挙げられる。かかる溶媒はそれぞれ単独もしく
は2種以上を混合して用いられ、その使用量は一般式
(2)で示される化合物の重量に対する容積として通常
1〜200ml/g、好ましくは3〜50ml/gの範
囲である。
化合物などの存在下にて実施することも可能であり、こ
こで添加助剤として使用される3級アミン化合物として
はトリエチルアミンやジイソプロピルエチルアミン、
N,N,N‘,N’−テトラメチルエチレンジアミンな
どが好ましく使用される。使用量は一般式(2)で示さ
れる化合物に対して1〜10モル倍以上であり、好まし
くは1.5〜5モル倍で、さらに好ましくは1.8から
4モル倍である。
から200℃の範囲にて実施され、好ましくは−80℃
から150℃である。より好ましくは−50から120
℃の範囲である。製造法(II)の反応温度は通常−10
0℃以上で溶媒の沸点以下であるが、有機アルカリ金属
を使用する場合は−80℃から40℃の範囲、有機マグ
ネシウム化合物を用いる場合は10〜100℃の範囲で
あることがそれぞれ好ましい。
遷移金属化合物を含有する反応液より、反応により副生
する固体成分があれば所定の溶媒の存在下にてろ過など
により分離し、さらに溶媒を加熱・濃縮した後に、ある
いは他の溶媒単独あるいは混合溶媒中にて、冷暗所など
に静置することにより錯体の結晶を単離することが可能
である。 また、工業的には静置せずに攪拌しながら例
えば徐々に冷却し、目的とする錯体を高純度にて効率よ
く析出、取り出すことが可能である。
れる化合物は、種々の方法で製造されるが、例えばTが
硫黄原子の場合、各種フェノール化合物を溶媒中、二塩
化硫黄と攪拌反応させることにより容易に合成出来る。
ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素系
溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、
ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンな
どのハロゲン化炭化水素系溶媒といった非プロトン性溶
媒などが挙げられる。
(B)は、芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオキシ
化合物である。具体的には、メチルアルミノキサン、エ
チルアルミノキサン、プロピルアルミノキサン、ブチル
アルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、メチルエ
チルアルミノキサン、メチルブチルアルミノキサン、メ
チルイソブチルアルミノキサン等が例示される。中でも
メチルイソブチルアルミノキサンが好ましく、下記一般
式(2)または(3)で表される有機アルミニウムオキ
シ化合物が特に好ましい。 (式中、Rはそれぞれの場合にメチル基またはイソブチ
ル基を表し、メチル基とイソブチル基の存在比がメチル
基:イソブチル基=5〜95:95〜5である。Alは
アルミニウム原子を表し、mは1〜50の数を表す。)
アルミニウムオキシ化合物は、水と反応することによ
り、芳香族溶媒に不溶な成分を生成し得る。
用量は通常、遷移金属化合物(A)中の遷移金属原子1
モル当たりのアルミニウム原子のモル量として1〜20
000モルのごとく広範囲に選ぶことができる。好まし
くは、遷移金属原子1モル当たり100〜10000モ
ルの範囲である。
(C)としては水を使用する。かかる水(C)の使用量
は、通常、有機アルミニウムオキシ化合物(B)中のア
ルミニウム原子1モルに対して0.1〜3.0モルのご
とく広範囲に選ぶことができる。好ましくはアルミニウ
ム原子1モルあたり0.1〜1.0モルの範囲である。
は、遷移金属化合物(A)、芳香族有機アルミニウムオ
キシ化合物(B)、水(C)は個別に供給してもよい
し、予め接触させて供給してもよい。
とえば有機アルミニウムオキシ化合物(B)と水(C)
を接触させた後、溶媒を除去し、その後(A)成分と接
触させること、(B)成分と(C)成分を接触させた後
(A)成分を接触させること、同時に(A)成分、
(B)成分、(C)成分を接触させることなどが挙げら
れる。この時成分(C)の接触方法としては、例えば水を
直接接触させる方法、予め水を溶媒に混合してそれを他
の成分と接触させる方法、結晶水を含有する金属塩や、
吸着水を含有する無機物や有機物を他の成分と接触させ
る方法、水分を含有する窒素などのガスを用いて他の成
分と接触させる方法などがある。なお、成分(B)と成
分(C)を接触させると、芳香族溶媒に不溶な成分が生
成してくることがある。
わたって実施することができるが、好ましくは0〜28
0℃、より好ましくは20〜250℃である。
経済的であるという点で常圧〜150気圧程度が好まし
い。重合時間は一般的に目的とするポリマーの種類、反
応装置により適宜決定されるが30秒から40時間の範
囲を取り得る。
いずれも可能である。またプロパン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタンのような不活性炭化水素溶媒に
よるスラリー重合、溶媒重合、無溶媒による液相重合ま
たは気相重合もできる。
るために、水素等の連鎖移動剤を添加することもでき
る。
るが本発明の範囲は実施例のみに限定されるものではな
い。なお、実施例中の各項目の測定値は、下記の方法で
測定した。
子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn) ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より、下記の条件で測定した。また、検量線は標準ポリ
スチレンを用いて作成した。 測定機 ミリポアウオーターズ社製 150CV型 カラム Shodex M/S 80 測定温度 145℃、溶媒 オルトジクロロベンゼン、 サンプル濃度 5mg/8ml
以下の条件で測定した。 昇温:20℃から200℃(20℃/分) 10分保持 冷却:200℃から−100℃(20℃/分) 10分保持 測定:−100℃から300℃(20℃/分で昇温)
(1,1−ジメチルエチル)フェノラト]}チタンの合
成 表題化合物は文献(Arjan van der LIn
den et. al.,Journal of the
Americal Chemical Society,
117,3008(1995))に従い合成した。
ン溶液の東ソー・アクゾ(株)製(ポリ)メチルイソブ
チルアルミノキサン(以降、MMAOと略称することが
ある。)20mmolおよび水11mmolを加え10
分間攪拌混合した。一方、アルゴン置換した内容量25
mlのナス型フラスコ内で、精製したトルエン5mlと
ジクロロ{2,2’−チオビス[4−メチル−6−
(1,1−ジメチルエチル)フェノラト]}チタン1.
2mgを攪拌混合した後、上記300mlナス型フラス
コ内へ投入した。このとき調製した触媒溶液の[Al]
/[Ti]モル比は8000であった。この触媒溶液を
室温にて10分間攪拌混合した後、1−ヘキセンを63
ml仕込み、40℃で3分、重合を行った。反応終了
後、フラスコ内容物を約400mlの酸性メタノール中
に投入し、析出した重合体を濾別して80℃で約2時間
乾燥を行った。その結果、0.63gのポリ(1−ヘキ
セン)が得られた。得られたポリ(1−ヘキセン)のM
wは566×104、Mnは297×104、Mw/Mn
は1.9で、DSCによる結晶融解ピークは検出され
ず、非晶性であった。またガラス転移点は−46℃であ
った。
O 20mmolおよび水11mmolを加え10分間
攪拌混合した。一方、アルゴン置換した内容量25ml
のナス型フラスコ内で、精製したトルエン5mlとジク
ロロ{2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1,1
−ジメチルエチル)フェノラト]}チタン1.2mgを
攪拌混合した後、上記100mlナス型フラスコ内へ投
入した。このとき調製した触媒溶液の[Al]/[T
i]モル比は8000であった。この触媒溶液を室温に
て10分間攪拌混合した後、1−オクテンを31.2m
l仕込み、40℃で10分、重合を行った。反応終了
後、フラスコ内容物を約400mlの酸性メタノール中
に投入し、析出した重合体を濾別して80℃で約2時間
乾燥を行った。その結果、0.12gのポリ(1−オク
テン)が得られた。得られたポリ(1−オクテン)のM
wは599×104、Mnは294×104、Mw/Mn
は2.0で、DSCによる結晶融解ピークは検出され
ず、非晶性であった。またガラス転移点は−61℃であ
った。
1mmolを加えた。一方、アルゴン置換した内容量
25mlのナス型フラスコ内で、精製したトルエン2m
lとジクロロ{2,2’−チオビス[4−メチル−6−
(1,1−ジメチルエチル)フェノラト]}チタン4.
8mgを攪拌混合した後、上記50mlナス型フラスコ
内へ投入した。このとき調製した触媒溶液の[Al]/
[Ti]モル比は100であった。この触媒溶液を室温
にて10分間攪拌混合した後、1−ヘキセンを6.3m
l仕込み、40℃で1時間、重合を行った。反応終了
後、フラスコ内容物を約400mlの酸性メタノール中
に投入し、析出した重合体を濾別して80℃で約2時間
乾燥を行った。その結果、0.31gのポリ(1−ヘキ
セン)が得られた。得られたポリ(1−ヘキセン)のM
w=20×104、Mn=8×104、Mw/Mn=2.
5であった。
とつきや有機溶剤への溶出などの問題がなく、エラスト
マー的な性能を発揮し得る、高分子量で実質的に融点を
持たない非晶性ポリマーおよびその製造方法が提供され
る。
チャート図である。本フローチャート図は、本発明の実
施態様の代表例であり、本発明は、何らこれに限定され
るものではない。
Claims (12)
- 【請求項1】炭素原子数5〜20の直鎖状のα−オレフ
ィンを重合して得られる重合体であって、ポリスチレン
換算数平均分子量(Mn)が30万以上であり、ポリス
チレン換算重量平均分子量(Mw)とMnとの比で表さ
れる分子量分布(Mw/Mn)が2.4以下であり、実
質的に融点を持たない非晶性ポリマーであることを特徴
とするオレフィン重合体。 - 【請求項2】Mnが、50万以上である請求項1記載の
オレフィン重合体。 - 【請求項3】Mnが、80万以上である請求項1記載の
オレフィン重合体。 - 【請求項4】炭素原子数5〜20の直鎖状のα−オレフ
ィンが、1−ヘキセンまたは1−オクテンである請求項
1〜3のいずれかに記載のオレフィン重合体。 - 【請求項5】オレフィン重合体が、ポリ(1−ヘキセ
ン)である請求項1〜3のいずれかに記載のオレフィン
重合体。 - 【請求項6】オレフィン重合体が、ポリ(1−オクテ
ン)である請求項1〜3のいずれかに記載のオレフィン
重合体。 - 【請求項7】下記一般式(1)で示される遷移金属化合
物(A)、芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオキシ
化合物(B)、および水(C)を用いてなることを特徴
とするオレフィン重合用触媒。 (式中、Mは周期律表第4族の遷移金属原子を表し、X
およびYは各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、スルホニルオ
キシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独
立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオ
キシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。
またR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は任
意に結合して環を形成してもよい。Tは炭素原子数1〜
20の2価の共有橋架け基、あるいは−O−、−S−、
−S−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、 −C(=O)−、−N(R9)−、−P(R9)−、また
は−P(=O)(R9) −(ここで、R9はそれぞれの場合に水素原子または炭
素原子数1〜6の炭化水素基を表す。)で表される2価
の基を表す。nは0〜3より選ばれた整数である。) - 【請求項8】Tが、−S−で表される2価の基である請
求項7記載のオレフィン重合用触媒。 - 【請求項9】芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオキ
シ化合物(B)が、メチルイソブチルアルモキサンであ
る請求項7または8記載のオレフィン重合用触媒。 - 【請求項10】芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオ
キシ化合物(B)が、下記一般式(4)または(5)で
表される有機アルミニウムオキシ化合物である請求項7
または8記載のオレフィン重合用触媒。 (式中、Rはそれぞれの場合にメチル基またはイソブチ
ル基を表し、メチル基とイソブチル基の存在比がメチル
基:イソブチル基=5〜95:95〜5である。Alは
アルミニウム原子を表し、mは1〜50の数を表す。) - 【請求項11】請求項7〜10のいずれかに記載のオレ
フィン重合用触媒を用いることを特徴とするオレフィン
重合体の製造方法。 - 【請求項12】請求項1〜6のいずれかに記載のオレフ
ィン重合体を製造する方法であって、請求項7〜10の
いずれかに記載のオレフィン重合用触媒を用いることを
特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
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