JP4205799B2 - オレフィン重合体およびその製造方法 - Google Patents

オレフィン重合体およびその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は非晶性ポリマーおよびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明はべとつきや有機溶剤への溶出などの問題が改善され、エラストマー的な性能を発揮し得る、高分子量で実質的に融点を持たない非晶性ポリマーおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より非晶性のポリ(α−オレフィン)(例えばアタクチックポリプロピレンやアタクチックポリブテン)は、主に粘着剤や結晶性ポリオレフィンの改質剤などとして用いられてきている。しかしながら従来知られた非晶性のポリ(α―オレフィン)の分子量は十分高くなく、製品のべとつきや有機溶剤への溶出などの問題があり、またエラストマー的な性能を十分発揮しているとは言い難い。
【0003】
これまでに非晶性ポリマーの合成に関してはいくつかの方法が知られている。古くから固体チーグラー・ナッタ触媒を用いてオレフィンを重合し、アイソタクチックなポリマーを製造する際、副生する低結晶性ポリマーを回収する方法が知られているが、この時に得られるポリマーは低分子量で分子量分布も広く、製品のべとつきや有機溶剤への溶出などの問題があった。
【0004】
また、ハフノセンジクロリド化合物とメチルアルミノキサンとを用いてなる触媒で、250MPaという超高圧下にて1−ヘキセンを重合することで、分子量の高いポリ(1−ヘキセン)を合成できるという報告(Chem. Commun., 1996, 783)や、ジメチルシリレンビス(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドとメチルアルモキサンとを用いてなる触媒でプロピレンを重合すると、重量平均分子量Mw=377000、分子量分布Mw/Mn=2.64、粘度[η]=2.28dL/gのポリプロピレンや、粘度[η]=1.29dL/gのポリ(1−ブテン)が合成できるという報告(EP0604917 A2、EP0604908 A2)があるが、十分に高分子量でかつ分子量分布の制御された重合体は得られていない。
【0005】
一方、アリールオキシ配位子を有する遷移金属化合物を触媒成分としてプロピレンを重合すると、Mwが800万を超えるポリマーを合成できる(Macromolecular Chemie、Rapid Communication 1989年第10巻349ページ)が、ガラス転移点はやや高く、エラストマー的な性能は十分でなかった。また、かかる触媒によるオレフィン重合においても炭素原子数が4以上のオレフィンの重合においては、べとつき性や有機溶剤溶出性という点では必ずしも満足のいくものではなかった。
【0006】
以上述べてきたように、十分に高分子量で分子量分布の制御された実質的に融点を有しない非晶性で炭素原子数が4以上のポリ(α−オレフィン)は得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
かかる状況において、本発明が解決しようとする課題、即ち本発明の目的は、べとつきや有機溶剤への溶出などの問題が改善され、エラストマー的な性能を発揮し得る、高分子量の非晶性ポリマーおよびその製造方法を提供する点に存する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達したものである。即ち本発明は、1−ブテン単独重合体、1−ブテンと1−ヘキセンとの共重合体、1−ブテンと1−オクテンとの共重合体、または1−ブテンと4−メチル−1−ペンテンとの共重合体であって、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)が30万以上であり、非晶性ポリマーであるオレフィン重合体、並びに、該オレフィン重合体の製造方法であって、下記一般式(1)で示される遷移金属化合物(A)、芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオキシ化合物(B)、および水(C)を用いてなるオレフィン重合用触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法にかかるものである。
Figure 0004205799
(式中、Mは周期表第4族の遷移金属原子を表し、X1およびX2は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、スルホニルオキシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。またR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は任意に結合して環を形成してもよい。Tは炭素原子数1〜20の2価の共有橋架け基、あるいは−O−、−S−、−S−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(=O)−、−N(R9)−、−P(R9)−、または−P(=O)(R9)−(ここで、R9はそれぞれの場合に水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基を表す。)で表される2価の基を表す。nは0〜3より選ばれた整数である。)
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳しく説明する。
本発明に係るオレフィン重合体は、1−ブテン単独重合体、1−ブテンと1−ヘキセンとの共重合体、1−ブテンと1−オクテンとの共重合体、または1−ブテンと4−メチル−1−ペンテンとの共重合体であって、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)が30万以上であり、非晶性ポリマーであるオレフィン重合体である。
【0010】
本発明のオレフィン重合体のMnは30万以上であり、好ましくは50万以上である。該分子量が20万未満の場合、べとつきや有機溶剤への溶出等の問題が生じることがあり、好ましくない。
ここでいうMnはポリスチレン換算数平均分子量であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により通常、測定される値である。
【0011】
本発明のオレフィン重合体は、実質的に融点を持たない非晶性ポリマーである。融点は通常、示差走査熱量計(DSC)等を用いて測定される。本発明において、実質的に融点を持たないとは、DSC測定において結晶融解ピークもしくは結晶化ピークが実質的に観測されないことをいう。
【0012】
本発明のオレフィン重合体における1−ブテンとプロピレンもしくは炭素原子数5以上のアルケニル炭化水素との共重合体としては、1−ブテンと炭素原子数5以上のアルケニル炭化水素との共重合体が好ましい。
炭素原子数5以上のアルケニル炭化水素としては、たとえば1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセンなどの炭素原子数5以上のα−オレフィンや、ビニルシクロヘキサンなどが挙げられる。炭素原子数5以上のアルケニル炭化水素として好ましくは直鎖状または分岐を有するα−オレフィンであり、さらに好ましくは1−ヘキセン、1−オクテンまたは4−メチル−1−ペンテンである。
【0013】
本発明のオレフィン重合体における1−ブテンとプロピレンもしくは炭素原子数5以上のアルケニル炭化水素との共重合体としては、1−ブテンとプロピレンもしくは炭素原子数5以上のアルケニル炭化水素との共重合モル比は通常、1〜99:99〜1のごとく広範囲にとることが可能であるが、好ましくは10〜99:90〜1であり、より好ましくは20〜99:80〜1であり、さらに好ましくは50〜99:50〜1であり、特に好ましくは70〜99:30〜1である。
【0014】
本発明のオレフィン重合体としては、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表される分子量分布が、3.0以下である1−ブテン単独重合体が特に好ましい。該分子量分布としてさらに好ましくは2.5以下である。
【0015】
かかるオレフィン重合体は例えば、下記一般式(1)で示される遷移金属化合物(A)、芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオキシ化合物(B)、および水(C)を用いてなるオレフィン重合用触媒を用いて製造し得る。
Figure 0004205799
(式中、Mは周期表第4族の遷移金属原子を表し、 1 および 2 は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、スルホニルオキシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。またR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は任意に結合して環を形成してもよい。Tは炭素原子数1〜20の2価の共有橋架け基、あるいは−O−、−S−、−S−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(=O)−、−N(R9)−、−P(R9)−、または−P(=O)(R9)−(ここで、R9はそれぞれの場合に水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基を表す。)で表される2価の基を表す。nは0〜3より選ばれた整数である。)
【0016】
前記一般式(1)において、Mは元素の周期表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)の第4族の遷移金属原子を表し、好ましくはチタニウム原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、さらに好ましくはチタニウム原子である。
【0017】
前記一般式(1)において、XおよびYは各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、スルホニルオキシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。
【0018】
かかるハロゲン原子の具体例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、好ましくは塩素原子である。
【0019】
上記一般式(1)のXまたはYにおけるアルキル基として好ましくは炭素原子数1〜24のアルキル基であり、その具体例を挙げると、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、neo−ペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、iso−プロピル基、tert−ブチル基、またはアミル基である。これらのアルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基などで置換されていてもよい。
【0020】
ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜24のアルキル基としては、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキシル基、パークロロクチル基、パークロロドデシル基、パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロモペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモクチル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシル基、パーブロモエイコシル基などが挙げられる。
【0021】
また、XまたはYにおけるアリール基として好ましくは炭素原子数6〜24のアリール基であり、その具体例としては、フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、iso−プロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、neo−ペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。これらのアリール基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基などで置換されていてもよい。
【0022】
上記(1)のXまたはYにおけるアラルキル基として好ましくは炭素原子数7〜24のアラルキル基であり、その具体例としては、例えばベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(4,6−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(iso−プロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(neo−ペンチルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基等が挙げられ、好ましくはベンジル基である。これらのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基などで置換されていてもよい。
【0023】
上記一般式(1)のXまたはYにおけるアルコキシ基として好ましくは炭素原子数1〜24のアルコキシ基であり、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、またはtert−ブトキシ基である。
これらのアルコキシ基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0024】
また、XまたはYにおけるアリールオキシ基として好ましくは炭素原子数6〜24のアリールオキシ基であり、その具体例としては、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、あるいはエチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基などが挙げられる。好ましくは、フェノキシ基である。
これらのアリールオキシ基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0025】
また上記(1)式のXまたはYにおけるアラルキルオキシ基として好ましくは炭素原子数7〜24のアラルキルオキシ基であり、具体的にはベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6,−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ基である。
これらのアラルキルオキシル基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0026】
本発明の一般式(1)のXまたはYにおけるスルホニルオキシ基とは一般式R10SO3−で示される化合物を示し、置換されていてもよい炭素原子数1〜24のスルホニルオキシ基を示す。具体的にはメタンスルホニルオキシ基やエタンスルホニルオキシ基、ドデシルスルホニルオキシ基などR10 がアルキル基であるものやトリフルオロメタンスルホニルオキシ基などのように一部がハロゲンなどで置換されているもの、p−トルエンスルホニルオキシ基などのようにR10がアリール基であるものなどである。
【0027】
本発明の一般式(1)のXまたはYにおける2置換アミノ基として好ましくは2つの炭化水素基で置換された炭素原子数2〜24の2置換アミノ基であり、ここで炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基などのアリール基などが挙げられる。かかる炭素原子数2〜24の2置換アミノ基としては、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、tert−ブチルイソプロピルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビストリメチルシリルアミノ基、ビス−tert−ブチルジメチルシリルアミノ基などが挙げられ、好ましくはジメチルアミノ基、またはジエチルアミノ基である。
【0028】
本発明の一般式(1)のXまたはYにおける置換シリル基として好ましくは炭素原子数1〜24の置換シリル基、即ち炭化水素基で置換されたシリル基であり、ここで炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基などのアリール基などが挙げられる。かかる炭素原子数1〜24の置換シリル基としては、例えばメチルシリル基、エチルシリル基、フェニルシリル基などの炭素原子数1〜20の1置換シリル基、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェニルシリル基などの炭素原子数2〜20の2置換シリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリ−イソブチルシリル基、tert−ブチル−ジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基などの炭素原子数3〜20の3置換シリル基などが挙げられ、好ましくはトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、またはトリフェニルシリル基である。
これらの置換シリル基はいずれもその炭化水素基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0029】
これらのX及びYは任意に結合して環を形成していてもよい。
【0030】
前記一般式(1)におけるXおよびYとして好ましくは、各々独立してハロゲン原子、アルキル基、またはアラルキル基であり、さらに好ましくは塩素原子、メチル基、またはベンジル基である。
【0031】
前記一般式(1)におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。またR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は任意に結合して環を形成してもよい。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7またはR8におけるアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、2置換アミノ基、および置換シリル基はそれぞれ、XまたはYにおけるものと同様である。
【0032】
本発明におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7またはR8としては、アルキル基または置換シリル基が好ましい。
【0033】
前記一般式(1)において、Tは炭素原子数1〜20の2価の共有橋架け基、あるいは−O−、−S−、−S−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(=O)−、−N(R9)−、−P(R9)−、または−P(=O)(R9)−(ここで、R9はそれぞれの場合に水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基を表す。)で表される2価の基を表す。nは0〜3より選ばれた整数である。
【0034】
炭素原子数1〜20の2価の共有橋架け基としては、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、ジフェニルエチレン、エチリデン、n−プロピリデン、イソプロピリデン、n−ブチリデン、イソブチリデン基等が好適に例示される。この中でも、メチレン、エチレン、エチリデン、イソプロピリデン、またはイソブチリデン基が好適に使用される。
またTとしての−N(R9)−、−P(R9)−、または−P(=O)(R9)−で表される2価の基において、R9はそれぞれの場合に水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基を表す。炭化水素基としては、炭素原子数1〜24のアルキル基、炭素原子数6〜24のアリール基または炭素原子数7〜24のアラルキル基が好ましい。R9として好ましくは、炭素原子数1〜24のアルキル基である。
【0035】
Tとして好ましくは、−O−または−S−で表される2価の基であり、さらに好ましくは−S−で表される2価の基である。
nは0〜3より選ばれた整数であり、単位Tの繰り返し回数を表わす。この中でも特に0又は1が好ましい結果を与え、さらに好ましくはnは1である。
【0036】
前記一般式(1)で示される遷移金属化合物は容易に製造、単離が可能である。例えば下記(I)または(II)の製造法が挙げられる。
(I)下記一般式(2)で表される化合物と、下記一般式(3)で示される遷移金属化合物とを反応させることにより製造する方法。
(II)下記一般式(2)で表される化合物と有機アルカリ金属化合物、アルカリ金属水素化物または有機マグネシウム化合物(以降では「金属化合物」と略称することがある)とを反応させて塩化合物とした後に、下記一般式(3)で示される遷移金属化合物と反応させることにより製造する方法。
【0037】
(II)の方法においては塩化合物を単離してもしなくてもよい。また、(II)の方法においては一般式(2)で示される化合物、金属化合物及び一般式(3)で表される遷移金属化合物とを一緒に混合して反応させることも可能である。
【0038】
Figure 0004205799
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。またR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は任意に結合して環を形成してもよい。Tは炭素原子数1〜20の2価の共有橋架け基、あるいは−O−、−S−、−S−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(=O)−、−N(R9)−、−P(R9)−、または−P(=O)(R9)−(ここで、R9はそれぞれの場合に水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基を表す。)で表される2価の基を表す。nは0〜3より選ばれた整数である。Hは水素原子を表す。)
【0039】
MZ1234 (3)
(式中、Mは周期表第4族の遷移金属原子を表し、Z1、Z2、Z3、およびZ4はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、スルホニルオキシ基、2置換アミノ基、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基を表す。)
【0040】
一般式(2)におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びTはそれぞれ、一般式(1)におけると同様である。
【0041】
一般式(2)で表される化合物として、具体的には、例えば2−(2−ヒドロキシプロピル)フェノール、カテコール、レゾルシノール、4−イソプロピルカテコール、3−メトキシカテコール、1,8−ジヒドロキシナフタレン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,2’−ヒフエニルジオール、1,1’−ビ−2−ナフトール、2,2’−ジヒドロキシ−6,6’−ジメチルビフェニル、4,4’,6,6’−テトラ−tert−ブチル−2,2’メチレンジフェノール、4,4’,6,6’−テトラメチル−2,2’−イソブチリデンジフェノール、2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノール],2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1−メチルエチル)フェノール],2,2’−チオビス(4,6−ジメチルフェノール)等が例示できる。この中でも2,4−ジヒドロキシペンタン、カテコール、2,2’−ビフェニルジオール、1,1’−ビ−2−ナフトール、4,4’,6,6’−ジ−tert−ブチル−2,2’−メチレンジフェノール、4,4’−ジメチル−6,6’−ジ−tert−ブチル−2,2’−メチレンジフェノール、4,4’,6,6’−テトラメチル−2,2’−イソブチリデンジフェノール、2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノール],2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1−メチルエチル)フェノール],2,2’−チオビス(4,6−ジメチルフェノール)が好適な結果を与える。
【0042】
上記一般式(3)で表される遷移金属化合物において、Z1、Z2、Z3、およびZ4はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、スルホニルオキシ基、2置換アミノ基、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基を表す。なお、これらは一部で任意に結合して環を形成してもよい。
【0043】
1、Z2、Z3、およびZ4は上記一般式(1)におけるXまたはYと同様であり、一般式(3)で示される遷移金属化合物をより具体的に例示すると、例えば四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタンなどのハロゲン化チタン、テトラキス(ジメチルアミノ)チタン、ジクロロビス(ジメチルアミノ)チタン、トリクロロ(ジメチルアミノ)チタニウム、テトラキス(ジエチルアミノ)チタンなどのチタンアミド、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、ジクロロジイソプロポキシチタン、トリクロロイソプロポキシチタンなどのアルコキシチタンおよび上記各化合物のチタンをジルコニウムまたはハフニウムに変更した化合物などが挙げられる。
【0044】
製造法(I)または(II)において、一般式(3)で示される遷移金属化合物の使用量は一般式(2)で示される化合物に対して通常0.5〜3モル倍、好ましくは0.7〜1.5モル倍の範囲である。
【0045】
また製造法(II)で使用される有機アルカリ金属化合物の具体例としては、例えばメチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、リチウムトリメチルシリルアセチリド、リチウムアセチリド、トリメチルシリルメチルリチウム、ビニルリチウム、フェニルリチウム、アリルリチウムなどの有機リチウム化合物、これらの化合物のリチウムをナトリウム、カリウム、ルビジウム、またはセシウムに変更した化合物といった有機アルカリ金属化合物が挙げられる。好ましくは、炭素原子1〜10のアルキル基を有するアルカリ金属化合物が好ましく、より好ましくは炭素原子数1〜10のアルキル基を有するリチウム、ナトリウムまたはカリウムの化合物である。さらに好ましくは炭素原子数1〜10のアルキル基を有するアルキルリチウム化合物である。
【0046】
また、アルカリ金属水素化物としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムの水素化物があるが、好ましくは水素化ナトリウムまたは水素化カリウムである。
【0047】
有機マグネシウム化合物としては、例えばジアルキルマグネシウム化合物もしくはアルキルマグネシウムハライドであり、具体的にはジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジイソプロピルマグネシウム、n−ブチルエチルマグネシウム、メチルマグネシウムヨージド、メチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムハライドなどが挙げられる。好ましくはアルキルマグネシウムハライドである。
【0048】
上記金属化合物として好ましくは、有機アルカリ金属化合物またはアルカリ金属水素化物であり、特に好ましくはアルキルリチウムである。
製造法(II)における金属化合物の使用量は一般式(2)で示される化合物に対して通常1〜5モル倍の範囲である。
【0049】
これらの反応は一般的に溶媒の存在下にて実施されるが、使用される溶媒としては例えばベンゼン、トルエン、キシレンやメシチレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ペンタンやヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ヘキサメチルホスホリックアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの極性溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒といった非プロトン性溶媒などが挙げられる。かかる溶媒はそれぞれ単独もしくは2種以上を混合して用いられ、その使用量は一般式(2)で示される化合物の重量に対する容積として通常1〜200ml/g、好ましくは3〜50ml/gの範囲である。
【0050】
また、(I)の反応においては3級アミン化合物などの存在下にて実施することも可能であり、ここで添加助剤として使用される3級アミン化合物としてはトリエチルアミンやジイソプロピルエチルアミン、N,N,N‘,N’−テトラメチルエチレンジアミンなどが好ましく使用される。使用量は一般式(2)で示される化合物に対して1〜10モル倍以上であり、好ましくは1.5〜5モル倍で、さらに好ましくは1.8から4モル倍である。
【0051】
製造法(I)の反応温度は通常−100℃から200℃の範囲にて実施され、好ましくは−80℃から150℃である。より好ましくは−50から120℃の範囲である。
製造法(II)の反応温度は通常−100℃以上で溶媒の沸点以下であるが、有機アルカリ金属を使用する場合は−80℃から40℃の範囲、有機マグネシウム化合物を用いる場合は10〜100℃の範囲であることがそれぞれ好ましい。
【0052】
上記の反応により一般式(1)で示される遷移金属化合物を含有する反応液より、反応により副生する固体成分があれば所定の溶媒の存在下にてろ過などにより分離し、さらに溶媒を加熱・濃縮した後に、あるいは他の溶媒単独あるいは混合溶媒中にて、冷暗所などに静置することにより錯体の結晶を単離することが可能である。 また、工業的には静置せずに攪拌しながら例えば徐々に冷却し、目的とする錯体を高純度にて効率よく析出、取り出すことが可能である。
【0053】
また、本発明における一般式(2)で示される化合物は、種々の方法で製造されるが、例えばTが硫黄原子の場合、各種フェノール化合物を溶媒中、二塩化硫黄と攪拌反応させることにより容易に合成出来る。
【0054】
この際使用する溶媒としては、ペンタンやヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒といった非プロトン性溶媒などが挙げられる。
【0055】
前記のオレフィン重合用触媒における成分(B)は、芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオキシ化合物である。具体的には、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、プロピルアルミノキサン、ブチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、メチルエチルアルミノキサン、メチルブチルアルミノキサン、メチルイソブチルアルミノキサン等が例示される。中でもメチルイソブチルアルミノキサンが好ましく、下記一般式(4)または(5)で表される有機アルミニウムオキシ化合物が特に好ましい。
Figure 0004205799
(式中、Rはメチル基またはイソブチル基を表し、メチル基とイソブチル基の存在比がメチル基:イソブチル基=5〜95:95〜5である。Alはアルミニウム原子を表し、mは1〜50の数を表す。)
【0056】
本発明で使用する芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオキシ化合物は、水と反応することにより、芳香族溶媒に不溶な成分を生成し得る。
【0057】
かかる有機アルミニウムオキシ化合物の使用量は通常、遷移金属化合物(A)中の遷移金属原子1モル当たりのアルミニウム原子のモル量として1〜20000モルのごとく広範囲に選ぶことができる。好ましくは、遷移金属原子1モル当たり100〜10000モルの範囲である。
【0058】
前記のオレフィン重合用触媒における成分(C)としては水を使用する。かかる水(C)の使用量は、通常、有機アルミニウムオキシ化合物(B)中のアルミニウム原子1モルに対して0.1〜3.0モルのごとく広範囲に選ぶことができる。好ましくはアルミニウム原子1モルあたり0.1〜1.0モルの範囲である。
【0059】
各触媒成分を重合槽に供給する方法としては、遷移金属化合物(A)、芳香族有機アルミニウムオキシ化合物(B)、水(C)は個別に供給してもよいし、予め接触させて供給してもよい。
【0060】
予め接触させる具体的な方法としては、たとえば有機アルミニウムオキシ化合物(B)と水(C)を接触させた後、溶媒を除去し、その後(A)成分と接触させること、(B)成分と(C)成分を接触させた後(A)成分を接触させること、同時に(A)成分、(B)成分、(C)成分を接触させることなどが挙げられる。この時成分(C)の接触方法としては、例えば水を直接接触させる方法、予め水を溶媒に混合してそれを他の成分と接触させる方法、結晶水を含有する金属塩や、吸着水を含有する無機物や有機物を他の成分と接触させる方法、水分を含有する窒素などのガスを用いて他の成分と接触させる方法などがある。なお、成分(B)と成分(C)を接触させると、芳香族溶媒に不溶な成分が生成してくることがある。
【0061】
重合温度は、通常−30〜300℃までにわたって実施することができるが、好ましくは0〜280℃、より好ましくは20〜250℃である。
【0062】
重合圧力は特に制限はないが、工業的かつ経済的であるという点で常圧〜150気圧程度が好ましい。重合時間は一般的に目的とするポリマーの種類、反応装置により適宜決定されるが30秒から40時間の範囲を取り得る。
【0063】
重合プロセスは、連続式でもバッチ式でもいずれも可能である。またプロパン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンのような不活性炭化水素溶媒によるスラリー重合、溶媒重合、無溶媒による液相重合または気相重合もできる。
【0064】
また、本発明のオレフィン重合体の分子量を調整するために、水素等の連鎖移動剤を添加することもできる。
【0065】
かかるオレフィン重合体の製造方法によれば、オレフィン重合体が1−ブテン単独重合体である場合、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)と同数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下のオレフィン重合体を得ることが可能であり、好ましい。
【0066】
【実施例】
以下実施例によって本発明を具体的に説明するが本発明の範囲は実施例のみに限定されるものではない。
なお、実施例中の各項目の測定値は、下記の方法で測定した。
【0067】
(1)極限粘度([η]:dl/g)
ウベローデ型粘度計を用い、テトラリン中、135℃で測定した。
【0068】
(2)重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、下記の条件で測定した。また、検量線は標準ポリスチレンを用いて作成した。
測定機 ミリポアウオーターズ社製 150CV型
カラム Shodex M/S 80
測定温度 145℃、溶媒 オルトジクロロベンゼン、
サンプル濃度 5mg/8ml
【0069】
(3)示差走査熱量計(DSC)測定
Perkin−Elmer社製DSC−VIIを用いて、以下の条件で測定した。
昇温:20℃から200℃(20℃/分) 10分保持
冷却:200℃から−100℃(20℃/分) 10分保持
測定:−100℃から300℃(20℃/分で昇温)
【0070】
参考例1
ジクロロ{2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノラト]}チタンの合成
表題化合物は文献(Arjan van der LInden et. al.,Journal of the Americal Chemical Society,117,3008(1995))に従い合成した。
Figure 0004205799
【0071】
実施例1
100ミリリットルのステンレス製オートクレーブをアルゴン置換し、トルエン溶液の東ソー・アクゾ(株)製(ポリ)メチルイソブチルアルミノキサン(以降、MMAOと略称することがある。)20mmolおよび水11mmolを加え10分間攪拌混合した。
一方、アルゴン置換した内容量25mlのなす型フラスコに、精製したトルエン5mlとジクロロ{2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノラト]}チタン1.2mgを攪拌混合した後、オートクレーブ内へ投入した。このとき調製した触媒溶液の[Al]/[Ti]モル比は8000であった。この触媒溶液を室温にて10分間攪拌混合した後、1−ブテンを30g仕込み、40℃で30分、重合を行った。反応終了後、未反応1−ブテンをパージし、オートクレーブ内容物を約10倍の酸性メタノール中に投入し、析出した重合体を濾別して80℃で約2時間乾燥を行った。その結果、0.9gのポリ(1−ブテン)が得られた。得られたポリ(1−ブテン)のMwは348×104、Mnは175×104、Mw/Mnは2.0で、DSCによる結晶融解ピークは検出されず、ガラス転移点(Tg)は−20℃に観測され、非晶性であった。
【0072】
実施例2
100ミリリットルのステンレス製オートクレーブをアルゴン置換し、MMAO20mmolおよび水11mmolを加え10分間攪拌混合した。
一方、アルゴン置換した内容量25mlのなす型フラスコに精製したトルエン5mlとジクロロ{2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノラト]}チタン1.2mgを攪拌混合した後、上記オートクレーブへ投入した。このとき調製した触媒溶液の[Al]/[Ti]モル比は8000であった。この触媒溶液を室温にて10分間攪拌混合した後、1−ヘキセンを31.5ml及び1−ブテンを14g仕込み、40℃で1時間重合を行った。その後メタノールを添加して重合を停止した。さらにこれを約10倍の酸性メタノール中に投入し、析出した重合体を濾別して80℃で約2時間乾燥を行った。その結果、1.1gのポリ(1−ブテン/1−ヘキセン)共重合体が得られた。得られたポリマーのMwは582×104、Mnは227×104、Mw/Mnは2.6で、DSCによる結晶融解ピークは検出されず、ガラス転移点(Tg)は−36℃に観測され、非晶性であった。
【0073】
実施例3
100ミリリットルのステンレス製オートクレーブをアルゴン置換し、MMAO20mmolおよび水11mmolを加え10分間攪拌混合した。
一方、アルゴン置換した内容量25mlのなす型フラスコに精製したトルエン5mlとジクロロ{2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノラト]}チタン1.2mgを攪拌混合した後、上記オートクレーブへ投入した。このとき調製した触媒溶液の[Al]/[Ti]モル比は8000であった。この触媒溶液を室温にて10分間攪拌混合した後、1−オクテンを15.6ml及び1−ブテンを22.4g仕込み、40℃で1時間重合を行った。その後メタノールを添加して重合を停止した。さらにこれを約10倍の酸性メタノール中に投入し、析出した重合体を濾別して80℃で約2時間乾燥を行った。その結果、1.0gのポリ(1−ブテン/1−オクテン)共重合体が得られた。得られたポリマーのMwは537×104、Mnは86×104、Mw/Mnは6.2で、DSCによる結晶融解ピークは検出されず、ガラス転移点(Tg)は−50℃に観測され、非晶性であった。
【0074】
実施例4
100ミリリットルのステンレス製オートクレーブをアルゴン置換し、MMAO20mmolおよび水11mmolを加え10分間攪拌混合した。
一方、アルゴン置換した内容量25mlのなす型フラスコに精製したトルエン5mlとジクロロ{2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノラト]}チタン1.2mgを攪拌混合した後、上記オートクレーブへ投入した。このとき調製した触媒溶液の[Al]/[Ti]モル比は8000であった。この触媒溶液を室温にて10分間攪拌混合した後、4−メチル−1−ペンテンを25.5ml及び1−ブテンを16.8g仕込み、40℃で1時間重合を行った。その後メタノールを添加して重合を停止した。さらにこれを約10倍の酸性メタノール中に投入し、析出した重合体を濾別して80℃で約2時間乾燥を行った。その結果、0.8gのポリ(1−ブテン/4−メチル−1−ペンテン)共重合体が得られた。得られたポリマーのMwは793×104、Mnは342×104、Mw/Mnは2.3で、DSCによる結晶融解ピークは検出されず、ガラス転移点(Tg)は17℃に観測され、非晶性であった。
【0075】
比較例1
100ミリリットルのステンレス製オートクレーブをアルゴン置換し、精製したトルエン10mlとジクロロ{2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノラト]}チタン9.6mgとMMAO10mmolを加え混合した。
このとき調製した触媒溶液の[Al]/[Ti]モル比は500であった。この触媒溶液を室温にて10分間攪拌混合した後、1−ブテンを7.0g仕込んだ後、室温で1時間重合を行った。反応終了後、未反応1−ブテンをパージし、オートクレーブ内容物を約10倍の酸性メタノール中に投入し、析出した重合体を濾別して80℃で約2時間乾燥を行った。その結果、0.6gのポリ(1−ブテン)が得られた。得られたポリ(1−ブテン)のMwは1.4×104、Mnは0.7×104、Mw/Mnは2.0であった。
【0076】
比較例2
実施例1において、ジクロロ{2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノラト]}チタンのかわりにビスシクロペンタジエニルハフニウムジクロリド0.95mgを用いたこと以外は実施例1と同様に行った。その結果2.1gのポリ(1−ブテン)が得られた。得られたポリ(1−ブテン)の[η]=0.28、Mwは6.4×104、Mnは2.9×104、Mw/Mnは2.2であった。
【0077】
【発明の効果】
以上に述べたように本発明によれば、べとつきや有機溶剤への溶出などの問題がなく、エラストマー的な性能を発揮し得る、高分子量で実質的に融点を持たない非晶性ポリマーおよびその製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明の理解を助けるためのフローチャート図である。本フローチャート図は、本発明の実施態様の代表例であり、本発明は、何らこれに限定されるものではない。

Claims (7)

  1. 1−ブテン単独重合体、1−ブテンと1−ヘキセンとの共重合体、1−ブテンと1−オクテンとの共重合体、または1−ブテンと4−メチル−1−ペンテンとの共重合体であって、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)が30万以上であり、非晶性ポリマーであることを特徴とするオレフィン重合体。
  2. オレフィン重合体が、1−ブテン単独重合体である請求項1記載のオレフィン重合体。
  3. 重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表される分子量分布が、3.0以下である請求項2記載のオレフィン重合体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のオレフィン重合体の製造方法であって、下記一般式(1)で示される遷移金属化合物(A)、芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオキシ化合物(B)、および水(C)を用いてなるオレフィン重合用触媒を用いることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
    Figure 0004205799
    (式中、Mは周期表第4族の遷移金属原子を表し、X1およびX2は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、スルホニルオキシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、2置換アミノ基、または置換シリル基を表す。またR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は任意に結合して環を形成してもよい。Tは炭素原子数1〜20の2価の共有橋架け基、あるいは−O−、−S−、−S−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(=O)−、−N(R9)−、−P(R9)−、または−P(=O)(R9)−(ここで、R9はそれぞれの場合に水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基を表す。)で表される2価の基を表す。nは0〜3より選ばれた整数である。)
  5. Tが、−S−で表される2価の基である請求項4記載のオレフィン重合体の製造方法。
  6. 芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオキシ化合物(B)が、メチルイソブチルアルモキサンである請求項4または5記載のオレフィン重合体の製造方法。
  7. 芳香族溶媒に可溶な有機アルミニウムオキシ化合物(B)が、下記一般式(4)または(5)で表される有機アルミニウムオキシ化合物である請求項4または5記載のオレフィン重合体の製造方法。
    Figure 0004205799
    (式中、Rはメチル基またはイソブチル基を表し、メチル基とイソブチル基の存在比がメチル基:イソブチル基=5〜95:95〜5である。Alはアルミニウム原子を表し、mは1〜50の数を表す。)
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