JP3533351B2 - フィードフォワード増幅器及びその制御回路 - Google Patents

フィードフォワード増幅器及びその制御回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CDMA(Code Di
vision Multiple Access)方式携帯電話用基地局・中継
局等を始め、無線通信・有線通信等の分野で低歪増幅の
ため使用されるフィードフォワード増幅器及びその制御
回路に関する。なお、本願中の説明では、理解の便のた
め、CDMA方式携帯電話を念頭に置くが、本発明は、
PDC(Personal Digital Cellular)方式やGSM(G
lobal System for Mobile Communication)方式の携帯
電話用基地局で使用される多数のキャリアを同時増幅す
るマルチキャリアアンプや、OFDM(Orthogonal Freq
uency Division Multiplex)方式を採用する地上波ディ
ジタルテレビジョン放送用放送機・中継機等、CDMA
方式携帯電話以外でも実施できる。
【0002】
【従来の技術】CDMA方式携帯電話では送信信号のス
ペクトルが拡散している。従って、基地局や中継局(ブ
ースタ)等で送信信号を増幅する際には、拡散したスペ
クトルが分布する帯域に亘り低歪な増幅器を使用するの
が望ましい。例えばCDMA方式に従い多重化された信
号を増幅する用途等においては、増幅器への入力信号は
有意な幅を有する周波数帯域内に亘り分布するため、当
該入力信号が分布する周波数帯域(図32中の“使用帯
域”)において良好な線形性従って低歪特性が増幅器に
対して要求される。しかしながら、単体の増幅器でその
様な低歪特性を実現することは困難であり、或いはコス
ト、回路規模等の面でユーザの要請に見合わない。通常
は、増幅器にて発生する歪成分を除去・抑圧するための
付加回路を設ける、というアプローチが採用される。
【0003】増幅器の入出力非直線性によって発生する
歪成分のうち高調波等の一部は、増幅器の後段にフィル
タを設けることによっても、除去可能である。しかしな
がら、増幅すべき信号の近傍に発生する混変調歪・相互
変調歪等、フィルタのみでは除去するのが難しい歪成分
もある。また、歪成分により、増幅しようとする信号の
品質が損なわれる。常に低歪増幅を行えるようにするに
は、増幅器の出力信号中に含まれる歪成分を検出しその
結果に応じて増幅器の出力信号に含まれる歪成分が最小
になるように自動制御する回路が、必要となる。歪補償
方式としてフィードフォワード方式を採用する目的は、
増幅器出力中における残留歪成分のうちフィルタ等の手
段では除去困難な歪成分をもできるだけ抑圧・除去でき
るようにすること、温度変化、経時変化等が生じても好
適な歪成分除去抑圧性能を維持できるようにすること、
これらの達成によってより低歪増幅出力を得て送信信号
の品質を維持向上させること等にある。
【0004】フィードフォワード方式を採用する歪補償
型増幅器即ちフィードフォワード増幅器は、信号を増幅
する主増幅器、主増幅器にて発生した歪を検出するため
のフィードフォワードループである歪検出ループ、この
歪を出力信号中から除去又は抑圧するためのフィードフ
ォワードループである歪除去ループ、歪検出ループ及び
歪除去ループの動作を自動制御する制御回路等から、構
成される。なお、フィードフォワード増幅器について
は、これまでにも様々な改良・変形が提案されている。
それらについては、特公平7−77330号公報、特許
第2711413号、特許第2711414号、特許第
2799911号、特許第2804195号、特許第2
948279号、特許第2945451号、特許第29
45447号等を参照されたい。図30においては、こ
れらの公報又は特許による開示に基づき、従来における
フィードフォワード増幅器の典型的な構成を示してい
る。
【0005】図30に示すフィードフォワード増幅器に
対し、図示しない前段の変調回路等から入力端子1を介
し入力される信号は、主増幅器5により増幅され、出力
端子2から後段の回路例えばアンテナ又はそれに前置さ
れる回路(フィルタ等)に供給される。この信号経路に
関連する2種類のフィードフォワードループのうち歪検
出ループは、分配回路3、ベクトル調整回路4、主増幅
器5、遅延回路6及び方向性結合器7により実現されて
おり、歪除去ループは、利得調整回路8、位相調整回路
9、補助増幅器10、方向性結合器11及び遅延回路1
2から構成されている。歪検出ループ及び歪除去ループ
における後述の調整動作を制御するための回路として
は、制御回路17が設けられている。更に、制御回路1
7による制御を可能にするため、或いは制御回路17の
一部として、分配回路13、発振回路14、狭帯域フィ
ルタ15及び受信回路16が設けられている。
【0006】分配回路3は、入力端子1からの入力信号
を主増幅器5及び遅延回路6に分配する。主増幅器5
は、分配された入力信号を増幅し、その結果たる出力信
号を方向性結合器7に供給する。遅延回路6は、分配さ
れた信号を遅延させ、方向性結合器7に供給する。方向
性結合器7は、主増幅器5からの出力信号(A点)を遅
延回路12を介し方向性結合器11に供給する一方で、
当該出力信号の一部を分岐して遅延回路6からの信号と
結合させ、その結果得られた信号を補助増幅器10側に
供給する。補助増幅器10は、方向性結合器7からの信
号を増幅し、方向性結合器11に供給する。方向性結合
器11は、遅延回路12により遅延された信号と補助増
幅器10により増幅された信号とを結合し、その結果得
られた信号(B点)を、出力端子2を介し後段の回路に
出力する。
【0007】ここで、分配回路3により2分配された信
号には、主増幅器5において発生する歪成分は含まれて
いない。しかし、主増幅器5からの出力信号即ち即ちA
点における信号には、その種の歪成分が含まれている。
従って、方向性結合器7にて結合の対象となる2種類の
信号に含まれる成分のうち、入力端子1を介し主増幅器
5に入力される信号に対応する成分同士が方向性結合器
7内の信号結合点において同振幅かつ逆位相となってい
れば、方向性結合器7から補助増幅器10側に供給され
る信号は主として歪成分のみを含む信号となる。また、
遅延回路12を介し方向性結合器11に供給される信号
には、主増幅器5で発生した歪成分が含まれており、補
助増幅器10により増幅された信号には、主として主増
幅器5にて発生した歪成分のみを含む信号となる。従っ
て、方向性結合器11にて結合の対象となる2種類の信
号に含まれる歪成分同士が方向性結合器11内の信号結
合点において同振幅かつ逆位相となっていれば、方向性
結合器11から出力端子2を介し出力される信号中には
歪成分は現れない。
【0008】方向性結合器7及び11内の信号結合点に
おいて以上のような振幅・位相関係を成り立たせるた
め、歪検出ループにはベクトル調整回路4が、歪除去ル
ープには利得調整回路8及び位相調整回路9が、それぞ
れ設けられている。ベクトル調整回路4は、分配回路3
からの分配出力のうち少なくとも一方(図では主増幅器
5側への分配出力)における振幅、位相各成分値を調整
することにより、実質的に、その振幅及び位相を調整す
る。利得調整回路8及び位相調整回路9は、それぞれ、
方向性結合器7から出力される2種類の信号のうち一方
(図では補助増幅器10側への出力)の振幅及び位相を
調整する。
【0009】ベクトル調整回路4は直交変調器により、
利得調整回路8は可変利得増幅器又は可変抵抗により、
位相調整回路9は可変移相器により、それぞれ実現でき
る。ベクトル調整回路4を利得調整回路8及び位相調整
回路9と同様の構成により実現することも、また、利得
調整回路8及び位相調整回路9をベクトル調整回路4と
同様の構成により実現することも、利得調整回路8と位
相調整回路9の順序の入れ替えも、可能である(この点
は、後述する本発明の実施形態においても同様であ
る)。遅延回路6及び12は、それぞれ、並行して設け
られている主増幅器5側及び補助増幅器10側の信号経
路にて発生する信号遅延を、補償する手段であり、各種
の遅延線等にて実現できる。
【0010】従来から知られているフィードフォワード
増幅器においては、ベクトル調整回路4並びに利得調整
回路8及び位相調整回路9における調整量を、それぞ
れ、補助増幅器10側に供給される信号が専ら歪成分を
含む信号となるよう、また出力端子2に現れる信号が歪
成分を含まない信号となるよう、最適な値に設定及び制
御する。周囲温度の変化、構成部品の性能の経時変化等
に対処し常に最適な制御状態を得るため、従来から、パ
イロット信号を利用した制御が行われている。先に掲げ
た公報・特許においては、パイロット信号として、少な
くとも、歪検出ループを最適化するための第1パイロッ
ト信号と、歪除去ループを最適化するための第2パイロ
ット信号とを用いている。
【0011】第1パイロット信号は、方向性結合器7に
て結合の対象とされる2種類の信号双方に現れるよう、
分配回路3より前段において主信号経路上に注入され
る。歪検出ループの状態が最適であれば、方向性結合器
7における信号結合動作によって第1パイロット信号は
主信号成分と同様に打ち消され、補助増幅器10側に供
給される信号は歪成分のみの信号となるはずである。そ
こで、補助増幅器10側に供給される信号中に第1パイ
ロット信号が残留しているか否かを調べ、残留量がより
少なくなるようベクトル調整回路4における調整量を適
宜設定・更新していくことにより、歪検出ループの制御
状態を最適な状態にし、補助増幅器10側に供給される
信号を歪成分のみの信号とすることができる。
【0012】なお、図30においては、第1パイロット
を発振、注入、検出してベクトル調整回路4に制御信号
を供給する回路について、図示を省略している。この回
路は、第2パイロット信号の注入及び検出並びに歪除去
ループ最適化制御に関する回路(後述)と同様の構成の
回路により実現できる。
【0013】他方、第2パイロット信号は、方向性結合
器11にて結合の対象となる2種類の信号双方に現れる
よう、分配回路3内の信号分岐点から主増幅器5を経て
方向性結合器7内の信号分岐点に至る経路上の任意の点
にて、信号経路に注入される。図25に示した例では、
発振回路14にて発振した周波数fの第2パイロット信
号が、主増幅器5にて(例えば主増幅器を構成する縦続
接続された複数の増幅器の段間にて)注入されている。
歪除去ループの制御状態が最適であれば、第2パイロッ
ト信号は歪成分と同様方向性結合器11における信号結
合動作により打ち消され、出力端子2に現れる信号は歪
成分を含まない信号となるはずである。
【0014】そこで、図30に示した回路においては、
方向性結合器11と出力端子2の間に設けられている分
配回路13にて分岐された信号から、第2パイロット信
号の周波数が属する十分狭い帯域の成分を狭帯域フィル
タ15によって取り出す。取り出した成分は、出力端子
2からの出力信号中に残留している第2パイロット信号
と見なすことができるため、そのレベルを受信回路16
により検出する。制御回路17は、検出されたレベル即
ち第2パイロット信号の残留量を、歪信号の残留量を示
す指標と見なし、これに基づき発生させた制御信号を利
得調整回路8及び位相調整回路9に与え、振幅及び位相
の調整量を適宜設定・更新する。
【0015】制御回路17は、先に掲げた公告公報及び
各特許の記載にもある通り、図31に示す構成とするの
が一般的である。図31においては、受信回路16によ
り検出されたレベル(図中の“受信電圧”)をA/D変
換回路171によりディジタルデータに変換して信号処
理用のCPU172に入力し、CPU172における制
御信号値決定処理の結果得られたディジタルデータをD
/A変換回路174によりアナログの制御信号(“制御
電圧”)に変換して利得制御回路8及び位相制御回路9
に供給している。
【0016】CPU172における制御信号値決定処理
は、先に掲げた公告公報及び各特許の記載にもある通
り、通常、振幅調整量と位相調整量を交互にステップ的
に試行変化させるステップバイステップ探索処理により
実現される。この種の処理においては、CPU172
は、利得制御回路8における振幅調整量(利得)をステ
ップ的に所定量だけ変化させることによって、受信回路
16におけるレベル検出値がより低くなる利得変化方向
を調べ、その方向に利得を変化させる動作と、位相調整
回路9における位相調整量(移相量)をステップ的に所
定量だけ変化させることによって、受信回路16におけ
るレベル検出値がより低くなる位相変化方向を調べ、そ
の方向に位相を変化させる動作とを、交互に実施する。
交互に実施するのは、利得及び移相量を同時に変化させ
たのではレベル検出値における変化が利得の変化による
ものか移相量の変化によるものか判別できないためであ
る。こういった処理の繰り返しによりレベル検出値が最
低となる利得及び移相量の組合せが見つかった後は、レ
ベル検出値に有意な変化が現れない限り、これを保持す
る。レベル検出値に有意な変化が現れたときには、再
度、同様の探索処理を実行する。これにより、CPU1
72は、周囲温度の変化、構成部品の性能の経時変化等
により歪除去ループの状態が最適状態からずれること
を、防いでいる。なお、図中173はCPU172が使
用するメモリである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上説
明した従来技術には、次のような問題点がある。
【0018】まず、従来は、図31に示したようにCP
U172或いはこれに類する信号処理用のプロセッサを
用いた回路により、ステップバイステップ探索処理を実
行することによって、歪除去ループが最適な制御状態を
確立及び維持していた。そのため、制御を開始してから
或いは動作条件が変化してから歪除去ループが最適な制
御状態を確立するまでに、例えば数秒から10秒程度の
時間がかかる等、無視し得ない時間が必要であった。こ
の時間においては、歪除去ループが最適な制御状態とな
っていないため歪成分や第2パイロット信号が出力信号
中に残留し、後段のアンテナからの不要輻射の発生等、
各種の支障が発生する。
【0019】また、歪除去ループにおける調整量の最適
化制御が第2パイロット信号の残留量(レベル検出値)
に基づき実行されることから、歪成分の除去抑圧効果が
最高になるのは、第2パイロット信号の周波数において
である(図33参照)。このように最適な制御状態を1
点でしか実現できない理由は、主として、フィードフォ
ワード増幅器を構成する各部品が完全に平坦な周波数特
性を有するわけではないことである。また、最適な制御
状態を実現できる点が第2パイロット信号の周波数であ
るのは、第2パイロット信号の残留量が最低になるよう
に自動制御を行っているためである。他方、受信回路1
6にて第2パイロット信号の残留量を好適に検出できる
ようにするには、狭帯域フィルタ15にて第2パイロッ
ト信号を好適に分離抽出できるよう、第2パイロット信
号の周波数を設定する必要がある。そのため、従来は、
フィードフォワード増幅器の使用帯域外に第2パイロッ
ト信号の周波数fを設定し(図32及び図33参照)、
フィードフォワード増幅器の使用帯域における歪成分除
去抑圧効果ができる限り高くなるよう、しかし狭帯域フ
ィルタ15にて残留第2パイロット信号を抽出できるよ
う、フィードフォワード増幅器の使用帯域と第2パイロ
ット信号の周波数との間隔Δfを設定していた。このよ
うに相反する要請の間でバランスをとろうとする微妙な
設定が必要であることは、フィードフォワード増幅器の
設計・使用に際して支障である。また、フィードフォワ
ード増幅器の使用帯域における歪成分除去抑圧効果が、
原理上、最高にはなり得ない。
【0020】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、CPU等を用いて
ステップバイステップ的な調整量制御動作を行う必要を
なくし、歪除去ループにおける最適な制御状態を従来に
比べ短時間で確立できるようにすると共により安定な制
御を実現することや、パイロット信号周波数の微妙な設
定なしにかつ簡素な回路によって、フィードフォワード
増幅器の使用帯域における歪成分除去抑圧効果を改善す
ることを、その目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明に係る制御回路は、(1)主増幅器、主
増幅器への入力信号の一部と主増幅器からの出力信号の
一部とをその振幅及び位相の相互関係を調整して結合す
ることにより歪信号を発生させる歪検出ループ、並びに
歪信号と主増幅器からの出力信号とをその振幅及び位相
の相互関係を調整して結合することにより低歪化出力信
号を発生させる歪除去ループを備えるフィードフォワー
ド増幅器にて用いられ、(2)主増幅器にて発生した歪
成分の低歪化出力信号中における残留分が抑圧されるよ
う歪検出ループ及び歪除去ループに対し制御信号を供給
して上記調整動作を制御する制御回路であって、(3)
局部発振信号を用いて基本パイロット信号をアップコン
バートすることにより和周波数及び差周波数に係る上側
及び下側パイロット信号を発生させ、発生させた上側及
び下側パイロット信号を、歪除去ループにて結合対象と
される各信号中に入り込むこととなるよう歪検出ループ
内に注入する注入側ミキサと、(4)低歪化出力信号の
一部を入力し、局部発振信号を用いてこの低歪化出力信
号を同相及び直交位相(π/2[rad])でダウンコ
ンバートすることにより利得及び位相の誤差信号を発生
させる検出側ミキサと、(5)基本パイロット信号を参
照信号としてこれらの誤差信号を同期検波することによ
り歪除去ループに対する上記制御信号を発生させる同期
検波回路とを備え、(6)上側パイロット信号の周波数
と下側パイロット信号の周波数との間にフィードフォワ
ード増幅器にて増幅すべき周波数帯域のうちの少なくと
も一部が含まれることとなるよう、局部発振信号及び基
本パイロット信号の基本周波数が設定されていることを
特徴とする。また、本発明に係るフィードフォワード増
幅器は、上述の如き主増幅器、歪検出ループ及び歪除去
ループを備え、制御回路として、本発明に係る制御回路
を備えることを特徴とする。
【0022】このように、本発明においては、注入側ミ
キサにおいて基本パイロット信号をアップコンバートし
ている。その結果として、アップコンバートの際に用い
た局部発振信号とアップコンバートの対象となった基本
パイロット信号の和周波数を有する上側パイロット信号
と、差周波数を有する下側パイロット信号とが、注入側
ミキサから得られる。歪除去ループの状態が最適な状態
とは言い得ない状態であるときには、これら上側及び下
側パイロット信号が、低歪化出力信号中に残留する。検
出側ミキサにおいては、アップコンバート時に用いた局
部発振信号と同じ局部発振信号を用いて低歪化出力信号
を同相及び直交位相でダウンコンバートすることによ
り、低歪化出力信号中に残留している上側及び下側パイ
ロット信号を共に基本パイロット信号と同じ周波数(帯
域)に変換する。同期検波回路は、このようにして得ら
れた利得の誤差信号と位相の誤差信号を、アップコンバ
ートの対象とされた基本パイロット信号を参照信号とし
て、同期検波する。これにより、最適な制御状態に対す
る現在の制御状態の誤差を表す信号が同期検波回路の検
波出力として得られるため、これを制御信号として歪除
去ループ(例えばその利得及び位相調整回路又はベクト
ル調整回路)に供給することにより、歪除去ループの状
態を最適状態に近づけ、低歪化出力信号中に残留する歪
成分を除去・抑圧することができる。
【0023】上述の動作中、注目すべき点の一つは、低
歪化出力信号中に残留している(第2)パイロット信号
を基本パイロット信号を参照信号として同期検波するこ
とによって、制御信号を発生させていること、そのた
め、従来技術において用いられていたステップバイステ
ップ探索処理を実行する必要がなくまたそのためのCP
U又はプロセッサが必要でないこと、更には振幅及び位
相双方を同時に自動調整可能であることである。即ち、
本発明によれば、ステップバイステップ探索処理を実行
する従来技術に比べ、制御の開始から最適制御状態の確
立までの時間や動作条件の変化(温度変化等)から最適
制御状態の確立までの時間を短縮することができ、歪成
分やパイロット信号の不要輻射等の問題点を解消するこ
とができる。この点において、本発明は、本願出願によ
り先に出願済の特願平10−300667号及び特願平
11−191901号の応用、変形或いは改良に相当し
ている。
【0024】また、歪除去ループ最適化のためのパイロ
ット信号を1種類しか使用しない従来技術においてはそ
のパイロット信号の周波数において歪成分除去抑圧効果
が最高になり、その結果主増幅器の使用帯域内における
歪成分除去抑圧効果が最高になり得ないという問題が生
じていた。これに対して、本発明においては、歪除去ル
ープ最適化のためのパイロット信号を2種類(上側及び
下側パイロット信号)注入している。そのため、歪成分
除去抑圧効果は、上側パイロット信号の周波数より低く
下側パイロット信号の周波数より高い周波数、例えば局
部発振信号の周波数の近傍にて、最高になる。本発明に
おいては、更に、局部発振信号及び基本パイロット信号
の基本周波数を、上側パイロット信号の周波数と下側パ
イロット信号の周波数との間にフィードフォワード増幅
器が使用される周波数帯域のうちの少なくとも一部が含
まれることとなるよう、設定している。従って、本発明
によれば、フィードフォワード増幅器が使用される周波
数帯域のうち、少なくとも、上側パイロット信号の周波
数と下側パイロット信号の周波数との間に存する部分に
おいては、上側及び下側パイロット信号の周波数におけ
る歪成分除去抑圧効果より高い歪成分除去抑圧効果が得
られる。
【0025】局部発振信号及び基本パイロット信号の基
本周波数次第では、歪成分除去抑圧効果が最高になる点
を、フィードフォワード増幅器が使用される周波数帯域
内におくことも可能である。例えば、局部発振信号の基
本周波数fを、フィードフォワード増幅器が使用され
る周波数帯域内におき、基本パイロット信号の基本周波
数fを、局部発振信号の基本周波数fより低い周波
数とする。このようにすれば、上側パイロット信号の周
波数はf+f、下側パイロット信号の周波数はf
−fとなり、歪成分除去抑圧効果が最高になる点が、
周波数f近傍、即ちフィードフォワード増幅器が使用
される周波数帯域内に位置することとなる。局部発振信
号の基本周波数fを主増幅器への入力信号の周波数帯
域の中央におき、基本パイロット信号の基本周波数f
をフィードフォワード増幅器が使用される周波数帯域幅
の1/2以上としておけば、当該入力信号の周波数帯域
全体を、歪成分除去抑圧効果が最高又はそれに近い領域
内におくことができる。
【0026】また、フィードフォワード増幅器が使用さ
れる周波数帯域がそれぞれ所定のチャネル幅を有する複
数のチャネルに区分されている用途においては、例え
ば、局部発振信号の基本周波数fを、チャネルとチャ
ネルの間に設けられているチャネル分離帯域(ガードバ
ンド)内におき、基本パイロット信号の基本周波数f
を、チャネル幅の自然数倍の周波数とする。このように
すれば、周波数f+f と周波数f−fにより挟
まれる複数のチャネル、特に周波数f近傍にて、歪成
分除去抑圧効果が最高になる。
【0027】なお、ここで「基本周波数」なる用語を用
いているのは、後述の如く、上側及び下側パイロット信
号のスペクトルを拡散させる実施形態があり得るためで
ある。また、本発明の好適な実施形態においては、局部
発振信号を発振する第1の発振回路及び基本パイロット
信号を発振する第2の発振回路を設けることとしている
が、これは必須ではない。例えば、より前段の回路にお
いて同じ周波数で発振する発振回路が設けられている場
合には、その発振回路から入力するようにしてもよい。
【0028】更に、本発明においては、歪除去ループの
最適化制御に使用するパイロット信号(従来技術におけ
る第2パイロット信号)を、局部発振信号との混合によ
る基本パイロット信号のアップコンバートにより発生さ
せている。従って、同じ局部発振信号を用いて検出側ミ
キサにより低歪化出力信号の一部を同相及び直交位相で
ダウンコンバートすることによって、低歪化出力信号中
における上側及び下側パイロット信号を、基本パイロッ
ト信号の周波数に戻すことができ、基本パイロット信号
の周波数帯域にて利得及び位相の残留量を検出でき、そ
れを同期検波することで制御信号を生成できる。同じ局
部発振信号をアップ/ダウン双方のコンバートに使用で
きまた基本パイロット信号を同期検波の際の参照信号と
して使用できるため、局部発振信号及び基本パイロット
信号に多少周波数変動が現れても問題なく制御信号を生
成でき、安定性がさほどよくない発振回路を用いて低価
格化を図ることができる。
【0029】また、これら、パイロット信号の注入及び
残留量検出並びに制御信号生成に際して必要になる部材
は、注入側ミキサ、検出側ミキサ及び同期検波回路のみ
であり、回路構成が簡素になる。発振回路、ミキサ及び
検波回路の個数低減をはじめとする回路構成の簡素化が
達成されているため、後述するフィルタや分配回路・方
向性結合器等を考慮に入れても、特開平7−10686
1号公報及び特開平8−56126号公報に記載の技術
に比べ、本発明に係る制御回路の回路構成は簡素である
といえよう。
【0030】なお、特開平7−106861号公報及び
特開平8−56126号公報には、その周波数が互いに
異なる2種類の第2パイロット信号を用いることが示さ
れている。しかし、当該2種類の第2パイロット信号を
それぞれ個別の発振回路にて発生させているため、発振
回路、ミキサ、検波回路等の個数が本発明より多くなら
ざるを得ないことに、留意されたい。更に、ミキサ出力
に現れる和差両周波数成分をパイロット信号として注入
する点について、これらの公報中には開示も示唆もない
ことに留意されたい。
【0031】また、注入する上側及び下側パイロット信
号のレベルは任意に設定することができるが、回路の小
型化、コストダウン、低消費電力化等を考慮すると、で
きるだけ低レベルとすることが望ましい。上側及び下側
パイロット信号が低レベルであれば、低歪化出力信号中
におけるそれらの残留量(レベル)も低くなる。更に、
パイロット信号の残留量ができるだけ少なくなるように
歪除去ループを制御するため、最適な制御状態に近づけ
ば近づくほど、低歪化出力信号中におけるそれらの残留
量(レベル)が低くなる。他方で、低歪化出力信号中に
はフィードフォワード増幅器で増幅すべき信号に対応す
る成分も含まれており、パイロット信号の残留分の検出
に際しては、この成分はいわば雑音・不要成分として作
用する。本発明の好適な実施形態においては、この雑音
・不要成分を低減するために、検出側ミキサに入力され
る低歪化出力信号中に含まれる成分のうち、フィードフ
ォワード増幅器にて増幅すべき信号に対応する成分が打
ち消されるよう、検出側ミキサに入力される低歪化出力
信号に、主増幅器にて増幅すべき信号に対応する成分を
含む(しかし上側及び下側パイロット信号を含まない)
信号を、逆相加算する。これによって、検出側ミキサへ
の入力中に含まれる上記雑音・不要成分が除去・抑圧さ
れ、ひいては、ダウンコンバート後の出力中のうち、上
記雑音・不要成分に対応した成分が除去・抑圧される。
即ち、本発明の好適な実施形態によれば、パイロット信
号の残留量が非常に低いレベルになることがあるにもか
かわらず、当該残留量を誤差信号の形態で安定して検出
することが可能である。また、検出側ミキサのダイナミ
ックレンジが狭くてもよいため、その面でも、回路の小
型化、コストダウン、低消費電力化等の効果が高まる。
【0032】更に、本発明における上側及び下側パイロ
ット信号は、フィードフォワード増幅器が使用される周
波数帯域内においてもよいし、同周波数帯域外において
もよい。また、上側及び下側パイロット信号としてそれ
ぞれ単一周波数の信号を用いてもよいが、スペクトル拡
散変調された信号を用いてもよい。特に、増幅出力すべ
き信号に対し上側及び下側パイロット信号が影響を与え
ることを防ぐには、これら上側及び下側パイロット信号
の周波数又は拡散帯域をフィードフォワード増幅器が使
用される周波数帯域外におくか、これら上側及び下側パ
イロット信号としてそれぞれスペクトル拡散変調された
信号を用いフィードフォワード増幅器にて増幅すべき信
号に相当する成分に対しては雑音として作用させるのが
望ましい。上側及び下側パイロット信号のスペクトルを
有意な幅を有する周波数帯域に拡散させるには、局部発
振信号及び基本パイロット信号のうち少なくとも一方を
スペクトル拡散変調する変調回路を設ければよい。
【0033】また、上側及び下側パイロット信号の周波
数又は拡散帯域の一部若しくは全部がフィードフォワー
ド増幅器にて増幅すべき信号の周波数帯域内に入り込む
よう局部発振信号及び基本パイロット信号の基本周波数
を設定し、或いはスペクトル拡散変調のための変調回路
を設けることによって、歪除去抑圧効果が最高になる周
波数がフィードフォワード増幅器が使用される周波数帯
域内に確実に入ることになり、フィードフォワード増幅
器にて増幅すべき信号の周波数帯域内における歪成分除
去抑圧効果が高まる。なお、このような周波数配置を採
用する場合には、検出側ミキサに入力される低歪化出力
信号にフィードフォワード増幅器にて増幅すべき信号の
一部を逆相加算する回路(既述)をも設け、パイロット
信号の残留量検出を安定化させるのが望ましい。
【0034】検出側ミキサから同期検波回路へと誤差信
号を供給する経路上には、好ましくは、検出側ミキサに
て得られる誤差信号から基本パイロット信号と同一の又
はその近傍の周波数成分を分離し誤差信号として同期検
波回路に供給するフィルタを設ける。本発明において
は、検出側ミキサにおいてダウンコンバートされた信号
を同期検波する回路構成を採用しているため、増幅され
る信号(例えば無線周波数の信号)に近い周波数を有す
る第2パイロット信号の残留量を検出する従来技術に比
べ、残留パイロット信号を分離抽出するためのフィルタ
の選択度を向上させることが容易であり、それによって
パイロット信号残留量を誤差信号の形態でより精度よく
検出することができるため歪補償の精度も向上する。
【0035】また、スペクトル拡散された上側及び下側
パイロット信号を用いて本発明を実施する場合に、実施
形態としては、同期検波回路に入力される信号がスペク
トル拡散している信号となる実施形態がある。この種の
実施形態において残留パイロット信号分離抽出用のフィ
ルタを設ける場合、スペクトルの拡散帯域の幅に応じそ
のフィルタの通過帯域幅を広めに設定する。これに対し
て、参照信号がスペクトル拡散変調されないよう変調回
路を設けると共に、誤差信号をスペクトル逆拡散変調す
る回路を設け、同期検波回路に入力される信号が無変調
信号即ちスペクトル拡散変調されていない信号になるよ
うにした実施形態においては、残留パイロット信号分離
抽出用のフィルタの通過帯域幅を狭くすることができ、
選択度を向上させることができる。
【0036】更に、本発明は、低歪化出力信号中に含ま
れる成分のうちフィードフォワード増幅器にて増幅すべ
き信号に相当する成分を除去した信号に基づき歪除去ル
ープの最適化制御を行う発明としても、把握することが
できる。即ち、本発明の第2の側面は、(1)主増幅
器、主増幅器への入力信号の一部と主増幅器からの出力
信号の一部とをその振幅及び位相の相互関係を調整して
結合することにより歪信号を発生させる歪検出ループ、
並びに歪信号と主増幅器からの出力信号とをその振幅及
び位相の相互関係を調整して結合することにより低歪化
出力信号を発生させる歪除去ループを備えるフィードフ
ォワード増幅器にて用いられ、(2)主増幅器にて発生
した歪成分の低歪化出力信号中における残留分が抑圧さ
れるよう歪検出ループ及び歪除去ループに対し制御信号
を供給して上記調整動作を制御する制御回路であって、
(3)低歪化出力信号の一部を分岐する手段と、(4)
この分岐に際して又は分岐の後に、当該低歪化出力信号
の一部に主増幅器への入力信号の一部を逆相加算する手
段と、(5)この逆相加算の結果フィードフォワード増
幅器にて増幅すべき信号に対応する成分が除去された信
号に基づき、歪除去ループに対する上記制御信号を発生
させる手段とを、備えることを特徴とする発明である。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。なお、図30乃至図33に
示した従来技術と同様の又は対応する構成には同一の符
号を付し、重複する説明を省略する。
【0038】(1)第1実施形態 図1に、本発明の第1実施形態に係るフィードフォワー
ド増幅器の構成を示す。この図においては歪検出ループ
の最適化制御に関する回路は示されていないが、これは
図示の簡略化のために過ぎない。一例としては、本願出
願人が特願平10−300667号及び特願平11−1
91901号にて提案した回路即ち同期検波回路及びA
LC回路を用い第1パイロット信号を廃止した回路とし
てもよい。或いは、従来と同様、第1パイロット信号を
用いてもよい。更に、本願出願人が特願平11−119
372号にて提案した通り、歪検出ループの制御状態を
最適状態からわずかにずらし或いは増幅前の信号の一部
を補助増幅器10側にフィードフォワードすることによ
って、電力効率を改善する工夫を施してもよい。
【0039】本実施形態にて特徴的な点の一つは、発振
回路20にて発振した周波数fの基本パイロット信号
を、発振回路21にて発振した周波数fの局部発振信
号を用いて、注入側ミキサ22によりアップコンバート
し、それにより発生させた周波数f+fの上側パイ
ロット信号及び周波数f−fの下側パイロット信号
を、第2パイロット信号として歪検出ループ中に注入し
ていることである。図1においては主増幅器5の段間に
おいてこれら上側及び下側パイロット信号を注入してい
るが、分配回路3内の信号分岐点から主増幅器5を経て
方向性結合器7内の信号分岐点に至る経路上にある他の
点、例えば点Cや点Dにおいて、注入するようにしても
よい。また、注入側ミキサ22は双平衡変調器等として
構成できる。
【0040】本実施形態においては、更に、方向性結合
器11から出力端子2を介して後段に出力される信号即
ち低歪化出力信号の一部を分配回路13により分岐し、
検出側ミキサ23にて、発振回路21からの局部発振信
号即ちアップコンバート時に用いた局部発振信号と同じ
信号(図2中のLo)を用いて、分配回路13からの信
号を同相及び直交位相でダウンコンバートしている。こ
のダウンコンバートによって、低歪化出力信号中に残留
している周波数f+fの上側パイロット信号及び周
波数f−fの下側パイロット信号は、共に、周波数
でその位相がπ/2[rad]異なる信号(Err
IとErrQ)に変換される。狭帯域フィルタ24は、
検出側ミキサ23から出力される信号を濾波することに
よって、周波数fに変換された残留しているパイロッ
ト信号その他を取り出し、同期検波回路25に対し利得
と位相の誤差信号ErrIとErrQとして供給する。
同期検波回路25は、発振回路20から供給される基本
パイロット信号を参照信号Refとして用いてこの誤差
信号Errを同期検波し、その結果得られるI成分出力
及びQ成分出力を、比較誤差増幅器26を介し、利得調
整回路8及び位相調整回路9に制御信号として供給す
る。
【0041】同期検波回路25及び比較誤差増幅器26
は、それぞれ、図2又は図3に示される構成を有してい
る。検出側ミキサ23の内部においては、2個の双平衡
変調器MIX−i及びMIX−qに対し90度分配器に
より分配回路13からの入力信号RFが90゜分配され
局部発振信号が同相分配器により同相分配される。同相
の成分の積である双平衡変調器MIX−iの出力Err
Iは、狭帯域フィルタ24を介して同期検波回路25中
の双平衡変調器MIX−Iに入力され、同様に、相直交
する成分の積である双平衡変調器MIX−qの出力Er
rQは狭帯域フィルタ24を介して同期検波回路25中
の双平衡変調器MIX−Qに入力される。同期検波回路
25においては、参照信号Refが同相2分配され、双
平衡変調器MIX−I及びMIX−Qに入力される。こ
こで、双平衡変調器MIX−Iの出力は、利得制御誤差
を示す直流電圧であるため、比較誤差増幅器26内で所
定の基準電圧例えば0[V]と比較され、その比較の結
果得られた電圧が利得調整回路8に対し利得制御用の制
御信号(制御電圧)として供給される。同様に、双平衡
変調器MIX−Qの出力は、位相制御誤差を示す直流電
圧であるため、比較誤差増幅器26内で所定の基準電圧
例えば0[V]と比較され、その比較の結果得られた電
圧が位相調整回路9に対し移相量制御用の制御信号(制
御電圧)として供給される。
【0042】ここで、検出側ミキサ23のRF入力信号
とLo入力信号の位相差、すなわち、図1のL点から注
入側ミキサ22、フィードフォワード増幅器の歪除去ル
ープ、分配回路13を経て検出側ミキサ23のRF入力
に至る経路の通過移相量βと、L点から検出側ミキサ2
3のLo入力に至る経路の通過移相量θが、β−θ=n
π[rad](nは整数)となるような位相関係に設定
する(検出側ミキサ23のRF入力とLo入力の位相差
を調整する)と、検出側ミキサ23のErrI出力信号
ベルが最大になり、レベルが高い信号が得られる。
【0043】なお、図3に示した比較誤差増幅器26で
は、2個の演算増幅器の非反転入力端子に基準電圧を印
加し、反転入力端子に同期検波回路25の出力電圧を印
加している。反転/非反転のいずれの入力端子に基準電
圧を印加し検波出力を印加すべきかについては、利得又
は移相量の制御電圧を高めたときに利得又は移相量が増
加するのか減少するのかに応じ、制御誤差を低減する方
向の帰還がかかるよう、設計的に定めればよい。また、
各演算増幅器に付加されているループフィルタについて
は、この帰還に係るループが安定かつ高速に動作するよ
う設計する。これら誤差増幅器の利得を切り替え、電源
投入時等制御開始時は利得を大きくして制御速度を速
め、制御が収束に近づいた時点で利得を小さくしてルー
プを安定に動作させるようにしてもよい。基準電圧は、
利得又は移相量の誤差が0であるときのI成分検波出力
又はQ成分検波出力に応じて定める。先に示した基準電
圧=0[V]の例は、利得又は移相量の誤差が0である
ときのI成分検波出力又はQ成分検波出力が0[V]で
ある場合の例である。
【0044】検出側ミキサ23において、図4に示すよ
うに、同相分配器と90度分配器を置き換えても、同様
の機能を実現できる。また、同期検波回路25のMIX
−I、MIX−Qは双平衡変調器に限らず、スイッチン
グ回路等他の方法でも同期検波機能を実現できる。ま
た、狭帯域フィルタ24は、フィードフォワード増幅器
の使用帯域に対するパイロット信号周波数の設定によっ
ては、あえて狭帯域である必要はない。使用帯域に対し
パイロット信号周波数が上下に十分に離れている場合
は、ハイパスフィルタに置き換えることも可能である。
【0045】図5に、本実施形態における周波数設定の
一例を示す。本実施形態においては、局部発振信号の周
波数fを、フィードフォワード増幅器の使用帯域即ち
フィードフォワード増幅器にて増幅すべき信号の周波数
帯域のほぼ中心に、設定している。更に、基本パイロッ
ト信号の周波数fを、主増幅器5の使用帯域幅(例え
ば10MHz)の1/2を上回る周波数(例えば6MH
z)に、設定している。従って、注入側ミキサ22にて
発生する和周波数の出力である上側パイロット信号と、
差周波数の出力である下側パイロット信号との間に、上
記使用帯域全体が入っている。図中、Δfは局部発振
信号に対する上側及び下側パイロット信号の周波数差を
示しており、自明な如く周波数fに等しい。
【0046】このような周波数設定下において図1に示
すフィードフォワード増幅器を動作させ、歪除去ループ
(及び歪検出ループ)の最適化制御を実行すると、上側
及び下側パイロット信号が存する2点の周波数双方に関
し、歪成分除去抑圧効果ができるだけ高まるよう、利得
及び移相量の自動制御が行われる結果となる。そのた
め、図6に示すように、上側パイロット信号(図中“u
p”)と下側パイロット信号(図中“low”)のほぼ
中間の周波数において、歪成分除去抑圧効果が最も顕著
になる。即ち、歪成分除去抑圧効果が最も顕著になる周
波数は、局部発振信号の周波数f又はその近傍であ
り、フィードフォワード増幅器の使用帯域全体に亘り、
概ね、従来技術に比べ良好な制御状態(低歪状態)とな
る。
【0047】従って、本実施形態によれば、単一周波数
の第2パイロット信号を使用する従来技術に比べ、より
確実かつ効果的に、フィードフォワード増幅器の使用帯
域における歪成分除去抑圧効果を高めることができ、よ
り品質のよい低歪化出力信号を得ることができる。更
に、上側及び下側パイロット信号を発生させる方法とし
て、局部発振信号を用い基本パイロット信号をアップコ
ンバートするという手法を用い、残留しているパイロッ
ト信号を検出する方法として、アップコンバートに用い
たものと同じ局部発振信号を用い低歪化出力信号をダウ
ンコンバートするという手法を用いているため、2種類
の第2パイロット信号を注入しているにもかかわらず、
発振回路、ミキサ、検波回路の個数が少ない等、回路構
成が簡素で低コストかつ低消費電力となる。
【0048】また、アップコンバートの対象となった基
本パイロット信号を同期検波回路25にて参照信号Re
fとして用い、アップコンバートのために用いた局部発
振信号をダウンコンバートの際にも使用しているため、
発振回路20及び21の発振周波数が多少変動しても、
上側及び下側パイロット信号の周波数が狭帯域フィルタ
24の通過帯域を外れ或いは基本パイロット信号の周波
数が同期検波回路25の許容帯域を外れるといったこと
がない限り、同期検波による制御信号生成動作は正常に
行える。従って、発振回路20及び21を構成する際
に、温度安定性は高いが価格も高い発振素子や、温度安
定性は高いが複雑な構成の発振回路等は、用いる必要が
なく、低コスト化、小型軽量化に適している。
【0049】更に、CPU等を用いたステップバイステ
ップ探索処理を実行する必要がなくかつ利得及び移相量
双方について同時に並行して制御信号を生成できるた
め、従来に比べ最適な制御状態を確立するのに必要な時
間が短くなり、歪成分や第2パイロット信号の不要輻射
等も生じにくくなる。
【0050】加えて、ダウンコンバートされた信号を狭
帯域フィルタ24にて濾波しているため、この狭帯域フ
ィルタ24における選択度を従来技術における狭帯域フ
ィルタ15のそれより高めることができ、第2パイロッ
ト信号の残留量の検出精度ひいては歪除去ループの制御
の安定度も高まる。
【0051】また、注入側ミキサ22の性能にもよる
が、混合の対象となった基本パイロット信号や局部発振
信号が漏れだし、上側及び下側パイロット信号と共に注
入されてしまうことがある。しかしながら、歪除去ルー
プの制御状態が最適状態又はそれに近い状態にあれば、
歪除去抑圧効果が最高になる周波数又はそれに近い周波
数を有する局部発振信号については、歪成分と同様好適
に除去抑圧されるため、問題にならない。また、基本パ
イロット信号については、局部発振周波数との周波数を
十分大きく設定しておけば、注入側ミキサ22からパイ
ロット信号注入点までの間に設ける図示しない後段のフ
ィルタによって好適に除去抑圧できる。
【0052】更に、図7に示すように複数のチャネルが
あり、本実施形態のフィードフォワード増幅器をあるチ
ャネルについて使用していたところ、別のチャネル向け
に設定変更する必要が生じた場合、発振回路21の発振
周波数を変えるのみでよく、融通性がよい。
【0053】なお、本実施形態では歪除去ループに利得
調整回路8及び位相調整回路9を設けているが、これに
代えてベクトル調整回路例えば直交変調器を設けてもよ
い。あるいは、利得調整回路8と位相調整回路9の順序
を入れ替えてもよい。あるいは、補助増幅器10を構成
する増幅回路の段間に利得調整回路8と位相調整回路9
を設けてもよい。同様に、歪検出ループ中のベクトル調
整回路を、振幅・位相の組合せを調整する回路としても
よい。基本パイロット信号を発振する発振回路20や局
部発振信号を発振する発振回路21を設けているが、基
本パイロット信号や局部発振信号を外部から入力し或い
は外部から入力した信号から生成するようにしてもよ
い。
【0054】更に、周波数配置は、図5に示した配置に
限られるものではない。例えば、主増幅器5への入力信
号が図7に示すように4個のチャネルch1〜ch4を
有している場合、例えば、第2チャネルch2と第3チ
ャネルch3の間隔(ガードバンド)部分に局部発振信
号の周波数fをおき、基本パイロット信号の周波数f
をチャネル幅(図8)又はその2倍(図9)とするこ
とによって、4個のチャネルch1〜ch4全体につい
て、比較的高い歪除去抑圧効果をもたらすことができ
る。このような周波数配置は、複数のチャネルを有する
通信方式に係る送信機にて、複数チャネルを同時増幅す
るフィードフォワード増幅器を実現する際に、望ましい
配置である。
【0055】図10に示すように、使用帯域に対し2つ
のパイロット信号周波数が十分に離れて設定されている
ため、狭帯域フィルタを使用して主信号とパイロット信
号を分離できるときは、図11に示すように、分配回路
13と検出側ミキサ23の間に、中心周波数fL−fP
およびfL+fPの狭帯域フィルタ15を設け、狭帯域
フィルタで主信号を除去しパイロット信号のみが検出側
ミキサ23に入力されるようにすることも可能である。
【0056】また、図12に示すように、分配回路13
と検出側ミキサ23の間、あるいは検出側ミキサ23と
同期検波回路25の間のErrIとErrQ信号経路
に、図13に示すような特性のAGC(自動利得調整)
回路34を設けることにより、誤差信号検出のダイナミ
ックレンジを拡大することができる。AGC回路34
は、図13に示すとおり、入力レベルが高いとき、すな
わち分配回路13の出力レベル、あるいは検出側ミキサ
23の出力レベルが高いときは、検出側ミキサ23や同
期検波回路25が過入力にならないよう利得を下げ、分
配回路13あるいは検出側ミキサ23の出力レベルが低
いときは最大利得で動作し、検出側ミキサ23や同期検
波回路25に十分なレベルの誤差信号が供給されるよう
に動作する。
【0057】(2)第2〜第4実施形態 図14に、本発明の第2実施形態に係るフィードフォワ
ード増幅器の構成を示す。本実施形態においては、所定
の符号系列に係る拡散信号を発生させる拡散信号発生器
27と、発振回路21から注入側ミキサ22及び検出側
ミキサ23への出力をこの拡散信号を用いてスペクトル
拡散変調する変調回路28とを、設けている。従って、
本実施形態にて注入側ミキサ22及び検出側ミキサ23
に供給される局部発振信号のスペクトルは、図15に示
すように、ある有意な幅を有する帯域内で拡散してい
る。上側及び下側パイロット信号並びに低歪化出力信号
中におけるそれらの残留分のスペクトルも、同図に示す
ように、拡散することとなる。なお、図15は、主増幅
器5の使用帯域に対する局部発振信号及び基本パイロッ
ト信号の周波数配置を、図5に示したものと同様の周波
数配置とした場合における例である(後に掲げる図17
も同様)。
【0058】本例では、検出側ミキサ23に供給される
局部発振信号のスペクトルが拡散されているため、検出
側ミキサ23でダウンコンバートされる際、同時に逆拡
散が行われ、周波数fの信号が復調される。
【0059】図16に、本発明の第3実施形態に係るフ
ィードフォワード増幅器の構成、特に第2実施形態と相
違する部分を示す。本実施形態においては、所定の符号
系列に係る拡散信号を発生させる拡散信号発生器27
と、発振回路20から注入側ミキサ22及び同期検波回
路25への出力をこの拡散信号を用いてスペクトル拡散
変調する変調回路28とを、設けている。従って、本実
施形態にて注入側ミキサ22及び検出側ミキサ23に供
給される基本パイロット信号のスペクトルは、ある有意
な幅を有する帯域内で拡散している。上側及び下側パイ
ロット信号並びに低歪化出力信号中におけるそれらの残
留分のスペクトルも、図17に示すように、拡散するこ
ととなる。
【0060】図18に、本発明の第4実施形態に係るフ
ィードフォワード増幅器の構成、特に第2及び第3実施
形態と相違する部分を示す。本実施形態においては、所
定の符号系列に係る拡散信号を発生させる拡散信号発生
器27と、発振回路20から注入側ミキサ22への出力
をこの拡散信号を用いてスペクトル拡散変調する変調回
路28と、検出側ミキサ23の出力を上記拡散信号を用
いてスペクトル逆拡散変調する変調回路29とを、設け
ている。図18では、変調回路29は1個のように図示
されているが、誤差信号ErrIとErrQそれぞれに
必要である。従って、本実施形態にて注入側ミキサ22
及び検出側ミキサ23に供給される基本パイロット信号
のスペクトルは、ある有意な幅を有する帯域内で拡散し
ている。上側及び下側パイロット信号並びに低歪化出力
信号中におけるそれらの残留分のスペクトルも、図17
に示すように、拡散することとなる。但し、同期検波回
路25に入力される誤差信号Errのスペクトルは、逆
拡散されている。
【0061】これら、第2〜第4実施形態においては、
注入される上側及び下側パイロット信号のスペクトルが
拡散している。即ち、上側及び下側パイロット信号は、
本来増幅出力すべき信号(後述の“主信号”)に対し
て、雑音として振る舞う。そして、歪除去ループの特性
が最適状態またはそれに近い状態にあれば、これらのパ
イロット信号成分は歪成分と同様に除去される。従っ
て、図15又は図17に示すように上側及び下側パイロ
ット信号のスペクトルの一部がフィードフォワード増幅
器の使用帯域に入り込んでいても、上側及び下側パイロ
ット信号が“主信号”に悪影響を与えることはない。
【0062】また、上側及び下側パイロット信号のスペ
クトルの一部がフィードフォワード増幅器の使用帯域内
にあるということは、先に図5及び図6を用いて説明し
た使用帯域内における歪成分除去抑圧効果の増大という
作用を、更に確実に得ることができる、ということであ
る。
【0063】加えて、第3実施形態においては、狭帯域
フィルタ24の通過帯域幅を上側及び下側パイロット信
号の拡散帯域幅に応じて設定する必要があるが、第2及
び第4実施形態においては、スペクトル逆拡散変調され
た信号を濾波しているため狭帯域フィルタ24の通過帯
域は第1実施形態と同程度でよく、第3実施形態に比べ
て狭くすることができる。即ち、狭帯域フィルタ24に
よる選択度を向上させることができ、同期検波回路25
による検出の精度ひいては制御の安定度を向上させるこ
とができる。
【0064】なお、第2〜第4実施形態においては発振
回路20及び21のいずれか一方の発振出力をスペクト
ル拡散変調しているが、双方をスペクトル拡散変調する
よう回路を構成してもよい。すなわち、図14中の発振
回路20を図16に示す発振回路20、拡散信号発生器
27、変調回路28に置き換え、双方ともにスペクトル
拡散変調することも可能である。
【0065】(3)第5及び第6実施形態 図19に、本発明の第5実施形態に係るフィードフォワ
ード増幅器の構成を示す。本実施形態においては、入力
端子1と分配回路3の間に設けた分配回路30によって
入力信号の一部を分岐し、分岐された入力信号を遅延回
路31及びベクトル調整回路32を介して分配回路13
に供給している。本実施形態における分配回路13は、
ハイブリッド結合器等により構成されており、方向性結
合器11から供給される低歪化出力信号の一部と分配回
路30にて分岐され供給を受けた入力信号とを結合さ
せ、その結果得られる信号を検出側ミキサ23に供給す
る。
【0066】ここで、図20に概念的に示す通り、これ
までに述べた実施形態において出力端子2に現れる低歪
化出力信号は、フィードフォワード増幅器にて増幅すべ
き信号に対応する出力成分(図中の“主信号”)を含む
ほか、歪除去ループ等の動作が最適化されていないとき
には、消え残っている上側及び下側パイロット信号や注
入側ミキサ22からの漏れである局部発振信号等を、含
んでいる。また、“主信号”のレベルは、上側及び下側
パイロット信号等のレベルに比べて高い。これは、回路
の規模や消費電力を抑えるため上側及び下側パイロット
信号を“主信号”に比べて低レベルにするのが好ましい
こと、歪除去ループの状態が最適状態に近づけば近づく
ほど低歪化出力信号中に残留する上側及び下側パイロッ
ト信号のレベルが下がること等による。上側及び下側パ
イロット信号の残留量を検出する回路(検出側ミキサ2
3から同期検波回路25に至る回路)にとっては、この
ようなレベルの高い主信号は、いわば、雑音或いは不要
成分に相当するものであり動作上支障になる成分であ
る。
【0067】そこで、本実施形態では、分配回路30に
て分岐した入力信号を用いて、検出側ミキサ23に入力
される信号から“主信号”の成分を除去している。即
ち、遅延回路31による遅延時間補償及びベクトル調整
回路32によるI,Q各成分値調整(又は振幅位相調整
でもよい)を施した上で、分配回路13の入力端子のう
ち一つ(図中の“H”)に、分配回路30により分岐さ
れた入力信号をフィードフォワードし(図21参照)、
分配回路13から検出側ミキサ23へ供給される信号中
における“主信号”成分を打ち消している(図22参
照)。これによって、低いレベルであるにもかかわら
ず、残留しているパイロット信号を好適に検波・検出す
ることができ、より正確・精密な制御を実現できる。検
出側ミキサ23の入力ダイナミックレンジが狭くてもよ
い。
【0068】なお、遅延回路31の遅延時間は、分配回
路30内の信号分岐点から主増幅器5及び遅延回路12
を経て分配回路13内の信号結合点に至る経路にて生じ
る遅延時間と、等しくなるよう設定しておく。ベクトル
調整回路32における調整量については、分配回路13
内の信号結合点にて結合対象となる2種類の信号(図2
0中の“主信号”と図21中の“主信号”)とが同振幅
・逆位相となるよう設定しておくか、必要があれば、そ
のような振幅・位相関係が成り立つよう当該調整量を可
変制御する回路を設ける。
【0069】図23に、本発明の第6実施形態に係るフ
ィードフォワード増幅器の構成を示す。本実施形態も第
5実施形態と同様分配回路13から検出側ミキサ23へ
の入力中の“主信号”成分を除去抑圧する回路を備えて
いる。但し、第5実施形態では分配回路13として適当
な結合度を有するハイブリッド結合器等を用いることに
よって目的を達成していたのに対し、本実施形態では、
分配回路13と検出側ミキサ23との間に別途結合回路
33を設けることによって目的を達成している。結合回
路33は、分配回路13から供給される信号と分配回路
30から遅延回路31やベクトル調整回路32を介して
供給される信号とを結合させ、その結果得られる信号を
検出側ミキサ23に供給する。
【0070】図24〜図29に、第5及び第6実施形態
の変形例を示す。これらの図においては、図示の簡略化
のため、分配回路30又は3の近傍のみを示している。
第5及び第6実施形態を実施する際には、これらの図に
示す通り、分配回路30を設ける位置即ち“主信号”成
分を打ち消すためにフィードフォワードする信号を取り
出す位置を、多数の位置から選択できる。取り出すこと
ができる位置は、図19中の点E〜点Fの経路上の点、
点E〜点Gの経路上の点等のうち、上側及び下側パイロ
ット信号を含まず“主信号”を含む信号を取り出せる位
置である。
【0071】図24及び図25に示される例において
は、分配回路3から遅延回路6を経て方向性結合器7に
至る経路上に分配回路30を設けている。両図に明示さ
れている通り、遅延回路6と分配回路30の配置順序に
ついて実施上の制約はない。但し、図19及び図23に
比べれば図24の方が、また図24に比べれば図25の
方が、遅延回路31の遅延時間を短くすることができ
る。遅延回路31を遅延線により実現する場合には、遅
延時間が短ければ遅延線の長さを短くすることができ、
小型軽量化につながる。なお、第6実施形態を図25の
記載に従い変形したフィードフォワード増幅器と一見し
て類似する構成が、特開平11−177351号公報に
記載されている。しかし、当該公報に記載の構成は第2
パイロット信号を用いないことを前提としている。従っ
て、“主信号”に埋もれている第2パイロット信号を容
易に検出できるようにする、という発想については、何
ら開示も示唆もない。
【0072】また、分配回路3が入力信号をn分配(n
>2)する機能を有しているのであれば、図26に示す
ように、分配回路3の出力端子のいずれかを用いて遅延
回路31及びベクトル調整回路32側への出力としても
よい。
【0073】更に、図27〜図29に示されるように、
分配回路3から主増幅器5を経て方向性結合器7に至る
経路上に、分配回路30を設けてもよい。図19及び図
23に比べると図27の方が、図27に比べれば図28
の方が、図28に比べれば図29の方が、遅延回路31
の遅延時間を短くすることができる。
【0074】なお、図29に示したのは、主増幅器5が
複数の増幅器の縦続接続を含む場合にその接続点に分配
回路30を設ける、という例である。この例では、分配
回路30により取り出される信号が比較的大振幅となる
ため、“主信号”を打ち消すための信号処理が容易にな
り残留パイロット信号を比較的好適に取り出せる。
【0075】また、主増幅器5それ自体がフィードフォ
ワード増幅器である場合や、主増幅器5が複数の増幅器
の並列接続を含む場合等、主増幅器5の内部に分配回路
或いは方向性結合器が設けられている場合、当該分配回
路或いは方向性結合器を分配回路30として用いてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るフィードフォワ
ード増幅器の構成を示すブロック図である。
【図2】 同期検波回路の構成の一例を示すブロック図
である。
【図3】 比較誤差増幅器の構成の一例を示すブロック
図である。
【図4】 検出側ミキサの変形例を示すブロック図であ
る。
【図5】 第1実施形態における周波数配置の一例を示
す図である。
【図6】 図5に示した周波数配置下における歪成分除
去抑圧効果を示す図である。
【図7】 チャネル配置の一例を示す図である。
【図8】 第1実施形態における周波数配置であって図
7に示したチャネル配置下で採用できる周波数配置の一
例を示す図である。
【図9】 第1実施形態における周波数配置であって図
7に示したチャネル配置下で採用できる周波数配置の他
の一例を示す図である。
【図10】 上側及び下側パイロット信号の分離抽出原
理を示す図である。
【図11】 第1実施形態の変形例を示すブロック図で
ある。
【図12】 第1実施形態の変形例を示すブロック図で
ある。
【図13】 図12におけるAGC回路の特性の一例を
示す図である。
【図14】 本発明の第2実施形態に係るフィードフォ
ワード増幅器の構成を示すブロック図である。
【図15】 第2実施形態における周波数配置の一例を
示す図である。
【図16】 本発明の第3実施形態に係るフィードフォ
ワード増幅器の要部構成を示すブロック図である。
【図17】 第3実施形態における周波数配置の一例を
示す図である。
【図18】 本発明の第4実施形態に係るフィードフォ
ワード増幅器の要部構成を示すブロック図である。
【図19】 本発明の第5実施形態に係るフィードフォ
ワード増幅器の構成を示すブロック図である。
【図20】 第5実施形態における周波数配置の一例を
示す図である。
【図21】 第5実施形態にてフィードフォワードされ
る入力信号を示す図である。
【図22】 第5実施形態における主信号キャンセル原
理を示す図である。
【図23】 本発明の第6実施形態に係るフィードフォ
ワード増幅器の構成を示すブロック図である。
【図24】 第5及び第6実施形態の部分変形例を示す
図である。
【図25】 第5及び第6実施形態の部分変形例を示す
図である。
【図26】 第5及び第6実施形態の部分変形例を示す
図である。
【図27】 第5及び第6実施形態の部分変形例を示す
図である。
【図28】 第5及び第6実施形態の部分変形例を示す
図である。
【図29】 第5及び第6実施形態の部分変形例を示す
図である。
【図30】 従来技術に係るフィードフォワード増幅器
の構成を示すブロック図である。
【図31】 従来技術における制御回路の構成を示す図
である。
【図32】 従来技術における周波数配置の一例を示す
図である。
【図33】 従来技術の問題点の一つを示す図である。
【符号の説明】
1 入力端子、2 出力端子、3,13,30 分配回
路、4,32 ベクトル調整回路、5 主増幅器、6,
12,31 遅延回路、7,11 方向性結合器、8
利得調整回路、9 位相調整回路、10 補助増幅器、
20,21 発振回路、22 注入側ミキサ、23 検
出側ミキサ、24 狭帯域フィルタ、25 同期検波回
路、26 比較誤差増幅器、27 拡散信号発生器、2
8,29変調回路、33 結合回路、f 基本パイロ
ット信号の周波数、f 局部発振信号の周波数。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−56126(JP,A) 特開 平11−177351(JP,A) 特開 平6−85548(JP,A) 特開 平11−4123(JP,A) 特開2000−124839(JP,A) 特開 平7−283658(JP,A) 特表 平7−508152(JP,A) 国際公開99/045639(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 1/32

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主増幅器、主増幅器への入力信号の一部
    と主増幅器からの出力信号の一部とをその振幅及び位相
    の相互関係を調整して結合することにより歪信号を発生
    させる歪検出ループ、並びに歪信号と主増幅器からの出
    力信号とをその振幅及び位相の相互関係を調整して結合
    することにより低歪化出力信号を発生させる歪除去ルー
    プを備えるフィードフォワード増幅器にて用いられ、主
    増幅器にて発生した歪成分の低歪化出力信号中における
    残留分が抑圧されるよう歪検出ループ及び歪除去ループ
    に対し制御信号を供給して上記調整動作を制御する制御
    回路であって、 局部発振信号を用いて基本パイロット信号をアップコン
    バートすることにより和周波数及び差周波数に係る上側
    及び下側パイロット信号を発生させ、発生させた上側及
    び下側パイロット信号を、歪除去ループにて結合対象と
    される各信号中に入り込むこととなるよう歪検出ループ
    内に注入する注入側ミキサと、 低歪化出力信号の一部を入力し、局部発振信号を用いて
    この低歪化出力信号を同相及び直交位相でダウンコンバ
    ートすることにより利得及び位相の誤差信号を発生させ
    る検出側ミキサと、 基本パイロット信号を参照信号としてこれらの誤差信号
    を同期検波することにより歪除去ループに対する上記制
    御信号を発生させる同期検波回路とを備え、 上側パイロット信号の周波数と下側パイロット信号の周
    波数との間にフィードフォワード増幅器にて増幅すべき
    信号の周波数帯域のうちの少なくとも一部が含まれるこ
    ととなるよう、局部発振信号及び基本パイロット信号の
    基本周波数が設定されていることを特徴とする制御回
    路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の制御回路において、 フィードフォワード増幅器にて増幅すべき信号に対応す
    る成分を含み上側及び下側パイロット信号を含まない信
    号の逆相加算によって、検出側ミキサに入力される低歪
    化出力信号から主増幅器への入力信号に対応する成分を
    除去する回路を備えることを特徴とする制御回路。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の制御回路におい
    て、 上側及び下側パイロット信号のスペクトルが有意な幅を
    有する周波数帯域に拡散するよう、局部発振信号及び基
    本パイロット信号のうち少なくとも一方をスペクトル拡
    散変調する変調回路を備えることを特徴とする制御回
    路。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の制御回路において、 同期検波回路に入力される参照信号がそのスペクトルが
    拡散していない信号となるよう上記変調回路を設け、 同期検波回路に入力される誤差信号がそのスペクトルが
    拡散していない信号となるよう当該誤差信号をスペクト
    ル逆拡散変調する回路を設けたことを特徴とする制御回
    路。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれか記載の制御回
    路において、 上側及び下側パイロット信号の少なくとも一部がフィー
    ドフォワード増幅器にて増幅すべき信号の周波数帯域内
    に入り込むよう、局部発振信号及び基本パイロット信号
    の基本周波数又は周波数帯域が設定されていることを特
    徴とする制御回路。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか記載の制御回
    路において、 検出側ミキサにて得られる誤差信号から基本パイロット
    信号と同一の又はその近傍の周波数成分を抽出し誤差信
    号として同期検波回路に供給するフィルタを備えること
    を特徴とする制御回路。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか記載の制御回
    路において、 局部発振信号の周波数が、フィードフォワード増幅器に
    て増幅すべき信号の周波数帯域に属し、 基本パイロット信号の周波数が、局部発振信号の周波数
    より低いことを特徴とする制御回路。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の制御回路において、 局部発振信号の周波数が、フィードフォワード増幅器に
    て増幅すべき信号の周波数帯域のほぼ中央に位置し、 基本パイロット信号の周波数が、周波数帯域の1/2以
    上であることを特徴とする制御回路。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の制御回路において、 主増幅器への入力信号の周波数帯域が、それぞれ所定の
    チャネル幅を有する複数のチャネルに区分されており、 局部発振信号の基本周波数が、チャネルとチャネルの間
    に設けられているチャネル分離帯域内に属し、 基本パイロット信号の基本周波数が、チャネル幅の自然
    数倍の周波数であることを特徴とする制御回路。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか記載の制御
    回路において、 局部発振信号を発振する第1の発振回路と、基本パイロ
    ット信号を発振する第2の発振回路とを備えることを特
    徴とする制御回路。
  11. 【請求項11】 主増幅器、主増幅器への入力信号の
    一部と主増幅器からの出力信号の一部とをその振幅及び
    位相の相互関係を調整して結合することにより歪信号を
    発生させる歪検出ループと、歪信号と主増幅器からの出
    力信号とをその振幅及び位相の相互関係を調整して結合
    することにより低歪化出力信号を発生させる歪除去ルー
    、主増幅器にて発生した歪成分の低歪化出力信号中
    における残留分が抑圧されるよう歪検出ループ及び歪除
    去ループに対し制御信号を供給して上記調整動作を制御
    する制御回路とを備え、 制御回路が、請求項1乃至10のいずれか記載の制御回
    路である ことを特徴とするフィードフォワード増幅器
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