JP3529892B2 - 燃料容器および燃料パイプ - Google Patents

燃料容器および燃料パイプ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体、溶剤等の透過防
止性能(バリア性)及び耐衝撃性に優れた、とくに含酸
素系有機化合物と炭化水素との混合物、例えばメタノー
ル含有ガソリンに対するバリアー性に優れた燃料容器ま
たは燃料パイプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧品、食品、医療品或いは空気
により変質しやすい化学薬品等を収容するため、様々な
熱可塑性積層体から成る合成樹脂多層容器や、バリア性
の成分を含有した単層容器等が知られている。そして、
また一方では、近年、例えば、自動車等車両の燃料タン
クなどのように、その軽量化および成形加工の容易化を
計るべくプラスチック製のものが提案され実用化されつ
つある。プラスチック製燃料タンクは、ポリエチレン製
単層型が普及しているが、比較的高い透過性を有する欠
点がある。これに対し、従来より、ポリエチレン製タン
クにスルホン処理や、フロン処理によりバリアー性を向
上させる方法や、ポリエチレンにバリアー性を有する物
質を混入させる方法、また、一方では、多層構造体に
し、バリアー層にナイロンを用い、その両側に接着材層
を介して高密度ポリエチレン層を設けた3種5層構造が
提案されている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】ところが、バリア性
の成分を含有した単層容器の場合、必要とする薬品に対
するバリア性が不足していたり、積層体とした場合に
は、容器全体の耐衝撃性が不足すると言う欠点を有して
いる。また、一方では、近年の環境汚染に対する規制強
化の中で、大気汚染防止およびガソリンの消費節約の観
点から、オクタン価改良のために米国中心に使用されて
いるメタノール、MTBE(メチルターシャルブチルエ
ーテル)等をブレンドしたガソリン(以下ガスホールと
略記する)やガソリンタンクの使用時に、タンク全体か
らのガソリン透過量が増大すると言う欠点を有してお
り、これらの欠点の改良が望まれている。これを改良す
る手段として、上記ポリエチレンとナイロンとの積層体
では、ガスホールに対するバリアー性に問題がある。ま
た、ポリエチレンにナイロンを混合して同時に溶融押し
出し、ポリエチレン層中にナイロンを不連続の薄層状に
分散する方法では、ガスホールに対するバリアー性が不
足し、ポリエチレン単層にスルホン処理や、フッ素処理
する方法では、ガスホールに対するバリアー性の不足
や、ガソリン中の水分により透過性が増大する問題があ
る。さらには、ポリエチレンとエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体(以下EVOHと略記する)の多層タンク
やパイプ等の場合には、ガソリン、ガスホールに対する
バリアー性には優れるものの、形状や構成によっては、
耐衝撃性が不足している。
【0004】しかして、本発明の目的は、バリア性を低
下せさること無く、耐衝撃性を向上させ、特に燃料容器
または燃料パイプに関しては、ガソリンのみならず、ガ
スホールに対しても充分な透過防止性能と、さらには、
耐衝撃性を付与することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、エチレン−
ビニルアルコール共重合体(a)50〜95重量%およ
びエチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重
合体(b)5〜50重量%からなる樹脂組成物層、また
は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(a)、エチ
レン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体お
よび(a)、(b)以外の熱可塑性樹脂(c)からな
り、各成分の重量比が下記(I)および(II)を満足す
る樹脂組成物層を有する燃料容器またはパイプを提供す
ることによって達成される。 5/95≦[(b)+(c)]/(a)≦ 50/50 ……(I) 10/90≦ (b)/(c) ≦ 90/10 ……(II) なお、ここでバリア性とは、酸素などのガスバリア性、
ガソリンなどの燃料のバリア性、フロンガス等のバリア
性を意味する。
【0006】本発明によれば、ガソリン、ガスホールに
対するバリアー性に優れ、なおかつ耐衝撃性に優れた特
性を付与することができる。これにより、環境問題に適
合するばかりか、実際の使用時における安全性を大きく
高めるものである。
【0007】本発明において、EVOHとはエチレン−
ビニルエステル共重合体鹸化物であり、エチレン含量は
20〜80モル%が好ましく、さらに好適には20〜7
0モル%、最適には20〜65%であり、またビニルエ
ステル成分の鹸化度は80%以上が好ましく、さらに好
適には85%以上、最適には90%以上である。エチレ
ン含量が20モル%未満では溶融成形性が悪く、バリア
ー性及び熱安定性が悪くなる。ビニルエステルとしては
酢酸ビニルが代表的なものとしてあげられるが、その他
の脂肪酸ビニルエステル(プロピオン酸ビニル、ピバリ
ン酸ビニルなど)も使用できる。また、EVOHに共重
合成分としてビニルシラン化合物0.0002〜0.2
モル%を含有する場合は共押し出しする際の基材樹脂と
の溶融粘性の整合性が改善され、均質な共押し出し多層
フィルムの製造が可能だけでなく、EVOH同士をブレ
ンドに使用する際の分散性が改善され成形性などの改善
の面で有効である。ここで、ビニルシラン系化合物とし
ては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキ
シ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルメトキシシ
ランが挙げられる。なかでも、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシランが好適に用いられる。さ
らに、本発明の目的が阻害されない範囲で、他の共単量
体[例えば、プロピレン、ブチレン、不飽和カルボン酸
又はそのエステル{(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リル酸エステルメチル、エチルなど}、ビニルピロリド
ン(N−ビニルピロリドンなど)を共重合することもで
きる。また、本発明に用いるEVOHの好適なメルトイ
ンデックス(MI)(210℃、2160g荷重下で測
定した値;融点が210℃付近あるいは210℃を越え
るものは2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測
定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、メルトイ
ンデックス(対数)を縦軸としてプロットし、210℃
に外挿した値)は、0.1〜50g/10分、最適には
0.5〜20g/10分である。本発明においてはEV
OHは、エチレン含有量あるいは/及び鹸化度の異なる
1種あるいはそれ以上のEVOHをブレンドして用いる
事がより好適な場合がある。
【0008】本発明においては、エチレン−アクリル酸
エステル−無水マレイン酸共重合体(以下E−EA−M
Anと略す)(b)としては、各成分の組成比が特に限
定されるものではないが、エチレン成分10〜97/重
量%、アクリル酸エステル成分1〜50重量%、無水マ
レイン酸成分1〜50重量%が好ましい。さらに好適に
はエチレン成分25〜95重量%、アクリル酸エステル
成分2〜45重量%、無水マレイン酸成分1〜30重量
%の範囲から選ばれる。また、メルトインデックスも、
特に限定されるものではないが、0.5〜100g/1
0分(210℃、2160g荷重下)が好適である。こ
こでアクリル酸エステル成分としては、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エステル、アクリル酸ブチル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸シク
ロヘキシルなどがあげられる。
【0009】本発明においては、エチレン−ビニルアル
コール共重合体(a)及び、エチレン−アクリル酸エス
テル−無水マレイン酸共重合体(b)以外の熱可塑性樹
脂(c)としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレ
ン、ポリアミド系樹脂、飽和ポリエステル系樹脂(ポリ
エチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂
等があげられるが、ポリオレフィンが特に好適である。
これらの(c)成分を、添加することにより、コストダ
ウン、耐ストレスクラック性、接着性、耐衝撃性等必要
に応じて改良する事も可能である。また、これら(c)
成分をエチレン−ビニルアルコール共重合体(a)と均
一に混合することは、相溶性が良くないため通常困難を
伴い、優れた成形体を得ることはむずかしいが、本発明
では(c)成分を配合しても、耐衝撃性の優れた、しか
もバリアー性の優れた成形体を得ることができる。この
ことは後述する実施例からも明らかである。
【0010】本発明で(c)成分として用いられるポリ
オレフィン系樹脂としては、主として高密度もしくは低
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1な
ど、およびエチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセ
ン−1、などから選ばれたα−オレフィン同士の共重合
体であるが、これらα−オレフィンとの共重合成分とし
て、ジオレフィン、N−ビニルカルバゾール、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロ
ニトリル、ビニルエーテル、などのビニル化合物、マレ
イン酸、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フ
マル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸、そのエス
テルおよびその酸無水物あるいはこれらにヒドロキシル
基またはエポキシ基を付加したものなどがあげられ、例
えばグラフト可能なモノマーとポリオレフィンとの共重
合体やα−オレフィン/α,β−不飽和カルボン酸共重
合体とイオン性金属化合物との反応物であるアイオノマ
ー樹脂などのα−オレフィンが50重量%以上の共重合
体などがあげられる。これらのポリオレフィン系樹脂は
それぞれ単独で用いることもできるし、また2種以上を
混合して用いることもできる。
【0011】本発明で(c)成分として用いられるポリ
アミド系樹脂としては、アミド結合を有する重合体であ
って、例えば、ポリカプロアミド(ナイロン−6)、ポ
リウンデカンアミド(ナイロン−11)、ポリラウリル
ラクタム(ナイロン−12)、ポリヘキサメチレンアジ
パミド(ナイロン−6,6)、ポリヘキサメチレンセバ
カミド(ナイロン−6,12)の如き単独重合体、カプ
ロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン−6
/12)、カプロラクタム/アミノウンデカン酸共重合
体(ナイロン−6/11)、カプロラクタム/ω−アミ
ノノナン酸共重合体(ナイロン−6/9)、カプロラク
タム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合
体(ナイロン−6/6,6)、カプロラクタム/ヘキサ
メチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジ
アンモニウムセバケート共重合体(ナイロン−6/6,
6/6,12)の如き共重合体などがあげられる。これ
らのポリアミド系樹脂は、それぞれ単独で用いることも
できるし、2種以上を混合して用いることもできる。
【0012】熱可塑性樹脂(c)は、異なった種類の樹
脂、例えば、ポリオレフィン系樹脂とポリアミド系樹
脂、具体的にはナイロン−6と低密度ポリエチレン等
を、目的に応じて、2種以上混合して用いることもでき
る。
【0013】また、本発明の樹脂組成物には、本発明の
効果を増進させるためにハイドロタルサイト系化合物、
ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系熱安定
剤、高級脂肪族カルボン酸の金属塩(たとえば、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等)の一
種または二種以上を樹脂組成物に対し0.01〜1重量
%添加することは好適である。またリチウムイオン、ナ
トリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イ
オンをEVOH(a)に対し5〜5000ppm、好適
には10〜500ppm、含有させることも本発明の効
果を増進させるのに効果的である。アルカリ金属化合物
としては、一価金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カル
ボン酸塩、燐酸塩、金属錯体等があげられ、具体的に
は、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、燐酸ナトリウム、
燐酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸
カリウム、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩等があ
げられ、好適には、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、燐
酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カ
リウムがあげられる。
【0014】また、本発明の樹脂組成物に必要に応じて
添加剤を配合することもできる。このような添加剤の例
としては、酸化防止剤、可塑剤、熱安定剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、フィラー、あるいは他
の高分子化合物を挙げることができ、これらを本発明の
作用効果が阻害されない範囲でブレンドすることができ
る。添加剤の具体的な例としては次の様なものが挙げら
れる。 酸化防止剤:2,5−ジ−t−ブチルハイドロキン、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4’−
チオビス−(6−tert−ブチルフェノール)、2,
2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−
ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3’,5’
−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、4,4’−チオビス−(6−tert
−ブチルフェノール)等。 紫外線吸収剤:エチレン−2−シアノ−3,3’−ジフ
ェニルアクリレート、2−(2’ヒドロキシ−5’−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−te
rt−ブチル−5’−メチルフェニル)5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキトシキベンゾフ
ェノン等。 可塑剤:フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル
酸ジオクチル、ワックス、流動パラフィン、リン酸エス
テル等。 帯電防止剤:ペンタエリスリットモノステアレート、ソ
ルビタンモノパルミテート、硫酸化ポリオレフィン類、
ポリエチレンオキシド、カーボワックス等。 滑剤:エチレンビスステアロアミド、ブチルステアレー
ト等。 着色剤:カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリ
ドン、インドリン、アゾ系顔料、ベンガラ等。 充填剤:グラスファイバー、アスベスト、バラストナイ
ト、ケイ酸カルシウム等。 また、他の多くの高分子化合物も本発明の作用効果が阻
害されない程度にブレンドすることもできる。
【0015】本発明における(a)、(b)および
(c)の各成分の組成比率は、(a)、(b)からなる
2成分系の場合には、エチレン−ビニルアルコール共重
合体(a)50〜95重量%、好ましくは70〜90重
量%、エチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸
三元共重合体(b)5〜50重量%、好ましくは10〜
30重量%であり、また(a)、(b)および(c)か
らなる3成分以上の系の場合には、その配合比(重量
%)が下記(I)および(II)を満足することが重要
で、好ましくは下記式(I’)および(II’)を満足す
ることである。 5/95≦[(b)+(c)]/(a)≦ 50/50 ……(I) 好ましくは、 10/90≦[(b)+(c)]/(a)≦ 45/55 ……(I’) また、 10/90≦(b)/(c)≦ 90/10 ……(II) 好ましくは 30/70≦(b)/(c)≦ 70/30 ……(II’)
【0016】本発明においては、前記樹脂組成物層を用
いることにより目的とする燃料容器または燃料パイプを
得ることができる。容器またはパイプとしては、前記組
成物層を有する多層構造体であることが、本発明の目
的、作用効果を達成する上で好適である。ここで多層構
造体とは、(a)と(b)とよりなる樹脂組成物層また
は(a)、(b)および(c)よりなる樹脂組成物層を
少なくとも一層含み、これに熱可塑性樹脂層を積層した
ものである。この場合、スクラップ回収層、接着樹脂層
を必要に応じ設けることができる。本発明の樹脂組成物
層を(B)、熱可塑性樹脂層を(H)、スクラップ回収
層(R)、接着性樹脂層(A)とするとき、次のような
層構成の多層構造体が代表例としてあげられる。
【0017】2層 H/B 3層 H/A/B、 R/A/B、 H/B/R、 H
/B/H 4層 H/R/A/B、 H/R/B/H、 H/R/
B/R 5層 H/R/A/B/H、 H/R/A/B/R、
H/R/B/A/H H/A/B/A/H、 H/R/B/R/H 6層 H/R/A/B/A/H、 H/R/A/B/A
/R 7層 H/R/A/B/A/R/H ただし、層構造は、上記に限定されるものではない。
【0018】熱可塑性樹脂層(H)に用いられる熱可塑
性樹脂としては前記した熱可塑性樹脂(c)が例示さ
れ、また、EVOH(a)も例示される。これらのうち
高密度ポリエチレン、とくにメルトインデックス(21
0℃、2160g荷重下)が0.005〜1g/10
分、好適には0.01〜0.5g/10分の高密度ポリ
エチレンが前記樹脂組成物層と積層された場合優れた耐
衝撃性を付与することができるので好適である。ここで
高密度ポリエチレンとは、たとえばチグラー触媒を用
い、高圧または中圧法により得られるもので、密度0.
941〜0.965g/cm3、好適には0.945〜
0.96g/cm3を示すものである。また、接着性樹
脂層(A)に使用される接着性樹脂としては、特に限定
されるものではないが、ポリウレタン系、ポリエステル
系一液型あるいは二液型硬化性接着剤、不飽和カルボン
酸またはその無水物(無水マレイン酸など)をオレフィ
ン系重合体または共重合体[ポリエチレン{低密度ポリ
エチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L
LDPE)、超低密度ポリエチレン(SLDPE)}、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)ア
クリル酸エステル(メチルエステル、またはエチルエス
テル)共重合体]にグラフトしたものが、好適に用いら
れる。
【0019】また、スクラップ回収層(R)の回収物と
しては、本発明の多層容器を用いて、中空容器、管状容
器、および管状体をさらに加工しての包装容器などの成
形品の形にする場合の成形ロス部分や、一般消費者に使
用された後のスクラップ回収品の粉砕物等がある。本発
明の多層構造体を得る方法としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、一般のポリオレフィンの分野に
おいて実施されている成形方法、例えば、Tダイ成形、
インフレーション成形、吹き込み成形、スタンピング成
形、ブロー成形、延伸ブロー成形、軸延ブロー成形、射
出成形等があげられ、特に、共押出成形、共射出成形が
好適であるが、押出コーチング成形、ドライラミネート
成形も採用できる。このうち、共押出シート成形法、共
押出パイプ成形法、共押出成形法、共押出ブロー成形法
などが好適であり、特に共押出ブロー成形法が好適であ
る。
【0020】また、多層構造体の厚み構成に関しても特
に限定されるものではないが、成形性およびコスト等を
考慮した場合、全体厚みに対する本発明による樹脂組成
物からなる層の厚み比率(全体の層厚みに対する)は、
1〜30%程度が好適である。本発明の樹脂組成物層を
有する構造体、特に前記した多層構造体は、耐衝撃性が
優れ、さらに各種燃料のバリアー性、ガスバリアー性が
優れている。このことは、後述する実施例からも明らか
である。
【0021】本発明において燃料容器とは、自動車、オ
ートバイ、船舶、航空機、発電機及び工業用、農業用機
器に搭載された燃料容器、もしくは、これら燃料容器に
燃料を補給するための携帯用容器、さらには、これら稼
働のために用いる燃料を保管のための容器を意味する。
また燃料パイプとは、上記に搭載された燃料容器、もし
くは、これら燃料容器に燃料を補給するための携帯用容
器、さらには、これら稼働のために用いる燃料を保管の
ための容器等に付随したパイプ、もしくは、それ自体独
立したパイプを意味する。また燃料としてガソリン、メ
タノールおよび/またはMTBE等をブレンドしたガソ
リンが代表例としてあげられるが、その他の重油、石
油、なども例示される。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明する。 実施例1酢酸ナトリウムを350ppm(ナトリウムイ
オンとして約98ppm)含有するEVOH{エチレン
量27モル%、けん化度99.6%、メルトインデック
ス2.0g/10分(210℃、2160g荷重)}
(a)80重量%と、エチレン(60重量%)−アクリ
ル酸エチル(36重量%)−無水マレイン酸(4重量
%)三元共重合体{MI=6.1g/10分(210
℃、2160g荷重)}(b)20重量%とをドライブ
レンドした後、30mmφの2軸押出機を用いて溶融混
練しペレット化を行った。ここで得られたペレットをバ
リアー層とし、高密度ポリエチレン(HDPE){MI
=0.17g/10分(210℃、2160g荷重)、
密度0.96g/cm3)、三井石油化学製「HZ82
00B」}を外層にし、さらに、接着層(AD)に変性
ポリエチレン{MI=1.0g/10分(210℃、2
160g荷重)、三井石油化学製「アドマーGT4」}
を用い、共押出ブロー成形にて3種5層(HDPE/A
D/バリアー層/AD/HDPE=1169μ/50μ
/60μ/50μ/1169μ)の500cc多層容器
を得た。また、前記と同一の素材を使用し、T型ダイを
備えた共押出機を用いて、3種5層(HDPE/AD/
バリアー層/AD/HDPE=100μ/1μ/25
μ/10μ/100μ)の多層シートを得た。
【0023】実施例2および8 実施例1においてEVOH(a)とE−EA−MAn
(b)の配合比を表1に示す比率に変えた以外は、実施
例1と同様の条件で多層容器およびシートを得た。
【0024】実施例3〜7 実施例1において、EVOH(a)とE−EA−MAn
(b)の配合比を表1に示す比率に変え、さらに、表1
に示した成分(c)及び配合比にて添加し、溶融混練以
外は、実施例1と同様の条件で多層容器およびシートを
得た。
【0025】実施例9 実施例1において、E−EA−MAn(b)をエチレン
(93重量%)−アクリル酸エチル(5重量%)−無水
マレイン酸(2重量%)三元共重合体{MI=6.6g
/10分(210℃、2160g荷重)}(b)に変更
した以外は、実施例1と同様の条件で多層容器およびシ
ートを得た。
【0026】比較例1〜3 実施例1において(a)成分、(b)成分および(c)
成分の配合比を表2に示す比率に変えた以外は、実施例
1と同様の条件で多層容器およびシートを得た。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】樹脂 PE:高密度ポリエチレン{密度0.96g/cm3
MI=0.20g/10分(210℃、2160g荷
重)、三井石油化学製「HZ5100B」}、PP:ポ
リプロピレン{MI=5g/10分(210℃、216
0g荷重)、宇部興産製「J109G」}、PA:6−
ナイロン{MI=1g/10分(210℃、2160g
荷重)、東レ製「CM1046−X04」}、IO:ア
イオノマー{MI=9.9g/10分(210℃、21
60g荷重)、三井デュポン製「ハイミラン165
2」}、PET:ポリエステルエラストマー{MI=1
5g/10分(210℃、2160g荷重)東洋紡製
「P40H」}
【0030】試験及び測定を以外の方法にて行った。 バリアー性試験 共押出しして得られた、3種5層{HDPE(100
μ)/AD(10μ)/ハリアー層(25μ)/AD
(10μ)/HDPE(100μ)}の多層シートを用
いて作成したパウチ(形状12×20cm)にモデルガ
ソリン{トルエン(42.5重量%):イソオクタン
(42.5重量%):メタノール(15重量%)にて混
合、容量110ml}を入れて、20℃−65%RHの
雰囲気下に放置して、2週間後のパウチ重量減少量を求
めた。(n=5)
【0031】ボトル落下試験 共押出ブロー成形にて得た3種5層{HDPE(116
9μ)/AD(50μ)/バリアー層(60μ)/AD
(50μ)/HDPE(1169μ)}の500cc多
層容器に、水を充填しコンクリート上に落下させ、ボト
ルの破壊する落下高さを求めた。(n=20)
【0032】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物を用いた構造体、と
くに多層構造体は、EVOH(a)を単独で用いた場合
に比べ、耐衝撃性が優れており、さらにガソリンなどの
燃料に対するバリアー性も遜色がない。したがって、機
械的強度、とくに耐衝撃性が要求され、さらにバリアー
性が要求される自動車の燃料タンク、燃料パイプ等に極
めて有効である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08 B32B 27/00 - 27/42 F16L 9/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
    (a)50〜95重量%エチレン−アクリル酸エステ
    ル−無水マレイン酸共重合体(b)5〜50重量%及び
    (a)に対し5〜5000ppmのアルカリ金属イオン
    を含有する樹脂組成物層を有する燃料容器または燃料パ
    イプ。
  2. 【請求項2】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
    (a)、エチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン
    酸三元共重合体(b)前記(a)、(b)以外の熱可
    塑性樹脂(c)及び(a)に対し5〜5000ppmの
    アルカリ金属イオンを含有し、各成分の重量比が下記
    (I)および(II)を満足する樹脂組成物層を有する燃
    料容器または燃料パイプ。 5/95≦[(b)+(c)]/(a)≦ 50/50 ……(I) 10/90≦ (b)/(c) ≦ 90/10 ……(II)
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂(c)が、ポリオレフィン
    系樹脂、ポリアミド系樹脂及び飽和ポリエステル系樹脂
    から選択される少なくとも1種の樹脂である請求項2記
    載の燃料容器または燃料パイプ。
  4. 【請求項4】 共押出成形法により成形されることを特
    徴とする請求項1または2記載の燃料容器または燃料パ
    イプの製造方法。
  5. 【請求項5】 共押出成形法が、共押出ブロー成形法で
    ある請求項4記載の燃料容器または燃料パイプの製造方
    法。
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