JP3529825B2 - ポリエステル仮撚スラブからなる紡毛ツィード調織編物 - Google Patents
ポリエステル仮撚スラブからなる紡毛ツィード調織編物Info
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Description
凸感のある表情およびソフトでウールライクな風合を有
する仮撚スラブ糸からなる紡毛ツィード調織編物に関す
る。
から知られている。意匠性を高めるための凹凸感やシッ
クアンドシン糸による濃淡差が得られるもの、あるいは
形態安定性に主眼を置いたものなど多くの提案がなされ
ている。しかしながら、いずれも同部属(同系色)染料
に限定されるため、濃淡はあるもののコントラストが小
さくおとなしい色調感しか得られない。また、形態安定
性に主眼を置いたものでは捲付部分がハードになる傾向
があり、ソフトな風合は得られにくい。
9−50766号公報、特開昭61−252334号公
報、特公平2−68324号公報および特開平3−13
0423号公報に、捲付糸にシックアンドシン糸を使用
することによって色彩変化と形態変化を付与した仮撚ス
ラブ糸が提案されているが、いずれもカチオン染料には
不染のため、色調感としては同系色の範囲内でしかな
い。また、特公昭59−50766号公報にはシックア
ンドシン糸を高収縮糸とすることによってスラブ部分を
固定する効果、特公平2−68324号公報にはシック
アンドシン糸の不均一な熱収縮挙動を利用し、スラブ部
が開花状で嵩高となる形態的効果と、部分的融着により
スラブ部の収束性を上げる効果も指摘している。しか
し、どちらの場合もスラブ部分を固定するため、どちら
かといえば麻ライクな雰囲気であり、いわゆるソフトで
ウールライクな風合は得られない。
な色調感とソフトでウールライクな風合を有する仮撚ス
ラブ糸からなる紡毛ツィード調織編物を提供せんとする
ものである。とくに捲付糸にシックアンドシン糸を使用
することによる長杢の効果、さらにアルカリ減量加工に
よる毛羽の発生や風合のソフト化および異属染料の同時
使用とその染色法の応用等の技術的手段の夫々を相乗的
に作用させることによって、より自然に近い複雑多彩な
色調感を付与しようとするものである。
チオン染料に可染のポリエステルフィラメントとカチオ
ン染料に不染のポリエステルフィラメントからなる芯糸
及びスペクトログラフで見る周期が30cm以上であるカ
チオン染料に不染のシックアンドシンポリエステルフィ
ラメントの捲付糸からなり、かつ道中部の任意の1cm間
に少なくとも3色以上を呈する異色部分を有し、100
0個/m以上、好ましくは1500個/m以上の開端毛
羽を有する仮撚スラブからなる織編物を要旨とするもの
である。なお、本発明における異色とは同一色で濃淡に
差があるものをも含めて異色と言い、その判断基準は、
色相の異なるものは目視で判断し、同一色相の場合や、
単なる目視では判断しにくい場合ではJIS−L080
5変退色用グレースケールを用いた視覚判定で4級以上
(ここで4級以上とは、4級〜1級を意味する)の差を
有するものは異色であると判断する。本発明において
は、道中部の1cmあたりに3色以上の色が確認されるこ
とが重要であり、1cmを越える範囲で3色以上が観察さ
れても、本発明の効果が十分に達成できない。また、仮
撚スラブの開端毛羽の個数は、織編物から解舒した仮撚
スラブについて任意の1cmを拡大して計測し、同様に1
0か所以上測定してものの平均値をいう。
リエステルフィラメントとカチオン染料に不染のポリエ
ステルフィラメントからなる芯糸及びスペクトログラフ
で見る周期が、30cm以上であるカチオン染料に不染の
シックアンドシンポリエステルフィラメントの捲付糸か
らなる仮撚スラブ含む織編物をアルカリによって5〜3
0%減量加工し、ついで、カチオン染料及び分散染料の
配合染料により100〜120℃で染色し、引き続き1
30〜140℃で2段染色することによって得られるも
のである。
期が30cm以上のシックアンドシンタイプのポリエステ
ルフィラメントを捲付糸に使用することは、単に杢模様
付与のためだけではなく、仮撚をすることによって糸に
凹凸感を付与し、ソフトでウールライクな風合を得ると
同時に、アルカリによる減量加工を併用することによっ
てシック部が早く減量されるため、スラブ部分の捲付が
ソフトになり、さらに開端毛羽を多数(1000個/m
以上)発生して、より自然な紡毛ツィード調になること
が大きな特長である。開端毛羽が1000個/m未満で
は、暖かみやカジュアル感に欠けるため好ましくない。
また、捲付糸がシックアンドシン糸であるため、仮撚ス
ラブ同志で双糸使いとしたり仮撚スラブと他の糸との合
撚糸として製編織した後、アルカリによる減量加工を施
すと、スラブ同志の重なりによって凹凸感がさらに強調
され、さらに多数の開端毛羽も発生してカジュアル調の
雰囲気が一層助長されるという特徴も有する。
シン周期の長い、スペクトログラフで見る周期が30cm
以上のシックアンドシンポリエステルフィラメントを使
用することでスラブ部分の杢模様も一段と大柄で明瞭と
なり、紡毛ツィードに似たカジュアル調雰囲気の織編物
が得られる。一方、周期が30cm未満の場合は、スラブ
の長さや頻度にもよるが、杢模様が短くこなれてしま
い、コントラストのある多彩な色調感が得られず、パン
チの効いたいわゆるカジュアル調雰囲気とはならない。
ドシンポリエステルフィラメントや、カチオン可染のポ
リエステルフィラメント、あるいは通常のカチメラポリ
エステルフィラメントなどでも、多彩な色調感は得られ
るが、色彩変化が小さすぎていわゆる紡毛ツィード調の
雰囲気は得られず好ましくない。
エルベガー社で開発されたウスタースペクトログラフを
意味し、ノーマルテストにおいて、糸送り速度25m/
分、チャートレンジ25%で測定したときの値である。
このスペクトログラフは糸の斑ピッチを知るのに有効な
手段であり、詳細は「斑の理論と実際」第255〜37
2頁(繊維機械学会発行)に記載されている。
エステルフィラメントは単繊維間でシックアンドシンの
位相が異なる、所謂単糸分散タイプであっても良いし、
また位相が同じであるいわゆるヤーン分散タイプであっ
ても良い。
ニールは仮撚数や温度あるいは捲付張力などによっても
異なるが、あまり細デニールだと捲付が強くなる傾向が
あり、ソフト感に乏しくなる。逆に太デニールだと捲付
が緩くなって品位不安定となる。従って、本発明におい
ては、捲付糸のデニールをD1 とし、芯糸のデニールを
D2 とするときD1 /D2 が0.3〜1.2となるよう
に夫々のデニールを選択することが好ましく、特に望ま
しくは0.4〜1.0である。
風合を得るためには、製織工程時にシゴかれてもスラブ
部分が動くことのないように、双糸もしくは交撚などの
合撚糸使いとすることが極めて有効であり、単糸使いを
前提とした場合よりも相当にソフトに巻き付けることが
できることは言うまでもない。
ステルフィラメントは、スペクトログラフで見る周期が
30cm以上であれば、いかなる製造方法によって得られ
るものでも差支えないが、例えば、平均粒子径0.4μ
mのSiO2 を1wt%含有する〔η〕が0.65のポ
リエステルポリマーを紡糸速度1950m/分で紡糸
し、引き続き延伸温度60℃、セット温度120℃、延
伸倍率1.55倍で延伸した後、さらに引き続き1.1
倍に延伸して得ることができる。
ラブで得るため、本発明においては芯糸にカチオン可染
ポリエステルおよびカチオンに不染のポリエステルが混
在している必要がある。カチオン可染タイプとカチオン
に不染タイプのポリエステルを混在させることで、カチ
オン染料と分散染料の異色配合染色が可能であり、さら
に後述のシックアンドシン捲付糸の染色濃度差との複合
により、自然で多彩な色調感となり、いわゆる紡毛ツィ
ード調の織編物が得られるものである。
ては、仮撚スラブ全体の10〜70%であることが好ま
しく、特に望ましくは15〜50%である。10%未満
では異色感が乏しく、また、70%を越えると全体的に
濃度の高い部分が多すぎてコントラストのある多彩な色
調感が得られにくい。
マーとしては、特に限定されないが、例えば、5−ナト
リウムスルフォイソフタル酸を1〜5モル%共重合した
通常のカチオン可染のポリマーを使用することができ
る。さらに必要に応じて、種々の無機物質(微粒子)を
含有したものでも使用できる。またデニール、繊維断
面、フィラメントカウント数などはとくに規定されるも
のではなく、所望により種々のものが使用でき、通常の
延伸糸でも良いし高速紡糸タイプのものでも良い。さら
にまたシックアンドシンタイプのものでも良い。
いわゆる通常のポリエステルであるポリエチレンテレフ
タレートが使用でき、カチオン染料に不染のものであれ
ばイソフタル酸などの第3成分を共重合した変性ポリエ
ステルポリマーとの混合使用でも良い。さらに種々の無
機微粒子を含有したものでも使用可能である。またこの
場合もデニール、繊維断面、フィラメントカウント数な
どはとくに規定されるものでなく、種々のものが使用で
きる。通常の延伸糸でも良いし、高速紡糸タイプのもの
でもよく、さらにまた、シックアンドシンタイプにした
ものでも良い。
合わせを考慮することでさらにソフトでウールライクな
風合を得ることができる。即ち、捲付糸に使用する糸の
デニールをD1 、芯糸に使用する糸のデニールをD2 と
するとき、D1 /D2 が0.3〜1.2の範囲、好まし
くは0.4〜1.0の範囲であることが望ましい。芯糸
と捲付糸の太さのバランスとシックアンドシンを含むこ
とで、アルカリ減量加工や2段染色法との併用で多彩な
色調と凹凸のあるソフトでウールライクな風合を得るこ
とができる。
件などによっても異なるが、捲付部分が強固になるとと
もに凹凸の程度も小さくなり、ソフトでウールライクな
風合が得られにくい。一方、1.2を越えるとバランス
が悪く捲付が安定しない。この場合、アルカリ減量加工
を併用するにしても、秋冬用の紡毛ツィード調の雰囲気
を発現させるためには、とくに風合をソフトにすること
が最も重要である。しかも製編織工程でシゴかれて、ス
ラブ部分が動くことのない程度であれば、捲付糸はでき
る限りソフトに巻き付けるほうが良く、仮撚スラブを製
造する場合の仮撚数、ヒーター温度、あるいは捲付糸の
供給テンションなどはできる限り低くするほうが良い。
は、例えば、図1に示したような装置を用いて、芯糸を
第一ローラー→第一ヒーター→スピンドルへと導入し、
スピンドルにて仮撚をかける上において、芯糸の第一ロ
ーラーと第一ヒーターの間部分に、ガイドから捲付糸を
供給し、芯糸に巻き付けてスラブを形成させる方法であ
る。
チメラ効果による異色感を達成し、捲付糸の長い杢模様
を同時に発現させて色差を発現、色調を多様化すること
を特徴とする。仮撚スラブの道中部は、芯糸のカチオン
可染部、カチオン不染部および捲付糸シックアンドシン
糸の濃淡部を合わせて、少なくとも3色以上(最大4色
以上)の色差を得ることができる。スラブ部はシックア
ンドシン糸の濃淡部少なくとも2色以上を発現させるこ
とが可能である。また、長周期のシックアンドシン糸を
使用するため、濃淡部分の存在比率の異なるスラブが形
成されていること、さらにスラブ部分は道中部と異な
り、3重巻き付きと言う構造的要因も加わって、道中部
とは色相が異なって見えることなどから、より複雑で自
然な色調感が得られるものである。
であり、少なくとも3色以上の色調感を発現させるため
に、仮撚スラブを含む織編物を染色仕上げするに際し
て、まずアルカリ減量加工を行って風合のソフト化なら
びに開端毛羽発生などを促した後、さらにカチオン染料
と分散染料を、例えば、カチオン染料の高濃度およびカ
チオン染料とは異色の分散染料低濃度の配合染料とし
て、異色(色相)・異濃度(明度)配合とし、まず10
0〜120℃まで昇温して一定温度で染色(1段)し、
ついで130〜140℃まで昇温してさらに染色(2段
染色)する。1段目染色の温度が100℃未満では染着
が不十分であり、120℃を越えると均染化されるので
好ましくない。また、2段目の染色温度が130℃未満
では染色堅牢度に問題を残し、140℃を越える温度で
染色すると均染化されるのでこれも好ましくない。一気
に130〜140℃まで昇温する染色法ではシック部と
シン部の染色差が発現しないので好ましくない。さら
に、100〜120℃までの1段染色のみでは染色堅牢
度に不安があり好ましくない。
ことによってカチオン可染ポリエステルとカチオンに不
染のポリエステルとが異色となり、さらに染色温度を2
段階にすることによってシック部が濃色に、シン部が淡
色に染色され、全体として異色+濃淡差のある複雑多彩
で自然な色調感が得られる。この場合、カチオン染料あ
るいは分散染料のどちらか一方のみの使用では同属系の
おとなしい色調になってしまい、本発明での少なくとも
3色以上の色彩感は出ない。
濃度配合染料を使用し、さらに2段染色することによっ
て、道中部とスラブ部の中で色差がJIS−L0805
変退色用グレースケールを用いた視覚判定で4級以上で
あり、かつ糸全体で少なくとも3種類以上の色(色相及
びまたは明度)として識別できる紡毛ツィード調の織編
物が得られる。色差が4級に満たないものでは複雑多彩
で自然な色調感を達成することが困難である。
以外の工程では、アルカリによる減量加工が不可欠であ
る。ソフトな風合を得るために一般的に実施される5〜
30%程度の減量加工によって、とくに捲付糸のシック
部とシン部で減量スピードに差があり、シック部がより
多く減量されてソフト感を増大させるばかりでなく、開
端毛羽も発現し、よりカジュアルな雰囲気を持つソフト
でウールライクな風合が得られるものである。減量加工
によって芯糸のカチメラ糸も減量スピードに差があり、
カチオン可染部がより多く減量され、風合のソフト化に
寄与していることは言うまでもない。アルカリ減量の方
法としては通常に行われる方法で良く、連続法やバッチ
法が利用できる。また、減量率も通常行われる程度の5
〜30%程度で良い。織編物の規格などによっても異な
るが、あまり減量率を大きくし過ぎるとシック部やカチ
オン可染部の強力が低下し過ぎるので好ましくない。
知の方法で行うことができるが、凹凸感を強調したり、
工程通過時にシゴかれてスラブ部分が動かないようにす
る事などを考慮して、仮撚スラブを双糸や他の糸との交
撚など2本以上で使用することが好ましい。
るが、本発明は何等これらに限定されるものではない。
合した〔η〕が0.60の共重合ポリエチレンテレフタ
レート(カチオン可染糸用)と、平均粒径0.4μmの
SiO2 を0.2wt%含有するポリエチレンテレフタ
レートの溶融物を、290℃で同一のノズルから同時に
紡糸(紡糸速度1000m/分)し、延伸(延伸倍率
3.5倍、予熱70℃、セット温度150℃)して、1
50d/48f(D2 =150)でカチオン可染糸を50
%含むカチメラポリエステルフィラメントを得、これを
仮撚スラブの芯糸用のフィラメントとした。
含有する〔η〕が0.65のポリエチレンテレフタレー
トを紡糸速度1950m/分で紡糸し、引き続き延伸温
度60℃、セット温度120℃、延伸倍率1.55倍で
延伸した後、さらに引き続き1.1倍に延伸して、80
d/48f(D1 =80)、平均伸度が80%のシック
アンドシンポリエステルフィラメントを製造した。得ら
れたフィラメントはU%が15%であり、スペクトログ
ラフ(図2)で見た最も強い周期が65cmであり、これ
を仮撚スラブの捲付糸用のフィラメントとした。
フィラメント(150d/48f)と捲付糸用シックア
ンドシンポリエステルフィラメント(80d/48f)
を使用して、下記のような仮撚条件で280d/96
f、カチオン混率27%の仮撚スラブを得た(D1 /D
2 =0.53)。
3cmであり、軽い凹凸があり、道中部の約1.7倍の太
さであった。
た後、つぎの規格で製織した。 組織 :変わり2/2綾 密度 :経 44本/吋、緯 42本/吋
した後、180℃でプレセットし、苛性ソーダ6%ow
fの浴中で100℃、30分処理して約10%減量した
後、つぎの条件で染色仕上げした。
昇温し、115℃を保ったまま20分間染色し、引き続
き2℃/分の割合で130℃まで昇温させた後、130
℃を保ったまま5分間染色した。その後冷却し、20分
間水洗した。水洗後、常法により還元洗浄、乾燥の後、
160℃でファイナルセットした。得られた生地の密度
は、経 47本/吋、緯 45本/吋であった。
スラブ部分を含み、さらに同系色朱色、淡いピンクおよ
び紺色も複雑に混在する多彩な色調感に染色されてい
た。また、染色生地から解舒した仮撚スラブを観察した
ところ、道中部の1cm内にJIS−L0805変退色用
グレースケールを用いた視覚判定で4級以上の色差を有
する色が4種類観察された。また1600個/mの開端
毛羽を有し、ソフトで凹凸感のある紡毛ツィード風の雰
囲気を有した生地であった。
シックアンドシンポリエステルフィラメントと同じポリ
マーを通常に紡糸、延伸して得たカチオンに不染のポリ
エステルフィラメント75d/36fを2本合糸して使
用すること以外は、実施例1と全く同様に仮撚して仮撚
スラブを得た。このスラブ糸を実施例1と同様に撚糸、
製織し、減量、染色して得られた生地は、色彩感として
2色ほどの単調なものであった。
エステルフィラメント75d/36fを使用する以外
は、全く同様に仮撚して仮撚スラブを得た後、同様に撚
糸・製織、減量・染色して得られた生地は色彩感として
2色ほどの単調なものであった。
合した〔η〕0.65の共重合ポリエチレンテレフタレ
ートを、糸速2900m/minで紡糸して得られた1
15d/24fのカチオン可染糸と、平均粒径0.4μ
mのSiO2を0.2wt%含有する〔η〕0.72の
ポリエチレンテレフタレートを紡糸、延伸して得られた
75d/36fのポリエステルフィラメントを引揃て芯
糸(D2 =75)とした。捲付糸としては実施例1で使
用した捲付糸と同じ80d/48fの長杢シックアンド
シンポリエステルフィラメント(D1 =80)を使用
し、次の条件で仮撚し、290d/108f、カチオン
混率26%の仮撚スラブを得た(D1 /D2 =1.0
7)。
は3.3cmであり、軽い凹凸があり、道中部の約1.5
倍の太さであった。
し、2/2綾に製織した後、実施例1と同様の条件でア
ルカリ減量および2段染色法で染色仕上げした結果、濃
色および中色の赤いスラブ部分を含み、さらに淡色ピン
クおよび濃紺が複雑に混在する、ソフトでカジュアル感
に富んだ紡毛ツィード調の雰囲気の生地となった。ま
た、染色生地から解舒した仮撚スラブを観察したとこ
ろ、道中部の1cm内にJIS−L0805変退色用グレ
ースケールを用いた視覚判定で4級以上の差を有する色
が4種類観察された。また1500個/mの開端毛羽を
有し、ソフトで凹凸感のある紡毛ツィード風の雰囲気を
有した生地であった。
スペクトログラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 カチオン染料に可染のポリエステルフィ
ラメントとカチオン染料に不染のポリエステルフィラメ
ントからなる芯糸及びスペクトログラフで見る周期が3
0cm以上であるカチオン染料に不染のシックアンドシン
ポリエステルフィラメントの捲付糸からなり、かつ道中
部の任意の1cm間に少なくとも3色以上を呈する部分を
有し、1000個/m以上の開端毛羽を有する仮撚スラ
ブからなる織編物。 - 【請求項2】 カチオン染料及び分散染料により染色さ
れている請求項1に記載の織編物。 - 【請求項3】 芯糸を構成するカチオン染料に可染のポ
リエステルフィラメントの混率が、仮撚スラブ糸全体に
対し10〜70%である請求項1に記載の織編物。 - 【請求項4】 捲付糸のデニールをD1 とし、芯糸のデ
ニールをD2 とするとき、D1 /D2 が0.3〜1.2
である請求項1に記載の織編物。 - 【請求項5】 仮撚スラブの双糸または交撚糸で構成さ
れている請求項1に記載の織編物。 - 【請求項6】 カチオン染料に可染のポリエステルフィ
ラメントとカチオン染料に不染のポリエステルフィラメ
ントからなる芯糸及びスペクトログラフで見る周期が、
30cm以上であるカチオン染料に不染のシックアンドシ
ンポリエステルフィラメントの捲付糸からなる仮撚スラ
ブ含む織編物をアルカリによって5〜30%減量加工
し、ついで、カチオン染料及び分散染料の配合染料によ
り100〜120℃で染色し、引き続き130〜140
℃で染色することを特徴とする織編物の2段染色方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03488994A JP3529825B2 (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | ポリエステル仮撚スラブからなる紡毛ツィード調織編物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07243152A JPH07243152A (ja) | 1995-09-19 |
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- 1994-03-04 JP JP03488994A patent/JP3529825B2/ja not_active Expired - Lifetime
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