JPH08226035A - ジーンズ様布帛用紡績糸およびその製造方法ならびにその紡績糸を用いてなるジーンズ様布帛 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】芯部が短繊維束Ａ、鞘部が短繊維束Ｂからなる
複合紡績糸であって、該短繊維束Ａがポリエステル短繊
維、該短繊維束Ｂがカチオン染料可染型ポリエステル短
繊維であることを特徴とするジーンズ様布帛用紡績糸と
ジーンズ様布帛。一対のテーパーローラーからなるフロ
ントトップローラーおよびフロントボトムローラーを有
するリング精紡機に、ポリエステル短繊維束Ａと、カチ
オン染料可染型ポリエステル短繊維束Ｂを、該短繊維束
Ａを該短繊維束Ｂの送り出し量より低くなるように供給
し、該短繊維束Ａを芯部として該短繊維束Ｂを巻回せし
め、実撚りを付与することを特徴とするジーンズ様布帛
用紡績糸の製造方法。 【効果】ジーンズ独特の着古し感を有し、軽量かつ耐久
性に優れたジーンズ様布帛用紡績糸およびジーンズ様布
帛を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ジーンズ様布帛用紡績
糸およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、ジー
ンズ特有のムラ感や着古し感を表現できるポリエステル
からなるジーンズ様布帛用紡績糸およびその製造方法に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ジーンズ用紡績糸は、綿あるいは
レーヨン素材１００％であり、通常の紡績方法により得
た太番手糸をインジゴ染めなどで紡績糸表面の繊維のみ
染色するいわゆるリング染色を行ない、織物やジーンズ
に縫製加工した製品の段階でインジゴ染め部分の染料を
脱色するようにしてジーンズ独特の着古し感を表現し製
造されている。詳しくは、用いる染料や染色方法に工夫
をこらしてジーンズ用紡績糸をリング染色し、紡績糸の
内部は白残しとする手法が知られている。この表面のみ
が染色された紡績糸を織物の経糸に用い製織、さらには
縫製した後、ストーンウォッシュ等の洗い加工を施し全
面や部分的に染料脱落や単繊維切断、磨耗による白化、
紡績糸内部の単繊維の突出などにより、ジーンズ独特の
着古し感を表現するのである。

【０００３】一方、ポリエステル繊維１００％使いでの
種々検討が試みられている。例えば異形断面原綿やフィ
ブリル化原綿を用いて繊維を分割させ白色化させる方法
や、カチオン染料可染型ポリエステルと通常ポリエステ
ルとの混紡でカチオン染繊維の脱色を狙った検討がなさ
れている。

【０００４】しかしながら、前者の方法ではフィブリル
化しても、本来ポリエステル繊維は高染色性を有してお
り、前述した綿などのインジゴ染めによる染料脱色に比
べ白色化されず着古し感を表現するにはほど遠いもので
あった。また、後者の場合、カチオン染繊維の脱色は、
紡績方法が均一混紡のため、カチオン染めしても上記し
た綿のようなリング状染色の紡績糸は得られず、製品全
体が脱色されてしまって部分脱色がなされず、満足なム
ラ感や着古し感を表現できないという欠点があった。

【０００５】さらには、ポリエステル紡績糸をリング状
に染色する特殊染料や染法が検討されているが紡績糸内
部まで染色されてしまうため、脱色による綿やレーヨン
ジーンズ独特のムラ感や着古し感を表現することができ
なかった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したようなポリエステル繊維をジーンズとして用いる場
合の問題点を解決し、ポルエステル繊維１００％でジー
ンズ特有のムラ感や着古し感を表現できるジーンズ用紡
績糸およびその製造方法を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のジーンズ様布帛用紡績糸は次の構成を有する。

【０００８】すなわち、芯部が短繊維束Ａ、鞘部が短繊
維束Ｂからなる複合紡績糸であって、該短繊維束Ａがポ
リエステル短繊維、該短繊維束Ｂがカチオン染料可染型
ポリエステル短繊維であることを特徴とするジーンズ様
布帛用紡績糸である。

【０００９】また、本発明のジーンズ様布帛は次の構成
を有する。

【００１０】すなわち、芯部が短繊維束Ａ、鞘部が短繊
維束Ｂからなる複合紡績糸であって、該短繊維束Ａがポ
リエステル短繊維、該短繊維束Ｂがカチオン染料可染型
ポリエステル短繊維であるジーンズ様布帛用紡績糸を用
いてなる布帛であることを特徴とするジーンズ様布帛で
ある。

【００１１】さらにまた、本発明のジーンズ様布帛用紡
績糸の製造方法は次の構成を有する。

【００１２】すなわち、繊維束の幅方向にドラフト倍率
が次第に高くなるように配置された一対のテーパーロー
ラーからなるフロントトップローラーおよびフロントボ
トムローラーを有するリング精紡機に、ポリエステル短
繊維からなる短繊維束Ａと、カチオン染料可染型ポリエ
ステル短繊維からなる短繊維束Ｂを、該短繊維束Ａを該
短繊維束Ｂの送り出し量より低くなるように供給し、該
短繊維束Ａを芯部として該短繊維束Ｂを巻回せしめ、実
撚りを付与することを特徴とするジーンズ様布帛用紡績
糸の製造方法である。

【００１３】以下、本発明を詳細に説明する。

【００１４】本発明のジーンズ様布帛用紡績糸の芯部を
構成する短繊維束Ａはポリエステル短繊維であり、ここ
でいうポリエステルとは、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどの溶融紡糸可能な
ポリエステル重合体をいい、これら重合体には必要の応
じてイソフタル酸、ポリエチレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコールなどの第３成分を一種ないし数種
類、共重合させたものも含まれるものをいう。但し、次
に述べるカチオン可染型ポリエステル繊維の如くカチオ
ン染料には実質的に染色性を有しないものである。

【００１５】次に、本発明のジーンズ様布帛用紡績糸の
鞘部を構成する短繊維束Ｂはカチオン染料可染型ポリエ
ステル短繊維であり、カチオン染料により染色し得るポ
リエステル短繊維をいうが、具体的な例としては、ポリ
エチレンテレフタレートと３，５−ジメチルソジウムス
ルホイソフタレートを共重合させてなるポリエステルな
どがあげられる。

【００１６】本発明におけるポリエステル短繊維Ａおよ
びポリエステル短繊維Ｂを構成する短繊維の断面形状お
よび単繊維繊度は特に限定されるものでない。また繊維
長についても紡績方式に合わせ、特に限定しないが、紡
績糸の品質などからポリエステル短繊維Ａとポリエステ
ル短繊維Ｂの繊維長は概略同じであることが好ましい。

【００１７】本発明のジーンズ様布帛用紡績糸における
ポリエステル短繊維Ａとポリエステル短繊維Ｂの混率に
ついては、脱色による綿やレーヨンジーンズ独特のムラ
感や着古し感を表現するため、鞘成分を構成するポリエ
ステル短繊維Ｂすなわちカチオン染料可染型ポリエステ
ル短繊維の構成比率が３０〜７０重量％の範囲であるこ
とが好ましい。すなわち、染色後の紡績糸が綿やレーヨ
ンジーンズのように均一なリング状の紡績糸とする観点
からは、ポリエステル短繊維Ｂすなわちカチオン染料可
染型ポリエステル短繊維の構成比率が３０重量％以上で
あることが好ましく、一方、ポリエステル短繊維Ａの白
残し効果によりジーンズ独特のムラ感や着古し感を表現
する観点から７０重量％以下であることが好ましい。

【００１８】本発明のジーンズ様布帛用紡績糸の撚り
は、通常紡績糸と同様の撚り数であればよく撚り係数Ｋ
は２．８〜４．５の範囲であればよい。なお、ここでい
う撚り係数Ｋとは、Ｔ＝Ｋ×（綿番手）^1/2 の関係
（Ｔ：撚り数、Ｋ：撚係数）から求められるものであ
る。

【００１９】上述のごとく構成された本発明のジーンズ
様布帛用紡績糸を、カチオン染料で染色することにより
鞘部を構成するポリエステル短繊維Ｂのみ染色され、芯
部を構成するポリエステル短繊維Ａは染色されずリング
染色が可能となる。この染色された紡績糸を織物の経糸
に用い製織、さらには縫製した後、洗い加工により紡績
糸の単繊維の切断、磨耗による白化、紡績糸表面繊維の
滑脱による染色されていない紡績糸内部の単繊維の突
出、染料脱落などにより、ジーンズ独特の着古し感を有
するジーンズ様布帛とすることができる。本発明のジー
ンズ様布帛には、上記本発明のジーンズ様布帛用紡績糸
が主として用いられているものであればよく、具体的に
は布帛の５０重量％以上が用いられていればよい。

【００２０】次に、本発明のジーンズ様布帛用紡績糸の
製造法について説明する。

【００２１】本発明のジーンズ様布帛用紡績糸は、例え
ば一対のテーパーローラーからなるフロントトップロー
ラーおよびフロントボトムローラーを有するリング精紡
機により、ガイドを介してフロントローラーの送り出し
量の高い側（ドラフト倍率の高い側）へ通したポリエス
テル短繊維Ｂと、送り出し量の低い側（ドラフト倍率の
低い側）へ通したエプロンドラフト後のポリエステル短
繊維Ａを同時に精紡し、ポリエステル短繊維Ａを中心に
カチオン染料可染型ポリエステル短繊維Ｂが実撚付与時
に順次巻回され、芯のポリエステル短繊維Ａをこより状
に包み込む状態で糸形成させるものである。

【００２２】図１は、本発明のジーンズ様布帛用紡績糸
の製造方法の一例を示す工程概略図である。

【００２３】図１は、精紡機のドラフト、加撚の概要を
示すもので、精紡機に供給されるポリエステル短繊維束
Ａおよびカチオン染料可染型ポリエステル短繊維束Ｂが
それぞれバックローラー３に供給され、エプロンドラフ
ト４を経て一対のテーパーフロントローラー（５，６）
に把持される。このとき、フロントトップローラー５の
送り出し量の高い側へトランペット１を介してカチオン
染料可染型ポリエステル短繊維束Ｂを、フロントトップ
ローラー５の送り出し量の低い側へトランペット２を介
してポリエステル短繊維束Ａ供給する。

【００２４】フロントトップローラー５に把持され出て
きた両成分を合体させ、リング、トラベラで実撚を付与
し通常の方法で糸管に巻き取る。

【００２５】ポリエステル短繊維束Ａおよびカチオン可
染型ポリエステル短繊維束Ｂの両繊維束の太さを適宜選
択し、両繊維束との間隔を３〜１５mm程度としたリング
精紡機を用いて同時に精紡することによって本発明のジ
ーンズ様布帛用紡績糸を得ることができる。両繊維束の
間隔の程度は、両繊維束の送り出し量の差、すなわちカ
チオン染料可染型ポリエステル短繊維の巻回状態を変え
るものであり、重なり状態をみて適宜決めることができ
る。芯部と鞘部とからなるこの複合糸の撚り数は鞘成分
繊維の重なり状態や複合糸の物性をみて決めることがで
きる。

【００２６】図２は、本発明で用いるテーパーボトムロ
ーラーの一例を示す正面図である。図３は、本発明で用
いるテーパートップローラーの一例を示す正面図であ
る。フロントボトムローラー６は図２のごとく、スピン
ドルに対応して１錘づつテーパー形状とする。

【００２７】これらフロントボトムローラー６に対応す
るように図３に示すごとく同一テーパー方向の一対のト
ップローラーを、従来のトップローラーと同様にペンジ
ョラムアームに装着し荷重をかけるようにして用いるこ
とができる。

【００２８】トップローラーは、表面にゴムコットを装
着し、フロントボトムローラーのテーパー部と同一方向
にテーパーを有するのが短繊維束の把持性、紡績工程の
安定化を図る観点から好ましく、テーパー角度はボトム
テーパー角度と同一、作用幅もボトムテーパー幅と同様
かやや小さめであることが好ましい。

【００２９】上述のごとく、一対のテーパーローラーか
らなるボトムローラー、トップローラーを装着させ、通
常の方法でスライバーや粗糸を把持させる。フリース幅
方向に沿ってドラフトが変わり、細径部に把持されたポ
リエステル短繊維束Ａに太径部に把持されたカチオン染
料可染型ポリエステル短繊維束Ｂが順次巻回されて、芯
鞘型構造を有する本発明のジーンズ様布帛用紡績糸を得
ることができる。

【００３０】粗糸Ａ、Ｂのフリースはコレクター等でコ
ントロールするのがよい。

【００３１】

【実施例】以下、実施例をあげて、本発明をさらに具体
的に説明する。

【００３２】［実施例１］繊度１．５デニール、繊維長
５１mmのポリエステル短繊維と繊度１．５デニール、繊
維長５１mmのカチオン染料可染型ポリエステル短繊維を
各１００％で通常の短繊維紡績方法で太さ０．５ｇ／ｍ
の各粗糸を作成した。

【００３３】これら粗糸を一対のフロントテーパーロー
ラーを有する２インチリング精紡機に仕掛けた。カチオ
ン染料可染型ポリエステル粗糸をテーパーローラーの送
り出し量の高い側へガイドを通し供給し、一方、テーパ
ーローラーの送り出し量の低い側へガイドにポリエステ
ル短繊維粗糸を供給した。精紡トータルドラフトは１
６．９倍で複合糸の番手を１０Ｓ（綿番手）、撚り係数
はＫ＝３．０（９．４８Ｔ／インチ）とした。

【００３４】各粗糸のフリース間隔を７mmにして合体
し、その後通常の方法で糸管に巻き取り芯鞘比率５０／
５０の二層構造紡績糸を得た。

【００３５】得られた複合紡績糸を経糸として（織密
度：９５本／ｉｎ）、緯糸に５００デニールのポリエチ
レンテレフタレートからなるフィラメントを打ち込み
（織密度：５５本／ｉｎ）、これら布帛をジーンズに縫
製加工して、高圧ウインス染色機で１２０℃で６０分
間、カチオン染料により染色した後、ジーンズ５ｋｇ当
たり５００ｇの軽石（大きさ３cm程度）と次亜塩素酸ソ
ーダ５ｇ／ｌをこの染色機に投入し、還元脱色と洗い加
工を同時に施した。

【００３６】その結果、布帛全体がやや白っぽくなり、
縫い目部分やポケットの部分などは染料脱落と単繊維切
断、磨耗による白化、紡績糸内部の単繊維の突出などに
より複雑な色相となり、合繊１００％でジーンズ独特の
着古し感を有するジーンズ様布帛を得ることができた。

【００３７】［実施例２〜４、比較例１〜２］実施例１
と同一の素材を用いて、ポリエステル短繊維とカチオン
染料可染型ポリエステル短繊維を各１００％で通常の短
繊維紡績方法で太さ０．３５、０．８、１ｇ／ｍの各粗
糸６種類を作成した。

【００３８】これら粗糸を実施例１と同様に表１のよう
に組合せ、精紡機に仕掛け、カチオン染料可染型ポリエ
ステル粗糸をテーパーローラーの送り出し量の高い側
へ、一方、テーパーローラーの送り出し量の低い側へガ
イドにポリエステル短繊維粗糸を供給し、ドラフトを変
更し、それぞれ番手１０Ｓ（綿番手）、撚り係数はＫ＝
３．０の各種芯鞘比率の二層構造紡績糸を得た。

【００３９】これら紡績糸を実施例１と同様、製織、縫
製、染色加工し同様のストーンウォッシュの洗い加工を
施し、紡績糸リング状態、脱色状態、着古し感、風合を
評価した。その結果を表１に示す。

【００４０】なお、表１に記載の紡績糸リング状態は、
染色後の布帛を分解し得た紡績糸の色相および鞘成分の
カバリング性を肉眼にて判定した。脱色状態は、脱色前
の布帛との比較を肉眼で行ない判定した。着古し感は、
使い古した綿ジーンズとの比較を肉眼で行ない判定し
た。風合いは、ソフト性、腰張りの観点から５人の試験
者による官能評価で判定した。これらの評価は、良、や
や劣る、悪いの３段階評価で行なった。

【００４１】また、比較例として、用いる短繊維束とし
てカチオン染料可染型でないポリエステル短繊維を芯部
と鞘部とに用いた場合（比較例１）、あるいはカチオン
染料可染型ポリエステル短繊維を芯部と鞘部とに用いた
場合（比較例２）についても実施例１と同様にして二層
構造紡績糸を得、その評価結果を表１に併記した。

【００４２】

【表１】 表１の結果から、カチオン染料可染型でないポリエステ
ルのみからなる紡績糸（比較例１）では、綿のようなリ
ング状染色の紡績糸は得られず、製品全体が脱色されて
しまって部分脱色がなされず、綿やレーヨンジーンズ独
特のムラ感、着古し感が得られないという問題があり、
またカチオン染料可染型ポリエステル繊維のみからなる
紡績糸（比較例２）についても比較例１と同様の問題が
あった。それに対し、本発明のジーンズ様布帛用紡績糸
（実施例２〜４）は、均一なリング状態で、物性変化も
なく、ジーンズ独特の着古し感を表現することができる
ジーンズ様布帛を得ることができた。

【００４３】

【発明の効果】以上のごとく、本発明のジーンズ様布帛
用複合糸は、ポリエステルからなる紡績糸であってジー
ンズ独特の着古し感を有するジーンズ様布帛を提供する
のに適した紡績糸を提供できる。

【００４４】また、本発明のジーンズ様布帛用紡績糸の
製造方法によれば、精紡機を用い、鞘部を構成するカチ
オン可染ポリエステル繊維を、芯部を構成するポリエス
テル短繊維束に均一に被覆でき、カチオン染料により染
色することにでリング染色を可能とし、カチオン染料可
染型短繊維に脱色やストーンウォッシュの洗い加工を施
し、ジーンズ独特の着古し感を表現することができるポ
リエステル紡績糸を提供できる。

【００４５】さらに、本発明のジーンズ様布帛は、合繊
１００％の紡績糸を用いてなることから、素材の繊度、
断面形状など適宜選択でき、ソフトなジーンズ様布帛を
提供することができ、しかも軽量かつ耐久性に優れてい
るので、スポーツ衣料へ好適なジーンズとして提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のジーンズ様布帛用複合糸の製造方法の
一例を示す工程概略図である。

【図２】本発明のジーンズ様布帛用複合糸の製造方法で
用いるフロントボトムローラーの一例を示す正面図であ
る。

【図３】本発明のジーンズ様布帛用複合糸の製造方法で
用いるフロントトップローラーの一例を示す正面図であ
る。

【符号の説明】

Ａ：ポリエステル繊維粗糸 Ｂ：カチオン染料可染型ポリエステル繊維粗糸 １，２：トランペット ３：バックローラー ４：エプロンドラフト ５：テーパーを有するフロントトップローラー ６：テーパーを有するフロントボトムローラー ７：紡績糸

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】芯部が短繊維束Ａ、鞘部が短繊維束Ｂから
   なる複合紡績糸であって、該短繊維束Ａがポリエステル
   短繊維、該短繊維束Ｂがカチオン染料可染型ポリエステ
   ル短繊維であることを特徴とするジーンズ様布帛用紡績
   糸。
2. 【請求項２】紡績糸を構成する短繊維束Ｂからなる鞘成
   分の比率が３０〜７０重量％であることを特徴とする請
   求項１記載のジーンズ様布帛用紡績糸。
3. 【請求項３】請求項１に記載のジーンズ様布帛用紡績糸
   を用いてなる布帛であることを特徴とするジーンズ様布
   帛。
4. 【請求項４】繊維束の幅方向にドラフト倍率が次第に高
   くなるように配置された一対のテーパーローラーからな
   るフロントトップローラーおよびフロントボトムローラ
   ーを有するリング精紡機に、ポリエステル短繊維からな
   る短繊維束Ａと、カチオン染料可染型ポリエステル短繊
   維からなる短繊維束Ｂを、該短繊維束Ａを該短繊維束Ｂ
   の送り出し量より低くなるように供給し、該短繊維束Ａ
   を芯部として該短繊維束Ｂを巻回せしめ、実撚りを付与
   することを特徴とするジーンズ様布帛用紡績糸の製造方
   法。