JP4418038B2 - 溶剤紡糸セルロース繊維を用いた中空複重層糸及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶剤紡糸セルロース短繊維の風合を持ちながら軽量、嵩高性に優れた中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の複重層糸及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パルプをアミンオキサイド溶剤により物理的に溶解して紡糸する、いわゆる溶解紡糸法により製造された溶剤紡糸セルロース短繊維は、ソフトで肌触りが良く独特の膨らみ、弾力感といった風合を持ち、また機能面では木綿以上の吸湿性、吸水性を持つといった長所の反面、繊維比重が重いため織編生地にしたとき、生地の厚みの割に重量感があり、着用時の軽量感、嵩高性に欠けるといった欠点もあった。そこで上記の欠点を補うため、繊維断面の中心部分を空洞化した中空状のポリエステル短繊維との混紡によって製造されていた。
【0003】
また、複重層糸の製造方法としては粗紡機において、粗紡機の最終ニップ点とフライヤーとの間で芯部スライバーの最終ニップ点の送り出し速度を巻き付けスライバーより遅くすることで、芯部スライバーにフライヤーによる撚を集中的に伝播させ、巻き付けスライバーを芯部スライバーに巻き付けて粗糸となし、次いで精紡する製造方法があり、芯部スライバーと巻き付けスライバーの最終ニップ点での送り出し速度差をつける方法として、芯部スライバーと巻き付けスライバーを構成する繊維の抵抗差を利用する方法(特公昭56−11775号公報)、セカンドローラーとフロントローラーの表面速度差を利用する方法(特開平08−08170230号公報)が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の混紡方法で製造された紡績糸は、糸断面に溶剤紡糸セルロース短繊維と中空ポリエステル短繊維がランダムに配置するため、糸表面に中空ポリエステル短繊維が出現し、溶剤紡糸セルロース繊維の風合が損なわれるだけでなく、中空繊維はその形状に起因して中空部周囲の厚みが通常の繊維と比較して、着用時に繰り返しの摩擦を受けた場合、繊維表面に亀裂や割れを生じやすく、溶剤紡糸セルロース繊維にノンフィブリル加工を施してあっても中空ポリエステル短繊維がフィブリル化して白化するといった問題点があった。さらに、その問題点を解決するため芯部に中空ポリエステル短繊維、鞘部に溶剤紡糸セルロース繊維を配した複重層糸を製造すべく、上記製造方法で複重層糸を製造したところ、粗紡機で一般的に巻き付けスライバーである溶剤紡糸セルロース短繊維の引き抜き抵抗は、芯部スライバーである中空ポリエステル短繊維をはじめとする、ほとんどのポリエステル短繊維の引き抜き抵抗より強いため、フライヤートップ〜最終ニップ点間で芯部スライバーが巻き付けスライバーの張力に負け、フライヤー回転による撚が最終ニップ点まで十分に伝播せず、糸斑やカバーリング状態のバラツキが発生するといった欠点があった。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術の欠点を解消するものであり、溶剤紡糸セルロース短繊維の風合を持ちながら軽量、嵩高性に優れ、着用時の平面や屈曲等の摩擦に対しても白化現象の生じにくい複重層糸、及び前記複重層糸をはじめとするポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の複重層糸を、安定にかつ高速で製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、芯部を構成するスライバーの形態がどうであれ、その芯部を溶剤紡糸セルロース短繊維で被覆させ、芯部の中空ポリエステル短繊維を紡績糸の表面に露出させないことで溶剤紡糸セルロース短繊維の風合を保ちつつ着用時の摩擦白化も防げ、またこの複重層糸は芯部スライバー繊維に巻き付けスライバーを構成する繊維と同じ溶剤紡糸セルロース短繊維を混入し、引き抜き抵抗を大きくしてフライヤーによる撚を必要十分に伝播すれば、粗紡機で安定した複重層糸をもつ粗糸を生産できることを知見して、本発明に到達した。
【0007】
すなわち、本発明の第一の発明は、紡績糸の断面が芯鞘である複重層構造をなし、芯部に中空率10〜40%の中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維との混合繊維群が配され、該混合繊維群は中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の重量比が0.4≦中空ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦9.0の範囲にあり、鞘部に溶剤紡糸セルロース短繊維群が配されていて、紡績糸全体の中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の重量比が0.2≦中空ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦1.5であることを特徴とする中空複重層糸を要旨とするものである。
また、本発明の第二の発明は、2本のスライバーを粗紡機のバックローラーより該粗紡機の同一ドラフト域に並列に供給して、ドラフト後に1本のスライバーを芯部にし、他のスライバーを芯部に巻き付けて粗糸を作成後、次いで精紡する複重層糸の製造方法において、芯部スライバーとして重量比が0.4≦ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦9.0の範囲で調整されているポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の混合スライバーを、巻き付けスライバーとして溶剤紡糸セルロース短繊維のみで構成されたスライバーを、芯部スライバーと巻き付けスライバーの重量比を0.4≦芯部スライバー/巻き付けスライバー≦2.5の範囲として供給し、供給するスライバー全体の中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の重量比が0.2≦中空ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦1.5とすることを特徴とする中空複重層糸の製造方法を要旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の複重層糸の構造は図1に示したように、中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の混合繊維を芯部1に配し、溶剤紡糸セルロース短繊維を鞘部2に配した複重層構造を有するものである。
【0009】
本発明でいう中空ポリエステル短繊維とは、ポリエチレンテレフタレートあるいはポリエチレンテレフタレートを主要単位としてポリエチレンテレフタレートの特性を失わない程度に共重合されたポリエステルよりなるポリエステル繊維であって、その横断面に中空部を有する繊維である。この中空ポリエステル短繊維の中空率(%)は、10〜40%である。ここでいう中空率(%)とは、図2に示したように、横断面において繊維の実断面積Vと、中空部分の断面積Wとを計測し、下記の式で算出したものである。
中空率(%)=(W/(W+V))×100
【0010】
ポリエステル短繊維の中空率が10%未満であると、溶剤紡糸セルロース短繊維の混合重量比分だけ、複合糸としての中空率が減じられるため、実質上、軽量化や嵩高性に顕著な差が出にくくなる。一方、中空率が40%を超えると中空フィラメント糸が外圧に対して変形し易くなり、極端な場合、繊維断面が偏平状となって中空形状を保つことが困難となるとともに容易にフィブリル化するからである。したがって本発明における中空ポリエステル短繊維の中空率は10〜40%であり、好ましくは15〜35%である。
【0011】
また、本発明でいう中空ポリエステル短繊維は、通常丸断面で中心部に丸型の中空部を持ついわゆるO型中空ポリエステル短繊維を用いるが、これに限定されるのではなく、井型やC型等の断面をもつ異型中空ポリエステル短繊維でもよい。
【0012】
本発明で用いる溶剤紡糸セルロース短繊維は、パルプを原料として、パルプを溶解し得る溶剤、例えばN−メチルモルホリン−N−オキシド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピペリジン−N−オキシド、ジメチルアセトアミド等の溶剤に溶解した溶液を乾湿式紡糸法にて紡糸することにより製造される繊維であり、欧米ではその繊維組成表示を「LYOCELL」として既に認知されている新しいタイプのセルロース系繊維の短繊維である。溶剤紡糸セルロース短繊維の繊度や繊維長は、紡績するのに適当なものであればよく、一般には繊度が1〜3デニール、繊維長が30〜60mmのものが用いられる。
【0013】
本発明において、芯部を形成するスライバーは、中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維とが混合されたものであり、この混合は、混打綿工程で混綿してもよいし、練条工程で混合してもよいが、一般には練条工程で行われる。このスライバーの中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維との混合比率は重量比で0.4≦ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦9.0の範囲とする。中空繊維の軽量効果を出すには、芯部を形成するスライバーを中空ポリエステル短繊維のみで形成すればよいが、ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の間で引き抜き抵抗の差が大きいため、粗紡工程時で芯鞘構造を安定して形成させることが難しいので、ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦9.0とし、10%以上溶剤紡糸セルロース短繊維を混合させる。また、中空繊維の軽量効果を出すために0.4≦ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維とする。
【0014】
そして上記の芯部スライバーと溶剤紡糸セルロース短繊維のみからなる巻き付けスライバーの重量比を0.4≦芯部スライバー/巻き付けスライバー≦2.5の範囲とし、供給するスライバー全体の中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の重量比が0.2≦中空ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦1.5として粗紡機に供給して、粗糸とし、精紡機で精紡して本発明の複重層糸を得ることができる。
【0015】
以下、本発明の複重層糸の製造方法を図面により説明する。
図3は、本発明を実施するに必要な粗糸を作成する装置の一例を示す概略側面図である。
図4は、その平面図であり、芯部をなすスライバーS1 は中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の混合スライバーで、巻き付けスライバーS2 は溶剤紡糸セルロース短繊維のみで構成されたスライバーであり、スライバーS1 、S2 の重量はあらかじめ得られる複重層糸の繊維比率に合致するよう調整されている。スライバーS1 、S2 は粗紡機のバックローラーAから相互に間隔をあけて同時に供給され、エプロンB、セカンドローラーC、フロントローラーDへと送られ、順次ドラフトされる。芯をなすスライバーS1 はフロントローラーではニップさせず、セカンドローラーCまでのドラフトとし、巻き付けスライバーS2 はフロントローラーDまでドラフトとする。フロントローラーはセカンドローラーより表面速度が早いため、巻き付けスライバーS2 は芯部スライバーS1 より速く送り出され、かつ芯部スライバーS1 は巻き付けスライバーS2 の張力に負けない程度に引き抜き抵抗が大きいため、フライヤーF回転による撚を芯部スライバーS1 に集中的にかつフライヤーヘッドGから最終ニップ点Eまで必要十分伝播し、芯部スライバーS1に巻き付けスライバーS2 が巻き付き、複重構造をもつ粗糸Hが得られる。次いで得られらた粗糸Hを精紡することにより図1に示したような複重層糸が得られる。
【0016】
この製造方法で得られた中空複合層糸は、芯部に配する中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維群の周囲に溶剤紡糸セルロース短繊維のみの繊維群を配しているため、この中空複重層糸を使った着衣は、溶剤紡糸セルロース繊維の手触り、風合を持ちながら、軽量感、嵩高性に優れ、なおかつ白化しにくいものとなる。
【0017】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。実施例における織物の評価は次の方法によって行った。
(1)生地比容積
生地比容積(cc)=生地厚さ(cm)×1/目付(g/cm2) にて算出。
(2)磨耗白化
JISL−10884 A−1法に準じて学振型磨耗試験器で、30回/分の速度にて40分間磨耗した後の外観変化を観察し、外観の変化がほとんどないものを〇、変化しているものを×として評価した。
【0018】
実施例1
芯部をなすスライバーに中空率20%の中空ポリエステル短繊維(1.5デニール×32mm)と溶剤紡糸セルロース短繊維であるリヨセル短繊維(レンチング社製、1.17デニール×38mm)の重量比を、中空ポリエステル短繊維/リヨセル短繊維=1.86とした中空ポリエステル短繊維とリヨセル短繊維の混合スライバーを用い、巻き付けスライバーにリヨセル短繊維(1.17デニール×38mm)スライバーを用いて、芯スライバー/巻き付けスライバーの重量比を0.66として粗紡機のフライヤーヘッドよりみて外側に芯部スライバー、内側に巻き付けスライバーを配したものを図3に示すごとく、フロントローラーとセカンドローラーの表面速度差を利用して、巻き付けスライバーを芯部スライバーより速く紡出し、粗糸重量0.69g/m、撚数0.78T/インチの粗糸を作成した。この粗糸を用いて精紡し、全体の中空ポリエステル短繊維/リヨセル短繊維の重量比が0.42である36番手(英式綿番手)の本発明の中空複重紡績糸を得た。
得られた紡績糸を経緯糸に用いて、経密度80本/吋、緯密度70本/吋の平織物を製織して、反応染料でリヨセル繊維のみを紺色に染色した織物とさらに分散染料で中空ポリエステル短繊維を同色に染色した織物とを得た。
【0019】
比較例1
芯部をなすスライバーとしてレギュラーポリエステル短繊維(1.3デニール×38mm)と溶剤紡糸セルロース短繊維であるリヨセル短繊維(1.17デニール×38mm)の重量比を、レギュラーポリエステル短繊維/リヨセル短繊維=1.5としたレギュラーポリエステル短繊維とリヨセル短繊維の混合スライバーを用い、巻き付けスライバーにリヨセル短繊維(1.17デニール×38mm)スライバーを用いて、芯スライバー/巻き付けスライバーの重量比を1.0として粗紡機のフライヤーヘッドよりみて外側に芯部スライバー、内側に巻き付けスライバーを配したものを図3に示すごとく、フロントローラーとセカンドローラーの表面速度を利用して、巻き付けスライバーを芯部スライバーより速く紡出し、粗糸重量0.69g/m、撚数0.88T/インチの粗糸を作成した。この粗糸を用いて精紡し比較例1の36番手(英式綿番手)の複重構造をもつ紡績糸を紡出した。この紡績糸を用いて、実施例1と同様に製織、染色した織物を得た。
【0020】
比較例2
実施例1で用いた中空率20%の中空ポリエステル短繊維(1.5デニール×32mm)と溶剤紡糸セルロース短繊維であるリヨセル短繊維(1.17デニール×38mm)を、その混合比を0.42として通常の混紡方法で紡績して比較例2の36番手(英式綿番手)の中空混紡紡績糸を紡出した。この紡績糸を用いて、実施例1と同様に製織、染色した織物を得た。
実施例1及び比較例1〜2で得た中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の両方を染色した織物の生地比容積と磨耗白化を評価した結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
表1から明らかのように、本発明である実施例1の織物は、レギュラーポリエステル使いの比較例1に比較して比容積が大きく、すなわち軽量で嵩高性に優れているといえる。さらに本発明である実施例1の織物は、中空綿を混紡した紡績糸を用いた比較例2の織物と比較して白化現象を起こしにくいといえる。
また、リヨセル繊維のみを染色した織物を比較すると、実施例1と比較例2は、混紡した比較例2より濃色に見えるので、実施例1と比較例2はリヨセル繊維の表面感であるといえる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、溶剤紡糸セルロース短繊維の風合を持ちながら軽量で嵩高性に優れ、着用時の繰り返しの平面や屈曲等の摩擦に対して白化しにくい複重層糸を得られる。また同時に中空ポリエステルをはじめとするポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロースの複重層糸を安定かつ高速に製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複重層糸の一例の糸構造を示す概略図である。
【図2】本発明の中空ポリエステル短繊維の横断面を示す図である。
【図3】本発明の複重層糸の製造方法の粗糸を作成する粗紡機の一例を示す概略側面図である。
【図4】本発明の複重層糸の製造方法の粗糸を作成する粗紡機の一例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 芯部の混合繊維群
2 鞘部の溶剤紡糸セルロース繊維群
A バックローラー
B エプロン
C セカンドローラー
D フロントローラー
E 芯部スライバーの最終ニップ点
F フライヤー
G フライヤーヘッド
H 粗糸
S1 芯部スライバー
S2 巻き付けスライバー
S12 複重構造をなすスライバー
V 中空繊維の実横断面積
W 中空部の面積
Claims (2)
- 紡績糸の断面が芯鞘である複重層構造をなし、芯部に中空率10〜40%の中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維との混合繊維群が配され、該混合繊維群は中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の重量比が0.4≦中空ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦9.0の範囲にあり、鞘部に溶剤紡糸セルロース短繊維群が配されていて、紡績糸全体の中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の重量比が0.2≦中空ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦1.5であることを特徴とする中空複重層糸。
- 2本のスライバーを粗紡機のバックローラーより該粗紡機の同一ドラフト域に並列に供給して、ドラフト後に1本のスライバーを芯部にし、他のスライバーを芯部に巻き付けて粗糸を作成後、次いで精紡する複重層糸の製造方法において、芯部スライバーとして重量比が0.4≦ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦9.0の範囲で調整されているポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の混合スライバーを、巻き付けスライバーとして溶剤紡糸セルロース短繊維のみで構成されたスライバーを、芯部スライバーと巻き付けスライバーの重量比を0.4≦芯部スライバー/巻き付けスライバー≦2.5の範囲として供給し、供給するスライバー全体の中空ポリエステル短繊維と溶剤紡糸セルロース短繊維の重量比が0.2≦中空ポリエステル短繊維/溶剤紡糸セルロース短繊維≦1.5とすることを特徴とする中空複重層糸の製造方法。
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