JP3528970B2 - シアノ基含有芳香族メチルアミンの製造方法 - Google Patents

シアノ基含有芳香族メチルアミンの製造方法

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JP3528970B2 JP53272998A JP53272998A JP3528970B2 JP 3528970 B2 JP3528970 B2 JP 3528970B2 JP 53272998 A JP53272998 A JP 53272998A JP 53272998 A JP53272998 A JP 53272998A JP 3528970 B2 JP3528970 B2 JP 3528970B2
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英幸 近藤
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の技術分野】
本発明は、シアノ基含有芳香族メチルアミンの製造方
法に関し、さらに詳しくは、低温低圧下に少量の触媒を
用いて、芳香族ジニトリルを効率よく転化させ、シアノ
基含有芳香族メチルアミンを高収率で製造する方法に関
する。
【発明の技術的背景】
シアノ基含有芳香族メチルアミンは、医薬、農薬、高
分子添加剤その他有機化合物の原料、中間体として有用
な物質であり、例えば、m−またはp−シアノベンジル
アミンを加水分解することにより、対応する有用なm−
またはp−アミノメチル安息香酸を容易に得ることがで
きる。 ところで、芳香族ジニトリルの2つのニトリル基の一
方のみに水素を添加し、シアノ基含有芳香族メチルアミ
ンを得る方法には、例えば特開昭49−85041号公報に記
載されている方法がある。この方法では、触媒としてパ
ラジウムを担体に担持した触媒を使用するが、液体アン
モニアおよび無機アルカリの添加が必須で、反応圧力も
200kg/cm2と高圧である。 また、特表平6−507909号公報には、ラネーニッケ
ル、ラネーコバルトを触媒として用いた、脂肪族ジニト
リルの一方のニトリル基のみを水素化してアミノニトリ
ルを製造する方法が示されている。この方法では、芳香
族ジニトリルに関する記載はなく、脂肪族ジニトリルの
転化率を上げると、アミノニトリルへの選択性が低下す
るという欠点があった。 特表平7−502040号公報においては、2つ以上のニト
リル基を有するニトリル化合物の部分水素化によるアミ
ノニトリルの製造方法が提案されている。この方法で
は、ナトリウムメトキサイドなどのアルカノラートで前
処理したラネーニッケルを触媒として用いている。しか
し、この方法では実質的には溶媒の脱水を行うことが必
須であり、圧力も70気圧と高圧で、しかも、比較的高価
で取扱の不便なアルカノラートを使用しなければならな
いという問題点がある。 本発明者らは、ニッケルおよび/またはコバルトを含
有する従来のラネー触媒の存在下に、反応温度、水素圧
力、溶媒、反応時間、触媒添加量を種々選択して芳香族
ジニトリルの水素添加反応を試みた。しかし、この触媒
の添加量が少ない範囲では、原料としての芳香族ジニト
リルの転化率は低く、十分な収率でシアノ基含有芳香族
メチルアミンを得ることができなかった。また、この触
媒の添加量を増やすに従い、転化率は向上するが、同時
に、芳香族ジニトリルの2個のニトリル基がともに水素
化されたジアミンの生成が増加してしまい、目的とする
シアノ基含有芳香族メチルアミンの収率はほとんど増加
しなかった。 このように、ニッケルおよび/またはコバルトを含有
する従来公知のラネー触媒をそのまま使用しても、芳香
族ジニトリルを高転化率で水素化反応させ、高収率でシ
アノ基含有芳香族メチルアミンのみを製造することは困
難であった。 そこで本発明者らは、芳香族ジニトリルを高転化率で
反応させ、高収率でシアノ基含有芳香族メチルアミンを
製造できる触媒を見出すべく、鋭意研究を行った結果、
特定の処理を行ったラネー触媒を用いることが有効であ
ることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決
しようとするものであって、芳香族ジニトリルの2つの
ニトリル基の一方のみを水素化し、シアノ基含有芳香族
メチルアミンを製造するに際して、少量の触媒量で、か
つ低温低圧下での反応により、芳香族ジニトリルを高転
化率で水素付加反応させて高収率で芳香族ジニトリルか
らシアノ基含有芳香族メチルアミンを製造することを目
的としている。
【発明の概要】
本発明では、芳香族ジニトリルからシアノ基含有芳香
族メチルアミンを製造するに際して、触媒として、溶媒
中で水素と接触させて活性化させたラネー触媒(活性化
処理ラネー触媒)を用いることを特徴としている。 本発明では、芳香族ジニトリルからシアノ基含有芳香
族メチルアミンを製造するに際して使用したラネー触媒
を、溶媒中、アルカリの共存下で水素と接触させて再生
すること、さらには芳香族ジニトリルからシアノ基含有
芳香族メチルアミンを製造するに際して、この再生した
触媒(再生ラネー触媒)を用いることを特徴としてい
る。 本発明では、この活性化処理ラネー触媒および/また
は再生ラネー触媒を、活性化ラネー触媒においては、上
記芳香族ジニトリルの0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜
5重量%、再生ラネー触媒においては、0.1〜50重量
%、好ましくは0.5〜20重量%の量で用いることが望ま
しい。 本発明では、ラネー触媒の活性化は、好ましくはラネ
ー触媒を、室温〜200℃の温度で、水素分圧が0.1〜50kg
/cm2の条件下に水素と接触させて行うことが望ましく、
ラネー触媒の再生は、再生に供するラネー触媒の0.1〜1
00重量%のアルカリの共存下、室温〜200℃の温度で、
水素分圧が0.1〜50kg/cm2の条件下にラネー触媒を水素
と接触させて行うことが望ましい。 本発明では、芳香族ジニトリルからシアノ基含有芳香
族メチルアミンを製造するに際して、上記活性化させた
ラネー触媒および/または再生したラネー触媒ととも
に、鉄、酸化鉄および水酸化鉄のうちの少なくとも一種
を共存させることが望ましい。 本発明では、上記鉄、酸化鉄および水酸化鉄のうちの
少なくとも一種を用い、これらの合計量が、上記ラネー
触媒の0.1〜100重量%となるような量で用いることが望
ましい。 本発明では、上記ラネー触媒が、ニッケルおよび/ま
たはコバルトを含有するラネー触媒であることが望まし
く、さらにはラネーニッケルまたは変性ラネーニッケル
であることが望ましい。 本発明では、上記溶媒が、アルコールを含むことが望
ましく、さらには上記溶媒が、メタノールであることが
望ましい。 また、本発明では、上記芳香族ジニトリルが、フタロ
ニトリル、イソフタロニトリルまたはテレフタロニトリ
ルであることが望ましい。 このような本発明に係るシアノ基含有芳香族メチルア
ミンの製造方法によれば、芳香族ジニトリル中の2つの
ニトリル基(N≡C−)の一方のみを水素化し、シアノ
基含有芳香族メチルアミンを製造するに際して、従来よ
り少量の触媒量で、かつ低温低圧下での反応により、芳
香族ジニトリルを高転化率で水素付加反応させて、高収
率で芳香族ジニトリルからシアノ基含有芳香族メチルア
ミンを製造することができる。
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るシアノ基含有芳香族メチルアミン
の製造方法について具体的に説明する。 本発明では、芳香族ジニトリルからシアノ基含有芳香
族メチルアミンを製造するに際して、触媒として、 (イ)溶媒中で水素と接触させて活性化させたラネー触
媒(以下、活性化処理ラネー触媒とも言う。)および、 (ロ)芳香族ジニトリルからシアノ基含有芳香族メチル
アミンを製造するに際して使用したラネー触媒を溶媒中
で水素と接触させて再生したラネー触媒(以下、再生ラ
ネー触媒とも言う。)のうちの少なくとも一種を用いて
おり、その好ましい様態においては、活性化処理ラネー
触媒においては、上記芳香族ジニトリルの0.1〜10重量
%、好ましくは0.5〜5重量%、再生ラネー触媒におい
ては、上記芳香族ジニトリルの0.1〜50重量%、好まし
くは0.5〜20重量%の量で用いている。 <ラネー触媒の活性化処理および再生処理> 本発明において、溶媒中で水素と接触させて活性化処
理される「ラネー触媒」は、2種類以上の金属の合金か
ら、その合金に含まれる一部の成分を取り除くことによ
り得られる、比表面積の大きな多孔性金属触媒であり、 より具体的には、アルカリまたは酸に不溶な金属(例
えばニッケルまたはコバルトあるいはその両方)と、ア
ルカリまたは酸に可溶な金属(例えば、アルミニウム、
シリコン、亜鉛、マグネシウム等)との合金から、アル
カリまたは酸に可溶な金属を、アルカリまたは酸で溶出
させて得られる多孔性金属触媒である。 本発明では、このようなラネー触媒のうちでは、ニッ
ケルまたはコバルトあるいはその両方を含有するラネー
触媒が好ましく、さらにはニッケル含有ラネー触媒が好
ましく用いられる。 本発明では、ニッケル、コバルト以外の金属または金
属酸化物の存在下に改質された、変性ラネー触媒も用い
ることができる。このような変性ラネー触媒としては、
例えば、鉄および/またはクロムにより改質された変性
ラネーニッケルが挙げられる。 本発明では、このようなラネー触媒の活性化は、好ま
しくは上記のラネー触媒を溶媒中において水素雰囲気下
で処理すればよい。 一方、本発明において、溶媒中で水素と接触させて再
生するラネー触媒は、上記の活性化させたラネー触媒
を、芳香族ジニトリルからシアノ基含有メチルアミンを
製造するに際して使用した後、回収したラネー触媒であ
る。 本発明では、このようなラネー触媒の再生は、好まし
くは上記のラネー触媒を溶媒中において、アルカリの共
存下、水素雰囲気下で処理すればよい。 これらの活性化処理および再生処理時の水素の分圧は
通常、0.05〜100kg/cm2、好ましくは0.1〜50kg/cm2であ
り、系内温度は通常0〜250℃、好ましくは室温[すな
わち15〜25℃]〜200℃である。水素分圧が0.1kg/cm2
満、特に0.05kg/cm2未満の場合や温度が室温以下、特に
0℃以下の場合は活性化処理(水素処理)、再生処理の
効果は低くなり、水素分圧が50kg/cm2を超え、特に100k
g/cm2を超えた場合や温度が200℃を超え、特に250℃を
超えた場合は、芳香族ジニトリル中の2個のニトリル基
がともに水素化されたジアミンが多く生成したり触媒の
活性が低下して、シアノ基含有芳香族メチルアミンの収
率が低下することがある。 さらに、ラネー触媒の再生処理においては、再生の効
果を発現させるために、上記のようにアルカリ、好まし
くは無機アルカリ、例えばアルカリ金属の水酸化物もし
くは炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物もしくは炭酸
塩、あるいはアンモニアを再生処理時に添加することが
必要である。このアルカリ添加量は再生条件にもよる
が、通常、触媒量の0.01〜200重量%、好ましくは0.1〜
100重量%である。 なお、このようなラネー触媒の活性化処理および再生
処理は、系内に水素ガスあるいは水素含有混合ガスを加
圧下に導入しながら連続的に行ってもよく、また水素ガ
スが圧入された系内でバッチ式で行ってもよい。 上記溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、脂肪族
及び脂環式炭化水素のエーテル系溶媒、飽和脂肪族及び
脂環式炭化水素系溶媒、水等が挙げられる。これらの溶
媒は1種単独で使用することもでき、また2種以上組み
合わせて用いることもでき、さらには、これらのうちの
何れか1種または2種以上の溶媒と、これら以外の溶媒
とを含む混合溶媒として使用することも可能である。こ
れらのうちで、好ましい溶媒としては、アルコール系溶
媒を含む溶媒(例えば、メタノールを含む溶媒)が挙げ
られ、特に好ましくは、メタノールが用いられる。溶媒
の使用量については特に制限はないが、上記溶媒は、上
記ラネー触媒1重量部に対して、通常1〜1000重量部、
好ましくは2〜500重量部の量で用いられる。 ラネー触媒を活性化または再生するのに要する時間
は、圧力(水素分圧)が高いほど短縮でき、また圧力が
低くなるに連れて長くなる傾向があり、例えば圧力(水
素分圧)が50kg/cm2では10分間程度、1kg/cm2では数十
時間程度を要するが、活性化あるいは再生されるラネー
触媒の種類、条件、さらに再生処理においては添加する
アルカリの種類、量等に応じて変化する。 <芳香族ジニトリルからシアノ基含有芳香族メチルアミ
ンの製造> 本発明では、上記の活性化処理ラネー触媒の存在下
に、芳香族ジニトリルを水素還元(水素化)して、シア
ノ基含有芳香族メチルアミンを製造しているが、 水素化処理に供される芳香族ジニトリルについて初め
に説明する。 芳香族ジニトリル 本発明で用いられる芳香族ジニトリルは、芳香族環に
結合している水素原子のうちの2個がニトリル基(N≡
C−)で置換されている化合物である。芳香族環として
は、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等が挙
げられ、これらの芳香族環は1個または2個以上鎖状に
結合(例:ビフェニル)していてもよく、また芳香族環
に結合している残部の水素原子は、ハロゲン原子、アル
キル基(好ましくは炭素数1〜5程度)、アルコキシ基
(好ましくは炭素数1〜5程度)等で置換されていても
良い。このような芳香族ジニトリルのうちでは、好まし
くは、ベンゼン環またはナフタレン環が1個である芳香
族ジニトリルが挙げられ、さらに好ましくは、置換基と
して2個のニトリル基のみを有するジシアノベンゼン、
ジシアノナフタレンが挙げられる。 このような芳香族ジニトリルとしては、具体的には、
例えば、 フタロニトリル、イソフタロニトリル、テレフタロニ
トリル等のジシアノベンゼン類; 1,3−ジシアノナフタレン、1,4−ジシアノナフタレ
ン、1,5−ジシアノナフタレン、1,6−ジシアノナフタレ
ン、2,3−ジシアノナフタレン、2,6−ジシアノナフタレ
ン、2,7−ジシアノナフタレンなどのジシアノナフタレ
ン類;が望ましい。 これらのうちでは、ジシアノベンゼン類のフタロニト
リル、イソフタロニトリル、テレフタロニトリルが特に
好ましい。なお、本発明では、上記芳香族ジニトリル
は、上記した2個のニトリル基の他に、さらにフッ素、
塩素などのハロゲン原子;メチル基、エチル基等のアル
キル基(好ましくは炭素数1〜5程度);またはメトキ
シ基、エトキシ基などのアルコキシ基(好ましくは炭素
数1〜5程度);などの置換基を有していてもよく、具
体的には、例えば、2−クロロテレフタロニトリル、2
−クロロ−4−メチルイソフタロニトリルなども使用す
ることができる。 芳香族ジニトリルの水素化 芳香族ジニトリルの水素還元(水素化)反応の好まし
い条件について、次に説明する。 ラネー触媒としては、上記活性化処理ラネー触媒およ
び再生ラネー触媒のうち少なくとも一種を用い、通常、
活性化処理ラネー触媒は、水素化(水素添加)される芳
香族ジニトリルの0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重
量%の量で、また、再生ラネー触媒は、0.1〜50重量
%、好ましくは0.5〜20重量%の量で用いられる。 このような量で活性化処理ラネー触媒および/または
再生ラネー触媒を用いると、芳香族ジニトリル中の2個
のニトリル基の一方のみが水素化されたシアノ基含有芳
香族メチルアミンが高収率で得られる。なお、これらの
触媒の合計重量が0.1重量%未満では反応速度が著しく
遅くなる。また活性化処理ラネー触媒が10重量%を超え
ると、水素化される芳香族ジニトリル中の2個のニトリ
ル基がともに水素化されたジアミンが多く生成する傾向
が生じ、シアノ基含有芳香族メチルアミンの収率が低下
する。また、これらラネー触媒の合計重量が、水素化
(水素添加)される芳香族ジニトリルの70重量%を超え
ても、70重量%のときと比べて、反応速度はほとんど変
わらず、シアノ基含有芳香族メチルアミンの収率も顕著
な差が見られない。 また、本発明では、芳香族ジニトリルの水素化反応に
おいて、シアノ基含有芳香族メチルアミンの収率を向上
させるために、活性化処理ラネー触媒および/または再
生ラネー触媒とともに、鉄、酸化鉄および水酸化鉄のう
ちの少なくとも一種を共存させることができる。 このような鉄、酸化鉄あるいは水酸化鉄として、好ま
しくは、例えば、電解鉄、還元鉄、酸化第1鉄、酸化第
2鉄、オキシ水酸化鉄、担体に担持された鉄(例えば、
アルミナ担持鉄、シリカ担持鉄など)などが挙げられ
る。共存させる鉄、酸化鉄あるいは水酸化鉄は、その合
計量が、通常、上記ラネー触媒量の0.01〜200重量%
(担体に担持された鉄においては鉄分換算)、好ましく
は0.1〜100重量%の量で用いられる。 このような合計量で鉄、酸化鉄あるいは水酸化鉄を用
いると、芳香族ジニトリル中の2個のニトリル基の一方
のみが水素化されたシアノ基含有芳香族メチルアミンが
高収率で得られる。なお、この鉄、酸化鉄あるいは水酸
化鉄の合計量が上記ラネー触媒量の0.01重量%未満では
収率向上の効果が見られず、またこの鉄、酸化鉄あるい
は水酸化鉄を200重量%を超えて共存させても、200重量
%を共存させたときと比べ、シアノ基含有芳香族メチル
アミンの収率向上に顕著な差が見られない。 またこのような芳香族ジニトリルの水素化反応の際に
は、通常、溶媒を用いることができる。このような溶媒
として、好ましくは、例えば、アルコール系溶媒、脂肪
族及び脂環式炭化水素のエーテル溶媒、飽和脂肪族及び
脂環式炭化水素溶媒が挙げられる。 これらの溶媒は、単独で使用することもでき、これら
のいずれかを含む混合溶媒として使用することもでき
る。好ましい溶媒としては、アルコール系溶媒あるいは
アルコール系溶媒が含まれた混合溶媒が挙げられ、特に
好ましくは、メタノールが用いられる。 なお、この芳香族ジニトリルの水素化反応用の溶媒と
しては、前記ラネー触媒の活性化(水素処理)あるいは
再生の際に使用される溶媒と必ずしも同一である必要は
ないが、触媒の活性化あるいは再生と芳香族ジニトリル
の水素化反応とを同一の溶媒で実施すれば、溶媒の置換
が不要であるという意味で大きな利点がある。 このような溶媒は、被水素化物(芳香族ジニトリル)
1重量部に対して、通常1〜30重量部、好ましくは1.5
〜10重量部の量で用いられる。 本発明では、芳香族ジニトリルの水素化反応におい
て、副反応を抑えて選択性を向上させるためにアルカ
リ、好ましくは無機アルカリ、例えばアルカリ金属の水
酸化物もしくは炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物も
しくは炭酸塩、あるいはアンモニアを水素化反応時に添
加することができる。添加量は反応条件にもよるが、例
えば、アルカリ金属の水酸化物の場合は、通常、触媒量
の0.01〜200重量%である。 本発明では、芳香族ジニトリルの水素化反応は、通
常、室温(15〜25℃)から200℃、好ましくは50〜130℃
の範囲で行うことができる。室温未満では十分な水素化
反応の速度が得られず、200℃を超える温度条件で水素
化反応を行ってもそれ以上、反応速度や収率、選択性に
顕著な優位性が認められない。水素化反応時の圧力は、
水素分圧で通常、1〜100kg/cm2、好ましくは2〜30kg/
cm2の範囲が望ましい。 本反応で使用される水素ガスは、必ずしも高純度であ
る必要はなく、水素化反応に格別の影響を与えない限
り、他のガスを含有していてもよく、例えば、不活性ガ
スなどを含有していてもよい。 水素化反応は、反応系に、水素が理論量程度、すなわ
ち理論量の100〜120%、好ましくは100〜110%吸収され
た段階で終了させることが望ましい。 このような芳香族ジニトリルの水素化反応により、芳
香族ジニトリルの2個のニトリル基(N≡C−)のうち
の1方のみが、高効率で「H2N−H2C−」(アミノメチル
基)となり、1個のニトリル基と1個のアミノメチル基
とを有するシアノ基含有芳香族メチルアミンが得られ
る。 本発明では、このような芳香族ジニトリルの転化率
は、触媒の種類等にもより異なり一概に決定されない
が、通常、90モル%以上、好ましくは95モル%以上であ
り、シアノ基含有芳香族メチルアミンの収率は、通常70
%以上、好ましくは75%以上である。
【発明の効果】
本発明によれば、活性化処理ラネー触媒(好ましく
は、溶媒中において水素雰囲気下で活性化させたニッケ
ルおよび/またはコバルトを含有するラネー触媒)、お
よび再生ラネー触媒(好ましくは、溶媒中においてアル
カリの共存下、水素雰囲気下で再生したニッケルおよび
/またはコバルトを含有するラネー触媒)のうち少なく
とも一種を、活性化処理ラネー触媒においては、好まし
くは芳香族ジニトリルの0.1〜10重量%、さらに好まし
くは0.5〜5重量%、再生ラネー触媒においては、好ま
しくは0.1〜50重量%、さらに好ましくは0.5〜20重量%
の量で存在させ、特に好ましくは、上記ラネー触媒とと
もに、鉄、酸化鉄および水酸化鉄のうちの少なくとも一
種をラネー触媒の0.1〜100重量%の量で共存させて、芳
香族ジニトリルの水素還元を行うことにより、低温低圧
下で、芳香族ジニトリルを高転化率で反応させて、芳香
族ジニトリルの2個のニトリル基がともに水素化された
ジアミンの生成を抑制しつつ、1個のニトリル基のみが
水素化されたシアノ基含有芳香族メチルアミンを高収率
で製造することができる。
【実施例】
以下、本発明に係るシアノ基含有芳香族メチルアミン
の製造方法についてさらに具体的に説明するが、本発明
はかかる実施例により、何等限定的に解釈されるもので
はない。
【実施例1】 <触媒の活性化> 500mlオートクレーブに180mlのメタノール、2.0gのラ
ネーニッケル触媒R−2400(W.R.グレース社製)を仕込
み、室温(24℃)で水素圧を5Kg/cm2(ゲージ圧。以下
同じ)として、オートクレーブ内容物の攪拌、加熱を開
始し、100℃の温度で2時間保持した。この加熱の間の
最大圧力は9kg/cm2であった。次いで、得られたオート
クレーブ内容物を室温まで冷却した後、触媒を沈降さ
せ、触媒を回収した。 <水素化反応> 500mlオートクレーブに180mlのメタノール、上記の活
性化させたラネーニッケル触媒1.0g、50gのテレフタロ
ニトリル、0.2gの水酸化ナトリウムを加え、常温で水素
圧を10kg/cm2として、オートクレーブ内容物の攪拌、加
熱を開始し、テレフタロニトリルの水素化反応を開始し
た。系内温度を100℃に保持し、水素流量をサーマルマ
スフローメーター(小島製作所製)にて監視しながら、
水素吸収量が理論値の105%になったところで反応を終
了した。次いで、得られた反応物を室温まで冷却した
後、触媒を濾過にて分離除去し、得られた反応液をガス
クロマトグラフィー内部標準法で分析したところ、テレ
フタロニトリルの転化率は99モル%以上であり、p−シ
アノベンジルアミンの収率は80%、p−キシリレンジア
ミンの収率は5%であった。
【比較例1】 500mlオートクレーブに180mlのメタノール、1.0gの活
性化処理(水素処理)されていないラネーニッケル触媒
R−2400(W.R.グレース社製)、50gのテレフタロニト
リル、0.2gの水酸化ナトリウムを加え、常温で水素圧を
10kg/cm2として、オートクレーブ内容物の攪拌、加熱を
開始し、テレフタロニトリルの水素化反応を開始した。
系内温度を100℃に保持し、水素流量を監視しながら反
応を進めたところ、水素吸収量が理論値の88%になった
ところで反応が進行しなくなった。次いで、反応液を室
温まで冷却したところ、得られた反応液中には未反応の
テレフタロトリルが残存していた。これ(未反応のテレ
フタロニトリル)を触媒とともに濾過にて除去して、得
られた反応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分
析したところ、p−シアノベンジルアミンの収率は47
%、p−キシリレンジアミンの収率は2%であった。濾
過されたテレフタロニトリルの重量とガスクロマトグラ
フィー内部標準法による反応液の分析からテレフタロニ
トリルの転化率は68モル%であった。
【実施例2】 <触媒の再生> 500mlオートクレーブに180mlのメタノール、実施例1
と同様の条件でテレフタロニトリルの水素化反応に用
い、反応終了後に分離、回収したラネーニッケル触媒約
1.0g、0.2gの水酸化ナトリウムを仕込み、室温(24℃)
で水素圧を5Kg/cm2として、オートクレーブ内容物の攪
拌、加熱を開始し、100℃の温度で2時間保持した。こ
の加熱の間の最大圧力は7kg/cm2であった。次いで、得
られたオートクレーブ内容物を室温まで冷却した。 <水素化反応> 上記の再生ラネーニッケル触媒が収容されている500m
lオートクレーブに、50gのテレフタロニトリルを加え、
常温で水素圧を10kg/cm2として、オートクレーブ内容物
の攪拌、加熱を開始し、テレフタロニトリルの水素化反
応を開始した。系内温度を100℃に保持し、水素流量を
監視しながら、水素吸収量が理論値の105%になったと
ころで反応を終了した。次いで、得られた反応物を室温
まで冷却した後、触媒を濾過にて分離除去し、得られた
反応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析した
ところ、テレフタロニトリルの転化率は99モル%以上で
あり、p−シアノベンジルアミンの収率は77%、p−キ
シリレンジアミンの収率は5%であった。
【比較例2】 <触媒の再生> 実施例2において、水酸化ナトリウムを仕込まないこ
と以外は、実施例2と同様の条件で触媒を再生した。 <水素化反応> 上記触媒の存在下に実施例2と同様の条件でテレフタ
ロニトリルの水素化反応を行い、室温まで冷却した後、
触媒を濾過し、得られた反応液をガスクロマトグラフィ
ー内部標準法で分析したところ、テレフタロニトリルの
転化率は99モル%以上であったが、p−シアノベンジル
アミンの収率は63%、p−キシリレンジアミンの収率は
6%であった。
【実施例3】 <触媒の活性化> 実施例1と同様にして触媒の活性化を実施した。 <触媒の再生> 実施例2と同様にして触媒の再生を実施した。 <水素化反応> 上記の再生触媒が収容されている500mlオートクレー
ブに、上記の活性化させたラネー触媒0.5g、50gのテレ
フタロニトリルを加え、常温で水素圧を10kg/cm2とし
て、オートクレーブ内容物の攪拌・加熱を開始し、テレ
フタロニトリルの水素化反応を開始した。系内温度を10
0℃に保持し、水素流量を監視しながら、水素吸収量が
理論値の105%になったところで反応を終了した。次い
で、得られた反応物を室温まで冷却した後、触媒を濾過
にて分離除去し、得られた反応液をガスクロマトグラフ
ィー内部標準法で分析したところ、テレフタロニトリル
の転化率は99モル%以上であり、p−シアノベンジルア
ミンの収率は79%、p−キシリレンジアミンの収率は5
%であった。
【実施例4】 <触媒の活性化> 実施例1と同様にして触媒の活性化を実施した。 <水素化処理> 実施例1において、上記活性化させたラネーニッケル
触媒1.0gとともに、還元鉄0.2g、50gのテレフタロニト
リル、0.2gの水酸化ナトリウムを加え、実施例1と同様
の条件でテレフタロニトリルの水素化反応を行い、室温
まで冷却した後、触媒と還元鉄を濾過し、得られた反応
液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析したとこ
ろ、テレフタロニトリルの転化率は99モル%以上であ
り、p−シアノベンジルアミンの収率は85%、p−キシ
リレンジアミンの収率は4%であった。
【実施例5】 <触媒の再生> 500mlオートクレーブに180mlのメタノール、実施例4
にてテレフタロニトリルの水素化反応に用い、反応終了
後に分離、回収したラネーニッケル触媒と還元鉄、合わ
せて約1.2g、0.2gの水酸化ナトリウムを仕込み、室温
(24℃)で水素圧を5Kg/cm2(ゲージ圧。以下同じ)と
して、オートクレーブ内容物の攪拌、加熱を開始し、10
0℃の温度で2時間保持した。この加熱の間の最大圧力
は6.7kg/cm2であった。次いで、得られたオートクレー
ブ内容物を室温まで冷却した。 <水素化反応> 上記の再生触媒が収容されている500mlオートクレー
ブに、50gのテレフタロニトリルを加え、実施例1と同
様の条件でテレフタロニトリルの水素化反応を行い、室
温まで冷却した後、触媒と還元鉄を濾過し、得られた反
応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析したと
ころ、テレフタロニトリルの転化率は99モル%以上であ
り、p−シアノベンジルアミンの収率は83%、p−キシ
リレンジアミンの収率は5%であった。
【実施例6】 <触媒の活性化> 実施例1において、触媒の活性化に際して用いたメタ
ノールをエタノールにかえた以外は実施例1と同様の条
件で触媒を活性化した。 <水素化反応> 実施例1において、実施例1と同様の条件でテレフタ
ロニトリルの水素化反応を行い、室温まで冷却した後、
触媒を濾過し、得られた反応液をガスクロマトグラフィ
ー内部標準法で分析したところ、テレフタロニトリルの
転化率は99モル%以上であり、p−シアノベンジルアミ
ンの収率は77%、p−キシリレンジアミンの収率は5%
であった。
【実施例7】 <触媒の活性化> 実施例1と同様にして触媒の活性化を実施した。 <水素化反応> 実施例1において、テレフタロニトリルをイソフタロ
ニトリルに代えた以外は実施例1と同様の条件でイソフ
タロニロリルの水素化反応を行い、その後室温まで冷却
した後、触媒を濾過し、得られた反応液をガスクロマト
グラフィー内部標準法で分析したところ、イソフタロニ
トリルの転化率は99モル%以上であり、m−シアノベン
ジルアミンの収率は82%、m−キシリレンジアミンの収
率は6%であった。
【実施例8】 <触媒の活性化> 実施例1と同様にして触媒の活性化を実施した。 <水素化反応> 実施例1において、触媒量を1.5gに代えた以外は実施
例1と同様な条件でテレフタロニロリルの水素化反応を
行い、その後室温まで冷却した後、触媒を濾過し、得ら
れた反応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析
したところ、テレフタロニトリルの転化率は99モル%以
上であり、p−シアノベンジルアミンの収率は79%、p
−キシリレンジアミンの収率は5%であった。
【参考例1】 500mlオートクレーブに180mlのメタノール、実施例1
と同様の条件でテレフタロニトリルの水素化反応に用
い、反応終了後に分離、回収した再生処理していないラ
ネーニッケル触媒約1.0g、50gのテレフタロニトリル、
0.2gの水酸化ナトリウムを加え、常温で水素圧を10Kg/c
m2として、オートクレーブ内容物の攪拌、加熱を開始
し、テレフタロニトリルの水素化反応を開始した。系内
温度を100℃に保持し、水素流量を監視しながら、水素
吸収量が理論値の105%になったところで反応を終了し
た。次いで、得られた反応物を室温まで冷却した後、触
媒を濾過にて分離除去し、得られた反応液をガスクロマ
トグラフィー内部標準法で分析したところ、テレフタロ
ニトリルの転化率は99モル%以上であったが、p−シア
ノベンジルアミンの収率は58%、p−キシリレンジアミ
ンの収率は3%であった。
【参考例2】 <触媒の活性化> 実施例1と同様にして触媒の活性化を実施した。 <水素化反応> 実施例1において、触媒量を0.02gに代え、水酸化ナ
トリウムを0.005gに代えた以外は、実施例1と同様にし
てテレフタロニトリルの水素化反応を行ったが、水素の
吸収はほとんどなかった。テレフタロニトリルの転化率
は、1モル%未満であった。
【参考例3】 <触媒の活性化> 実施例1と同様にして触媒の活性化を実施した。 <水素化反応> 実施例1において、触媒量を10gに代え、反応圧力
(水素圧)を5.0kg/cm2に代え、反応温度を60℃に代え
た以外は実施例1と同様な条件でテレフタロニトリルの
水素化反応を行った。 次いで系内温度を室温まで冷却した後、触媒を濾過
し、得られた反応液をガスクロマトグラフィー内部標準
法で分析したところ、テレフタロニトリルの転化率は99
モル%以上であり、p−シアノベンジルアミンの収率は
73%、p−キシリレンジアミンの収率は17%であった。
フロントページの続き (72)発明者 森川 宏平 神奈川県川崎市川崎区扇町5番1号 昭 和電工株式会社総合研究所川崎研究室内 (56)参考文献 特許2937083(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 253/30 C07C 255/58

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ジニトリルからシアノ基含有芳香族
    メチルアミンを製造するに際して使用したラネー触媒
    を、溶媒中、アルカリの共存下で、水素と接触させるこ
    とを特徴とする、ラネー触媒の再生方法。
  2. 【請求項2】芳香族ジニトリルからシアノ基含有芳香族
    メチルアミンを製造するに際して、触媒として、請求項
    1に記載の方法で再生したラネー触媒を用いることを特
    徴とするシアノ基含有芳香族メチルアミンの製造方法。
  3. 【請求項3】上記再生したラネー触媒を、0.1〜50重量
    %の量で用いることを特徴とする請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】上記再生したラネー触媒を、0.5〜20重量
    %の量で用いることを特徴とする請求項2に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】上記再生したラネー触媒は、芳香族ジニト
    リルからシアノ基含有芳香族メチルアミンを製造するに
    際して使用したラネー触媒を、再生に供するラネー触媒
    の0.1〜100重量%の量のアルカリの共存下、室温〜200
    ℃の温度で、水素分圧が0.1〜50kg/cm2の条件下に再生
    したものであることを特徴とする請求項1〜4の何れか
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】上記再生したラネー触媒とともに、鉄、酸
    化鉄および水酸化鉄のうちの少なくとも一種を共存させ
    ることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の方
    法。
  7. 【請求項7】上記鉄、酸化鉄および水酸化鉄のうちの少
    なくとも一種を、上記ラネー触媒の0.1〜100重量%の量
    で用いることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】上記ラネー触媒が、ニッケルおよび/また
    はコバルトを含有するものであることを特徴とする請求
    項1〜7の何れかに記載の方法。
  9. 【請求項9】上記ラネー触媒が、ラネーニッケルまたは
    変性ラネーニッケルである請求項1〜7の何れかに記載
    の方法。
  10. 【請求項10】上記溶媒が、アルコールを含むことを特
    徴とする請求項1〜9の何れかに記載の方法。
  11. 【請求項11】上記溶媒が、メタノールである請求項1
    〜9の何れかに記載の方法。
  12. 【請求項12】上記芳香族ジニトリルが、フタロニトリ
    ル、イソフタロニトリルおよびテレフタロニトリルのう
    ちの少なくとも一種である請求項1〜11の何れかに記載
    の方法。
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