JP3526825B2 - 電磁波シールド用ガスケット - Google Patents

電磁波シールド用ガスケット

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JP3526825B2
JP3526825B2 JP2000299369A JP2000299369A JP3526825B2 JP 3526825 B2 JP3526825 B2 JP 3526825B2 JP 2000299369 A JP2000299369 A JP 2000299369A JP 2000299369 A JP2000299369 A JP 2000299369A JP 3526825 B2 JP3526825 B2 JP 3526825B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波シールド用
ガスケットに係り、詳しくは、導電性ケースの間隙に配
設されて、当該間隙を通過しようとする電磁波を遮蔽す
る電磁波シールド用ガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、導電性ケースの間隙に配設し
て、当該間隙を通過しようとする電磁波を遮蔽する電磁
波シールド用ガスケットが知られている。特に近年、コ
ンピュータ技術の発達に伴いマイクロコンピュータを組
み込んだ機器が多く製品化されており、このような電子
機器では、電磁波をシールドする技術は欠かせないもの
になっている。
【0003】このような電磁波シールド用ガスケットに
は、導電性ケースの間隙に密着させるという目的から、
十分な弾性を確保するのが一般的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような電
磁波シールド用ガスケットが配設される小型機器の一例
として携帯電話機を考えると、従来のようにガスケット
が十分な弾性を有することが逆に、次のような不都合を
生じるさせる。
【0005】それは、外力によって携帯電話機の本体ケ
ースが変形してしまうことである。具体的に言えば、図
5に示すように導電性を有する本体ケースの断面を見て
みると、上側部分と下側部分とでボックス状の構造をと
って全体の剛性を高めている。ところが、上側部分と下
側部分との間隙に柔軟性の高いガスケットを介在させた
場合、本体ケースにかかる荷重によって、ガスケットが
部分的に圧縮されたり、また、本体ケースの端縁部間の
ずれが発生したりして、本体ケース全体がねじれるよう
に変形してしまう。つまり、ガスケットの柔軟性が高す
ぎることが、本体ケースの剛性を低下させる原因となっ
ていた。
【0006】携帯電話機に本体ケースのねじれ等の変形
が生じた場合、プリント配線板上に実装されたアース部
材が接地面から離れてしまうことがあった。このような
場合、携帯電話機の仕様によっては通話が中断されてし
まう。また、可聴域の雑音を発生させ、通話が妨害され
てしまうこともあった。
【0007】なお、これに類した問題は、携帯電話機に
限らず発生するものである。本発明は、このような問題
を解決するためになされたものであり、本体ケースなど
の導電性ケースに対して用いられて電磁波を遮蔽し、し
かも、外力による導電性ケースの変形を防止可能な電磁
波シールド用ガスケットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上述した
目的を達成するためになされた請求項1に記載の電磁波
シールド用ガスケットは、導電性ケースを構成する上側
部材と下側部材との間隙に配設されて、当該間隙を通過
する電磁波を遮蔽する。
【0009】そして本発明では特に、上側部材と下側部
材とに圧縮される導電部を、導電布又は金属箔を折り曲
げて形成した。なお、ここでいう「導電布」には、金属
細線(モネル、カッパーウェルド、アルミニウム、スズ
メッキ銅等)あるいは金属コート繊維(合成繊維にメッ
キ、蒸着、スパッタリング等の手段により金属コートし
た繊維)からなるマルチフィラメント糸またはモノフィ
ラメント糸を製織した導電性織布を用いることが考えら
れる。また、導電性を有していれば不織布であっても差
し支えない。一方「金属箔」には、背面に合成樹脂フィ
ルム層を設けたものも含まれる。金属箔としては、通
常、アルミニウム箔を用いることが考えられる。
【0010】そして、この導電部の所定方向における少
なくとも片側端部を折り曲げることによって、上述した
両部材間の導通を主として図るための圧接部を形成し
た。少なくとも片側端部であるから、所定方向における
片側だけに圧接部が形成される場合と両側に圧接部が形
成される場合とが含まれる。また、圧接部は、前記導電
布又は金属箔以外には弾性材料を含まず、本発明の電磁
波シールド用ガスケットの圧縮率は10パーセント未満
である。
【0011】本出願人は、ガスケットの圧縮率が10パ
ーセントを越えて大きくなると、外力により、本体ケー
スなど導電性ケースの変形が起こり、不具合が生じ易い
という事実に着目した。例えば携帯電話機を例に挙げて
も、ガスケットの圧縮率が10パーセント以上になる
と、本体ケースのねじれ等の変形量が大きくなり、アー
ス部材によるプリント基板と本体ケースとの間の良好な
接地状態が妨げられて通話が中断したり、可聴域の雑音
が発生したりする可能性が高くなる。したがって、圧縮
率10パーセント未満で十分な電磁波遮蔽効果を得られ
るガスケットが要求される。
【0012】本発明によれば、導電布あるいは金属箔と
いった圧縮しても比較的変形し難い導電材料で導電部を
形成し圧接部は前記導電布又は金属箔以外には弾性材料
を含まないため、その圧縮率を10パーセント未満に抑
えられ、結果として本体ケースの変形を防止することが
できる。そして、導電部の端部を折り曲げて圧接部を形
成したため、たとえ圧縮率が小さくても、接地抵抗を低
くすることができ、上側部材と下側部材との間で十分な
導通が図られる。
【0013】したがって、図5に示すように、上側部分
と下側部分とからなる本体ケースに本ガスケットを適用
すれば、十分な電磁波遮蔽効果が得られ、しかも、上側
部分と下側部分との外力によって生じるずれが小さくな
り、外力による本体ケースの変形を抑制できる。すなわ
ち、ガスケットの変形量を抑えることにより、導電性ケ
ースの剛性を高めることができる。好ましくは、導電性
ケースの間隙に配置された状態において、圧縮率を5パ
ーセント未満にするとよい。
【0014】なお、圧接部は、例えば導電布又は金属箔
を2重、3重と折り返して、請求項2に示すように、他
の部分と比べて厚く形成することが考えられる。ただ
し、圧接部によって十分な導通が確保されればよいた
め、端部を傾斜させるように僅かに折り曲げ、この部分
を圧縮部とすることも考えられる。
【0015】ところで、上述した導電部は、導電布又は
金属箔のみを折り曲げて形成してもよいが、上述したよ
うに導電部の端部を僅かに折り曲げるような場合を考え
ると、請求項3に示すように、導電部は、形状を維持す
るための芯材としての形状維持層を備えるものとするこ
とが望ましい。芯材には、外力による圧縮率を10パー
セント未満にでき、導電部の形状維持が図れる材料を用
いる。例えばプラスチック製の材料を用いるという具合
である。このとき、請求項4に示すように、形状維持層
は、折り返した導電布の内側面で挟まれるように設ける
ことが考えられる。このとき、導電布又は金属箔の外側
面が両部材に接触するようになる。例えば、折り返して
2重になった導電布又は金属箔の内側部分に形状維持層
を設けるという具合である。導電布や金属箔には、通
常、表面と裏面が存在する。例えば導電布が、織布であ
る場合、製織の途中で上述したマルチフィラメント糸や
モノフィラメント糸が切れてしまうことがあり、その場
合、裏面で切れた糸を結ぶ。したがって、安定した接触
を得るためには、導電布の表面を使用することが望まし
い。つまり、導電布や金属箔を折り返し、裏面で形状維
持層を挟み込むようにすれば、表面が接触面となるた
め、さらに安定した導通が図られる。
【0016】なお、折り曲げた圧接部の形状を維持する
という観点からは、請求項5に示すように、形状維持層
は、熱を加えると溶融する材料で構成することが考えら
れる。このとき圧接部は、形状維持層を溶融させた状態
で形成される。例えば、折り返して2重になった導電布
の内側部分にホットメルトを塗布したり、メルト用テー
プを挟み込んだりして形状維持層を設ける。そして、ア
イロンなどによって熱を加えて、所定の形状に導電布を
折り曲げ圧接部を形成するという具合である。このよう
にすれば、導電布や金属箔を用いた場合であっても、圧
接部の形成が簡単であり、形状も維持できる。
【0017】ところで、請求項6に示すように、上述し
た所定方向に対し垂直な方向に長尺状にガスケットを形
成すれば、使用場所に応じて適当な長さにカットして使
用できるため便利である。なお、導電性ケースに形成さ
れた溝などに本ガスケットを使用する場合には、特に粘
着性能がなくてもよい。これに対して、本ガスケットを
平坦面に挟み込むような場合、請求項7に示す構成を採
用することが考えられる。すなわち、さらに、粘着性を
有する粘着部を備えるものである。粘着部は、両面テー
プなどで実現すればよい。このとき、請求項8に示すよ
うに、 導電部が、両部材に圧縮されると、粘着部に作
用する荷重によって圧縮方向に撓み、圧接部を当該導電
性ケースに圧接させるようにするとよい。このようにす
れば、電磁波遮蔽効果が際だつ。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施例
を図面を参照して説明する。図1は、実施例の「電磁波
シールド用ガスケット」としてのガスケット1を示す斜
視図である。
【0019】ガスケット1は、導電部10と粘着部30
とを備えている。ガスケット1は、長手方向(記号Aで
示した方向)に長い長尺状の部材として形成され、例え
ば1mというような長さにカットされて輸送され、さら
に使用場所に合わせて、例えば50mmというような長
さにカットされて供給される。短手方向(記号Bで示し
た方向)は、例えば3mmというような所定幅に形成さ
れる。
【0020】導電部10は、導電布20を折り返して形
成されている。この導電布20は、例えば金属細線ある
いは金属コート繊維からなるマルチフィラメント糸また
はモノフィラメント糸を製織した導電性織布である。導
電布20の厚さは、圧縮率を低くするために1mm以
下、好ましくは0.7mm以下とする。
【0021】導電部10は、次のように導電布20が折
り曲げられて形成される。まず図2(a)に示すよう
に、導電布20を、その端部21が中央部分で合わさる
ように折り返す。なお、このように折り返される導電布
20の内側面にはホットメルトを塗布しておく。そし
て、この状態の導電布20にアイロンなどで熱を加え、
ホットメルトを溶融させ、図2(b)に示すように、両
側部22をさらに折り返して圧接部12を形成する。圧
接部12では導電布20が4重になっているため、中央
部よりも厚くなっており、中央部には凹部11が形成さ
れる。溶融したホットメルトが固化すると、導電布20
は、図2(b)に示した形状を維持することになる。し
たがって、このホットメルトが「形状維持層」に相当す
る。なお、本実施例では、ホットメルトを塗布したが、
メルト用テープを使用することも考えられる。
【0022】上述した凹部11に、上述した粘着部30
が固定されている。粘着部30は、凹部11に沿った長
尺状の部材であり、図1に示すように、薄板状のスポン
ジ31に粘着層32を積層したものである。この粘着層
32によって、ガスケット1は、導電性ケースの所定位
置に貼り付けられる。
【0023】本実施例では、圧縮しても変形し難い導電
布20を折り曲げて導電部10を形成したため、例えば
図5に示すような本体ケースの上側部分と下側部分との
間隙に介在させれば、ガスケット1の変形量が小さくな
るため、本体ケースの上側部分と下側部分とのずれが小
さくなり、本体ケースの剛性が高められる。これによっ
て、外力による本体ケースの変形を抑制できる。
【0024】具体的には、例えば長さ50mm、幅3m
mのサンプルを用いてテストした結果、図6(b)に示
すように、このガスケットを10パーセント圧縮するた
めには、約10〜20Nの比較的大きな圧縮力が必要と
なり、さらに、それ以上圧縮するために必要な荷重は急
激に増加する結果となった。
【0025】したがって、例えば携帯電話機の本体ケー
スに本実施例のガスケット1を採用すれば、外力が作用
しても、アース部材による良好な接地状態を維持するこ
とができ、通話が中断されてしまう可能性を低減でき
る。また、可聴域の雑音の発生を防止できる。
【0026】また、本実施例のガスケット1では、導電
部10の中央部である凹部11に、粘着部30を備えて
いるため、ガスケット1の固定作業が容易になり、作業
者にとって便利である。さらにまた、本実施例のガスケ
ット1では、導電布20の両側部22を折り返し圧接部
12を形成したため、この圧接部12が本体ケースに圧
接し、導電部10の変形量が小さくても、接地抵抗を低
くすることができ、確実な導通を図ることができる。つ
まり、十分な電磁波遮蔽効果を得ることができるのであ
る。
【0027】具体的に上記サンプルのガスケットを用い
てテストを行ったところ、図6(a)に示すように、端
部を折り返さずガスケットを形成した場合には10パー
セントの圧縮率で5Ω以上の接地抵抗が発生するのに対
し、上述したように端部を折り返し、この端部で主とし
て導通を図る構成では、圧縮率10パーセント以下で
も、抵抗値は約0.1Ω以下に押さえられる結果となっ
た。
【0028】また、本実施例のガスケット1では、長尺
状に導電部10を形成したため、製造が容易であること
はもちろん、適当な長さにカットして使用できるため、
様々な場所に配設することができる。さらにまた、本実
施例のガスケット1では、導電布20の内側面にホット
メルトを塗布し、外側面を本体ケースと接触させてい
る。つまり、導電布20には接触面として適した表面と
そうでない裏面が存在するのが一般的であるが、本実施
例のような構成では、導電布20の一方の面、すなわち
接触面として適した表面を用いて本体ケースとの接触を
が実現できる。
【0029】そして、図2(a)に示す状態においてア
イロンなどで熱を加えてホットメルトを溶融させた後、
図2(b)に示すように両側部22を折り返して圧接部
12を形成した。したがって、ホットメルトが固化した
後は、圧接部12の形状維持が図られる。
【0030】以上、本発明はこのような実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲
において種々なる形態で実施し得る。 (イ)例えば上記実施例では、図2(a)及び(b)に
示すように、導電部10は、導電布20の端部21が中
央部分で合わさるように折り返され(図2(a)参
照)、この折り返した状態における両側部22を完全に
折り返して(図2(b)参照)圧接部12が形成されて
いた。しかし、十分な導通が図られるならば、どのよう
に折り曲げて圧接部を形成しても構わない。
【0031】例えば、図3(a)に示す導電部40のよ
うに、図2(a)に示した状態から、内側に隙間ができ
る程度に導電布20の両側部22を折り返して圧接部4
2を形成してもよい。この場合、両側部22がさらに内
側に折り曲がって、下面40bが導電性ケースに密着す
る。したがって、導電性ケースの方向に両側部22が付
勢され、圧接部42の密着性がよくなる。なお、粘着部
30は、上記実施例と同様の構成である。
【0032】また、図3(b)に示す導電部50のよう
に、導電布20の端を内側に折り返し、さらに、折り返
し部分の先端側をさらに外側へ折り返して、圧接部52
を形成してもよい。この場合、外側へ折り返した端部2
1の下面50bが導電性ケースに密着することになり、
圧接部52では導電布20が3重に折り重なる。
【0033】(ロ)上記実施例では、導電布20の内側
にホットメルトを塗布して導電部10の形状を維持する
ようにした。これに対して、芯材に導電布20を巻き付
けて、導電部を形成することも考えられる。例えば図3
(c)に示すように、プラスチック製の断面コの字形の
芯材81を用い、この芯材81の外周を覆うように導電
布20を巻き付けて、導電部60を形成することが考え
られる。この場合、芯材81の形状から短手方向中央部
に凹部が形成されるため、この凹部に、上記実施例と同
様の粘着部30を設けることが考えられる。
【0034】また、例えば図3(d)に示すように、断
面長方形形状のプラスチック製の芯材82を用い、この
芯材82の上側部分と、下方両側のそれぞれ1/4程度
を導電布20で覆うようにして、導電部70を形成して
もよい。この場合、下方中央部分が導電布20に覆われ
ていないため、この部分(凹部)に、粘着部30を設け
ることができる。
【0035】なお、これらの例では、芯材81,82が
「形状維持層」に相当し、また、導電部60,70の両
側端部が圧接部62,72となっている。このように芯
材81,82を用いて導電部60,70を形成すれば、
長尺状に形成された導電部60,70が作業途中で折り
曲がることがなく、作業者にとって便利である。また、
導電性ケースの間隙が相対的に大きい場合に、導電布2
0を用いて導電部を形成しようとすれば幾重にも折り返
す必要があるが、芯材81,82を用いれば、所定の厚
みの圧接部62,72を有する導電部60,70を簡単
に製造することができる。
【0036】(ハ)上記実施例の如く導電布20の内側
にホットメルトを塗布するようにすれば、図2(a)に
示した導電布20の両側部22をさらに、様々な形状に
折り曲げることができる。例えば図4(a)に示す導電
部80のように、両側部22をカールするように折り曲
げて圧接部82を形成することが考えられる。また、図
4(b)に示す如く、両側部22を僅かに折り曲げて傾
斜をつけ圧接部92とした導電部90を形成することも
考えられる。
【0037】また、導電部90の幅と圧接部92の傾斜
具合とを適当に調整することによって、図4(c)に示
すように、粘着部30が本体ケースの下側部分に粘着さ
れると、導電部90の中央部が圧縮方向に撓むようにす
ると、すなわち、粘着部30に作用する下側部分からの
荷重によって導電部90の中央部が下方へ移動するよう
にし、圧接部92が下側部分に圧接するようにすると、
さらに接触抵抗を低下させることができ、確実な導通を
図ることができる。ただし、この場合は、さらに上側部
分と下側部分との間隙が小さくなると、最終的に導電部
90の上面が平坦面に近づくため、粘着部30による効
果は小さくなる。
【0038】したがって、図4(d)に示すように、粘
着部30を導電部90の上面側へ配置することが考えら
れる。この場合は、粘着部30が上側部分からの荷重に
よって圧縮されるため、導電部90の中央部を押し下げ
る結果となる。このときは、さらに上側部分と下側部分
との間隙が狭くなっても、中央部が撓むことになり、圧
接部92が下側へ付勢され、結果として、接触抵抗を低
下させることができ、確実な導通を図ることができる。
【0039】なお、このような構造は、上述した導電部
10,40,50,80にも採用することができる。そ
の場合、導電部10,40,50,80においても、導
電部90と同様に上面側に粘着部30を設けることが考
えられる。 (ニ)上記実施例では、導電布20を折り曲げて導電部
10,40,50,60,70,80,90を形成して
いたが、導電布20に代えて、アルミニウムなどの金属
箔を用いてもよい。その場合は、金属箔の背面に合成樹
脂フィルム層などを設けて強度を持たせることが考えら
れる。
【0040】(ホ)なお、上記実施例では、導電部1
0,40,50,60,70,80,90の両側端部に
圧接部12,42,52,62,72,82,92を形
成していたが、導電部の所定方向における一方の端部の
みに圧接部を形成することも考えられる。この場合、圧
接部以外の部分、例えば他方の端部や中央部に粘着部を
設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のガスケットを示す斜視図である。
【図2】導電部の構造を示す説明図である。
【図3】別実施例としてのガスケットの概略断面を例示
する説明図である。
【図4】別実施例としてのガスケットの概略断面及びガ
スケットに圧縮方向の力が作用した状態を例示する説明
図である。
【図5】本体ケースに発生する変形とガスケットとの関
係を示す説明図である。
【図6】圧縮率と抵抗値との関係、及び、圧縮率と圧縮
力との関係を例示した説明図である。
【符号の説明】
1…ガスケット 10,40,50,60,70,80,90…導電部 10a…上面 10b,40b,50b…下面 11…凹部 12,42,52,62,72,82,92…圧接部 20…導電布 21…端部 22…両側部分 30…粘着部 31…スポンジ 32…粘着層 81,82…芯材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−54980(JP,A) 特開2000−13079(JP,A) 特開 平1−235398(JP,A) 実開 平6−82893(JP,U) 実開 平5−5836(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 9/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性ケースを構成する上側部材と下側部
    材との間隙を通過する電磁波を遮蔽するために、当該間
    隙に配設される電磁波シールド用ガスケットにおいて、 前記上側部材と前記下側部材とに圧縮される導電部を導
    電布又は金属箔で形成し、前記導電部の所定方向におけ
    る少なくとも片側端部を折り曲げることによって、前記
    両部材間の導通を主として図るための圧接部を形成し
    構成され、 前記圧接部が、前記導電布又は金属箔以外には弾性材料
    を含まず、 圧縮率が10パーセント未満であること を特徴とする電
    磁波シールド用ガスケット。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電磁波シールド用ガスケ
    ットにおいて、 前記圧接部は、他の部分と比べて厚く形成されているこ
    とを特徴とする電磁波シールド用ガスケット。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の電磁波シールド用
    ガスケットにおいて、 前記導電部は、形状を維持するための芯材としての形状
    維持層を備えていることを特徴とする電磁波シールド用
    ガスケット。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の電磁波シールド用ガスケ
    ットにおいて、 前記形状維持層は、折り返した導電布又は金属箔の内側
    面に挟まれるように設けられており、 前記導電布又は金属箔の外側面が前記両部材に接触する
    ようになっていることを特徴とする電磁波シールド用ガ
    スケット。
  5. 【請求項5】請求項3又は4に記載の電磁波シールド用
    ガスケットにおいて、 前記形状維持層は、熱を加えると溶融する材料で構成さ
    れ、 前記圧接部は、前記形状維持層を溶融させた状態で形成
    されることを特徴とする電磁波シールド用ガスケット。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の電磁波シ
    ールド用ガスケットにおいて、 前記導電部は、前記所定方向に対し垂直な方向に長尺状
    に形成されていることを特徴とする電磁波シールド用ガ
    スケット。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の電磁波シ
    ールド用ガスケットにおいて、 さらに、粘着性を有する粘着部を備えていることを特徴
    とする電磁波シールド用ガスケット。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の電磁波シールド用ガスケ
    ットにおいて、 前記導電部は、前記両部材に圧縮されると、前記粘着部
    に作用する荷重によって圧縮方向に撓み、前記圧接部を
    当該導電性ケースに圧接させることを特徴とする電磁波
    シールド用ガスケット。
JP2000299369A 2000-09-29 2000-09-29 電磁波シールド用ガスケット Expired - Fee Related JP3526825B2 (ja)

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