JP3526611B2 - グリコール酸の製造方法 - Google Patents
グリコール酸の製造方法Info
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
液からグリコール酸を製造する方法に関するものであ
る。グリコール酸は、工業用洗浄剤やポリグリコール酸
の原料として有用な化合物である。
アルデヒドを一酸化炭素と水でカルボニル化する方法が
公知である(米国特許第2153064号、同2152
852号、特公昭51−28615号公報他多数)。こ
のカルボニル化反応は、触媒の存在下に、高温、高圧条
件下で反応させる方法であって、反応条件が過酷で、製
造装置も高価である等の問題点がある。
ルデヒドの酸化によって容易に得られるグリオキザール
を水酸化ナトリウム等の強アルカリと反応させる、いわ
ゆるカニッツァロ反応により、グリコール酸アルカリ金
属塩を合成し、これに酸を加えてグリコール酸を得る方
法も公知である(Homolka, Chem. Ber., 54, 1395(192
1), Salomaa, Acta Chem. Scand., 10, 311(1956).
他)。しかし、この方法には強アルカリを当量以上に使
用する必要があること、また反応生成物はグリコール酸
のアルカリ金属塩であり、これから遊離のグリコール酸
を得るためには、当量以上の酸を使用する必要があるこ
と、さらに、これら遊離のグリコール酸を得る工程やそ
の後の精製工程など非常に煩雑な工程を要し、製造コス
トが増大すること等の大きな欠点がある。
頁第1欄9行〜14行には、「グリオキザールの分子内
酸化還元によりグリコール酸を製造するに際し、アルミ
ニウム、ガリウム、インジウム、錫、チタン、ジルコニ
ウム、ニオブ、バナジウム、クロムから成る群から選ば
れた元素の塩類を触媒として反応させるところに特徴が
ある。」と記載されている。しかし、この方法では触媒
として用いた金属塩の成分が反応生成液中に混入してし
まうので、これを除去する必要がある。反応生成液から
金属塩成分を除去する精製工程は、工業的製法としては
複雑でかつ困難であり、この方法の大きな欠点となって
いる。
オキザールを出発物質として、簡便な方法で遊離のグリ
コール酸を直接製造する方法を提供することにある。
ザールを出発物質として、煩雑な除去工程を必要とする
金属塩類を何等加えることなく、遊離のグリコール酸を
直接製造する方法を鋭意研究した結果、驚くべきこと
に、グリオキザールの水溶液を、ブレンステッド酸触媒
の存在下に加熱反応させることにより、容易にしかも高
収率で遊離のグリコール酸を得る方法を見いだし、本発
明を完成するに至った。
を、ブレンステッド酸触媒の存在下で、50℃以上に加
熱することを特徴とするグリコール酸の製造方法であ
る。
方法におけるブレンステッド酸触媒としては、反応条件
下にブレンステッド酸性を示すものであれば良く、例え
ば、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ほう酸、硝酸、
亜硝酸、リン酸、亜リン酸、もしくは塩素酸等の無機酸
類、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、クロロ酢酸、グリコー
ル酸、グリオキシル酸、蓚酸、マロン酸、安息香酸、も
しくはフタル酸等の有機カルボン酸類、メチルスルホン
酸、もしくはp-トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸
類、リン酸ジエチル、リン酸フェニル、もしくはリン酸
ジフェニル等の有機リン酸類、または酸性イオン交換樹
脂類等を用いることができる。これらの内、好ましくは
有機カルボン酸類が用いられ、更に好ましくは、反応の
生成物でもあるグリコール酸が触媒として用いられる。
酸触媒の量としては、原料であるグリオキザールのモル
数に対して通常0.5当量以下、好ましくは0.1当量
以下、更に好ましくは0.00001〜0.05当量の
範囲で用いられる。
の水溶液を原料として用いる。グリオキザールは、水溶
液中で二分子水和した1,1,2,2-テトラヒドロキシエタン
を形成することが良く知られている(例えば、Kirk-Oth
mer, Encyclopedia of Chemical Technology, Vol.7, 2
46(1952). )。
る濃度は、85重量%以下、好ましくは、5ないし60
重量%、より好ましくは10ないし40重量%の範囲で
ある。また、濃度が高くなると重合等の副反応が起こり
易くなるので好ましくない。加熱する温度は50℃以
上、好ましくは80ないし250℃、より好ましくは1
00ないし200℃で行われる。加熱する際の圧力は、
水を液相に保つのに十分な圧力であり、減圧、常圧、加
圧の何れでも実施することができ、特に制限はないが、
通常0.1〜230kg/cm2(絶対圧力)である。加熱す
る時間は、加熱する温度、グリオキザール濃度、触媒濃
度等の条件により変化するので一様ではないが、通常数
分から24時間の範囲である。
て行うことができるが、必要であればさらに溶媒を共存
させて行うこともできる。用いられる溶媒としては、グ
リオキザールおよびグリコール酸と反応しないものであ
れば良く、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化
水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、フルオロベン
ゼン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエ
チルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、ジブチル
エーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類、アセトン、ジエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニト
リル、プロピオニトリル等のニトリル類、ニトロメタ
ン、ニトロベンゼン、ニトロトルエン等のニトロ化合物
類などを例示することができる。また、用いる溶媒によ
って、二層以上の多層系で反応を行うこともできる。
何れでも実施することができる。反応で生成したグリコ
ール酸は、そのままでもグリコール酸水溶液として利用
できるが、必要に応じて濃縮、精製などの通常の操作を
経てグリコール酸水溶液として取り出すことができる。
本発明のグリコール酸は、必要であれば、濃縮後、通常
の結晶化操作によって、結晶として取り出すこともでき
る。
しく説明するが、本発明は以下の実施例のみに制限され
るものではない。 実施例1 攪拌装置付きのオートクレーブに、グリオキザールを1
5重量%含有する水溶液20g、85%リン酸90mg
を入れ、気相部分を窒素ガスで置換した後、攪拌しなが
ら180℃で2時間加熱し反応させた。加熱後オートク
レーブを冷却して反応液を取り出し、高速液体クロマト
グラフィーにより生成物を分析したところ、グリコール
酸が96%の収率で得られた。
0重量%含有する水溶液20g、グリコール酸200m
gを入れ、気相部分を窒素ガスで置換した後、攪拌しな
がら150℃で4時間加熱し反応させた。加熱後オート
クレーブを冷却して反応液を取り出し、高速液体クロマ
トグラフィーにより生成物を分析したところ、グリコー
ル酸が87%の収率で得られた。
熱し反応を行った。結果を表1に示す。
ら非常に簡便な反応で、高収率で遊離のグリコール酸を
製造することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 グリオキザールの水溶液を、ブレンステ
ッド酸触媒の存在下で、50℃以上に加熱することを特
徴とするグリコール酸の製造方法。 - 【請求項2】 ブレンステッド酸触媒が有機カルボン酸
である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 ブレンステッド酸触媒がグリコール酸で
ある請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 加熱する温度が、100ないし200℃
である請求項1、2または3記載の方法。 - 【請求項5】 グリオキザールの水溶液が、85重量%
以下の濃度である請求項1、2、3または4記載の方
法。 - 【請求項6】 グリオキザールの水溶液が、5ないし6
0重量%の濃度である請求項1、2、3または4記載の
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10643594A JP3526611B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | グリコール酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10643594A JP3526611B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | グリコール酸の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07309803A JPH07309803A (ja) | 1995-11-28 |
JP3526611B2 true JP3526611B2 (ja) | 2004-05-17 |
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ID=14433577
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JP10643594A Expired - Lifetime JP3526611B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | グリコール酸の製造方法 |
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JP (1) | JP3526611B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
EP3980397A4 (en) | 2019-06-04 | 2023-03-22 | Rhodia Operations | PROCESS FOR THE OXIDATION OF GLYCOLALDEHYDE USING NITRIC ACID |
CN114062562A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-02-18 | 陕西延长石油(集团)有限责任公司 | 一种高效液相色谱检测甲醛羰基化反应产物的方法 |
-
1994
- 1994-05-20 JP JP10643594A patent/JP3526611B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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