JP3521970B2 - グリコール酸の製造方法 - Google Patents
グリコール酸の製造方法Info
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- JP3521970B2 JP3521970B2 JP22514094A JP22514094A JP3521970B2 JP 3521970 B2 JP3521970 B2 JP 3521970B2 JP 22514094 A JP22514094 A JP 22514094A JP 22514094 A JP22514094 A JP 22514094A JP 3521970 B2 JP3521970 B2 JP 3521970B2
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- glycolic acid
- glyoxal
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- acid
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グリオキザールの水溶
液からグリコール酸を製造する方法に関するものであ
る。グリコール酸は、工業用洗浄剤や化粧品原体及びポ
リグリコール酸の原料として有用な化合物である。
液からグリコール酸を製造する方法に関するものであ
る。グリコール酸は、工業用洗浄剤や化粧品原体及びポ
リグリコール酸の原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】グリコール酸の製造法としては、ホルム
アルデヒドを一酸化炭素と水でカルボニル化する方法が
公知である(米国特許第2153064号、同2152
852号、特公昭51−28615号公報他多数)。こ
のカルボニル化反応は、強酸性の触媒の存在下に、高
温、高圧条件下で反応させる方法であって、反応条件が
過酷で、製造装置も高価である等の問題点がある。
アルデヒドを一酸化炭素と水でカルボニル化する方法が
公知である(米国特許第2153064号、同2152
852号、特公昭51−28615号公報他多数)。こ
のカルボニル化反応は、強酸性の触媒の存在下に、高
温、高圧条件下で反応させる方法であって、反応条件が
過酷で、製造装置も高価である等の問題点がある。
【0003】一方、エチレングリコールまたはアセトア
ルデヒドの酸化によって容易に得られるグリオキザール
を水酸化ナトリウム等の強アルカリと反応させる、いわ
ゆるカニッツァロ反応により、グリコール酸アルカリ金
属塩を合成し、これに酸を加えてグリコール酸を得る方
法も公知である(Homolka, Chem. Ber., 54, 1395(192
1), Salomaa, Acta Chem. Scand., 10, 311(1956).
他)。しかし、この方法は強アルカリを当量以上に使用
する必要があること、また反応生成物はグリコール酸の
アルカリ金属塩であり、これから遊離のグリコール酸を
得るためには当量以上の酸を使用する必要があること、
更にこれら遊離のグリコール酸を得るための工程の他、
副生した塩化ナトリウム等のアルカリ金属塩を除去する
ための精製工程が必要である等非常に煩雑な工程をいく
つも要し、製造コストが増大すること等の大きな欠点が
ある。
ルデヒドの酸化によって容易に得られるグリオキザール
を水酸化ナトリウム等の強アルカリと反応させる、いわ
ゆるカニッツァロ反応により、グリコール酸アルカリ金
属塩を合成し、これに酸を加えてグリコール酸を得る方
法も公知である(Homolka, Chem. Ber., 54, 1395(192
1), Salomaa, Acta Chem. Scand., 10, 311(1956).
他)。しかし、この方法は強アルカリを当量以上に使用
する必要があること、また反応生成物はグリコール酸の
アルカリ金属塩であり、これから遊離のグリコール酸を
得るためには当量以上の酸を使用する必要があること、
更にこれら遊離のグリコール酸を得るための工程の他、
副生した塩化ナトリウム等のアルカリ金属塩を除去する
ための精製工程が必要である等非常に煩雑な工程をいく
つも要し、製造コストが増大すること等の大きな欠点が
ある。
【0004】また、特開昭61−277649号には、
「グリオキザールの分子内酸化還元によりグリコール酸
を製造するに際し、アルミニウム、ガリウム、インジウ
ム、錫、チタン、ジルコニウム、ニオブ、バナジウム、
クロムから成る群から選ばれた元素の塩類を触媒として
反応させるところに特徴がある(第2頁第1欄9行〜1
4行)」遊離のグリコール酸の製造方法が記載されてい
る。しかし、この方法では触媒として用いた金属塩の成
分が反応生成液中に溶解、混入してしまうので、遊離の
グリコール酸を製造するためには、この混入した触媒成
分を除去する必要がある。しかしながら均一に溶解して
いる金属塩成分を反応生成液から除去する分離・精製工
程は複雑かつ困難であり、この方法は工業的なグリコー
ル酸の製造方法として満足できるものではない。
「グリオキザールの分子内酸化還元によりグリコール酸
を製造するに際し、アルミニウム、ガリウム、インジウ
ム、錫、チタン、ジルコニウム、ニオブ、バナジウム、
クロムから成る群から選ばれた元素の塩類を触媒として
反応させるところに特徴がある(第2頁第1欄9行〜1
4行)」遊離のグリコール酸の製造方法が記載されてい
る。しかし、この方法では触媒として用いた金属塩の成
分が反応生成液中に溶解、混入してしまうので、遊離の
グリコール酸を製造するためには、この混入した触媒成
分を除去する必要がある。しかしながら均一に溶解して
いる金属塩成分を反応生成液から除去する分離・精製工
程は複雑かつ困難であり、この方法は工業的なグリコー
ル酸の製造方法として満足できるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、グリ
オキザールを出発物質として、簡便な方法で遊離のグリ
コール酸を直接製造する方法を提供することにある。
オキザールを出発物質として、簡便な方法で遊離のグリ
コール酸を直接製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、グリオキ
ザールを出発物質として、簡便な方法により効率よく遊
離のグリコール酸を直接製造する方法を鋭意検討した結
果、驚くべきことに、グリオキザールの水溶液を、固体
酸触媒の存在下に加熱反応させることにより、高収率で
遊離のグリコール酸が得られ、また使用した固体酸触媒
は通常の濾過等の分離操作により簡便に反応生成液から
除去、回収できるという極めて効率のよいグリコール酸
の製造方法を見いだし、本発明を完成するに至った。
ザールを出発物質として、簡便な方法により効率よく遊
離のグリコール酸を直接製造する方法を鋭意検討した結
果、驚くべきことに、グリオキザールの水溶液を、固体
酸触媒の存在下に加熱反応させることにより、高収率で
遊離のグリコール酸が得られ、また使用した固体酸触媒
は通常の濾過等の分離操作により簡便に反応生成液から
除去、回収できるという極めて効率のよいグリコール酸
の製造方法を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち本発明は、グリオキザールの水溶液
を、固体酸触媒の存在下で50℃以上に加熱することを
特徴とするグリコール酸の製造方法である。
を、固体酸触媒の存在下で50℃以上に加熱することを
特徴とするグリコール酸の製造方法である。
【0008】以下、本発明を詳しく説明する。本発明の
方法における固体酸触媒としては、反応条件下に酸性を
示すもので、かつ固体状態にあるものであり、例えば、
シリカ・アルミナ、シリカ・マグネシア、シリカ・ボリ
ア、シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア、アルミナ
・ジルコニア、シリカ・ランタニア、チタニア・ジルコ
ニアまたはアルミナ・ボリア等の、2種以上の金属酸化
物から成る複合酸化物;酸性白土、クラリット、ベント
ナイト、カオリン、フラーズ・アースまたはモンモリロ
ナイト等の天然の粘土鉱物;ケイソウ土、シリカゲル、
セライト、石英砂、トリア、ジルコニア、酸化チタンま
たはアルミナ等の担体にリン酸または硫酸等を担持させ
た固型化酸;シリカライト、ゼオアルポ、クラスラシ
ル、モルデナイト、クリノブチロライト、A型、X型ま
たはY型ゼオライト、フェリエライト、オフレタイトま
たはZSM−5、12、23または39等の天然または
合成ゼオライト;ニオブ酸、酸化亜鉛、アルミナ、酸化
チタン、酸化セリウム、酸化クロムまたは酸化バナジウ
ム等の単元系金属酸化物;またはシリカ・アルミナ、シ
リカ・チタニア、シリカ・ジルコニア、トリアまたはグ
ラファイト等の担体に5フッ化アンチモンまたは3フッ
化ホウ素を担持させた固体超強酸等を用いることができ
る。これらの内、好ましくはシリカ・アルミナ等の複合
酸化物、もしくはモルデナイト等の天然または合成ゼオ
ライトが用いられる。これらの固体酸触媒は調製後その
まま用いることができるし、また市販品をそのまま用い
ることもできるが、必要に応じて鉱酸処理、スチーミン
グ、EDTA処理、塩化シラン処理、塩化アルミ処理、
乾燥または焼成等の通常の前処理を行った後用いること
もできる。
方法における固体酸触媒としては、反応条件下に酸性を
示すもので、かつ固体状態にあるものであり、例えば、
シリカ・アルミナ、シリカ・マグネシア、シリカ・ボリ
ア、シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア、アルミナ
・ジルコニア、シリカ・ランタニア、チタニア・ジルコ
ニアまたはアルミナ・ボリア等の、2種以上の金属酸化
物から成る複合酸化物;酸性白土、クラリット、ベント
ナイト、カオリン、フラーズ・アースまたはモンモリロ
ナイト等の天然の粘土鉱物;ケイソウ土、シリカゲル、
セライト、石英砂、トリア、ジルコニア、酸化チタンま
たはアルミナ等の担体にリン酸または硫酸等を担持させ
た固型化酸;シリカライト、ゼオアルポ、クラスラシ
ル、モルデナイト、クリノブチロライト、A型、X型ま
たはY型ゼオライト、フェリエライト、オフレタイトま
たはZSM−5、12、23または39等の天然または
合成ゼオライト;ニオブ酸、酸化亜鉛、アルミナ、酸化
チタン、酸化セリウム、酸化クロムまたは酸化バナジウ
ム等の単元系金属酸化物;またはシリカ・アルミナ、シ
リカ・チタニア、シリカ・ジルコニア、トリアまたはグ
ラファイト等の担体に5フッ化アンチモンまたは3フッ
化ホウ素を担持させた固体超強酸等を用いることができ
る。これらの内、好ましくはシリカ・アルミナ等の複合
酸化物、もしくはモルデナイト等の天然または合成ゼオ
ライトが用いられる。これらの固体酸触媒は調製後その
まま用いることができるし、また市販品をそのまま用い
ることもできるが、必要に応じて鉱酸処理、スチーミン
グ、EDTA処理、塩化シラン処理、塩化アルミ処理、
乾燥または焼成等の通常の前処理を行った後用いること
もできる。
【0009】本発明の方法に用いられる固体酸触媒の量
としては、原料であるグリオキザールの総量に対して通
常50重量%以下、好ましくは20重量%以下、更に好
ましくは0.001ないし10重量%の範囲で用いられ
る。本発明の方法においては、グリオキザールの水溶液
を原料として用いる。グリオキザールの水に対する濃度
は、85重量%以下、好ましくは、5ないし60重量
%、より好ましくは10ないし50重量%の範囲であ
る。グリオキザールの濃度が5%以下でも反応には全く
差し支えないが、生成物の濃縮にエネルギーがかかるた
め工業的には好ましくない。また、濃度が高過ぎると重
合等の副反応が起こり易くなるので好ましくない。
としては、原料であるグリオキザールの総量に対して通
常50重量%以下、好ましくは20重量%以下、更に好
ましくは0.001ないし10重量%の範囲で用いられ
る。本発明の方法においては、グリオキザールの水溶液
を原料として用いる。グリオキザールの水に対する濃度
は、85重量%以下、好ましくは、5ないし60重量
%、より好ましくは10ないし50重量%の範囲であ
る。グリオキザールの濃度が5%以下でも反応には全く
差し支えないが、生成物の濃縮にエネルギーがかかるた
め工業的には好ましくない。また、濃度が高過ぎると重
合等の副反応が起こり易くなるので好ましくない。
【0010】加熱する温度は50℃以上、好ましくは8
0ないし250℃、より好ましくは100ないし200
℃で行われる。加熱する際の圧力は、反応系を液相に保
つのに十分な圧力であり、減圧、常圧、加圧の何れでも
実施することができ、特に制限はないが、通常0.1な
いし200kg/cm2(絶対圧力)である。
0ないし250℃、より好ましくは100ないし200
℃で行われる。加熱する際の圧力は、反応系を液相に保
つのに十分な圧力であり、減圧、常圧、加圧の何れでも
実施することができ、特に制限はないが、通常0.1な
いし200kg/cm2(絶対圧力)である。
【0011】加熱する時間は、加熱する温度、グリオキ
ザール濃度、触媒の種類や濃度等の条件により変化する
ので一様ではないが、通常数分から24時間の範囲であ
る。本発明は、反応に必須である水を溶媒として行うこ
とができるが、必要であればさらに溶媒を共存させて行
うこともできる。用いられる溶媒としては、グリオキザ
ールおよびグリコール酸と反応しないものであれば良
く、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、フルオロベンゼ
ン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、ジブチルエ
ーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類、アセトン、ジエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル等のニトリル類、ニトロメタン、
ニトロベンゼン、ニトロトルエン等のニトロ化合物類な
どを例示することができる。また、用いる溶媒によっ
て、二層以上の多層系で反応を行うこともできる。
ザール濃度、触媒の種類や濃度等の条件により変化する
ので一様ではないが、通常数分から24時間の範囲であ
る。本発明は、反応に必須である水を溶媒として行うこ
とができるが、必要であればさらに溶媒を共存させて行
うこともできる。用いられる溶媒としては、グリオキザ
ールおよびグリコール酸と反応しないものであれば良
く、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、フルオロベンゼ
ン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、ジブチルエ
ーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類、アセトン、ジエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル等のニトリル類、ニトロメタン、
ニトロベンゼン、ニトロトルエン等のニトロ化合物類な
どを例示することができる。また、用いる溶媒によっ
て、二層以上の多層系で反応を行うこともできる。
【0012】本発明の反応は、バッチ式または連続式の
何れでも実施することができる。反応で生成したグリコ
ール酸は、濾過、遠心分離またはデカンテーション等の
通常の分離操作により触媒成分を除去したのち、そのま
まグリコール酸水溶液として取り出すことができるし、
また必要に応じて濃縮、精製などの通常の操作を経た後
にグリコール酸水溶液として利用することもできる。更
に必要であれば、通常の結晶化操作によって、グリコー
ル酸の結晶として取り出すこともできる。
何れでも実施することができる。反応で生成したグリコ
ール酸は、濾過、遠心分離またはデカンテーション等の
通常の分離操作により触媒成分を除去したのち、そのま
まグリコール酸水溶液として取り出すことができるし、
また必要に応じて濃縮、精製などの通常の操作を経た後
にグリコール酸水溶液として利用することもできる。更
に必要であれば、通常の結晶化操作によって、グリコー
ル酸の結晶として取り出すこともできる。
【0013】
【実施例】以下、実施例を示して本発明の方法を更に詳
しく説明するが、本発明は以下の実施例のみに制限され
るものではない。 実施例1 ガラス製の円筒容器に、原料として40重量%グリオキ
ザール水溶液165グラム(1.14モル)および固体
酸触媒としてシリカ・アルミナ(商品名:キョーワード
700SN、協和化学(株)製)1.65グラムを秤り
取った。このガラス容器を攪拌翼がテフロン製で、測温
管がガラスで保護されている500mlのオートクレー
ブに挿入した。このオートクレーブ内を窒素ガスで置換
した後、攪拌しながら165℃で1時間加熱し反応させ
た。反応後オートクレーブを冷却して反応液を取り出
し、高速液体クロマトグラフィーにより分析したとこ
ろ、グリオキザールが0.0148モル及びグリコール
酸が1.07モル含まれていた。グリオキザールの転化
率は98.7%、グリコール酸の収率は94.2%であ
った。
しく説明するが、本発明は以下の実施例のみに制限され
るものではない。 実施例1 ガラス製の円筒容器に、原料として40重量%グリオキ
ザール水溶液165グラム(1.14モル)および固体
酸触媒としてシリカ・アルミナ(商品名:キョーワード
700SN、協和化学(株)製)1.65グラムを秤り
取った。このガラス容器を攪拌翼がテフロン製で、測温
管がガラスで保護されている500mlのオートクレー
ブに挿入した。このオートクレーブ内を窒素ガスで置換
した後、攪拌しながら165℃で1時間加熱し反応させ
た。反応後オートクレーブを冷却して反応液を取り出
し、高速液体クロマトグラフィーにより分析したとこ
ろ、グリオキザールが0.0148モル及びグリコール
酸が1.07モル含まれていた。グリオキザールの転化
率は98.7%、グリコール酸の収率は94.2%であ
った。
【0014】比較例1
固体酸触媒を用いなかった以外はすべて実施例1と同様
に反応させ、分析した。グリオキザールの転化率は8
6.4%、グリコール酸の収率は65.9%であった。
に反応させ、分析した。グリオキザールの転化率は8
6.4%、グリコール酸の収率は65.9%であった。
【0015】実施例2
原料として20重量%グリオキザール水溶液165グラ
ム(0.57モル)及び固体酸触媒として粉砕、水洗、
乾燥した天然産クリノブチロライト1.65グラムを用
い、反応時間を2時間とした以外はすべて実施例1と同
様に反応させ、分析した。グリオキザールの転化率は9
9.4%、グリコール酸の収率は96.8%であった。
ム(0.57モル)及び固体酸触媒として粉砕、水洗、
乾燥した天然産クリノブチロライト1.65グラムを用
い、反応時間を2時間とした以外はすべて実施例1と同
様に反応させ、分析した。グリオキザールの転化率は9
9.4%、グリコール酸の収率は96.8%であった。
【0016】実施例3
固体酸触媒として粉砕した天然産モルデナイト1.65
グラムを用いた以外はすべて実施例2と同様に反応さ
せ、分析した。グリオキザールの転化率は99.8%、
グリコール酸の収率は97.3%であった。
グラムを用いた以外はすべて実施例2と同様に反応さ
せ、分析した。グリオキザールの転化率は99.8%、
グリコール酸の収率は97.3%であった。
【0017】実施例4
固体酸触媒として硫酸ジルコニア((株)ジャパンエナ
ジー製)0.55グラムを用い、反応時間を2時間とし
た以外はすべて実施例2と同様に反応させ、分析した。
グリオキザールの転化率は99.8%、グリコール酸の
収率は96.7%であった。
ジー製)0.55グラムを用い、反応時間を2時間とし
た以外はすべて実施例2と同様に反応させ、分析した。
グリオキザールの転化率は99.8%、グリコール酸の
収率は96.7%であった。
【0018】実施例5
原料として5重量%グリオキザール水溶液165グラム
(0.14モル)及び固体酸触媒としてシリカ・アルミ
ナ(商品名:L.A.シリカ・アルミナ、触媒化成(株)
製)0.55グラムを用い、反応温度を150℃とした
以外はすべて実施例1と同様に反応させ、分析した。グ
リオキザールの転化率は99.9%、グリコール酸の収
率は99.2%であった。
(0.14モル)及び固体酸触媒としてシリカ・アルミ
ナ(商品名:L.A.シリカ・アルミナ、触媒化成(株)
製)0.55グラムを用い、反応温度を150℃とした
以外はすべて実施例1と同様に反応させ、分析した。グ
リオキザールの転化率は99.9%、グリコール酸の収
率は99.2%であった。
【0019】実施例6
固体酸触媒としてニオブ酸0.55グラムを用いた以外
はすべて実施例5と同様に反応させ、分析した。グリオ
キザールの転化率は99.7%、グリコール酸の収率は
98.1%であった。
はすべて実施例5と同様に反応させ、分析した。グリオ
キザールの転化率は99.7%、グリコール酸の収率は
98.1%であった。
【0020】実施例7
固体酸触媒として酸性白土3.30グラムを用いた以外
はすべて実施例5と同様に反応させ、分析した。グリオ
キザールの転化率は98.3%、グリコール酸の収率は
94.5%であった。
はすべて実施例5と同様に反応させ、分析した。グリオ
キザールの転化率は98.3%、グリコール酸の収率は
94.5%であった。
【0021】実施例8
固体酸触媒としてチタニア・ジルコニア1.65グラム
を用いた以外はすべて実施例5と同様に反応させ、分析
した。グリオキザールの転化率は99.9%、グリコー
ル酸の収率は99.0%であった。
を用いた以外はすべて実施例5と同様に反応させ、分析
した。グリオキザールの転化率は99.9%、グリコー
ル酸の収率は99.0%であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の方法により、グリオキザール水
溶液から非常に簡便な反応で、高収率で遊離のグリコー
ル酸を製造することができる。
溶液から非常に簡便な反応で、高収率で遊離のグリコー
ル酸を製造することができる。
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
B01J 23/06 B01J 23/06 X
23/20 23/20 X
29/06 29/06 X
C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
(72)発明者 佐伯 卓哉
福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東
圧化学株式会社内
(72)発明者 高木 夘三治
神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三
井東圧化学株式会社内
(56)参考文献 特開 昭61−277649(JP,A)
特開 昭54−55520(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C07C 51/00
C07C 51/235
C07C 51/377
C07C 59/06
C07C 59/01
B01J 21/02 - 21/16
B01J 23/06 - 23/08
B01J 23/14
B01J 23/20
B01J 23/74
B01J 27/053
B01J 27/10
B01J 27/132 - 27/135
B01J 27/16
B01J 27/25
B01J 29/06
B01J 31/02 - 31/04
C07B 61/00 300
Claims (6)
- 【請求項1】 グリオキザールの水溶液を、固体酸触媒
の存在下で、50℃以上に加熱することを特徴とするグ
リコール酸の製造方法。 - 【請求項2】 固体酸触媒が2種以上の金属酸化物から
成る複合酸化物である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 固体酸触媒がシリカ・アルミナである請
求項1記載の方法。 - 【請求項4】 加熱する温度が、100ないし200℃
である請求項1、2または3記載の方法。 - 【請求項5】 グリオキザールの水溶液が、85重量%
以下の濃度である請求項1、2、3または4記載の方
法。 - 【請求項6】 グリオキザールの水溶液が、5ないし6
0重量%の濃度である請求項1、2、3または4記載の
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22514094A JP3521970B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | グリコール酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22514094A JP3521970B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | グリコール酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0892155A JPH0892155A (ja) | 1996-04-09 |
JP3521970B2 true JP3521970B2 (ja) | 2004-04-26 |
Family
ID=16824586
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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