JP3525483B2 - オープンカーの空調装置 - Google Patents

オープンカーの空調装置

Info

Publication number
JP3525483B2
JP3525483B2 JP06064094A JP6064094A JP3525483B2 JP 3525483 B2 JP3525483 B2 JP 3525483B2 JP 06064094 A JP06064094 A JP 06064094A JP 6064094 A JP6064094 A JP 6064094A JP 3525483 B2 JP3525483 B2 JP 3525483B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
conditioning
duct
open car
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06064094A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07266841A (ja
Inventor
俊史 鈴木
智範 大坪
潔 櫻井
哲 中野
真一 片山
一朗 神本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP06064094A priority Critical patent/JP3525483B2/ja
Publication of JPH07266841A publication Critical patent/JPH07266841A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3525483B2 publication Critical patent/JP3525483B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ルーフ形成部によって
車室部分の上部が覆われる状態と覆われない状態とが選
択的にとられるオープンカーに装備され、そのオープン
カーにおける車室部分の空気調整(空調)を行なうべ
く、温度,流量等が調整される空調風を送出する、オー
プンカーの空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のうち、車体本体とは別体に設けら
れた幌(ソフトトップ)あるいは着脱式のハードトップ
等のルーフ形成部によって、車体本体内における車室部
分の上部が覆われる状態と覆われない状態とが選択的に
とられるオープンカーにあっては、幌あるいは着脱式の
ハードトップ等のルーフ形成部によって車室部分の上部
が覆われる状態のもとでは、車室部分が外界から遮断さ
れ得ることになる、所謂、クローズド状態が得られ、ま
た、幌あるいは着脱式のハードトップ等のルーフ形成部
によって車室部分の上部が覆われない状態がとられると
きには、車室部分が開放空間とされる、所謂、オープン
状態が得られる。
【0003】斯かる車体本体とは別体に設けられたルー
フ形成部が備えられるオープンカーにおいて、例えば、
特開昭63-188520 号公報にも示される如くに、車体に設
置された座席の後部に車幅方向に伸びる遮蔽部材が配さ
れ、オープン状態におかれたとき、遮蔽部材が車体上方
側に突出するようになされたものが提案されている。こ
のような遮蔽部材が座席の後部に配されたオープンカー
にあっては、それがオープン状態のもとで走行せしめら
れるとき車体周囲に形成される空気流のうち、フロント
ウインドシールドに沿って車体上方に向かう空気流を形
成した走行風の一部が座席の後部側から渦流を形成して
車室部分に入り込むものとなる事態が、車体上方に向け
て突出せしめられた遮蔽部材によって防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】車両には、一般に、車
室部分の空調を行なうべく、車室部分内の空気もしくは
車室部分外からの空気を温度調整,流量調整がなされる
空調風として送出する空調風送出部と各種の通路部とを
備え、空調風送出部から送出される空調風を各種通路部
を通じて車室部分内に導く空調装置が装備されている。
このような空調装置が装備された車両が、クローズド状
態とオープン状態とが選択的にとられるオープンカーと
された場合には、それがオープン状態におかれていると
きには、空調装置における空調風送出部が作動せしめら
れても、車室部分が開放空間とされていることにより、
車室部分が外界から遮断され得ることになるクローズド
状態におかれたときのような空調効果が得られ難い。特
に、空調風送出部の作動開始から所定の期間が経過する
までの立ち上がり期間において、さらには、例えば、上
述の如くの走行風によって形成される渦流が遮蔽される
ことなく車室部分に入り込む事態が生じたときにおいて
は、得られる空調効果が、オープンカーがクローズド状
態にあるもとで得られる空調効果に比して、著しく小な
るものとなってしまうという問題がある。
【0005】
【0006】斯かる点に鑑み、本発明は、車室部分の上
部がルーフ形成部によって覆われる状態と覆われない状
態、即ち、クローズド状態とオープン状態とが選択的に
とられるオープンカーに備えられ、オープンカーがオー
プン状態におかれ、ルーフ形成部が車室部分の上部を覆
わないものとされたもとで空調風送出手段が作動せしめ
られたとき得られる空調効果が、車室部分に入り込む走
行風に起因して、オープンカーがクローズド状態におか
れ、ルーフ形成部が車室部分の上部を覆うものとされた
もとで空調風送出手段が作動せしめられたとき得られる
空調効果に比して、著しく小なるものとなってしまう事
態を回避できるものとされた、オープンカーの空調装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係るオープンカーの空調装置は、車室部分
の上部がルーフ形成部によって覆われる状態と覆われな
い状態、即ち、クローズド状態とオープン状態とが選択
的にとられるオープンカーに配され、車室部分の空調を
行なうべく空調風を送出する空調風送出手段と、空調風
送出手段に対して設けられた空調風案内手段とを備え、
空調風案内手段が、オープンカーがオープン状態のもと
で走行するとき、空調風送出手段から送出される空調風
を、車室部分に入り込む走行風の流通通路に沿って流れ
るものとすべく案内するものとされて、構成される。
【0009】
【0010】
【0011】
【作用】上述の如くに構成される本発明に係るオープン
カーの空調装置にあっては、オープンカーがオープン状
態におかれたもとで走行しているとき空調風送出手段が
作動せしめられると、空調風案内手段が、例えば、車室
部分における前方側上方部を形成する窓枠形成部におい
て、そこを通過して開放空間とされた車室部分にその後
部側から入り込むものとなる走行風に、空調風送出手段
から送出された空調風を混入する役割を果たす。それに
より、開放空間とされた車室部分に入り込む走行風が、
それに空調風が混入されたものとされることにより、車
室部分における空調効果を低減させる作用が抑制される
ものとされ、オープンカーがオープン状態におかれたも
とで空調風送出手段が作動せしめられるとき得られる空
調効果が、車室部分に入り込む走行風に起因して、オー
プンカーがクローズド状態におかれたもとで空調風送出
手段が作動せしめられるとき得られる空調効果に比し
て、著しく小なるものとなってしまう事態が回避される
ことになる。
【0012】
【0013】
【0014】
【実施例】図2は、本発明に係るオープンカーの空調装
置の実施例の説明にあたり、本発明に関連する技術が示
されるオープンカーの空調装置を、それが適用されたオ
ープンカーと共に開示する。
【0015】図2に示されるオープンカー1Aにおいて
は、運転席3及び助手席4が設置された車室部分が設け
られるとともに、フロントウインドシールド5が組付け
られた車体本体2に、一点鎖線により示される如くの展
開状態と、実線により示される如くの折畳状態とを選択
的にとるものとされる幌部6が装備されている。幌部6
は、展開状態をとるものとされるとき、車室部分の上部
及び後部を覆う状態におかれて、オープンカー1Aをク
ローズド状態となし、また、折畳状態をとるものとされ
るとき、車室部分の上部及び後部を覆うことなく、車室
部分内における運転席3及び助手席4の後部となる位置
に設けられた幌格納部8に格納されて、オープンカー1
Aをオープン状態となす。
【0016】また、フロントウインドシールド5を車体
本体2に組み付ける窓枠形成部を形成する左及び右のフ
ロントピラー部9L及び9Rとフロントヘッダー部10
とのうち、窓枠形成部における上端部を成すフロントヘ
ッダー部10には、状態判別スイッチ11が配されてい
る。状態判別スイッチ11は、幌部6が展開状態をとる
ものとされてオープンカー1Aがクローズド状態におか
れたとき、例えば、オフ状態とされ、また、幌部6が折
畳状態とされて幌格納部8に格納され、オープンカー1
Aがオープン状態におかれたとき、例えば、オン状態と
される。
【0017】さらに、車体本体2には、図1に示される
如く、空調システム12が装備されている。図1に示さ
れる空調システム12においては、メインダクト13
に、車室部分の前部に配されるベンチレータ吹出口に通
じるベンチレータ用ダクト14,車室部分の前部におけ
る乗員の脚部近傍となる位置に配される暖気吹出口に通
じる暖房用ダクト15が夫々接続されるとともに、フロ
ントウインドシールド5の内面に臨む位置に配置される
デフロスタ吹出口に通じるデフロスタ用ダクト16も接
続されている。
【0018】ベンチレータ用ダクト14,暖房用ダクト
15及びデフロスタ用ダクト16の内部には、流路切換
ドア17,18及び19が夫々配されている。流路切換
ドア17,18及び19は、ベンチレータ用ダクト1
4,暖房用ダクト15及びデフロスタ用ダクト16のメ
インダクト13に対しての連通状態もしくは遮断状態を
切り換えるべくアクチュエータ20によって変位せしめ
られる。
【0019】メインダクト13には、車室部分の空気を
取り入れる内気取入口21及び車室部分以外からの空気
を取り入れる外気取入口22A及び22Bが形成されて
おり、メインダクト13内における内気取入口21と外
気取入口22Aとに近接する位置及び内気取入口21と
外気取入口22Bとに近接する位置の夫々には、内外気
切換ドア24が配されている。内外気切換ドア24は、
内気取入口21と外気取入口22A及び22Bとを選択
的に開閉すべくアクチュエータ25によって変位せしめ
られて、メインダクト13内に内気取入口21を通じて
車室部分の空気が導入される状態、もしくは、メインダ
クト13内に外気取入口22A及び22Bを通じて車室
部分以外からの空気が導入される状態となす。そして、
内気取入口21もしくは外気取入口22A及び22Bを
通じてメインダクト13内に導入された空気は、後述さ
れる空調風送出手段によって流量及び温度が調整され
て、流路切換ドア17,18及び19の変位に応じて、
ベンチレータ用ダクト14に通じるベンチレータ吹出
口,暖房用ダクト15に通じる暖気吹出口、及び、デフ
ロスタ用ダクト16に通じるデフロスタ吹出口から車室
部分に空調風として送出される。
【0020】メインダクト13内における内外気切換ド
ア24に近接する位置には、ブロアモータ26によって
駆動されるブロア27が配されている。ブロア27は、
ブロアモータ26の作動に応じてその回転数が変化する
ものとされ、ブロア27の回転数の変化に応じて、メイ
ンダクト13から車室部分に送出される空調風の流量が
制御される。メインダクト13内におけるブロア27の
下流側となる所定位置には、エバポレータ28が配され
ている。エバポレータ28は、冷媒パイプ29を介し
て、車体本体2の前部に設けられたエンジンルーム30
内に配されたコンプレッサ31及びコンデンサ32等に
より構成される冷却動作部に連通せしめられている。そ
して、エンジン33の駆動力が伝達されて作動せしめら
れるコンプレッサ31によって、冷却動作部からの液化
された冷媒が冷媒パイプ29を通じてエバポレータ28
に供給されて気化せしめられ、それにより、メインダク
ト13内におけるエバポレータ28周囲の空気が冷却さ
れる。
【0021】メインダクト13内におけるエバポレータ
28の下流側となる所定位置には、ヒータコア34が配
されている。ヒータコア34は、エンジン33の冷却水
循環系に冷却水用パイプ35を介して連通せしめられて
おり、冷却水循環系からの温められた冷却水が冷却水用
パイプ35を通じてヒータコア34内を循環することに
より、メインダクト13内におけるヒータコア34周囲
の空気が暖められる。メインダクト13内におけるエバ
ポレータ28とヒータコア34との間となる位置には、
ミキシングドア36が配されている。ミキシングドア3
6は、アクチュエータ37によって段階的に変位せしめ
られ、それにより、メインダクト13内においてエバボ
レータ28を通過した空気とヒータコア34周囲の空気
とが適当な比率をもって混合されて、メインダクト13
から車室部分に送出される空調風の温度が制御される。
【0022】斯かるもとで、ブロアモータ26によって
駆動されるブロア27,エバポレータ28に連結された
コンプレッサ31,エンジン33の冷却水循環系に連結
されたヒータコア34,アクチュエータ37によって駆
動されるミキシングドア36は、所定の流量及び温度を
有するものとしてメインダクト13を通じて車室部分に
導かれる空調風を送出する、空調風送出手段を構成して
いる。
【0023】さらに、空調システム12には、空調シス
テム12を構成する空調風送出手段の動作制御をなすべ
く操作される空調操作パネル40が備えられている。空
調操作パネル40には、押釦式の冷房スイッチ41,内
外気切換スイッチ42及び複数の吹出口切換スイッチ4
3,室温指定スライダー44、及び、風量調整スライダ
ー45が配されている。
【0024】冷房スイッチ41は、冷却動作部を構成す
るコンプレッサ31を作動状態もしくは停止状態とすべ
く操作され、内外気切換スイッチ42は、内外気切換ド
ア24を変位させるべく操作され、また、吹出口切換ス
イッチ43は、流路切換ドア17,18及び19を変位
させるべく操作される。そして、室温指定スライダー4
4は、車室部分に送出される空調風の目標温度を指定す
べく、図1において矢印Aにより示される方向(A方
向)もしくは矢印Bにより示される方向(B方向)に移
動操作される。例えば、室温指定スライダー44がA方
向に移動せしめられると、アクチュエータ37によって
ミキシングドア36が、図1において実線により示され
る如くに、エバポレータ28を通過した空気の略全てを
ヒータコア34に導くものとなる第1の位置に近接する
方向に変位せしめられ、また、B方向に移動せしめられ
ると、アクチュエータ37によってミキシングドア36
が、図1において一点鎖線により示される如くに、エバ
ポレータ28を通過した空気の略全てをヒータコア34
から遮断するものとなる第2の位置に近接する方向に変
位せしめられる。
【0025】風量調整スライダー45は、車室部分に送
出される空調風の流量を指定すべくA方向に移動操作さ
れる。風量指定スライダー45が、図1において示され
る如くの操作開始位置(OFF)とされる左端におかれ
ている場合には、ブロアモータ26が停止状態におか
れ、また、操作開始位置から最大操作位置(MAX)に
向かうA方向に移動せしめられると、ブロアモータ26
が、風量指定スライダー45の操作開始位置からの移動
距離が大とされる程ブロア27の回転数を増大させる作
動状態におかれる。
【0026】斯かる空調操作パネル40には、制御ユニ
ット50が付設されている。制御ユニット50には、空
調操作パネル40から、冷房スイッチ41に対する操作
に応じた信号SM,内外気切換スイッチ42に対する操
作に応じた信号SN,吹出口切換スイッチ43に対する
操作に応じた信号SO,室温指定スライダー44の操作
位置に応じた信号SP、及び、風量指定スライダー45
の操作位置に応じた信号SWが供給されるとともに、状
態判別スイッチ11から高レベルもしくは低レベルの検
出出力信号SHが供給される。状態判別スイッチ11
は、それがオン状態(オープン状態)をとるとき、高レ
ベルの検出出力信号SHを送出し、また、それがオフ状
態(クローズド状態)をとるとき、低レベルの検出出力
信号SHを送出する。
【0027】制御ユニット50は、内外気切換スイッチ
42及び吹出口切換スイッチ43に対する操作に応じて
得られる信号SN及びSOに基づいて、アクチュエータ
25及び20に駆動信号CN及びCOを夫々供給する。
それにより、内外気切換ドア24が、図1において実線
により示される如くの、内気取入口21を開状態となす
とともに外気取入口22A及び22Bを閉状態となす位
置、もしくは、図1において一点鎖線により示される如
くの、内気取入口21を閉状態となすとともに外気取入
口22A及び22Bを開状態となす位置におかれる。ま
た、流路切換ドア17,18及び19が、夫々、図1に
おいて実線により示される如くの、ベンチレータ用ダク
ト14,暖房用ダクト15及びデフロスタ用ダクト16
を、メインダクト13に対して連通状態となす位置、も
しくは、図1において一点鎖線により示される如くの、
ベンチレータ用ダクト14,暖房用ダクト15及びデフ
ロスタ用ダクト16をメインダクト13に対して遮断状
態となす位置におかれる。
【0028】さらに、制御ユニット50は、冷房スイッ
チ41に対する操作に応じて得られる信号SMに基づい
て、冷却動作部を構成するコンプレッサ31に駆動信号
CMを供給する。それにより、メインダクト13内にお
けるエバポレータ28の周囲が冷却される状態もしくは
冷却されない状態が得られる。また、制御ユニット50
は、室温指定スライダー44の操作位置に応じて得られ
る信号SPに基づいて、アクチュエータ37に駆動信号
CPを供給する。それにより、ミキシングドア36が、
図1において実線により示される如くの第1の位置もし
くは一点鎖線により示される如くの第2の位置に向けて
変位せしめられて、室温指定スライダー44の操作位置
に応じた位置におかれる。
【0029】斯かる制御ユニット50は、風量指定スラ
イダー45の操作位置に応じた信号SWが供給される
と、その内蔵メモリにマップ化されて記憶されている、
図3に示される如くの特性図における特性線WKもしく
は特性線WOに従う駆動信号CWをブロアモータ26に
供給する。
【0030】図3に示される特性図は、風量指定スライ
ダー45の操作位置PAと空調風の流量WHとの関係を
あらわし、特性線WKは、操作位置PAが操作開始位置
(OFF)から最大操作位置(MAX)に向けて移動す
るに応じて、直線的に上限値w1に向けて増大する流量
WHの変化をあらわし、また、特性線WOは、操作位置
PAが操作開始位置(OFF)から、その操作開始位置
(OFF)と最大操作位置(MAX)との略中間のもの
となるまでは、曲線的に増大し、それ以後操作位置PA
が最大操作位置(MAX)となるまで、特性線WKにお
ける上限値w1より大なる上限値w2に向けて略直線的
に増大する流量WHの変化をあらわし、特性線WOはそ
の全体における各操作位置PAに対応する流量WHが特
性線WKに比して大とされている。
【0031】制御ユニット50においては、幌部6が展
開状態にされてオープンカー1Aがクローズド状態にお
かれ、それにより、状態判別スイッチ11から低レベル
の検出出力信号SHが供給されるもとで、信号SWが供
給されると、信号SWがあらわす風量指定スライダー4
5の操作位置が特性線WKに照合され、対応する流量W
Hが求められる。また、幌部6が折畳状態にされてオー
プンカー1Aがオープン状態におかれ、それにより、状
態判別スイッチ11から高レベルの検出出力信号SHが
供給されるもとで、信号SWが供給されると、信号SW
があらわす風量指定スライダー45の操作位置が特性線
WOに照合され、対応する流量WHが求められる。そし
て、求められた流量WHに応じた駆動信号CWがブロア
モータ26に供給される。
【0032】ブロアモータ26は、制御ユニット50か
ら供給された駆動信号CWに応じてブロア27を作動さ
せ、それにより、ブロア27の回転数が、信号SWに基
づいて求められた流量WHに相当する流量の空調風をメ
インダクト13から車室部分に送出させることになるも
のとされる。
【0033】このようにオープンカー1Aがオープン状
態にあるもとでは、制御ユニット50によるブロアモー
タ26を介してのブロア27の動作制御が特性線WOに
従って行われ、それにより、ブロア27が、ブロアモー
タ26を介しての特性線WKに従った動作制御が行われ
る場合に比して、操作位置PAの変化範囲の全域に亙
り、より高い回転数のもとに作動するものとされ、特
に、風量指定スライダー45が操作開始位置から、その
操作開始位置と最大操作位置との略中間となる操作位置
までの範囲においてA方向に移動せしめられるとき、ブ
ロア27がその回転数が空調風の流量を曲線的に増大さ
せることになる作動状態におかれる。従って、オープン
カー1Aがオープン状態にあるもとで風量指定スライダ
ー45が操作されると、直ちに車室部分に比較的多量の
空調風が送出されることになって、空調風送出手段によ
る車室部分に対する空調作用が増強されることになり、
その結果、得られる空調効果が、オープンカー1Aがク
ローズド状態にあるもとで得られる空調効果に比して著
しく小とされることになってしまう事態が回避される。
また、車室部分に送出される空調風の流量が増大される
ことに伴う騒音は、オープンカー1Aがオープン状態に
あるもとでは車体周囲の騒音が比較的大とされることに
より、乗員の乗り心地を損なわせるものとはならない。
【0034】上述の空調装置においては、オープンカー
1Aがオープン状態にあるもとでは、制御ユニット50
がブロアモータ26を介してブロア27の動作制御を行
い、それにより、空調風の流量を増加させて、得られる
空調効果が、オープンカー1Aがクローズド状態にある
もとで得られる空調効果に比して著しく小とされること
になってしまう事態が回避されるようになされている
、オープンカー1Aがオープン状態にある場合には、
制御ユニット50が、ブロア27の動作制御に代えて、
ミキシングドア36の動作制御を行い、それにより、空
調風の温度を高めるようになすのとされてもよい。斯か
る場合には、制御ユニット50が、その内蔵メモリに、
図3に示される特性図に代えて、図4に示される如くの
特性線PK及び特性線POがあらわされる特性図がデー
タマップ化されて記憶されたものとされる。
【0035】図4に示される特性図は、室温指定スライ
ダー44の操作位置PBと空調風の温度DXとの関係を
あらわし、特性線PKは、室温指定スライダー44の操
作位置PBが、低温側最大操作位置(COOL MA
X)から高温側最大操作位置(HOT MAX)に向け
て移動するに応じて、ミキシングドア36がエバポレー
タ28を通過した空気の略全てをヒータコア34から遮
断する第2の位置をとるものとされたときに対応する下
限値d1から、ミキシングドア36がエバポレータ28
を通過した空気の略全てをヒータコア34に導く第1の
位置をとるものとされたときに対応する上限値d2に向
けて直線的に増大する温度DXの変化を示す。また、特
性線POは、室温指定スライダー44の操作位置PB
が、低温側最大操作位置(COOL MAX)から、低
温側最大操作位置(COOL MAX)と高温側最大操
作位置(HOT MAX)との中間の操作位置(CH)
になるまでは、特性線PKに重なって直線的に増大し、
室温指定スライダー44の操作位置PBが中間の操作位
置(CH)から高温側最大操作位置(HOT MAX)
となるまでにおいては、上限値d2に向けて、特性線P
Kによりあらわされる温度DXより高くなるように曲線
的に増大する温度DXの変化をあらわす。従って、特性
線POは、室温指定スライダー44が、空調システム1
2の作動が実質的に冷房から暖房に切り換えられること
になる低温側最大操作位置(COOL MAX)と高温
側最大操作位置(HOT MAX)との中間の操作位置
(CH)から、高温側最大操作位置(HOT MAX)
までの範囲において、特性線PKより、各操作位置PB
に対応する温度DXが大とされるものとなされている。
【0036】制御ユニット50においては、オープンカ
ー1Aがクローズド状態におかれ、それにより、状態判
別スイッチ11から低レベルの検出出力信号SHが供給
されるもとで、信号SPが供給されると、信号SPがあ
らわす室音指定スライダー44の操作位置が特性線PK
に照合されて、対応する温度DXが求められる。また、
オープンカー1Aがオープン状態におかれ、それによ
り、状態判別スイッチ11から高レベルの検出出力信号
SHが供給されるもとで、信号SPが供給されると、信
号SPがあらわす室温指定スライダー44の操作位置が
特性線POに照合されて、対応する温度DXが求められ
る。そして、求められた温度DXに対応する駆動信号C
Pがアクチュエータ37に供給される。
【0037】アクチュエータ37は、制御ユニット50
から供給された駆動信号CPに応じてミキシングドア3
6を変位させる。それにより、ミキシングドア36の位
置が、信号SPに基づいて求められた温度DXに相当す
る温度の空調風が得られることになるものとされ、室温
指定スライダー44の操作位置に応じた温度の空調風
が、メインダクト13から車室部分に送出されることに
なる。
【0038】このようにオープンカー1Aがオープン状
態にあるもとでは、制御ユニット50によるアクチュエ
ータ37を介してのミキシングドア36の動作制御に基
づく空調風の温度制御が特性線POに従って行われ、そ
れにより、室温指定スライダー44が、空調システム1
2が実質的に車室内の暖房を行うものとなる操作位置に
おかれると、ミキシングドア36が、オープンカー1A
がクローズド状態にある場合に比して、操作位置PBの
暖房側の変化範囲の全域に亙り、空調風の温度を高める
ように変位せしめられる。それにより、オープンカー1
Aがオープン状態にあるもとで室温指定スライダー44
が操作されると、直ちに車室部分に比較的高い温度を有
した空調風が送出されることになって、空調風送出手段
による車室部分に対する空調作用が増強されることにな
り、その結果、得られる空調効果が、オープンカー1A
がクローズド状態にあるもとで得られる空調効果に比し
て著しく小とされることになってしまう事態が回避され
る。
【0039】なお、オープンカー1Aにおいて、制御ユ
ニット50が、上述の如くのブロア27に対する動作制
御とミキシングドア36に対する動作制御とのいずれか
一方を行うのではなく、ブロア27に対する動作制御と
ミキシングドア36に対する動作制御との双方を行うよ
うにされてもよいこと勿論である。
【0040】図5及び図6は、本発明に係るオープンカ
ーの空調装置の第の例をそれが適用されたオープンカ
ーと共に示す。図5及び図6において、図2に示される
各部及び各部材に対応する各部及び各部材には共通の符
号が付されて示されており、それらについての重複説明
は省略される。
【0041】図5及び図6に示される幌部6が装備され
たオープンカー1Bにおいては、左のフロントピラー部
51L,右のフロントピラー部(図にあらわれない)及
びフロントヘッダー部52が形成する窓枠形成部によっ
て、フロントウインドシールド5が車体本体2に組み付
けられている。フロントヘッダー部52を含んで形成さ
れる窓枠形成部は、フロントウインドシールド5と共に
車室部分における前方側上方部を形成しており、それら
窓枠形成部及びフロントウインドシールド5の下方に配
されたインスツルメントパネル53は、車室部分の前方
側下方部を形成している。窓枠形成部の上端部を成すフ
ロントヘッダー部52には、幌部6が、図5において一
点鎖線により示される如くに、車室部分の上部及び後部
を覆う展開状態をとるものとされてオープンカー1Bが
クローズド状態におかれたとき、例えば、オフ状態とさ
れ、また、幌部6が、図5において実線により示される
如くに、車室部分の上部及び後部を覆わない折畳状態を
とるものとされて、オープンカー1Bがオープン状態に
おかれたとき、例えば、オフ状態とされる状態判別スイ
ッチ11が配されるとともに、空調風送出口54L及び
54Rが設けられている。
【0042】斯かる展開状態と折畳状態とを選択的にと
る幌部6が装備されたオープンカー1Bにあっては、幌
部6が折畳状態にされて幌格納部8に格納されるオープ
ン状態のもとで走行せしめられると、図5において白抜
矢印により示される如くに、フロントヘッダー部52を
含む窓枠枠形成部と共に車室部分の前方側上方部を形成
するフロントウインドシールド5に沿って車体上方に向
かい、フロントヘッダー部52を通過した後にはその一
部が車室部分に後部側から入り込むものとなる空気流a
を形成する走行風が生じるものとなる。
【0043】車室部分の前方側下方部を形成するインツ
スルメントパネル53には、複数のデフロスタ吹出口5
5及びベンチレータ吹出口56が設けられている。ま
た、センターコンソール57にも複数のベンチレータ吹
出口56が設けられている。そして、車体本体2には、
それらデフロスタ吹出口55及びベンチレータ吹出口5
6を含む複数の吹出口を通じて空調風を車室部分に送出
する空調システム58が装備されている。空調システム
58は、図1に示される空調システム12に略相当する
構成を有するとともに、窓枠形成部の一部を成すフロン
トヘッダー部52に設けられた空調風送出口54L及び
54R等が付設されたものとされている。空調システム
58を構成するメインダクト13は、図7に示される如
く、車室部分に送出される空調風を形成する空調風送出
手段を構成するヒータコア34が配された部分が、連結
ダクト59Lを介して、左のフロントピラー部51Lに
設けられた空調風ダクト60Lに連結されるとともに、
連結ダクト59Rを介して、右のフロントピラー部51
Rに設けられた空調風ダクト60Rに連結されたものと
されている。
【0044】左のフロントピラー部51L及び右のフロ
ントピラー部51Rの夫々は、図7及び図8に示される
如く、複数のパネル61によって閉断面構造を有するも
のとして形成されたピラー本体62と、ピラー本体62
の車室部分面部を覆うピラートリム63と、ピラー本体
62とピラートリム63との間に配された仕切パネル6
4とを有している。ピラー本体62は、フロントウイン
ドシールド5の側端部に係合するとともに、フロントウ
インドシールド5に隣接して配された三角形状の固定サ
イドガラス65の側端部に係合している。そして、左の
フロントピラー部51Lにおけるピラートリム63及び
仕切パネル64が夫々の両端部が接続されて、相互間に
左のフロントピラー部51Lに沿って車体上下方向に伸
びる通路を形成する閉断面構造の空調風ダクト60Lを
構成しており、空調風ダクト60Lは、シール部材66
を介して、左のフロントピラー部51Lのピラー本体6
2により支持されている。同様に、右のフロントピラー
部51Rにおけるピラートリム63及び仕切パネル64
が夫々の両端部が接続されて、相互間に右のフロントピ
ラー部51Rに沿って車体上下方向に伸びる通路を形成
する閉断面構造の空調風ダクト60Rを構成しており、
空調風ダクト60Rは、シール部材66を介して、右の
フロントピラー部51Rのピラー本体62により支持さ
れている。
【0045】一方、フロントヘッダー部52は、図7及
び図9に示される如く、複数のパネル67によって閉断
面構造を有するものとして形成されるとともにフロント
ウインドシールド5の上端部に係合せしめられたヘッダ
ー本体68と、左のフロントピラー部51Lにおけるピ
ラートリム63に連結されて、ヘッダー本体68の左側
部分における車室部分側面部を覆うとともに、空調風送
出口54Lが形成されたヘッダートリム69Lと、右の
フロントピラー部51Rにおけるピラートリム63に連
結されて、ヘッダー本体68の右側部分における車室部
分側面部を覆うとともに、空調風送出口54Rが形成さ
れたヘッダートリム69Rとを有している。
【0046】ヘッダー本体68とヘッダートリム69L
との間には、左のフロントピラー部51Lにおける仕切
パネル64に連結された仕切パネル70が配されてお
り、その仕切パネル70及びヘッダートリム69Lが夫
々の両端部が接続されて、相互間にフロントヘッダー部
52に沿って車幅方向に伸びる通路を形成する閉断面構
造の空調風ダクト71Lを構成している。空調風ダクト
71Lは、シール部材72を介してヘッダー本体68に
より支持されるとともに、左のフロントピラー部51L
に設けられた空調風ダクト60Lを介して、連結ダクト
59Lに連結されている。同様に、ヘッダー本体68と
ヘッダートリム69Rとの間にも、右のフロントピラー
部51Rにおける仕切パネル64に連結された仕切パネ
ル70が配されており、その仕切パネル70とヘッダー
トリム69Rが夫々の両端部が接続されて、相互間にフ
ロントヘッダー部52に沿って車幅方向に伸びる通路を
形成する閉断面構造の空調風ダクト71Rを構成してい
る。空調風ダクト71Rも、空調風ダクト71Lと同様
に、シール部材72を介してヘッダー本体68により支
持されるとともに、右のフロントピラー部51Rに設け
られた空調風ダクト60Rを介して、連結ダクト59R
に連結されている。
【0047】そして、連結ダクト59L,左のフロント
ピラー部51Lに設けられた空調風ダクト60L及びフ
ロントヘッダー部52に設けられた空調風ダクト71L
によって、ヘッダートリム69Lに形成された空調風送
出口54Lを有した左の空調風ダクト部が構成されてい
る。左の空調風ダクト部は、メインダクト13を通じて
導入される空調風を空調風送出口54Lから排出するも
のとされる。また、連結ダクト59R,右のフロントピ
ラー部51Rに設けられた空調風ダクト60R及びフロ
ントヘッダー部52に設けられた空調風ダクト71Rに
よって、ヘッダートリム69Rに形成された空調風送出
口54Rを有した右の空調風ダクト部が構成されてい
る。右の空調風ダクト部は、メインダクト13を通じて
導入される空調風を空調風送出口54Rから排出するも
のとされる。
【0048】メインダクト13内には、アクチュエータ
73の作動に応じて、左の空調風ダクト部を構成する連
結ダクト59Lを開閉し、左の空調風ダクト部をメイン
ダクト13に対して連通状態もしくは遮断状態となす切
換ドア75Lと、右の空調風ダクト部を構成する連結ダ
クト59Rを開閉して、右の空調風ダクト部をメインダ
クト13に対して連通状態もしくは遮断状態となす切換
ドア75Rとが配されている。
【0049】アクチュエータ73は、幌部6が展開状態
におかれて状態判別スイッチ11がオフ状態をとるもと
では、左及び右の空調風ダクト部の夫々をメインダクト
13に対して遮断状態となすべく、切換ドア75L及び
75Rに、図7において一点鎖線により示される如く
の、連結ダクト59L及び59Rを閉状態となす位置を
とらせる作動状態におかれる。それにより、オープンカ
ー1Bがクローズド状態にあるもとで空調システム58
が作動せしめられても、メインダクト13から左及び右
の空調風ダクト部への空調風の供給が行われない。ま
た、アクチュエータ73は、幌部6が折畳状態におかれ
て状態判別スイッチ11がオン状態をとるもとでは、左
及び右の空調風ダクト部の夫々をメインダクト13に対
して連通状態となすべく、切換ドア75L及び75R
に、図7において破線により示される如くの、連結ダク
ト59L及び59Rを開状態となす位置をとらせる作動
状態におかれる。それにより、オープンカー1Bがオー
プン状態にあるもとで空調システム58が作動せしめら
れると、メインダクト13から空調風の一部が左及び右
の空調風ダクト部に夫々供給され、それら左及び右の空
調風ダクト部に供給された空調風が、図5において白抜
矢印bにより示される如くに、窓枠形成部の一部を成す
フロントヘッダー部52に設けられた空調風送出口54
L及び54Rから排出される。
【0050】このようにされることにより、オープンカ
ー1Bにおいては、それがオープン状態におかれるとと
もに、空調システム58が、例えば、暖房用の空調風を
送出する作動状態におかれたもとで走行せしめられる
と、メインダクト13から送出される空調風の一部が、
フロントヘッダー部52に設けられた空調風送出口54
L及び54Rから排出され、それら空調風送出口54L
及び54Rの夫々から排出された空調風が、図5に示さ
れる如くの空気流aを形成するものとなる走行風がフロ
ントヘッダー部52を通過する際、その走行風に混入し
て、空気流aの温度を高めるものとなる。その結果、オ
ープンカー1Bがオープン状態にあるもとで得られる空
調効果が、空気流aを形成して開放空間とされた車室部
分に入り込む走行風に起因して、オープンカー1Bがク
ローズド状態にあるもとで得られる空調効果に比し、著
しく小とされてしまう事態が回避されることになる。
【0051】図10は、本発明に係るオープンカーの空
調装置の第の例をそれが適用されたオープンカーと共
に示す。図10において、図2に示される各部及び各部
材に対応する各部及び各部材には共通の符号が付されて
示されており、それらについての重複説明は省略され
る。
【0052】図10に示される幌部6が装備されたオー
プンカー1Cにおいては、左のフロントピラー部9L,
右のフロントピラー部9R及びフロントヘッダー部10
が形成する窓枠形成部によって、フロントウインドシー
ルド5が車体本体2に組み付けられている。フロントヘ
ッダー部10を含んで形成される窓枠形成部は、フロン
トウインドシールド5と共に車室部分における前方側上
方部を形成している。それら窓枠形成部及びフロントウ
インドシールド5の下方に配されたインスツルメントパ
ネル76は、図11に示される如くの、車室部分と車体
本体2における前部に設けられたエンジンルーム30と
を区画する車室区画部を構成するカウルパネル77及び
ダッシュパネル78と共に、車室部分の前方側下方部を
形成している。カウルパネル77は、フロントウインド
シールド5の下端部とダッシュパネル78とエンジンル
ーム30を開閉するボンネット79との間に、車幅方向
に伸びる凹部77Aが設けられたカウルボックス77B
を形成しており、カウルパネル77における凹部77A
を形成する部分は、フロントウインドシールド5の傾斜
面に沿う傾斜部を有している。
【0053】エンジンルーム30内には、空調システム
80を構成するメインダクト13に連結された空調風ダ
クト81が配されている。空調システム80は、図1に
示される空調システム12に略相当する構成を有すると
ともに、空調風ダクト81等が付設されたものとされて
いる。空調システム80を構成するメインダクト13
は、車室室部分に送出される空調風を形成する空調風送
出手段を構成するヒータコア34が配された部分が、デ
フロスタ用ダクト16に接続されるとともに、ダッシュ
パネル78を貫通する連結ダクト82を介して、空調風
ダクト81に連結されたものとされており、空調風ダク
ト81は、エンジンルーム30の上方側に向かう屈曲形
状を有している。
【0054】エンジンルーム30を開閉するボンネット
79は、そのカウルボックス77B側に位置する左側端
部及び右側端部にヒンジ取付部79L及び79Rが設け
られており、図示が省略されているが、それらヒンジ取
付部79L及び79Rの夫々に取り付けられたヒンジ部
材を介して、車体本体2に回動可能に支持されている。
斯かるボンネット79には、その裏面部との間に複数の
通路83を形成する、図12に示される如くの補強パネ
ル79Aが取り付けられている。補強パネル79Aは、
ボンネット79の裏面部におけるヒンジ取付部79Lと
ヒンジ取付部79Rとの間に、一対の仕切部材85によ
って複数の通路83から区画されて車幅方向に伸びる空
調風導入部86を形成している。斯かる補強パネル79
Aにおける空調風導入部86を形成している部分とボン
ネット79の裏面との間にはシール部材84が配されて
いる。さらに、補強パネル79Aにおける空調風導入部
86を形成する部分には、ボンネット79がエンジンル
ーム30を閉状態となすものとされるとき、空調風ダク
ト81及び連結ダクト82を介して、空調用導入部86
をメインダクト13の内部に連通させる空調風導入口8
7、及び、フロントウインドシールド5の外面における
下端部とカウルボックス77Bに設けられた凹部77A
とに対向せしめられる空調風送出口88が形成されてい
る。
【0055】そして、連結ダクト82,空調風ダクト8
1及びボンネット79における補強パネル79Aの空調
風導入部86を形成する部分によって、フロントウイン
ドシールド5の下端部近傍に位置せしめられる空調風送
出口88を有した空調風ダクト部が構成されている。空
調風ダクト部は、メインダクト13を通じて導入される
空調風を空調風送出口88から排出するものとされる。
【0056】メインダクト13内には、アクチュエータ
89の作動に応じて、空調風ダクト部を構成する連結ダ
クト82を開閉し、空調風ダクト部をメインダクト13
に対して連通状態もしくは遮断状態となす切換ドア90
が配されている。
【0057】アクチュエータ89は、幌部6が、図10
において一点鎖線により示される如くのオープンカー1
Cをクローズド状態となす展開状態におかれ、それによ
り、窓枠形成部を形成するフロントヘッダー部10に配
された状態判別スイッチ11がオフ状態をとるもとで
は、空調風ダクト部をメインダクト13に対して遮断状
態となすべく、切換ドア90に、図11において一点鎖
線により示される如くの、連結ダクト82を閉状態とな
す位置をとらせる作動状態におかれる。それにより、オ
ープンカー1Cがクローズド状態にあるもとで空調シス
テム80が作動せしめられても、メインダクト13から
空調風ダクト部への空調風の供給が行われない。
【0058】一方、アクチュエータ89は、幌部6が、
図10において実線により示される如くのオープンカー
1Cをオープン状態となす折畳状態におかれ、それによ
り、状態判別スイッチ11がオン状態をとるもとでは、
空調風ダクト部をメインダクト13に対して連通状態と
なすべく、切換ドア90に、図11において実線により
示される如くの、連結ダクト82を開状態となす位置を
とらせる作動状態におかれる。それにより、オープンカ
ー1Cがオープン状態にあるもとで空調システム80が
作動せしめられると、メインダクト13から空調風の一
部が空調風ダクト部に供給され、その空調風ダクト部に
供給された空調風が、図11において白抜矢印cにより
示される如くに、フロントウインドシールド5の外面に
おける下端部に向けて空調風送出口88から排出され
る。空調風送出口88から排出された空調風は、フロン
トウインドシールド5の外面に沿って上昇するものとな
る。
【0059】このようにされることにより、オープンカ
ー1Cにおいては、それがオープン状態におかれるとと
もに、空調システム80が、例えば、暖房用の空調風を
送出する作動状態におかれたもとで走行せしめられる
と、メインダクト13から送出される空調風の一部が空
調風送出口88から車室部分の前方側上方部を形成する
フロントウインドシールド5の外面における下端部に向
けて排出され、その空調風送出口88から排出された空
調風が、図11において白抜矢印により示される如く
の、車室部分の前方側上方部を形成するフロントウイン
ドシールド5の外面に沿って車体上方に向かう空気流a
を形成する走行風に混入して、空気流aの温度を高める
ものとなる。斯かる空調風の混入によって温度が高めら
れた空気流aは、フロントヘッダー部10を通過した後
にはその一部が車室部分に後部側から入り込み、車室部
分に温風を供給するものとなる。その結果、オープンカ
ー1Cがオープン状態にあるもとで得られる空調効果
が、空気流aを形成して開放空間とされた車室部分に入
り込む走行風に起因して、オープンカー1Cがクローズ
ド状態にあるもとで得られる空調効果に比し、著しく小
とされてしまう事態が回避されることになる。
【0060】図13は、本発明に係るオープンカーの空
調装置の第の例をそれが適用されたオープンカーにお
ける車室部分と共に示す。図13において、図10及び
図11に示される各部及び各部材に対応する各部及び各
部材には共通の符号が付されて示されており、それらに
ついての重複説明は省略される。
【0061】図13に示されるオープンカー1Dにあっ
ては、図10及び図11に示される例におけるフロント
ウインドシールド5の外面に対向する位置に設けられた
空調風送出口88に代えて、フロントウインドシールド
5の内面に対向する位置に設けられた空調風送出口が備
えられたものとされ、図示が省略されているが、図10
及び図11に示される例と同様に、展開状態と折畳状態
とを選択的にとる幌部6が装備されるとともに、窓枠形
成部を形成するフロントヘッダー部10に状態判別スイ
ッチ11が配されている。
【0062】図13において、オープンカー1Dの車室
部分における前方側上方部を形成するフロントウインド
シールド5の下方に配されたインスツルメントパネル9
5は、車室部分と車体本体2における前部に設けられた
エンジンルーム30とを区画する車室区画部を構成する
カウルパネル77及びダッシュパネル78と共に、車室
部分の前方側下方部を形成している。インスツルメント
パネル95におけるフロントウインドシールド5の下端
部近傍に位置する部分には、フロントウインドシールド
5の内面に対向せしめられたデフロスタ吹出口96及び
空調風送出口97が設けられており、空調風送出口97
は、デフロスタ吹出口96よりフロントウインドシール
ド5の上方側部分に向けて開口せしめられている。斯か
るデフロスタ吹出口96及び空調風送出口97は、空調
システム98において形成された空調風を車室部分に送
出するものとされている。空調システム98は、図1に
示される空調風システム12と略同様の構成を有し、斯
かる空調システム12に備えられたメインダクト13に
相当するメインダクト99を備えている。
【0063】メインダクト99には、空調システム98
における空調風送出手段を構成するヒータコア34が収
納されたヒータユニット100が配されている。また、
メインダクト99に接続されたデフロスタ用ダクト16
には、そのデフロスタ用ダクト16からインスツルメン
トパネル95に設けられたデフロスタ吹出口96に向け
て伸びるクローズド用ダクト101と、インスツルメン
トパネル95に設けられた空調風送出口97に向けて伸
びるオープン用ダクト102とが接続されている。
【0064】デフロスタ用ダクト16内には、クローズ
ド用ダクト101及びオープン用ダクト102を開閉し
て、デフロスタ用ダクト16に対し、図13において実
線により示される如くに、クローズド用ダクト101を
遮断状態となすとともにオープン用ダクト102を連通
状態となす、もしくは、図13において一点鎖線により
示される如くに、クローズド用ダクト101を連通状態
となすとともにオープン用ダクト102を遮断状態とな
すダクト切換ドア104が配されている。また、メイン
ダクト99内には、デフロスタ用ダクト16を開閉し
て、メインダクト99に対し、図13において実線によ
り示される如くに、デフロスタ用ダクト16を連通状態
となす、もしくは、図13において一点鎖線により示さ
れる如くに、デフロスタ用ダクト16を遮断状態となす
デフロスタ切換ドア105が配されるとともに、ヒータ
ユニット100をメインダクト99に対して開閉するヒ
ータユニット切換ドア106が配されている。ヒータユ
ニット切換ドア106は、ヒータコア34によって暖め
られた空気がメインダクト99内に導入される状態もし
くは導入されない状態となすべく、メインダクト99に
対し、図13において実線により示される如くに、ヒー
タユニット100を連通状態となす、もしくは、図13
において一点鎖線により示される如くに、ヒータユニッ
ト100を遮断状態となす。
【0065】斯かるダクト切換ドア104,デフロスタ
切換ドア105及びヒータユニット切換ドア106の夫
々は、図示が省略されたアクチュエータによって動作制
御され、ダクト切換ドア104は、それに対して備えら
れたアクチュエータによって、状態判別スイッチ11の
状態に応じた動作制御が行われるものとされている。ま
た、デフロスタ切換ドア105は、それに対して備えら
れたアクチュエータによって、状態判別スイッチ11の
状態及びヒータユニット切換ドア106の状態に応じた
動作制御が行われるものとされている。
【0066】幌部6が車室部分の上部及び後部を覆う展
開状態におかれ、それにより、状態判別スイッチ11が
オフ状態にあるもとでは、デフロスタ切換ドア105及
びヒータユニット切換ドア106の夫々は、空調システ
ム98に備えられた各種の操作スイッチに対する操作に
応じた動作制御が行われて、デフロスタ用ダクト16と
メインダクト99とが選択的に連通及び遮断状態にされ
るとともに、ヒータユニット100とメインダクト99
とが選択的に連通及び遮断状態にされるが、ダクト切換
ドア104は、デフロスタ用ダクト16に対してクロー
ズド用ダクト101を連通状態となすとともにオープン
用ダクト102を遮断状態となす位置に維持される。従
って、オープンカー1Dが幌部6が展開状態におかれた
クローズド状態にあるもとで、空調システム98におい
てメインダクト99に対してデフロスタ用ダクト16を
連通させる状態におかれると、メインダクト99からの
空調風が、クローズド用ダクト101内に導入されて、
インスツルメントパネル95に設けられたデフロスタ吹
出口96からフロントウインドシールド5の内面に向け
て送出される。
【0067】一方、幌部6が車室部分の上部及び後部を
覆わない折畳状態におかれ、それにより、状態判別スイ
ッチ11がオン状態にあるもとでは、ヒータユニット切
換ドア106は、空調システム98に備えられた各種の
操作スイッチに対する操作に応じた動作制御が行われ
て、ヒータユニット100とメインダクト99とが選択
的に連通及び遮断状態にされるが、ダクト切換ドア10
4は、デフロスタ用ダクト16に対してクローズド用ダ
クト101を遮断状態となすとともにオープン用ダクト
102を連通状態となす位置に維持される。さらに、デ
フロスタ切換ドア105は、ヒータユニット切換ドア1
06がメインダクト99とヒータユニット100とを連
通状態となす位置におかれると、デフロスタ用ダクト1
6をメインダクト99に対して連通状態となす位置にお
かれる。
【0068】従って、オープンカー1Dが幌部6が折畳
状態におかれたオープン状態にあるもとで、空調システ
ム98が暖房用の空調風を送出する作動状態におかれる
と、ヒータコア34によって暖められた空気によって形
成された空調風の一部が、メインダクト99及びデフロ
スタ用ダクト16を通じてオープン用ダクト102内に
導入され、そのオープン用ダクト102内に導入された
空調風が、インスツルメントパネル95に設けられた空
調風送出口97からフロントウインドシールド5の内面
に向けて排出される。斯かる際、空調風送出口97は、
フロントウインドシールド5の内面における上方側部分
に向けて開口せしめられていることにより、空調風送出
口97から送出された空調風は、図13において白抜矢
印dにより示される如くに、フロントウインドシールド
5の内面に沿って上昇するものとされる。
【0069】このようにされることにより、オープンカ
ー1Dにおいては、それがオープン状態におかれるとと
もに、空調システム98が暖房用の空調風を送出する作
動状態におかれたもとで走行せしめられると、インスツ
ルメントパネル95に設けられた空調風送出口97か
ら、車室部分の前方側上方部を形成するフロントウイン
ドシールド5の内面に沿って上昇するものとなる空調風
が排出される。そして、その空調風送出口97から排出
されてフロントウインドシールド5の内面に沿って上昇
する空調風は、フロントヘッダー部10を通過する際、
図13において白抜矢印により示される如くの、車室部
分の前方側上方部を形成するフロントウインドシールド
5の外面に沿って車体上方に向かう空気流aを形成する
走行風に混入して、空気流aの温度を高めるものとな
る。斯かる空調風の混入によって温度が高められた空気
流aは、フロントヘッダー部10を通過した後にはその
一部が車室部分に入り込み、車室部分に温風を供給する
ものとなる。その結果、オープンカー1Dがオープン状
態にあるもとで得られる空調効果が、空気流aを形成し
て開放空間とされた車室部分に入り込む走行風に起因し
て、オープンカー1Dがクローズド状態にあるもとで得
られる空調効果に比し、著しく小とされてしまう事態が
回避されることになる。
【0070】図14及び図15は、本発明に係るオープ
ンカーの空調装置の第の例をそれが適用されたオープ
ンカーと共に示す。図14及び図15において、図5及
び図6に示される各部及び各部材に対応する各部及び各
部材には共通の符号が付されて示されており、それらに
ついての重複説明は省略される。
【0071】図14及び図15に示されるオープンカー
1Eにあっては、図5及び図6に示される例におけるフ
ロントヘッダー部52に設けられた空調風送出口54L
及び54Rに代えて、車体側部に設けられた空調風送出
口が備えられたものとされ、図5及び図6に示される例
と同様に、展開状態と折畳状態とを選択的にとる幌部6
が装備されている。
【0072】図14及び図15において、フロントウイ
ンドシールド5は、左及び右のフロントピラー部9L及
び9Rとフロントヘッダー部10とが形成する窓枠形成
部によって、車体本体2に組み付けられており、フロン
トヘッダー部10には、状態判別スイッチ11が配され
ている。フロントヘッダー部10を含む窓枠形成部と共
に車室部分における前方側上方部を形成するフロントウ
インドシールド5の下方には、インスツルメントパネル
53が配されており、インスツルメントパネル53は、
車室部分の前方側下方部を形成している。そして、左の
フロントピラー部9Lにより開閉可能に支持された左の
ドア110Lと、右のフロントピラー部9Rにより開閉
可能に支持された右のドア110Rとは、車室部分の左
及び右側部を形成している。
【0073】斯かる左及び右のドア110L及び110
Rが配されたオープンカー1Eにあっては、幌部6が折
畳状態にされたオープン状態のもとで走行せしめられる
とき、左及び右のドア110L及び110Rの夫々に昇
降可能に配された可動サイドガラス111が、図14に
示される如くに、ドア本体110A内に収容された下方
位置をとるものとされる場合には、図14において白抜
矢印により示される如くの、ドア本体110Aの上部と
ドア本体110Aに設けられた三角形状の固定サイドガ
ラス112との間から車室部分に入り込む空気流eを形
成する走行風が生じ、また、可動サイドガラス111
が、図15において一点鎖線により示される如くに、ド
ア本体110Aから突出する上方位置をとるものとされ
る場合には、図14において白抜矢印により示される如
くの、ドア本体110Aから突出する可動サイドガラス
111の後方から車室部分に入り込む空気流fを形成す
る走行風が生じる。
【0074】オープンカー1Eに配された左のドア11
0Lには、その幅方向に沿って伸びる空調風ダクト11
4Lが配され、また、右のドア110Rにも、その幅方
向に沿って伸びる空調風ダクト114Rが配されてい
る。空調風ダクト114L及び114Rの夫々は、その
車体後方側部分に位置する第1の空調風送出口115A
と、その車体前方側部分と第1の空調風送出口115A
との間に位置する第2の空調風送出口115Bとを有し
ている。斯かる、空調風ダクト114L及び114R
は、インスツルメントパネル53に設けられた複数のデ
フロスタ吹出口55及びベンチレータ吹出口56,セン
ターコンソール57に設けられた複数のベンチレータ吹
出口56と共に空調システム116の一部を構成してい
る。空調システム116は、図1に示される空調システ
ム12に略相当する構成を有するとともに、それに備え
られたメインダクト13が、選択的に空調風ダクト11
4L及び114Rの夫々に連結せしめられるものとされ
ている。メインダクト13における、車室部分に送出さ
れる空調風を形成する空調風送出手段を構成するヒータ
コアが配された部分には、左のドア110Lが閉状態を
とるとき、シール部材を介して空調風ダクト114Lに
接続されて、メインダクト13を空調風ダクト114L
に連結する連結ダクト117Lが接続されるとともに、
右のドア110Rが閉状態をとるとき、シール部材を介
して空調風ダクト114Rに接続されて、メインダクト
13を空調風ダクト114Rに連結する連結ダクト11
7Rが接続されている。
【0075】メインダクト13内には、図5及び図6に
示される例において備えられた切換ドア75L及び75
Rに相当する切換ドア118L及び118Rが配されて
おり、それら切換ドア118L及び118Rは、幌部6
が車室部分の上部及び後部を覆う展開状態におかれ、そ
れにより、状態判別スイッチ11がオフ状態にされるも
とでは、メインダクト13に対して、連結ダクト117
L及び117Rを夫々遮断状態となす位置をとり、メイ
ンダクト13からの空調風が空調風ダクト114L及び
114Rに導入されないようになす。また、切換ドア1
18L及び118Rは、幌部6が車室部分の上部及び後
部を覆わない折畳状態におかれ、それにより、状態判別
スイッチ11がオン状態にされるもとでは、メインダク
ト13に対して、連結ダクト117L及び117Rを夫
々連通状態となす位置をとり、メインダクト13からの
空調風が空調風ダクト114L及び114Rに導入され
るようになす。
【0076】空調風ダクト114Lは、図16に示され
る如く、左のドア110Lにおけるドア本体110Aと
ドア本体110Aの車室側面部を覆うドアトリム119
との間に形成された空間部における上方側部分に配置さ
れており、空調風ダクト114Lにおける第1及び第2
の空調風送出口115A及び115Bは、左のドア11
0Lに配された可動サイドガラス111より助手席4に
近接した位置から、車体上方に向けて開口せしめられた
ものとされている。空調風ダクト114Rも、空調風ダ
クト114Lと同様に、右のドア110Rにおけるドア
本体110Aとドア本体110Aの車室側面部を覆うド
アトリムとの間に形成された空間部における上方側部分
に配置されており、空調風ダクト114Rにおける第1
及び第2の空調風送出口115A及び115Bは、右の
ドア110Rに配された可動サイドガラス111より運
転席3に近接した位置から、車体上方に向けて開口せし
められたものとされている。
【0077】さらに、図17に示される如く、空調風ダ
クト114L及び114Rには、夫々の内部における第
1の空調風送出口115Aに近接した部分を開閉する第
1の開閉部材120A、及び、第2の空調風送出口11
5Bに近接した部分を開閉する第2の開閉部材120B
が配されており、それら第1及び第2の開閉部材120
A及び120Bはアクチュエータ121A及び121B
によって動作制御される。アクチュエータ121A及び
121Bは、状態判別スイッチ11がオフ状態にされ、
切換ドア118L及118Rが、連結ダクト117L及
び117Rを夫々メインダクト13に対して遮断状態と
なす位置におかれるもとでは、第1及び第2の開閉部材
120A及び120Bを閉状態となす作動状態をとる。
それにより、左のドア110Lに配された空調風ダクト
114L及び右のドア110Rに配された空調風ダクト
114Rが、夫々、車室部分に対して遮断状態にされ
る。
【0078】一方、状態判別スイッチ11がオン状態に
され、切換ドア118L及び118Rが、連結ダクト1
17L及び117Rを夫々メインダクト13に対して連
通状態となす位置におかれるもとでは、左の空調風ダク
ト114Lに対して備えられたアクチュエータ121A
及び121Bは、左のドア110Lに配された可動サイ
ドガラス111が上方位置にあるとき、夫々、第1の開
閉部材120Aに開状態をとらせるとともに、第2の開
閉部材120Bに閉状態をとらせ、メインダクト13か
ら連結ダクト117Lを通じて左の空調風ダクト114
Lに導入された空調風が、図15において白抜矢印f’
により示される如くに、第1の空調風送出口115Aか
ら排出されるようになす。同様に、右の空調風ダクト1
14Rに対して備えられたアクチュエータ121A及び
121Bも、右のドア110Rに配された可動サイドガ
ラス111が上方位置にあるとき、夫々、第1の開閉部
材120Aに開状態をとらせるとともに、第2の開閉部
材120Bに閉状態をとらせ、メインダクト13から連
結ダクト117Rを通じて右の空調風ダクト114Rに
導入された空調風が、第1の空調風送出口115Aから
排出されるようになす。
【0079】また、斯かる状態判別スイッチ11がオン
状態にされているもとで、左のドア110Lに配された
可動サイドガラス111が下方位置にあるときには、左
の空調風ダクト114Lに対して備えられたアクチュエ
ータ121A及び121Bは、夫々、第1の開閉部材1
20Aに閉状態をとらせるとともに、第2の開閉部材1
20Bに開状態をとらせ、メインダクト13から連結ダ
クト117Lを通じて左の空調風ダクト114Lに導入
された空調風が、図15において白抜矢印e’により示
される如くに、第2の空調風送出口115Bから排出さ
れるようになす。同様に、右の空調風ダクト114Rに
対して備えられたアクチュエータ121A及び121B
も、右のドア110Rに配された可動サイドガラス11
1が下方位置にあるとき、夫々、第1の開閉部材120
Aに閉状態をとらせるとともに、第2の開閉部材120
Bに開状態をとらせ、メインダクト13から連結ダクト
117Rを通じて右の空調風ダク114Rに導入された
空調風が、第2の空調風送出口115Bから排出される
ようになす。
【0080】このようにされることにより、オープンカ
ー1Eにおいては、それがオープン状態におかれるとと
もに、空調システム116が、例えば、暖房用の空調風
を送出する作動状態におかれたもとで走行せしめられる
とき、左のドア110Lに配された可動サイドガラス1
11及び右のドア110Rに配された可動サイドガラス
111が夫々上方位置にある場合には、空調風ダクト1
14L及び114Rの夫々に設けられた第1の空調風送
出口115Aから空調風が排出される。そして、左のド
ア110Lにおける第1の空調風送出口115Aから排
出された空調風及び右のドア110Rにおける第1の空
調風送出口115Aから排出された空調風は、夫々、左
のドア110Lにおけるドア本体110Aから突出する
可動サイドガラス111の後方、及び、右のドア110
Rにおけるドア本体110Aから突出する可動サイドガ
ラス111の後方から車室部分に入り込む走行風に混入
して、それら走行風が形成する、図14において白抜矢
印により示される如くの空気流fの温度を高めるものと
なる。
【0081】また、斯かるもとで、左のドア110Lに
配された可動サイドガラス111及び右のドア110R
に配された可動サイドガラス111が夫々下方位置にあ
る場合には、空調風ダクト114L及び114Rの夫々
に設けられた第2の空調風送出口115Bから空調風が
排出される。そして、左のドア110Lにおける第2の
空調風送出口115Bから排出された空調風及び右のド
ア110Rにおける第2の空調風送出口115Bから排
出された空調風は、夫々、左のドア110Lにおけるド
ア本体110Aの上部とそのドア本体110Aに設けら
れた固定サイドガラス112との間から車室部分に入り
込む走行風、及び、右のドア110Rにおけるドア本体
110A及びそのドア本体110Aに設けられた固定サ
イドガラス112との間から車室部分に入り込む走行風
に混入して、それら走行風が形成する、図14において
白抜矢印により示される如くの空気流eの温度を高める
ものとなる。その結果、オープンカー1Eがオープン状
態にあるもとで得られる空調効果が、空気流eもしくは
空気流fを形成して開放空間とされた車室部分に入り込
む走行風に起因して、オープンカー1Eがクローズド状
態にあるもとで得られる空調効果に比し、著しく小とさ
れてしまう事態が回避されることになる。
【0082】図18は、本発明に係るオープンカーの空
調装置の第の例をそれが適用されたオープンカーにお
ける車室部分と共に示す。図18において、図14及び
図15に示される各部及び各部材に対応する各部及び各
部材には共通の符号が付されて示されており、それらに
ついての重複説明は省略される。
【0083】図18に示されるオープンカー1Fにあっ
ては、図14及び図15に示される例における左及び右
のドア110L及び110Rに夫々設けられた第1及び
第2の空調風送出口115A及び115Bに代えて、車
室部分に設置された運転席及び助手席に夫々設けられた
空調風送出口が備えられたものとされ、図14及び図1
5に示される例と同様に、展開状態と折畳状態とを選択
的にとる幌部6が装備されるとともに、フロントウイン
ドシールド5を車体本体2に組み付ける窓枠形成部を形
成するフロントヘッダー部10に配された状態判別スイ
ッチ11が装備されている。
【0084】図18において、車体本体2における車室
部分に設置された運転席123及び助手席124の夫々
は、ヘッドレスト125が取り付けられたシートバック
126を有している。運転席123におけるシートバッ
ク126の背面部下方部分及び助手席124におけるシ
ートバック126の背面部下方部分には、車室部分の底
部を形成するフロア部127内から車室部分に突出せし
められた伸縮ダクト128R及び128Lが夫々接続さ
れている。伸縮ダクト128Lは、フロア部127内を
助手席124の後部となる位置から車体前方に伸び、先
端部がセンターコンソール57内に配された連結ダクト
129Lを介して、車室部分の前方側下方部を形成する
インスツルメントパネル53の下方に配された共通ダク
ト130に連結されている。また、伸縮ダクト128R
も、フロア部127内を運転席123の後部となる位置
から車体前方に伸び、先端部がセンターコンソール57
内に配された連結ダクト129Rを介して、共通ダクト
130に連結されている。
【0085】共通ダクト130は、空調システム131
の一部を構成しており、空調システム131は、図1に
示される空調システム12に略相当する構成を有すると
ともに、連結ダクト129L及び129Rを介して共通
ダクト130に連結された伸縮ダクト128L及び12
8R等が付設されたものとされている。空調システム1
31を構成するメインダクト13における、車室部分に
送出される空調風を形成する空調風送出手段を構成する
ヒータコアが配された部分に、共通ダクト130が取り
付けられている。共通ダクト130内には、連結ダクト
129Lをメインダクト13に対して連通状態もしくは
遮断状態となすべく開閉する切換ドア132Lと、連結
ダクト129Rをメインダクト13に対して連通状態も
しくは遮断状態となすべく開閉する切換ドア132Rと
が配されており、それら切換ドア132L及び132R
は、図示が省略されたアクチュエータによって動作制御
される。
【0086】運転席123及び助手席124は、それら
のシートバック126が車体前後方向への伸縮が可能と
された伸縮ダクト128R及び128Lに夫々接続され
ていることにより、図19において実線及び一点鎖線に
より示される如くに、所定の範囲内における車体前後方
向への移動に支障が生じないものとされている。運転席
123及び助手席124の夫々におけるシートバック1
26の上端部には、ヘッドレスト125より後部側に位
置せしめられた空調風送出口133が設けられている。
さらに、運転席123及び助手席124の夫々における
シートバック126の内部には、空調風ダクト134が
収容されている。空調風ダクト134は、図20に示さ
れる如くに、シートバック126の背面形状と略同様の
形状を有するとともに接続部134Aが設けられてい
る。斯かる空調風ダクト134は、シートバック126
を構成する表皮部材135におけるファスナー136に
よって開閉可能とされた部分135Aを通じて、シート
バック126内に収容されたものとされており、表皮部
材135における部分135Aには、空調風ダクト13
4に設けられた接続部134Aを挿通させる開口137
が設けられている。そして、運転席123のシートバッ
ク126内に収容された空調風ダクト134の接続部1
34Aに伸縮ダクト128Rが接続されており、また、
助手席124のシートバック126内に収容された空調
風ダクト134の接続部134Aに伸縮ダクト128L
が接続されている。
【0087】運転席123及び助手席124の夫々にお
けるシートバック126内に収容された空調風ダクト1
34は、図21に示される如く、シートバック126を
構成するフレーム部材138の後部側において、パッド
部材139と表皮部材135との間に配置されたものと
されている。運転席123のシートバック126内に収
容された空調風ダクト134とその空調風ダクト134
に接続された伸縮ダクト128Rとは、運転席側空調風
ダクト部を構成し、また、助手席124のシートバック
126内に収容された空調風ダクト134とその空調風
ダクト134に接続された伸縮ダクト128Lとは、助
手席側空調風ダクト部を構成している。運転席側空調風
ダクト部及び助手席側空調風ダクト部には、共通ダクト
130に配された切換ドア132R及び132Lの動作
状態に応じて、メインダクト13からの空調風が連結ダ
クト129R及び129Lを夫々通じて導入される。運
転席側空調風ダクト部に連結ダクト129Rを通じて導
入された空調風、及び、助手席側空調風ダクト部に連結
ダクト129Lを通じて導入された空調風は、運転席1
23のシートバック126に設けられた空調風送出口1
33、及び、助手席124のシートバック126に設け
られた空調風送出口133を夫々通じて、図19におい
て白抜矢印gにより示される如くに、ヘッドレスト12
5の後部側から車体上方に向けて排出される。
【0088】共通ダクト130に配された切換ドア13
2L及び132Rは、幌部6が車室部分の上部及び後部
を覆う展開状態におかれ、それにより、状態判別スイッ
チ11がオフ状態にされるもとでは、メインダクト13
に対して、連結ダクト129Lび129Rを夫々遮断状
態となす位置をとり、メインダクト13からの空調風
が、運転席側空調風ダクト部及び助手席側空調風ダクト
部に導入されないようになす。また、切換ドア132L
及び132Rは、幌部6が車室部分の上部及び後部を覆
わない折畳状態におかれ、それにより、状態判別スイッ
チ11がオン状態にされるもとでは、メインダクト13
に対して、連結ダクト129L及び129Rを夫々連通
状態となす位置をとり、メインダクト13からの空調風
が運転席側空調風ダクト部及び助手席側空調風ダクト部
に導入されるようになす。
【0089】このようにされることにより、オープンカ
ー1Fにおいては、それがオープン状態におかれるとと
もに、空調システム131が、例えば、暖房用の空調風
を送出する作動状態におかれたもとで走行せしめられる
と、運転席123及び助手席124の夫々に設けられた
空調風送出口133から、車体上方に向けて空調風が排
出される。そして、その空調風送出口133から排出さ
れた空調風は、図19に示される如く、車室部分の前方
側上方部を形成するフロントウインドシールド5の外面
に沿って車体上方に向かった後、運転席123及び助手
席124の後部側から車室部分に入り込む白抜矢印によ
り示される空気流aを形成する走行風が車室部分に入り
込むものとなる際、その走行風に混入して、車室部分に
入り込む走行風の温度を高めるものとなる。その結果、
オープンカー1Fがオープン状態にあるもとで得られる
空調効果が、開放空間とされた車室部分に入り込む空気
流aを形成する走行風に起因して、オープンカー1Fが
クローズド状態にあるもとで得られる空調効果に比し、
著しく小とされてしまう事態が回避されることになる。
【0090】図22は、本発明に係るオープンカーの空
調装置の第の例をそれが適用されたオープンカーと共
に示す。図22において、図2に示される各部及び各部
材に対応する各部及び各部材には共通の符号が付されて
示されており、それらについての重複説明は省略され
る。
【0091】図22に示されるオープンカー1Gにあっ
ては、その車体本体2に、図2に示されるオープンカー
1Aと同様に、一点鎖線により示される如くの展開状態
と、実線により示される如くの折畳状態とを選択的にと
る幌部6が装備されている。車体本体2にフロントウイ
ンドシールド5を組み付ける窓枠形成部を形成する左及
び右のフロントピラー部9L及び9Rとフロントヘッダ
ー部140とのうち、窓枠形成部における上端部を成す
フロントヘッダー部140には、状態判別スイッチ11
が配されている。
【0092】フロントヘッダー部140と幌部6におけ
る前端部とには、図示が省略されているが、係合部及び
非係合部が夫々配され、幌部6が、オープンカー1Gを
クローズド状態となすべく、車室部分の上部及び後部を
覆う展開状態におかれたとき、それら係合部及び非係合
部が相互係合状態におかれて、幌部6の展開状態が維持
される。また、展開状態におかれている幌部6が、オー
プンカー1Gをオープン状態となすべく、折畳まれる際
には、それら係合部及び非係合部の相互係合が解除さ
れ、幌部6が折畳状態にされて幌格納部8に格納され
る。
【0093】幌部6が折畳状態にされたもとでのフロン
トヘッダー部140を示す図23において、フロントウ
インドシールド5の上端部に係合するフロントヘッダー
部140は、その中央部分に車幅方向に伸びる通路14
2を形成する下方側ヘッダー部分140A及び上方側ヘ
ッダー部分140Bが設けられており、それら下方側ヘ
ッダー部分140A及び上方側ヘッダー部分140Bの
夫々は閉断面構造を有している。下方側ヘッダー部分1
40Aは、その車室部分側の面部がヘッダートリム14
3によって覆われるとともに、後方側端部がシール部材
144を介してヘッダートリム143に連結されてい
る。下方側ヘッダー部分140Aと上方側ヘッダー部分
140Bとの間に形成された通路142は、下方側ヘッ
ダー部分140A及び上方側ヘッダー部分140Bの夫
々における前方側対向端部間に形成された走行風導入口
142Aと、下方側ヘッダー部分140A及び上方側ヘ
ッダー部分140Bの夫々における後方側対向端部間に
形成された走行風送出口142Bとを有しており、通路
142における走行風導入口142Aと走行風送出口1
42Bとの間には、その通路142に沿って車幅方向に
伸びる電気式のヒータ145が配されている。ヒータ1
45は、下方側ヘッダー部分140Aと上方側ヘッダー
部分140Bとによって支持されている。
【0094】フロントヘッダー部140に設けられた通
路142は、幌部6が展開状態におかれ、その前端部が
フロントヘッダー部140に係合せしめられると、図2
4に示される如くに、幌部6における前端部を形成する
フレーム部146によって走行風導入口142A及び走
行風送出口142Bが覆われて閉状態にされ、通路14
2内への雨水等の侵入が防止される。一方、通路142
は、幌部6が折畳状態におかれるべくフロントヘッダー
部140から離隔せしめられると、フロントヘッダー部
140に作用する走行風の通過経路を形成するものとな
る。斯かる通路142内に配されたヒータ145は、幌
部6が展開状態におかれて、状態判別スイッチ11がオ
フ状態をとるもとでは非作動状態におかれ、また、幌部
6が折畳状態におかれて、状態判別スイッチ11がオン
状態をとるもとでは作動状態におかれて通路142内の
空気の温度を高める。
【0095】従って、オープンカー1Gがオープン状態
のもとで走行せしめられると、通路142を通過して車
室部分にその後方から入り込むものとなる、図23にお
いて白抜矢印により示される如くの空気流aを形成する
走行風が通路142を通過する際、その走行風にヒータ
145によって温度が高められた空気が混入し、それに
より、通路142を通過した走行風は、実質的にその温
度が昇温された空調風として車室部分に入り込むものと
なる。このように、フロントヘッダー部140に設けら
れた通路142に入り込んだ走行風を昇温し、空調風と
して車室部分に送出するものとなるヒータ145は、実
質的に空調風送出手段とされるとともに、通路142は
その走行風送出口142Bから空調風として送出される
走行風を空気流aに導く空調風案内手段とされる。斯か
る空調風送出手段とされるヒータ145が、オープンカ
ー1Gがオープン状態におかれ、通路142が開状態に
されたもとで作動せしめられるものとされることによ
り、オープンカー1Gがオープン状態にあるもとで得ら
れる空調効果が、開放空間とされた車室部分に入り込む
空気流aを形成する走行風に起因して、オープンカー1
Gがクローズド状態にあるもとで得られる空調効果に比
し、著しく小とされてしまう事態が回避されることにな
る。
【0096】図25は、本発明に係るオープンカーの空
調装置の第の例をそれが適用されたオープンカーと共
に示す。図25において、図2に示される各部及び各部
材に対応する各部及び各部材には共通の符号が付されて
示されており、それらについての重複説明は省略され
る。
【0097】図25に示されるオープンカー1Hにあっ
ては、その車体本体2に、図2に示されるオープンカー
1Aと同様に、展開状態と折畳状態とに選択的におかれ
る幌部6が装備されている。車体本体2にフロントウイ
ンドシールド5を組み付ける窓枠形成部を形成する左及
び右のフロントピラー部9L及び9Rとフロントヘッダ
ー部10とのうち、窓枠形成部における上端部を成すフ
ロントヘッダー部10には、状態判別スイッチ11が配
されている。また、図26に示される如く、オープンカ
ー1Hに搭載されたエンジン150は、車体本体2の後
部に設けられたエンジンルーム151内に配されてお
り、そのエンジンルーム151の上方に、折畳状態にさ
れた幌部6が格納される幌格納部8が設けられている。
【0098】幌格納部8における底部を形成する底部形
成部材152は、車室部分とエンジンルーム151との
間に配された仕切部材153と一体的に連結され、その
仕切部材153と共に、車室部分の後部を形成して車室
部分とエンジンルーム151とを区画する車室区画部を
構成している。斯かる車室区画部を構成するとともに幌
格納部8における底部を形成する底部形成部材152に
は、エンジンルーム151と幌格納部8とを選択的に連
通させる一対の連通口154L及び154Rが設けられ
ている。底部形成部材154における連通口154L及
び154Rの夫々の配置位置は、幌部6が折畳状態にさ
れて幌格納部8に格納されたとき、その折畳状態におか
れた幌部6によって連通口154L及び154Rが塞が
れないものとされている。連通口154L及び154R
の夫々は、格子状に組み合わされた複数の部材の間に形
成された複数の空間によって形成されている。また、連
通口154L及び154Rの夫々における下方には、底
部形成部材152により摺動可能に支持された蓋体15
5L及び155R(蓋体155Rは図にあらわれない)
が配されている。
【0099】蓋体155L及び155Rは、格子状に組
み合わされた複数の部材によって形成されている。蓋体
155Lは、それを形成する複数の部材の間に形成され
た複数の空間を連通口154Lを形成する複数の空間に
対向させて、連通口154Lを開状態となし、それによ
り、連通口154Lをエンジンルーム151に対して連
通させる位置と、それを形成する複数の部材の間に形成
された複数の空間を連通口154Lを形成する複数の部
材に対向させて、連通口154Lを閉状態となし、それ
により、連通口154Lをエンジンルーム151に対し
て遮断する位置とに選択的におかれるものとされてい
る。蓋体155Rも蓋体155Lと同様に、連通口15
4Rをエンジンルーム151に対して連通もしくは遮断
させる位置を選択的にとるものとされている。
【0100】連通口154L及び154Rの夫々を開閉
する蓋体155L及び155Rの下方には、底部形成部
材152によって支持されてエンジンルーム151内に
位置せしめられたファンユニット156L及び156R
が配されており、ファンユニット156L及び156R
の底部は開口とされている。蓋体155L及びファンユ
ニット156L内に収容されたファン157は、モータ
158によって駆動される。モータ158は、幌部6
が、図26において一点鎖線により示される如くの展開
状態におかれ、状態判別スイッチ11がオフ状態をとる
もとでは、蓋体155Lに連通口154Lを閉状態とな
す位置をとらせるとともにファン157に停止状態をと
らせる。それにより、エンジンルーム151内における
熱気が連通口154Lを通じて車室部分に送出されるこ
とが防止される。また、幌部6が、図26において実線
により示される如くの折畳状態におかれ、状態判別スイ
ッチ11がオン状態をとるもとでは、蓋体155Lに連
通口154Lを開状態となす位置をとらせるとともにフ
ァン157を作動させる。それにより、エンジンルーム
151内の暖められた空気が、図26において白抜矢印
hにより示される如くに、連通口154Lから効率よく
幌格納部8に向けて暖風として送出される。
【0101】一方、蓋体155R及びファンユニット1
56R内に収容されたファンも、モータ158に相当す
るモータによって駆動され、状態判別スイッチ11がオ
ン状態をとるもとでは、蓋体155Rが連通口154R
を閉状態となす位置におかれるとともに、ファンユニッ
ト156Rに収容されたファンが停止状態におかれ、ま
た、状態判別スイッチ11がオフ状態をとるもとでは、
蓋体155Rが連通口154Rを開状態となす位置にお
かれるとともに、ファンユニット156Rに収容された
ファンが作動状態におかれて、エンジンルーム151内
の暖められた空気が連通口154Rから効率よく幌格納
部8に向けて暖風として送出されるようになされる。
【0102】従って、オープンカー1Hがオープン状態
のもとで走行せしめられると、図26において白抜矢印
により示される如くの、車室部分にその後部から入り込
むものとなる空気流aを形成する走行風が幌格納部8を
通過する際、その走行風にエンジンルーム151からの
暖風が混入し、それにより、車室部分にその後部から入
り込む走行風の温度が高められたものとなる。このよう
に、車室部分に入り込む走行風を昇温させる暖風は、実
質的に空調風とされ、斯かる暖風とされる空調風を発生
するエンジンルーム151は、実質的に空調風送出手段
とされるとともに、エンジンルーム151から空調風と
される暖風を走行風に混入させる連通口154L及び1
54Rは、空調風案内手段とされる。斯かる空調風案内
手段とされる連通口154L及び154Rが、夫々、オ
ープンカー1Hがオープン状態におかれと蓋体155L
及び155Rによって開状態とされることにより、オー
プンカー1Hがオープン状態にあるもとで得られる空調
効果が、開放空間とされた車室部分に入り込む空気流a
を形成する走行風に起因して、オープンカー1Hがクロ
ーズド状態にあるもとで得られる空調効果に比し、著し
く小とされてしまう事態が回避されることになる。
【0103】図27及び図28は、本発明に係るオープ
ンカーの空調装置の第の例をそれが適用されたオープ
ンカーと共に示す。図27において、図10及び図11
に示される各部及び各部材に対応する各部及び各部材に
は共通の符号が付されて示されており、それらについて
の重複説明は省略される。
【0104】図27及び図28に示されるオープンカー
1Iにあっては、その車体本体2に、図10及び図11
に示される例と同様に、展開状態と折畳状態とに選択的
におかれる幌部6が装備されるとともに、状態判別スイ
ッチ11が配されたフロントヘッダー部10を含んで形
成される窓枠形成部によって、フロントウインドシール
ド5が車体本体2に組み付けられている。それら窓枠形
成部及びフロントウインドシールド5の下方に配された
インスツルメントパネル76は、車室部分と車体本体2
における前部に設けられたエンジンルーム30とを区画
する車室区画部を構成するカウルパネル160及びダッ
シュパネル161と共に、車室部分の前方側下方部を形
成している。カウルパネル160は、フロントウインド
シールド5の下端部とダッシュパネル161とエンジン
ルーム30を開閉するボンネット163との間に、車幅
方向に伸びるカウルボックス160Aを形成している。
【0105】ボンネット163は、図10及び図11に
示されるボンネット79と略同様の構成を有し、カウル
ボックス160Aに近接する左右端部に設けられたヒン
ジ取付部79L及び79Rに取り付けられたヒンジ部材
を介して、車体本体2に回動可能に支持されており、そ
の裏面におけるヒンジ取付部79Lとヒンジ取付部79
Rとの間に車幅方向に伸びる空調風導入部86を形成す
る補強パネル163Aが取り付けられている。
【0106】斯かる補強パネル163Aにおける空調風
導入部86を形成する部分には、フロントウインドシー
ルド5の外面における下端部とカウルボックス160A
の上面部とに対向せしめられる空調風送出口88が設け
られている。さらに、補強パネル163Aにおける空調
風導入部86を形成する部分には、空調風送出口88に
対向する空調風導入口164が設けられており、ボンネ
ット163の表面部における略中央部には、空調風導入
口164に対向する走行風導入口165が設けられた凹
部163Bが形成されている。そして、補強パネル16
3Aは、ボンネット163の裏面との間に、空調風導入
口164から走行風導入口165に伸びる走行風通路1
66を形成しており、走行風通路166には、ヒータコ
ア168が配されている。オープンカー1Iが走行状態
におかれると、ボンネット163に設けられた走行風導
入口165を通じて走行風通路166内に入り込んだ走
行風が、図28において白抜矢印iにより示される如く
に、ヒータコア168を通過して、空調風導入口164
及び空調風導入部86を通じ、フロントウインドシール
ド5の外面における下端部に向けて空調風送出口88か
ら排出される。空調風送出口88から排出された空調風
は、フロントウインドシールド5の外面に沿って上昇す
るものとなる。
【0107】一方、エンジンルーム30内には、トラン
スミッション169が付設されたエンジン170が収容
されており、エンジン170は、排気マニホールド17
1を介して排気ダクト172に連結されている。排気ダ
クト172には、エンジン170から排気ダクト172
内に排出された排気ガスを浄化する触媒コンバータ17
5が配設されている。触媒コンバータ175には、その
触媒コンバータ175が発散する熱を吸収する液化され
た熱媒が充填されたジャケット175Aが嵌合装着され
ている。ジャケット175Aは、ボンネット163の走
行風通路166に配されたヒータコア168に熱媒パイ
プ176を介して連結されており、熱媒パイプ176に
はポンプ177が配されている。エンジン170が作動
状態におかれたもとでポンプ177が作動状態におかれ
ると、ジャケット175Aからの液化された熱媒が熱媒
パイプ176を通じてヒータコア168に供給され、そ
れにより、走行風通路166内におけるヒータコア16
8周囲の空気が昇温される。ヒータコア168は、オー
プンカー1Iが走行状態にあるもとでポンプ177が作
動状態におかれると、走行風通路166内に入り込んだ
走行風を暖めて空調風となす空調風送出手段として機能
するものとされ、従って、走行風通路166,空調風導
入口164,空調風導入部86及び空調風送出口88
は、ヒータコア168によって空調風とされた走行風を
フロントウインドシールド5の外面における下端部に導
く空調風案内手段を形成している。
【0108】ポンプ177は、幌部6が、図27におい
て一点鎖線により示される如くの展開状態をとり、状態
判別スイッチ11がオフ状態にされると停止状態におか
れ、また、幌部6が、図27において実線により示され
る如くの折畳状態をとり、状態判別スイッチ11がオン
状態にされると作動状態におかれる。このようにされる
ことにより、オープンカー1Iがオープン状態のもとで
走行せしめられると、ヒータコア168によって暖めら
れた空調風として空調風送出口88からフロントウイン
ドシールド5の外面における下端部に向けて排出された
走行風が、図28において白抜矢印により示される如く
の、車室部分の前方側上方部を形成するフロントウイン
ドシールド5の外面に沿って車体上方に向かう空気流a
を形成する走行風に混入し、空気流aの温度を高めるも
のとなる。斯かる温度が高められた空気流aを形成する
走行風は、フロントヘッダー部10を通過した後にはそ
の一部が車室部分に後部側から入り込み、車室部分に温
風を供給するものとなる。その結果、オープンカー1I
がオープン状態にあるもとで得られる空調効果が、空気
流aを形成して開放空間とされた車室部分に入り込む走
行風に起因して、オープンカー1Iがクローズド状態に
あるもとで得られる空調効果に比し、著しく小とされて
しまう事態が回避されることになる。
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】なお、上述の第1の例〜第の例の夫々が
適用されるオープンカーにあっては、車室部分の上部を
覆う状態と覆わない状態とを選択的にとるルーフ形成部
として、展開状態もしくは折畳状態におかれる幌部6が
装備されているが、本発明に係るオープンカーの空調装
置が適用されるオープンカーは、車室部分の上部を覆う
状態と覆わない状態とを選択的にとるルーフ形成部とし
て、車体本体に装着されて車室部分の上部を覆う状態
と、車体本体から離脱せしめられて車室部分の上部を覆
わない状態とに選択的におかれる着脱式のハードトップ
が用いられるものとされてもよい。
【0122】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如くに、本発
係るオープンカーの空調装置にあっては、オープンカ
ーがオープン状態におかれたもとで走行しているとき空
調風送出手段が作動せしめられると、開放空間とされた
車室部分に入り込む走行風が、それに空調風が混入され
たものとされることになって、車室部分における空調効
果を低減させる作用が抑制されるものとされ、それによ
り、オープンカーがオープン状態におかれたもとで空調
風送出手段が作動せしめられるとき得られる空調効果
が、車室部分に入り込む走行風に起因して、オープンカ
ーがクローズド状態におかれたもとで空調風送出手段が
作動せしめられるとき得られる空調効果に比して、著し
く小なるものとなってしまう事態が回避される。
【0123】
【0124】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオープンカーの空調装置に関連す
る技術が示されるオープンカーの空調装置を、それが適
用されたオープンカーと共に示す構成図である。
【図2】図1に示されるオープンカーを示す斜視図であ
る。
【図3】図1に示される要部の動作説明に供される特性
図である。
【図4】図1に示される要部の動作説明に供される特性
図である。
【図5】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
例が適用されたオープンカーを示す側面図である。
【図6】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
例の構成の説明に供される斜視図である。
【図7】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
例の説明に供される構成図である。
【図8】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
例の要部を示す断面図である。
【図9】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
例の要部を示す断面図である。
【図10】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例が適用されたオープンカーを示す斜視図である。
【図11】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される断面図である。
【図12】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される部分構成図である。
【図13】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例を示す断面図である。
【図14】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例が適用されたオープンカーを示す平面図である。
【図15】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される斜視図である。
【図16】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される断面図である。
【図17】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される部分斜視図である。
【図18】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例をそれが適用されたオープンカーの車室部分と共に
示す斜視図である。
【図19】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される側断面図である。
【図20】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される斜視図である。
【図21】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される側断面図である。
【図22】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例が適用されたオープンカーを示す斜視図である。
【図23】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される側断面図である。
【図24】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される側断面図である。
【図25】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例が適用されたオープンカーを示す斜視図である。
【図26】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される一部破断側面図である。
【図27】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例が適用されたオープンカーを示す斜視図である。
【図28】本発明に係るオープンカーの空調装置の第
の例の要部の説明に供される断面図である。
【符号の説明】 B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1
オープンカー 2 車体本体 5 フロントウインドシールド 6 幌部 11 状態判別スイッチ 8,80,98,116,13 空調システム 13,99 メインダクト 34,168 ヒータコア 3,89,121A,121B アクチュエータ 51L 左のフロントピラー部 51R 右のフロントピラー部 52,140 フロントヘッダー部 54L,54R,88,97,13 空調風送出口 59L,59R,82,117L,117R,129
L,129R 連結ダクト 60L,60R,71L,71R,81,114L,1
14R,134 空調風ダクト 75L,75R,90,118L,118R,132
L,132R 切換ドア 77,160 カウルパネル 79,163 ボンネット 79A,163A 補強パネル 86 空調風導入部 87,164 空調風導入口 95 インスツルメントパネル 100 ヒータユニット 102 オープン用ダクト 104 ダクト切換ドア 105 デフロスタ切換ドア 106 ヒータユニット切換ドア 110L 左のドア 110R 右のドア 110A ドア本体 115A 第1の空調風送出口 115B 第2の空調風送出口 120A 第1の開閉部材 120B 第2の開閉部材 123 運転席 124 助手席 126 シートバック 128L,128R 伸縮ダクト 130 共通ダクト 142 通路 142A,165 走行風導入口 142B 走行風送出口 145 ヒータ 150,170 エンジン 151 エンジンルーム 152 底部形成部材 154L,154R 連通口 155L,155R 蓋体 158 モータ 166 走行風通路 175 触媒コンバータ 175A ジャケット 177 ポンプ a,e,f 空気流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 哲 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 片山 真一 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 神本 一朗 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−78816(JP,A) 特開 昭57−201713(JP,A) 特開 平5−286343(JP,A) 特開 平5−38926(JP,A) 特開 平4−252722(JP,A) 特開 平3−248917(JP,A) 特開 平1−145220(JP,A) 実開 昭63−161010(JP,U) 実開 昭62−202409(JP,U) 実開 平4−115915(JP,U) 実開 平2−92307(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 101

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室部分の上部がルーフ形成部によって覆
    われる状態と覆われない状態とが選択的にとられるオー
    プンカーに配され、上記車室部分の空気調節を行なうべ
    く空調風を送出する空調風送出手段と、上記オープンカーが上記ルーフ形成部によって上記車室
    部分の上部が覆われない状態のもとで走行するとき、上
    記空調風送出手段から送出される空調風を、上記車室部
    分に入り込む走行風の流通通路に沿って流れるものとす
    べく案内する空調風案内手段 と、 を備えて構成されるオープンカーの空調装置。
  2. 【請求項2】空調風送出手段が、オープンカーに搭載さ
    れたエンジンの冷却水が導かれるヒータコア部を発熱部
    として利用する構成をとることを特徴とする請求項1記
    載のオープンカーの空調装置。
  3. 【請求項3】空調風送出手段が、オープンカーに設けら
    れたエンジンルームを発熱部として利用する構成をとる
    ことを特徴とする請求項1記載のオープンカーの空調装
    置。
  4. 【請求項4】空調風送出手段が、オープンカーに搭載さ
    れたエンジンの排気系に備えられた加熱部を発熱部とし
    て利用する構成をとることを特徴とする請求項1記載の
    オープンカーの空調装置。
  5. 【請求項5】空調風送出手段が、電気式のヒータを発熱
    部として含むことを特徴とする請求項記載のオープン
    カーの空調装置。
  6. 【請求項6】空調風案内手段が、車室部分における前方
    側上方部を形成する窓枠形成部に設けられた空調風送出
    口を備えることを特徴とする請求項記載のオープンカ
    ーの空調装置。
  7. 【請求項7】空調風案内手段が、車室部分における前方
    側上方部を形成するフロントウインドシールドにおける
    下端部近傍に位置する空調風送出口を備えることを特徴
    とする請求項記載のオープンカーの空調装置。
  8. 【請求項8】空調風案内手段が、車室部分における側部
    を形成するドアに設けられた空調風送出口を備えること
    を特徴とする請求項記載のオープンカーの空調装置。
  9. 【請求項9】空調風案内手段が、車室部分に設置された
    座席に設けられた空調風送出口を備えることを特徴とす
    る請求項記載のオープンカーの空調装置。
  10. 【請求項10】空調風案内手段が、車室部分における
    部を形成する車室区画部に設けられた空調風送出口を備
    えることを特徴とする請求項記載のオープンカーの空
    調装置。
  11. 【請求項11】空調風案内手段が、ルーフ形成部によっ
    て車室部分の上部が覆われるとき閉状態にされるととも
    に、上記ルーフ形成部によって上記車室部分の上部が覆
    われないとき開状態にされる空調風通路部を含むことを
    特徴とする請求項記載のオープンカーの空調装置。
JP06064094A 1994-03-30 1994-03-30 オープンカーの空調装置 Expired - Fee Related JP3525483B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06064094A JP3525483B2 (ja) 1994-03-30 1994-03-30 オープンカーの空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06064094A JP3525483B2 (ja) 1994-03-30 1994-03-30 オープンカーの空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07266841A JPH07266841A (ja) 1995-10-17
JP3525483B2 true JP3525483B2 (ja) 2004-05-10

Family

ID=13148129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06064094A Expired - Fee Related JP3525483B2 (ja) 1994-03-30 1994-03-30 オープンカーの空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3525483B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10317512B3 (de) 2003-04-16 2004-09-23 Daimlerchrysler Ag Luftversorgungseinrichtung für einen Kraftwagensitz
DE10317511B4 (de) 2003-04-16 2009-06-25 Daimler Ag Luftversorgungseinrichtung für einen Kraftwagensitz
US7281971B2 (en) 2003-09-24 2007-10-16 Mazda Motor Corporation Air conditioner for vehicle
US7247088B2 (en) 2003-09-25 2007-07-24 Mazda Motor Corporation Air conditioner for vehicle
DE102004004387B4 (de) 2004-01-29 2006-09-14 Daimlerchrysler Ag Fahrzeugsitz
DE102004030707B4 (de) 2004-06-25 2007-02-15 Daimlerchrysler Ag Verfahren zum Betreiben einer Luftversorgungseinrichtung für einen Fahrzeugsitz
DE102004030705B3 (de) 2004-06-25 2005-12-01 Daimlerchrysler Ag Luftversorgungseinrichtung für einen Fahrzeugsitz sowie Verfahren zum Betreiben derselben
JP2007331738A (ja) * 2006-09-15 2007-12-27 Jirou Collection:Kk オープンカー用冷暖房システム
JP4873245B2 (ja) * 2007-04-18 2012-02-08 マツダ株式会社 車両用エンジンの吸気音増幅装置
JP6205396B2 (ja) * 2015-09-30 2017-09-27 株式会社Subaru 車両の空調装置
US20170087958A1 (en) 2015-09-30 2017-03-30 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Vehicle air conditioner
JP7095533B2 (ja) 2018-09-28 2022-07-05 豊田合成株式会社 車両用空調装置
JP7216329B2 (ja) * 2019-02-25 2023-02-01 三菱自動車工業株式会社 車両の制御装置
JP7216328B2 (ja) * 2019-02-25 2023-02-01 三菱自動車工業株式会社 車両の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07266841A (ja) 1995-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3525483B2 (ja) オープンカーの空調装置
JP2003159929A (ja) 車両用空調装置
US7281971B2 (en) Air conditioner for vehicle
JP2000326721A (ja) 空気調和ユニット及び車両用空気調和装置
JP3189762B2 (ja) 車両用空調装置
JP3404767B2 (ja) 車両用空調装置
JPH0764182B2 (ja) 自動車用空調装置
JPH0725225A (ja) 車両用空調装置
JP3931488B2 (ja) 車両用空調装置
JP4254450B2 (ja) 車両用空調装置
JP4333306B2 (ja) 車両用空調装置
JP4337182B2 (ja) 車両用空調装置
JP4254446B2 (ja) 車両用空調装置
JP3397378B2 (ja) 車両用空調装置
JP2001225630A (ja) 自動車用の空気調和ユニット
JPS5928896Y2 (ja) 自動車用空気調和装置
JPH09188123A (ja) 自動車用空気調和装置
JP2005041395A (ja) 車両用空調装置
JP3798897B2 (ja) 自動車用空気調和装置
JPS6332496Y2 (ja)
JP4333307B2 (ja) 車両用空調装置
JP4333258B2 (ja) 車両用空調装置
JPS6212650Y2 (ja)
JPH0451338Y2 (ja)
JPH0245044Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080227

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees