JP3523987B2 - 移動農機の作業高さ制御装置 - Google Patents

移動農機の作業高さ制御装置

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JP3523987B2
JP3523987B2 JP20821097A JP20821097A JP3523987B2 JP 3523987 B2 JP3523987 B2 JP 3523987B2 JP 20821097 A JP20821097 A JP 20821097A JP 20821097 A JP20821097 A JP 20821097A JP 3523987 B2 JP3523987 B2 JP 3523987B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばコンバイ
ンなどの移動農機に係り、詳しくは作業処理部の対地高
さをほぼ一定高さに保持して作業処理させるようにした
移動農機の作業高さ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の移動農機の作業高さ制御装置であ
るコンバインの刈高さ制御装置には、ポテンショメー
タ、制御ユニット、スイッチ、電磁チェック弁、油圧レ
バースイッチおよび刈高さ調節ボリュームなどを備えた
ものがあり、例えば刈取部を退避位置から刈取位置に下
げるなどの刈高さの調節を行う場合、油圧レバーを下げ
操作し、油圧レバースイッチを通電させることにより、
制御ユニットのトランジスタをオンとし、電磁チェック
弁を通電させ、刈取部の重量によって油圧シリンダ内の
油をカウンタに戻して、刈取部を下降させるようにした
ものである。
【0003】そして、刈取部が下降を開始すると、刈取
部リフトアームに取り付けられた刈高さポテンショメー
タは連結ロッドを介してデバイダの対地面高さに相当す
るリフトの回転角を電圧に変換し、制御ユニットへ信号
を送る。
【0004】これにより刈高さポテンショメータが検出
した出力電圧と予め設定された設定電圧とを制御ユニッ
トの比較器において比較する。この場合、予め設定した
設定電圧が刈高さポテンショメータが検出した出力電圧
より高い間は油圧レバーの下げ操作によって刈取部が下
降する。
【0005】そして、比較器に出力が現れると、制御ユ
ニットからの出力により電磁チェック弁が通電されなく
なり、油圧シリンダからカウンタへの油の流れが遮断さ
れて油圧レバースイッチを下げ操作しても刈取部の下降
は停止する。
【0006】ところが、このような構成のコンバインの
刈高さ制御装置は、連結ロッドを介してデバイダの対地
高さに相当するリフトの回転角を刈高さポテンショメー
タによって電圧に変換して刈取部の対地高さを検出して
いるが、刈取部の対地高さの検出を直接的に行っていな
いので、刈高さの制御が正確にできないという問題があ
った。
【0007】そのため、刈取部の絶対的な対地高さを直
接的に検出する装置として優れた構成の刈高さ制御装置
として、デバイダの先端に設けられた超音波センサによ
って刈取部の対地高さを検出し、その検出情報とあらか
じめ設定された設定情報とに基づいて刈取部の対地高さ
を制御するようにしたものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のコンバインの刈高さ制御装置は、デバイダの先
端に設けられた超音波センサから地面に対して超音波を
発し、その反射時間によって刈取部の対地高さを検知す
るようにしているので、超音波センサの近傍に存在する
回転体から飛散する泥や水が超音波センサに付着してし
まうと、対地高さを誤検出したり、あるいは対地高さの
検出が不能になったりするという問題があった。
【0009】さらに、この刈高さ制御装置は、走行機体
のピッチングや制御によって超音波センサの検出結果が
変位するが、地面の凹凸によっては検出結果が全く変化
しないので、その判別のために、複雑な信号処理が必要
となり、所定の処理時間を要し、制御の応答速度が遅く
なり、制御精度が低下するという問題点があった。
【0010】この発明は、上記のような課題を解消する
ためになされたもので、対地高さを誤検出したり、対地
高さの検出機能を失うことなく、高い検出精度で、しか
も良好な応答速度で高さ制御を行うようにした移動農機
の作業高さ制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、上記目的を達成
するため、請求項1記載の発明に係る作業高さ制御装置
は、走行機体(11)に対して昇降自在に備えられ、作
物に対する各種処理を行う作業処理部(14)と、該作
業処理部(14)の地面からの作業高さを制御する制御
手段(21)とを備え、前記作業処理部(14)の地面
からの作業高さを、前記制御手段(21)によって任意
の高さに保持するように制御してなるものであって、前
記走行機体(11)の重心点Xを含むその近傍に設けら
れ、対地高さHsを検出する対地高さ検出手段(19)
と、前記走行機体(11)の前後方向の傾き角α2 を検
出する傾斜角検出手段(20)と、前記走行機体(1
1)に対する作業処理部(14)の回動角α1 を検出す
る回動角検出手段(18)とを備え、前記制御手段(2
1)は、前記走行機体(11)のほぼ重心点X上の対地
高さHs、前記回動角α1 および前記傾き角α2 によっ
て前記作業高さを演算してなる。
【0012】請求項2記載の発明によれば、前記制御手
段(21)は、前記対地高さHs、前記回動角α1 およ
び前記傾き角α2 によって演算される三角関数の近似式
にて前記作業高さを演算する。
【0013】請求項3記載の発明によれば、前記制御手
段(21)は、演算された作業高さを、前記走行機体
(11)固有のばらつきを補正する固有補正値Hvrによ
って補正する。
【0014】請求項4記載の発明によれば、前記制御手
段(21)は、演算された作業高さを、前記作業処理部
(14)の高さを手動操作により設定した後に、自動ス
イッチ(23)を投入した際の任意補正値Huによって
補正する。
【0015】[作用]以上の構成に基づき、制御手段
(21)は、走行機体(11)の重心点Xを含むその近
傍に設けられた対地高さ検出手段(19)が検出する対
地高さHs、傾斜角検出手段(20)が検出する走行機
体(11)の前後方向の傾き角α2 および回動角検出手
段(18)が検出する前記走行機体(11)に対する作
業処理部(14)の回動角α1 によって演算される作業
高さに前記作業処理部(14)の作業高さを制御する。
【0016】また、好ましくは、前記制御手段(21)
は、前記対地高さHs、前記回動角α1 および前記傾き
角α2 によって演算される三角関数の近似式にて前記作
業高さを演算し、前記作業処理部(14)の作業高さを
制御する。
【0017】さらに、前記制御手段(21)は、前記走
行機体(11)固有のばらつきを補正する固有補正値H
vrによって演算された作業高さを補正し、これにより前
記作業高さ(14)の作業高さを制御する。
【0018】さらに好ましくは、前記制御手段(21)
は、前記作業処理部(14)の高さを手動操作により設
定した後に、自動スイッチ(23)を投入した際の任意
補正値Huによって演算された作業高さを補正し、これ
により前記作業処理部(14)の作業高さを制御する。
【0019】なお、上述の括弧内の符号は、図面を対照
するためのものであって、この発明の構成を何ら限定す
るものではない。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0021】図1は、この発明の刈高さ制御装置が適用
されるコンバインを示す概略構成図、図2は、同上のコ
ンバインの姿勢が前後方向に傾いた状態を示す概略構成
図、図3は、横軸に刈取部の回動角を、縦軸に対地高さ
を設定し、刈高さ制御の関係式と近似式とを表示した特
性図、図4は、同上の刈高さ制御装置を示す制御ブロッ
ク図、図5は同上の刈高さ制御装置を説明するブロック
フローチャート、図6は、刈高さ制御を行うためのデー
タ処理のプログラムフローチャート、図7は、刈高さ制
御を行うための自動セットのプログラムフローチャー
ト、図8は、刈高さ制御を行うためのプログラムフロー
チャートである。
【0022】図1および図2において、移動農機として
のコンバイン10は、走行機体11の上部に運転席12
を有するとともに、走行機体11を支持する左右一対の
クローラ走行装置13を有する。
【0023】そして、走行機体11の前方には、穀稈を
刈り取る昇降自在な作業処理部としての刈取部14が装
着されるとともに、この刈取部14の下方先端には穀稈
を分草するデバイダ15が取り付けられている。また、
走行機体11には、機体フレーム16上に穀稈を脱穀す
る脱穀部17が設けられている。
【0024】刈取部14の回動中心(回動支点Y)に
は、図4に示すように刈取部14の回動角を検出する回
動角検出手段としてのリフト角ポテンショメータ18が
設けられている。
【0025】また、機体フレーム16には、コンバイン
10の重心点Xまたはその近傍からの対地高さを検出す
る対地高さ検出手段としての超音波センサ19および走
行機体11の前後方向の傾斜角度を検出する傾斜角検出
手段としての傾斜センサ20が設けられている。なお、
超音波センサ19が設けられたコンバイン10の重心点
X周辺は特別な構造物がなく、対地高さの検出に好適で
ある。
【0026】そして、ポテンショメータ18によって刈
取部14の回動支点Yの水平延長線とデバイダ15の先
端とのなす回動角α1 を検出し、超音波センサ19によ
って走行機体11の重心点X上の機体フレーム16の上
端から圃場までの距離Hsを検出し、傾斜センサ20に
よって走行機体11の重心点Xの延長線と刈取部14の
回動支点Yの水平線との交点を中心とする前後方向の傾
斜角α2 を検出するようにしている。
【0027】また、デバイダ15の近傍には、これが圃
場に接地しているか否かを検出し、接地を検出した時点
で圃場条件に対する補正値を自動的に記憶するようにマ
イコン21を作動させる接地センサ22が設けられてい
る。
【0028】制御手段としてのマイコン(CPU)21
には、刈高さメインスイッチ23、刈高さ補正ボリュー
ム24、刈取部14のリフト角を検出するポテンショメ
ータ18、刈高さセットスイッチ25、リフトロータリ
スイッチ26、傾斜センサ20、接地センサ22および
超音波センサ19がインプットインターフェース21a
を介してそれぞれ接続されている。また、個々の走行機
体11には、特有の加工誤差があるために、演算結果が
実用に合わないことがある。このため、刈高さ補正ボリ
ューム24は、刈高さを補正(固有補正値Hvr)するた
めに設けられたものである。
【0029】また、マイコン21のアウトプットインタ
ーフェース21bは、刈取部14の刈高さを昇降制御す
るソレノイドバルブ27a,27bを介して油圧回路に
接続されている。
【0030】次に、刈取部14の刈高さ制御を行わせる
ための原理について説明する。
【0031】コンバイン10が図1に示すように前後に
傾斜しておらず、かつ圃場の硬度によりクローラ走行装
置13が表面から若干沈下している場合に、重心点Xに
おける機体フレーム16の上端から圃場表面までの距離
をHsとし、刈取部14の回動支点Yの水平延長線の高
さから機体フレーム16の上端までの距離をHmとし、
かつ回動支点Yとデバイダ15の先端の点Pまでの直線
距離の長さをRとし、かつこの直線と水平延長線とのな
す回動角をα1 とすると、次の関係式、式(1)が成り
立つ。
【0032】 Hs+Hm=Rsinα1 (1) ここで、HmとRとは走行機体11固有の長さであるか
ら、Hsとα1 とを検出し、上述の(1)式の等式が成
り立つように制御することにより理想的な刈高さ制御を
維持することができる。
【0033】また、コンバイン10が図2に示すように
前後方向に傾斜している場合は、その傾斜角をα2
し、重心点Xの上方と回動支点Yとの交点から回動支点
Yまでの距離をLとすると、次の関係式、式(2)が成
り立つ。
【0034】 Hs+Hm+Lsinα2 ≒Rsin(α1 −α2 ) (2) ここで、Lは走行機体11固有の長さであるから、Hs
とα1 とα2 とを検出し、上述の(2)式が成り立つよ
うに制御することにより刈高さ制御を維持することがで
きる。
【0035】しかしながら、上述した(1)式および
(2)式の三角関数の演算をマイクロコンピュータによ
って行う場合、非常に複雑な演算処理を行う必要があ
る。また、この三角関数の演算処理は処理時間が長くな
り応答性が悪い。
【0036】このため、図3に示す上述の(2)式の三
角関数を直線近似した近似式((3)式)に基づいて刈
高さ制御を行うことにする。
【0037】 Hs=aα1 −bα2 −c (3) (a,b,c:定数) 図3は、横軸に刈取部14の回動角α1 を、縦軸に対地
高さを設定して上述の(2)式とその近似式とを同時に
表示した特性グラフである。
【0038】図3において、中央が前後傾斜角が0°
で、上側が−α2 で、下側が+α2 で使用領域では近似
式と(2)式とほぼ一致しており、制御が可能であるこ
とが分かる。
【0039】また、個々の走行機体11には固有のばら
つきがあり、このばらつきを刈高さ補正ボリューム24
によって(2)式を補正すると、以下のようになる。
【0040】 Hs+Hm+Lsinα2 =Rsin(α1 −α2 )±Hvr (4) さらに、(4)式の近似式は、 Hs=aα1 −bα2 −c±Hvr (5) となる。
【0041】また、刈高さ制御は、圃場にデバイダ15
が接地するか否かぐらいのすれすれの状態に高さ制御を
行うが、超音波センサ19の検出値は、圃場の表面状態
が例えば雑草の有無や雑草の種類および水の有無によっ
て異なる。このため、制御誤差が生じると、デバイダ1
5が圃場に接触してしまうことがあるから、接地センサ
22をデバイダ15の近傍に設け、この接地センサ22
が作動したと同時に(5)式の左辺と右辺との差分の補
正値hsを記憶し、次の下降制御時に(5)式に更新値
を加算した(6)式に示す状態で制御を行うようにす
る。
【0042】 Hs=aα1 −bα2 −c±Hvr±hs (6) また、(6)式に基づいた刈高さ制御では、圃場すれす
れの状態の制御しかできないが、任意の高さを基準とし
て制御を行わせたい場合には、手動操作によって刈取部
14を制御領域内に移動(下降)させ、刈高さメインス
イッチ(自動スイッチ)23をオンさせる。これにより
刈高さ制御の自動操作のセットを行うと同時に、(5)
式の差分dH((7)式参照)を任意補正値であるユー
ザ補正値Huとしてセット(記憶)し、以下の制御は
(6)式の変わりに(8)式によって行うようにする。
【0043】 dH=Hs−(aα1 −bα2 −c±Hvr) (7) Hs=aα1 −bα2 −c±Hvr−Hu (8) 次に、上述した刈高さ制御の作用について図5ないし図
8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0044】メインのフローチャートをスタートさせ、
初期設定後に(ST1)、図6に詳細を説明するデータ
処理(ST2)のプログラムを処理し、次いで図7に詳
細を説明する自動セット処理(ST3)のプログラムを
処理する。そして、これらの処理をした後、図8に詳細
を説明する刈高さ制御(ST4)のプログラムを処理
し、次いで刈取部14の出力制御(ST5)を行う。
【0045】図6に示すデータ処理のフローチャートで
は、超音波センサ19によって重心点Xにおける機体フ
レーム16の上端から圃場までの距離Hsを検出し、読
み込むとともに、走行機体11固有の値Hm,R,Lな
どからデータを換算する(ST6)。そして、ポテンシ
ョメータ18によって検出した回動角α1 を読み込み、
この回動角α1 と定数aとの演算を行い(ST7)、距
離Hsとa・α1 とから差分dHの演算(ST8)を行
う。
【0046】さらに、定数bと傾斜角α2 とを読み込
み、定数bと傾斜角α2 との演算(ST9)を行い、ス
テップST8において求めた差分dHとb・α2 とから
新たな差分dHの演算(ST10)を行う。
【0047】次いで、個々の走行機体11固有のばらつ
きに対する誤差を補正するように刈高さ補正ボリューム
24によって固有補正値Hvrを読み込み(ST11)、
近似式である(7)式を演算する(ST12)。
【0048】次いで、圃場すれすれで刈高さ制御を行う
か、圃場から所定の高さで刈高さ制御を行うか、すなわ
ち、ユーザ補正するか否かをステップST13によって
判断してユーザ補正をしない場合は、(6)式に基づい
たdH演算(dH−hs)の演算(ST14)を行う。
また、ユーザ補正をする場合は、ユーザ補正値Huとし
て記憶された(7)式の差分dHに基づいて(8)式に
基づいたdH演算(dH−Hu)の演算(ST15)を
行う。
【0049】また、図7に示す自動セットのフローチャ
ートでは、刈取部14が制御領域内に刈取部14がある
か否かを判断(ST16)して、制御領域内にない場合
において、刈取部14を刈高さ制御を手動または自動の
いずれにより行っているかの判断(ST17)を行う。
そして、刈高さメインスイッチ23がオン状態にある場
合には、前処理昇降レバーの押しボタンスイッチ(いず
れも不図示)をオンさせながら(ST18)、リフトロ
ータリスイッチ26を下げ操作(ST19)して自動セ
ット(ST20)させるようにする。
【0050】また、刈取部14が制御領域内にある場合
において、刈取部14を手動により下げ操作し、適当な
高さ位置で刈高さメインスイッチ23をオンさせる(S
T21)ことによりステップST22に移行して、刈高
さメインスイッチ23が継続してオン状態であるのか否
かの判断を行う。そして、刈高さメインスイッチ23が
継続してオン状態でなく、投入された瞬間であれば、そ
の高さ位置において刈高さ制御を行わせるために(7)
式に基づいてユーザ補正値Huをセットするとともに、
自動セット(ST23)を行う。
【0051】これにより再度ステップST21におい
て、刈高さメインスイッチ23がオン状態にあるか否か
の判断を行う。そして、ステップST22に移行して刈
高さメインスイッチ23が継続してオン状態にあると判
断されることにより、ステップST24に移行してリフ
トロータリスイッチ26が上げ操作側に切り替わってい
るか否かを判断して切り替わっていなければ、自動によ
る刈高さ制御が継続されることになる。しかし、リフト
ロータリスイッチ26が上げ操作側に切り替わっていれ
ば、自動の刈高さ制御をリセット(ST25)する。
【0052】さらに、図8に示す刈高さ制御では、まず
刈高さ制御を自動によって行っているか否かを判断(S
T26)して、自動によって刈高さ制御を行っている場
合には、デバイダ15が前下がりであるか、前上がりで
あるかの判断(ST27)を行う。そして、デバイダ1
5が前上りである場合には、デバイダ15の高さ位置が
制御領域内にあるか否かの判断(ST28)を行い、制
御領域内にある場合には、接地センサ22が圃場に接地
しているか否かの判断(ST29)を行い、制御領域内
にない場合には、デバイダ15を制御領域内に位置させ
るように下降させる(ST33)。
【0053】ところで、雑草の有無や種類および水の有
無などの圃場の表面状態によって超音波センサ19の検
出値が異なるので、圃場すれすれの刈高さ制御を行う場
合には、接地センサ22が作動状態となった時点で、圃
場の表面状態に対する補正値を記憶(ST30)すると
ともに、デバイダ15の下降を停止(ST32)させ
る。
【0054】接地センサ22が作動状態でなければ、デ
バイダ15が設定した所定の制御高さ範囲(不感帯)に
あるか否かの判断(ST31)を行い、その結果に基づ
いてデバイダ15をなお下降させるか、デバイダの下降
を停止させるかする。すなわち、デバイダ15の高さが
不感帯になく、高い位置にある場合には、ステップST
33に移行し、デバイダ15の高さが不感帯内にある場
合には、デバイダ15の下降を停止させる。
【0055】一方、デバイダ15が前下がりである場合
には、差分dHがマイナスで現れるので、ステップST
34に差分dHを絶対値化し(ST34)、デバイダ1
5の高さ位置が制御領域内にあるか否かの判断(ST3
5)を行う。そして、デバイダ15の高さ位置が制御領
域内にない場合には、デバイダ15が前下がりであるの
で、上げ操作(ST36)を行う。これに対してデバイ
ダ15の高さ位置が制御領域内にある場合には、接地セ
ンサ22が圃場に接地しているか否かの判断(ST3
7)を行い、接地していれば、ステップST36に移行
してデバイダ15の上げ操作を行う。また、接地してい
なければ、デバイダ15が不感帯より差分dHが大きい
か否かの判断(ST38)を行う。そして、差分dHが
不感帯より小さければ、デバイダ15が適正位置に制御
されているので、上昇を停止させ(ST39)、大きけ
れば、アラームを発する(ST40)。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように請求項1
記載の発明によれば、制御手段は、走行機体の重心点を
含むその近傍に設けられた対地高さ検出手段が検出する
対地高さ、傾斜角検出手段が検出する走行機体の前後方
向の傾き角および回動角検出手段が検出する前記走行機
体に対する作業処理部の回動角によって演算される作業
高さに前記作業処理部の作業高さを制御するようにした
ので、対地高さを誤検出したり、対地高さの検出機能を
失うことなく、高い検出精度で、しかも良好な応答速度
で高さ制御を行うことができる。
【0057】請求項2記載の発明によれば、前記制御手
段は、前記対地高さ、前記回動角および前記傾き角によ
って演算される三角関数の近似式にて前記作業高さを演
算し、前記作業処理部の作業高さを制御するようにした
ので、演算処理時間が短縮され、制御の応答性が良好と
なる。
【0058】請求項3記載の発明によれば、前記制御手
段は、前記走行機体固有のばらつきを補正する固有補正
値によって演算された作業高さを補正し、これにより前
記作業高さの作業高さを制御するようにしたので、機械
固有の加工誤差を取り除くことができ、演算結果が実用
に合わせることができる。
【0059】請求項4記載の発明によれば、前記制御手
段は、前記作業処理部の高さを手動操作により設定した
後に、自動スイッチを投入した際の任意補正値によって
演算された作業高さを補正し、これにより前記作業処理
部の作業高さを制御するようにしたので、任意の高さ基
準で刈高さ制御ができ、使用条件が異なっても使用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の刈高さ制御装置が適用されるコンバ
インを示す概略構成図である。
【図2】同上のコンバインの姿勢が前後方向に傾いた状
態を示す概略構成図である。
【図3】横軸に刈取部の回動角を、縦軸に対地高さを設
定し、刈高さ制御の関係式と近似式とを表示した特性図
である。
【図4】同上の刈高さ制御装置を示す制御ブロック図で
ある。
【図5】同上の刈高さ制御装置を説明するブロックフロ
ーチャートである。
【図6】刈高さ制御を行うためのデータ処理のプログラ
ムフローチャートである。
【図7】刈高さ制御を行うための自動セットのプログラ
ムフローチャートである。
【図8】刈高さ制御を行うためのプログラムフローチャ
ートである。
【符号の説明】
11 走行機体 14 作業処理部(刈取部) 18 回動角検出手段(リフト角ポテンショメー
タ) 19 対地高さ検出手段(超音波センサ) 20 傾斜角検出手段(傾斜センサ) 21 制御手段(マイコン) 23 自動スイッチ(刈高さメインスイッチ) Hs 対地高さ Hvr 固有補正値 Hu 任意補正値 X 重心点 α1 作業処理部の回動角 α2 走行機体の前後方向の傾き角
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01D 34/04 - 34/408 G05D 1/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に対して昇降自在に備えられ、
    作物に対する各種処理を行う作業処理部と、該作業処理
    部の地面からの作業高さを制御する制御手段とを備え、
    前記作業処理部の地面からの作業高さを、前記制御手段
    によって所定の高さに保持するように制御してなる移動
    農機の作業高さ制御装置において、 前記走行機体の重心点を含むその近傍に設けられ、対地
    高さを検出する対地高さ検出手段と、 前記走行機体の前後方向の傾き角を検出する傾斜角検出
    手段と、 前記走行機体に対する作業処理部の回動角を検出する回
    動角検出手段とを備え、 前記制御手段は、前記走行機体のほぼ重心点上の対地高
    さ、前記傾き角および前記回動角によって前記作業高さ
    を演算してなる、 ことを特徴とする移動農機の作業高さ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記対地高さ、前記回
    動角および前記傾き角によって演算される三角関数の近
    似式にて前記作業高さを演算する、 ことを特徴とする請求項1記載の移動農機の作業高さ制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、演算された作業高さ
    を、前記走行機体固有のばらつきを補正する固有補正値
    によって補正する、 ことを特徴とする請求項1または2記載の移動農機の作
    業高さ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、演算された作業高さ
    を、前記作業処理部の高さを手動操作により設定した後
    に、自動スイッチを投入した際の任意補正値によって補
    正する、 ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の
    移動農機の作業高さ制御装置。
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