JP3523735B2 - ポリエステル共重合体の製造法 - Google Patents

ポリエステル共重合体の製造法

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幸嗣 原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル共重
合体の製造法に関し、更に詳しくは、耐ブリード性、耐
熱性、透湿性に優れ、かつ払い出し後の溶融粘度変化の
少ない熱可塑性ポリエステル共重合体の製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコール
のポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(アルキ
レンオキシド)グリコールをソフトセグメントとするポ
リエステル−ポリエーテル型のブロック共重合体は、耐
寒性、耐熱性、耐油性、耐屈曲疲労性、機械的強度に優
れた飽和ポリエステルエラストマーとして自動車用部
品、工業用部品、電気・電子部品等に使用されている。
そして、これらの成形材料用の飽和ポリエステルエラス
トマーは、通常、芳香族ジカルボン酸又はその低級アル
キルエステルと脂肪族グリコール等からなるポリエステ
ル形成性成分とポリ(アルキレンオキシド)グリコール
等のポリエーテルを重縮合させることにより製造されて
いる。
【0003】しかしながら、一般的にポリエステル共重
合体の重縮合反応は245℃以上の比較的高温で長時間
にわたって行われるため、かかる反応時の熱履歴により
製造されるポリエステル共重合体が影響を受けて、耐熱
性が低下する恐れがある。かかる問題点を解決する方法
として、ヒンダードフェノール系化合物等の酸化防止剤
を添加量する方法(特開平7−150018号公報等)
や重縮合反応を260℃付近の高温で短時間行った後、
反応終了時の反応温度を240℃に低下させる方法(特
開平5−43676号公報)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方法ではかかる酸化防止剤のみで熱の影響を押さえよう
としているため、酸化防止剤の添加量が比較的多く得ら
れたポリエステル共重合体にブリード現象が見られる恐
れがあり、また、後者の方法はポリブチレンテレフタレ
ート系ポリエステルに関するもので、重縮合反応を26
0℃付近という高温で行うことが可能であるが、本発明
の如きポリエステル−ポリエーテル型のブロック共重合
体(ポリエステルエラストマー)の場合には反応時間が
短くても熱の影響は大きくポリエステル共重合体の物性
低下につながることは否めない。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
かかる事情に鑑みて鋭意研究した結果、ヒンダードフェ
ノール系化合物の共存下で芳香族ジカルボン酸、アルキ
レングリコール及びポリ(アルキレンオキシド)グリコ
ールを重縮合してポリエステル共重合体(ポリエステル
エラストマー)を製造するに当たり、ヒンダードフェノ
ール系化合物の添加量を該ポリエステル共重合体に対し
て0.01〜0.2重量%とし、かつ重縮合時の反応温
度(I)を240〜255℃とし、重縮合反応終了時の
反応生成物の温度(II)を220〜235℃とすること
によって得られたポリエステル共重合体は、耐熱性は勿
論のこと耐ブリード性、透湿性等に優れ、かつ払い出し
後の溶融粘度変化の少ないことを見いだし、本発明の完
成に至った。なお、反応終了時とは系が常圧若しくはそ
の付近または加圧の圧力条件になった時を意味する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する芳香族ジカルボン酸としては、主とし
てテレフタル酸及びその低級アルキルエステルが用いら
れ、その他としてはイソフタル酸、フタル酸、1,4−
ナフタル酸、1,5−ナフタル酸、4,4−オキシ安息
香酸及びそれらの低級アルキルエステル等が挙げられる
が中でもジメチルテレフタレートが原料の入手し易さ、
ポリエステル化速度の速いこと、ポリエーテルに対する
影響(酸分解しない)の面から特に好ましい。
【0007】本発明で使用するアルキレングリコールと
しては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられるが中でも
1,4−ブタンジオールが良好な結晶性を示し特に好ま
しい。本発明に使用するポリ(アルキレンオキシド)グ
リコールとしては、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等で
分子量600〜4000のものが挙げられるが中でも分
子量1000〜2000のポリテトラメチレングリコー
ルが良好な弾性特性や熱安定性等を示し特に好ましい。
【0008】また、上記のポリエステル原料成分と共に
用いられるヒンダードフェノール系化合物としては、特
に限定されず例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4,4−
メチルフェノール(住友化学工業(株)製;スミライザー
BHT)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(住
友化学工業(株)製;スミライザーBP−76、チバガイ
ギー社製;イルガノックス1076)、2,2′−メチ
レンビス(4−メチル−6−t-ブチルフェノール(住友
化学工業(株)製;スミライザーBDP−S)、2−t−
ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−
メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート
(住友化学工業(株)製;スミライザーGM)、2−[1
−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニ
ル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアク
リレート(住友化学工業(株)製;スミライザーGS)、
4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)(住友化学工業(株)製;スミライザーB
BM−S)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t
−ブチルフェノール)(住友化学工業(株)製;スミライ
ザーWX−R)、ペンタエリスリチル−テトラキス[3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート](住友化学工業(株)製;スミライザー
BP−101、チバガイギー社製;イルガノックス10
10)、3,9−ビス[2−[3−(3−テトラブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニ
ルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン(住友化学
工業(株)製;スミライザーGA−80)、1,6−ヘキ
サンジオール-ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル-4-
ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバガイギー
社製;イルガノックス259)、トリエチレングリコー
ル-ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート](チバガイギー社
製;イルガノックス245)、2,4−ビス−(n−オ
クチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−ブチルアリニノ)−1,3,5−トリアジン(チバガイ
ギー社製;イルガノックス565)、2,2−チオ−ジ
エチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート](チバガイギー社
製;イルガノックス1035)、N,N′−ヘキサメチ
レンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
ヒドロシンナマイド)(チバガイギー社製;イルガノッ
クス1098)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン(チバガイギー社製;イルガノックス1
330)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)−イソシアヌレート(チバガイギー
社製;イルガノックス3114)等を挙げることがで
き、好適には1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン(チバガイギー社製;イルガノックス13
30)が用いられる。
【0009】本発明のポリエステル共重合体の製造法に
おいては、通常の共重合方法を採用することができる。
つまり、芳香族ジカルボン酸、アルキレングリコール及
びポリ(アルキレンオキシド)グリコールを反応させる
のであって、反応機構としては、まず、芳香族ジカルボ
ン酸とアルキレングリコール及び芳香族ジカルボン酸と
ポリ(アルキレンオキシド)グリコールのエステル反応
がおこり、その後重縮合して、ポリエステル共重合体
(飽和ポリエステルエラストマー)を生成するのであ
る。
【0010】そして、上記の反応においては、触媒が用
いられ該触媒は、チタン系の触媒であり、具体的にはテ
トライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタ
ネート等が挙げられ、好ましくはテトラ−n−ブチルチ
タネートが用いられる。またこれらの触媒は2種以上併
用してもよい。
【0011】本発明の材料仕込み量は、芳香族ジカルボ
ン酸又はその低級アルキルエステル、アルキレングリコ
ール及びポリ(アルキレンオキシド)グリコールをモル
比で1/0.5〜2.0/0.05〜0.6の割合とす
るのが好ましく、特に好ましくは、1/1.0〜1.5
/0.1〜0.4である。芳香族ジカルボン酸1モルに
対する触媒の添加量は、0.0001〜0.1モルが好
ましく、特に好ましくは1/0.001〜0.01モル
である。触媒の添加方法は、最初に一括添加しても良い
がエステル反応時と重縮合反応時に分けて添加した方が
良好であり、その添加量の比率は1/1〜10の範囲で
行うのが好ましい。
【0012】また、本発明のポリエステル共重合体製造
時に添加されるヒンダードフェノール系化合物の添加量
は得られるポリエステル共重合体量(ポリエステル成分
の全仕込み量)に対して0.01〜0.2重量%添加す
ることが必要で、好ましくは0.03〜0.15重量%
で、かかるヒンダードフェノール系化合物の添加量が
0.01重量%未満では、反応中の熱劣化が進み、逆に
0.2重量%を越えると、得られたポリエステル共重合
体にブリードが見られ不適である。かかるヒンダードフ
ェノール系化合物の添加方法は、最初に一括添加しても
良いがエステル反応時と重縮合反応時に分けて添加した
方が良好であり、その添加量の比率は1/1〜10の範
囲で行うのが好ましい。
【0013】本発明では、上記の如きポリエステル共重
合体の製造工程において、重縮合時の反応温度(I)を
240〜225℃とし、重縮合反応終了時の反応生成物
温度(II)を220〜235℃とすることを最大の特徴
とするもので、かかる温度範囲を逸脱する条件下では本
発明の効果は期待できない。すなわち、反応温度160
〜280℃程度(好ましくは180〜240℃)、反応
時間1〜7時間程度(好ましくは2〜5時間)、圧力は
常圧〜5kg/cm2程度(好ましくは常圧〜3kg/cm2)の
反応条件でエステル化反応或いはエステル交換反応を行
った後、240〜255℃(好ましくは240〜250
℃)の温度(I)で重縮合反応を行って、その後冷却を
行って反応終了時の反応生成物の温度(II)を220〜
235℃(好ましくは220〜230℃)として系(反
応缶)から生成されたポリエステル共重合体を取り出す
(払い出す)のである。重縮合反応時の温度(I)が2
40℃未満では、反応に長時間を要してポリエステル共
重合体の熱劣化を招き、逆に255℃を越えると熱分解
が著しくなり、また反応終了時の生成物の温度(II)が
235℃を越える場合には払い出し後のポリエステル共
重合体の粘度変化(劣化)が著しくなり、逆に220℃
未満ではポリエステル共重合体が粘度が高くなり反応缶
からの取り出し(払い出し)が困難となって不適であ
る。
【0014】また、上記の温度(I)と(II)の差は1
0〜30℃が好ましい。かかる重縮合反応時の反応時間
や反応圧力は特に限定されないが、反応時間1〜10時
間(好ましくは3〜8時間)、圧力10〜0.01Torr
程度(好ましくは5〜0.1Torr)の範囲から好適に選
択される。本発明においては、上記の如く反応終了時の
反応生成物の温度(II)を220〜235℃にする必要
があり、温度(I)240〜255℃で重縮合反応を行
った後、強制的に上記の温度に冷却する必要があるので
ある。すなわち、重縮合反応の開始時においては系を加
熱して重縮合反応温度が240〜255℃に達した時点
で系の冷却を開始して、反応終了時の反応生成物の温度
を220〜235℃に冷却するのである。かかる反応終
了時の反応生成物の温度(II)を220〜235℃にコ
ントロールするための方策としては特に限定されない
が、具体的には、反応缶温度を制御している熱媒体の温
度等をコントロールする方法などが実用的である。
【0015】上記の如く重縮合反応時の温度(I)及び
反応終了時の反応生成物の温度(II)がコントロールさ
れて得られた本発明のポリエステル共重合体は、その後
系(反応缶)から取り出されて(払い出されて)、必要
であれば更にペレット加工等の後処理がなされる。
【0016】本発明のポリエステル共重合体には、必要
に応じてアルカリ金属化合物,タルク等の結晶核剤、ガ
ラス繊維、難燃剤、紫外線吸収剤、着色剤等を配合する
ことができ、かかる配合は反応時或いは反応後いずれも
可能である。かくして本発明の方法で得られたポリエス
テル共重合体は、自動車用部品、工業用部品、電気・電
子部品等に利用することができ、更には、その伸縮柔軟
性、透湿性等を生かして医療用途(救急絆創膏,サージ
カルテープ,リハビリテープ等の医療補助用テープの基
材、消炎・鎮痛・血行促進等の疾患治療用テープの基
材、手術用手袋等)、衛生用途(紙おむつ固定用テープ
の基材、ナプキン固定用テープの基材)、スポーツ衣料
用途等においても大変有用である。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。尚、実施例中、「%」、「部」とあるの
は、特に断りのない限り重量部を意味する。 実施例1 撹拌機、温度計、ガス吹き込み口及び蒸留口を備えた反
応器に窒素ガス雰囲気下でジメチルテレフタレート3
2.3部、1,4−ブタンジオール23.9部、平均分
子量2000で融点が185℃のポリテトラメチレング
リコール66.4部、ヒンダードフェノール系化合物
(i)として1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン(チバガイギー社製;イルガノックス13
30)0.02部及び触媒としてチタンテトラブトキシ
ド0.017部を仕込み210℃で窒素ガス中で2時間
エステル反応させて、メタノール10.0部溜出後、更
にヒンダードフェノール系化合物(ii)として上記のイ
ルガノックス1330を0.10部及びチタンテトラブ
トキシド0.029部を添加して、210℃から250
℃まで90分で昇温して重縮合反応温度(I)を250
℃とし、同時に反応系の圧力を徐々に減じて真空度0.
5kg/cm2で30分間反応させた。続いて反応系の熱媒温
度を200℃に冷却して重縮合反応を続け、昇温から6
時間後に系を常圧に戻した。このときの反応生成物(ポ
リエステル共重合体)の温度(II)は225℃であっ
た。その後1.5時間でポリエステル共重合体を払い出
して、ペレタイザーにてペレット化した。かかるポリエ
ステル共重合体のヒンダードフェノール系化合物(i+i
i)含有量は0.12重量%でソフトセグメント成分は
71%であった。なお、ソフトセグメント成分の含有量
は仕込み組成より算出した。かかるポリエステル共重合
体について、以下の項目の評価を行った。
【0018】(耐ブリード性及び製膜性)ポリエステル
共重合体を単軸押出機(シリンダー温度;ホッパー下1
90℃/195℃/215℃/215℃ノズル先、ダイ
温度;215℃)を用いてTダイより厚さ20μmのフ
ィルムに押出して、該フィルムの発泡の有無を目視観察
で調べて製膜性とした。更に得られたフィルムを常温で
1カ月放置し、そのときのフィルム表面を目視観察して
表面ブリードの有無を調べて耐ブリード性とした。な
お、製膜性の評価基準は以下の通りである。 ○ −−− 発泡もなく、良好な製膜が可能であった。 △ −−− 製膜されたフィルムにわずかに発泡が見られる。 × −−− 発泡が激しく、製膜が困難であった。
【0019】(溶融粘度変化)払い出し直後及び払い出
し90分後のポリエステル共重合体をJIS K 72
10の熱可塑性プラスチックスの流れ試験法に準拠して
フローテスターCFT−500(島津製作所社製)を用
いて250℃における溶融粘度(ps)を測定した。 (耐熱性)ポリエステル共重合体を180℃で0.5H
r加熱処理後、上記同様の方法にて溶融粘度を測定し、
加熱処理前の溶融粘度に対する粘度保持率(%)を求め
た。 (透湿度)上記で得られた成形フィルムをJIS Z
0208のカップ法に準じてその透湿度を測定した。
【0020】実施例2 実施例1においてエステル反応後の昇温条件を90分で
210〜245℃として、温度(I)を245℃とした
以外は同様に行い、得られたポリエステル共重合体につ
いて同様に評価を行った。
【0021】実施例3 実施例1において重縮合反応時の熱媒温度を210℃に
して、昇温から5.5時間後に系を常圧に戻して温度
(II)を230℃とした以外は同様に行い、得られたポ
リエステル共重合体について同様に評価を行った。
【0022】実施例4 実施例1においてエステル反応後の昇温条件を90分で
210〜260℃として、温度(I)を260℃とし、
更に重縮合反応時の熱媒温度を200℃にして、昇温か
ら5時間後に系を常圧に戻して温度(II)を220℃と
した以外は同様に行い、得られたポリエステル共重合体
について同様に評価を行った。
【0023】実施例5 実施例1においてヒンダードフェノール系化合物(ii)
の仕込み量を0.12部(ポリエステル共重合体のヒン
ダードフェノール系化合物(i+ii)含有量は0.14
重量%)とした以外は同様に行い、得られたポリエステ
ル共重合体について同様に評価を行った。
【0024】実施例6 実施例1においてヒンダードフェノール系化合物(i)
の仕込み量を0部とし、ヒンダードフェノール合物(i
i)の仕込み量を0.07部(ポリエステル共重合体の
ヒンダードフェノール系化合物(i+ii)含有量は0.
07重量%)とした以外は同様に行い、得られたポリエ
ステル共重合体について同様に評価を行った。
【0025】比較例1 実施例1においてヒンダードフェノール系化合物(i及
びii)の仕込みを行わなかった以外は同様に行い、得ら
れたポリエステル共重合体について同様に評価を行っ
た。
【0026】比較例2 実施例1においてヒンダードフェノール系化合物(ii)
の仕込み量を0.20部(ポリエステル共重合体のヒン
ダードフェノール系化合物(i+ii)含有量は0.22
重量%)とした以外は同様に行い、得られたポリエステ
ル共重合体について同様に評価を行った。
【0027】比較例3 実施例1においてエステル反応後の昇温条件を90分で
210〜235℃として、温度(I)を235℃とした
以外は同様に行い、得られたポリエステル共重合体につ
いて同様に評価を行った。
【0028】比較例4 実施例1において重縮合反応時の熱媒温度を230℃に
して、昇温から5時間後に系を常圧に戻して温度(II)
を240℃とした以外は同様に行い、得られたポリエス
テル共重合体について同様に評価を行った。上記実施例
及び比較例の評価結果を表1に示す。
【0029】
【表1】 耐フ゛リート゛性 溶融粘度変化(ps) 耐熱性 透湿度 製膜性 直後 90分後 (%) (g/m2・24h・20μm) 実施例1 フ゛リート゛無し 1800 1750 92 2750 ○ 〃 2 フ゛リート゛無し 1860 1820 94 2760 ○ 〃 3 フ゛リート゛無し 1790 1710 89 2730 ○ 〃 4 フ゛リート゛無し 1780 1740 96 2750 ○ 〃 5 フ゛リート゛無し 1790 1750 96 2770 ○ 〃 6 フ゛リート゛無し 1830 1760 85 2700 ○ 比較例1 * 1800 1240 25 * × 〃 2 フ゛リート゛有り 1820 1790 97 2700 ○ 〃 3 フ゛リート゛無し <500 <500 85 2720 ** 〃 4 * 1780 1460 63 * × *フィルム成形が困難で測定できず。 **溶融粘度が低く実用に耐え得るフィルムの製膜は困難であった。なお、耐ブ リード及び透湿度の評価に当たってはフィルム片(一部分)を試料とした。
【0030】
【発明の効果】本発明のポリエステル共重合体の製造法
は、重縮合反応工程において反応時及び反応終了時の温
度を特定の範囲にコントロールしているため、耐ブリー
ド性、耐熱性に優れ、かつ払い出し後の溶融粘度変化が
少なく、更には透湿性に優れたポリエステル共重合体
(ポリエステルエラストマー)が得られ、自動車用部
品、工業用部品、電気・電子部品等をはじめ、更には医
療用途(救急絆創膏,サージカルテープ,リハビリテー
プ等の医療補助用テープの基材、消炎・鎮痛・血行促進
等の疾患治療用テープの基材、手術用手袋等)、衛生用
途(紙おむつ固定用テープの基材、紙おむつ用バックシ
ート、ナプキン固定用テープの基材)、スポーツ衣料用
途等に幅広く利用することができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒンダードフェノール系化合物の共存下
    で芳香族ジカルボン酸、アルキレングリコール及びポリ
    (アルキレンオキシド)グリコールを重縮合してポリエ
    ステル共重合体を製造するに当たり、ヒンダードフェノ
    ール系化合物の添加量を該ポリエステル共重合体に対し
    て0.01〜0.2重量%とし、かつ重縮合時の反応温
    度(I)を240〜255℃とし、重縮合反応終了時の
    反応生成物の温度(II)を220〜235℃とすること
    を特徴とするポリエステル共重合体の製造法。
  2. 【請求項2】 芳香族ジカルボン酸がジメチルフタレー
    ト、アルキレングリコールが1,4−ブタンジオール、
    ポリ(アルキレンオキシド)グリコールがポリテトラメ
    チレングリコール、ポリエチレングリコールであること
    を特徴とする請求項1記載のポリエステル共重合体の製
    造法。
  3. 【請求項3】 ポリ(アルキレンオキシド)グリコール
    からなるソフトセグメント成分が50〜90重量%であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステ
    ル共重合体の製造法。
JP34719595A 1995-12-13 1995-12-13 ポリエステル共重合体の製造法 Expired - Fee Related JP3523735B2 (ja)

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