JP3522062B2 - 自動変速機用繊維補強ゴムホース - Google Patents

自動変速機用繊維補強ゴムホース

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JP3522062B2
JP3522062B2 JP01002797A JP1002797A JP3522062B2 JP 3522062 B2 JP3522062 B2 JP 3522062B2 JP 01002797 A JP01002797 A JP 01002797A JP 1002797 A JP1002797 A JP 1002797A JP 3522062 B2 JP3522062 B2 JP 3522062B2
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達海 大西
裕司 奥山
紳 草間
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Nissan Motor Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は繊維補強ゴムホース
に関し、特に自動車用のオイル系ホースとかラジエータ
系ホース、更に自動変速機油(ATF)の冷却配管等に
用いられるゴムホースに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から内面ゴムと外面ゴムとの間に繊
維補強層を介在したゴムホースの例として、実公平6−
47720号公報には、内被層及び/又は外被層をカル
ボキシル基含有アクリル共重合エラストマーとカルボキ
シル基含有エチレン−アクリレート共重合エラストマー
とをブレンドし、前記カルボキシル基含有エチレン−ア
クリレート共重合エラストマーのブレンド割合を10〜
30重量%としたゴム組成物で形成し、繊維補強層をア
ラミド系の芳香族ポリアミド系繊維により形成した繊維
補強ゴムホースの構成が開示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の繊維補強ゴムホースは、要求される性能である
耐熱性、耐油性、耐圧性及び金属パイプとの間のシール
性等は優れているものの、内被層内に防錆の目的でSn
−Znメッキ処理された金属製パイプを挿入して使用し
た場合には、金属製パイプと接触する部分のゴムがメッ
キ成分中の亜鉛と反応して劣化が促進される。更に降雪
量の多い地域等では融雪剤として塩化カルシウムが路上
に散布されるが、ゴムホースが車両の下部に取り付けら
れる場合、ホース外表面には塩化カルシウムや鉄錆等が
付着して前記と同様にこれらがゴムと反応して劣化が促
進されることがあり、ホースの寿命を向上させる上で妨
げとなる。 【0004】又、繊維補強層として用いられているアラ
ミド系の芳香族ポリアミド系繊維は、耐熱性、耐薬品性
及び強度面では優れているものの価格的にはきわめて高
価であり、ホース製作時のコストアップを招いてしまう
という課題がある。 【0005】ここでアクリルエラストマーの劣化機構の
概略を説明すると、イオン反応による劣化が推定され、
このイオン反応は、反応の開始時にエステルの分解でカ
ルボン酸が生成し、多価金属の存在下でイオン結合反応
が進行して硬化劣化が促進されるというものである。 【0006】そこで本発明はこのような従来の繊維補強
ゴムホースが有している課題を解消して、ゴムホースに
要求される耐熱性、耐油性、耐圧性及びシール性に加え
て耐接触金属性、耐塩化カルシウム性をも比較的低コス
トで満足する繊維補強ゴムホースを得ることを目的とす
るものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、管状の内面ゴムと外面ゴムとの間に繊維
補強層を介在して、一体に加硫成形すると共に、内面ゴ
ムと外面ゴムの一方もしくは両方、加硫剤として多価
アミン化合物を配合したアクリルエラストマーからなる
自動車の自動変速機用繊維補強ゴムホースであって、前
記アクリルエラストマーとして、カルボキシル基含有ア
クリルエラストマー(但し、エチレンを共重合させたカ
ルボキシル基含有アクリルエラストマーは除く)を用い
ると共に、前記繊維補強層として、含有するカルボキシ
ル基末端基の量が20(当量/トン)以下であるポリエ
ステル繊維を用いたことを特徴とする自動車用の自動変
速機用繊維補強ゴムホースを提供する。 【0008】上記カルボキシル基含有アクリルエラスト
マーを加硫させる加硫剤としてヘキサメチレンジアミン
カーバメイト、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレ
ンペンタミン、4,4’−メチレンジアニリン、m−フ
ェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエー
テル等多価アミン化合物を用いており、該多価アミン化
合物を、ゴム100重量部当たり約0.1〜10重量部
の配合割合で添加する。 【0009】かかる繊維補強ゴムホースによれば、ゴム
ホースとしての耐熱性、耐油性、耐圧性及びシール性に
関して満足する性能を達成する。又、使用時に締結され
る金属製パイプの表面に防錆のためのメッキ処理が施さ
れている場合にあっても、該パイプに接触する部分が劣
化しにくく(耐接触金属性が良い)、更に融雪剤として
用いられる塩化カルシウムによるホース外表面の劣化も
しにくいという特徴が得られ、比較的安価な素材を用い
て繊維の劣化が少なくホース強度の低下が抑止される。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる繊維補強ゴ
ムホースの各種実施例を説明する。図1は本実施例を適
用した繊維補強ゴムホース1を部分的に破断した斜視図
であり、図中の2は管状の内面ゴム、3は繊維補強層、
4は管状の外面ゴムである。繊維補強層3は補強用繊維
が内面ゴム2の外表面に編み上げられており、加硫手段
により一体化されている。 【0011】この繊維補強ゴムホース1の使用時には、
図2に示したように鋼管5が内面ゴム2内に挿入接続さ
れ、ねじ止め式のクランプ治具6により締付固定される
場合があり、その要求される性能として流通する流体に
対する耐劣化性、耐薬品性、ゴムホース1と鋼管5間の
シール性、エンジンルーム等の高温部位に使用した場合
の耐熱性がある。特に鋼管5として、防錆のためにSn
−Znメッキ+クロメート処理されたパイプが用いられ
る場合が多い。 【0012】従来からゴムホースの主剤として用いられ
るアクリルエラストマーは、前記した劣化メカニズムに
より多価金属イオンの存在下で劣化が促進される傾向が
あり、金属との接触部分、特に前記メッキ処理された鋼
管5等に対して耐接触金属性が良好であることが要求さ
れる。又、ゴムホースが車両下部に取り付けられる場合
には融雪剤としての塩化カルシウムに対する耐塩化カル
シウム性が良好であることが要求される。 【0013】本実施例では、上記内面ゴム2と外面ゴム
4の一方もしくは両方を、カルボキシル基含有アクリル
エラストマーを用いており、且つ繊維補強層として、含
有するカルボキシル基末端基の量が20(当量/トン)
以下であるポリエステル繊維を用いて、一体に加硫成形
したことが特徴となっている。 【0014】上記のカルボキシル基含有アクリルエラス
トマーは、任意の加硫剤を用いて架橋させることができ
るが、本実施例ではゴムホースの目標性能を達成するた
めの加硫剤として多価アミン化合物を用いた。この多価
アミン化合物として、例えばヘキサメチレンジアミンカ
ーバメイト、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレン
ペンタミン、4,4’−メチレンジアニリン、m−フェ
ニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル等を採用し、ゴム100重量部当たり約0.1〜10
重量部の配合割合とした。 【0015】多価アミン化合物が上記配合割合以下では
加硫成形後にホース材として十分な引張り強さが得られ
ず、上記配合割合以上では加硫成形後の材料の伸び性が
低下してゴムホースとして所望の性能が得られない。 【0016】本実施例では更に他の添加剤として、カー
ボン,可塑剤,老化防止剤,ステアリン酸,加工助剤,
加硫促進剤を用いた。 【0017】表1は本実施例で採用したカルボキシル基
含有アクリルエラストマーである実施例〔1−1〕と、
他のアクリルエラストマーである比較例〔1−1〕〜
〔1−7〕の性能を比較した一覧表である。 【0018】 【表1】 【0019】表1中のエラストマータイプ(A)は本実
施例で採用したカルボキシル基含有アクリルエラストマ
ーであり、同(B)はエチレン共重合カルボキシル基含
有アクリルエラストマー、同(C)はエチレン・酢酸ビ
ニル共重合アクリルエラストマー、同(D)は塩素基含
有アクリルエラストマー、同(E)はエポキシ基含有ア
クリルエラストマーである。 【0020】加硫剤として、本実施例ではアミン化合物
を用いており、各比較例はアミン化合物の外にイミダゾ
ール,金属石鹸類,トリアジン,安息香酸アンモニウ
ム,ジチオカーバメイトを用いている。尚、比較例〔1
−1〕〜〔1−7〕で用いた各種アクリルエラストマー
への加硫剤の添加は、繊維補強ゴムホース材料としてそ
れぞれ実用的な配合割合となっている。 【0021】各試料は、160℃×20分のプレス加硫
後、175℃×5時間オーブン加硫したものを使用し
た。耐熱老化性は175℃×72時間後の特性を測定
し、耐油性は自動変速機油(ATF)に試料を浸漬して
150℃にて72時間放置後に特性を測定した。圧縮永
久歪は150℃にて72時間放置後に測定し、耐接触金
属性はSn−Znメッキ+クロメート処理した鋼板2枚
に厚さ2mmのシート状の試料を挟み、試料厚さに対し
て25%圧縮した常態で175℃の恒温槽に放置し、2
4時間毎に試料を取り出して180度折り曲げて亀裂を
確認した。 【0022】表1の結果から圧縮永久歪においては本実
施例のカルボキシル基含有アクリルエラストマー(A)
及び(A)とエチレン共重合カルボキシル基含有アクリ
ルエラストマー(B)とのブレンド材(比較例〔1−
1〕)が優れており、耐接触金属性においては(A)及
びエポキシ基含有アクリルエラストマー(E)(比較例
〔1−7〕)が優れている。その他の性能項目には目立
った差異がない。 【0023】表2は本実施例と比較的で用いた各種ホー
ス用補強繊維の初期強度と強度低下率を測定した一覧表
である。繊維としては種々のものがあるが、その要求性
能として、引張強度(破断荷重)、伸度(引張破断伸
び)、中間伸長率(弾性)、収縮性がある。又、エンジ
ンルーム等の高温雰囲気及び自動変速機油等の高温流体
が通過する場合には、耐熱性、耐油性と、更にゴム材料
中に配合された種々の薬品類に対する耐薬品性がある。 【0024】 【表2】 【0025】ここでポリエステル繊維はその劣化メカニ
ズムによりアミンによる劣化促進作用が推定される。こ
の劣化抑止策としてポリエステル中のカルボキシル基末
端基量を減少させる手段が考えられる。 【0026】そこで表2に示したように、本実施例〔2
−1〕としてカルボキシル基末端基含有量が15(当量
/トン)で1500デニールのポリエステルと、比較例
〔2−1〕として該カルボキシル基末端基含有量が35
(当量/トン)で1500デニールのポリエステルと、
他の比較例〔2−2〕〔2−3〕として一般的なホース
用補強繊維であるビニロン(20番手3本撚り),6,
6ナイロン(1260デニール)を用いてそれぞれ初期
強度と強度低下率(%)を評価した。 【0027】表2中の空気加熱は、試料を150℃×2
40時間加熱した後に測定し、油中浸漬後の強度は試料
を自動変速機油(ATF)に浸漬して140℃×240
時間経過後に測定した。 【0028】湿熱劣化はホース用蒸気加硫缶中で164
℃×20分間試料単体を放置した後に引き上げて測定し
た。又、アミン加硫+空気加熱は、加硫剤としてアミン
化合物を配合したカルボキシル基含有アクリルエラスト
マーの未加硫シート2枚の間に試料を挟み、160℃×
20分プレスにて加硫し、そのままの状態で120℃×
120時間空気加熱後に試料単体を取り出して測定し
た。 【0029】強度低下率(%)は、初期強度をF0、劣
化後の強度をF1として、 強度低下率={(F1−F0/F0)}×100(%) として計算した。 【0030】表2の結果から、カルボキシル基含有アク
リルエラストマーをゴムホース1の内外面ゴム2,4の
一方、もしくは両方とした場合、補強用繊維として実施
例〔2−1〕のカルボキシル基末端基含有量が15(当
量/トン)であるポリエステルを用いることが好適であ
る。 【0031】このポリエステルのカルボキシル基末端基
含有量は、前記したように繊維の劣化の大小に影響する
ものと考えられる。そこで本実施例では、実用上の補強
効果を高めるため、カルボキシル基末端基含有量が20
(当量/トン)以下のポリエステル繊維を用いた。これ
以上のカルボキシル基末端基含有量では加硫成形時に補
強用繊維の強度低下率が20(%)以上になり、繊維強
化ホースの耐圧性が低下してしまうという問題が生じ
る。又、加硫成形時の強度低下を考慮して、補強繊維の
太さを大にしたり編み上げ本数を多くして初期強度を高
くすることも可能であるが、これらカルボキシル基末端
基含有量を20(%)以下としたポリエステル繊維に対
してコスト高となる。本実施例の場合には、ゴムホース
1への耐圧性等の要求に対しては、補強繊維の太さとか
編み上げ本数は任意に設定することができる。 【0032】一般に変速機油の冷却配管等に用いられる
ゴムホース内には最高で約140℃に加熱された変速機
油が流通し、油圧は最高で約12(kgf/cm2)と
なる。更にゴムホースがエンジンルーム内に配管される
ため、ホースの外表面も高温にさらされる。 【0033】従ってゴムホースに対して熱老化後の破裂
圧が60(kgf/cm2)以上、シール性が25(k
gf/cm2)以上という性能が要求され、結合される
パイプが鋼管の場合には、前記したように防錆の目的で
表面にSn−Znのメッキ処理がなされたものが多いた
め、接触するホース内面ゴムの劣化が問題となる場合が
多々あり、従ってパイプへの組付状態で150℃にて7
00時間の熱老化によりパイプ接触部に切り開き部とか
亀裂が入らないようにする必要がある。 【0034】又、ホースがエンジンルームの下部に取り
付けられることが多いため、融雪剤として用いられる塩
化カルシウムがホース外表面に付着することがあり、塩
化カルシウム付着状態で120℃にて480時間放置後
外表面に亀裂が入らないようにする必要がある。 【0035】表3は本実施例〔3−1〕にかかるゴムホ
ースと、前記比較例〔1−2〕〔1−1〕〔1−4〕
〔1−3〕のアクリルエラストマーを使用した比較例
〔3−1〕〔3−2〕〔3−3〕〔3−4〕の各ゴムホ
ースとのホース性能を比較した一覧表である。加硫剤と
しては本実施例〔3−1〕と比較例〔3−1〕〔3−
2〕はアミン化合物を使用し、比較例〔3−3〕は金属
石鹸類を、比較例〔3−4〕はイミダゾールを使用し
た。何れのホースについても図1に示したホース構造と
なっている。 【0036】 【表3】 【0037】表3中の破裂圧は、図3に示したように内
径7.5mm,外径15.0mm,長さ300mmにカッ
トしたゴムホースの試料7の両端部からパイプ8,8を
挿入して固定用クランプ治具9,9を用いて固定し、バ
ルブ10を閉じた状態で水圧ポンプ11から昇圧速度1
0〜20(kgf/cm2)/分の水圧を加えて初期破
裂圧を測定した。又、試料7内に自動変速機油を封入し
て、150℃×72時間の空気加熱後に熱老化後の破裂
圧を測定した。 【0038】Sn−Znメッキ鋼管接触部の亀裂発生時
間は、図2に示した鋼管5としてSn−Znメッキした
パイプを使用して、このパイプと試料7とをクランプ治
具6を用いて締め付け固定し、試料7内に自動変速機油
を封入した状態で150℃にて規定時間だけ空気加熱後
にパイプの挿入部分を切り開き、試料7の内面状態を観
察して亀裂発生の有無を調べた。 【0039】耐塩化カルシウム性は、ホース外表面に塩
化カルシウムの飽和水溶液を12時間毎に塗布しながら
120℃×480時間の空気加熱後、ホースを約180
度折り曲げた時の外表面ゴムの亀裂発生の有無を調べ
た。 【0040】表3によれば、本実施例〔3−1〕にかか
るゴムホースは、破裂圧とシール性に関する項目で要求
される性能を満足しているのに対して、比較例〔3−
4〕は破裂圧はほぼ満足しているものの熱老化後のシー
ル性が25(kgf/cm2)以下となっている。又、
比較例〔3−1〕はホース加硫成形時の繊維補強層の劣
化により初期破裂圧が著しく低下している。比較例〔3
−2〕は熱老化後の破裂圧が不良であり、比較例〔3−
3〕は熱老化後の破裂圧とシール性がともに不良となっ
ている。 【0041】Sn−Znメッキ鋼管接触部の亀裂発生時
間に関しては、本実施例〔3−1〕にかかるゴムホース
が750時間以上で1000未満をクリヤしているのに
対して、比較例〔3−2〕〔3−3〕の各ゴムホースは
360時間と192時間で亀裂が発生し、比較例〔3−
4〕は500時間はクリヤしているものの750時間で
亀裂が発生している。 【0042】又、耐塩化カルシウム性は、本実施例〔3
−1〕及び比較例〔3−4〕が亀裂発生がなく、他の比
較例〔3−1〕〔3−2〕〔3−3〕は亀裂が発生し
た。 【0043】従って本実施例で提案した内外面ゴムの一
方もしくは両方を、カルボキシル基含有アクリルエラス
トマーとし、繊維補強層としてカルボキシル基末端基含
有量が20(当量/トン)以下であるポリエステル繊維
を用いたことにより、熱老化後の破裂圧とシール性に関
して満足する性能が達成される上、締結される金属製パ
イプの表面にSn−Zn等のメッキ処理がなされている
場合でも該パイプに接触する部分が劣化しにくく、更に
ホースが車両下部に取り付けられ、融雪剤としての塩化
カルシウムが付着する場合でもホース外表面ゴムが劣化
しにくいという特徴が得られ、上記カルボキシル基含有
アクリルエラストマーの加硫剤として用いられる多価ア
ミン化合物等に起因する繊維の劣化とホース強度の低下
が抑止されて、比較的安価で耐熱性、耐油性及びシール
性はもとより耐接触金属性、耐塩化カルシウム性におい
ても優れた繊維補強ゴムホースを得ることができる。 【0044】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる繊維補強ゴムホースは、内面ゴムと外面ゴムの一方
もしくは両方を、カルボキシル基含有アクリルエラスト
マーを用いるとともに、前記繊維補強層として、含有す
るカルボキシル基末端基の量が20(当量/トン)以下
であるポリエステル繊維を用いたことにより、ゴムホー
スとして要求される耐熱性、耐油性、耐圧性及びシール
性を満足させることができる。 【0045】更に使用時に締結される金属製パイプの表
面に防錆のためのメッキ処理が施されている場合にあっ
ても、該パイプに接触する部分の劣化が抑止され、又、
ホースが車両下部に取り付けられて融雪剤として用いら
れる塩化カルシウムが付着する場合でも、外表面ゴムの
劣化が抑止されるという特徴が得られる。 【0046】本実施例で用いている素材であるポリエス
テル繊維は従来のアラミド系の芳香族ポリアミド系繊維
を利用した繊維補強層に較べて素材自体が比較的安価で
あるため、低コストで耐熱性、耐油性、耐圧性及びシー
ル性の優れた繊維補強ゴムホースを得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本実施例を適用した繊維強化ゴムホースを部分
的に破断した斜視図。 【図2】本実施例の繊維強化ゴムホースの使用時の態様
を示す要部斜視図。 【図3】ゴムホースの破裂圧とシール性を測定する装置
例の概略図。 【符号の説明】 1…繊維補強ゴムホース 2…内面ゴム 3…繊維補強層 4…外面ゴム 5…鋼管 6…クランプ治具 7…試料 8…パイプ 9…固定用クランプ治具 10…バルブ 11…水圧ポンプ
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 隆 千葉県千葉市稲毛区長沼町330番地 鬼 怒川ゴム工業株式会社内 (72)発明者 大西 達海 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 奥山 裕司 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 草間 紳 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−99515(JP,A) 特公 平7−26709(JP,B2) 実公 平6−47720(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 11/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 管状の内面ゴムと外面ゴムとの間に繊維
    補強層を介在して、一体に加硫成形すると共に、内面ゴ
    ムと外面ゴムの一方もしくは両方、加硫剤として多価
    アミン化合物を配合したアクリルエラストマーからなる
    自動車の自動変速機用繊維補強ゴムホースであって、 前記アクリルエラストマーとして、 カルボキシル基含有
    アクリルエラストマー(但し、エチレンを共重合させた
    カルボキシル基含有アクリルエラストマーは除く)を用
    いると共に、 前記繊維補強層として、含有するカルボキシル基末端基
    の量が20(当量/トン)以下であるポリエステル繊維
    を用いたことを特徴とする自動車用の自動変速機用繊維
    補強ゴムホース。
JP01002797A 1997-01-23 1997-01-23 自動変速機用繊維補強ゴムホース Expired - Lifetime JP3522062B2 (ja)

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