JP2891561B2 - 複合フレキシブルホース - Google Patents

複合フレキシブルホース

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JP2891561B2 JP13011091A JP13011091A JP2891561B2 JP 2891561 B2 JP2891561 B2 JP 2891561B2 JP 13011091 A JP13011091 A JP 13011091A JP 13011091 A JP13011091 A JP 13011091A JP 2891561 B2 JP2891561 B2 JP 2891561B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複合フレキシブルホース
に関する。さらに詳しくは、とくに自動車用クーラなど
におけるフレオンなどの冷媒ガス輸送用に好適に採用し
うるホースに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より冷媒ガスに対して耐久性のある
合成樹脂(とくにポリアミド)を内管として用いた複合
フレキシブルホースが提案されている(特開昭63-30203
6 号公報、特開昭63-302037 号公報参照)。このものは
たとえば図1に示すように合成樹脂製の内管1と、その
内管1上に接着剤5によって接着される中間ゴム層2
と、その外周に設けられる繊維補強層3と、その外周に
設けられる外面ゴム層4とから構成されている。
【0003】従来の複合フレキシブルホースでは前記中
間ゴム層の材質として、冷媒ガス低透過特性を有する
ブチルゴム(IIR)、塩素化ブチルゴム(Cl- II
R)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロスル
ホン化ポリエチレン(CSM)、クロロプレンゴム(C
R)、臭素化ブチルゴム(Br- IIR)などの単独ポ
リマーからなるゴムが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般にホースの中間ゴ
ム層の物性値において、伸び70%以下ではホースの柔軟
性がいちじるしく低下し、振動および内部流体の圧力に
より中間ゴム層に亀裂が発生し、内面樹脂が先割れしや
すくなる。
【0005】また中間ゴム層の引張り強さが40 kgf/cm
2 以下になると、口金具締結部の強度がいちじるしく低
下し、内圧がかかった状態での振動などにより、ホース
が離脱しやすくなる。
【0006】したがって中間ゴム層の物性値の基準(こ
れを超えると使用限界オーバー品となる基準)として、
伸び70%以上、引張り強さ40kgf /cm2 以上が望まれ
る。
【0007】しかしながら前記IIRからなる中間ゴム
層4は熱老化により軟化傾向を示し、とくに高温や振動
が激しいなどの悪環境のもとでは長期間使用すれば強度
が40kgf /cm2 以下に低下する。そのためホース口金具
のかしめ部分の耐引き抜き強度が低下して冷媒が徐々に
洩れていき、はなはだしいばあいはホースが抜けるおそ
れがあるという問題がある。
【0008】一方、ハロゲン化IIRは熱老化により硬
化傾向を示し、伸びが70%以下に低下する。そのためホ
ースのフレキシビリティが低下する問題がある。
【0009】すなわち従来の複合フレキシブルホースの
ように、中間ゴム層のゴム成分がIIRまたはCl- I
IRの単独のホースはいずれも長期にわたる使用に問題
がある。
【0010】本発明は長期間使用しても耐引き抜き性お
よびフレキシビリティの低下が少ない複合フレキシブル
ホースを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の複合フレキシブ
ルホースは、合成樹脂製の内管と、該内管上の中間ゴム
層と、該中間ゴム層上の繊維補強層と、該繊維補強層上
の外面ゴム層とからなり、前記中間ゴム層がIIRとハ
ロゲン化IIRとを30:70〜70:30の重量比で混合し
加硫剤として臭素化フェノール樹脂を使用したゴムを主
体とすることを特徴としている。
【0012】
【作用】IIRは熱老化により軟化傾向を示し、ハロゲ
ン化IIRは熱老化により硬化する。すなわち中間ゴム
層のIIRの比率が30%(重量%、以下同じ)未満にな
ると、ハロゲン化IIRの硬化する性質が大きく現れて
くるので、ホースの柔軟性が低下する。他方、IIRの
比率が70%を超えるとIIRの軟化傾向が大きく現れて
くるので、口金具の耐引き抜き性が不充分となる。
【0013】本発明のホースでは30:70〜70:30の範囲
に特定しているので、中間ゴム層の軟化および硬化がほ
ぼ同程度に進行し、軟化傾向と硬化傾向とがたがいに相
殺されるので、長期間の使用においても耐引き抜き強度
および伸びが大きく低下しないのである。なお48:52〜
58:42の範囲とすると、前記軟化と硬化の傾向が一層近
づくので、さらに好ましい。
【0014】
【実施例】つぎに図面を参照しながら本発明のホースを
説明する。
【0015】図1は本発明のホースの一実施例を示す要
部斜視図、図2は実施例1〜4および比較例1〜4のホ
ースの中間ゴム層の物性の測定値を示すグラフ、図3は
実施例1〜4および比較例1〜4のホースの引抜強度の
変化を示すグラフである。
【0016】まず図1に基づいて本発明のホースの構成
を説明する。
【0017】図1において1は合成樹脂製の内管であ
り、2は中間ゴム層、3は繊維補強層、4は外面ゴム
層、5は接着剤である。
【0018】前記内管1は冷媒ガス非透過性や耐油性な
どに優れる合成樹脂から構成される。代表的にはポリア
ミド樹脂、たとえばナイロン6、ナイロン6-6 、ナイロ
ン11、ナイロン12、ナイロン6-6 /エチレン- プロピレ
ン- ジエン共重合体などのナイロン変成体が用いられ
る。それらの合成樹脂を用いるばあい、内管1の肉厚T
は0.1 〜0.8mm 、好ましくは0.2 〜0.5mm とする。肉厚
Tが0.1mm に満たないと、薄くて製造が困難になると共
に、冷媒ガス非透過性がやや劣るようになり、また0.8m
m を超えるとホース全体の可撓性を損なうことになるの
でいずれも好ましくない。
【0019】前記中間ゴム層2はブチルゴム(IIR)
とハロゲン化ブチルゴムとを混合したゴムを主体とし、
カーボンブラック、亜鉛華、マグネシア、ステアリン
酸、パラフィンオイル、臭素化フェノール樹脂などの添
化物および加硫剤を適切量混合した材料を加硫したもの
である。
【0020】前記ハロゲン化ブチルゴムとしては、塩素
化ブチルゴム(Cl-IIR)、臭素化ブチルゴム(B
r- IIR)などがあげられる。
【0021】中間ゴム層2の肉厚は、可撓性や耐キンク
性、耐ガス透過性、ホース重量の軽減、さらにカシメ部
のシール性を保持する観点から、0.7 〜3mm、とくに1
〜2mmとするのが好ましい。
【0022】繊維補強層3は、天然繊維またはビニロ
ン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアラミド、ポリエ
チレンテレフタレートなどの合成繊維を中間ゴム層2の
外面に編組することにより構成される。
【0023】接着剤5としてはたとえばハロゲン化ゴム
系加硫接着剤が用いられる。
【0024】叙上のごとく構成される複合ホースは、内
管1に合成樹脂を用いているため、フレオンなどの冷媒
ガスを透過させないガス非透過性および液体燃料などに
侵されない耐油性に優れると共に、中間層と外面層にゴ
ムを用いているため良好な可撓性を有し、さらに外部か
らの水分の浸透を阻止する耐透湿性をも有している。
【0025】さらに中間ゴム層2として、IIRとハロ
ゲン化IIRとを70:30〜30:70の配合比にブレンドし
たものを用いているため、長期間にわたって中間ゴム層
の強度が低下せず、しかも柔軟性を失わないという利点
を有する。そのため自動車用クーラホースや燃料ホース
に好適なものである。
【0026】つぎに実施例および比較例をあげて本発明
のホースを説明する。
【0027】実施例1〜4 実施例1〜4のホースは図1に示すホースと同じ構成を
有しており、内径は12mm、外径は19.5mmである。内管1
は東レ株式会社製のナイロンUTN-141からなる厚さ0.
15mmのチューブを用いた。接着剤2としてはロード・フ
ァーイースト・インコーポレイテッド社のケミロック #
238 を用い、内管1上に100 g/m2 の割合で塗布し
た。
【0028】中間ゴム層の配合はつぎのとおりである。
【0029】 Cl- IIR(日本合成ゴム(株)製JSR 100部 クロロブチル1066)とIIR(日本合成ゴ ム(株)製JSRブチル365 )との混合物 カーボンブラック(ショーワキャボット社製 75部 ショーN330) 亜鉛華 5部 マグネシア 0.5部 ステアリン酸 1部 パラフィンオイル 5部 臭素化フェノール樹脂(田岡化学工業(株) 12部 社製タッキロール250-I ) すなわち実施例1〜4ではハロゲン化ブチルゴムとして
Cl- IIRを用い、IIRとCl- IIRの比率(I
IR/Cl- IIR)は実施例1、2、3および4でそ
れぞれ30/70、40/60、60/40および70/30とした。中
間ゴム層2の厚さは、加硫後で1.2 〜1.5mm であった。
【0030】中間ゴム層2の上に設けた繊維強化層はポ
リエチレンテレフタレートの糸を従来の方法で編組した
ものである。
【0031】さらに外面ゴム層3としてエチレン- プロ
ピレン- ジエンゴム(EPDM)を厚さ1.5mm 設けた。
【0032】前記内管1はあらかじめ押し出し成形した
ものを用い、これに前記接着剤5を塗布し、その上に中
間ゴム層2の材料を押し出し成形し、繊維補強層3を編
組し、さらにその上に外面ゴム層4の材料を押し出し成
形し、全体を160 ℃、0.5 〜0.6 メガパスカルの水蒸気
加硫缶内で1.0 時間加硫し、その後冷却して実施例1〜
4のホースをえた。
【0033】比較例1〜4 前記IIR/Cl- IIRの配合割合を、それぞれ0/
100 、20/80、80/20および100 /0とした以外は実施
例1〜4と同じホースを作製し、比較例1、2、3およ
び4とした。
【0034】以上のように製造された各ホースの両端に
口金具を締結し、ストレートの状態で140 ℃の恒温槽中
に168 時間、336 時間および504 時間それぞれ放置して
熱老化の状態をつくり出し、その後室温まで冷却した。
【0035】中間ゴム層3の物性測定はJIS K 630
1-3.4.2 に基づくものであり、中間ゴム層部分から厚さ
約1mmの3号ダンベル打抜片を採取し、引張試験を行な
った。その結果を表1および図2のグラフに示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1および図2によれば、比較例1、2の
試験片では、508 時間経過で伸びEB が、48%、61%
と、基準とされる70%以下になっているのに対し、実施
例1〜4はすべて70%を超えていることがわかる。した
がって、基準とされる508 時間経過後で70%以上の伸び
を確保しようとすれば、IIRの比率は30%以上とし、
Cl- IIRを70%以下にする必要がある。
【0038】また比較例3、4は引張り強さがTB が50
8 時間経過のもので33kgf /cm2 、15kgf /cm2 と基準
とされる40kgf /cm2 を下まわっているのに対し、実施
例1〜4のホースでは508 時間経過ものでも引張り強さ
が40kgf /cm2 を超えていることがわかる。したがって
基準とされる508 時間経過後で40kgf /cm2 の引張り強
さを確保するために、Cl- IIRを30%以上とし、I
IRを70%以下にする必要があることがわかる。
【0039】結局、IIR/Cl- IIRの比率は30/
70〜70/30の範囲が必要である。さらに図2の中の伸び
を示す曲線と引張り強さを示す曲線が交差する範囲(約
48/52〜58/42)では、軟化傾向と硬化傾向が一層近づ
くので、もっとも好ましい範囲である。
【0040】つぎに各ホースについて、曲げによる内
面樹脂割れ、口金具の引抜き力をそれぞれ以下のよう
に測定した。
【0041】前記曲げによる内面樹脂割れは、曲率半径
60mmにホースをU字状に曲げ、ついで伸ばした後にホー
スを切り開き、内管の状態を目視検査したものである。
【0042】さらに口金具の引抜き力はJAS0 M 3
19 6.6に基づいてなされたものである。
【0043】それらの測定結果を表2および図3に示
す。
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明の複合フレキシブルホースは、中
間ゴム層の材質に熱老化により軟化が進むもの(II
R)と硬化が進むもの(ハロゲン化IIR)とを適切な
配合で混合したものを用いているので、自動車などの高
温環境下における耐久性が高いという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合フレキシブルホースの一実施例を
示す要部斜視図である。
【図2】実施例1〜4および比較例1〜4のホースの中
間ゴム層の伸びおよび引張り強さを示すグラフである。
【図3】実施例1〜4および比較例1〜4のホースの引
抜強度の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 内管 2 中間ゴム層 3 繊維補強層 4 外面ゴム層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製の内管と、該内管上の中間ゴ
    ム層と、該中間ゴム層上の繊維補強層と、該繊維補強層
    上の外面ゴム層とからなり、前記中間ゴム層がブチルゴ
    ムとハロゲン化ブチルゴムとを30:70〜70:30の重量比
    で混合し、加硫剤として臭素化フェノール樹脂を使用し
    たゴムを主体とするものである複合フレキシブルホー
    ス。
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