JP2001116173A - 繊維補強ホース - Google Patents

繊維補強ホース

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JP2001116173A
JP2001116173A JP29333299A JP29333299A JP2001116173A JP 2001116173 A JP2001116173 A JP 2001116173A JP 29333299 A JP29333299 A JP 29333299A JP 29333299 A JP29333299 A JP 29333299A JP 2001116173 A JP2001116173 A JP 2001116173A
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hose
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rubber
reinforced hose
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JP29333299A
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Yasuo Yamamoto
康雄 山本
Shinobu Kanbe
忍 神戸
Hideto Ikeda
英仁 池田
Motohide Nishimura
元秀 西村
Hiroyoshi Mori
浩芳 森
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクリル系ゴムを用いる繊維補強ホースにお
いて、汎用補強糸のアミン系加硫剤による劣化を、高耐
熱条件においても充分に防止する。 【解決手段】 少なくとも一方がアクリル系ゴムである
内外ゴム層間にポリエステル糸,ナイロン糸等の繊維補
強層を設け、アミン系加硫剤により一体に加硫成形され
る繊維補強ホースにおいて、アクリル系ゴムに所定の比
率でハイドロタルサイト化合物を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミン系加硫剤を
含有するアクリル系ゴムを一方もしくは双方に用いてな
る内側ゴム層と外側ゴム層との中間に繊維補強層を介在
させ、一体的に加硫成形した繊維補強ホースに関する。
本発明は自動車用のオイル系ホースやエア系ホースに対
して特に好ましく適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用のオイル系ホースやエア系ホー
スにおいては、耐熱性,耐油性,耐圧性,シール性等の
各種性能が要求されることから、例えば、内側ゴム層と
外側ゴム層の間に繊維補強層を設けたホース構成とし、
かつ、内/外ゴム層の少なくとも一方には耐熱性や耐油
性に優れたアクリル系ゴムを用いている。そしてかかる
繊維補強ホースにおいて、繊維補強層を構成する補強糸
の劣化は、ホースの各種性能の低下に直結するものとし
て、従来より問題視されている。
【0003】このような補強糸の劣化対策としては、例
えば実公平6−47720号公報において耐劣化性の優
れたアラミド系補強糸の使用を提案しているが、アラミ
ド系補強糸は非常に高価である。従って、比較的安価で
汎用性のあるポリエステル補強糸やナイロン補強糸を使
用し、かつその劣化を有効に防止することが望まれてい
る。
【0004】その際、アクリル系ゴムの加硫に使用され
るアミン系加硫剤が、ポリエステル補強糸をアミン分解
作用に基づき熱劣化させると言う現象がクローズアップ
された。そして従来、例えば特開平10−205660
号公報ではポリエステル補強糸の含有するカルボキシル
基末端基の量を20当量/トン以下に制限することを提
案しているように、それなりの効果を伴う各種の対策が
提示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の対策は、自動車用のオイル系ホースやエア系ホースに
対する現在の厳しい耐熱要求に比較すれば、かなりマイ
ルドな耐熱条件下での補強糸の耐劣化性を追求するもの
であった。即ち、これら従来の対策では補強糸に対して
概ね150°C×72時間程度の耐熱劣化性の評価で満
足しているが、現在の耐熱要求においては、エンジンル
ーム内の高温化等の理由から、例えば175°C×24
0時間程度の耐熱劣化性が必要であると考えられる。
【0006】そして後述の実施例において確認できるよ
うに、これらの従来対策品は、上記した現在の厳しい耐
熱要求に合致しないものであることが分かった。更に、
かかる厳しい耐熱条件下においては、従来あまり問題視
されなかったナイロン補強糸も、アミン系加硫剤により
熱劣化することが分かった。
【0007】そこで本発明は、自動車用のオイル系ホー
スやエア系ホースに要求される耐熱性、耐油性、耐圧
性、シール性を満足させる、アクリル系ゴム材料を用い
た繊維補強ホースを提供することを、解決すべき課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、アミン系加硫剤を含有するアクリル系
ゴムを一方もしくは双方に用いてなる内側ゴム層と外側
ゴム層との中間に繊維補強層を介在させ、一体的に加硫
成形した繊維補強ホースにおいて、前記繊維補強層にポ
リエステル補強糸又はナイロン補強糸を用い、前記ハイ
ドロタルサイト化合物を前記アクリル系ゴム100重量
部に対して0.05〜5重量部添加した、繊維補強ホー
スである。
【0009】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に係るアクリル系ゴムが、アクリルゴム、
又は、アクリルゴムと他種ゴムとのブレンド材である、
繊維補強ホースである。
【0010】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第1発明又は第2発明に係るアクリル系ゴムの構成
要素であるアクリルゴムが、カルボキシル基又はエポキ
シ基を架橋席とするものである、繊維補強ホースであ
る。
【0011】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第3発明に係るハイドロタルサイト化合
物が、以下の「化2」の一般式で示されるものである、
繊維補強ホースである。
【0012】
【化2】 (式中、M1とM2とは互いに異なる2価金属カチオ
ン、M3は3価金属カチオン、AはCH-,F-,C
-,Br-,NO- 3,CO2- 3,SO2- 4,Fe(CN)
3- 6,CH 3COO-,シュウ酸イオン,サリチル酸イオ
ン等のn価のアニオンである。又、a,bの数値は0〜
10、xの数値は1〜10であってa+b=x、2x+
3y=4の関係であり、yの数値は1〜5、wは正の整
数である。) (第5発明の構成)上記課題を解決するための本願第5
発明(請求項5に記載の発明)の構成は、前記第1発明
〜第4発明に係る繊維補強ホースが、自動車の過給機用
エアホース,パワーステアリング用オイルホース,オー
トマチックトランスミッションオイルクーラーホース又
はエンジンオイルクーラーホースである、繊維補強ホー
スである。
【0013】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)アミン
系加硫剤を含有するアクリル系ゴムを内側ゴム層と外側
ゴム層との少なくとも一方に用い、繊維補強層に比較的
安価で汎用性のあるポリエステル製やナイロン製等の補
強糸を用いた繊維補強ホースを、アミン系加硫剤を用い
て加硫成形する場合において、これらの繊維補強層は本
来、アミン系加硫剤のアミン分解作用に基づく熱劣化を
受け易いが、アクリル系ゴムにハイドロタルサイト化合
物を添加しておくと、補強糸が例えば175°C×24
0時間程度の熱劣化に耐える耐熱性を備えることが、本
願発明者に研究によって判明した。
【0014】その理由は必ずしも明確ではないが、加硫
時に生成した、繊維補強層を劣化させる分解アミンを、
ハイドロタルサイト化合物が吸着する、と言う点が関連
しているものと推定される。そしてアクリル系ゴム10
0重量部に対してハイドロタルサイト化合物を0.05
〜5重量部添加した場合に、特に好ましい効果が得られ
る。この添加量が0.05重量部未満であると、量的不
足から補強糸に耐熱劣化性を付与する効果が不十分であ
り、添加量が5重量部を超えると、補強糸に耐熱劣化性
を付与する効果が充分でも繊維補強ホースの柔軟性の低
下が懸念されるようになる。
【0015】従って第1発明においては、自動車用のオ
イル系ホースやエア系ホースに対する現在の厳しい耐熱
要求下で、繊維補強ホースの補強糸としてポリエステル
補強糸又はナイロン補強糸等を使用しつつ、アミン系加
硫剤による補強糸の高温劣化を有効に防止することがで
きる。
【0016】そのため、厳しい高温条件で使用される自
動車用オイル系ホースやエア系ホースにおいて、少なく
とも繊維補強層の劣化に基づくこれらのホースの耐熱
性,耐油性,耐圧性,シール性等の各種性能の低下を経
時的に防止できる。
【0017】(第2発明の作用・効果)アクリル系ゴム
がアクリルゴム(ACM)である場合だけでなく、アク
リルゴムと他種ゴムとのブレンド材である場合において
も、上記第1発明の作用・効果が成立する。
【0018】(第3発明の作用・効果)アミン系加硫剤
は、アクリル系ゴムの構成要素であるアクリルゴムがカ
ルボキシル基を架橋席とするものである場合において最
も代表的に使用されるが、前記架橋席がエポキシ基であ
る場合にもアミン系加硫剤を使用可能である。そしてこ
れらの場合のいずれにおいても、上記第1発明の作用・
効果が成立する。
【0019】(第4発明の作用・効果)ハイドロタルサ
イト化合物が上記「化2」に示すものである場合に、特
に優れた効果が得られる。
【0020】(第5発明の作用・効果)繊維補強ホース
は、特に耐熱要求の厳しい自動車の過給機用エアホー
ス,パワーステアリング用オイルホース,オートマチッ
クトランスミッションオイルクーラーホース又はエンジ
ンクーラーホースに使用されたとき、その実用的なメリ
ットが大きい。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第5発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは、第1発明〜第5発明を一括して指してい
る。
【0022】〔繊維補強ホース〕本発明にかかる繊維補
強ホースは、アミン系加硫剤を含有するアクリル系ゴム
を一方又は双方に用いた内側ゴム層と外側ゴム層との間
に所定の補強糸からなる繊維補強層を設け、一体的に加
硫成形したものである。
【0023】内側ゴム層と外側ゴム層のいずれか一方の
みにアクリル系ゴムを用いた場合において、他一方のゴ
ム層を構成するゴム材の種類は限定されず、一般的な内
側ゴム層又は外側ゴム層に対する要求を考慮して適宜な
種類のゴム材を選択して使用すれば良い。
【0024】繊維補強ホースの用途は限定されないが、
特に耐熱要求の厳しい用途に好適に用いられる。その代
表的な用途例として、第5発明のように、自動車の過給
機用エアホース,パワーステアリング用オイルホース,
オートマチックトランスミッションオイルクーラーホー
ス又はエンジンオイルクーラーホースを挙げることがで
きる。
【0025】繊維補強ホースの製造方法も限定されず、
常用又は公知の各種繊維補強ホースの製造方法を任意に
採用すれば良い。
【0026】〔アクリル系ゴム〕本発明においてアクリ
ル系ゴムとは、アクリルゴム(ACM)、又はACMと
他種ゴムとのブレンド材を言う。このブレンド材の種類
は限定されないが、例えばACM/FKMブレンド材や
ACM/Qブレンド材等を挙げることができる。これら
のブレンド材において、ACMと他種ゴムとのブレンド
比は必要に応じて任意に選択される。
【0027】上記各種のアクリル系ゴムにおいて、後述
のアミン系加硫剤を用いて加硫される関係から、そのア
クリルゴムはカルボキシル基を架橋席とするものが最も
代表的に用いられる。しかし、エポキシ基を架橋席とす
るものも使用されることがある。
【0028】〔繊維補強層〕本発明において、繊維補強
層は、アミン系加硫剤のアミン分解作用に基づく熱劣化
を受け得る補強糸を以て構成される。補強糸の種類は、
上記のようにアミン系加硫剤に起因する熱劣化が懸念さ
れる限りにおいて限定されず、例えば高価な補強糸や汎
用的でない補強糸も使用可能であるが、特に本発明の効
果が顕著に発現する補強糸はポリエステル補強糸又はナ
イロン補強糸、とりわけポリエステル補強糸である。
【0029】補強糸による繊維補強層の構成形態は限定
されないが、ブレード編み,スパイラル巻き,逆螺旋方
向への2層のスパイラル巻き等の構成形態を、好ましく
例示することができる。
【0030】〔アミン系加硫剤〕本発明においてはアク
リル系ゴムを加硫するためにアミン系加硫剤を用いる
が、このことは必ずしもアミン系加硫剤の単独使用を意
味せず、その加硫促進剤を必要に応じて併用することは
勿論、他の任意の加硫系を併用しても構わない。
【0031】他の加硫系の併用に当たり、アクリル系ゴ
ムがブレンド材である場合の相手材の種類や、内側ゴム
層又は外側ゴム層の一方に使用され得るアクリル系ゴム
以外のゴムの種類が考慮されることがある。
【0032】使用するアミン系加硫剤の種類は限定され
ないが、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、N,
N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、
4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)カル
バメート、メチレンジアニリントリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン等を代表的に例示するこ
とができる。アミン系加硫剤の添加量は必要に応じて任
意に決定されるものであり、限定されない。
【0033】〔ハイドロタルサイト化合物〕ハイドロタ
ルサイト化合物は、上記のアミン系加硫剤と共に、アク
リル系ゴムに添加される。ハイドロタルサイト化合物に
は一般的に前記第1発明の作用・効果が認められるの
で、その種類を限定せずに使用することができる。しか
し、最も顕著な効果を奏するものが、前記「化2」式に
規定するものである。
【0034】前記「化2」式において、M1及びM2がマ
グネシウムイオン及び/又は亜鉛イオンであるもの、M
3がアルミニウムイオンであるもの、Aが炭酸イオンで
あるもの、等を代表的に例示することができる。
【0035】ハイドロタルサイト化合物の添加量は限定
されないが、添加量が余りにも少ない場合には充分な効
果が得られない。逆にその添加量を余りに多くしても、
添加効果の飽和する臨界点があり、かつ、無機添加材の
一般的な過剰添加の傾向に従って繊維補強ホースの柔軟
性を低下させる恐れがある。
【0036】このような点を考慮し、ハイドロタルサイ
ト化合物の添加量は、アクリル系ゴム100重量部に対
して、0.05〜5重量部とすることが好ましい。
【0037】
【実施例】(評価用試料の作製)末尾の表1における実
施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3の欄にそれぞれ
示す配合からなり、厚さ2mmで適当な形状及び面積の
未加硫ゴムシートを各所定数だけ準備した。
【0038】表1の配合組成より分かるように、各例に
おいて加硫剤としてヘキサメチレンジアミンカーバメイ
トを用いている。又、表1の表記中、「アクリル系ゴム
1」とは、カルボキシル基を架橋基として含むエチレン
・アクリルゴムであり、「アクリル系ゴム2」とは、エ
ポキシ基を架橋基として含むアクリルゴムである。更
に、「合成ハイドロタルサイト化合物」とは、協和化学
社製の商品名「DHT−4A」である。
【0039】そして、繊維補強層の編組に用いる際と同
じ繊維束とした長さ30cmのポリエステル繊維(ポリ
エステル繊維−1)及びナイロン繊維(比較例3はポリ
エステル繊維、即ちポリエステル繊維−2のみ)をそれ
ぞれ、各例に係る2枚の上記未加硫ゴムシート間にサン
ドイッチ状態に挟着し、これらを160°C×60分の
条件でプレス加硫した後、更に160°C×4時間のオ
ーブン加硫を行って、各例に係る積層シート状の評価用
試料の作製を行った。
【0040】なお、ポリエステル繊維−1は、ポリエス
テルの含有するカルボキシル基末端基の量が35当量/
トンで、強度が115N/本のもの、ポリエステル繊維
−2は、ポリエステルの含有するカルボキシル基末端基
の量が15当量/トンで、強度が130N/本のものを
使用しているが、比較例3は当該末端基の量が20当量
/トン以下のポリエステル繊維を使用している。
【0041】(試料の物性評価)上記各例に係る評価用
試料につき、JIS K6301に準拠して、常態物
性、175°C×240時間の耐熱老化による耐熱老化
性、及び150°C×72時間耐熱後の圧縮永久歪
(%)を評価した。前記常態物性としては引張強さ(M
Pa),伸び(%)及び硬さ(JIS−A)を、前記耐
熱老化性としては引張強さ変化率(%),伸び変化率
(%)及び硬さ変化(JIS−A)をそれぞれ評価し
た。それらの結果を表1に示す。
【0042】(繊維劣化性の評価)それぞれ以下のa)
〜c)の3通りの状態にある上記各例に係る評価用試料
から、ポリエステル繊維及びナイロン繊維のみを傷付け
ないように注意して取出し、JIS L1017に準拠
して、これらの繊維の引張強度を測定した。それらの結
果を、評価用試料に組み込む前の繊維について同様に測
定した引張強度に対する強度低下率(%)として、表1
に示した。
【0043】a)上記のように作製した状態のままの評
価用試料(表1において「未処理」と表記した)。
【0044】b)評価用試料として作製後、前記圧縮永
久歪の評価の場合と同じ150°C×72時間の耐熱条
件を負荷した後の評価用試料。前記したようにこの耐熱
条件は、自動車用のオイル系ホースやエア系ホースに対
する現在の耐熱要求に比較すれば、かなりマイルドな耐
熱条件であると考えられる。
【0045】c)評価用試料として作製後、前記耐熱老
化性の評価の場合と同じ175°C×240時間の耐熱
条件を負荷した後の評価用試料。前記したようにこの耐
熱条件は、自動車用のオイル系ホースやエア系ホースに
対する現在の耐熱要求に合致した耐熱条件であると考え
られる。
【0046】(評価結果)表1に示す評価結果から、試
料の物性評価に関しては、それぞれの評価項目において
各例に係る評価用試料に顕著な差異を認めないが、ハイ
ドロタルサイト化合物を過剰に添加した比較例2で常態
物性における伸びが小さく、圧縮永久歪も劣る点がやや
目立っている。
【0047】又、繊維劣化性の評価に関しては、ハイド
ロタルサイト化合物を添加していない比較例1及び比較
例3において、各実施例や比較例2と比べると、ポリエ
ステル繊維及びナイロン繊維の熱劣化が、マイルドな耐
熱条件での熱老化後は大差ないが、厳しい耐熱条件での
熱老化後においては劣化が著しいことが分かる。
【0048】なお、比較例1のナイロン繊維劣化性評価
欄中に「測定不可」とあるのは、ナイロン繊維の劣化が
激しいために、引張強度の測定試験が実施できなかった
ことを示す。
【0049】又、比較例2では、ハイドロタルサイトの
配合量が多過ぎるために、常態物性の伸びが低下し、圧
縮永久歪が劣っている。
【0050】
【表1】
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月28日(1999.10.
28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中、M1とM2とは互いに異なる2価金属カチオ
ン、M3は3価金属カチオン、AはCH,F,Cl
,Br,NO ,CO2− ,SO2− ,Fe
(CN)3− ,CH COO,シュウ酸イオン,サ
リチル酸イオン等のn価のアニオンである。又、a,b
の数値は0〜10、xの数値は1〜10であってa+b
=x、2x+3y=4の関係であり、yの数値は1〜
5、wは正の整数である。)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、アミン系加硫剤を含有するアクリル系
ゴムを一方もしくは双方に用いてなる内側ゴム層と外側
ゴム層との中間に繊維補強層を介在させ、一体的に加硫
成形した繊維補強ホースにおいて、前記繊維補強層にポ
リエステル補強糸又はナイロン補強糸を用い、ハイドロ
タルサイト化合物を前記アクリル系ゴム100重量部に
対して0.05〜5重量部添加した、繊維補強ホースで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 英仁 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 西村 元秀 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 森 浩芳 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 3H111 AA02 BA12 BA25 BA31 BA34 CB04 DA11 DA26 DB08 DB11 DB19 DB20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミン系加硫剤を含有するアクリル系ゴ
    ムを一方もしくは双方に用いてなる内側ゴム層と外側ゴ
    ム層との中間に繊維補強層を介在させ、一体的に加硫成
    形した繊維補強ホースにおいて、 前記繊維補強層にポリエステル補強糸又はナイロン補強
    糸を用い、前記ハイドロタルサイト化合物を前記アクリ
    ル系ゴム100重量部に対して0.05〜5重量部添加
    したことを特徴とする繊維補強ホース。
  2. 【請求項2】 前記アクリル系ゴムが、アクリルゴム、
    又は、アクリルゴムと他種ゴムとのブレンド材であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の繊維補強ホース。
  3. 【請求項3】 前記アクリル系ゴムの構成要素であるア
    クリルゴムが、カルボキシル基又はエポキシ基を架橋席
    とするものであることを特徴とする請求項1又は請求項
    2のいずれかに記載の繊維補強ホース。
  4. 【請求項4】 前記ハイドロタルサイト化合物が、以下
    の「化1」の一般式で示されるものであることを特徴と
    する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の繊維補強ホ
    ース。 【化1】 (式中、M1とM2とは互いに異なる2価金属カチオン、M3
    は3価金属カチオン、AはCH-,F-,Cl-,Br-
    NO- 3,CO2- 3,SO2- 4,Fe(CN)3- 6,CH 3
    OO-,シュウ酸イオン,サリチル酸イオン等のn価の
    アニオンである。又、a,bの数値は0〜10、xの数
    値は1〜10であってa+b=x、2x+3y=4の関
    係であり、yの数値は1〜5、wは正の整数である。)
  5. 【請求項5】 前記繊維補強ホースが、自動車の過給機
    用エアホース,パワーステアリング用オイルホース,オ
    ートマチックトランスミッションオイルクーラーホース
    又はエンジンオイルクーラーホースであることを特徴と
    する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の繊維補強ホ
    ース。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010110419A1 (ja) 2009-03-27 2010-09-30 株式会社ブリヂストン 冷媒輸送用ホース及びそのガスバリア層形成用ポリアミド樹脂組成物
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