JP3521477B2 - 乗用田植機の安全装置 - Google Patents

乗用田植機の安全装置

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JP3521477B2 JP09002394A JP9002394A JP3521477B2 JP 3521477 B2 JP3521477 B2 JP 3521477B2 JP 09002394 A JP09002394 A JP 09002394A JP 9002394 A JP9002394 A JP 9002394A JP 3521477 B2 JP3521477 B2 JP 3521477B2
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和弘 竹川
博史 文田
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、乗用田植機の安全装置
に関するものであって、苗補給時に利用するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種装置は、フラットフロアと
称し、フロアと同一レベルの通路が操縦座席の左右両側
及び背後に形成されていて、植付装置の苗タンクへの苗
補給時に利用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】乗用田植機は、広い圃
場で植付作業を行なうものであるから、多くの予備苗を
搭載して長時間連続作業ができるように、作業の途中で
苗のなくなった苗タンクに補給しながら植付作業を行な
うものである。この場合、従来技術の項で述べたよう
に、操縦席のフロアと同一レベルの低い通路では苗タン
クへの補給がきわめて困難である。 【0004】特に、この苗補給作業は、乗用田植機の構
造上、走行車体の後部に装置した施肥装置の肥料タンク
越しに予備苗を苗タンクに補給しなければならないか
ら、植付装置を上昇して苗タンクを高い位置にしても骨
が折れ能率があがらない問題点がある。本発明は、上述
した従来型の問題点を解消せんとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述の如き問
題点を解決するために次の如き技術手段を講ずるもので
ある。すなわち、原動機を搭載した走行車体の後部
植付杆と苗タンクとを有する植付装置を上下昇
降自由に連結して乗用田植機を構成し、該乗用田植機に
設けた操縦座席の背後において前記走行車体上を左
右両側へ横断歩行できる通路を構成し、走行車体2の
後部で該通路の後方に施肥装置9の肥料タンク10を
装備し、一端を走行車体2の左側に固定し他端を走行車
体2の右側に固定した門型ル−プ状の安全枠11を、前
肥料タンク10の上方で且つ前記植付装置を最も上
昇させたときの苗タンク位置より高く位置させて構成
したことを特徴とする乗用田植機の安全装置である。 【0006】 【実施例】まず、その構成について述べる。走行車体2
は、原動機1を搭載してその上側に操縦座席6を設け、
後部に軸装した駆動車輪12,12’と前部の操舵車輪
13,13’とから走行可能に構成している。14はス
テアリングハンドル、15は予備苗受枠である。 【0007】通路8は、操縦座席6の背後において、そ
の操縦座席6の左右両側にあるフロア16より高くして
走行車体2の一側から他側に作業者が往復歩行できる構
成としている。 【0008】そして、施肥装置9は、肥料タンク10
と、圧風搬送装置17と、移送ホ−ス18と、作溝器1
9とから構成しているが、その中の肥料タンク10を前
記通路8の後側、走行車体2の後部に装置している。 【0009】そして、安全枠11は、肥料タンク10の
上方に位置させ、一端を走行車体2の左側枠に他端を右
側枠にそれぞれ固定して門型ル−プ状とし、その高さを
後述する植付装置5を最も高く上昇させたときの苗タン
ク4の位置より更に高く位置させて構成している。 【0010】つぎに、植付装置5は、伝動装置20を内
装した植付機体21の下側に整地フロ−ト22を装備
し、上側に左右往復移動可能に苗タンク4を装備し、こ
の苗タンク4の苗を植えつけるロ−タリ式の植付杆3を
設けて構成している。そして、植付装置5は、前記走行
車体2の後部にリンク機構23を介して連結し、油圧シ
リンダ24の伸縮作用によって上下昇降可能に構成して
いる。 【0011】そして、前述の施肥装置9は、肥料タンク
10から整地フロ−ト22に設けた作溝器19に移送ホ
−ス18とを連通し、肥料タンク10側に装備した圧風
搬送装置17による風圧により肥料タンク10から作溝
器19に肥料を搬送して植付位置の近傍に施肥できる構
成としている。 【0012】別実施例1 図4,5に示す別実施例1について説明する。連結管2
5は、下端部に作溝器21を連通し上端部には移送ホ−
ス18を連通しており、中間位置にエア−抜き孔26を
形成している。このエア−抜き孔26は、作溝器19に
詰りがなく一連の施肥装置9が正常に施肥作動している
ときには肥料が逆流しないような角度を保って構成して
いる。そして、エア−抜き孔26は、図4に示すよう
に、各連結管25のものを連結パイプ27によって連通
して構成している。 【0013】つぎにこの別実施例1の作用について説明
する。施肥装置9は、各部が正常に作動しているときに
は肥料タンク10内の肥料が定量づつ繰り出されて移送
ホ−ス18に落下し、圧風搬送装置17によって起風さ
れる圧風によって移送ホ−ス18内を搬送されて連結管
25を通り作溝器19から圃場面に施肥される。 【0014】このような作業中において、作溝器19
は、搬送されて来る肥料が水分を含んで固まったり、圃
場の泥が固まって施肥通路を塞ぎ詰りを起すことがあ
る。そのとき、圧風搬送装置17の風は、作溝器19か
ら圃場面側に吹き出すことができず連結管25のエア−
抜き孔26から連結パイプ27内に搬送中の肥料と共に
吹き出すことになる。そして、連結パイプ27内の風
は、隣接の正常に作動している施肥装置9の連結管25
にエア−抜き孔26から吹き込まれる。 【0015】このように、施肥装置9は、一つの作溝器
19が詰ると、そのエア−抜き孔26から連結パイプ2
7を通って隣接する他の連結管25内に肥料が吹き込ま
れて外部に飛散することがほとんどなく、隣接の作溝器
19から圃場面に施肥される効果を有するものである。 【0016】別実施例2 図6は、油圧シリンダ24を作動する油圧回路を示し、
それぞれの符号は、28が油タンク、29がポンプ、3
0がリリ−フバルブ、31が切換バルブ、32が下降ロ
ックバルブを示している。そして、下降ロックバルブ3
2は、操作レバ−33によって下降ロック状態と下降許
容状態とに切り換えができる構成とし、図2に示すよう
に、油圧シリンダ24の上側に装着している。 【0017】従来の乗用田植機における下降ロックバル
ブ32は、油圧シリンダの下側に取り付けていたから、
水田中の泥土がかかったり、超湿田からなる水田では泥
水中に浸かることがあり、内部え泥水の浸入が発生し、
作動の円滑性を損なう問題点があった。 【0018】これに対して、別実施例2の構成では、下
降ロックバルブ32は、水田中の泥水がかかることが少
なく、作動の円滑性を長期間保持し、耐久性に富む装置
を作り出すことができたものである。 【0019】つぎに作用について説明する。まず、苗タ
ンク2に苗を装填すると共に、各予備苗受枠15に予備
苗を装填し更に、肥料タンク14に肥料を充填して準備
を完了する。そして、原動機15を始動して田植作業を
開始する。すると、走行車体2は、機体の回転各部が駆
動されながら駆動車輪12,12’によって推進されて
前進し、施肥装置9は、肥料タンク10から定量づつ下
方に繰り出された肥料が、圧風搬送装置17によって起
風された風で移送ホ−ス18内を下方に搬送される。 【0020】このようにして、作溝器19に達した肥料
は、圃場の植付位置の近傍所定位置に施肥される。 【0021】また、ロ−タリ−式の植付杆3は、左右方
向へ往復移動を繰り返している苗タンク4の苗取り出し
口と圃場面との間を植付回転して、取り出し口で係止し
た一株あての苗を圃場面に植えつける。このように、乗
用田植機は、圃場を往復移動しながら施肥作業と植付作
業とを連続的に行なうものである。 【0022】以上のように植付作業を行なって、苗タン
クの苗が少なく或いは空になると苗の補給を行なうもの
であるが、その場合、補助作業者は、安全枠11を手摺
として握り、通路8上を左右に自由に行き来しながら行
なうことができる。特に、補助作業者は、通路8を比較
的高い位置に構成しているから、予備苗受枠15から取
り出した苗を苗タンク4に供給する場合、後方にまで手
がとどき比較的楽に装填操作ができる。 【0023】また、安全枠11は、植付装置5を上昇し
て苗を補給しても高く構成しているから、邪魔にならず
確実に苗補給ができるものである。 【0024】したがって、この安全枠11は、前述した
通路8を通過中には手摺として機能すると共に、苗補給
時につかまることもでき、苗タンク4がどの高さにあっ
ても門型ル−プ形状の内側を通して予備苗を補給できる
から障害とならない利点がある。 【0025】 【発明の作用効果】以上説明したように、本発明は、原
動機を搭載した走行車体の後部植付杆と苗タン
とを有する植付装置を上下昇降自由に連結して乗
用田植機を構成し、該乗用田植機に設けた操縦座席
背後において前記走行車体上を左右両側へ横断歩行で
きる通路を構成し、走行車体2の後部で該通路の後
方に施肥装置9の肥料タンク10を装備し、一端を走行
車体2の左側に固定し他端を走行車体2の右側に固定し
た門型ル−プ状の安全枠11を、前記肥料タンク10
上方で且つ前記植付装置を最も上昇させたときの苗タ
ンク位置より高く位置させて構成したものであるか
ら、作業者が通路8上を左右に行き来しながら苗タンク
4への苗補給することができると共に、通路8を通過中
には安全枠11を手摺として握りながら安全に横断歩行
ができる 【0026】しかも、安全枠11は、苗補給時につかま
ることができるのは勿論であるが、肥料タンク10の上
方の高い位置で門形ル−プ形状に設けられているため、
苗タンクがどの高さにあっても、門形ル−プ形状の内
側を通して予備苗を補給できるから、予備苗の補給作業
障害とならない
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例であって、要部の斜面図であ
る。 【図2】本発明の実施例であって、乗用田植機の側面図
である。 【図3】本発明の実施例であって、乗用田植機の平面図
である。 【図4】本発明の別実施例1であって、その斜面図であ
る。 【図5】本発明の別実施例1であって、一部を破断した
側面図である。 【図6】本発明の別実施例2であって、油圧回路図であ
る。【符号の説明】 1 原動機 2 走行車体 3 植付杆 4 苗タンク 5 植付装置 6 操縦座
席 7 フロア 8 通路 9 施肥装
置 10 肥料タンク 11 安全枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 寿 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (56)参考文献 特開 昭62−208207(JP,A) 特開 平3−244304(JP,A) 特開 昭62−186713(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 原動機を搭載した走行車体の後部
    植付杆と苗タンクとを有する植付装置を上下昇降
    自由に連結して乗用田植機を構成し、該乗用田植機に設
    けた操縦座席の背後において前記走行車体上を左右
    両側へ横断歩行できる通路を構成し、走行車体2の後
    部で該通路の後方に施肥装置9の肥料タンク10を
    備し、一端を走行車体2の左側に固定し他端を走行車体
    2の右側に固定した門型ル−プ状の安全枠11を、前記
    肥料タンク10の上方で且つ前記植付装置を最も上昇
    させたときの苗タンク位置より高く位置させて構成し
    たことを特徴とする乗用田植機の安全装置
JP09002394A 1994-04-27 1994-04-27 乗用田植機の安全装置 Expired - Fee Related JP3521477B2 (ja)

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