JP3517287B2 - 給湯装置 - Google Patents

給湯装置

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JP3517287B2
JP3517287B2 JP26322794A JP26322794A JP3517287B2 JP 3517287 B2 JP3517287 B2 JP 3517287B2 JP 26322794 A JP26322794 A JP 26322794A JP 26322794 A JP26322794 A JP 26322794A JP 3517287 B2 JP3517287 B2 JP 3517287B2
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久恭 渡辺
喜久雄 岡本
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株式会社ガスター
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガスを燃料とする給湯装置は、バ
ーナと、このバーナからの火炎により加熱される熱交換
器と、バーナへのガス供給量を制御するガス制御弁(燃
料制御弁)と、上記熱交換器を通る配水管の水量を制御
する水量制御弁と、これらガス制御弁および水量制御弁
を制御するマイクロコンピュータを基本構成として備え
ている。マイクロコンピュータには、入水温度情報が入
水温度センサから入力され、出湯温度情報が出湯温度セ
ンサから入力され、配水管中を流れる水量の情報がフロ
ーセンサから入力される。
【0003】上記装置において、マイクロコンピュータ
は出湯温度と目標温度の偏差に基づき出湯温度を目標温
度に一致させながら、できるだけ多くの出湯量を供給す
るようにガス制御弁と水量制御弁とを制御している。そ
のため、例えば点火制御を含む初期制御完了後に本格的
に給湯を開始するに際して、目標温度と入水温度とバー
ナの設計上の最大燃焼出力とに基づいて、これら条件に
見合った最大出湯量に近い量を目安として目標水量を決
定し、この目標水量に検出水量が達するように水量制御
弁を制御する。これと同時に、出湯温度が目標温度にな
るようにガス制御弁を制御する。検出水量が一旦目標水
量に達した後、マイクロコンピュータは上記と同様にし
てフィードバックされた出湯温度に基づいてガス制御弁
を制御する。また、この出湯温度とガス制御弁の開度を
フィードバックして目標水量を決定し、この目標水量を
検出水量に一致させるように水量制御弁を制御する。こ
の目標水量の決定のしかたについて詳述すると、燃料制
御弁の開度が最大限度でありながら出湯温度が目標温度
より低い状況では、目標水量を減少させて水量制御弁の
開度を減少させ、出湯温度を高める。出湯温度が目標温
度を越えている状況では、目標水量を増大させて水量制
御弁の開度を増大させ、出湯温度を低める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記給湯装置では、検
出水量が一旦目標水量に達した直後に、出湯温度が目標
温度を大きく越える(オーバーシュート)。その理由の
1つは、ガス制御弁の制御(開度増大)の結果が出湯温
度の変化(上昇)として現れるまでのタイムラグにあ
る。このタイムラグのため、水量の増加過程では、常に
出湯温度が目標温度より若干低い状態が続き、ガス制御
弁の開度を増大させ続けることになる。そして、検出水
量が目標水量に到達して、出湯量の増加過程が終了して
も、ガス制御弁の開度はタイムラグの期間において増大
し続け、ガス供給が過剰になるのである。オーバーシュ
ートのもう1つ理由は、熱交換器の熱容量にある。すな
わち、給湯開始初期にはガス給湯器の熱交換器が冷えて
おり、その熱交換器の熱容量分だけ余分に熱エネルギー
を必要とする。したがって、水量,目標温度が同じであ
っても、熱交換器が十分に暖められている時に比べて、
より多くのガス量を必要とし、ひいてはガス制御弁の開
度も大きい。上記検出水量が目標水量に達した時に、こ
の熱交換器の熱容量分を補う傾向がガス量制御に残って
いて、ガス供給が過剰になるからである。
【0005】上記のオーバーシュートを出湯温度センサ
が検出すると、マイクロコンピュータは一転してガス量
を減じるようにガス制御弁を制御する。その結果、今度
はタイムラグによりガス量を減少させ過ぎてアンダーシ
ュートが生じてしまう。一般的には、この出湯温度は上
昇,下降を繰り返しながら、目標温度に収束する。しか
し、上記給湯装置では、上記ガス制御弁の他に水量制御
弁の制御も行っており、次のような不都合が生じる。上
記のように、出湯温度がオーバーシュートした時にマイ
クロコンピュータは目標水量を増加させることにより即
座に水量制御弁の開度を増大させて実際の水量を増大さ
せ、これにより、出湯温度を目標温度に戻そうとする。
その結果、その後のアンダーシュートの度合を大きくし
てしまう。また、このアンダーシュートの時には、目標
水量を減少させることにより、即座に水量制御弁の開度
を減少させて、実際の水量を減少させ、これにより、出
湯温度を目標温度に戻そうとする。その結果、2度目の
オーバーシュートの度合を大きくしてしまう。このよう
にして、ガス供給制御と水量制御を同時に実行すること
により、出湯温度のハンチングおよび出湯量のハンチン
グが生じることがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の発明
に係わる給湯装置は、図1に示すように、燃料により発
生する熱を水に伝える熱交換器2と、燃料供給量を制御
する燃料制御弁3aと、上記熱交換器2を通る配水管4
の水量を制御する水量制御弁3bと、上記配水管4から
の出湯温度を検出する出湯温度検出手段5と、上記出湯
温度と目標温度の偏差に基づき、出湯温度を目標温度に
近付けるように燃料制御弁3aの開度を制御する第1弁
制御手段6aと、目標水量を決定する目標水量決定手段
7と、配水管4中を流れる水量を検出する水量検出手段
8と、上記検出水量を上記目標水量に近付けるように水
量制御弁3bの開度を制御する第2弁制御手段6bとを
備えている。給湯装置は、さらに、上記目標水量と上記
検出水量の偏差が閾値以内であるか否かを判断する偏差
判断手段9を備えている。この偏差判断手段9で上記偏
差が閾値以内であると判断した場合、第2弁制御手段6
bは水量制御弁3bの開度をそのまま維持し、上記偏差
判断手段9で偏差が閾値を越えていると判断した場合、
第2弁制御手段6bは検出水量が目標水量に近付くよう
に水量制御弁3bの開度を制御する。上記目標水量決定
手段は、上記目標温度と出湯温度の偏差と、上記燃料制
御弁の開度の情報に基づいて、目標水量を決定し、より
詳しくは、燃料制御弁の開度が実質的に最大限度であり
ながら出湯温度が目標温度より低い状況では、目標水量
を減少させ、燃料制御弁の開度が実質的に最大限度でな
いにもかかわらず出湯温度が実質的に目標温度に達して
いる状況では目標水量を増大させる請求項2の発明で
は、請求項1に記載の給湯装置において、上記目標水量
決定手段は、上記燃料制御弁の開度が実質的に最大限度
でありながら出湯温度が目標温度より低い状況におい
て、目標水量を段階的に減少させ、燃料制御弁の開度が
実質的に最大限度でないにもかかわらず出湯温度が実質
的に目標温度に達している状況において、目標水量を段
階的に増大させることを特徴とする。請求項3の発明で
は、請求項1または2に記載の給湯装置において、初期
制御完了直後および目標温度変更直後には、上記第2弁
制御手段は、閾値判断手段の制約を受けずに検出水量が
目標水量に達するように水量制御弁の開度を制御し、こ
の目標水量は、上記目標水量決定手段により、目標温度
と、配水管に供給される水の温度と、設計上の最大熱出
力の情報とに基づいて決定されることを特徴とする。請
求項4の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の給
湯装置において、さらに、水量制御弁の全開を検出する
全開検出手段を備え、上記目標水量決定手段は、水量制
御弁の全開が検出された時の水量検出手段による検出水
量を、上記目標水量として決定することを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の
給湯装置において、さらに閾値設定手段を備え、この閾
値設定手段は、上記目標水量が多い時に上記閾値を大き
くし、目標水量が少ないときに閾値を小さくすることを
特徴とする。請求項6の発明では、請求項1〜4のいず
れかに記載の給湯装置において、さらに閾値設定手段を
備え、この閾値設定手段は、上記検出水量が多い時に上
記閾値を大きくし、検出水量が少ないときに閾値を小さ
くすることを特徴とする。請求項7の発明では、請求項
1〜4のいずれかに記載の給湯装置において、さらに閾
値設定手段を備え、この閾値設定手段は、上記目標温度
と入水温度の偏差が大きい時に上記閾値を小さくし、こ
の偏差が小さい時に閾値を大きくすることを特徴とす
る。請求項8の発明では、請求項1〜4のいずれかに記
載の給湯装置において、さらに閾値設定手段を備え、こ
の閾値設定手段は、上記出湯温度と入水温度の偏差が大
きい時に上記閾値を小さくし、この偏差が小さい時に閾
値を大きくすることを特徴とする。
【0007】
【作用】請求項1では、検出水量と目標水量の偏差が閾
値以内であれば、水量制御弁の開度をそのまま維持す
る。このように、目標水量には閾値に対応する不感帯が
あり、この不感帯内に検出水量がある場合には、水量制
御弁の開度が維持されるのである。その結果、出湯温度
を目標温度に近付ける制御が、燃料供給制御によって優
先的に行われるので、水量制御と燃料制御が同時に出湯
温度に応答することによって出湯温度がハンチングする
ような不都合を防止できるとともに、出湯量のハンチン
グも防止することができる。また、燃料制御弁の開度が
実質的に最大限度でありながら出湯温度が目標温度より
低い状況では、目標水量を減少させ、燃料制御弁の開度
が実質的に最大限度でないにもかかわらず出湯温度が実
質的に目標温度に達している状況では目標水量を増大さ
せる。これにより、出湯温度を目標温度に近付けなが
ら、最大限の出湯量を目指すことができる。
【0008】請求項2では、目標水量は、上記のいずれ
かの状況が継続している場合に時間の経過とともに段階
的に増大または減少していき、これに伴い検出水量が不
感帯から外れる。この時に水量制御弁の制御がなされ、
出湯量が変化する。このように、目標水量が時間の経過
とともに変化していくこと、および目標水量に不感帯が
設けられていることにより、水量制御は燃料供給制御に
対して遅らせることができ、上記出湯温度のハンチング
を防止できる。また、燃料制御で出湯温度を目標温度に
収束させることが可能な場合には、出湯量をいたずらに
変えなくても済み、出湯量のハンチングも確実に避ける
ことできる。
【0009】請求項3では、点火制御を含む初期制御完
了直後および目標温度変更直後に、上記第2弁制御手段
は、閾値判断手段の制約を受けずに検出水量が目標水量
に達するように水量制御弁の開度を制御するので、検出
水量を目標水量の不感帯の中央に位置させることがで
き、それ以後に検出水量が目標水量の不感帯から外れる
可能性が小さくなり、出湯温度,出湯量のハンチングの
可能性をより一層小さくすることができる。しかも、上
記目標水量は、目標温度と、配水管に供給される水の温
度と、設計上の最大熱出力の情報とに基づいて決定され
るので、最初から、出湯温度を目標温度に近付けなが
ら、実質的に最大限の出湯量を目指すことができる。
【0010】請求項4では、水量制御弁の全開が検出さ
れた時には、目標水量が検出水量となる。これにより、
全開位置でも目標水量の不感帯を設定することができ
る。請求項5〜8では、基本的に、出湯量が多くなるほ
ど閾値を大きくして、不感帯の幅を大きくするものであ
る。これは次の原理に基づく。閾値すなわち不感帯の幅
が一定であると、不感帯幅の出湯量に対する比は、出湯
量が少ない場合は大となり出湯量が多い場合には小とな
る。そのため、出湯量が少ない場合には水量制御が鈍く
なり過ぎてしまい、例えば出湯温度が目標温度に達する
のが遅くなり過ぎたり、熱出力を最大限生かしきれない
状態が長く続き過ぎる。また、出湯量が多い場合には、
水量制御が敏感になり過ぎ、不感帯の効果が薄まってし
まう。そこで、出湯量に対応して不感帯の幅を適切に決
めることにより、このような不都合を解消するのであ
る。請求項5では目標水量に対応して閾値が決定され、
請求項6では検出水量に対応して閾値を決めるものであ
り、これら目標水量,検出水量は実際の出湯量と実質的
に等しいから上記作用が得られる。請求項7,8では、
目標温度または出湯温度と入水温度との偏差が大きいほ
ど、基本的に出湯量が小さいことに着目したものであ
り、上記作用が得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図2〜図6に基づ
いて説明する。図2はガス給湯装置の概略構成を示して
いる。符号10は給湯装置のケーシングであり、ケーシ
ング10の下端にはファン11が取り付けられており、
その上端には排気口12が形成されている。ケーシング
10内には、ガスバーナ13(バーナ)と、このガスバ
ーナ13の上方に位置する熱交換器14とが収容されて
いる。ガスバーナ13は多数のバーナエレメント13a
からなる。各バーナエレメント13aでは、ガスノズル
15からのガスとファン11からの空気とが混合され、
この混合ガスの燃焼熱が熱交換器14に供給される。上
記バーナエレメント13aは、後述するように2つのグ
ループA,Bに分けられている。
【0012】上記ガスノズル15にはガス管20の下流
端が接続されている。ガス管20には、上流側から順に
3種の電磁弁すなわち主弁21、圧力比例制御弁22、
能力切換弁23a、23bが設けられている。これら弁
21,22,23a,23bは、ガス制御弁(燃料制御
弁)として提供されている。より詳しく説明すると、主
弁21はガスノズル15へのガスの供給と遮断を行うた
めの弁である。能力切換弁23a,23bは、燃焼を実
行すべきバーナエレメント13aのグループを決めるも
のであり、能力切換弁23aだけが開いた時には、Aグ
ループのバーナエレメント13aだけにガスが供給さ
れ、能力切換弁23a,23bの両方が開いた時には、
A,B2つのグループのバーナエレメント13a、すな
わちすべてのバーナエレメント13aにガスが供給され
る。圧力比例制御弁22は、ガスバーナ13への供給ガ
ス圧を決定するものである。各バーナエレメント13a
にはこの供給ガス圧にほぼ比例した量のガスが供給され
る。したがって、ガス供給を受けるバーナエレメント1
3aの数が等しい場合には、ガスバーナ13の燃焼出力
は供給ガス圧に比例し、供給ガス圧が等しい場合には、
ガスバーナ13の燃焼出力はガス供給を受けるバーナエ
レメント13aの数に比例する。ガスバーナ13の最大
燃焼出力(最大熱出力)は、主弁21が開いた状態で、
2つの能力切換弁23a,23bが開き、圧力比例制御
弁22が全開となった状態での燃焼出力を言う。ただ
し、実際の最大燃焼出力は、製造誤差,経年変化等によ
り、設計上の最大燃焼出力と若干異なる。
【0013】上記熱交換器14には配水管30が通って
いる。配水管30の入口部30aからの水は熱交換器1
4を通るときに加熱されて、出口部30bに向かう。出
口部30bには出湯栓31が接続されている。配水管3
0の入口部30aにはフローセンサ(水量検出手段)4
0と入水温度センサ45(入水温度検出手段)が設置さ
れ、配水管30の出口部30bには水量制御弁50、出
湯温度センサ60(出湯温度検出手段)が設置されてい
る。水量制御弁50の開度は、ギアモータ51(モー
タ)により制御され、その全開および全閉状態をモータ
位置から検出する位置センサ55(全開,全閉位置検出
手段)を備えている。
【0014】上記各種センサ40、45、55、60か
らの検出情報およびリモートコントローラ(目標温度設
定手段)からの目標温度情報は、コントロールユニット
70のマイクロコンピュータ71に入力される。マイク
ロコンピュータ71は、これら情報に基づいて水量制御
弁50を制御するとともに、ガス制御弁21,22,2
3a,23bを制御する。
【0015】次に、点火制御を含む初期制御の完了直後
の場合を例にとって、マイクロコンピュータ71で実行
される水量制御,ガス供給制御を、図3のタイムチャー
トを参照しながら説明する。
【0016】初期制御完了時点で、次式で示すように、
ガスバーナ13の設計上の最大燃焼出力DMAX,入水温
度TIN,目標温度TGに基づいて、仮目標水量FWSP
(リットル/分)を演算する。 FWSP’=DMAX・25/(TGーTIN) なお、上記式において、最大燃焼出力DMAXは号数であ
らわしている。「1」号は、毎分1リットルの水を25
°C上昇させることができる燃焼出力を意味する。例え
ば、入水温度TINが20°C、目標温度TGが70°
C、最大燃焼出力DMAXが24号である場合、仮目標水
量FWSP’は12リットル/分となる。本実施例では、
上記製造誤差や経年変化を考慮して、上記仮目標水量F
SP’から若干量を差し引くことにより、最終的な目標
水量FWSPを得る。この目標水量FWSPであれば、ほぼ
確実に出湯温度を目標温度にすることができる。上記差
し引くべき量は、仮目標水量FWSP’が多いほど大きく
するのが好ましく、後述する閾値と同じ値でもよい。例
えば、上記のように仮目標水量FWSP’が12リットル
/分の場合には、0.5リットル/分を差し引いて、最
終的な目標水量FWSP=11.5リットル/分を得る。
なお、差し引くべき量は仮目標水量FWSP’とは無関係
に一定であってもよい。
【0017】次に、検出水量が初期制御完了時点での水
量8.0リットル/分から上記目標水量FWSP=11.5
リットル/分になるように、水量制御弁50の開度を増
大させ出湯量を増大させる(図3(A)参照)。本実施
例では、ギアモータ51への供給電流のデューティ比を
開き方向に100%にして、水量制御弁50を最大限の
速度で開く。そして、フローセンサ40からの検出水量
FWすなわち出湯量を監視しながら、この検出水量FW
が目標水量FWSPに達した時点t0で、ギアモータ51
の電流供給を停止し、水量制御弁50の開度を維持す
る。
【0018】他方、主弁21を開き状態に維持したま
ま、出湯温度センサ60で検出された出湯温度TOUT
目標温度TGに一致させるように、圧力比例制御弁22
および能力切換弁23a,23bをPID制御する。そ
の結果として、図3(B)に示すように、出湯量の増大
に伴って供給ガス量を増大させ、燃焼出力を増大させる
ことになる。より具体的に述べると、最初は能力切換弁
23aのみ開きAグループのバーナエレメント13aだ
けで燃焼を行わせ、この状態で圧力比例制御弁22の開
度を増大させる。圧力比例制御弁22が全開に近い開度
になった時に、他方の能力切換弁23bも開き、A,B
両グループのバーナエレメント13aによる燃焼に切換
え、これと同時に圧力比例制御弁22の開度を一旦絞
る。その後で再び圧力比例制御弁22の開度を全開状態
またはこれに近い状態になるまで増大させる。
【0019】従来装置に関する説明でも述べたように、
上記圧力比例制御弁22の開度は、上記時点t0経過後
も増大する傾向がある。そのため、図3(C)に示すよ
うに、出湯温度TOUTはタイムラグΔt後に、目標温度
Gを越えてオーバーシュートする。マイクロコンピュ
ータ71は、この出湯温度TOUTのオーバーシュートに
応答して、圧力比例制御弁22の開度を絞る。この開度
絞りによる結果はさらにタイムラグΔtだけ遅れて出湯
温度TOUTに現れるが、それまで圧力比例制御弁の絞り
が続行されるため、今度は出湯温度TOUTが目標温度TG
を下回り、アンダーシュートとなる。しかし、このオー
バーシュート,アンダーシュートを繰り返しながら、出
湯温度TOUTは目標温度TGに収束する。
【0020】なお、目標温度TGが変更された時にも、
この目標温度TGと入水温度TINと最大燃焼出力DMAX
基づいて目標水量FWSPを変更し、検出水量FWが変更
後の目標水量FWSPと一致するように、水量制御弁50
のギアモータ51を制御する。目標水量FWSPは目標温
度TGが高くなると少なくなり、目標温度TGが低くなる
と多くなることは勿論である。
【0021】上記検出水量FWが一旦目標水量FWSP
達した時点(図3の例では時点t0)の後において最も
重要な点は、ガス供給制御を水量制御より優先して実行
することである。以下、詳述する。上記圧力比例制御弁
22を実質的に全開にして燃焼出力を最大にしても出湯
温度TOUTが目標温度TGに達しない時には、時間の経過
に伴って目標水量FWSPを減少させていく。また、出湯
温度TOUTが目標温度TGに達した状態で、まだ圧力比例
制御弁22の開度が実質的に全開でない場合には、時間
の経過に伴って目標水量FWSPを増大させていく。この
ように目標水量FWSPを、ガス量制御に後追いするよう
にして、決定する。上記のように目標水量FWSPを変更
させても、検出水量FWとの偏差が閾値α以内であれ
ば、ギアモータ51に電流を供給せず、水量制御弁50
の開度をそのまま維持する。換言すれば、図3(A)に
示すように、目標水量FWSPを中心として幅2αの不感
帯Xを設け、検出水量FWがこの不感帯Xにある時に
は、水量制御弁50の開度を維持する。そして、上記目
標水量FWSPが増大または減少し、検出水量FWが不感
帯Xを外れた時には、検出水量FWが目標水量FWSP
不感帯X内に入るように、(偏差が閾値α以内になるよ
うに)、ギアモータ51を制御して水量制御弁50の開
度を調節する。このように、ガス制御だけでは、出湯温
度TOUTが目標温度TGの状態で最大限の出湯量を供給で
きない場合にだけ、水量制御を遅れをもって実行するよ
うにし、過渡的状況では水量制御の寄与度を低めるか無
くすようにする。その結果、上記のガス量制御が優先さ
れて出湯温度TOUTの収束が確実に行われる。換言すれ
ば、ガス供給制御と水量制御の同時実行による出湯温度
OUTのハンチングを防ぐことができる。また、出湯量
のハンチングも防止できる。
【0022】上記閾値αすなわち不感帯の幅は、出湯量
(本実施例では、この出湯量に対応する目標水量)に応
じて決める。出湯量(目標水量)が小流量の場合は閾値
αを小さくし、出湯量(目標水量)が大流量の場合には
閾値αを大きくする。本実施例では、小流量の場合に
0.2リットル/分とし、大流量の場合に0.5リット
ル/分とする。これにより、不感帯の幅の出湯量に対す
る比を適切な範囲内にすることができ、ひいては、水量
制御の応答性を流量に拘わらず適切にすることができ
る。
【0023】次に、図4〜図6のフローチャートを参照
しながら、上記マイクロコンピュータ71で実行される
水量制御,ガス量制御のルーチンを詳しく説明する。電
源オンでこのルーチンはスタートする。ステップ101
で各種フラグのクリアを含むイニシャライズ処理を行
う。次にステップ102でフローセンサ30がオンか否
かを判断する。なお、フローセンサ30のオンとは、出
湯栓31が開いて配水管30を水が流れフローセンサ3
0で水流検出がなされたことを意味する。ステップ10
2で否定判断した場合には、ステップ103で電磁弁2
1,22,23a,23bへの電流供給を停止してガス
供給を停止し、水量制御弁50のギヤモータ51を停止
し、完了フラグをクリアにし、ステップ101に戻る。
なお、完了フラグは初期制御が完了した事実を表す。出
湯栓31が開かれた時には、ステップ102で肯定判断
し、ステップ104に進む。
【0024】ステップ104では、完了フラグがセット
されているか否かを判断する。完了フラグがセットされ
ていない時には、点火制御と初期給湯制御を含む初期制
御を実行し(ステップ105)、その後で完了フラグを
セットして(ステップ106)、ステップ107に進
む。ステップ104で肯定判断した時には、ステップ1
05,106をスキップしてステップ107に進む。ス
テップ107では、上記初期制御の直後か否かを判断す
る。肯定判断した場合には、後述する到達フラグをクリ
アし(ステップ108)、次に目標水量FWSPを演算す
る(ステップ109)。すなわち、前述したように、目
標温度TG,入水温度TIN,最大燃焼出力DMAXに基づい
て、目標水量FWSPを演算する。なお、初期制御完了後
にステップ107で否定判断した場合でも目標温度TG
の変更直後にはステップ110で肯定判断し、上記ステ
ップ108,109を実行する。
【0025】上記ステップ109で目標水量FWSPを演
算した後、ステップ111で到達フラグがセットされて
いるか否かを判断する。到達フラグは、検出水量FWが
一旦目標水量FWSPに達した事実を示す。ステップ11
1で否定判断した場合には、ステップ112で検出水量
FWが目標水量FWSPに達したか否かを判断する。ここ
で否定判断した場合には、ギアモータ51をデューティ
比100%で駆動させ水量制御弁50の開度を開き方向
または閉じ方向に変える(ステップ113)。
【0026】ステップ113実行後に、プログラムは図
5のステップ114に進み、ここで位置センサ55によ
り水量制御弁50の全開あるいは全閉が検出されたか否
かを判断する。ステップ114で肯定判断した場合、ス
テップ120でギヤモータ51を停止させる。次のステ
ップ116で目標水量FWspを検出水量FWに一致させ
るように更新する。水量制御弁50の全開は、出湯栓3
1が絞られてその開度が小さい時に起きることが多い。
この場合には、水量制御弁50を全開にしても目標水量
FWSPに到達しない。そこで、ギアモータ51への無駄
な電流供給を停止するとともに、検出水量FWを目標水
量FWSPにして全開時でも不感帯設定を可能とするので
ある。
【0027】ステップ116の実行後に、ステップ11
7の燃焼制御(ガス供給制御)に進む。また、ステップ
114で否定判断した場合には、ステップ115,11
6をスキップしてステップ117に進む。ステップ11
7では、出湯温度Toutが目標温度TGに一致するように
供給ガス量をPID制御し、ひいてはバーナでの燃焼出
力を制御する。具体的には、能力切換弁23a,23b
の開閉制御と、圧力比例制御弁22の制御を行う。
【0028】次に、ステップ118で後述する停止フラ
グがセットされているか否かを判断する。ステップ10
9で目標水量FWSPを設定した直後は、停止フラグはセ
ットされていないので、ステップ118で否定判断して
再びステップ102に戻り、さらに、ステップ102,
104で肯定判断し、ステップ107,110,11
1,112で否定判断して再びステップ113に至る。
したがって、検出水量FWが目標水量FWSPに達するま
では、ステップ113でのギアモータ51の駆動,ステ
ップ117での燃焼制御が継続される。これは、例えば
図3(A)において時点t0に達するまでの給湯制御に
相当する。
【0029】検出水量FWが目標水量FWSPに達する
と、ステップ112で肯定判断して、到達フラグをセッ
トし(ステップ119)、図5のステップ120に進
む。また、次のサイクルではステップ111で肯定判断
するので、ステップ112,119をスキップしてステ
ップ120に進む。
【0030】ステップ120〜126は、水量の不感帯
制御に用いられる閾値αを決定するためのものである。
概略的に述べると、大流量の時には閾値αを0.5リッ
トル/分とし、小流量の時には閾値αを0.5リットル
/分とする。大容量か小容量かの判断の基準レベルには
ヒステリシス特性を持たせて、閾値αのふらつきを防止
する。以下、詳述すると、ステップ120で後述する大
流量フラグがセットされているか否かを判断する。ステ
ップ112で肯定判断されてから初めてのルーチンでは
大流量フラグはセットされていないのでステップ120
では否定判断して、ステップ121に進み、ここで目標
水量FWspが10リットル/分を超えているか否かを判
断する。ステップ121で肯定判断した場合、ステップ
122で大流量フラグをセットする。次にステップ12
3で閾値αを0.5リットル/分に設定し、ステップ1
13に進む。ステップ121で否定判断した場合、つま
り流量が10リットル/分以下であると判断した場合
は、ステップ112で目標水量と検出水量の偏差に対す
る閾値をαを0.2リットル/分に設定し、ステップ1
30に進む。
【0031】また、流量が10リットル/分を一旦超え
て大流量フラグがセットされた後のルーチンではステッ
プ120で肯定判断し、次のステップ124で目標水量
が8リットル/分を超えているか否かを判断する。ステ
ップ124で肯定判断した場合、つまり一旦10リット
ル/分を超えた後で流量が減少してもまだ8リットル/
分を超えている場合は、ステップ123で閾値α=0.
5リットル/分を維持する。なお、一旦10リットルを
越えた後に8リットルに戻っても閾値を変更しないの
は、高温で出湯中の場合、蛇口のパッキンが時間ととも
に膨張し、しだいに流量が少なくなる傾向を示す場合が
あるからで、このような状態で閾値が変わることを抑え
るためにも、ヒステリスを設けているのである。ステッ
プ124で否定判断した場合、言い換えれえば、流量が
10リットル/分を越えた後に流量が8リットル/分以
下にまで減少した場合、ステップ125で大流量フラグ
をクリアし、ステップ126で上記閾値αを0.2リッ
トル/分に設定して、ステップ130に進む。
【0032】ステップ130〜135は、上記閾値αを
用いた水量制御弁50の不感帯制御のためのものであ
る。まず、ステップ130で、上記目標水量FWSPと検
出水量FWの偏差の絶対値が閾値α以内か否かを判断す
る。ステップ130で肯定判断した場合、ステップ13
1でギヤモータ51を停止させ、ステップ132で停止
フラグをセットする。この停止フラグはギヤモータ51
の停止の事実を示している。ステップ130で否定判断
した場合、ステップ133で検出水量FWが目標水量F
SPより小さいか否かを判断する。ステップ133で肯
定判断した場合、ギヤモータ51をこの偏差に基づいて
PD制御して水量制御弁50の開度を大きくする(ステ
ップ134)。ステップ133で否定判断した場合、同
様の制御により水量制御弁50の開度を小さくする(ス
テップ135)。ステップ134,135でのギアモー
タ51の制御は、ステップ130で肯定判断されるまで
続けられる。
【0033】上記水量の不感帯制御後に、前述したステ
ップ114〜116を実行し、ステップ117の燃焼制
御を実行して、ステップ118に進み、停止フラグがセ
ットされているか否かを判断する。検出水量FWが不感
帯に入っていない場合には、停止フラグはクリア状態に
あるので、ここで否定判断され、ステップ102に戻
る。その結果、ステップ134,135でのギアモータ
51の制御は、検出水量FWが不感帯に入るまで、すな
わちステップ130,ステップ118で肯定判断される
まで続けられる。
【0034】検出水量が不感帯幅に入っている時には、
停止フラグがセットされるので、ステップ118で肯定
判断され、プログラムは図6のステップ140に進む。
このステップ140で停止フラグをクリアした後、目標
水量FWSPの更新に関するステップに移行する。詳述す
ると、ステップ141で、A,B両グループのバーナー
エレメント13aにガス供給が行われている状態か否か
(すなわち能力切換弁23a,23bがともに開いてい
る状態か否か)を判断する。ここで否定判断した場合、
すなわち、Aグループのバーナーエレメント13aにし
かガス供給が行われていないと判断した場合には、目標
水量FWSPの更新は行わず、ステップ102に戻る。こ
のガス供給の状況では、出湯栓31が絞られているか、
入水温度TINと目標温度TGとの差が小さいため、水量
制御弁50が全開状態にあり、後述のステップ145,
150で目標水量FWSPを更新する必要はないからであ
る。
【0035】ステップ141で肯定判断した場合、圧力
比例制御弁22が全開の時の出力を100%として、こ
の圧力比例制御弁22の出力が98%(実質的に最大限
度の開度)より小さいか否かを判断する(ステップ14
2)。ステップ141で肯定判断した場合、つまり燃焼
出力にまだ余裕があると判断した場合、ステップ143
で出湯温度TOUTと目標温度TGの差の絶対値が1℃以内
であるか否かを判断する。ステップ143で否定判断し
た場合、つまり出湯温度TOUTが目標温度TGにほぼ収束
した状態にないと判断した場合は、ステップ102に戻
る。ステップ143で肯定判断した場合、つまり出湯温
度TOUTが目標温度TGにほぼ収束していると判断した場
合、ステップ144でt1秒(例えば1秒)待った後
に、ステップ145で目標水量FWSPを0.1リットル
/分だけ増やし、ステップ102に戻る。
【0036】ステップ142で否定判断した場合、すな
わち燃焼能力にほとんど余裕がないと判断した場合、ス
テップ146で出湯温度TOUTと目標温度TGの差の絶対
値が1℃以内であるか否かを判断する。ステップ146
で肯定判断した場合、言い換えると出湯温度TOUTが実
質的に目標温度TGに収束した状態で安定していると判
断した場合、ステップ102に戻る。ステップ146で
否定判断した場合、すなわち出湯温度が目標温度に収束
していないと判断した場合、ステップ147で圧力比例
制御弁22の出力が100%か否かを判断する。ステッ
プ147で否定判断した場合、言い換えると圧力比例制
御弁22が100パーセント出力の全開状態でない場
合、ステップ102に戻る。ステップ147で肯定判断
した場合、言い換えると圧力比例制御弁22が全開であ
る場合、ステップ148で出湯温度が目標温度に比べて
0.5℃より低いか否かを判断する。ステップ148で
否定判断した場合、ステップ102に戻る。ステップ1
48で肯定判断した場合には、ステップ149でt1
(例えば1秒)待った後に、ステップ150で目標水量
FWSPを0.1リットル/分だけ減らす。
【0037】上記のようにして、ガスバーナ13の実際
の燃焼能力をほぼ最大にして、できるだけ多くの湯を供
給するように、しかも出湯温度を目標温度に一致させる
ように、目標水量FWSPが決定される。ここで注意すべ
きは、目標水量FWSPの更新が即座に出湯量の変動に結
びつかない点である。すなわち、目標水量FWSPは上記
のように0.1リットル/分だけ増減されても、検出水
量FWが目標水量FWSPの不感帯に入っている場合に
は、ギアモータ51は駆動されず(ステップ130,1
31参照)、出湯量の変動がないからである。そして、
上記ステップ145,150が繰り返し実行されて、目
標水量FWSPの変化が時間の経過とともに大きくなる
と、検出水量FWが目標水量FWSPの不感帯から外れる
ことになり、ギアモータ51が駆動されて水量調節がな
されるのである(ステップ130,133,134,1
35参照)。総括すると、出湯温度のフィードバック制
御をガス制御だけで行い、このガス制御だけでは、でき
るだけ多くの湯を目標温度で提供するという要請に応え
られなくなった時に、目標水量を時間の経過にしたがっ
て増大させていくか減少させていき、しかも不感帯設定
によりこの目標水量に基づく水量制御を遅らせるように
したのである。
【0038】上記説明から明らかなように、ステップ1
17は第1弁制御手段を構成し、ステップ131,13
4,135は第2弁制御手段を構成し、ステップ120
〜126は閾値設定手段を構成し、ステップ116,1
45,150は目標水量決定手段を構成し、ステップ1
30は偏差判断手段を構成している。
【0039】上記閾値αは、目標水量FWSPの代わり
に、検出水量FWに基づいて決定してもよい。この場
合、ステップ121,124において、目標水量FWSP
が検出水量FWに置き換えられる。また、閾値αを図7
に示すように目標水量FWSPまたは検出水量FWに対し
てリニアに変化させてもよい。この場合、120〜12
6のステップは、図7のマップを用いた演算のステップ
で置き換えられる。
【0040】閾値αは、目標温度TGと入水温度TIN
の偏差が小さいほど大きくなるように決定してもよい。
この偏差は出湯量にほぼ反比例しているからである。こ
の場合、図5のステップ121,124を図8に示すよ
うにステップ221,224に置き換えればよい。ま
た、目標温度TGと入水温度TINの偏差の代わりに、出
湯温度TOUTと入水温度TINとの偏差を用い、この偏差
が小さいほど閾値αが大きくなるように決定してもよ
い。また、閾値αは上記いずれかの偏差と反比例するよ
うにして決定してもよい。
【0041】さらに、閾値αは目標温度または出湯温度
が高くなるほど小さく(例えば反比例に)なるように決
定してもよいし、入水温度が高くなるほど大きく(例え
ば比例に)なるように決定してもよい。さらに、閾値
は、最大燃焼出力が大きいほど大きくなるように決定し
てもよい。
【0042】なお、本発明は上記実施例に拘束されず種
々の他の様態が可能である。例えば、ガス以外の燃料を
用いた給湯装置に本発明を適用してもよい。また、上記
実施例では、燃料をバーナに供給し火炎として熱を熱交
換器に伝える例を示したが、例えば燃料を熱に変える触
媒を熱交換器表面に配することで、熱交換器で湯を作っ
てもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、目標水量にいわゆる不感帯を設け、水量制御よりも
燃料供給制御を優先させたことにより、出湯温度のハン
チングを防止できるとともに、出湯量のハンチングも防
止できる。また、出湯温度を目標温度に近付けながら、
最大限の出湯量を目指すことができる。請求項2の発明
では、最大限の出湯量を目指す際に、水量制御が燃料供
給制御よりも遅れて実行されるので上記出湯温度,出湯
量のハンチングを防止できる。請求項3の発明で、最初
に検出水量を目標水量の不感帯の中央に位置させること
ができ、それ以後に検出水量が目標水量の不感帯から外
れる可能性が小さくなり、出湯温度,出湯量のハンチン
グの可能性をより一層小さくすることができる。しか
も、最初から、出湯温度を目標温度に近付けながら、実
質的に最大限の出湯量を目指すことができる。請求項4
の発明では、水量制御弁の全開状態でも目標水量の不感
帯を設定することができる。請求項5〜8の発明では、
不感帯の幅を出湯量に応じて決めるので、水量制御の応
答性は、出湯量が変動しても鋭すぎず鈍すぎず、常に適
切なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例を示す給湯装置の概略図であ
る。
【図3】同実施例における給湯制御のタイムチャートで
ある。
【図4】同実施例のマイクロコンピュータで実行される
給湯制御ルーチンの一部を示すフローチャートである。
【図5】同ルーチンの他の部位を示すフローチャートで
ある。
【図6】同ルーチンの残部を示すフローチャートであ
る。
【図7】閾値決定の他の態様を示す図である。
【図8】閾値決定の他の態様を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
2 … 熱交換器 3a … 燃料制御弁 4 … 配水管 5 … 出湯温度検出手段 6a … 第1弁制御手段 6b … 第2弁制御手段 7 … 目標水量決定手段 8 … 水量検出手段 9 … 偏差判断手段 13 … ガスバーナ(バーナ) 14 … 熱交換器 21,22,23a,23b … ガス制御弁(燃料制
御弁) 30 … 配水管 40 … フローセンサ(水量検出手段) 45 … 入水温度センサ(入水温度検出手段) 50 … 水量制御弁 51 … ギアモータ 55 … 位置センサ(全開検出手段) 60 … 出湯温度センサ(出湯温度検出手段) 71 … マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−340049(JP,A) 特開 昭63−54553(JP,A) 特開 平3−36457(JP,A) 特開 昭63−101653(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 1/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)燃料より発生する熱を水に伝える熱
    交換器と、 (ロ)燃料供給量を制御する燃料制御弁と、 (ハ)上記熱交換器を通る配水管の水量を制御する水量
    制御弁と、 (ニ)上記配水管からの出湯温度を検出する出湯温度検
    出手段と、 (ホ)上記出湯温度と目標温度の偏差に基づき、出湯温
    度を目標温度に近付けるように燃料制御弁の開度を制御
    する第1弁制御手段と、 (ヘ)目標水量を決定する目標水量決定手段と、 (ト)配水管中を流れる水量を検出する水量検出手段
    と、 (チ)上記検出水量を上記目標水量に近付けるように水
    量制御弁の開度を制御する第2弁制御手段とを備えた給
    湯装置において、さらに、上記目標水量と上記検出水量
    の偏差が閾値以内であるか否かを判断する偏差判断手段
    を備え、この偏差判断手段で上記偏差が閾値以内である
    と判断した場合、上記第2弁制御手段は水量制御弁の開
    度をそのまま維持し、上記偏差判断手段で偏差が閾値を
    越えていると判断した場合、上記第2弁制御手段は検出
    水量が目標水量に近付くように水量制御弁の開度を制御
    し、 上記目標水量決定手段は、上記目標温度と出湯温度の偏
    差と、上記燃料制御弁の開度の情報に基づいて、目標水
    量を決定し、より詳しくは、燃料制御弁の開度が実質的
    に最大限度でありながら出湯温度が目標温度より低い状
    況では、目標水量を減少させ、燃料制御弁の開度が実質
    的に最大限度でないにもかかわらず出湯温度が実質的に
    目標温度に達している状況では目標水量を増大させるこ
    とを特徴とする給湯装置。
  2. 【請求項2】上記目標水量決定手段は、上記燃料制御弁
    の開度が実質的に最大限度でありながら出湯温度が目標
    温度より低い状況において、目標水量を段階的に減少さ
    せ、燃料制御弁の開度が実質的に最大限度でないにもか
    かわらず出湯温度が実質的に目標温度に達している状況
    において、目標水量を段階的に増大させることを特徴と
    する請求項1に記載の給湯装置。
  3. 【請求項3】 初期制御完了直後および目標温度変更直
    後には、上記第2弁制御手段は、閾値判断手段の制約を
    受けずに検出水量が目標水量に達するように水量制御弁
    の開度を制御し、この目標水量は、上記目標水量決定手
    段により、目標温度と、配水管に供給される水の温度
    と、設計上の最大熱出力の情報とに基づいて決定される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
  4. 【請求項4】 さらに、水量制御弁の全開を検出する全
    開検出手段を備え、上記目標水量決定手段は、水量制御
    弁の全開が検出された時の水量検出手段による検出水量
    を、上記目標水量として決定することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の給湯装置。
  5. 【請求項5】 さらに閾値設定手段を備え、この閾値設
    定手段は、上記目標水量が多い時に上記閾値を大きく
    し、目標水量が少ないときに閾値を小さくすることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の給湯装置。
  6. 【請求項6】 さらに閾値設定手段を備え、この閾値設
    定手段は、上記検出水量が多い時に上記閾値を大きく
    し、検出水量が少ないときに閾値を小さくすることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の給湯装置。
  7. 【請求項7】 さらに閾値設定手段を備え、この閾値設
    定手段は、上記目標温度と入水温度の偏差が大きい時に
    上記閾値を小さくし、この偏差が小さい時に閾値を大き
    くすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の給湯装置。
  8. 【請求項8】 さらに閾値設定手段を備え、この閾値設
    定手段は、上記出湯温度と入水温度の偏差が大きい時に
    上記閾値を小さくし、この偏差が小さい時に閾値を大き
    くすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の給湯装置。
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