JP2820583B2 - 給湯器の温度制御装置 - Google Patents

給湯器の温度制御装置

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JP2820583B2
JP2820583B2 JP5068293A JP5068293A JP2820583B2 JP 2820583 B2 JP2820583 B2 JP 2820583B2 JP 5068293 A JP5068293 A JP 5068293A JP 5068293 A JP5068293 A JP 5068293A JP 2820583 B2 JP2820583 B2 JP 2820583B2
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給湯器において、熱交
換器と並列のバイパス管を有し、熱交換器とバイパス管
との分岐点でバイパス管の水量のみを調節することによ
って出湯温度を制御する温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】給湯器では、バーナ等の加熱手段に加熱
される熱交換器に対してバイパス管を並列に設けて、熱
交換器側を通過する水とバイパス管側を通過する水とを
混合させて、目標の出湯温度を得るものがある。また、
この種の給湯器において、出湯温度の制御を容易にする
ために、熱交換器側の水量を一定にした状態でバイパス
管側の水量のみを調節するバイパス水量調節器(分配
器)を設けて、バイパス管側の水量を調節することによ
って、全体の給湯水量が制御でき、且つ出湯温度の制御
も同時にできるようにしたものがある。この場合、バー
ナ等の加熱量は、設定温度、給湯水量、給水温度に基づ
くフィードフォワード制御値として決定され、その際、
加熱量を決定するための基礎となる給湯水量は、熱交換
器側のみの水量ではなく、バイパス管側の水量も含めた
総水量となっている。さらに、本願発明者は、上記の給
湯器において、設定温度の変更時に速やかに出湯温度を
変更するとともに、水栓開度の変更に伴う水量変動時に
出湯温度の変動を少なくし安定した湯温が得られるよう
にするために、出湯温度を検知して、出湯温度と設定温
度との偏差に応じてバイパス管側の水量を増減させるフ
ィードバック制御するものを提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、出湯温度に基づいてバイパス管側の水量をフィード
バック制御すると、それ以前に給湯が行われていない一
般の給湯時(コールドスタート)には、バーナ、熱交換
器等の温度が低く、給湯初期の出湯温度が設定温度に対
して著しく低いために、バイパス水量調節器によってバ
イパス管側の水量が制限されて、給湯水量が少なくな
る。このため、バーナ等の加熱量は、バイパス管の水量
が制限された少ない給湯水量に基づいてバーナ等の最大
加熱能力に満たない制限された加熱量に制御されるた
め、熱交換器への加熱量が小さくなり、熱交換器の温度
の立ち上がりが悪くなる。この結果、余剰の加熱能力が
ありながら出湯温度の立ち上がりが悪くなり、バーナ等
の加熱能力に見合った十分な水量が得られるのに時間が
掛かり、例えば、シャワー使用時などにおいて目的の水
量がなかなか得られず、水量の設定に時間がかかる等の
不具合が生じ、使い勝手が悪くなる場合が生じるという
問題がある。
【0004】本発明は、出湯温度の変動が少なく、しか
も、給湯初期においては、立ち上がりに優れた給湯器の
温度制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱手段によ
り加熱される熱交換器とバイパス管とを並列接続し、前
記熱交換器と前記バイパス管との分岐点に前記バイパス
管の通過水量を調節するバイパス水量調節器が備えられ
た水加熱回路を有する給湯器の温度制御装置において、
前記水加熱回路の通水を検知する通水検知手段と、前記
水加熱回路により加熱される温水の温度を設定する温度
設定手段と、前記水加熱回路へ供給される水の給水温度
を検知する給水温度検知手段と、前記水加熱回路から流
出する温水の温度を検知する出湯温度検知手段と、前記
水加熱回路へ供給される水の水量を検知する水量検知手
段と、前記温度設定手段により設定された設定温度と前
記給水温度検知手段により検知される給水温度との偏差
に基づいて、前記加熱手段の最大加熱能力において加熱
可能な前記水加熱回路の最大水量基準値を算出する水量
基準値算出手段と、前記設定温度と前記出湯温度との偏
差に比例した水量補正値を算出する手段であって、前記
通水検知手段が前記水加熱回路の通水を検知し、且つ、
前記出湯温度検知手段により検知される出湯温度が前記
温度設定手段により設定された設定温度に対して一定温
度だけ低い所定温度以上の場合に、前記水量補正値の算
出を開始し、前記通水検知手段が通水停止を検知してか
ら所定時間後に前記水量補正値の算出を終了する水量補
正値算出手段と、前記水量基準値算出手段の前記最大水
量基準値と前記水量補正値算出手段の前記水量補正値と
の和に基づいて前記バイパス水量調節器を制御する水量
制御手段と、前記水加熱回路の通水を検知する前記通水
検知手段の通水検知時に前記加熱手段による加熱を行
い、前記水量検知手段により検知される給水水量、前記
設定温度、前記給水温度に基づいて前記加熱手段の加熱
量を制御する加熱制御手段とを具備することを技術的手
段とする。
【0006】
【作用】本発明では、それ以前に給湯が行われていない
一般の給湯時(コールドスタート時)に、使用者が給湯
栓を開くなどして給湯が開始されて、通水検知手段によ
って水加熱回路の通水が検知されると、温度設定手段に
より設定された設定温度、給水温度検知手段により検知
される給水温度、水量検知手段により検知される給水水
量に基づいて制御された加熱量で、加熱手段による加熱
が開始される。このとき、加熱手段の最大加熱能力にお
いて加熱可能な水加熱回路の最大水量基準値が、設定温
度と給水温度との偏差に基づいて水量基準値算出手段に
よって算出される。しかし、加熱開始の初期において
は、熱交換器は加熱されてまもないためその温度は低
く、出湯温度は設定温度に対して十分高くなっておら
ず、設定温度に対して一定温度だけ低い所定温度以上に
は達してしないため、水量補正値算出手段による水量補
正値の算出は開始されない。従って、バイパス管の水量
は、パイパス水量調節器によって、最大水量基準値のみ
に対応した水量に制御されるため、水加熱回路には、加
熱手段の最大加熱能力に応じた最大限の水が通過し、こ
のとき加熱手段の加熱量は、水加熱回路を通過する水量
に対応した最大加熱能力が得られる。従って、熱交換器
は、加熱手段の最大加熱能力で加熱され、出湯温度の立
ち上がりが遅れることがない。
【0007】従って、加熱手段は加熱開始時からその最
大加熱能力で加熱を行うため、熱交換器に与えられる熱
量が多くなり、その結果、出湯温度の立ち上がりがよ
く、しかも、その際の水量が、著しく低下することがな
く、十分な水量が得られる。給湯が継続され、熱交換器
の温度が十分に上昇して、それとともに、水加熱回路を
通過する水の温度が上昇して、その出湯温度が所定温度
以上になると、水量補正値算出手段による水量補正値の
算出が開始される。このとき、出湯温度は設定温度より
低く、水量補正値は負の値になるため、バイパス管を通
過する水量が少なくされて、水加熱回路を通過する水量
は減少し、このとき、出湯温度に対して一定温度差まで
上昇していた出湯温度は、水量の減少とともに速やかに
設定温度に達する。この場合、水加熱回路を通過する
量が一時的に減少するが、熱交換器の温度が十分に高く
なっているため、その後まもなく設定温度と出湯温度と
の偏差がなくなり、水量補正値が負の値から0へ変化す
るため、水量は、加熱手段の最大加熱能力に応じた最大
水量基準値へと増大する。
【0008】この給湯中に、使用者が水栓の開度を変更
して、給湯水量が変化した場合には、出湯温度が一時的
に変化するが、算出される水量補正値が給湯水量の変化
に応じて変化し、新たな水量補正値の変化分に相当して
バイパス管の通過水量が変更されるため、出湯温度は速
やかに設定温度に戻り、このとき、加熱手段の加熱量の
急激な変更が必要ないため、安定した出湯温度が速やか
に得られる。また、同様に、設定温度が変更された場合
においても、設定温度と給水温度との偏差が変化するこ
とによって水量補正値が変更されて、バイパス管の通過
水量が速やかに変更されるため、出湯温度は新たな設定
温度に速やかに変更され、このとき、加熱手段の加熱量
の急激な変更を伴わないため、出湯温度が不安定になら
ない。
【0009】一方、給湯が停止されたとき、給湯の継続
時間が十分長く、出湯温度が設定温度に対して一定温度
だけ低い所定温度以上に達している場合には、水量補正
値算出手段は、給湯停止後に所定時間が経過するまで
は、出湯温度に関係なく、継続して水量補正値を算出す
る。このとき、水加熱回路の通水が停止しているため、
水加熱回路では熱交換器に残存する熱により出口温度は
設定温度より高くなる場合があり、そのときの水量補正
値は正の値となる。前回の給湯が停止した後、所定時間
が経過するまでに、再び給湯を行った場合には、バイパ
ス水量調節器は、上記給湯停止後の水量補正値の算出結
果によって、熱交換器を通過する水量に対してバイパス
水量を多くするように作動するため、出湯温度は速やか
に低下し、過剰加熱された湯水が流出することがない。
【0010】給湯停止後、所定時間以上が経過した場合
には、補正値算出手段は水量補正値の算出を終了し、こ
れ以降、再給湯が行われても、水量調節器は最大水量基
準値のみに基づいて制御される。この場合、水加熱回路
の一部のみに熱が残存していて、熱交換器の出口付近の
温度のみが給水温度に対して多少高くなっていても、加
熱停止後に十分な時間が経過しており、水加熱回路を通
過する水の温度を上昇させるには不十分であるため、全
く問題がなく、逆に、残存熱による水量補正値が算出さ
れないため、立ち上がりがよくなる。
【0011】
【発明の効果】本発明では、水加熱回路のバイパス管を
通過するバイパス水量を調節するバイパス水量調節器
を、水量基準値算出手段の最大水量基準値と水量補正値
算出手段の水量補正値との和によって制御し、しかも、
水量補正値算出手段の水量補正値の算出を、通水検知手
段が水加熱回路の通水を検知し、且つ、出湯温度検知手
段により検知される出湯温度が設定温度より一定温度だ
低い所定温度以上の場合に開始し、通水検知手段が水
加熱回路の通水を検知していても所定温度以下の場合に
は行わないため、コールドスタートでは、加熱手段を最
大加熱能力で加熱開始させることができ、出湯温度の立
ち上がりを損なうことなく、速やかに出湯温度を上昇さ
せることができる。また、水量補正値算出手段による水
量補正値の算出が開始された場合には、通水検知手段が
通水停止を検知してから所定時間後に算出を終了するた
め、一旦給湯を止めた後に、短時間で再び給湯を再開す
る場合などに、過剰加熱された温水が出湯することがな
い。 さらに、給湯中においては、設定温度の変更が行わ
れた場合には、この変更に伴って出湯温度と設定温度と
の偏差が変化することから、その偏差の変化によって水
量補正値が直ちに変更されて、バイパス水量が変更され
るため、出湯温度の変動を小さくすることができる。
た、給湯水量の変更が行われた場合には、この変更に伴
って一時的に出湯温度が変化するが、出湯温度と設定温
度との偏差が変化することから、その偏差の変化によっ
て水量補正値が直ちに変更されて、バイパス水量が変更
されるため、出湯温度が一時的に変化しても、速やかに
出湯温度を設定温度に変更することができる。従って、
出湯温度の変動を小さくすることができる。
【0012】
【実施例】次に本発明を図に示す実施例に基づいて説明
する。図1は、追焚き機能付きガス給湯器における給湯
部1のみを示す。図1において、給水管10は、分配器
11を介して熱交換器12およびバイパス管13と連通
し、熱交換器12の下流側とバイパス管13とが合流し
て出湯管14と接続されており、以上により本発明の水
加熱回路が構成されている。
【0013】分配器11は、弁体の回動角度に応じて熱
交換器12の水量およびバイパス管13の水量を調節す
る水量調節器であって、回動角度と熱交換器12の水量
およびバイパス管13の水量と出湯管14の総水量との
関係は、図2に示すとおり、0〜90度では、熱交換器
12の水量のみが回動角度に応じて増加し、バイパス管
13の水量はほぼ全閉状態として死水をなくすために設
定された微量水量(0.5リットル/分)に固定され、
90〜270度では、熱交換器12の水量は90度にお
ける水量で一定になり、バイパス管13の水量のみが回
動角度に応じて増加するように設定されている。ここ
で、分配器11は、ステッピングモータによって駆動さ
れ、上記のとおり設定される各水量に対応した回動角が
演算によって与えられると、その回動角に対応したステ
ップ数だけ駆動される。
【0014】これによって、バイパス管13の水量に対
する熱交換器12の水量の比(バイパス比)は、図3に
示すとおり、0〜90度では、角度に応じて微小減少
し、90〜270度では、角度に比例して増加する。な
お、15は水量センサ、16は給水温サーミスタ、17
は水ガバナ、18は熱交換器出口サーミスタ、19は出
湯温サーミスタである。
【0015】熱交換器12を加熱するための加熱手段
は、燃料管20に備えられた比例弁21により供給され
る燃料ガス量が制御される2連のバーナ22、23から
なり、また、燃料管20から分岐して各バーナ22、2
3へ燃料ガスを供給する分岐燃料管24、25には、各
バーナ22、23の燃焼をそれぞれ制御する小電磁弁2
6、27が備えられている。なお、28は燃焼用空気を
供給する送風機、29は元電磁弁、30はイグナイタの
点火用電極、31は着火検知のためのフレームロッドで
ある。
【0016】以上の構成からなる給湯部1は、図示しな
い追焚き部とともに、制御装置40により制御される。
制御装置40は、バーナ22、23の燃焼制御と、分配
器11による水量制御とを行い、これらの制御の組合せ
によって出湯温度制御を行う。
【0017】燃焼制御では、水量センサ15による通水
検知に応じてバーナ22、23の点消火制御を行うとと
もに、図示しないリモコンによる設定温度Tset 、給水
温サーミスタ16に検知される給水温度Tin、水量セン
サ15に検知される水量とからバーナ22、23の加熱
量のフィードフォワード制御量を演算して、各小電磁弁
26、27を開閉制御するとともに、比例弁21の開度
および送風機28の回転数を制御する燃焼量制御を行
う。また、出湯温度Tout が設定温度Tset に達した後
には、出湯温度Tout に基づいたフィードバック制御量
の一部をフィードフォワード制御量に加算した燃焼量制
御を行う。
【0018】水量制御では、設定温度Tset 、給水温度
Tin、バーナ22、23の最大加熱能力によって最大水
量基準値Lffを算出する基準値算出と、設定温度Tset
と出湯温度Tout の偏差から水量補正値Lp を算出する
補正値算出とを行い、さらにこれらによって算出された
最大水量基準値Lffと水量補正値Lp との和を最大水量
値Lとしてその水量に応じた回動角度に分配器11を制
御する。基準値算出は、水加熱回路の水量が設定温度T
set に対して加熱能力を越えないようにするための最大
水量基準値Lffを決めるもので、次のとおり、
【数1】Lff=(OPmax ×a)/(Tset −Tin) の演算式によって求める。(但し、OPmax はバーナ2
2、23の最大加熱量、aは設定温度Tset によって決
まる係数である。
【0019】補正値算出は、給湯中に使用者が水栓を操
作して水量が変化した場合に出湯温度の変動を防止する
とともに、設定温度が変更された場合に出湯温度の安定
性を向上させるために行うもので、水量補正値Lpを、
【数2】 Lp=p1×Lff×(To −Tset )/(Tset −Tin) の演算式によって求める。(但し、p1は定数項であ
り、To は出湯温サーミスタ19に検知される出湯温度
Tout によってTo =Tout −温度補正量(℃)で決ま
る値である。なお、この数式2は、給水温度Tinが設定
温度Tset に対して、Tset −Tin≧10℃の場合に限
って用いられる。)給湯中に使用者が水栓を操作した場
合には、水栓の操作によって水加熱回路の水量が変化す
ると、この水量変化に伴って加熱量の制御量が変更され
るが、熱交換器12で加熱される湯温はすぐには変化し
ないため、出湯温度Tout の変化が現れる。数式2で
は、出湯温度Tout に応じて決まる値To が含まれてい
るため、給湯中に使用者が水栓を操作して水量が変化し
た場合には、水量補正値Lpが数式2により変化する。
同様に、数式2から明らかなとおり、設定温度Tset が
変更された場合にも、水量補正値Lpが数式2により変
化する。この補正値算出は、コールドスタートにおい
て、できるだけ速く設定温度の温水が得られるようにす
るために、出湯温度が設定温度に達するまでの過渡期に
おいては、上記数式2による水量補正値Lpの算出に制
限を設けて、出湯温度Tout が、Tout <Tset −1の
間は、水量補正値Lp=0とし、Tout ≧Tset −1を
満たした時点で、上記数式2による水量補正値Lpの算
出を開始する。また、止水に伴う消火動作後は、約8分
経過するまでのポストパージの期間は、継続して数式2
による水量補正値Lpの算出を行い、約8分経過後は、
水量補正値Lp=0として水量制御を行う。
【0020】なお、上記の数式2における温度補正量
は、以下の条件が全て満たされた場合に限って出湯温度
Tout を適温設定時における止水中の熱交換器12内の
湯温測定試験の結果に基づいて補正するために求められ
るものであって、図4に示すとおり、消火後約30秒以
降は、次の数式3により算出される最大補正量を補正量
とし、消火後約30秒までは、その経過時間に応じて消
火時を0として数式3の最大補正量を比例配分して求め
る。条件消火検知状態、条件ポストパージ中(消火
後約8分間)、条件消火後に設定温度の変更がないこ
と、条件Tout >(Tset −Tin)×A+Tin(但し
A=0.0〜1.0)であること。
【数3】最大補正量=(Tset −Tin)×C+D (但し、C=1/40、D=1.0)
【0021】本実施例では、上記のとおり、水量補正値
Lp の算出に制限を設けているが、出湯温度Tout が設
定温度Tset より低い場合には、最大水量値Lにおける
水量補正値Lp 成分によって最大水量値Lが小さくな
り、水量が制限された後に、出湯温度Tout の上昇に伴
って最大水量値Lが大きくなり、水量が次第に多くなる
水量の漸増現象が生じる虞があるため、給湯初期におけ
る水量の漸増現象を防止し、水量の安定性を得るため
に、以下に示すのとおり、算出された水量補正値Lp に
関係なく、最大水量基準値Lffに応じて最大水量値Lの
最低値を制限するようにしている。 L=11〔リットル/分〕 (L<11<Lffの場合) L=Lff〔リットル/分〕 (L<Lff<11の場合) これによって、最大水量値Lが、最大水量基準値Lffに
対して極端に少なくなることがなくなり、漸増する給湯
水量を少なくすることができる。
【0022】本実施例では以上のとおり燃焼制御および
水量制御を行うことにより、図5に示すとおり、分配器
11の回動角度に対して出湯温度Tout が一義的に決ま
る。なお、以上の説明においては、上記の算出による最
大水量値L以上の水量が水栓から流出するように水栓が
開放されることを前提として説明したが、水栓から流出
する水量が、最大水量値Lに満たない場合においても、
出湯温度Tout は分配器11の回動角度に対応したもの
になる。
【0023】次に本実施例の給湯部1の作動を図6を参
考に説明する。使用者が水栓を開いて水加熱回路を通過
する給湯水量が点火水量に達すると(ステップS1にお
いてYES)、元電磁弁29、小電磁弁26、27が開
き、比例弁21が点火開度に制御されてバーナ22、2
3が点火され、加熱制御が開始される(ステップS
2)。一方、水量制御として、給水温サーミスタ16で
検知される給水温度Tin、設定温度Tset 、バーナ2
2、23の最大加熱能力から最大水量基準値Lffが算出
される。出湯温度Tout が設定温度Tset に対して、T
out >Tset −1℃の関係である間は、数式2による水
量補正値Lp の算出は行われず、水量補正値Lp はLp
=0とされて、最大水量基準値Lffがそのまま最大水量
値Lとして分配器11が制御される。
【0024】出湯温度Tout が上昇して、Tout ≧Tse
t −1℃の関係になると(ステップS3においてYE
S)、数式2による水量補正値Lp の算出が開始され
(ステップS4)、以後、算出された水量補正値Lp と
最大水量基準値Lffとの和による最大水量値Lに基づい
て分配器11が制御される。従って、出湯温度Tout
が、Tout =Tset −1℃になった時点で、バイパス管
13の水量が減少するため、出湯温度Tout は設定温度
Tset に達し、その後は、徐々に水量が最大水量値Lま
で増加する。給湯中に、設定温度Tset が変更された
り、水栓の操作によって水量が変化して、出湯温度Tou
t が変動しても、その温度変化に対応して直ちに分配器
11の回動角度が変更されるため、出湯温度Tout の変
動は最小限に抑えられ、安定した湯温が得られる。
【0025】水栓が閉じられ、水量が消火水量以下にな
ると(ステップS5においてYES)、燃焼制御が終了
し、各電磁弁が閉じられてバーナ2、23の燃焼が停止
する(ステップS6)。その後は、約8分タイマが作動
を開始し(ステップS7)、その動作中に送風機28の
みが作動するポストパージが約8分間行われる。数式2
による水量補正値Lp の算出が行われた場合、この約8
分タイマが作動している間は(ステップS8においてN
O)、数式2による水量補正値Lp の算出が継続して行
われ、この間に、再給湯が行われた場合には、水量補正
値Lp と最大水量基準値Lffとの和による最大水量値L
に基づいて、分配器11が制御される。
【0026】約8分タイマの計時が終わると(ステップ
S8においてYES)、送風機28によるポストパージ
が終了し、このとき、数式2による水量補正値Lp の算
出が行われている場合には、その算出動作も終了する
(ステップS9)。従って、この後、再給湯が行われた
ときには、最大水量基準値Lffのみによる最大水量値L
に基づいて分配器11が制御されるため、バイパス管1
3の水量が出湯温度Tout に基づいて制限されることが
なく、確実に最大水量値Lの水量が水加熱回路を通過す
ることになり、この水量に応じた加熱制御が行われるた
め、バーナ22、23の加熱能力が制限されることがな
く、十分大きな加熱能力で熱交換器12を加熱できる。
この結果、加熱の立ち上がりがよくなる。
【0027】以上のとおり、本実施例では、加熱開始初
期において、水量が、バーナ22、23の最大加熱能
力、設定温度Tset 、給水温度Tinに基づいて決まる最
大水量値Lに維持され、それより少なくなることがない
ため、バーナ22、23の燃焼量を最大燃焼量にするこ
とができる。従って、給湯初期における熱交換器12に
対する加熱量が大きくなり、図7に示すとおり、出湯温
度Tout の立ち上がりがよく、短時間で設定温度Tset
の湯水が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の追焚き機能付きガス給湯器の
要部を示す部分概略図である。
【図2】本発明の実施例における分配器の回動角度と熱
交換器側水量、バイパス管側水量および全水量の関係を
示す特性図である。
【図3】本発明の実施例における分配器の回動角度と熱
交換器側水量に対するバイパス管側水量との関係を示す
特性図である。
【図4】本発明の実施例における水量補正値Lp の算出
に用いられる温度補正量を説明するための図である。
【図5】本発明の実施例における分配器の回動角度と出
湯温度との関係を示す特性図である。
【図6】本発明の実施例の作動を説明するための流れ図
である。
【図7】本発明の実施例の効果を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 給湯部(給湯器) 11 分配器(バイパス水量調節器) 12 熱交換器(水加熱回路) 13 バイパス管(水加熱回路) 15 水量センサ(通水検知手段、水量検知手段16 給水温サーミスタ(給水温度検知手段) 19 出湯温サーミスタ(出湯温度検知手段) 22、23 バーナ(加熱手段) 40 制御装置(温度制御装置、加熱制御手段、水量
準値算出手段、水量補正値算出手段、水量制御手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段により加熱される熱交換器とバ
    イパス管とを並列接続し、前記熱交換器と前記バイパス
    管との分岐点に前記バイパス管の通過水量を調節するバ
    イパス水量調節器が備えられた水加熱回路を有する給湯
    器の温度制御装置において、前記水加熱回路の通水を検知する通水検知手段と、 前記水加熱回路により加熱される温水の温度を設定する
    温度設定手段と、 前記水加熱回路へ供給される水の給水温度を検知する給
    水温度検知手段と、 前記水加熱回路から流出する温水の温度を検知する出湯
    温度検知手段と、 前記水加熱回路へ供給される水の水量を検知する水量検
    知手段と、 前記温度設定手段により設定された設定温度と前記給水
    温度検知手段により検知される給水温度との偏差に基づ
    いて、前記加熱手段の最大加熱能力において加熱可能な
    前記水加熱回路の最大水量基準値を算出する水量基準値
    算出手段と、 前記設定温度と前記出湯温度との偏差に比例した水量補
    正値を算出する手段であって、前記通水検知手段が前記
    水加熱回路の通水を検知し、且つ、前記出湯温度検知手
    段により検知される出湯温度が前記温度設定手段により
    設定された設定温度に対して一定温度だけ低い所定温度
    以上の場合に、前記水量補正値の算出を開始し、前記通
    水検知手段が通水停止を検知してから所定時間後に前記
    水量補正値の算出を終了する水量補正値算出手段と、 前記水量基準値算出手段の前記最大水量基準値と前記水
    量補正値算出手段の前記水量補正値との和に基づいて前
    記バイパス水量調節器を制御する水量制御手段と、 前記水加熱回路の通水を検知する前記通水検知手段の通
    水検知時に前記加熱手段による加熱を行い、前記水量検
    知手段により検知される給水水量、前記設定温度、前記
    給水温度に基づいて前記加熱手段の加熱量を制御する加
    熱制御手段と を具備することを特徴とする給湯器の温度
    制御装置。
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