JP3834352B2 - 複合給湯器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯機能と風呂機能、給湯機能と暖房機能等、給湯機能とそれ以外の燃焼機能を備えた複合給湯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5には、給湯機能と風呂機能とを備えた複合給湯器のモデル例が示されている。同図において、器具は給湯燃焼室31および風呂燃焼室32を有し、両燃焼室31,32に共通の排気口42が設けられている。燃焼室31の下方側には給湯バーナ11が、風呂燃焼室32の下方側には風呂バーナ12がそれぞれ配置されており、給湯バーナ11および風呂バーナ12の下方側には両者に共通の給排気用の燃焼ファン10が配置され、燃焼ファン10にはファンの回転情報を検出するファン回転検出センサ45が配設されている。給湯バーナ11と風呂バーナ12にはガス供給通路34を介して燃料ガスが分配供給されている。ガス供給通路34には、通路の開閉を行う電磁弁35と、バーナへのガス供給量を開弁量によって制御する比例弁22と、給湯バーナ11のガス供給用となる通路の開閉を行う電磁弁50と、風呂バーナ12のガス供給用となる通路の開閉を行う電磁弁49とが組み込まれている。また、給湯バーナ11および風呂バーナ12の上方側にはそれぞれ燃料ガスの点火を行うイグナイタ電極26,27、バーナの火炎を検出するフレームロッド電極28,29が配設されている。
【0003】
給湯燃焼室31の上方側には給湯熱交換器13が、風呂燃焼室32の上方側には風呂熱交換器14がそれぞれ配置されており、給湯熱交換器13の入側には給水管15が接続され、給湯熱交換器13の出側には給湯管16が接続されている。風呂熱交換器14は往管18の途中に介設されており、往管18の一端は浴槽39のアダプタ24に、他端は循環ポンプ36の吐出口側にそれぞれ接続されている。循環ポンプ36の吸込口側には流水スイッチ33および風呂温度検出用のサーミスタ38を介装した戻り管17の一端が接続され、戻り管17の他端は浴槽39のアダプタ24に接続されている。また、給湯管16と戻り管17とは注湯制御弁19および浴槽水位検出用の水位センサ(圧力センサ)43を介設したバイパス管25によって連接されている。
【0004】
また、給水管15には、入水流量を検出する流量センサ20と、入水の流量を開弁量によって可変調整する水量調整手段(水量調整弁)21とが介設されており、給湯管16の途中には給湯温度検出用の出湯サーミスタ37が、給湯管16の出口側には給湯栓23が設けられている。
【0005】
この種の器具には制御装置40が設けられており、この制御装置40には、通常、給湯温度の設定や、風呂温度の設定や、浴槽水位の設定や、設定温度や設定浴槽水位の表示等を行うリモコンが接続されている。
【0006】
制御装置40は、シーケンスプログラムに従って、リモコンからの出力信号や、流量センサ20やサーミスタ37,38等の各種のセンサのセンサ出力に基づき、比例弁22や水量調整手段21の開弁量制御や、電磁弁35,49,50や注湯制御弁19の開閉制御や、循環ポンプ36の駆動制御等を行い、湯張りや追い焚きや給湯等の器具運転動作の制御を行う。
【0007】
例えば、給湯管16の先端側に設けられる給湯栓23が開けられると、給水管15
から水が入り込み、この水の流れが流量センサ20により検出されたときに、制御装置40は、燃焼ファン10を回転し、電磁弁35,50と比例弁22を開け、イグナイタ電極26を駆動して給湯バーナ11の点火を行う。そして、フレームロッド電極28が炎を検知したことを確認して、出湯温度が設定温度になるように、比例弁22の開弁駆動電流を可変してガス供給量(比例弁22の開弁量)の制御や、このガス供給量に見合う空気を供給すべく燃焼ファン10の回転制御や、水量調整手段21による給湯の流量制御等を行う。
【0008】
湯の使用が終わって給湯栓23が閉められると、給湯熱交換器13への通水が停止し、流量センサ20からの信号により水の流れの停止が検出されたときに、電磁弁35,50が閉じられ、給湯バーナ燃焼が停止し、その後、燃焼室内の排気ガスの排出がほぼ終了するポストパージ期間が経過したときに、燃焼ファン10の回転が停止され、次の出湯に備えられる。
【0009】
また、湯張り時には、注湯制御弁19を開け、上記同様に給湯熱交換器13で水を温め、この湯をバイパス管25を介して風呂側に供給し、戻り管17を通る経路と往管18を通る経路との2経路で浴槽39に落とし込み、水位センサ43が設定浴槽水位を検出したときに注湯制御弁19を閉じ、電磁弁35,50を閉じて給湯バーナ11の燃焼を止め、湯張り動作を終了する。
【0010】
追い焚き時には、循環ポンプ36を駆動し、浴槽39内の湯水を戻り管17から往管18を通り浴槽39に戻る循環通路で循環させ、浴槽39内の湯水を攪拌し、流水スイッチ33で流水が検出されたときに、燃焼ファン10を回転し、電磁弁35,49と比例弁22を開け、イグナイタ電極27を駆動して風呂バーナ12の点火を行う。そして、サーミスタ38で設定の風呂温度が検出されたときに、電磁弁35,49を閉じ風呂バーナ12の燃焼を止め、循環ポンプ36を停止し、追い焚きの動作を終了する。
【0011】
なお、本明細書中では、給湯バーナ11がバーナ燃焼する動作を給湯機能の動作とし、風呂バーナ12がバーナ燃焼する動作を風呂機能の動作として区別する。
【0012】
また、給湯機能と風呂機能とを備えた複合給湯器として、図6に示すように、給湯バーナ11と風呂バーナ12とにそれぞれ個別の燃焼ファン10a,10bが設置されている構成のものもある。このように、バーナ11,12のそれぞれに個別の燃焼ファン10a,10bが設置されている器具では、排気ガスの逆流を防止する点から、どちらか一方のバーナの燃焼が行われ、他方のバーナの燃焼が停止しているときにも、燃焼中のバーナ側の燃焼ファンと共に燃焼停止中のバーナ側の燃焼ファンを回転させ、排気ガスが燃焼停止側の燃焼室の上側から下側に逆流するのを防止している。なお、図6の器具構成は前述した図5の器具構成と同様であるのでその説明は省略する。
【0013】
また、図5および図6の複合給湯器は、給湯バーナ11と風呂バーナ12とに共通の比例弁22が設けられている構成のものであったが、給湯バーナ11と風呂バーナ12とにそれぞれ別個の比例弁が設けられる構成の複合給湯器もある。
【0014】
ところで、給湯栓23の閉栓後つまり給湯停止後、給湯熱交換器13内に残留した湯は、図3の実線カーブAに示すように、止湯後すぐに後沸き(給湯熱交換器13に保有されている熱量が給湯熱交換器13に残留している湯に伝わって湯温が上昇する現象)によって設定給湯温度より高い湯温(オーバーシュート)の湯となるが、給湯熱交換器13の冷却(保有熱量の喪失)に伴い残留湯は冷却を始め、後沸き時間経過後には設定給湯温度より低い湯温(アンダーシュート)の湯となり、その後も徐々に冷めて行く。
【0015】
上記のことから、給湯停止後すぐに再出湯が行われるときには上記残留湯によるオーバーシュートの湯が出る。また、給湯停止後、例えばT分後(例えば5分後)という長い時間が経過してから再出湯が行われると、給湯熱交換器13のアンダーシュートの残留湯が出湯する。このように、給湯燃焼停止後、再出湯までの時間の経過に応じてオーバーシュートやアンダーシュートの湯が短時間ではあるが最初に出湯し続け、その後設定給湯温度の湯が出るために、湯の使用者に湯温変動の不快感を与えてしまうという問題がある。
【0016】
そこで、本出願人は、再出湯湯温の安定化を行う機能(以下、Q機能と記す)を提案(未公開)している。例えば、図3の実線カーブAに示すような給湯停止後における給湯熱交換器13の残留湯の温度特性を演算や実験等により推定検出して予め制御装置40に与えておき、再出湯開始時に、上記推定温度特性に基づいた湯温の降下量Δkをより早く補償するために立ち上げガス量を増加し、Q機能を行うようにしている。
【0017】
また、通常、器具には、図4に示すように、再出湯のガス量立ち上げ時に給湯バーナ11の着火標準時間Δtf が設けられており、さらに、バーナ着火直後に、ガス量立ち上げタイミング時間(余裕時間)Δtが設けられ、このガス量立ち上げタイミング時間Δtの経過時にガス量を立ち上げている。本出願人は、タイミング時間Δtを前記湯温の降下量Δkの大きさに応じて可変しQ機能を行うことも提案している(未公開)。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上記複合給湯器に用いられた提案のQ機能の方式は、給湯機能のみの単機能給湯器を想定しており、再出湯待機中(Q機能待機中)に風呂機能が動作することは考慮されていなかった。例えば、図5に示すような複合給湯器において、再出湯待機時間中に風呂機能が動作し燃焼ファン10が回転駆動すると、風呂燃焼室32だけでなく給湯燃焼室31内にも通風が生じ、この通風により、給湯熱交換器13内の残留湯の冷却が促進されて、図3に示すような給湯熱交換器13内の残留湯の温度特性Aが変動してしまい、上記提案のQ機能の方式ではQ機能が達成できないという問題がある。
【0019】
また、給湯バーナ11が大型でその保有熱量が大きい場合には、給湯停止直後に風呂機能が動作すると、上記通風により給湯バーナ11の保有熱が給湯熱交換器13に伝わり、給湯熱交換器13内の残留湯が加熱され、上記同様に給湯熱交換器13内の残留湯の温度特性が変動してしまい、同様に、提案の方式ではQ機能を達成できないという問題がある。
【0020】
上記のように、複合給湯器においては、再出湯待機中に風呂機能が動作し燃焼ファン10がファン回転駆動すると、図3の実線カーブAに示すような湯温の温度特性が変動してしまい、Q機能を行っているにもかかわらず、再出湯時に、アンダーシュートやオーバーシュートの湯が出湯し、湯の使用者に湯温変動の不快感を与えてしまうという問題がある。
【0021】
また、図6に示すような複合給湯器においても、前記の如く、再出湯待機中に風呂機能が動作すると排気ガスの逆流を防止する点から風呂側の燃焼ファン10bだけでなく、給湯側の燃焼ファン10aも駆動しなければならないので、上記同様の問題が生じてしまう。
【0022】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、再出湯待機中(Q機能待機中)に風呂機能が動作しても、再出湯の際に湯温変動の少ない湯を供給する複合給湯器を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のように構成されている。すなわち、第1の発明は、給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯機能用の給湯バーナと、給湯以外の他機能燃焼を行う他機能バーナと、前記給湯バーナ燃焼と他機能バーナ燃焼の給排気を行う共通の又は個別の燃焼ファンとを備え、給湯バーナの排気ガスと他機能バーナの排気ガスとが共通の排気口から排出されるタイプの複合給湯器において、給湯バーナの燃焼停止時から再出湯燃焼開始時までの再出湯待機時間を計測する待機時間計測手段と、再出湯待機時間中の他機能バーナの燃焼動作時間を計測する他機能動作時間計測手段と、この他機能動作時間計測手段によって計測される他機能動作時間中における前記共通の燃焼ファン又は給湯機能側燃焼ファンのファン回転量情報に基づき給湯熱交換器の直接的又は間接的な保有熱喪失量を推定検出する喪失熱量推定検出部と、前記喪失熱量推定検出部によって推定検出される給湯熱交換器の保有熱喪失量の大きさに応じて再出湯開始時の給湯バーナの立ち上げガス量を段階的又は連続的に増加補正する立ち上げガス量補正部とを有することを特徴として構成されている。
【0024】
第2の発明は、給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯機能用の給湯バーナと、給湯以外の他機能燃焼を行う他機能バーナと、前記給湯バーナ燃焼と他機能バーナ燃焼の給排気を行う共通の又は個別の燃焼ファンと、給湯量を可変調整する水量調整手段とを備え、給湯バーナの排気ガスと他機能バーナの排気ガスとが共通の排気口から排出されるタイプの複合給湯器において、給湯バーナの燃焼停止時から再出湯燃焼開始時までの再出湯待機時間を計測する待機時間計測手段と、再出湯待機時間中の他機能バーナの燃焼動作時間を計測する他機能動作時間計測手段と、この他機能動作時間計測手段によって計測される他機能動作時間中における前記共通の燃焼ファン又は給湯機能側燃焼ファンのファン回転量情報に基づき給湯熱交換器の直接的又は間接的な保有熱喪失量を推定検出する喪失熱量推定検出部と、前記喪失熱量推定検出部によって推定検出される給湯熱交換器の保有熱喪失量の大きさに応じて再出湯開始時の水量調整手段により調整される初期給湯量を段階的又は連続的に絞り補正する初期給湯量補正部とを有することを特徴として構成されている。
【0025】
第3の発明は、給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯機能用の給湯バーナと、給湯以外の他機能燃焼を行う他機能バーナと、前記給湯バーナ燃焼と他機能バーナ燃焼の給排気を行う共通の又は個別の燃焼ファンとを備え、給湯バーナの排気ガスと他機能バーナの排気ガスとが共通の排気口から排出されるタイプの複合給湯器において、給湯バーナの燃焼停止時から再出湯燃焼開始時までの再出湯待機時間を計測する待機時間計測手段と、再出湯待機時間中の他機能バーナの燃焼動作時間を計測する他機能動作時間計測手段と、この他機能動作時間計測手段によって計測される他機能動作時間中における前記共通の燃焼ファン又は給湯機能側燃焼ファンのファン回転量情報に基づき給湯熱交換器の直接的又は間接的な保有熱喪失量を推定検出する喪失熱量推定検出部と、前記喪失熱量推定検出部によって推定検出される給湯熱交換器の保有熱喪失量の大きさに応じて再出湯開始時の給湯バーナの着火後のガス量立ち上げタイミング時間を段階的又は連続的に早めるガス量立ち上げタイミング補正部とを有することを特徴として構成されている。
【0026】
第4の発明は、第1の発明を構成する立ち上げガス量補正部と、第2の発明を構成する初期給湯量補正部と、第3の発明を構成するガス量立ち上げタイミング補正部との2つ以上が組み合わせ配設されていることを特徴として構成されている。
【0027】
上記構成の本発明において、例えば給湯栓が閉じられて給湯バーナの燃焼が停止すると、待機時間計測手段が給湯バーナの燃焼停止時から再出湯燃焼開始時までの再出湯待機時間を計測する。再出湯待機中に他機能バーナの燃焼が行われたときには、他機能動作時間計測手段が他機能バーナの燃焼動作時間を計測し、喪失熱量推定検出部が再出湯待機時間中の他機能バーナ燃焼動作時間における燃焼ファンのファン回転量情報に基づき給湯熱交換器の保有熱喪失量を、直接的に又は間接的に推定検出する。
【0028】
第1の発明においては、立ち上げガス量補正部が、上記推定検出された給湯熱交換器の保有熱喪失量が多くなるに伴い再出開始時の給湯バーナの立ち上げガス量を多くするというように、保有熱喪失量の大きさに応じて立ち上げガス量を連続的に増加補正する。又は、保有熱喪失量の大きさに応じて段階的に立ち上げガス量を増加補正する。このように、再出湯開始時の給湯バーナの立ち上げガス量が増加補正され再出湯開始時の給湯バーナの燃焼熱量が増加したことにより、前記給湯熱交換器の保有熱喪失量が瞬時に補償されて再出湯湯温の安定化が行われる。
【0029】
第2の発明においては、初期給湯量補正部が、前記給湯熱交換器の保有熱喪失量が多くなると初期給湯量を減少させるために初期給湯量を段階的に又は連続的に絞り補正し、水量調整手段が再出湯開始時の初期給湯量を上記補正された初期給湯量となるように開弁量を絞り調整する。このように、再出湯開始時に給湯熱交換器内の流水が減少することにより、単位体積当りの流水が受け取る熱量が増加し、第1の発明同様に、給湯熱交換器の保有熱喪失量が補償されて再出湯湯温の安定化が行われる。
【0030】
第3の発明においては、ガス量立ち上げタイミング補正部が、給湯熱交換器の保有熱喪失量が多くなるとガス量立ち上げタイミング時間を短縮させるというように、保有熱喪失量の大きさに応じてガス量立ち上げタイミング時間を段階的に又は連続的に短縮し、給湯バーナの立ち上がりを早めることで給湯熱交換器の保有熱喪失量がより早く補償され、第1および第2の発明同様に、再出湯湯温の安定化が行われる。
【0031】
第4の発明においては、上記第1又は第2又は第3の発明における再出湯開始時の再出湯湯温の安定化機能動作が複合的に行われ、より湯温変動の少ない湯が供給される。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。以下に説明する各実施の形態例は、図5や図6に示す給湯機能と風呂機能とを備えた複合給湯器を対象にしており、図5および図6の説明は従来例で前述しているため省略する。図1には、以下に説明する各実施の形態例に特徴的な構成(制御装置40の構成)が示されており、第1の実施の形態例は、待機時間計測手段2と、他機能動作時間計測手段である風呂動作時間計測手段3と、補正動作判定部9と、喪失熱量推定検出部5と、立ち上げガス量補正部6とを有して構成されている。
【0033】
待機時間計測手段2はタイマ(以下Qタイマ記す)を有して構成され、台所等の給湯栓23が閉められ流量センサ20が水の流れの停止を検知し流量停止信号を出力すると、給湯バーナ11の燃焼が停止し再出湯待機状態となったと判断し、Qタイマをタイマ駆動させると共に再出湯待機開始信号を出力する。Qタイマ駆動状態で給湯栓23が開けられ流量センサ20が流水を検知し流水信号を出力すると再出湯開始であると判断しQタイマを停止させ、同時に再出湯開始信号を出力し、かつ、Qタイマの駆動開始から停止までの時間を再出湯待機時間(Q機能待機時間)Tとして出力し、次の再出待機時間計測に備えQタイマをリセットする。
【0034】
なお、待機時間計測手段2には再出湯待機リミット時間T(例えば510秒)が予め与えられており、Qタイマがタイマ駆動を開始してから上記Tが経過すると、給湯熱交換器13内の残留湯が冷え切ってしまいコールドスタートとなるために再出湯湯温の安定化は行わないと判断し、再出湯湯温の安定化に係る全ての動作を停止し、次のコールドスタートの動作に備える。
【0035】
風呂動作時間計測手段3はタイマ(以下Hタイマと記す)を有して構成され、再出湯待機時間中に、つまり、上記待機時間計測手段2が再出湯待機開始信号を出力してから再出湯開始信号を出力するまでの間に、フレームロッド電極29が風呂バーナ12のバーナ燃焼を検知し、風呂機能の動作を検出するとHタイマをタイマ駆動させ、Hタイマの駆動状態でフレームロッド電極29が風呂バーナ12の燃焼停止を検知し風呂機能の停止を検知するとHタイマを停止させる。このHタイマの駆動の開始から停止までの時間は同再出湯待機中に何度もHタイマが駆動する場合にはその都度累積されていき、再出湯開始時に風呂機能動作時間Tとして出力される。また、再出開始時に、次の風呂機能動作時間計測に備え、Hタイマはタイマリセットされる。
【0036】
なお、上記の如く、風呂動作時間計測手段3は再出湯待機中にHタイマをタイマ駆動させるので、風呂機能の動作が再出湯待機(給湯停止)以前から再出湯待機開始以降も引き続き行われている場合には、再出湯待機開始時点(給湯停止時)でHタイマをタイマ駆動させる。また、再出湯待機中から再出湯開始後も引き続き風呂機能の動作が行われる場合には、再出湯開始時でHタイマを停止させる。
【0037】
補正動作判定部9は、フレームロッド電極29の出力信号に基づいて、再出湯待機中に風呂機能つまり燃焼ファンが動作したか否かを判断し、再出湯待機中に風呂機能が動作したと判断したときには、燃焼ファン動作分の補正動作を行う必要があると判断し補正有信号を出力し、反対に、再出湯待機中に風呂機能が動作していないと判断したときには、燃焼ファン動作分の補正動作を行う必要がないと判断し補正無信号を出力する。
【0038】
喪失熱量推定検出部5はメモリを内蔵し、メモリには風呂機能動作時のサンプリング時間当りの燃焼ファン(図5であれば給湯バーナ11と風呂バーナ12とに共通の燃焼ファン10、図6であれば給湯バーナ11の燃焼ファン10a)の回転数とそのサンプリング時間との積を前記風呂機能動作時間TH にわたって積分する演算式が与えられている。また、風呂機能動作中の燃焼ファン10(10a)の回転量に基づいて風呂機能動作による給湯熱交換器13の保有熱喪失量を求めるための演算式、あるいは上記ファン回転量と保有熱喪失量との関係データが予め実験等により求め与えられている。
【0039】
喪失熱量推定検出部5は前記補正動作判定部9が補正動作を行う必要があると判断し補正有信号を出力した場合に、風呂機能動作時間TH に基づいて燃焼ファン10(10a)のファン回転量を算出する。この算出したファン回転量を前記保有熱喪失量算出用の演算式に代入し、給湯熱交換器13の保有熱喪失量を直接的に検出したり、あるいは、算出したファン回転量を前記関係データに照合し、給湯熱交換器13の保有熱喪失量を直接的に推定検出する。
【0040】
例えば、前記の如く、再出湯待機中に燃焼ファンが回転駆動することにより、給湯熱交換器13の冷却が促進される場合には、燃焼ファンのファン回転量が多くなるに伴い給湯熱交換器13の保有熱喪失量はプラス方向に多くなり、また、給湯バーナ11が大型で保有熱量が大きく燃焼ファンによる通風で給湯熱交換器13が加熱される場合には、燃焼ファンのファン回転量が多くなるに伴い給湯熱交換器13の保有熱喪失量はマイナス方向に多くなる。
【0041】
立ち上げガス量補正部6には、給湯熱交換器13の保有熱喪失量と、この保有熱喪失量の大きさに応じて立ち上げガス量を補正するための立ち上げガス補正量との関係データ(立ち上げガス補正量データ)が予め実験や演算等により求め与えられている。この関係データは、保有熱喪失量に対応する立ち上げガス補正量が連続的に与えられる場合と、段階的に与えられる場合とがある。
【0042】
立ち上げガス量補正部6は、前記喪失熱量推定検出部5で燃焼ファンの駆動による給湯熱交換器13の保有熱喪失量が検出されたときには、この保有熱喪失量を前記立ち上げガス補正量データに照合し、立ち上げガス補正量を検出する。この補正量によって、再出湯待機中の燃焼ファンの駆動により給湯熱交換器13の冷却が促進されたとき、つまり、前記給湯熱交換器13の保有熱喪失量がプラスであるときには、プラス方向に立ち上げガス量が増加補正される。また、再出湯待機中の燃焼ファンの駆動により給湯熱交換器13が加熱されたとき、つまり、前記給湯熱交換器13の保有熱喪失量がマイナスであるときには、マイナス方向に立ち上げガス量が増加補正される。言い換えれば、立ち上げガス量が減少する方向に補正される。
【0043】
比例弁調整手段47には再出湯開始時のフィードフォワード演算によるバーナへの供給ガス量に対応する比例弁22の開弁駆動電流のデータが予め与えられており、比例弁調整手段47は上記立ち上げガス量補正部6で検出された立ち上げガス補正量に対応させて比例弁22の開弁駆動電流を補正し、この補正された開弁駆動電流で比例弁22の開弁量を制御し、再出湯待機中に風呂機能が動作したときには、給湯熱交換器13の保有熱喪失量の大きさに応じて立ち上げガス量を増加(保有熱喪失量がマイナスのときには減少)させ、給湯バーナ11の燃焼熱量を増加させて燃焼ファンの動作に起因する湯温の変動量をより早く正確に補償し、再出湯湯温の安定化を行う。
【0044】
次に、上記構成における再出湯開始時の再出湯湯温の安定化手段の動作例を図2のフローチャートに基づき簡単に説明する。まず、ステップ101 で、流量センサ20により水の流れの停止が検知され、給湯バーナ11の燃焼停止が検出されると、ステップ102 で待機時間計測手段2のQタイマの駆動を開始し、ステップ103 で風呂機能(燃焼ファン)が動作したか否かを判断し、フレームロッド電極29により風呂機能の動作が検出されたときには風呂機能は動作したと判断し、ステップ104 で風呂動作時間計測手段3のHタイマの駆動を開始させる。
【0045】
ステップ105 では、再出湯が開始されたか否か判断し、給湯栓23が開けられ流量センサ20が流水を検知したときには再出湯の開始であると判断し、Qタイマを停止し再出湯待機時間TQ を検出する。ステップ106 では、再出湯待機中に風呂機能が動作したか否かを判断する。そして、風呂機能が動作したと判断されたときには、ステップ108 で、燃焼ファン動作分の補正動作を行う必要があると判断し、再出湯待機中の風呂機能動作時間TH およびファン回転数に基づいて燃焼ファンの回転量を求め、給湯熱交換器13の保有熱喪失量を検出し、立ち上げガス量を補正する。
【0046】
前記ステップ105 で再出湯がされていないと判断されたときにはステップ107 に進む。ステップ107 では、再出湯待機時間TQ が再出湯待機リミット時間TR (例えば510 秒)を越えているか否かを判断し、TQ がTR を越えていないときには、前記ステップ103 以降の動作を繰り返し行い、ステップ103 で風呂機能が停止したと判断したときには、ステップ110 でHタイマを停止させる。また、前記ステップ105 で再出湯が開始されていないと判断され、かつ、前記ステップ107 でTQ がTR を越えてしまったときには、ステップ109 で、給湯熱交換器13内の残留湯が冷え切ってしまいコールドスタートとなるために再出湯湯温の安定化は行わないと判断し、再出湯湯温の安定化動作を終了する。
【0047】
なお、前記ステップ106 で、再出湯待機中に風呂機能が動作しなかったと判断されたときには、燃焼ファン動作分の補正は行わない(ステップ111 )。
【0048】
上記実施の形態例によれば、複合給湯器において、再出湯待機中における燃焼ファンのファン回転量情報に基づき給湯熱交換器13の保有熱喪失量を推定検出する喪失熱量推定検出部5、および保有熱喪失量の大きさに応じて立ち上げガス量を補正する立ち上げガス量補正部6を設けたので、再出湯待機中に風呂機能の動作により燃焼ファン10(10a)が回転駆動し給湯燃焼室31内に通風が生じ、この通風によって給湯熱交換器13の冷却が促進されたり、又は、反対に給湯バーナ11が大型でその保有熱量が大きく給湯熱交換器13が加熱される場合には、喪失熱量推定検出部5が、上記燃焼ファン10(10a)のファン回転量に基づいて給湯熱交換器13の保有熱喪失量を検出する。そして、立ち上げガス量補正部6が、前記保有熱喪失量の大きさに応じて、保有熱喪失量がプラスであるときには立ち上げガス量を増加する方向に、保有熱喪失量がマイナスであるときには立ち上げガス量を減少する方向に、立ち上げガス量を補正し、燃焼ファンの回転駆動に起因する湯温の変動量を補償する立ち上げガス量を正確に検出することができる。
【0049】
上記のように、増加補正又は保有熱喪失量がマイナスのときには減少補正された立ち上げガス量の大きさに応じた給湯バーナ11の燃焼熱量により、再出湯待機中に燃焼ファンが回転駆動しても、再出湯開始時に湯温の変動量が迅速に、かつ、正確に補償されて再出湯湯温の安定化が正確に行われ、湯温の立ち上がりが遅れてアンダーシュートの湯が出たり、又は、保有熱量の大きなバーナの熱を受けてオーバーシュートの湯が出湯してしまう湯温変動がなくなり、湯の使用者が快適に湯を使用することができる。
【0050】
以下に第2の実施の形態例を図1に基づいて説明する。本実施の形態例が前記第1の実施の形態例と異なる特徴的なことは、立ち上げガス量補正部6の代わりに、初期給湯量補正部7が設けられていることであり、再出湯待機中に風呂機能が動作したときには、再出湯開始時の初期給湯量を絞り補正して再出湯湯温の安定化を行う構成となっていることである。上記以外の構成は第1の実施の形態例と同様であるため、その説明は省略する。
【0051】
初期給湯量補正部7には、給湯熱交換器13の保有熱喪失量と、この保有熱喪失量の大きさに応じて初期給湯量を補正するための初期給湯補正量との関係データ(初期給湯補正量データ)が予め実験や演算等により求め与えられている。この関係データは、保有熱喪失量に対応する初期給湯補正量が連続的に与えられる場合と、段階的に与えられる場合とがある。
【0052】
初期給湯量補正部7は、前記喪失熱量推定検出部5で燃焼ファンの駆動による給湯熱交換器13の保有熱喪失量が検出されたときには、この保有熱喪失量を前記初期給湯補正量データに照合し、初期給湯補正量を検出する。この補正量によって、再出湯待機中の燃焼ファンの駆動により給湯熱交換器13の冷却が促進されたとき、つまり、前記給湯熱交換器13の保有熱喪失量がプラスであるときには、プラス方向に初期給湯量が絞り補正される。また、給湯バーナ11が大型でその保有熱量が大きく再出湯待機中の燃焼ファンの駆動により給湯熱交換器13が加熱されたとき、つまり、前記給湯熱交換器13の保有熱喪失量がマイナスであるときには、マイナス方向に初期給湯量が絞り補正される。つまり、初期給湯量が増加する方向に補正される。
【0053】
水量調整手段21は、上記検出された初期給湯補正量に対応させて開弁量を調整し初期給湯量を補正し給湯熱交換器13の再出湯開始時の流水量を減少又は前記保有熱喪失量がマイナスであるときには増加させる。つまり、給湯熱交換器13から単位体積当りの流水が受け取る熱量を増減させて、燃焼ファンの回転駆動に起因する湯温の変動量をより早く補償し、再出湯湯温の安定化を行う。
【0054】
第2の実施の形態例では、再出湯待機中に風呂機能が動作したときには、給湯熱交換器13の保有熱喪失量の大きさに応じて再出湯時の初期給湯量を補正して再出湯湯温の安定化を行うことで、上記第1の実施の形態例と同様な優れた効果を奏することができる。
【0055】
以下に第3の実施の形態例を図1に基づいて説明する。本実施の形態例が前記第1の実施の形態例と異なる特徴的なことは、立ち上げガス補正部6の代わりにガス量立ち上げタイミング補正部8を設けたことであり、再出湯待機中に風呂機能が動作したときには、図4に示すようなガス量立ち上げタイミング時間Δtを補正し、再出湯湯温の安定化を行う構成としていることである。上記以外の構成は第1の実施の形態例と同様であるため、その説明は省略する。
【0056】
ガス量立ち上げタイミング補正部8には、給湯熱交換器13の保有熱喪失量と、この保有熱喪失量の大きさに応じてガス量立ち上げタイミング時間を補正するためのガス量立ち上げタイミング補正時間との関係データ(ガス量立ち上げタイミング補正時間データ)が予め実験や演算等により求め与えられている。この関係データは、保有熱喪失量に対応するガス量立ち上げタイミング補正時間が連続的に与えられる場合と、段階的に与えられる場合とがある。
【0057】
ガス量立ち上げタイミング補正部8は、前記喪失熱量推定検出部5で燃焼ファンの駆動による給湯熱交換器13の保有熱喪失量が検出されたときには、この保有熱喪失量を前記ガス量立ち上げタイミング補正時間データに照合し、ガス量立ち上げタイミング補正時間を検出する。この補正時間によって、再出湯待機中の燃焼ファンの駆動により給湯熱交換器13の冷却が促進されたとき、つまり、前記給湯熱交換器13の保有熱喪失量がプラスであるときには、プラス方向にガス量立ち上げタイミング時間が短縮補正される。また、給湯バーナ11が大型でその保有熱量が大きく再出湯待機中の燃焼ファンの駆動により給湯熱交換器13が加熱されたとき、つまり、前記給湯熱交換器13の保有熱喪失量がマイナスであるときには、マイナス方向にガス量立ち上げタイミング時間が短縮補正される。つまり、タイミング時間が長くなる方向に補正される。
【0058】
そして、このガス量立ち上げタイミング時間に応じて比例弁調整手段47が比例弁22の立ち上げ開弁タイミングを制御(前記保有熱喪失量がプラスのときには早め、保有熱喪失量がマイナスのときに遅らせる)して、再出湯開始時の給湯バーナ11の立ち上げを可変し、燃焼ファンの回転駆動に起因する湯温の変動量をより早く補償して再出湯湯温の安定化を行う。
【0059】
第3の実施の形態例では、再出湯待機中に風呂機能(燃焼ファン)が動作したときには、再出湯開始時に、給湯熱交換器13の保有熱喪失量の大きさに応じて、保有熱喪失量がプラスであるときにはガス量立ち上げタイミング時間を短縮する方向に、保有熱喪失量がマイナスであるときにはガス量立ち上げタイミング時間を延長する方向に、ガス量立ち上げタイミング時間を補正し再出湯湯温の安定化を行うことで、第1の実施の形態例と同様な優れた効果を奏することができる。
【0060】
なお、本発明は上記実施の形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記各実施の形態例では、再出湯待機中に風呂機能が動作したときに、立ち上げガス量の補正又は初期給湯量の補正又はガス量立ち上げタイミング時間の補正のどれか1つの補正を行って再出湯湯温の安定化を行っていたが、上記補正を2つ以上組み合わせて複合的に再出湯湯温の安定化を行ってもよく、このように複合的に再出湯湯温の安定化を行う器具には、立ち上げガス量補正部6と初期給湯量補正部7とガス量立ち上げタイミング補正部8との2つ以上が組み合わせ配設されることになる。複合的に再出湯湯温の安定化を行うことによって、燃焼ファンの回転駆動に起因する給湯熱交換器13の残留湯の湯温の変動量をより迅速に補償することができ、再出湯湯温の安定化の効果をさらに高めることができる。
【0061】
また、上記各実施の形態例では、風呂動作時間計測手段3はフレームロッド電極29により風呂機能の動作の有無を判断し、風呂動作時間を計測していたが、ファン回転検出センサ45や流水スイッチ33等の他のセンサの出力情報や、循環ポンプ36の駆動開始信号や、電磁弁49の開弁信号等により風呂機能の動作の有無を判断し、風呂動作時間を計測してもよい。
【0062】
さらに、上記各実施の形態例では、給湯機能と風呂機能とを備えた複合給湯器を例にして説明したが、本発明は、給湯機能と暖房機能等、給湯機能とそれ以外の燃焼機能とを備え、燃焼により生じる排気ガスが共通の排気口から排出されるタイプの複合給湯器に適用することができる。
【0063】
さらに、上記各実施の形態例では、風呂動作時間中における燃焼ファンのファン回転量だけに基づいて給湯熱交換器13の保有熱喪失量を検出していたが、さらに外気温等の他の情報をも考慮して保有熱喪失量を求めれば、より精度よく保有熱喪失量を検出することができる。
【0064】
さらに、上記各実施の形態例では、サンプリング時間当りの燃焼ファンの回転数とそのサンプリング時間との積を風呂動作時間TH に渡り積分し燃焼ファンのファン回転量を検出していたが、再出湯待機時間TQ あるいは予め設定される再出湯待機リミット時間TR (例えば510 秒)に占める風呂動作時間TH の割合(風呂動作割合、TH /TQ あるいはTH /TR )を求めて、この風呂動作割合に基づいて燃焼ファンのファン回転量を間接的に推定検出してもよい。また、風量センサが設けられる器具では、風量センサのセンサ出力に基づいて燃焼ファンのファン回転量を検出してもよい。
【0065】
さらに、上記各実施の形態例では、燃焼ファンの回転数および風呂動作時間に基づいた燃焼ファンのファン回転量の大きさに応じて、給湯熱交換器13の保有熱喪失量を直接的に推定検出していたが、前記風呂動作割合(TH /TQ あるいはTH /TR )に基づいて間接的に給湯熱交換器13の保有熱喪失量を推定検出していもよい。また、風量センサが設けられている器具においては、風量センサのセンサ出力に基づいて、給湯熱交換器13の保有熱喪失量を直接的又は間接的に推定検出してもよい。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、喪失熱量推定検出部と、立ち上げガス量補正部あるいは初期給湯量補正部あるいはガス量立ち上げタイミング補正部とが設けられているので、再出湯待機時間中に風呂機能が動作し燃焼ファンがファン駆動すると、喪失熱量推定検出部が燃焼ファンのファン回転量情報に基づいて給湯熱交換器の保有熱喪失量を検出し、この保有熱喪失量の大きさに応じて、立ち上げガス量補正部が立ち上げガス量を増加補正する。又は、初期給湯量補正部が初期給湯量を絞り補正する。又は、ガス量立ち上げタイミング補正部がガス量立ち上げタイミング時間を短縮補正する。このように、給湯熱交換器の保有熱喪失量の大きさに応じて、立ち上げガス量又は初期給湯量又はガス量立ち上げタイミング時間が補正されるために、複合給湯器において、再出湯待機時間中に風呂機能が動作しても、再出湯開始時にアンダーシュートやオーバーシュートの湯が出湯するような湯温変動が抑制され、湯の使用者は再出湯時に急激な湯温変動を受けることがないので、快適に湯を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合給湯器における再出湯湯温の安定化手段の構成例を示すブロック図である。
【図2】実施の形態例における再出湯湯温の安定化手段の動作例を示すフローチャートである。
【図3】給湯停止後の給湯熱交換器内の残留湯における湯温の温度特性を示す説明図である。
【図4】再出湯開始時のガス量立ち上げタイミング時間を示す説明図である。
【図5】複合給湯器のモデル例を示す説明図である。
【図6】その他の複合給湯器のモデル例を示す説明図である。
【符号の説明】
2 待機時間計測手段
3 風呂動作時間計測手段
5 喪失熱量推定検出部
6 立ち上げガス量補正部
7 初期給湯量補正部
8 ガス量立ち上げタイミング補正部
10 燃焼ファン
13 給湯熱交換器
21 水量調整手段
22 比例弁

Claims (4)

  1. 給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯機能用の給湯バーナと、給湯以外の他機能燃焼を行う他機能バーナと、前記給湯バーナ燃焼と他機能バーナ燃焼の給排気を行う共通の又は個別の燃焼ファンとを備え、給湯バーナの排気ガスと他機能バーナの排気ガスとが共通の排気口から排出されるタイプの複合給湯器において、給湯バーナの燃焼停止時から再出湯燃焼開始時までの再出湯待機時間を計測する待機時間計測手段と、再出湯待機時間中の他機能バーナの燃焼動作時間を計測する他機能動作時間計測手段と、この他機能動作時間計測手段によって計測される他機能動作時間中における前記共通の燃焼ファン又は給湯機能側燃焼ファンのファン回転量情報に基づき給湯熱交換器の直接的又は間接的な保有熱喪失量を推定検出する喪失熱量推定検出部と、前記喪失熱量推定検出部によって推定検出される給湯熱交換器の保有熱喪失量の大きさに応じて再出湯開始時の給湯バーナの立ち上げガス量を段階的又は連続的に増加補正する立ち上げガス量補正部とを有することを特徴とする複合給湯器。
  2. 給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯機能用の給湯バーナと、給湯以外の他機能燃焼を行う他機能バーナと、前記給湯バーナ燃焼と他機能バーナ燃焼の給排気を行う共通の又は個別の燃焼ファンと、給湯量を可変調整する水量調整手段とを備え、給湯バーナの排気ガスと他機能バーナの排気ガスとが共通の排気口から排出されるタイプの複合給湯器において、給湯バーナの燃焼停止時から再出湯燃焼開始時までの再出湯待機時間を計測する待機時間計測手段と、再出湯待機時間中の他機能バーナの燃焼動作時間を計測する他機能動作時間計測手段と、この他機能動作時間計測手段によって計測される他機能動作時間中における前記共通の燃焼ファン又は給湯機能側燃焼ファンのファン回転量情報に基づき給湯熱交換器の直接的又は間接的な保有熱喪失量を推定検出する喪失熱量推定検出部と、前記喪失熱量推定検出部によって推定検出される給湯熱交換器の保有熱喪失量の大きさに応じて再出湯開始時の水量調整手段により調整される初期給湯量を段階的又は連続的に絞り補正する初期給湯量補正部とを有することを特徴とする複合給湯器。
  3. 給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯機能用の給湯バーナと、給湯以外の他機能燃焼を行う他機能バーナと、前記給湯バーナ燃焼と他機能バーナ燃焼の給排気を行う共通の又は個別の燃焼ファンとを備え、給湯バーナの排気ガスと他機能バーナの排気ガスとが共通の排気口から排出されるタイプの複合給湯器において、給湯バーナの燃焼停止時から再出湯燃焼開始時までの再出湯待機時間を計測する待機時間計測手段と、再出湯待機時間中の他機能バーナの燃焼動作時間を計測する他機能動作時間計測手段と、この他機能動作時間計測手段によって計測される他機能動作時間中における前記共通の燃焼ファン又は給湯機能側燃焼ファンのファン回転量情報に基づき給湯熱交換器の直接的又は間接的な保有熱喪失量を推定検出する喪失熱量推定検出部と、前記喪失熱量推定検出部によって推定検出される給湯熱交換器の保有熱喪失量の大きさに応じて再出湯開始時の給湯バーナの着火後のガス量立ち上げタイミング時間を段階的又は連続的に早めるガス量立ち上げタイミング補正部とを有することを特徴とする複合給湯器。
  4. 請求項1記載の立ち上げガス量補正部と請求項2記載の初期給湯量補正部と請求項3記載のガス量立ち上げタイミング補正部との2つ以上が組み合わせ配設されていることを特徴とする複合給湯器。
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