JP3144729B2 - 循環保温式給湯装置 - Google Patents

循環保温式給湯装置

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JP3144729B2
JP3144729B2 JP06700793A JP6700793A JP3144729B2 JP 3144729 B2 JP3144729 B2 JP 3144729B2 JP 06700793 A JP06700793 A JP 06700793A JP 6700793 A JP6700793 A JP 6700793A JP 3144729 B2 JP3144729 B2 JP 3144729B2
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清隆 中野
信二 三浦
哲朗 高田
光 平郡
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東陶機器株式会社
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は循環保温機能を備えた
給湯装置に係り、特に給湯開始時の加熱量および湯水混
合弁の混合比率を一時的に補正することで、出湯開始時
の湯温変動を少なくした給湯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】給湯管路の末端側と熱交換器の入水側と
を戻り管路で接続して循環路を形成し、戻り管路等に介
設した循環ポンプを運転して循環路内の湯水を循環させ
ながら、熱交換器を介して循環する湯水を加熱すること
で、循環路内の湯水を適温に保ち、給湯管路に接続され
た給湯栓から適温の湯水を速やかに出湯できるようにし
た循環保温式の給湯装置は、特公平2−18432号公
報,特公平3−28663号公報,特公平3−2866
4号公報等で知られている。
【0003】また、上記の特公平3−28664号公報
には、循環する湯水を設定温度に沸かし上げるのに必要
な熱量(以下単に必要熱量と記す)を演算し、演算した
熱量に応じた間隔、時間でバーナを間欠燃焼させること
で、湯水の保温維持を図る技術が記載されている。
【0004】また、水と熱交換器で加熱した湯とを湯水
混合弁で混合し、設定温度の湯水を供給するようにした
給湯装置も知られている。この給湯装置は、高温の湯に
水を加えて所望の温度の湯水を得るため出湯温度の立上
りを早くすることができる。また、この湯水混合型の給
湯装置は、湯側の温度を高くし、水の量を増すことで多
量の湯水を供給できるという利点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サーミ
スタ等を用いて構成した入水温度検出部で検出した入水
温度に基づいて、加熱部での加熱量および湯水混合弁で
の湯水混合比率を制御する給湯器においては、循環保温
モードから給湯モードへ移行する際に、入水温度の検出
に時間遅れを生ずるため、以下に示す問題がある。
【0006】図6は入水温度検出部(水温センサ)の検
出応答特性を示すグラフである。例えば40℃に保温さ
れた状態から出湯が開始され、時刻t0で例えば水温1
0℃の水が入水温度検出部に至ったとする。入水温度検
出部を構成するサーミスタ等の感熱素子の熱容量および
その周辺配管の熱容量の影響で、検出出力はすぐには低
下しない。10℃の水が熱交換器に達する時刻をt1と
すると、時刻t1では入水温度10℃に応じた加熱量で
加熱する必要があるが、図1に示すように、時刻t1に
おける検出温度TCは38℃であるため、加熱量不足と
なり、給湯温度が設定温度よりも大幅に低下する。
【0007】また、10℃の水が湯水混合弁に達する時
刻をt2とすると、時刻T2では入水温度10℃に応じ
た混合比率に混合弁を制御する必要があるが、図1に示
すように時刻t2における検出温度TCは37℃である
ため、水側の混合比率が大きくなり過ぎて、混合湯温度
が設定温度よりも大幅に低下する。
【0008】これを詳細に説明すると、湯側の混合比率
を下記の式で算出して、湯水混合弁を制御している場
合、 (TS−TC)/(TH−TC) TS:設定温度 TH:熱交換器の出側温度 TC:入水温度検出器の検出温度 時刻t2における各値(例としてTH=41℃)を上記
式に入力して混合比率を求めると、 (40−37)/(41−37)=0.75 となる。
【0009】しかしながら、現実に湯水混合弁に達して
いる水の温度は10℃であるから、現実の混合湯温度T
Mは、 TM=0.75*(41−10) + 10 =33.25 と約33℃となり、設定温度よりも7℃程度低い温度の
混合湯が供給されてしまう。また、循環加熱中に間欠燃
焼をを行なう場合、検出される入水温度TCは例えば3
9〜41℃間を変動するため、TS=THもしくはTH
=TCとなることがあった。
【0010】このような状態で保温モードから給湯モー
ドへ移行すると、一時的にしても湯側の混合比率が0も
しくは∞(制御不能)に演算されることがあり、湯水混
合弁の制御が不安定になるとともに、熱交換器を通過す
る湯量も不安定になるため、ひいては熱交換器出側温度
および混合湯温度の変動を引き起こしていた。
【0011】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、その目的は給湯開始直後の出湯温度に
変動を少なくした循環保温式給湯装置を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
請求項1に係る循環保温式給湯装置は、給湯管路の末端
部と給水管路を戻り管路で連絡して、給水管路、熱交換
器、給湯管路、戻り管路によって循環路を形成し、給湯
管路に接続された給湯栓が使用されていない非給湯状態
では、戻り管路に介設した循環ポンプを運転して循環路
内の湯水を循環させながら熱交換器で加熱する循環保温
運転を適宜行なうことで、循環路内の湯温を所定温度範
囲に保つとともに、給湯栓が使用されている給湯状態で
は、水温検出器で検出した熱交換器への入水温度と、温
度設定器で設定された設定温度とに少なくとも基づいて
必要熱量を算出して熱交換器を加熱することで設定温度
の湯を供給するようにした循環保温式給湯装置におい
て、給湯開始時に、所定熱量で熱交換器を加熱し、その
後前記算出された必要熱量で熱交換器を加熱させる給湯
初期熱量変更手段を備えたことを特徴とする。
【0013】なお、前回の給湯時に検出した水温を記憶
する記憶手段を備えるとともに、前記所定熱量を、この
記憶手段の記憶内容と前記設定温度に基づき算出する構
成としてもよい。
【0014】請求項3に係る循環保温式給湯装置は、熱
交換器の出湯側に湯水混合弁を設けて、熱交換器で加熱
した湯と熱交換器の入水側に接続された給水管路からの
水とを混合して給湯管路へ供給するとともに、給湯管路
の末端部と前記給水管路とを戻り管路で連絡して、給水
管路、熱交換器、湯水混合弁、給湯管路、戻り管路によ
って循環路を形成し、給湯管路に接続された給湯栓が使
用されていない非給湯状態では、戻り管路に介設した循
環ポンプを運転して循環路内の湯水を循環させながら熱
交換器で加熱する循環保温運転を適宜行なうことで、循
環路内の湯温を所定温度範囲に保つともに、給湯栓が使
用されている給湯状態では、水温検出器で検出した熱交
換器への入水温度と、温度設定器で設定された設定温度
とに少なくとも基づいて必要熱量を算出して熱交換器を
加熱するとともに、前記入水温度と前記設定温度に少な
くとも基づいて前記湯水混合弁の混合比率を制御して設
定温度の湯を供給するようにした循環保温式給湯装置に
おいて、給湯開始時に、前記湯水混合弁を所定の混合比
率に制御し、その後前記入水温度と前記設定温度に少な
くとも基づいて前記湯水混合弁の混合比率を制御する給
湯初期混合比率変更手段を備えたことを特徴とする。
【0015】なお、前回の給湯時に検出した水温を記憶
する記憶手段を備えるとともに、前記所定の混合比率
を、この記憶手段の記憶内容と前記設定温度に基づき算
出する構成としてもよい。
【0016】
【作用】請求項1に係る循環保温式給湯装置は、給湯開
始時に所定熱量で熱交換器を加熱し、その後、例えば新
たな水温に対応する水温検出出力が得られるようになっ
た以降は、検出した水温と設定温度とに少なくとも基づ
いて必要熱量を算出し、算出した必要熱量に基づいて加
熱する。給湯状態に移行すると熱交換器への入水温度
は、保温温度から水の温度に低下するが、水温検出部の
検出時間遅れがあるため、給湯開始直後は実際の入水温
と検出温度が一致せず、高めの温度が検出される。この
ため検出水温に基づいて算出した熱量では不足で出湯温
が低下するが、給湯開始の初期段階では所定熱量に基づ
いて加熱することで、出湯開始時の出湯温の低下を防止
できる。
【0017】なお、前回の給湯状態での検出水温を記憶
しておき、新たな出湯開始時は記憶した水温に基づいて
熱量を算出する構成とすることで、出湯開始時から適温
の湯を供給できる。
【0018】請求項3に係る循環保温式給湯装置は、給
湯開始時に湯水混合弁を所定の混合比率に制御し、その
後、例えば新たな水温に対応する水温検出出力が得られ
るようになった以降は、検出した水温と設定温度とに少
なくとも基づいて混合比率を算出し、算出した混合比率
に基づいて湯水混合弁の混合比率を制御する。給湯状態
に移行すると熱交換器への入水温度は、保温温度から水
の温度に低下するが、水温検出部の検出時間遅れがある
ため、給湯開始直後は実際の入水温と検出温度が一致せ
ず、高めの温度が検出される。このため検出水温に基づ
いて算出した混合比率では、湯側の混合比率が少なくな
り出湯温度が低下するが、給湯開始の初期段階では所定
の混合比率に基づいて湯水混合弁の混合比率を設定する
ことで、給湯開始時の出湯温度の低下を防止できる。
【0019】なお、前回の給湯状態での検出水温を記憶
しておき、新たな出湯開始時は記憶した水温に基づいて
混合比率を算出する構成とすることで、出湯開始時から
適温の湯を供給できる。
【0020】
【実施例】以下この発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図1はこの発明に係る循環保温式給湯装置の
全体構成図である。この給湯装置1は、湯水混合型の給
湯装置であって、給湯栓2が開けられた給湯状態では、
給水管路3から供給される水を熱交換器4で加熱して得
た湯と、バイパス管路5から供給される水とを湯水混合
弁6で混合し、混合した湯水を給湯管路7を介して給湯
栓2へ供給するとともに、給湯栓2が閉じられた非給湯
状態では、給湯管路7の末端側と給水管路3とを接続す
る戻り管路8に介設した循環ポンプ9を運転すること
で、熱交換器4、湯水混合弁6、給湯管路7、戻り管路
8、給水管路3と戻り管路8の接続部よりも下流側の給
水管路3aからなる循環路10内の湯水を循環させなが
ら、熱交換器4で適宜加熱し、循環路10内の湯水を所
定の温度に保つことができるよう構成している。
【0021】コントローラ11は、給水管路3と戻り管
路8との接続部よりも下流側の給水管路3aに介設され
た水温センサ12ならびに流量センサ13で検出した熱
交換器4の入側の水温TCならびに流量Qと、熱交換器
4の出湯側に設けられた出湯温センサ14で検出した出
湯温THと、湯水混合弁5の下流側に設けられた混合温
センサ15で検出した混合温TMと、保温運転スイッチ
16および温度設定器17の設定温度TSを入力とし、
循環ポンプ9の運転を制御するとともに、ガス配管18
に介設したガス開閉弁19とガス比例弁20の開閉なら
びに弁開度を調節してバーナ21の燃焼を制御する。
【0022】湯水混合弁6は、コントローラ11から供
給される混合弁駆動指令に基づいて湯と水の混合比率を
可変する。この湯水混合弁6は弁位置検出部を備え、弁
位置に係る信号を出力するものを用いている。水温セン
サ12,出湯温センサ14,混合温センサ15は、それ
ぞれサーミスタ等の感熱素子を用いて、水温,湯温等に
応じた電圧信号を出力するよう構成している。そして、
コントローラ11内に設けたD/A変換器(図示しな
い)で温度に対応するデジタル信号へ変換する。流量セ
ンサ13は、流量に応じた周期のパルス信号を出力する
ものを用い、その検出出力をコントローラ11内に設け
て変換回路(図示しない)で流量に応じたデジタル信号
へ変換する構成としている。
【0023】コントローラ11はマイクロコンピュータ
システムを用いて構成しており、給湯使用検出部30
と、循環保温運転制御部40と、加熱制御部50と、給
湯初期条件変更部60と、混合弁制御部70とを備え
る。
【0024】図2はコントローラの機能ブロック構成図
である。給湯使用検出手段30は、流量センサ13で検
出した流量Qに基づいて給湯栓2からの出湯がなされて
いるか否かを検出し、給湯状態に係る情報30aを出力
するもので、給湯使用判断手段31と、ポンプ停止時の
給湯判断流量記憶手段32と、ポンプ運転時の給湯判断
流量記憶手段33とからなる。
【0025】給湯使用判断手段31は、循環保温運転制
御部40から出力される循環保温運転要求40aに基づ
いて、循環ポンプ9が運転状態にあるか否かを判断す
る。循環ポンプ9が運転されていない状態では、ポンプ
停止時の給湯判断流量記憶手段32から供給されるポン
プ停止時の給湯使用判断流量QPoff(例えば毎分1
〜1.5リットル)と流量センサ13で検出した流量Q
とを比較し、検出流量Qが給湯使用判断流量QPoff
を越えている時は、給湯栓2からの出湯がなされている
給湯使用状態と判断し、給湯使用状態を示す情報30a
を出力する。また、循環ポンプ9が運転されている状態
では、ポンプ運転時の給湯判断流量記憶手段33から供
給されるポンプ運転時の給湯使用判断流量QPonと検
出流量Qとを比較し、検出流量Qがポンプ運転時の給湯
使用判断流量QPonを越えている時は、給湯使用状態
と判断し、給湯使用状態を示す情報30aを出力する。
ポンプ運転時の給湯使用判断流量QPonは、循環ポン
プ運転時の循環流量(例えば毎分2リットル)よりも所
定量大きな流量(例えば毎分3〜3.5リットル)に設
定している。
【0026】循環保温運転制御部40は、循環開始・停
止判断手段41と、ポンプ駆動回路42とからなる。循
環開始・停止判断手段41は、保温運転スイッチ16が
保温運転状態にセットされており、かつ、給湯使用検出
部30から供給される給湯状態を示す情報30aに基づ
いて非給湯状態にあることを判断した場合は、水温セン
サ12で検出した水温TCを監視する。水温TCが温度
設定器17で設定された設定温度TSよりも所定温度
(例えば3℃)以上低いときは、循環保温運転要求40
aを出力する。また、水温TCがほぼ設定温度TSに達
した時点で、循環保温運転要求40aの出力を停止す
る。ポンプ駆動回路42は、循環保温運転要求40aが
出力されると循環ポンプ9を運転させ、循環路10内の
湯水を循環させる。
【0027】加熱制御部50は、フィードフォワード系
の必要熱量FFを算出する必要熱量演算手段51と、必
要熱量FFにフィードバック系の熱量を合成して加熱熱
量FOを出力する熱量補正手段52と、加熱熱量FOに
基づいてバーナ21の燃焼を制御する燃焼制御手段53
とを備える。
【0028】必要熱量演算手段51は、設定温度TSと
給湯初期条件変更部60から供給される水温TCOとの
偏差に流量Qを乗じて必要熱量FFを算出する。熱量補
正手段52は、設定温度TSと混合温センサ15で検出
した混合温TMとの偏差に基づいて必要熱量FFの過不
足を判断し、必要熱量FFに補正を施した加熱熱量FO
を出力する。
【0029】図3は燃焼制御手段の一具体例を示すブロ
ック構成図である。燃焼制御手段53は、循環保温運転
状態では間欠燃焼制御を、給湯使用状態では比例燃焼制
御を行なうよう構成しており、熱量−弁開度変換手段5
4と、比例弁駆動手段55と、熱量−周期変換手段56
と、開閉弁駆動手段57とを備える。
【0030】熱量−弁開度変換手段54は、循環保温運
転要求40aを受けた時は、予め設定した間欠燃焼用の
弁開度信号53aを出力し、給湯状態に係る情報30a
が給湯状態にある時は、加熱熱量FOに対応した弁開度
信号53aを出力する。比例弁駆動手段55は、ガス比
例弁20の弁開度が弁開度信号53aで指定された弁開
度となるようガス比例弁20を駆動する。
【0031】熱量−周期変換手段56は、循環保温運転
要求40aを受けた時は、加熱熱量FOに対応して予め
設定した燃焼時間、消火時間に基づいて燃焼・消火指令
56aを出力し、開閉弁駆動手段57を介してガス開閉
弁19の開閉を制御して、燃焼・消火を繰り返す間欠燃
焼を行なわせる。また、この熱量−周期変換手段56
は、給湯状態に係る情報30aが給湯状態にある時は、
燃焼に係る指令56aを出力して、開閉弁駆動手段57
を介してガス開閉弁19を開放状態に保持する。
【0032】図2に示す給湯初期条件変更部60は、給
湯開始時に所定熱量で熱交換器を加熱させるための給湯
初期熱量変更手段を構成するとともに、給湯開始時に湯
水混合弁を所定の混合比率に制御するための給湯初期混
合比率変更手段を構成するものである。
【0033】この給湯初期条件変更部60は、給湯状態
にあるときの水温TCを記憶する記憶部61と、給湯状
態の初期には記憶部61に記憶された水温TCKを出力
し、その後水温センサ12で検出した水温TCを出力す
る水温出力部62とを備える。
【0034】記憶部61は、給湯状態に係る情報30a
に基づいて給湯状態であることを判断すると、水温セン
サ12で検出した水温TCを所定の時間間隔(例えば2
50ミリ秒)毎に監視し、水温TCの変化が所定値以内
(例えば1℃以内)になった時に、その時の水温TCK
を記憶するよう構成している。なお、記憶部61は、給
湯使用状態で検出された水温TCが、所定時間(例えば
20秒間)安定した値を示した時に、その時の水温TC
Kを記憶するようにしてもよい。また、検出された水温
TCが安定する前に給湯が停止された場合は、給湯停止
時の水温TCKを記憶するようにしてもよい。なお、給
湯状態の継続時間が短く(例えば5秒以内)、その給湯
中に水温TCが安定しない場合は、水温データを更新し
ない構成としてもよい。
【0035】水温出力部62は、給湯状態に係る情報3
0aが非給湯状態から給湯状態に変化すると、記憶部6
1に記憶した水温TCKを選択し、これを水温データT
COとしてまず出力する。そして、水温出力部62は、
水温センサ12で検出される水温TCと、前回の給湯時
に記憶した水温TCKとを比較し、検出水温TCと記憶
水温TCKとの差が所定以内(例えば1℃以内)になっ
た以降は、水温センサ12で検出された水温TCをその
まま水温データTCKとして出力するよう構成してい
る。なお、水温出力部62は、給湯が開始された時点で
起動するタイマ手段を備え、給湯開始初期では記憶した
水温TCKを出力し、給湯が所定時間(例えば5秒)継
続した以降は、検出水温TCをそのまま出力する構成と
してもよい。また、水温出力部62は、検出した水温T
Cの単位時間当りの温度変化が所定値(例えば0.5
℃)以内となった以降は、検出水温TCをそのまま出力
する構成としてもよい。
【0036】混合弁制御部70は、目標弁位置を演算す
る目標弁位置演算部71と、湯水混合弁6を駆動する混
合弁駆動部72とを備える。目標弁位置演算部71は、
出湯温センサ14で検出した出湯温THと、温度設定器
17で設定された設定温度TSと、給湯初期条件変更手
段60を介して供給される水温TCOとに基づいて目標
弁位置を演算し、目標弁位置信号XSを出力する。
【0037】混合弁駆動部72は、目標弁位置信号XS
と、弁位置検出部22で検出した実際の弁位置に係る信
号Xとに基づいて湯水混合弁6の弁位置をフィードバッ
ク制御するとともに、設定温度TSと出湯温THとの偏
差に基づいて目標弁位置信号XSを補正して湯水混合弁
6を駆動して、湯水混合比率を調節するよう構成してい
る。
【0038】次に、以上の構成における動作を説明す
る。保温運転スイッチ16が保温運転状態にセットさ
れ、かつ、給湯栓2が使用されていない状態で、水温T
Cが設定温度TSよりも所定温度以上低下していると、
循環保温運転制御手段40は循環保温運転要求40aを
出力し、循環ポンプ9を運転させ、循環路10内の湯水
を循環させる。循環保温運転要求40aを受けた加熱制
御部50は、循環保温に必要な熱量を算出して、バーナ
21を間欠燃焼させ、循環路10内の湯水を加熱する。
これにより、循環路10内の湯水はほぼ設定温度TSに
維持される。
【0039】給湯栓2からの出湯がなされると、給湯使
用検出部30は流量Qに基づいて給湯が開始されたこと
を検出し、給湯状態に係る情報30aを出力する。給湯
初期条件変更部60は、給湯が開始されると記憶部61
に記憶した前回給湯時の水温TCKを水温データTCO
としてまず出力し、その後水温センサ12の検出水温T
Cが保温温度から給水管路3から供給される水の温度を
正しく検出できるようになった時点で、水温センサ12
の検出水温TCをそのまま出力する。
【0040】給湯が開始されると熱交換器4の入水温度
は、保温加熱時の温度(例えば40℃)から給水管路3
から供給される水の温度に変化するが、水温センサ12
の検出水温TCはその温度変化に直ちに対応できない。
したがって、検出水温TCに基づいて加熱熱量FOおよ
び湯水混合弁6の混合比率を設定すると、給湯温度が設
定温度TSに対して低下することになるが、水温センサ
12が給水管路3から供給される水の温度を正しく検出
できるようなるまでは、前回の給湯状態に検出した水温
TCKを基に加熱量および湯水混合比率を設定するの
で、給湯の初期から所望の温度の湯を供給することがで
きる。
【0041】なお、この実施例では給湯初期条件変更部
60として、前回の給湯時に記憶した水温に基づいて新
たな給湯時の初期加熱条件および初期混合比率を設定す
る構成を示したが、前回の給湯時における必要熱量FF
もしくは加熱熱量FO、ならびに、前回の給湯時におけ
る目標弁位置信号XSもしくは混合弁駆動部72の出力
信号をそれぞれ記憶していおいて、次回の給湯開始時は
記憶した内容に基づいて加熱量および湯水混合比率を設
定する構成としてもよい。ただし、前回の給湯時の加熱
量および湯水混合比率を記憶する構成では、給湯停止状
態で設定温度TSが変更された場合には、その変更に対
応することができない。これに対し、前回の給湯時の水
温データを記憶する構成では、設定温度TSが変更され
ても対応できるという利点がある。
【0042】図4は給湯初期熱量変更手段の他の実施例
を示すブロック構成図である。この給湯初期熱量変更手
段80は、加熱制御部50内の熱量補正手段52へ供給
する必要熱量FFを給湯開始の初期段階で変更するよう
にしたもので、給湯初期熱量設定手段81と、タイマ手
段82と、熱量選択手段83とを備える。
【0043】給湯初期熱量設定手段81は、各設定温度
TS毎に予め設定した給湯初期熱量データを格納したテ
ーブルを備え、設定温度TSに対応した初期熱量FSを
出力する。タイマ手段82は、給湯状態に係る情報30
aに基づいて給湯が開始された時点から一定の時間(例
えば3秒)の間は、熱量選択手段83が初期熱量FSを
選択し、その後は、必要熱量演算手段51で算出された
必要熱量FFを熱量補正手段52を選択する制御する。
【0044】以上の構成であるから、給湯開始の初期は
設定温度TSに対応して予め設定された初期熱量FSに
基づいて熱交換器4が加熱されるので、水温センサ12
の検出水温TCが保温温度に近い値であっても、加熱量
が不足することを防止できる。
【0045】図5は給湯初期混合比率変更手段の他の実
施例を示すブロック構成図である。この給湯初期混合比
率変更手段90は、混合弁制御部70内の混合弁駆動部
72へ供給する目標弁位置信号XSを給湯開始の初期段
階で変更するようにしたもので、給湯初期混合比率設定
手段91と、タイマ手段92と、目標弁位置信号選択手
段93とを備える。
【0046】給湯初期混合比率設定手段91は、各設定
温度TS毎に予め設定した給湯初期混合比率データ(給
湯初期弁位置データ)を格納したテーブルを備え、設定
温度TSに対応した給湯初期混合比率(給湯初期弁位置
信号)XAを出力する。タイマ手段92は、給湯状態に
係る情報30aに基づいて給湯が開始された時点から一
定の時間(例えば3秒)の間は、目標弁位置信号選択手
段93が給湯初期混合比率XAを選択し、その後は、目
標弁位置演算部71で算出された目標弁位置信号Xを選
択するよう制御する。
【0047】以上の構成であるから、給湯開始の初期段
階は設定温度TSに対応して予め設定された給湯初期混
合比率(給湯初期弁位置信号)XAに基づいて湯水混合
弁6の湯水混合比率(弁位置)が設定されるので、検出
水温TCが保温温度に近い値であっても、湯側の混合比
率が小さくなって給湯温度が低下することはない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る循環
保温式給湯装置は、給湯開始時に所定熱量で熱交換器を
加熱し、その後、例えば新たな水温に対応する水温検出
出力が得られるようになった以降は、検出した水温と設
定温度に基づいて算出される必要熱量で熱交換器を加熱
する構成としたので、水温検出部が正しい温度を検出す
るまでの間加熱量が不足し、給湯栓から供給される湯温
が低下するという従来技術の課題を解決できる。
【0049】なお、前回の給湯状態における水温を記憶
しておき、記憶した水温に基づいて所定熱量を算出する
構成とすることで、出湯開始時から適温の湯を供給でき
る。
【0050】請求項3に係る循環保温式給湯装置は、給
湯開始時に湯水混合弁を所定の混合比率に制御し、その
後、例えば新たな水温に対応する水温検出出力が得られ
るようになった以降は、検出した水温と設定温度に基づ
いて算出される混合比率に基づいて湯水混合弁の混合比
率を制御する構成としたので、水温検出部が正しい温度
を検出するまでの間水側の混合比率が小さくなって、給
湯栓から供給される湯温が低下するという従来技術の課
題を解決できる。
【0051】なお、前回の給湯状態における水温を記憶
しておき、記憶した水温に基づいて所定の混合比率を算
出する構成とすることで、出湯開始時から適温の湯を供
給す
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る循環保温式給湯装置の全体構成
【図2】コントローラの機能ブロック構成図
【図3】燃焼制御手段の一具体例を示すブロック構成図
【図4】給湯初期熱量変更手段の他の実施例を示すブロ
ック構成図
【図5】給湯初期混合比率変更手段の他の実施例を示す
ブロック構成図
【図6】入水温度検出部(水温センサ)の検出応答特性
を示すグラフ
【符号の説明】
1 循環保温式給湯装置 2 給湯栓 3 給水管路 4 熱交換器 5 バイパス管路 6 湯水混合弁 7 給湯管路 8 戻り管路 9 循環ポンプ 10 循環路 11 コントローラ 12 水温センサ 13 流量センサ 14 出湯温センサ 15 混合温センサ 16 保温運転スイッチ 17 温度設定器 30 給湯使用検出部 40 循環保温運転制御部 50 加熱制御部 60 給湯初期条件変更部 61 記憶部 62 水温出力部 80 給湯初期熱量変更手段 90 給湯初期混合比率変更手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 哲朗 兵庫県神戸市東灘区魚崎浜町43番1号 日本ユプロ株式会社内 (72)発明者 平郡 光 兵庫県神戸市東灘区魚崎浜町43番1号 日本ユプロ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−60337(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 1/10 302

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給湯管路の末端部と給水管路を戻り管路
    で連絡して、給水管路、熱交換器、給湯管路、戻り管路
    によって循環路を形成し、給湯管路に接続された給湯栓
    が使用されていない非給湯状態では、戻り管路に介設し
    た循環ポンプを運転して循環路内の湯水を循環させなが
    ら熱交換器で加熱する循環保温運転を適宜行なうこと
    で、循環路内の湯温を所定温度範囲に保つとともに、給
    湯栓が使用されている給湯状態では、水温検出器で検出
    した熱交換器への入水温度と、温度設定器で設定された
    設定温度とに少なくとも基づいて必要熱量を算出して熱
    交換器を加熱することで設定温度の湯を供給するように
    した循環保温式給湯装置において、 給湯開始時に、所定熱量で熱交換器を加熱し、その後前
    記算出された必要熱量で熱交換器を加熱させる給湯初期
    熱量変更手段を有することを特徴とする循環保温式給湯
    装置。
  2. 【請求項2】 前回の給湯時に検出した水温を記憶する
    記憶手段を備えるとともに、前記所定熱量を、この記憶
    手段の記憶内容と前記設定温度に基づき算出することを
    特徴とする請求項1記載の循環保温式給湯装置。
  3. 【請求項3】 熱交換器の出湯側に湯水混合弁を設け
    て、熱交換器で加熱した湯と熱交換器の入水側に接続さ
    れた給水管路からの水とを混合して給湯管路へ供給する
    とともに、給湯管路の末端部と前記給水管路とを戻り管
    路で連絡して、給水管路、熱交換器、湯水混合弁、給湯
    管路、戻り管路によって循環路を形成し、給湯管路に接
    続された給湯栓が使用されていない非給湯状態では、戻
    り管路に介設した循環ポンプを運転して循環路内の湯水
    を循環させながら熱交換器で加熱する循環保温運転を適
    宜行なうことで、循環路内の湯温を所定温度範囲に保つ
    ともに、給湯栓が使用されている給湯状態では、水温検
    出器で検出した熱交換器への入水温度と、温度設定器で
    設定された設定温度とに少なくとも基づいて必要熱量を
    算出して熱交換器を加熱するとともに、前記入水温度と
    前記設定温度に少なくとも基づいて前記湯水混合弁の混
    合比率を制御して設定温度の湯を供給するようにした循
    環保温式給湯装置において、 給湯開始時に、前記湯水混合弁を所定の混合比率に制御
    し、その後前記入水温度と前記設定温度に少なくとも基
    づいて前記湯水混合弁の混合比率を制御する給湯初期混
    合比率変更手段を有することを特徴とする循環保温式給
    湯装置。
  4. 【請求項4】 前回の給湯時に検出した水温を記憶する
    記憶手段を備えるとともに、前記所定の混合比率を、こ
    の記憶手段の記憶内容と前記設定温度に基づき算出する
    ことを特徴とする請求項3記載の循環保温式給湯装置。
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