JP3300150B2 - 燃焼装置およびその燃焼能力更新方法 - Google Patents

燃焼装置およびその燃焼能力更新方法

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JP3300150B2
JP3300150B2 JP35403793A JP35403793A JP3300150B2 JP 3300150 B2 JP3300150 B2 JP 3300150B2 JP 35403793 A JP35403793 A JP 35403793A JP 35403793 A JP35403793 A JP 35403793A JP 3300150 B2 JP3300150 B2 JP 3300150B2
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    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
    • F23N2225/00Measuring
    • F23N2225/08Measuring temperature
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
    • F23N2225/00Measuring
    • F23N2225/08Measuring temperature
    • F23N2225/19Measuring temperature outlet temperature water heat-exchanger
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
    • F23N2235/00Valves, nozzles or pumps
    • F23N2235/12Fuel valves
    • F23N2235/16Fuel valves variable flow or proportional valves

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給湯器等の燃焼装置
と、その燃焼能力更新方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11には、燃焼装置として一般的な給湯
器のシステム構成が示されている。同図において、熱交
換器2の入口側には被加熱流体である水の給水管3が接
続されており、この給水管3には入水温を検出する入温
度検出手段としての入水サーミスタ10と、入水量を検出
する流量検出手段の流量センサ9とが設けられている。
熱交換器2の出口側には給湯管4が接続され、この給湯
管4の出口側には給湯栓1が設けられている。さらに、
給湯管4にはギヤモータによって開弁量が制御される流
量制御手段としての水量制御弁16と、出湯温を検出する
出温度検出手段としての出湯サーミスタ11とが設けられ
ている。
【0003】熱交換器2の下方にはバーナ7、バーナ7
の点火を行うイグナイタ電極18、着火を検知するフレー
ムロッド電極19、および給排気を行う燃焼ファン5が配
設されており、バーナ7のガス導入口にはガスノズル6
が対向配置され、このガスノズル6に通じるガス管8に
はガス供給量を開弁量によって制御する燃料供給制御手
段としてのガス比例弁13と、管路の開閉を行うガス電磁
弁12とが介設されている。
【0004】この種の給湯器には制御装置14が備えられ
ており、この制御装置14にはリモコン15が接続され、こ
のリモコン15には給湯温度を設定するボタン等の温度設
定部や給湯設定温度の表示部が設けられている。制御装
置14は給湯器の給湯動作を制御しており、給湯栓1が開
けられると流量センサ9が入水量を検出して、その入水
量がある一定以上(最低作動流量以上)になったときに
流量センサ9からの信号を受けて、制御装置14は燃焼フ
ァン5を回転させる。そして、燃焼ファン5の回転が所
定の回転領域に入ったときにガス電磁弁12およびガス比
例弁13を開けてバーナ7へガスの供給を行い、イグナイ
タ電極18による点火動作を行う。フレームロッド電極19
がガスの着火を検出すると、制御装置14は出湯温度を設
定温度にするようフィードフォワード制御を行い、ガス
比例弁13の開弁量を可変し、熱交換器2から出る湯温を
設定温度になるように制御を行い、湯温の安定後は、フ
ィードフォワード制御とフィードバック制御の併用制御
により燃焼制御が行われる。
【0005】周知のように、給湯器には、給湯燃焼能力
が与えられており、給湯器はこの燃焼能力の範囲内で出
湯温度を設定温度にすべく燃焼制御を行う。給湯器に与
えられる燃焼能力は、号数によって与えられており、1
号とは、1分間に1リットルの水を25℃上昇させるのに
必要な燃焼能力を意味する。
【0006】つまり、号数=入水量(リットル/分)×
{出湯温度(℃)−入水温度(℃)}÷25の式で表され
る。例えば、入水量が24リットル/分、出湯温度が40
℃、入水温度が15℃のときには、給湯器の燃焼能力は前
記式により、24号として与えられる。このように、燃焼
能力の号数が与えられると、その号数に適する適性流量
は次の式で与えられる。適性流量(リットル/分)=号
数×25/(設定温度(℃)−入水温度(℃))。給湯器
の燃焼運転では与えられた最大燃焼能力でもって適性流
量を通水して設定温度の湯を出湯するように燃焼制御が
行われる。
【0007】前記燃焼能力が仕様値として与えられる
と、制御装置14には図12に示すような、縦軸をガス比例
弁13によって制御されるガス量(ガス圧)とし、横軸を
操作量として示される能力特性データが与えられる。こ
の能力特性データは操作量100%で最大能力のガス供給
量(ガス圧)を供給し、0%の操作量で最小燃焼能力の
ガス量が供給されるデータであり、給湯器の出荷時等に
最小燃焼能力と最大燃焼能力の範囲内で比例的に弁を開
閉するようにガス比例弁13の開度調整が行われる。
【0008】このガス比例弁13の開度調節は、通常、ボ
リューム(可変抵抗器)を操作して調整される。ガス比
例弁13の開弁量の大きさは、ガス比例弁13に加える開弁
駆動電流の大きさに比例し、例えば、動作スイッチを能
力調整側にし、能力調整スイッチを最大燃焼能力側に倒
して、最大能力燃焼時のガス量(ガス圧)を供給する開
弁量となるように最大能力調整用ボリュームを調節して
最大能力時の開弁駆動電流を設定し、次に、能力調整ス
イッチを最小燃焼能力側に倒し、最小能力調整用ボリュ
ームを最小能力のガス量(ガス圧)を供給するガス比例
弁13の開弁量となるように開弁駆動電流を設定し、この
能力調整後、動作スイッチを能力調整側から通常燃焼モ
ード側に切り換えることにより、給湯器は与えられた能
力でもって最大燃焼能力(操作量0%)から最大燃焼能
力(操作量100 %)の範囲内で操作量を可変することに
より、自在に開弁駆動電流を可変して燃焼量制御が可能
となる。
【0009】図13は湯温が安定化した以降の給湯器の定
常運転状態の燃焼制御をより詳しく示したフローチャー
トである。この動作では、電源投入されて、給湯栓1が
開けられ、フローセンサ(流量センサ)9のオン信号が
加えられたときに、前記の如く、燃焼ファン5の回転や
点着火動作を行い、湯温安定後は、フィードフォワード
とフィードバックとの併用制御により、出湯湯温の安定
化制御が行われる。ステップ102 では、出湯温度Tout
が設定温度TSPの上下0.5 ℃の温度範囲に入ったか否か
を判断し、その範囲に入っているときには、ステップ10
3 で操作量LVが98%以上か否かを判断する。操作量L
Vが98%以上のときにはそのまま燃焼運転を継続する。
【0010】操作量が98%に達していないときには、給
湯器の能力にまだ余裕があるので、水量を増加する方向
に制御する。まず、ステップ104 で、ギヤモータGMの
動作位置により、水量制御弁16が全開状態にあるか否か
を判断し全開状態にあるときには、それ以上水量を増や
すことができないので、そのまま燃焼動作を継続し、水
量制御弁16が全開状態でないときには、ギヤモータを駆
動して0.1 リットル分だけ水量制御弁16を開駆動する。
そして、給湯器への通水量が安定するt秒の時間を待っ
てから出湯湯温を検出して操作量の可変等を行い、ステ
ップ102 〜106の動作を繰り返して燃焼運転を続行す
る。この燃焼動作により、操作量が98%以上となるま
で、水量制御弁16により0.1 リットルずつ水量が増加制
御され、最終的には操作量98%以上の能力の最大流量で
設定温度に対し上下0.5 ℃の範囲に入る湯の出湯状態に
なる。
【0011】前記ステップ102 で出湯温度が設定温度に
対し上下0.5 ℃の許容範囲に入らないときには、ステッ
プ109 で出湯温度が許容範囲の上下いずれの方向に外れ
ているかを判断する。出湯温度が許容範囲の上側に外れ
ているときには、燃焼熱量が多過ぎるので、ステップ11
3 で燃焼量を減少して、燃焼運転を続行する。
【0012】出湯温度が許容範囲の下側に外れていると
きには、ステップ110 で操作量が98%以上であるか否か
を判断し、操作量が98%よりも低いときにはステップ11
2 で燃焼量を増加してから、ステップ102 以降の燃焼動
作を行う。
【0013】また、ステップ110 で操作量が98%以上と
判断されたときには、操作量を増加する余裕がないの
で、ステップ111 でギヤモータの駆動により、水量制御
弁16を、例えば、0.1 リットル分絞り、通水量が安定す
るt 秒間待ってステップ102 以降の燃焼動作を行う。
【0014】このように、従来の給湯器では、燃焼運転
を行いながら、操作量や、通水量が調整されていき、最
終的に与えられた給湯器能力の98%以上の能力で、最大
流量が出せるように制御される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
給湯器では、例えば、24号というように、能力が予め与
えられると、その能力に合わせて図12に示すような能力
特性データが設定され、このデータに基づき、燃焼量制
御を行うために、給湯器の出荷段階でガス比例弁13の開
度調整が行われるが、この開度調整時に、例えば、最大
能力の操作量100%の位置でガス比例弁13の開弁駆動電
流が小さい方向に誤って設定されてしまうと、操作量10
0 %の最大能力で燃焼制御しようとしても、その最大能
力のガス供給量が得られないため、熱量不足となり、設
定温度よりもぬるい湯しか出湯できなくなり、これを防
止するためには、出湯量を絞らなければならず、出湯湯
温が設定温度となるように流量の絞り調整を行う時間も
長くかかり、使用者が水栓を開いて所定の設定温度の湯
を安定して得ることができるようになるまでに時間がか
かり過ぎるという問題がある。
【0016】また、一般の給湯器に使用されている入水
サーミスタやフローセンサには、リニア特性が悪かった
り、検出精度のばらつきがあり、このばらつき等によ
り、例えば、入水温度を高めに読んでしまうと、燃焼能
力によって定まる適性流量が多くなってしまい、この適
性流量を通水して出湯すると、設定温度よりも低い出湯
湯温となってしまい、このため、徐々に、流量を絞って
設定温度の湯温となるように調整することとなるが、そ
の調整に手間どり、出湯湯温を設定温度にするまでに時
間が長くかかり、立ち上がりの遅い出湯特性になってし
まうという問題がある。
【0017】同様に、フローセンサ(流量センサ)9の
ばらつきにより、実際の流量よりも少なめに読んでしま
う場合も、同様な不具合が発生するという問題がある。
【0018】さらに、従来の給湯器では、前記ガス比例
弁13の開度調整の狂いや入水サーミスタ等のばらつきに
応じて長い時間をかけて、設定温度の湯が出せる操作量
の調整や、通水流量の調整を折角行っても、給湯燃焼が
停止すると、その調整情報が全て消えてしまい、次に出
湯するときには、最初から適性操作量と適性水量を調整
する動作をいちいち行わなければならないという欠点が
あった。
【0019】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、ガス比例弁の開度調
整に狂いが生じても、また、フローセンサや入水サーミ
スタにばらつきが生じていても、それらの状況に合わせ
た自己の燃焼能力を学習記憶し、自己の状況に合った能
力でもって、適性流量を的確に出湯して、立ち上がりの
速い安定した出湯湯温を得ることができる燃焼装置およ
びその燃焼能力更新方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明は、熱交換器を通る被加熱流体の燃焼加熱手段と、
この燃焼加熱手段に供給する燃料の量を制御する燃料供
給制御手段と、被加熱流体の流量を制御する流量制御手
段とを備え、与えられた燃焼能力の操作範囲内で燃焼加
熱手段の燃料供給量を可変し、流量制御手段により被加
熱流体の流量を可変して熱交換器から出る被加熱流体を
設定温度になるように燃焼加熱手段の燃焼量を制御する
燃焼装置において、燃焼運転中に熱交換器に入る被加熱
流体の入温度と熱交換器から出た被加熱流体の出温度と
熱交換器を通る被加熱流体の流量を検出し、燃焼装置に
与えられた燃焼能力(号数)に対応した適性流量を被加
熱流体の入温度と設定温度に基いて求め、被加熱流体の
検出流量が前記適正流量に対して予め与えた流量偏差範
囲に入るように制御した状態で、被加熱流体の出温度が
前記設定温度に対して予め与えられた温度偏差範囲から
外れているときには出温度がその温度偏差範囲に入るよ
うに流量を増減調整するとともにその流量増減量を補正
流量として適性流量を補正し、然る後に、少なくとも被
加熱流体の出温度が前記設定温度の偏差範囲に安定に入
り、かつ、検出流量が適正流量の偏差範囲に安定に入っ
ていることを確認して前記被加熱流体の入温度と出温度
と流量の条件検出情報に基づき実稼動の燃焼能力を演算
によって求め、燃焼運転中に燃焼能力を演算して更新記
憶することを特徴として構成されている。
【0021】
【0022】さらに、本発明の燃焼装置は、熱交換器に
導かれる被加熱流体の温度を検出する入温度検出手段
と、熱交換器を通る被加熱流体の燃焼加熱手段と、熱交
換器で加熱されて出る被加熱流体の温度を検出する出温
度検出手段と、熱交換器に導かれる被加熱流体の流量を
検出する流量検出手段と、前記燃焼加熱手段に供給する
燃料の量を制御する燃料供給制御手段と、被加熱流体の
流量を制御する流量制御手段とを備え、燃焼能力の範囲
内で燃焼加熱手段の燃料供給量を可変し、熱交換器から
出る被加熱流体を設定温度になるように燃焼加熱手段の
燃焼量を制御する燃焼装置において、燃焼運転中に熱交
換器から出る被加熱流体の出温度と熱交換器を通る被加
熱流体の流量を検出し、燃焼装置に与えられた燃焼能力
(号数)に対応した適性流量を被加熱流体の入温度と設
定温度に基いて求める手段と、被加熱流体の検出流量が
前記適正流量に対して予め与えた流量偏差範囲に入るよ
うに制御した状態で、被加熱流体の出温度が前記設定温
度に対して予め与えられた温度偏差範囲から外れている
ときには出温度がその温度偏差範囲に入るように流量を
増減調整するとともにその流量増減量を補正流量として
適性流量を補正する手段と、少なくとも被加熱流体の出
温度が前記設定温度の偏差範囲に安定に入り、かつ、検
出流量が適正流量の偏差範囲に安定に入っていることを
確認して燃焼能力の更新指令を行う能力更新判定指令部
と、この能力更新判定指令部の更新指令を受けて前記被
加熱流体の入温度と出温度と流量との検出値に基づき実
稼動の燃焼能力を演算により求める能力更新演算部と、
この能力更新演算部で求められた燃焼能力更新値を前の
データに代えて更新記憶する更新データ格納部とを有す
ることを特徴として構成されている。
【0023】
【作用】上記構成の本発明において、燃焼装置の燃焼運
転が行われると、熱交換器に入る被加熱流体の入温度
と、熱交換器から出る加熱された被加熱流体の出温度
と、熱交換器を通る被加熱流体の流量が検出される。そ
の一方で、少なくとも被加熱流体の出温度と流量が与え
られた安定領域に入ったか否かが判断され、安定領域に
入っていることが確認されたときに燃焼能力の更新指令
が出される。
【0024】燃焼能力の更新動作では、熱交換器に入る
被加熱流体の入温度と熱交換器から出る被加熱流体の出
温度と熱交換器を通る流量との条件検出情報が取り込ま
れ、これに基づき、実稼動の燃焼能力が演算されて更新
記憶される。燃焼運転中に上記燃焼能力の演算更新が逐
次行われることで、熱交換器に入る被加熱流体の温度を
検出するセンサや、流量検出センサにばらつきがあった
場合には、その状況にあった燃焼能力が自分自身の学習
により求められて記憶されるので、次に燃焼装置を運転
するときには、その正しい燃焼能力でもって燃焼運転が
開始されることとなり、熱交換器の経年変化によって熱
効率が低下するようになっても、その熱効率の状況に合
わせた燃焼能力が求められて演算更新されるので、常に
燃焼装置の実状に合った最適な燃焼能力でもって好適な
燃焼運転が達成されることとなる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本実施例の燃焼装置は前記図11に示したシステム
構成を持つ給湯器を対象にしており、図11に示したもの
と同一の名称部分には同一符号を付し、その重複説明は
省略する。図1には本発明に係る燃焼装置の燃焼能力更
新方法を行う制御回路のブロック構成図が示されてい
る。この実施例の制御回路は、燃焼能力算定部20と、比
例弁操作量演算部21と、比例弁駆動部22と、温度偏差検
出部23と、設定流量算定部24と、流量偏差検出部25と、
能力更新判定指令部として機能する能力更新条件監視部
26と、タイマ27と、補正流量積算部28と、補正流量格納
部29と、能力更新演算部30と、水量制御弁操作量演算部
31と、水量制御弁駆動方向判定部32と、水量制御弁駆動
部33と、水量制御弁全開・全閉検出部34と、初期データ
格納部35と、更新データ格納部36とを有して構成されて
いる。
【0026】初期データ格納部35には給湯器の仕様によ
って設計段階で定まる給湯燃焼能力が例えば24号として
格納され、さらに、この燃焼能力によって定まる前記図
12に示すような操作量と、この操作量の0%〜100 %の
範囲内で可変するガス量(ガス圧)の関係を示す能力特
性データが記憶されている。
【0027】燃焼能力算定部20と、比例弁操作量演算部
21と、比例弁駆動部22と、温度偏差検出部23は、通常の
燃焼制御を行う部分の回路で、これを簡単に説明する
と、まず、燃焼能力算定部20はリモコン15等の温度設定
部で設定された温度情報と、入水サーミスタ10により検
出される入水温度の情報と、流量センサ(フローセン
サ)9で検出される流量検出値との情報を受け、さら
に、温度偏差検出部23で検出される出湯温度と設定温度
との偏差の検出情報を受けて、入水温度を設定温度に高
めるのに要する燃焼熱量(燃焼能力)を演算により求
め、その演算結果を比例弁操作量演算部21に加える。比
例弁操作量演算部21は、燃焼能力算定部20で演算された
燃焼能力を得るための操作量を演算により求め、この値
を比例弁駆動部22へ加える。比例弁駆動部22は比例弁操
作量演算部21で算出された操作量に対応する開弁駆動電
流をガス比例弁13に加え、ガス比例弁13の開弁量、つま
り、ガス供給量を制御し、出湯湯温の安定化制御を行
う。
【0028】設定流量算定部24は、給湯器の燃焼能力に
対応する適性流量を算出する。この適性流量は前述した
ように次の式により求められる。
【0029】適性流量(リットル/分)=号数×25/
(設定温度(℃)−入水温度(℃))
【0030】例えば、設定温度が48℃、入水温度が13
℃、燃焼能力が24号のときの適性流量を求めると、約17
リットル/分として求められる。
【0031】流量偏差検出部25は、流量センサ9から得
られる検出流量と、前記設定流量算定部24で求められる
適性流量とを比較し、その流量偏差を検出し、その検出
結果を能力更新条件監視部26と水量制御弁操作量演算部
31へ加える。
【0032】能力更新条件監視部26には、能力更新を行
うか否かを判断する条件が予め設定され、その条件を満
たしたときに能力更新を指令するもので、この能力更新
可否の判断材料として、設定温度と出湯温度の温度偏差
範囲と、検出流量と適性流量との流量偏差範囲と、操作
量の値や操作量範囲が予め与えられている。例えば、偏
差温度範囲として、設定温度に対し、±0.5 ℃の値が、
流量偏差範囲として、適性流量に対し±0.1 リットルの
値が与えられており、操作量の値としては、100 %が、
操作量範囲として98%以上、95%以上等の値がそれぞれ
与えられている。
【0033】能力更新条件監視部26は、出湯温度が温度
偏差範囲に入り、検出流量が流量偏差範囲に入り、比例
弁操作量演算部21で算出された操作量が与えられた操作
量(又は操作範囲)に入っており、かつ、タイマ27を動
作させて出湯温度が温度偏差範囲に入っている状態と、
演算操作量が与えられた操作量になっているか又は操作
量範囲に入っている状態が予め与えられた所定の時間を
持続していることを確認したときに、能力更新指令を能
力更新演算部30に加える。また、流量が流量偏差範囲に
入っていないときには、その旨の情報を補正流量演算部
28に加える。
【0034】水量制御弁全開・全閉検出部34は水量制御
弁16が全開状態であるかあるいは全閉状態であるかを検
出し、その検出結果を水量制御弁操作量演算部31へ加え
る。
【0035】水量制御弁操作量演算部31は流量偏差検出
部25からの検出結果を受け、検出流量が流量偏差から外
れているときは、検出流量が適性流量に近づく方向に所
定量だけ、例えば、0.1 リットル分の水量可変の操作量
を演算し、その演算結果を水量制御弁駆動方向判定部32
に加える。
【0036】水量制御弁駆動方向判定部32は、水量制御
弁操作量演算部31からの情報を受け、熱交換器2の通水
流量を適性流量にするための水量制御弁の開閉駆動方向
を判定し、水量制御弁の開閉の駆動方向と、前記水量制
御弁操作量演算部31で演算された操作量の値を水量制御
弁駆動部33へ加える。水量制御弁駆動部33は、水量制御
弁駆動方向判定部32から加えられる情報に基づき、水量
制御弁16を開方向あるいは閉方向に操作量の分だけ開閉
駆動する。
【0037】前記補正流量積算部28は、給湯器の燃焼運
転中に、時々刻々水量制御される水量の補正分を積算
し、その積算結果を補正流量格納部29に格納する。
【0038】能力更新演算部30は、能力更新条件監視部
26から能力更新指令を受けたときに、入水温と、出湯温
と、燃焼能力の適性流量として設定流量算定部24で演算
された適性流量FWSPに補正流量の積算値ΔFWを加え
たものを新たな適性流量FWSP値とした値を用いて、前
述した号数を求める式を用いて燃焼能力を求め、前に与
えられていた燃焼能力の値をその演算により求められた
燃焼能力の値によって更新し、その更新した燃焼能力の
値を更新データ格納部36に更新格納する。そして、次の
燃焼制御時には、この更新された燃焼能力を用いて燃焼
熱量が算出されて燃焼制御が行われるのである。
【0039】本実施例の燃焼能力更新方法を行う制御回
路は上記のように構成されており、次に、この制御回路
を用いた燃焼能力更新の各動作を図2〜図6のフローチ
ャートに基づき説明する。なお、これらのフローチャー
トは給湯器を設置施工をした後、最初に燃焼運転をスタ
ートする場合で示されている。図2は燃焼能力更新方法
の第1の動作例を示したもので、まず、電源投入の後、
ステップ201 で初期データ格納部35に格納されている燃
焼能力の初期値GOが、例えば、24号としてセットさ
れ、補正流量格納部29で格納されている補正流量ΔFW
がセットされる。給湯器が設置施工されて最初に運転を
行う場合は補正流量を求める演算が行われていないの
で、補正流量ΔFWは0の値がセットされる。
【0040】次に、フローセンサがオンしたか否かが判
断され、フローセンサ(流量センサ)9からオン信号が
加えられると、燃焼運転を開始し、ステップ204 で設定
温度TSPと、入水温度TMIN と、流量センサ9により検
出される検出流量FWの読み込みが行われる。
【0041】次にステップ205 で初期設定燃焼能力GO
に対応する適性流量FWSPが次の式により演算される。
【0042】FWSP=GO×25/(TSP−TMIN
【0043】次にステップ206 で適性流量FWSPに補正
流量ΔFWを加えた流量補正後の適性流量が求められ
る。この例では、初期値のΔFWが0であるので、ステ
ップ205 で計算された適性流量FWSPの値がそのまま補
正後の値として用いられる。
【0044】ステップ207 では流量センサ9により検出
される検出流量FWが適性流量FWSPに対して±0.1 リ
ットルの流量偏差範囲に入っているか否かの判断が行わ
れる。検出流量が流量偏差範囲に入っていないときに
は、検出流量が流量偏差範囲の上側に外れているか下側
に外れているかをステップ218 で判断する。検出流量が
流量偏差範囲を下側に外れているときには、流量を増加
する方向の動作をステップ219 と220 にかけて行う。ス
テップ219 では水量制御弁16が全開状態であるか否かを
水量制御弁全開・全閉検出部34の検出結果により判断
し、全開状態でないときには水量制御弁16のギヤモータ
を開方向に動作して流量が偏差範囲に入るように制御す
る。
【0045】検出流量が流量偏差範囲を上側に越えてい
たときには、同様に、水量制御弁16が全閉状態であるか
否かを判断し、全閉状態でないときには、水量制御弁16
のギヤモータを閉方向に駆動し、流量が流量偏差範囲に
入るように制御する。
【0046】前記ステップ207 で検出流量が流量偏差範
囲に入っているときにはステップ208 で出湯温度が設定
温度に対し、±0.5 ℃の偏差温度範囲に入っているか否
かの判断を行う。出湯温度が偏差温度範囲に入っていな
いということは、前記ステップ205 で適性流量が計算さ
れて検出流量が流量偏差範囲に入っているにも拘わらず
出湯温度が温度偏差に入らないということなので、水量
設定が誤っているものと判断し、ステップ223 以降の水
量補正動作に移る。
【0047】まず、ステップ223 で出湯温度が設定温度
に対し、温度偏差範囲の上側に外れているか下側に外れ
ているか判断する。温度偏差範囲の下側に外れていると
きには、流量を絞る動作に移る。まず、ステップ224 で
水量制御弁16のギヤモータが全閉状態であるか否かを判
断し、全閉状態でないときにはギヤモータを所定のβリ
ットル、例えば、0.1 リットルの絞り動作を行い、補正
流量格納部29に格納されている補正流量ΔFWからβだ
け差し引いた値を新たな補正流量ΔFWの値として更新
し、その更新値を補正流量格納部29に格納する。
【0048】出湯温度が温度偏差範囲を上側に越えて外
れているときには、流量を増加する方向の補正動作を行
う。まず、ステップ227 で、水量制御弁16が全開状態に
なっていないことを確認し、水量制御弁16のギヤモータ
をβリットル開く方向に駆動し、ステップ229 で補正流
量格納部29に格納されている補正流量ΔFWにβを足し
たものを新たな補正流量ΔFWの値として更新し、この
更新値を補正流量格納部29に格納する。
【0049】検出流量が流量偏差範囲に入っており、か
つ、出湯温度が温度偏差範囲に入っているときには、ス
テップ209 で燃焼能力算定部20で算出される操作量が能
力更新条件監視部26に予め与えられている操作量LVの
値100 %になっているか否かの判断を行う。算出操作量
が100 %に達していないときには能力更新を行わず、操
作量の100 %に達するまでの余裕があるのでステップ22
7 以降の動作により通水流量を増加する方向の補正を行
い、補正流量ΔFWの更新を行う。
【0050】ステップ209 で算出操作量が能力更新条件
の操作量100 %に達していると判断されたときには、タ
イマ27をスタートし、その所定のタイマ動作時間中、燃
焼能力算定部20で算出される操作量が更新条件の100 %
に安定している状態と、出湯温度が偏差範囲に入ってい
る状態とが継続していることを確認して、ステップ212
で燃焼能力更新(号数更新)を行う。この燃焼能力の更
新は、出湯温度TOUTと、入水温度TMIN と、検出流量
FWを取り込み、前述した号数を求める式を用いて号数
GOを演算することにより行われる。そして、この演算
により求めた号数を給湯器本来の燃焼能力であるとして
決定し、初期データとして与えられた号数をこの演算に
より求めた号数に更新し、これを更新データ格納部36に
記憶する。そして、タイマ27をクリアし、補正流量ΔF
Wを0にクリアして第1回目の能力更新を終了する。
【0051】次に、ステップ215 でフローセンサからオ
フ信号が出力されたか否かを判断し、フローセンサから
オン信号が加えられているときには、ステップ204 以降
の動作を繰り返し、燃焼能力の更新を次々に行ってい
く。
【0052】この能力更新動作によれば、入水サーミス
タ10や、フローセンサ(流量センサ)9にばらつきがあ
り、その読み取り誤差により、ステップ205 で計算され
る適性流量に誤りが生じたとしても、それらの誤りは、
ステップ223 以降の水量補正動作により補償され、次の
能力更新動作時には、ステップ206 で補正された適性水
量が用いられて繰り返し能力更新が行われる結果、その
学習効果により、能力更新動作を繰り返すことにより、
その給湯器の実状に合った能力が自動的に更新設定され
ることとなり、給湯燃焼運転の制御精度を高めることが
できる。
【0053】また、繰り返し学習されて求められた燃焼
能力は更新データ格納部36に更新記憶されるので、次に
燃焼運転を行うときには、その給湯器の実状にあった燃
焼能力を用いて給湯運転動作が最初から行われるので、
その能力の適性水量が正確に求められることとなり、水
量制御弁を調整して通水流量を適性流量に合わせる長い
時間をかけての水量調整動作が不要となり、給湯運転を
開始したときから短時間のうちに設定温度の湯を作り出
すことができ、使用者は水栓を開いてから間もなく要望
する温度の湯を安定した湯量で得ることができる。
【0054】また、給湯器の経年変化により、熱交換器
2の熱効率が低下した場合においても、その実状にあっ
た燃焼能力が能力更新動作により的確に設定されること
となり、熱効率が低下した場合には、それなりの熱効率
において最適な燃焼運転の制御を行うことができる。
【0055】図3は第2の能力更新動作を示したもので
ある。このフローチャートの動作は、能力更新条件監視
部26に与える能力更新可否の条件である操作量LVを、
95%以上の範囲として与えたときの動作である。すなわ
ち、ステップ209 で燃焼能力算定部20で算出された操作
量が95%以上であるときにのみステップ210 以降の能力
更新動作を行うようにしたことであり、それ以外の動作
は前記図2に示すものと同様である。
【0056】操作量の更新条件を100 %として固定的に
与えた場合には、例えば、給湯器の使用中に、水圧変動
等により、通水量が僅かながら変動する場合が生じ、こ
のように通水量の変動が生じると、燃焼能力算定部20で
算出される操作量が微小変化し、操作量が100 %のま
ま、所定の時間、安定的に継続させることが難しくな
る。このような場合には、演算で求まる操作量が100 %
の近辺で変動するので、能力更新が行われなくなるとい
う問題が生じる。この第2の能力更新動作では、これを
避けるために、能力更新可否の条件を操作量95%以上の
範囲で与え、水圧変動等により、通水量が微小変動して
も、演算で求められる操作量を95%以上の範囲に入れる
のが容易となり、支障なく能力更新を行えるようにした
ものである。
【0057】図7はフローセンサ9や入水サーミスタ10
にばらつき等により、適性流量がずれているときに、流
量補正をしながら燃焼能力の更新を行う状態を示したも
ので、ステップ208 で出湯温度が設定温度の±0.5 ℃の
温度偏差範囲の下側に外れていると判断されたときに、
βリットルの水量減少補正が行われ、次の能力更新サイ
クルで、再び出湯温度が温度偏差の下側に外れているこ
とが認められて、第2回目の水量減少補正が行われ、こ
の水量補正によっても出湯温度が温度偏差範囲に入らな
いので、第3回目の水量減少補正がされて、出湯温度が
温度偏差範囲に入った状態が示されている。出湯温度が
温度設定範囲に入った後、操作量が95%以上で、かつ、
出湯温度が温度偏差範囲に入っている状態が所定のt秒
間維持されたときに燃焼能力の更新が行われている。
【0058】図4には第3の能力更新動作のフローチャ
ートが示されている。このフローチャートの能力更新動
作は、前記第2の能力更新動作と同様に、能力更新可否
の操作量の条件を95%以上で与え、さらに、この第3の
能力更新動作では、ステップ212 で燃焼能力の更新演算
を行った後、この能力更新演算が操作量何%の状態で行
われているかを確認し、操作量が100 %以外の操作量で
行われたときには、演算により求めた能力更新演算値を
操作量100 %の値に換算し、この操作量100 %の値に換
算した値を新たな燃焼能力の値として更新するようにし
たものであり、それ以外の動作は前記第2の更新動作と
同様である。
【0059】前記第2の更新動作のように、操作量が95
%以上の操作量で燃焼能力が演算更新された場合には、
その更新演算値は操作量100 %の燃焼能力として更新さ
れるものであるため、操作量が95%のときに更新した燃
焼能力(号数)と操作量100%の状態で更新された燃焼
能力(号数)では操作量5%のずれを認めたこととな
り、操作量95%で能力更新を行った場合には、実際の給
湯器の燃焼能力よりも低めに能力が更新されてしまうと
いう問題が生じる。
【0060】この第3の能力更新動作ではこの問題を解
消するために、能力更新演算を行ったときの操作量が何
%のときに行われたかを検知し、能力更新の演算値を操
作量が100 %のときに行われたものに換算するのであ
る。例えば、操作量が95.8%のときに能力更新演算が行
われ、その値が23号として求められたときには、その23
号の値を0.958 で割り、その値の24号を操作量100 %出
力時の号数として更新するものである。つまり、第3の
能力更新動作では、100 %出力時の号数GOは次の式に
よって求められる。
【0061】GO=(出湯温度−入水温度)×流量/
(25×更新時のガス比例弁操作量)
【0062】この第3の更新動作によれば、操作量が95
%以上のときに更新を行うことができるので、更新がし
易くなると共に、操作量100 %以外の操作量で能力更新
が行われても、操作量100 %で行った場合と同一の正し
い燃焼能力が求められることとなる。
【0063】図5には第4の能力更新動作を示すフロー
チャートが示されている。この第4の能力更新動作は、
前記第3の能力更新動作と同様に燃焼能力算定部20で算
出される操作量が95%以上で行い、100 %以外の操作量
で燃焼能力の更新を行う場合にはその演算値を操作量10
0 %に値に換算するが、この第4の更新動作では、ステ
ップ212 で操作量100 %の値に換算した後、ステップ21
2 Aでさらにその値に制御係数αを掛けて最終的な燃焼
能力の値を求めるようにしたものである。この例では、
制御係数αを0.98(98%)としており、この制御係数を
掛けた能力更新の結果、給湯器は、操作量0%〜98%の
範囲内で通常の燃焼量制御を行うこととなる。
【0064】前記第1〜第3の能力更新動作では、ガス
比例弁出力が100 %の操作量で出湯するように制御さ
れ、例えば、入水温度や流量の微小変化が生じたとき、
出力低下側には瞬時に反応できるが、出力増加側に反応
しようとするときには、既に、操作量100 %の出力中で
あるため、出力増加側には反応できなくなるという問題
が生じる。このため、出湯湯温が設定温度よりも低めに
なるという問題が生じ、これを防止するためには、出湯
量を絞り込まなければならず、そうすると、水量と燃焼
量が共に変化するため、制御系が安定するまで時間がか
かり、この間、出湯湯温は微妙に設定温度を中心として
その上下に振動変化するという問題が生じる。第4の能
力更新動作では、これを避けるために、通常の燃焼運転
動作では操作量を98%で燃焼制御し、2%の余裕を持た
せる。この2%の余裕があるため、入水温度や流量の微
小変化があり、出力増加側に反応しようとするときに
は、その2%の余裕分で十分に対応できることとなり、
操作量100 %で運転する場合に生じる前記水量制御弁の
絞り込み等による問題を防止することができる。
【0065】図6には第5の能力更新動作のフローチャ
ートが示されている。この第5の能力更新動作は、ステ
ップ208 で出湯温度が温度偏差範囲から外れたときに、
水量を補正する際、前記第1〜第4の動作では水量制御
弁16のギヤモータをβリットル(0.1 リットル)ずつ増
加方向あるいは減少方向に開閉して少しずつ流量補正を
行うようにしたが、この第5の動作では、出湯温度が設
定温度からずれている温度差に対応する補正流量をステ
ップ225 Aと228 Aで一気に演算により求めてこれを補
正流量ΔFとして求めたものであり、それ以外の構成は
前記各フローチャートに示した動作と同様である。この
ように、補正流量を一気に求めて増減補正することによ
り、流量の補正時間を短くすることができるという効果
が得られる。
【0066】図8には本発明に係る燃焼装置の燃焼能力
更新方法を行う制御回路の第2の実施例を示すブロック
構成が示されている。この第2の実施例の制御回路は、
比例弁操作範囲修正部37を設けたことを特徴としてお
り、それ以外の構成は図1に示す制御回路と同様であ
る。この実施例の制御回路を用いる場合には、図9に示
すように、給湯器の出荷時のガス比例弁13の開弁調整
を、操作量100 %よりも小さい位置で、例えば、90%の
操作量の位置で行わせる。例えば、24号の給湯器の場合
には、操作量90%で24号の能力が出せるガス供給量とな
るようにガス比例弁13の開弁駆動電流を設定する。
【0067】従来例では、操作量100 %の状態で所定の
標記された最大燃焼能力に対応する開弁駆動電流をボリ
ューム調整により設定したが、この場合、誤って開弁駆
動電流を少なめに設定してしまうと、操作量100 %とし
ても、その操作量に対応する開弁駆動電流を出力するこ
とができなくなるという問題があったが、この実施例の
如く、操作量を90%の状態にして所定の標記された最大
燃焼能力に対応する開弁駆動電流を出力できるように調
整すれば、たとえ、その開弁駆動電流が少なめに設定さ
れても、操作量が90%〜100 %の範囲内で能力の増加を
行えるので、その給湯器の標記された最大能力の操作量
に対応する比例弁13の開弁駆動電流を支障なく出力する
ことができるのである。
【0068】前記の如く、ガス比例弁13の開弁駆動電流
を調整設定した後、通常の給湯燃焼運転で、前述したよ
うに、能力更新が行われ、標記された燃焼能力が能力更
新演算部30で求められたときに、比例弁操作範囲修正部
37は、そのときの操作量出力を通常能力制御時の100 %
であるものとして図9に示すように能力特性図に設定修
正し、かつ、そのときの開弁駆動電流を最大燃焼能力時
における開弁駆動電流の値として更新設定する。
【0069】これにより、給湯器の出荷時に行うガス比
例弁13の開弁調整に誤りが生じても、これを修正して、
その給湯器の標記された最大燃焼能力に対応する開弁駆
動電流を確実に供給して燃焼運転制御を行うことができ
るという優れた効果が得られることとなる。
【0070】図10はこの比例弁操作範囲修正部37の修正
動作を含む能力更新動作のフローチャートを示すもので
ある。このフローチャートでは、前記第1の実施例の制
御回路で行う能力更新動作と同様に給湯器の能力更新を
行い、その能力更新の演算値をステップ212 で求めた
後、操作量100 %のガス量(ガス圧)とガス比例弁13の
開弁駆動電流を修正し、図9に示す如く能力特性データ
を書き換えるものである。
【0071】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ことはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上
記各実施例では、燃焼装置として給湯器を対象に説明し
たが、本発明は、ガスや石油を燃料として暖房や冷房を
行う空調機や、風呂釜等の他の燃焼装置にも適用される
ものである。以上の説明では、最大操作量の更新につい
て述べてきたが、最小操作量あるいはその近くの操作量
のときに、実際の最小燃焼能力の更新も可能である。こ
のことを利用すれば、図9の更新動作は最小操作量(MI
N )を含めたものとして行える。
【0072】
【発明の効果】本発明は、燃焼運転中に、熱交換器に入
る被加熱流体の温度と熱交換器から出る被加熱流体の温
度と熱交換器を通る被加熱流体の流量を検出し、これら
の条件検出情報に基づき、燃焼能力の更新条件を満たし
たときに実稼動の燃焼能力を求め、燃焼運転中に燃焼能
力を逐次演算して更新記憶するように構成したものであ
るから、この燃焼能力の逐次更新の学習効果により、燃
焼装置の実状に合った燃焼能力が正確に求められること
となり、この正確な燃焼能力に基づいて燃焼運転制御を
行うことにより、燃焼制御の精度を格段に高めることが
できる。
【0073】また、学習効果により求められた燃焼能力
の更新演算値は記憶されているので、次に燃焼運転を行
うときには、この記憶されている正しい燃焼能力でもっ
て燃焼運転が行われるので、被加熱流体を設定温度に迅
速に加熱することができ、燃焼運転の立ち上げスピード
を高めることができると共に、燃焼効率を改善すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼装置の燃焼能力更新方法を行
う制御回路の第1の実施例を示すブロック構成図であ
る。
【図2】同実施例の制御回路を用いた燃焼能力更新方法
の第1の動作を示すフローチャートである。
【図3】同実施例の制御回路を用いた燃焼能力更新方法
の第2の動作を示すフローチャートである。
【図4】同実施例の制御回路を用いた燃焼能力更新方法
の第3の動作のフローチャートである。
【図5】同実施例の制御回路を用いた燃焼能力更新方法
の第4の動作を示すフローチャートである。
【図6】同実施例の制御回路を用いた燃焼能力更新方法
の第5の動作を示すフローチャートである。
【図7】各燃焼能力更新動作タイミングを更新条件の変
化状態と共に示す説明図である。
【図8】本発明の燃焼装置の燃焼能力更新方法を行う制
御回路の第2の実施例を示すブロック構成図である。
【図9】燃焼能力データの修正前後の状態を示す能力特
性図である。
【図10】同実施例の制御回路を用いた燃焼能力更新方法
の動作を示すフローチャートである。
【図11】燃焼装置として一般的に知られている給湯器の
システム構成図である。
【図12】一般的な給湯器の能力特性図の説明図である。
【図13】一般的な給湯器の燃焼動作を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
16 水量制御弁 20 燃焼能力算定部 24 設定流量算定部 26 能力更新条件監視部 28 補正流量積算部 30 能力更新演算部 31 水量制御弁操作量演算部 36 更新データ格納部 37 比例弁操作範囲修正部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−150742(JP,A) 特開 平1−263456(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 1/10 301 F24H 1/10 302 F23N 5/14 370

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器を通る被加熱流体の燃焼加熱手
    段と、この燃焼加熱手段に供給する燃料の量を制御する
    燃料供給制御手段と、被加熱流体の流量を制御する流量
    制御手段とを備え、与えられた燃焼能力の操作範囲内で
    燃焼加熱手段の燃料供給量を可変し、流量制御手段によ
    り被加熱流体の流量を可変して熱交換器から出る被加熱
    流体を設定温度になるように燃焼加熱手段の燃焼量を制
    御する燃焼装置において、燃焼運転中に熱交換器に入る
    被加熱流体の入温度と熱交換器から出た被加熱流体の出
    温度と熱交換器を通る被加熱流体の流量を検出し、燃焼
    装置に与えられた燃焼能力(号数)に対応した適性流量
    を被加熱流体の入温度と設定温度に基いて求め、被加熱
    流体の検出流量が前記適正流量に対して予め与えた流量
    偏差範囲に入るように制御した状態で、被加熱流体の出
    温度が前記設定温度に対して予め与えられた温度偏差範
    囲から外れているときには出温度がその温度偏差範囲に
    入るように流量を増減調整するとともにその流量増減量
    を補正流量として適性流量を補正し、然る後に、少なく
    とも被加熱流体の出温度が前記設定温度の偏差範囲に安
    定に入り、かつ、検出流量が適正流量の偏差範囲に安定
    に入っていることを確認して前記被加熱流体の入温度と
    出温度と流量の条件検出情報に基づき実稼動の燃焼能力
    を演算によって求め、燃焼運転中に燃焼能力を演算して
    更新記憶することを特徴とする燃焼装置の燃焼能力更新
    方法。
  2. 【請求項2】 熱交換器に導かれる被加熱流体の温度を
    検出する入温度検出手段と、熱交換器を通る被加熱流体
    の燃焼加熱手段と、熱交換器で加熱されて出る被加熱流
    体の温度を検出する出温度検出手段と、熱交換器に導か
    れる被加熱流体の流量を検出する流量検出手段と、前記
    燃焼加熱手段に供給する燃料の量を制御する燃料供給制
    御手段と、被加熱流体の流量を制御する流量制御手段と
    を備え、燃焼能力の範囲内で燃焼加熱手段の燃料供給量
    を可変し、熱交換器から出る被加熱流体を設定温度にな
    るように燃焼加熱手段の燃焼量を制御する燃焼装置にお
    いて、燃焼運転中に熱交換器から出る被加熱流体の出温
    度と熱交換器を通る被加熱流体の流量を検出し、燃焼装
    置に与えられた燃焼能力(号数)に対応した適性流量を
    被加熱流体の入温度と設定温度に基いて求める手段と、
    被加熱流体の検出流量が前記適正流量に対して予め与え
    た流量偏差範囲に入るように制御した状態 で、被加熱流
    体の出温度が前記設定温度に対して予め与えられた温度
    偏差範囲から外れているときには出温度がその温度偏差
    範囲に入るように流量を増減調整するとともにその流量
    増減量を補正流量として適性流量を補正する手段と、
    なくとも被加熱流体の出温度が前記設定温度の偏差範囲
    に安定に入り、かつ、検出流量が適正流量の偏差範囲に
    安定に入っていることを確認して燃焼能力の更新指令を
    行う能力更新判定指令部と、この能力更新判定指令部の
    更新指令を受けて前記被加熱流体の入温度と出温度と流
    量との検出値に基づき実稼動の燃焼能力を演算により求
    める能力更新演算部と、この能力更新演算部で求められ
    た燃焼能力更新値を前のデータに代えて更新記憶する更
    新データ格納部とを有する燃焼装置。
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