JP3300147B2 - 燃焼装置およびその燃焼能力更新運転方法 - Google Patents

燃焼装置およびその燃焼能力更新運転方法

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JP3300147B2
JP3300147B2 JP35357093A JP35357093A JP3300147B2 JP 3300147 B2 JP3300147 B2 JP 3300147B2 JP 35357093 A JP35357093 A JP 35357093A JP 35357093 A JP35357093 A JP 35357093A JP 3300147 B2 JP3300147 B2 JP 3300147B2
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    • F23N2225/08Measuring temperature
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
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    • F23N2225/08Measuring temperature
    • F23N2225/19Measuring temperature outlet temperature water heat-exchanger
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
    • F23N2235/00Valves, nozzles or pumps
    • F23N2235/12Fuel valves
    • F23N2235/16Fuel valves variable flow or proportional valves

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  • Control Of Combustion (AREA)
  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給湯器等の燃焼装置
と、その燃焼能力更新運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図には、燃焼装置として一般的な給湯
器のシステム構成が示されている。同図において、熱交
換器2の入口側には被加熱流体である水の給水管3が接
続されており、この給水管3には入水温を検出する入温
度検出手段としての入水サーミスタ10と、入水量を検
出する流量検出手段の流量センサ9とが設けられてい
る。熱交換器2の出口側には給湯管4が接続され、この
給湯管4の出口側には給湯栓1が設けられている。さら
に、給湯管4にはギヤモータによって開弁量が制御され
る流量制御手段としての水量制御弁16と、出湯温を検
出する出温度検出手段としての出湯サーミスタ11とが
設けられている。
【0003】熱交換器2の下方には燃焼加熱手段として
のバーナ7、バーナ7の点火を行うイグナイタ電極18、
着火を検知するフレームロッド電極19、および給排気を
行う燃焼ファン5が配設されており、バーナ7のガス導
入口にはガスノズル6が対向配置され、このガスノズル
6に通じるガス管8にはガス供給量を開弁量によって制
御する燃料供給制御手段としてのガス比例弁13と、管路
の開閉を行うガス電磁弁12とが介設されている。
【0004】この種の給湯器には制御装置14が備えられ
ており、この制御装置14にはリモコン15が接続され、こ
のリモコン15には給湯温度を設定するボタン等の温度設
定部や給湯設定温度の表示部が設けられている。制御装
置14は給湯器の給湯動作を制御しており、給湯栓1が開
けられると流量センサ9が入水量を検出して、その入水
量がある一定以上(最低作動流量以上)になったときに
流量センサ9からの信号を受けて、制御装置14は燃焼フ
ァン5を回転させる。そして、燃焼ファン5の回転が所
定の回転領域に入ったときにガス電磁弁12およびガス比
例弁13を開けてバーナ7へガスの供給を行い、イグナイ
タ電極18による点火動作を行う。フレームロッド電極19
がガスの着火を検出すると、制御装置14は出湯温度を設
定温度にするようフィードフォワード制御を行い、ガス
比例弁13の開弁量を可変し、熱交換器2から出る湯温を
設定温度になるように制御を行い、湯温の安定後は、フ
ィードフォワード制御とフィードバック制御の併用制御
により燃焼制御が行われる。
【0005】周知のように、給湯器には、給湯燃焼能力
が与えられており、給湯器はこの燃焼能力の範囲内で出
湯温度を設定温度にすべく燃焼制御を行う。給湯器に与
えられる燃焼能力は、号数によって与えられており、1
号とは、1分間に1リットルの水を25℃上昇させるのに
必要な燃焼能力を意味する。
【0006】つまり、号数=入水量(リットル/分)×
{出湯温度(℃)−入水温度(℃)}÷25の式で表され
る。例えば、入水量が24リットル/分、出湯温度が40
℃、入水温度が15℃のときには、給湯器の燃焼能力は前
記式により、24号として与えられる。このように、燃焼
能力の号数が与えられると、その号数に適する適性流量
は次の式で与えられる。 適性流量(リットル/分)=号数×25/(設定温度
(℃)−入水温度(℃))。 給湯器の燃焼運転では与えられた最大燃焼能力でもって
適性流量を通水して設定温度の湯を出湯するように燃焼
制御が行われる。
【0007】前記燃焼能力が仕様値として与えられる
と、制御装置14には図に示すような、縦軸をガス比
例弁13によって制御されるガス量(ガス圧)とし、横
軸を操作量として示される能力特性データが与えられ
る。この能力特性データは操作量100%で最大能力の
ガス供給量(ガス圧)を供給し、0%の操作量で最小燃
焼能力のガス量が供給されるデータであり、給湯器の出
荷時等に最小燃焼能力と最大燃焼能力の範囲内で比例的
に弁を開閉するようにガス比例弁13の開度調整が行わ
れる。
【0008】このガス比例弁13の開度調節は、通常、ボ
リューム(可変抵抗器)を操作して調整される。ガス比
例弁13の開弁量の大きさは、ガス比例弁13に加える開弁
駆動電流の大きさに比例し、例えば、動作スイッチを能
力調整側にし、能力調整スイッチを最大燃焼能力側に倒
して、最大能力燃焼時のガス量(ガス圧)を供給する開
弁量となるように最大能力調整用ボリュームを調節して
最大能力時の開弁駆動電流を設定し、次に、能力調整ス
イッチを最小燃焼能力側に倒し、最小能力調整用ボリュ
ームを最小能力のガス量(ガス圧)を供給するガス比例
弁13の開弁量となるように開弁駆動電流を設定し、この
能力調整後、動作スイッチを能力調整側から通常燃焼モ
ード側に切り換えることにより、給湯器は与えられた能
力でもって最大燃焼能力(操作量0%)から最大燃焼能
力(操作量100 %)の範囲内で操作量を可変することに
より、自在に開弁駆動電流を可変して燃焼量制御が可能
となる。
【0009】図は湯温が安定化した以降の給湯器の定
常運転状態の燃焼制御をより詳しく示したフローチャー
トである。この動作では、電源投入されて、給湯栓1が
開けられ、フローセンサ(流量センサ)9のオン信号が
加えられたときに、前記の如く、燃焼ファン5の回転や
点着火動作を行い、湯温安定後は、フィードフォワード
とフィードバックとの併用制御により、出湯湯温の安定
化制御が行われる。ステップ102では、出湯温度To
utが設定温度TSPの上下0.5℃の温度範囲に入っ
たか否かを判断し、その範囲に入っているときには、ス
テップ103で操作量LVが98%以上か否かを判断す
る。操作量LVが98%以上のときにはそのまま燃焼運
転を継続する。
【0010】操作量が98%に達していないときには、給
湯器の能力にまだ余裕があるので、水量を増加する方向
に制御する。まず、ステップ104 で、ギヤモータGMの
動作位置により、水量制御弁16が全開状態にあるか否か
を判断し全開状態にあるときには、それ以上水量を増や
すことができないので、そのまま燃焼動作を継続し、水
量制御弁16が全開状態でないときには、ギヤモータを駆
動して0.1 リットル分だけ水量制御弁16を開駆動する。
そして、給湯器への通水量が安定するt秒の時間を待っ
てから出湯湯温を検出して操作量の可変等を行い、ステ
ップ102 〜106の動作を繰り返して燃焼運転を続行す
る。この燃焼動作により、操作量が98%以上となるま
で、水量制御弁16により0.1 リットルずつ水量が増加制
御され、最終的には操作量98%以上の能力の最大流量で
設定温度に対し上下0.5 ℃の範囲に入る湯の出湯状態に
なる。
【0011】前記ステップ102 で出湯温度が設定温度に
対し上下0.5 ℃の許容範囲に入らないときには、ステッ
プ109 で出湯温度が許容範囲の上下いずれの方向に外れ
ているかを判断する。出湯温度が許容範囲の上側に外れ
ているときには、燃焼熱量が多過ぎるので、ステップ11
3 で燃焼量を減少して、燃焼運転を続行する。
【0012】出湯温度が許容範囲の下側に外れていると
きには、ステップ110 で操作量が98%以上であるか否か
を判断し、操作量が98%よりも低いときにはステップ11
2 で燃焼量を増加してから、ステップ102 以降の燃焼動
作を行う。
【0013】また、ステップ110 で操作量が98%以上と
判断されたときには、操作量を増加する余裕がないの
で、ステップ111 でギヤモータの駆動により、水量制御
弁16を、例えば、0.1 リットル分絞り、通水量が安定す
るt 秒間待ってステップ102 以降の燃焼動作を行う。
【0014】このように、従来の給湯器では、燃焼運転
を行いながら、操作量や、通水量が調整されていき、最
終的に与えられた給湯器能力の98%以上の能力で、最大
流量が出せるように制御される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の給湯器では、例
えば、24号というように、能力が予め与えられると、
その能力に合わせて図に示すような能力特性データが
設定され、このデータに基づき、燃焼量制御を行うため
に、給湯器の出荷段階でガス比例弁13の開度調整が行
われるが、この開度調整時に、例えば、最大能力の操作
量100%の位置でガス比例弁13の開弁駆動電流が小
さい方向に誤って設定されてしまうと、操作量100%
の最大能力で燃焼制御しようとしても、その最大能力の
ガス供給量が得られないため、熱量不足となり、設定温
度よりもぬるい湯しか出湯できなくなり、これを防止す
るためには、出湯量を絞らなければならず、出湯湯温が
設定温度となるように流量の絞り調整を行う時間も長く
かかり、例えば、給湯器の湯を浴槽に落とし込んで設定
の温度に湯張りする場合には、湯を張り終わるまで時間
がかかり過ぎるという問題がある。
【0016】また、一般の給湯器に使用されている入水
サーミスタやフローセンサには、リニア特性が悪かった
り、温度等による検出精度のばらつきがあり、このばら
つき等により、例えば、入水温度を高めに読んでしまう
と、燃焼能力によって定まる適性流量が多くなってしま
い、この適性流量を通水して出湯すると、設定温度より
も低い出湯湯温となってしまい、このため、徐々に、流
量を絞って設定温度の湯温となるように調整することと
なるが、その調整に手間どり、出湯湯温を設定温度にす
るまでに時間が長くかかり、立ち上がりの遅い出湯特性
になってしまうという問題がある。
【0017】同様に、フローセンサ(流量センサ)9の
ばらつきにより、実際の流量よりも少なめに読んでしま
う場合も、同様な不具合が発生するという問題がある。
【0018】さらに、従来の給湯器では、前記ガス比例
弁13の開度調整の狂いや入水サーミスタやフローセンサ
のばらつき等に応じて長い時間をかけて、設定温度の湯
が出せる操作量の調整や、通水流量の調整を折角行って
も、給湯燃焼が停止すると、その調整情報が全て消えて
しまい、次に出湯するときには、最初から適性操作量と
適性水量を調整する動作をいちいち行わなければならな
いという欠点があった。
【0019】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、ガス比例弁の開度調
整に狂いが生じても、また、フローセンサや入水サーミ
スタに特性のばらつき等が生じていても、それらの状況
に合わせた自己の燃焼能力を学習記憶し、自己の状況に
合った能力でもって、適性流量を的確に出湯して、立ち
上がりの速い安定した出湯湯温を得ることができる燃焼
装置およびその燃焼能力更新方法を提供することにあ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明は、熱交換器を通る被加熱流体の燃焼加熱手段と、
この燃焼加熱手段に供給する燃料の量を制御する燃料供
給制御手段と、被加熱流体の流量を制御する流量制御手
段とを備え、与えられた燃焼能力の操作範囲内で燃焼加
熱手段の燃料供給量を可変し、流量制御手段により被加
熱流体の流量を可変して熱交換器から出る被加熱流体を
設定温度になるように燃焼加熱手段の燃焼量を制御する
燃焼装置において、燃焼運転中に熱交換器に入る被加熱
流体の入温度と熱交換器から出る被加熱流体の出温度と
熱交換器を通る被加熱流体の流量を検出し、少なくとも
被加熱流体の出温度と流量とが与えた安定範囲に入った
ことを確認して前記被加熱流体の入温度と出温度と流量
の条件検出情報に基づき実稼動の燃焼能力を演算によっ
て求めて更新記憶し、前記被加熱流体の出温度と流量と
が安定領域に入らないときは被加熱流体の流量を増減補
正して安定領域に入るように制御を行い、前記被加熱流
体の流量の増減補正可能範囲として燃焼能力によって定
まる適性流量の上側に上限補正量限界値を、下側に下限
補正量限界値をそれぞれ設けたことを特徴として構成さ
れている。
【0021】また、前記上限補正量限界値を越える方向
の流量増加補正動作が予め与えた所定の時間継続したと
き、又は、下限補正量限界値を越える方向の流量減少補
正動作が予め与えた所定の時間継続したときに、対応す
る補正限界値を予め設定した所定の流量分だけ拡大する
こと、前記補正量限界値の拡大量は、被加熱流体の出温
度と設定温度の温度差を解消する分の流量とすること、
上限補正量限界値を越える方向の流量増加補正動作が予
め与えた所定の時間継続したとき、又は、下限補正量限
界値を越える方向の流量減少補正動作が予め与えた所定
の時間継続したときに、エラー信号を出力することも、
それぞれ本発明の特徴とするところである。
【0022】さらに、本発明の燃焼装置は、熱交換器に
導かれる被加熱流体の温度を検出する入温度検出手段
と、熱交換器を通る被加熱流体の燃焼加熱手段と、熱交
換器で加熱されて出る被加熱流体の温度を検出する出温
度検出手段と、熱交換器に導かれる被加熱流体の流量を
検出する流量検出手段と、前記燃焼加熱手段に供給する
燃料の量を制御する燃料供給制御手段と、被加熱流体の
流量を制御する流量制御手段とを備え、燃焼能力の範囲
内で燃焼加熱手段の燃料供給量を可変し、熱交換器から
出る被加熱流体を設定温度になるように燃焼加熱手段の
燃焼量を制御する燃焼装置において、燃焼運転中に熱交
換器から出る被加熱流体の出温度と熱交換器を通る被加
熱流体の流量を検出し、少なくとも被加熱流体の出温度
と流量とが与えた安定範囲に入っていることを確認して
燃焼能力の更新指令を行う能力更新判定指令部と、この
能力更新判定指令部の更新指令を受けて前記被加熱流体
の入温度と出温度と流量との検出値に基づき実稼動の燃
焼能力を演算により求める能力更新演算部と、この能力
更新演算部で求められた燃焼能力更新値を前のデータに
代えて更新記憶する更新データ格納部と、前記被加熱流
体の出温度と流量とが安定範囲に入らないときに安定範
囲に入る方向に流量の増減補正量を求める補正流量演算
部と、この補正流量演算部で求められる補正流量の総量
の上限と下限の補正量限界値を与える補正量限界設定部
とを有することを特徴として構成されている。
【0023】
【作用】上記構成の本発明において、燃焼装置の燃焼運
転が行われると、熱交換器に入る被加熱流体の入温度
と、熱交換器から出る加熱された被加熱流体の出温度
と、熱交換器を通る被加熱流体の流量が検出される。そ
の一方で、少なくとも被加熱流体の出温度と流量が与え
られた安定領域に入ったか否かが判断され、安定領域に
入っていることが確認されたときに燃焼能力の更新指令
が出される。被加熱流体の出温度と流量が安定領域に入
っていない場合には、流量の増減補正が上限と下限の補
正量限界値の範囲内で行われ、この流量の増減補正によ
り、出温度と流量が安定領域に入ったときに燃焼能力の
更新指令が出される。
【0024】燃焼能力の更新動作では、熱交換器に入る
被加熱流体の入温度と熱交換器から出る被加熱流体の出
温度と熱交換器を通る流量との条件検出情報が取り込ま
れ、これに基づき、実稼動の燃焼能力が演算されて更新
記憶される。燃焼運転中に上記燃焼能力の演算更新が逐
次行われることで、熱交換器に入る被加熱流体の温度を
検出するセンサや、流量検出センサに特性のばらつき等
があったとしても、その状況にあった燃焼能力が自分自
身の学習により求められて記憶されるので、次に燃焼装
置を運転するときには、その正しい燃焼能力でもって燃
焼運転が開始されることとなり、常に燃焼装置の実状に
適った最適な燃焼能力でもって好適な燃焼運転が達成さ
れることとなる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本実施例の燃焼装置は前記図に示したシステム
構成を持つ給湯器を対象にしており、図に示したもの
と同一の名称部分には同一符号を付し、その重複説明は
省略する。図1には本発明に係る燃焼装置の燃焼能力更
新運転方法を行う制御回路のブロック構成図が示されて
いる。この実施例の制御回路は、燃焼能力算定部20
と、比例弁操作量演算部21と、比例弁駆動部22と、
温度偏差検出部23と、設定流量算定部24と、流量偏
差検出部25と、能力更新判定指令部として機能する能
力更新条件監視部26と、タイマ27,38と、補正流
量積算部28と、補正流量格納部29と、能力更新演算
部30と、水量制御弁操作量演算部31と、水量制御弁
駆動方向判定部32と、水量制御弁駆動部33と、水量
制御弁全開・全閉検出部34と、初期データ格納部35
と、更新データ格納部36と、補正量限界設定部として
機能するリミット設定判定部37とを有して構成されて
いる。
【0026】初期データ格納部35には給湯器の仕様に
よって設計段階で定まる給湯燃焼能力が例えば24号と
して格納され、さらに、この燃焼能力によって定まる前
記図に示すような操作量と、この操作量の0%〜10
0%の範囲内で可変するガス量(ガス圧)との関係を示
す能力特性データが記憶されている。
【0027】燃焼能力算定部20と、比例弁操作量演算部
21と、比例弁駆動部22と、温度偏差検出部23は、通常の
燃焼制御を行う部分の回路で、これを簡単に説明する
と、まず、燃焼能力算定部20はリモコン15等の温度設定
部で設定された温度情報と、入水サーミスタ10により検
出される入水温度の情報と、流量センサ(フローセン
サ)9で検出される流量検出値との情報を受け、さら
に、温度偏差検出部23で検出される出湯温度と設定温度
との偏差の検出情報を受けて、入水温度を設定温度に高
めるのに要する燃焼熱量(燃焼能力)を演算により求
め、その演算結果を比例弁操作量演算部21に加える。比
例弁操作量演算部21は、燃焼能力算定部20で演算された
燃焼能力を得るための操作量を演算により求め、この値
を比例弁駆動部22へ加える。比例弁駆動部22は比例弁操
作量演算部21で算出された操作量に対応する開弁駆動電
流をガス比例弁13に加え、ガス比例弁13の開弁量、つま
り、ガス供給量を制御し、出湯湯温の安定化制御を行
う。
【0028】設定流量算定部24は、給湯器の燃焼能力に
対応する適性流量を算出する。この適性流量は前述した
ように次の式により求められる。
【0029】適性流量FWSP(リットル/分)=号数G
O×25/(設定温度TSP(℃)−入水温度T
MIN (℃))
【0030】例えば、設定温度が48℃、入水温度が13
℃、燃焼能力が24号のときの適性流量を求めると、約17
リットル/分として求められる。
【0031】流量偏差検出部25は、流量センサ9から得
られる検出流量FWと、前記設定流量算定部24で求めら
れる適性流量FWSPとを比較し、その流量偏差を検出
し、その検出結果を能力更新条件監視部26と水量制御弁
操作量演算部31へ加える。
【0032】能力更新条件監視部26には、能力更新を行
うか否かを判断する条件が予め設定され、その条件を満
たしたときに能力更新を指令するもので、この能力更新
可否の判断材料として、設定温度と出湯温度の温度偏差
範囲と、検出流量と適性流量との流量偏差範囲と、操作
量の値や操作量範囲が予め与えられている。例えば、偏
差温度範囲として、設定温度に対し、±0.5 ℃の値が、
流量偏差範囲として、適性流量に対し±0.1 リットルの
値が与えられており、操作量の値としては、例えば、10
0 %が、操作量範囲として、例えば、98%以上、95%以
上等の値がそれぞれ与えられている。
【0033】能力更新条件監視部26は、出湯温度が温度
偏差範囲に入り、検出流量が流量偏差範囲に入り、比例
弁操作量演算部21で算出された操作量が与えられた操作
量(又は操作範囲)に入っており、かつ、タイマ27を動
作させて出湯温度が温度偏差範囲に入っている状態と、
演算操作量が与えられた操作量になっている状態又は操
作量範囲に入っている状態が予め与えられた所定の時間
を持続していることを確認したときに、能力更新指令を
能力更新演算部30に加える。また、流量が流量偏差範囲
に入っていないときには、その旨の情報を補正流量演算
部28に加える。
【0034】水量制御弁全開・全閉検出部34は水量制御
弁16が全開状態であるときと全閉状態であるときを検出
し、その検出結果を水量制御弁操作量演算部31へ加え
る。
【0035】水量制御弁操作量演算部31は流量偏差検出
部25からの検出結果を受け、検出流量が流量偏差から外
れているときは、検出流量が適性流量に近づく方向に所
定量だけ、例えば、0.1 リットル分の水量可変の操作量
を増減した水量制御弁16の操作量を演算し、その演算結
果を水量制御弁駆動方向判定部32に加える。
【0036】水量制御弁駆動方向判定部32は、水量制御
弁操作量演算部31からの情報を受け、熱交換器2の通水
流量を適性流量にするための水量制御弁の開閉駆動方向
を判定し、水量制御弁の開閉の駆動方向と、前記水量制
御弁操作量演算部31で演算された操作量の値を水量制御
弁駆動部33へ加える。補正流量積算部28は、給湯器の燃
焼運転中に、時々刻々水量制御される水量の補正分を積
算し、その積算結果を補正流量格納部29に格納する。
【0037】リミット設定判定部37にはリミット設定部
とリミット判定部と演算部とが設けられており、リミッ
ト設定部には、図2の(a)に示すように、初期データ
格納部35に与えられる初期設定の燃焼能力によって定ま
る適性流量FWSPを基準として、その上側に上限補正量
限界値ΔFWMAX と、適性流量FWSPの下側に下限補正
量限界値ΔFWMIN が設定されている。また、リミット
判定部は、補正流量格納部29に格納されている積算補正
流量ΔFWを読み出し、この補正流量ΔFWが前記上限
補正量限界値ΔFWMAX と下限補正量限界値ΔFWMIN
の範囲内に納まっているか否かを判定し、補正流量積算
値ΔFWが補正量限界値ΔFWMAX を上側に越えるとき
には上限リミット信号を水量制御弁駆動部33へ加え、積
算補正流量ΔFWが下限補正量限界値ΔFWMIN を下側
に越えるときには下限リミット信号を水量制御弁駆動部
33へ加える。
【0038】その一方で、リミット判定部は、予め与え
られた判定時間Tのタイマ動作をタイマ38に指令し、そ
の判定時間Tの間、積算補正流量ΔFWが上限補正量限
界値ΔFWMAX あるいは下限補正量限界値ΔFWMIN
越える方向に張り付いていたときには、エラー信号を出
力する。一方、リミット設定判定部37の演算部は、補正
流量積算値ΔFWが前記判定時間Tの間、上限補正量限
界値ΔFWMAX 側あるいは下限補正量限界値ΔFWMIN
側に限界値を越える方向に張り付いていたときには、そ
の張り付いていた側の上限補正量限界値ΔFWMAX 又は
下限補正量限界値ΔFWMIN の範囲を拡大する補正量γ
を演算により求め、図2の(b)に示すように、上限補
正量限界値ΔFWMAX と下限補正量限界値ΔFWMIN
γの流量分だけ拡大し、この拡大した上限補正量限界値
を新たな上限補正量限界値ΔFWMAX として設定し、ま
た、γの補正流量分だけ拡大した下限補正量限界値を新
たな下限補正量限界値ΔFWMIN として設定する。
【0039】水量制御弁駆動部33は、前記リミット設定
判定部37から上限リミット信号と下限リミット信号が加
えられていない定常時には、水量制御弁駆動方向判定部
32から加えられる情報に基づき、水量制御弁16を開方向
あるいは閉方向に操作量の分だけ開閉駆動して水量を制
御する。これに対し、リミット設定判定部37から上限リ
ミット信号が加えられたときには、水量制御弁16の開駆
動を上限補正量限界値ΔFWMAX の増加補正流量の位置
で止め、この上限補正量限界値ΔFWMAX を越える補正
流量の供給を阻止し、同様に、リミット設定判定部37か
ら下限リミット信号が加えられたときには、水量制御弁
16の閉方向の弁駆動を下限補正量限界値ΔFWMIN の位
置で固定し、補正流量ΔFWが下限補正量限界値ΔFW
MIN を越えて減少補正されるのを阻止する。
【0040】能力更新演算部30は、能力更新条件監視部
26から能力更新指令を受けたときに、入水温と、出湯温
と、燃焼能力の適性流量として設定流量算定部24で演算
された適性流量FWSPに補正流量の積算値ΔFWを加え
たものを新たな適性流量FWSP値とした値を用いて、前
述した号数を求める式を用いて燃焼能力を求め、前に与
えられていた燃焼能力の値をその演算により求められた
燃焼能力の値によって更新し、その更新した燃焼能力の
値を更新データ格納部36に更新格納する。そして、この
更新された燃焼能力を用いて燃焼熱量が算出されて燃焼
制御が行われる。
【0041】本実施例の燃焼能力更新運転方法を行う制
御回路は上記のように構成されており、次に、この制御
回路を用いた燃焼能力更新運転の各動作を図3〜図6の
フローチャートに基づき説明する。なお、これらのフロ
ーチャートは給湯器を設置施工をした後、最初に燃焼運
転をスタートする場合で示されている。図3は燃焼能力
更新運転方法の第1の動作例を示したもので、まず、電
源投入の後、ステップ201 で初期データ格納部35に格納
されている燃焼能力の初期値GOが、例えば、24号とし
てセットされ、補正流量格納部29で格納されている補正
流量ΔFWがセットされる。給湯器が設置施工されて最
初に運転を行う場合は補正流量を求める演算が行われて
いないので、補正流量ΔFWは0の値がセットされる。
【0042】次に、フローセンサがオンしたか否かが判
断され、フローセンサ(流量センサ)9からオン信号が
加えられると、燃焼運転を開始し、ステップ204 で設定
温度TSPと、入水温度TMIN と、流量センサ9により検
出される検出流量FWの読み込みが行われる。
【0043】次にステップ205 で初期設定燃焼能力GO
に対応する適性流量FWSPが次の式により演算される。
【0044】FWSP=GO×25/(TSP−TMIN
【0045】次にステップ206 で適性流量FWSPに補正
流量ΔFWを加えた流量補正後の適性流量が求められ
る。この例では、初期値のΔFWが0であるので、ステ
ップ205 で計算された適性流量FWSPの値がそのまま補
正後の値として用いられる。
【0046】ステップ207 では流量センサ9により検出
される検出流量FWが適性流量FWSPに対して±0.1 リ
ットルの流量偏差範囲に入っているか否かの判断が行わ
れる。検出流量が流量偏差範囲に入っていないときに
は、検出流量が流量偏差範囲の上側に外れているか下側
に外れているかをステップ218 で判断する。検出流量が
流量偏差範囲を下側に外れているときには、流量を増加
する方向の動作をステップ219 と220 にかけて行う。ス
テップ219 では水量制御弁16が全開状態であるか否かを
水量制御弁全開・全閉検出部34の検出結果により判断
し、全開状態でないときには水量制御弁16のギヤモータ
を開方向に動作して流量が偏差範囲に入るように制御す
る。
【0047】検出流量が流量偏差範囲を上側に越えてい
たときには、同様に、水量制御弁16が全閉状態であるか
否かを判断し、全閉状態でないときには、ステップ222
で水量制御弁16のギヤモータを閉方向に駆動し、流量が
流量偏差範囲に入るように制御する。
【0048】前記ステップ207 で検出流量が流量偏差範
囲に入っているときにはステップ208 で出湯温度が設定
温度に対し、±0.5 ℃の偏差温度範囲に入っているか否
かの判断を行う。出湯温度が偏差温度範囲に入っていな
いということは、前記ステップ205 で適性流量が計算さ
れて検出流量が流量偏差範囲に入っているにも拘わらず
出湯温度が温度偏差に入らないということなので、水量
設定が誤っているものと判断し、ステップ223 以降の水
量補正動作に移る。
【0049】まず、ステップ223 で出湯温度が設定温度
に対し、温度偏差範囲の上側に外れているか下側に外れ
ているか判断する。温度偏差範囲の下側に外れていると
きには、流量を絞る動作に移る。まず、ステップ224 で
水量制御弁16のギヤモータが全閉状態であるか否かを判
断し、全閉状態でないときには補正流量ΔFWをβリッ
トル、例えば、0.1 リットル絞る補正を行い、補正流量
格納部29に格納されている補正流量ΔFWからβだけ差
し引いた値を新たな補正流量ΔFWの値として更新し、
その更新値を補正流量格納部29に格納する。次に、新た
な補正流量ΔFWが図2の(a)に示す下限補正量限界
値ΔFWMIN よりも大きいか否かをステップ226 で判断
する。ΔFWが下限補正量限界値ΔFWMIN 以上のとき
には、水量制御弁16の閉駆動を行わず、燃焼運転を継続
する。これに対し、補正流量ΔFWが下限補正量限界値
ΔFWMIN よりも小さいときには、下限補正水量に達す
るまで余裕があるのでステップ227 で水量制御弁16をβ
リットル分だけ絞り、ステップ204 以降の燃焼動作を繰
り返す。
【0050】出湯温度が温度偏差範囲を上側に越えて外
れているときには、流量を増加する方向の補正動作を行
う。まず、ステップ228 で、水量制御弁16が全開状態に
なっていないことを確認し、補正流量ΔFWをβリット
ル増加する補正を行い、補正流量格納部29に格納されて
いる補正流量ΔFWにβだけ足した値を新たな補正流量
ΔFWの値として更新し、この更新値を補正流量格納部
29に格納する。次に、ステップ230 で、この新たな補正
流量ΔFWと上限補正量限界値ΔFWMAX を比較し、補
正流量ΔFWがΔFWMAX よりも大のときには、水量制
御弁16の開駆動を行わず、ステップ204 以降の燃焼運転
を行う。これに対し、補正流量ΔFWが上限補正量限界
値ΔFWMAX よりも小さいときには、ステップ231 で水
量制御弁16をβリットル分だけ開いてステップ204 以降
の燃焼運転を継続する。
【0051】検出流量が流量偏差範囲に入っており、か
つ、出湯温度が温度偏差範囲に入っているときには、ス
テップ209 で燃焼能力算定部20で算出される操作量が能
力更新条件監視部26に予め与えられている操作量LVの
範囲95%以上になっているか否かの判断を行う。算出操
作量が95%に達していないときには能力更新を行わず、
操作量範囲の95%以上に達するまでに余裕があるのでス
テップ228 以降の前述の動作により通水流量を増加する
方向の補正を行い、補正流量ΔFWの更新を行う。
【0052】ステップ209 で算出操作量が能力更新条件
の操作量95%以上に達していると判断されたときには、
タイマ27をスタートし、その所定のタイマ動作時間中、
燃焼能力算定部20で算出される操作量が更新条件の95%
以上に安定している状態と、出湯温度が温度偏差範囲に
入っている状態とが継続していることを確認して、ステ
ップ212 で燃焼能力更新(号数更新)を行う。この燃焼
能力の更新は、出湯温度TOUT と、入水温度TMIN と、
検出流量FWを取り込み、前述した号数を求める式を用
いて号数GOを演算することにより行われる。そして、
この演算により求めた号数を給湯器本来の燃焼能力であ
るとして決定し、初期データとして与えられた号数をこ
の演算により求めた号数に更新し、これを更新データ格
納部36に記憶する。そして、タイマ27をクリアし、補正
流量ΔFWを0にクリアして第1回目の能力更新を終了
する。
【0053】次に、ステップ215 でフローセンサからオ
フ信号が出力されたか否かを判断し、フローセンサから
オン信号が加えられているときには、ステップ204 以降
の動作を繰り返し、燃焼能力の更新を次々に行ってい
く。
【0054】この能力更新動作によれば、入水サーミス
タ10や、フローセンサ(流量センサ)9に特性ばらつき
があり、その読み取り誤差により、ステップ205 で計算
される適性流量に誤りが生じたとしても、それらの誤り
は、ステップ223 以降の水量補正動作により補償され、
次の能力更新動作時には、ステップ206 で補正された適
性水量が用いられて繰り返し能力更新が行われる結果、
その学習効果により、能力更新動作を繰り返すことによ
り、その給湯器の実状に合った能力が自動的に更新設定
されることとなり、給湯燃焼運転の制御精度を高めるこ
とができる。
【0055】また、繰り返し学習されて求められた燃焼
能力は更新データ格納部36に更新記憶されるので、次に
燃焼運転を行うときには、その給湯器の実状にあった燃
焼能力を用いて給湯運転動作が最初から行われるので、
その能力の適性水量が正確に求められることとなり、水
量制御弁を調整して通水流量を適性流量に合わせる長い
時間をかけての水量調整動作が不要となり、給湯運転を
開始したときから短時間のうちに設定温度の湯を作り出
すことができ、給湯器の湯を浴槽に湯張りするような場
合においても、その湯張りの時間を短くすることができ
る。
【0056】また、給湯器の経年変化により、熱交換器
2の熱効率が低下した場合においても、その実状にあっ
た燃焼能力が能力更新動作により的確に設定されること
となり、熱効率が低下した場合には、それなりの熱効率
において最適な燃焼運転の制御を行うことができる。
【0057】さらに、ステップ223 以降で、補正流量を
変更更新する際、積算補正流量ΔFWが、与えられた上
限補正量限界値ΔFWMAX と下限補正量限界値ΔFW
MIN をそれぞれ越えて流量の増減補正が行われようとし
ても、これら補正量限界値ΔFWMAX 、ΔFWMIN を越
えた流量補正は阻止されるので、流量補正が無制限に進
められていくことによる不具合を防止することができ
る。補正流量を無制限にできるようにした場合には、例
えば、出湯サーミスタ11が故障して実際の湯温よりも低
い温度を検出するような状態になった場合に、流量の減
少補正を行うとき、流量を絞っていっても、出湯サーミ
スタにより出湯温度よりも低い温度が検出され続ける
と、水量の絞り動作がどんどん進められ、極端な場合に
は、水量制御弁16が完全に閉鎖状態になってしまう場合
が生じ、給湯器としての機能が失われてしまうという問
題が生じる。
【0058】本実施例は、水量補正の上限補正量限界値
ΔFWMAX と下限補正量限界値ΔFWMIN を与え、この
補正量限界値の範囲内で流量補正を行うようにしたの
で、前記のような不具合を発生することがない。
【0059】図4は第2の能力更新運転動作を示したも
のである。このフローチャートの動作は、流量の増減補
正を行う際、積算補正流量ΔFWが上限補正量限界値Δ
FWMAX 又は下限補正量限界値ΔFWMIN に達し、この
状態が所定のT時間経過しても上限補正量限界値ΔFW
MAX 又は下限補正量限界値ΔFWMIN に張り付いたまま
のときには、図2の(b)に示すように、積算補正流量
ΔFWが張り付いた側の上限補正量限界値ΔFWMAX
下限補正量限界値ΔFWMIN を、予め定めた所定の流量
γリットル/分(例えば、1リットル/分)だけ拡大す
るようにしたものであり、それ以外の構成は前記図3に
示す第1の動作と同様である。
【0060】図4のステップ300 〜302 の動作は下限補
正量限界値ΔFWMIN を拡大する動作で、まず、ステッ
プ226 で積算補正流量ΔFWの値が下限補正量限界値Δ
FWMIN 以上となったときには、ステップ300 でタイマ
38による所定のT時間のタイマ動作を行い、そのT秒の
間に積算補正流量ΔFWが下限補正量限界値ΔFWMIN
よりも小さくなったときには、そのままステップ204 以
降の燃焼運転を行い、前記T時間経過しても積算補正流
量ΔFWが下限補正量限界値ΔFWMIN 側に張り付いて
いるときにはステップ302 で下限補正量限界値ΔFW
MIN にγの流量分を足した値を新たな下限補正量限界値
ΔFWMIN として下限補正量限界値をγ分だけ拡大し、
ステップ204 以降の燃焼動作に以降する。
【0061】また、ステップ400 〜402 は上限補正量限
界値ΔFWMAX を拡大する動作を示すもので、ステップ
230 で、積算補正流量ΔFWが上限補正量限界値ΔFW
MAX以上と判断されたときには、タイマ38によりT時間
のタイマ動作を行い、そのT時間経過しても、積算補正
流量ΔFWが上限補正量限界値ΔFWMAX 側に張り付い
たままの状態のときには、上限補正量限界値ΔFWMAX
にγの流量分だけ足したものを新たな上限補正量限界値
ΔFWMAX として更新設定し、ステップ204 以降の動作
に移るのである。
【0062】この第2の動作では、出湯温度が設定温度
の偏差範囲から外れ、かつ、積算補正流量ΔFWがT時
間補正量限界値に張り付いたままのときには、γ分だけ
補正量限界値を拡大し、水量補正が行われるようにし
て、出湯温度を設定温度に近づけようとするものであ
る。
【0063】図5は第3の能力更新運転動作を示したも
のである。この動作は、流量の増減補正を行う際、積算
補正流量ΔFWが所定のT時間を経過しても上限補正量
限界値ΔFWMAX 又は下限補正量限界値ΔFWMIN に張
り付いているときには、出湯温度と設定温度の差を解消
する分の流量、つまり、出湯温度と設定温度の温度差を
0にする分の流量をステップ302 A,402 Aで演算によ
り求め、この演算値を補正量限界値ΔFWMAX 、ΔFW
MIN を拡大するγの値としたものであり、それ以外の動
作は前記図4に示す動作と同様である。
【0064】このように、出湯温度と設定温度の温度差
を0にする分の流量を一気に求めて補正量限界値を拡大
することにより、補正量限界値に張り付いていた流量を
設定温度に達する分だけ増減補正することが可能とな
り、図4の場合のように、少量ずつ補正量限界値を拡大
する場合に比べ、出湯温度を設定温度に高めるのに要す
る時間を短縮することができる。
【0065】図6は第4の能力更新運転動作を示したも
のである。この動作は、水量増減補正を行う際、積算補
正流量ΔFWが所定のT時間経過しても上限補正量限界
値ΔFWMAX 又は下限補正量限界値ΔFWMIN 側に張り
付いたままのときには、リミット設定判定部37からエラ
ー信号を出力するようにしたものである。このエラー信
号が出力されたときには、このエラー信号を利用して様
々な信号処理を行うことができる。
【0066】例えば、前記エラー信号が出されたときに
は、制御回路の湯温制御不能の器具異常(例えばガス比
例弁13や水量制御弁16の異常)と見做し、リモコン15等
に異常信号を加え、必要に応じリモコン15の表示部に異
常表示を行って燃焼運転動作を停止する構成態様を採り
得る。
【0067】また、予め、燃焼運転を続行するか否かの
判断基準となる設定温度に対する許容温度範囲±Δt
CRE を与え、出湯温度がこの許容温度範囲に入っている
ときにはそのまま燃焼を継続し、異常状態の解消を待つ
構成態様とすることもでき、あるいは、適性流量FWSP
に対して出湯流量の許容流量範囲±Δf(リットル/
分)を与え、流量がこの許容流量範囲に入っているとき
には、そのまま燃焼運転を継続し、異常状態が解消する
のを待つ構成とすることもできる。
【0068】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ことはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上
記各実施例では、燃焼装置として給湯器を対象に説明し
たが、本発明は、ガスや石油を燃料として暖房や冷房を
行う空調機や、風呂釜等の他の燃焼装置にも適用される
ものである。
【0069】
【発明の効果】本発明は、燃焼運転中に、熱交換器に入
る被加熱流体の温度と熱交換器から出る被加熱流体の温
度と熱交換器を通る被加熱流体の流量を検出し、これら
の条件検出情報に基づき、燃焼能力の更新条件を満たし
たときに実稼動の燃焼能力を求め、燃焼運転中に燃焼能
力を逐次演算して更新記憶するように構成したものであ
るから、この燃焼能力の逐次更新の学習効果により、燃
焼装置の実状に合った燃焼能力が正確に求められること
となり、この正確な燃焼能力に基づいて燃焼運転制御を
行うことにより、燃焼制御の精度を格段に高めることが
できる。
【0070】また、学習効果により求められた燃焼能力
の更新演算値は記憶されているので、次に燃焼運転を行
うときには、この記憶されている正しい燃焼能力でもっ
て燃焼運転が行われるので、被加熱流体を設定温度に迅
速に加熱することができ、燃焼運転の立ち上げスピード
を高めることができる。
【0071】さらに、前記被加熱流体の温度と流量の検
出情報に基づいて、燃焼能力の更新条件が満たされてい
ないものと判断されたときには、被加熱流体の流量の増
減補正が行われるが、本発明では、適性流量の上側に上
限補正量限界値が、下側に下限補正量限界値が設けられ
るので、補正流量が無制限に増減補正されて支障を来す
ということがなくなり、安全、かつ、円滑な燃焼運転を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼装置の燃焼能力更新運転方法
を行う制御回路の一実施例を示すブロック構成図であ
る。
【図2】補正量限界値とその拡大の態様を示す説明図で
ある。
【図3】同実施例の制御回路を用いた燃焼能力更新運転
方法の第1の動作を示すフローチャートである。
【図4】同実施例の制御回路を用いた燃焼能力更新運転
方法の第2の動作を示すフローチャートである。
【図5】同実施例の制御回路を用いた燃焼能力更新運転
方法の第3の動作のフローチャートである。
【図6】同実施例の制御回路を用いた燃焼能力更新運転
方法の第4の動作を示すフローチャートである。
【図7】燃焼装置として一般的に知られている給湯器の
システム構成図である。
【図8】一般的な給湯器の能力特性図の説明図である。
【図9】一般的な給湯器の燃焼動作を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
16 水量制御弁 20 燃焼能力算定部 24 設定流量算定部 26 能力更新条件監視部 28 補正流量積算部 30 能力更新演算部 31 水量制御弁操作量演算部 36 更新データ格納部 37 リミット設定判定部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−150742(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23N 5/14 370 F24H 1/10 301 F24H 1/10 302

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器を通る被加熱流体の燃焼加熱手
    段と、この燃焼加熱手段に供給する燃料の量を制御する
    燃料供給制御手段と、被加熱流体の流量を制御する流量
    制御手段とを備え、与えられた燃焼能力の操作範囲内で
    燃焼加熱手段の燃料供給量を可変し、流量制御手段によ
    り被加熱流体の流量を可変して熱交換器から出る被加熱
    流体を設定温度になるように燃焼加熱手段の燃焼量を制
    御する燃焼装置において、燃焼運転中に熱交換器に入る
    被加熱流体の入温度と熱交換器から出る被加熱流体の出
    温度と熱交換器を通る被加熱流体の流量を検出し、少な
    くとも被加熱流体の出温度と流量とが与えた安定範囲に
    入ったことを確認して前記被加熱流体の入温度と出温度
    と流量の条件検出情報に基づき実稼動の燃焼能力を演算
    によって求めて更新記憶し、前記被加熱流体の出温度と
    流量とが安定領域に入らないときは被加熱流体の流量を
    増減補正して安定領域に入るように制御を行い、前記被
    加熱流体の流量の増減補正可能範囲として燃焼能力によ
    って定まる適性流量の上側に上限補正量限界値を、下側
    に下限補正量限界値をそれぞれ設けたことを特徴とする
    燃焼装置の燃焼能力更新運転方法。
  2. 【請求項2】 上限補正量限界値を越える方向の流量増
    加補正動作が予め与えた所定の時間継続したとき、又
    は、下限補正量限界値を越える方向の流量減少補正動作
    が予め与えた所定の時間継続したときに、対応する補正
    限界値を予め設定した所定の流量分だけ拡大することを
    特徴とする請求項1記載の燃焼装置の燃焼能力更新運転
    方法。
  3. 【請求項3】 補正量限界値の拡大量は、被加熱流体の
    出温度と設定温度の温度差を解消する分の流量とする請
    求項2記載の燃焼装置の燃焼能力更新運転方法。
  4. 【請求項4】 上限補正量限界値を越える方向の流量増
    加補正動作が予め与えた所定の時間継続したとき、又
    は、下限補正量限界値を越える方向の流量減少補正動作
    が予め与えた所定の時間継続したときに、エラー信号を
    出力する請求項1又は請求項2又は請求項3記載の燃焼
    装置の燃焼能力更新運転方法。
  5. 【請求項5】 熱交換器に導かれる被加熱流体の温度を
    検出する入温度検出手段と、熱交換器を通る被加熱流体
    の燃焼加熱手段と、熱交換器で加熱されて出る被加熱流
    体の温度を検出する出温度検出手段と、熱交換器に導か
    れる被加熱流体の流量を検出する流量検出手段と、前記
    燃焼加熱手段に供給する燃料の量を制御する燃料供給制
    御手段と、被加熱流体の流量を制御する流量制御手段と
    を備え、燃焼能力の範囲内で燃焼加熱手段の燃料供給量
    を可変し、熱交換器から出る被加熱流体を設定温度にな
    るように燃焼加熱手段の燃焼量を制御する燃焼装置にお
    いて、燃焼運転中に熱交換器から出る被加熱流体の出温
    度と熱交換器を通る被加熱流体の流量を検出し、少なく
    とも被加熱流体の出温度と流量とが与えた安定範囲に入
    っていることを確認して燃焼能力の更新指令を行う能力
    更新判定指令部と、この能力更新判定指令部の更新指令
    を受けて前記被加熱流体の入温度と出温度と流量との検
    出値に基づき実稼動の燃焼能力を演算により求める能力
    更新演算部と、この能力更新演算部で求められた燃焼能
    力更新値を前のデータに代えて更新記憶する更新データ
    格納部と、前記被加熱流体の出温度と流量とが安定範囲
    に入らないときに安定範囲に入る方向に流量の増減補正
    量を求める補正流量演算部と、この補正流量演算部で求
    められる補正流量の総量の上限と下限の補正量限界値を
    与える補正量限界設定部とを有する燃焼装置。
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