JP3516798B2 - 室温硬化性2液混合型組成物 - Google Patents
室温硬化性2液混合型組成物Info
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Description
ング剤等の種々の分野において広く使用することが出来
る室温硬化性の2液混合型組成物に関する。
しては、エポキシ系硬化性組成物の硬化物を柔軟化しか
つ可撓性を付与するために、同組成物に各種ゴムを添加
したものや、エポキシ化合物の主鎖および/または側鎖
をウレタン基や各種ゴムで変性したものが知られてい
る。
0や特開平4−1220に記載のように、ゴム弾性を示
す組成物として、変性シリコーン、エポキシ樹脂および
エポキシ硬化剤よりなる硬化性組成物が提案されてい
る。この種の組成物は、そのゴム特性を生かし、歪みや
応力を繰り返し受ける接着箇所に使用されて、接着信頼
性の向上や接着耐久性の向上に多大の寄与をしている。
コーン・エポキシ樹脂・エポキシ硬化剤系の硬化性組成
物は、上述のような優れた特性を持つ反面、常温および
低温での硬化速度が遅く、速かな硬化が要求される製造
ラインにおける接着組立や、コーティング、塗装の分野
では、使用が制限されるという問題があった。
えば大きい面積の被着体で金属等の湿気を通しにくいも
のどうしの接着)には、周りの空気と接触している部分
だけが硬化し、その硬化物が内方の未硬化部に湿気が及
ぶのを遮断してしまい、結果的に完全に接着剤が硬化す
るのに多大な時間を要することになる。
硬化性組成物が速やかに硬化せず、湿気の入りにくい部
分には適用できないという上記欠点を克服するために、
速かに硬化できかつ硬化物はゴム状の柔軟性を有する室
温硬化性の2液混合型組成物を提供することにある。
2液混合型組成物は、1分子内に少なくとも1つの反応
性ケイ素基を有する変性シリコーン化合物100重量部
に対し、シラノール縮合触媒0.1〜8重量部およびエ
ポキシ樹脂の硬化剤1.8〜70重量部を含むA剤と、
上記変成シリコーン化合物100重量部に対し、エポキ
シ樹脂25〜75重量部および水0.1〜20重量部を
含むB剤とからなるものである。
剤が変成シリコーン化合物100重量部に対し炭酸カル
シウム5〜150重量部を含み、B剤が変成シリコーン
化合物100重量部に対し炭酸カルシウム5〜100重
量部を含む。
について更に詳細に説明する。
ン化合物は、本発明組成物により得られる硬化物にゴム
状の柔軟性を与える作用をするものであり、上記の通り
1分子内に少なくとも1つの反応性ケイ素基を有するシ
リコーン化合物である。この化合物の骨格を形成するの
に用いられるポリマー化合物としては、たとえば、プロ
ピレンオキシド、エチレンオキシド、テトラヒドロフラ
ン等の環状エーテルの重合で得られるポリエーテル系;
アジピン酸などの2塩基酸とグリコールとの縮合又はラ
クトン類の開環重合で得られるポリエーテル系等が挙げ
られる。これらのポリエーテル系化合物は、耐水性がよ
く安価であり、反応性ケイ素基を分子末端に導入させや
すく液状物として取り扱いやすい、等の点から好まし
い。ポリプロピレンオキシドの少なくとも1つの末端に
反応性ケイ素基を有する化合物が特に好ましい。
り得られる硬化物に柔軟性を与えるものであれば、エポ
キシ樹脂と反応可能な官能基を有していても構わない。
は、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシ
ル基等が挙げられる。また、反応性ケイ素基とは、加水
分解性基や水酸基が結合しているケイ素原子を含有し、
シラノール縮合反応により架橋可能な基をいう。加水分
解性基の例としてはハロゲン原子、アルコキシ基、アシ
ルオキシ基、アミノオキシ基、メルカプト基等の一般的
な基が挙げられるが、加水分解性がマイルドであり、取
り扱いやすいという点から、アルコキシ基が特に好まし
い。反応性ケイ素基の代表例としては、特開昭61−2
68720に開示されているようなメチルジメトキシシ
リル基が挙げられる。上記のような変性シリコーン化合
物は、具体的には鐘淵化学工業から商品名「SAT20
0」あるいは「SAT030」として市販されている。
ル縮合触媒は、上記変性シリコーン化合物を硬化させる
ための触媒として作用する。シラノール縮合触媒として
は、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオキシド、
ジブチル錫フタレート、ジブチル錫ビスチオグリコール
酸エステル塩、ジブチル酸ジクロライド等の有機錫触媒
が一般に用いられる。シラノール縮合触媒として三共有
機合成社製の市販品「DEDC」を用いることもでき
る。ジブチル錫フタレートが特に好ましい。
リコーン100重量部に対し0.1〜8重量部、好まし
くは0.5〜5重量部、より好ましくは1〜4重量部で
ある。シラノール縮合触媒の配合割合が0.1重量部未
満であると変性シリコーンの縮合触媒として充分な効果
が現われず未硬化の部分が残ることがあり、逆に8重量
部を超えて付与しても触媒効果の向上は認められず、希
釈作用が出てしまうことがある。
キシ樹脂の硬化剤は、脂肪族ポリアミン、変性脂肪族ポ
リアミン、アミドアミン、ポリアミド、脂環式ポリアミ
ン、変性脂環式ポリアミン、変性芳香族ポリアミン、3
級アミンなどのアミン化合物であるが、これらのアミン
化合物に限定されず、一般のエポキシ樹脂の硬化剤が使
用できる。エポキシ樹脂の硬化剤の具体例としては、ポ
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジ
エチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラ
ジン、イソホロンジアミン、2,4,6−トリス(ジメ
チルアミノメチル)フェノール等が挙げられる。硬化物
の物性等の観点からは3級アミンが望ましい。エポキシ
樹脂の硬化剤として、油化シエル社製の3級アミン化合
物「DMP−30」を用いることもできる。
シリコーン100重量部に対し1.8〜70重量部、好
ましくは、変性シリコン100重量部に対し1.8〜7
0重量部かつ配合されるエポキシ樹脂100重量部に対
し6〜100重量部である。該硬化剤の配合割合が1.
8重量部未満であると硬化剤としての充分な効果が得ら
れないことがあり、逆に70重量部を越えても効果の向
上は認められない上に、同硬化剤が可塑剤として働き凝
集力の低下を招く恐れがある。
は、硬化後の接着剤の強度を高める作用をする。エポキ
シ樹脂としては、エピクロルヒドリン−ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリン−ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ
樹脂またはウレタン変性エポキシ樹脂等を例示すること
ができる。ただし、本発明組成物に使用できるエポキシ
樹脂は上記例示物に限定されず、一般に汎用されている
エポキシ樹脂が使用可能である。硬化に際しての反応性
の観点からは、1分子中に複数個のエポキシ基を有する
エポキシ樹脂を用いることが好ましい。エポキシ樹脂と
して油化シェルエポキシ社製の市販品「エピコート82
8」を用いることもできる。
ン100重量部に対し25〜75重量部、好ましくは3
0〜70重量部、より好ましくは40〜60重量部であ
る。エポキシ樹脂の配合割合が25重量部未満であると
硬化物の補強効果が得られず接着強度が低下する場合が
あり、逆に75重量部を越えると硬化物が脆弱化する恐
れがある。
記の変性シリコーンの硬化を促進させるためのものであ
り、一般的な工業用水等が用いられる。水の配合割合は
変性シリコーン100重量部に対して、0.1〜20重
量部、好ましくは0.5〜10重量部である。水の配合
割合が0.1重量部未満では変性シリコーンの硬化促進
効果が低く、20重量部を超えると被着体によっては硬
化した際に接着剤と被着体の界面に水が残ってしまい、
接着力が充分に発現せず、破壊状態も界面破壊となるこ
とがある。
よい。無機充填材としては、重質炭酸カルシウム、コロ
イド軽質炭酸カルシウム、表面処理微粉炭酸カルシウ
ム、タルク、雲母粉末、珪砂、カーボンブラック、酸化
チタン等が例示され、通常接着剤に用いられているもの
が使用できる。特に、重質炭酸カルシウム、コロイド軽
質炭酸カルシウム、表面処理微粉炭酸カルシウム等の炭
酸カルシウム系充填材が好ましい。
は、特殊な分散状態にある軽質炭酸カルシウムであり、
0.1〜10μmの平均粒子径と0.2g/ml程度の
見掛比重を持つものをいう。
カルシウムを更に粉砕したものであり、0.07〜0.
15μmの平均粒子径と0.25〜0.4g/mlの見
掛比重を持つものをいう。
たコロイド軽質炭酸カルシウムの表面を脂肪酸あるいは
ロジン等で処理し、表面を疎水化したものをいう。
をしていない含水炭酸カルシウムも適用できる。
際に系内の水分を極端に嫌うことから、変性シリコーン
を含むA剤には、上記のように表面処理をした含水量の
少ない炭酸カルシウムを加えるのが望ましい。
製の表面処理炭酸カルシウム「白えん華CC」や、白石
カルシウム社製の未処理炭酸カルシウム「ホワイトンS
B」等の市販品を用いることもできる。
成シリコーン化合物100重量部に対し炭酸カルシウム
5〜150重量部であり、B剤では変成シリコーン化合
物100重量部に対し炭酸カルシウム5〜100重量部
である。
B剤でそれぞれ変成シリコーン化合物100重量部に対
し5部未満であると硬化物の凝集力が充分に発現せず、
逆にA剤で150重量部を超え、B剤で100重量部を
超えても、接着施工の作業性が悪くなるだけで硬化物に
良い影響はない。
されているので、大面積の透湿性の小さい被着体どうし
の接着など、湿気の浸入が困難な場合でも充分な接着強
度を得ることができ、その他の接着の際にも水を添加し
ない場合に比べ短時間で充分な硬化物を得ることができ
る。
ルSAT030」を用い、シラノール縮合触媒として三
共有機合成社製「DEDC」を用い、エポキシ樹脂の硬
化剤として油化シエル社製の3級アミン化合物「DMP
−30」を用い、無機充填材として表面処理炭酸カルシ
ウム(白石カルシウム社製「白えん華CC」)を用い、
表1に示す配合割合にてA剤を調製した。
キシ社製「エピコート828」を用い、水として工業用
水を用い、無機充填材として未処理の炭酸カルシウム
(白石カルシウム社製「ホワイトンSB」)を用い、表
1に示す配合割合にてB剤を調製した。
液混合型接着剤を調製した。
えた点を除いて、実施例1と同様にして接着剤を調製し
た。
剤100gを取って混合し、得られた接着剤を200g
のガラス瓶に詰め、B8U型粘度計で20℃で所定時間
経過後における接着剤の10回転時の値から粘度を求め
た。実施例1と比較例1の結果を図1のグラフに示す。
よる室温硬化型2液性組成物は、速かに硬化した。
剤100gを取って混合し、得られた接着剤を窒素パー
ジにより湿気を遮断できる状態にした上で、40℃のオ
ーブン中で3ケ月間貯蔵した後、その外観を目視観察に
よって2段階で評価した。観察の評価基準は下記の通り
である。
ヘラにかかる抵抗の大きさ等から感覚的に2段階で評価
した。観察の評価基準は下記の通りである。
た。25mm×150mm(厚さ2mm)のアルミニウ
ム板2枚を接着面積25mm×20mmになるように上
記接着剤で接着し、20℃で7日養生させ,試験片を作
製した。該試験片を構成する各アルミニウム板を引っ張
りスピード200mm/minで引っ張り、その時の強
度をcm2 当たりに換算して剪断引っ張り強度を求め
た。
法で剪断引っ張り強度試験を行い、その強度が10kg
/cm2 になるまでの時間を求めた。
を用いた場合、いずれの試験項目においても良好な評価
が得られた。
2液性組成物は、速かに硬化できかつ硬化物はゴム状の
柔軟性を有し、また湿気が遮断される箇所にも適用可能
であるので、柔軟性保護コーティング剤、ポッティング
剤、シール剤、接着剤等に使用した場合に、作業能率の
向上、信頼性の向上に特に有効である。
Claims (2)
- 【請求項1】 1分子内に少なくとも1つの反応性ケイ
素基を有する変性シリコーン化合物100重量部に対
し、シラノール縮合触媒0.1〜8重量部およびエポキ
シ樹脂の硬化剤1.8〜70重量部を含むA剤と、上記
変成シリコーン化合物100重量部に対し、エポキシ樹
脂25〜75重量部および水0.1〜20重量部を含む
B剤とからなる室温硬化性2液混合型組成物。 - 【請求項2】 A剤が変成シリコーン化合物100重量
部に対し炭酸カルシウム5〜150重量部を含み、B剤
が変成シリコーン化合物100重量部に対し炭酸カルシ
ウム5〜100重量部を含む、請求項1記載の組成物。
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