JP3516731B2 - 難燃性ポリオレフィン系樹脂発泡体 - Google Patents

難燃性ポリオレフィン系樹脂発泡体

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、難燃性ポリオレフィン
系樹脂発泡体に関し、更に詳しくは、催奇性物質を発生
することがなく、安全で、難燃性に優れ、成形時に着色
することがないポリオレフィン系樹脂発泡体に関する。
また、本発明は、優れた難燃性を有すると共に、成形加
工性及び耐熱性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡体に
関する。本発明の発泡体は、断熱防止材、真空・圧空成
形品、車輌内装材等の広範な分野で使用することができ
る。 【0002】 【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂発泡体は、通常、
ポリオレフィン系樹脂に熱分解型発泡剤を配合し、該発
泡剤の分解温度以下の温度で溶融混練して、シート状な
どの所望の形状に成形した後、所望により架橋させ、次
いで、成形体を該発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡
させることにより製造されている。ポリオレフィン系樹
脂発泡体は、断熱材、クッション材などとして広範な分
野で使用されている。例えば、ポリオレフィン系樹脂発
泡体は、自動車用途では、天井、ドア、インスツルメン
トパネル、クーラーカバー等の断熱材や内装材として使
用されている。また、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、
建築材料、家具、家庭用電気器具等において、断熱材や
クッション材などとして使用されている。 【0003】これらの断熱材等は、一般に、ポリオレフ
ィン系樹脂発泡体シートを真空成形や圧縮成形などの熱
成形法により所定形状に成形加工(二次加工)して、製
品化されている。自動車内装材の場合には、ポリオレフ
ィン系樹脂発泡体シート表面に軟質塩化ビニル樹脂シー
トを表皮材としてラミネートし、複合材としてから成形
加工されている。これらの成形加工は、高温条件下で行
われ、また、深絞り成形されることも多い。従って、ポ
リオレフィン系樹脂発泡体には、成形加工性及び耐熱性
に優れていることが要求されている。ポリオレフィン系
樹脂発泡体は、内装材などに使用されるため、着色(変
色)のないことが望ましい。 【0004】一方、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、易
燃性である。従って、建築材料などの難燃性が要求され
る分野では、難燃化することが求められている。従来、
ポリオレフィン系樹脂発泡体の難燃方法としては、例え
ば、難燃剤としてデカブロモジフェニルオキサイドを配
合する方法(特開昭51−134762号、特開昭51
−146565号など)が提案されている。しかしなが
ら、デカブロモジフェニルオキサイドは、燃焼時に有毒
な催奇性を有するダイオキシンを発生するという問題点
が指摘されている。 【0005】汎用の難燃剤であるテトラブロモビスフェ
ノールAは、耐熱性が低いため、発泡時の高温条件下で
発泡体が着色するという問題がある。しかも、これらの
ハロゲン系難燃剤を含め、従来の難燃剤の多くは、ポリ
オレフィン系樹脂発泡体に十分な難燃性を付与するため
に、比較的多量の割合で配合する必要があった。ところ
が、多量の難燃剤を配合すると、ポリオレフィン系樹脂
発泡体の成形性が悪化し、発泡体が破断したり、偏肉が
生じたりする。 【0006】特開昭59−115340号には、ポリプ
ロピレン樹脂(A)及び融点115〜130℃、密度
0.940g/m3以下のポリエチレン(B)を主体と
した混合物に対して、難燃剤としてビスグアニジウムテ
トラブロムフタレートを配合した難燃性ポリプロピレン
発泡体が提案されている。この難燃性ポリプロピレン発
泡体は、難燃性と熱成形性に優れているとされている。
しかしながら、該難燃剤は、熱分解型発泡剤の分解温度
を低下させるため、該難燃剤を含有する樹脂組成物を押
出成形する際に、発泡剤が分解し易く、満足な発泡性シ
ートを得ることができないという問題があった。特に、
融点が高いポリプロピレン系樹脂は、比較的高温で溶融
混練して押出成形する必要があるため、発泡剤の熱分解
温度を低下させるような難燃剤を含有するポリプロピレ
ン系樹脂組成物から、押出成形により発泡性シートを作
成することが困難である。従って、成形加工性及び耐熱
性に優れた難燃性ポリオレフィン系樹脂発泡体を得るこ
とは、困難であった。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安全
で、難燃性に優れ、成形時に着色することがないポリオ
レフィン系樹脂発泡体を提供することにある。本発明の
他の目的は、難燃性、成形加工性及び耐熱性に優れたポ
リオレフィン系樹脂発泡体を提供することにある。本発
明者らは、従来技術の問題点を克服するために鋭意研究
した結果、難燃剤としてエチレンビスペンタブロモジフ
ェニルを使用すると、催奇性物質を発生することがな
く、安全で、難燃性に優れ、しかも成形時に着色するこ
とがないポリオレフィン系樹脂発泡体の得られることを
見いだした。 【0008】また、難燃剤としてエチレンビスペンタブ
ロモジフェニルを使用すると、ポリオレフィン系樹脂と
して、融点の高いポリプロピレン系樹脂の配合割合が大
きいポリオレフィン系樹脂組成物を用いた場合であって
も、成形加工時に熱分解型発泡剤が分解し難く、しかも
難燃性、成形加工性及び耐熱性に優れた発泡体の得られ
ることを見いだした。このエチレンビスペンタブロモジ
フェニルは、従来の難燃剤に比べて、比較的少量の使用
で高度の難燃化効果を発揮することができる。本発明
は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものであ
る。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、(A)
メルトインデックスが0.5〜20g/10分で、融点
が130〜170℃のポリプロピレン系樹脂50〜95
重量%と(B)密度が0.940g/cm 3 以下のポリ
エチレン系樹脂50〜5重量%を含有するポリオレフィ
ン系樹脂100重量部に対して、難燃剤としてエチレン
ビスペンタブロモジフェニル1〜50重量部を含有せし
めてなる難燃性ポリオレフィン系樹脂発泡体が提供され
る。 【0010】以下、本発明について詳述する。 ポリオレフィン系樹脂 本発明で使用するポリオレフィン系樹脂は、高温での成
形加工性及び耐熱性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡
体を得るために、ポリオレフィン系樹脂として、ポリプ
ロピレン系樹脂(A)とポリエチレン系樹脂(B)との
樹脂組成物を用いる。以下、該樹脂組成物に使用される
各樹脂成分について説明する。 【0011】本発明で使用するポリプロピレン系樹脂
(A)は、一般にチーグラ型触媒によって重合された立
体規則性のよい結晶性ポリプロピレンの単独重合体、プ
ロピレンの含有率が70重量%以上、好ましくは85重
量%以上のポリプロピレン共重合体、あるいはこれらの
2種以上の混合物である。ポリプロピレン共重合体とし
ては、ポリプロピレンとα−オレフィンとの共重合体を
挙げることができる。α−オレフィンとしては、例え
ば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。
また、プロピレン−エチレン共重合体も使用することが
できる。ポリプロピレン系樹脂(A)は、メルトインデ
ックス(MI)が0.5〜20(g/10分)で、融点
が130〜170℃の範囲内にあることが必要である。
MIが0.5未満では、押出成形によりシート化する際
に外観上の問題が生じ、20を越えると、耐熱性が不十
分となる。融点が130℃未満では、耐熱性が不十分と
なり、170℃を越えるものは合成し難い。 【0012】これらのポリプロピレン系樹脂の中でも、
エチレン含有率が2〜5重量%、融点が140〜150
℃、MIが0.5〜3.0のランダムポリプロピレン、
あるいはエチレン含有率が5〜10重量%、融点が15
0〜165℃、MIが3.0〜7.0のブロックポリプ
ロピレンが特に好ましい。本発明で使用するポリエチレ
ン系樹脂(B)は、ポリエチレン単独重合体、エチレン
を主成分とする共重合体、あるいはこれらの2種以上の
混合物である。エチレン共重合体としては、エチレン単
位を80重量%以上含有するエチレン−α−オレフィン
共重合体が好ましい。α−オレフィンとしては、例え
ば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。 【0013】本発明で使用するポリエチレン系樹脂
(B)は、密度が0.940g/cm3以下であること
が必要である。密度が0.940g/cm3を越えるも
のは、ポリプロピレン系樹脂(A)に配合しても、発泡
体の伸度を改善する効果が小さい。密度の下限は、発泡
体の外観上、0.915g/cm3が好ましい。MI
は、通常、0.5〜50(g/10分)である。ポリエ
チレン系樹脂の中でも、密度が0.920〜925g/
cm3、MIが2.0〜8.0、融点が120〜123
℃の線状低密度ポリエチレンが特に好ましい。ポリプロ
ピレン系樹脂(A)とポリエチレン系樹脂(B)との配
合割合(A:B)は、50:50〜95:5(重量
比)、好ましくは60:40〜90:10である。これ
らの樹脂成分を上記配合割合の範囲内で使用することに
よって、耐熱性などの高温での物性、成形加工性、外観
などが良好な発泡体を得ることができる。 【0014】難燃剤 本発明で使用する難燃剤は、下記の式で表されるエチレ
ンビスペンタブロモジフェニルである。 【0015】 【化1】 エチレンビスペンタブロモジフェニルは、樹脂成分10
0重量部に対して、1〜50重量部、好ましくは2〜3
0重量部の範囲内で使用される。この配合割合が少なす
ぎると、充分な難燃化効果を得ることができず、多すぎ
ると、発泡時にガス抜けするなどして、満足な発泡体を
得ることが困難となる。 【0016】エチレンビスペンタブロモジフェニルは、
分子中に臭素原子を10個含んでおり、臭素原子の含有
率が82%と、デカブロモジフェニルオキサイドの83
%とほぼ同等である。このように、臭素原子含有率の高
いことが、比較的少量の添加で優れた難燃化効果の得ら
れる理由であると考えることができる。また、エチレン
ビスペンタブロモジフェニルは、融点が345℃で、熱
分解温度が370℃と高いため、成形温度及び発泡温度
において、溶融したり分解することがない。従って、エ
チレンビスペンタブロモジフェニルは、発泡体表面にブ
リードアウトすることがない。また、エチレンビスペン
タブロモジフェニルは、催奇性物質を発生することがな
く、しかも成形時に発泡体を着色することがない。難燃
化効果を向上させるために、三酸化アンチモンなどの難
燃助剤を併用することができる。難燃助剤は、樹脂成分
100重量部に対して、通常、1〜20重量部の割合で
添加する。 【0017】熱分解型発泡剤 本発明では、樹脂成分と難燃剤を含有する樹脂組成物
に、通常、発泡剤として熱分解型発泡剤を添加する。熱
分解型発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミ
ド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタ
メチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、
4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)
などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いることもできる。熱分解型
発泡剤は、樹脂成分100重量部に対して、通常、1〜
50重量部の範囲内で、所望の発泡倍率に応じて、適宜
の量で使用する。 【0018】その他の添加剤 本発明では、架橋発泡体を得るために、樹脂成分に有機
過酸化物などの化学架橋剤を配合することができる。ま
た、架橋発泡体を得るために、発泡性押出シートなどの
成形体に、電子線などの電離性放射線を照射して架橋さ
せることができる。この場合、各種の架橋助剤を添加す
ることができる。架橋助剤としては、例えば、ジビニル
ベンゼン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト、トリアリルイソシアヌレートなどの多官能モノマー
が挙げられる。これらの架橋助剤は、樹脂成分100重
量部に対して、通常、0.5〜7重量部の割合で添加さ
れる。また、樹脂成分には、所望に応じて、抗酸化剤
(フェノール系、リン系、イオウ系など)、金属酸化
物、金属セッケン、顔料、低重合度ポリブテンなどの低
粘度化剤等を加えてもよい。 【0019】発泡体の製造方法 本発明の難燃性ポリオレフィン系樹脂発泡体を製造する
には、先ず、ポリオレフィン系樹脂、エチレンビスペン
タブロモジフェニル、熱分解型発泡剤、及びその他の添
加剤を、単軸、2軸、多軸等の押出機やバンバリミキサ
ー、加圧ニーダー等の混練機を用いて、熱分解型発泡剤
の分解温度未満の温度で溶融混練して、所望の形状に成
形する。各成分は、予め混合されていてもよいし、ある
いは混練機に別途供給されてもよい。成形機としては、
押出機が好ましく用いられる。プレス成形してもよい。
成形体の形状としては、シート状、ロッド状など任意で
あるが、通常は、シート状に成形される。 【0020】架橋発泡体を得るには、得られた発泡性成
形体に電離性放射線を照射して架橋する。電離性放射線
としては、α線、β線、γ線、中性子線、電子線等が挙
げられる。照射線量は、通常、1〜20Mradであ
る。予め有機過酸化物を添加しておき、化学架橋させる
こともできる。次いで、発泡性成形体を熱分解型発泡剤
の分解温度以上に加熱して発泡させることにより、発泡
体を得ることができる。発泡には、竪型式熱風発泡炉、
横型式熱風発泡炉、ソルトバス、メタルバス、あるいは
これらとヒーターを併用したものなどが使用できる。 【0021】ポリオレフィン系樹脂発泡体 本発明の難燃性ポリオレフィン系樹脂発泡体は、外観が
良好な発泡体であり、着色が抑制され、催奇性物質を発
生することがなく、安全で、難燃性に優れた発泡体であ
る。ポリオレフィン系樹脂として、ポリプロピレン系樹
脂(A)とポリエチレン系樹脂(B)との樹脂組成物を
用いているので、難燃性、耐熱性、成形性に優れてお
り、特に、高温での成形時に破損することがなく、複雑
で深い形状の成形体に二次加工することができる。ま
た、比較的少量の難燃剤の添加でも良好な難燃性を示
し、発泡性成形体の成形に際しても、高温条件下で外観
の良好なシートの成形が可能である。 【0022】 【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実
施例のみに限定されるものではない。なお、物性測定法
は、次のとおりである。 <酸素指数>JIS K−7201に準じて測定。 <APHA>米国公衆衛生協会の評価基準に従って、白
金コバルト標準による色調(着色度)を測定。 <伸度>160℃に設定した保温箱に発泡体シートを5
分間放置した後、引張試験機で測定した(JIS K−
6767に準拠)。MD:シートの押出方向、TD:シ
ートの押出方向とは垂直方向。 【0023】 【0024】 【0025】 【0026】 【0027】 【0028】 【0029】[実施例1〜3] ポリプロピレン系樹脂(MI=2.0、mp=146
℃、ランダム)70重量部、線状低密度ポリエチレン
(MI=2.0、mp=120℃、密度=0.920g
/cm3)30重量部、アゾジカルボンアミド10重量
部、ジビニルベンゼン3重量部、及びエチレンビスペン
タブロモジフェニルを表2に示す割合で配合し、均一に
混合した後、直径120mmφ、L/D=40の同方向
2軸押出機を用いて、樹脂温度186℃で押し出し、厚
み1.5mmのシートを作成した。次いで、このシート
に3Mradの電子線を照射して架橋させた後、290
℃の熱風オーブン中で発泡させた。得られた発泡体は、
気泡形状が良好で、厚みが3.0mm、発泡倍率が25
倍であった。この発泡体の酸素指数、及び160℃での
伸度を測定し、その結果を表2に示した。 【0030】[比較例1〜3] 難燃剤として、エチレンビスペンタブロモジフェニルの
代わりに、テトラブロモビスフェノールAを用いたこと
以外は、実施例1〜3と同様にして発泡体を作成し、そ
の物性を測定した。結果を表1に示す。 【0031】 【表1】(脚注) EB:エチレンビスペンタブロモジフェニル TB:テトラブロモビスフェノールA ADCA:アゾジカルボンアミド 【0032】[実施例4〜5] ポリプロピレン系樹脂(MI=4.0、mp=164
℃、ブロック)60重量部、ポリエチレン系樹脂(MI
=4.0、mp=120℃、密度=0.920g/cm
3)40重量部、ジビニルベンゼン3重量部、アゾジカ
ルボンアミド10重量部、及び難燃剤として、エチレン
ビスペンタブロモジフェニルを表3に示す割合で配合
し、直径70mmφ、L/D=36の2軸押出機を用い
て、樹脂温度185℃で押し出してシートを作成した。
このシートに3Mradの電子線を照射した後、290
℃の熱風オーブン中で発泡させた。このようにして得ら
れた発泡体の酸素指数を測定し、その結果を表2に示し
た。 【0033】[比較例4] エチレンビスペンタブロモジフェニルの配合割合を60
重量部にしたこと以外は、実施例4〜5と同様にして発
泡体を作成した。しかしながら、発泡時にガス抜けして
発泡体を得ることができなかった。 【0034】[比較例5〜7] 難燃剤として、エチレンビスペンタブロモジフェニルの
代わりに、デカブロモジフェニルオキサイドを表2に
す割合で用いたこと以外は、実施例4〜5と同様にして
発泡体を作成した。比較例7では、ガス抜けして発泡体
が得られなかった。結果を表2に示す。 【0035】 【表2】(脚注) (*1)ガス抜けして発泡体が得られず。 EB:エチレンビスペンタブロモジフェニル DB:デカブロモジフェニルオキサイド ADCA:アゾジカルボンアミド 【0036】[実施例6] ポリプロピレン系樹脂(MI=0.5、mp=150
℃、ランダム)70重量部、ポリエチレン系樹脂(MI
=2.0、mp=120℃、密度=0.920g/cm
3)30重量部、ジビニルベンゼン3重量部、アゾジカ
ルボンアミド10重量部、難燃剤として、エチレンビス
ペンタブロモジフェニル10重量部、及び三酸化アンチ
モン2.5重量部を均一に混合し、直径100mmφ、
L/D=21の異方向2軸押出機を用いて、樹脂温度1
80℃で押し出してシートを得た。このシートに3Mr
adの電子線を照射して架橋させた後、290℃の熱風
オーブン中に入れて発泡させ、厚み2.5mm、発泡倍
率25倍の発泡体を得た。この発泡体の酸素指数は、2
9であった。 【0037】[比較例8] 難燃剤として、エチレンビスペンタブロモジフェニルの
代わりに、ビスグアニジウムテトラブロムフタレートを
用いたこと以外は、実施例6と同様にしてシートの作成
を試みたが、発泡剤が分解して、シートを得ることがで
きなかった。樹脂温度を170℃まで下げて押し出して
も、発泡剤の1次分解がおさまらず、押出シートが得ら
れなかった。 【0038】 【発明の効果】本発明によれば、催奇性物質を発生する
ことがなく、安全で、難燃性に優れ、成形時に着色する
ことがないポリオレフィン系樹脂発泡体が提供される。
また、本発明によれば、成形加工性、耐熱性、難燃性に
優れたポリオレフィン系樹脂発泡体が提供される。本発
明では、難燃剤としてエチレンビスペンタブロモジフェ
ニルを使用しているため、押出成形時に発泡剤が1次分
解することなく押出成形が可能である。従って、融点の
高いポリプロピレン系樹脂を用いても、満足のできる物
性を有する難燃性ポリオレフィン系樹脂発泡体を得るこ
とができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−34930(JP,A) 特開 平4−261128(JP,A) D.M.Indyke,「SAYTE X▲R▼ FLAME RETARDA NTS FOR V−0 POLYPR OPYLENE」,米国,Ethyl 社,1993年 6月29日 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 9/04 C08L 23/00 - 23/26 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 (A)メルトインデックスが0.5〜2
    0g/10分で、融点が130〜170℃のポリプロピ
    レン系樹脂50〜95重量%と、(B)密度が0.94
    0g/cm 3 以下のポリエチレン系樹脂50〜5重量%
    とを含有するポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
    て、難燃剤としてエチレンビスペンタブロモジフェニル
    1〜50重量部を含有せしめてなる難燃性ポリオレフィ
    ン系樹脂発泡体。
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