JP3515282B2 - 静電像現像トナーおよび静電像現像法 - Google Patents

静電像現像トナーおよび静電像現像法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電像現像トナー
およびこの静電像現像トナーによる現像法に係り、さら
に詳しくは鮮明な画像を形成でき、また、その画像の鮮
明性が長期間に亘って維持もしくは保持される静電像現
像トナーおよび静電像現像法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、暗所で光導電体面上に形成した
静電荷像は、その静電荷像に着色粉末を付着させること
によって現像(可視像)が行われている。この着色粉末
は、静電像現像トナーと呼ばれ(以下トナーと略称す
る)、通常、熱可塑性樹脂(バインダー成分)中に粒子
状の顔料(もしくは染料)を分散させた後、所望の粒度
に粉砕して調製されたものである。
【0003】ところで、近年、複写画像の高精細化(も
しくは高鮮明化)や複写速度の向上に対応して、トナー
の特性向上に対する要求が強くなってきている。ここ
で、顔料が樹脂バインダー中に分散する状態は、トナー
の画像特性に影響を与えるので、この特性を適正に制御
することが重要視される。すなわち、顔料の一次粒子が
凝集して樹脂バインダー中に分散・混在していると、こ
れを微粉砕(微粉化)して調製した現像トナーは、着色
力や透明性の不足傾向が認められるし、また、顔料の凝
集塊の破砕で生じた顔料の一次粒子でトナー粒子表面が
被覆される。この結果、トナーの耐湿性が低下し、高湿
度雰囲気で画像を現像した場合、静電潜像以外の部分に
もトナーが付着するため、いわゆるカブリが発生して、
良好な現像画像が得られないという問題がある。
【0004】こうした意味で、バインダー樹脂が顔料の
一次粒子表面に吸着し、全体的に一様に被覆している形
に、顔料粒子がバインダー樹脂中に分散していることが
好ましいといえる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常使
用されているバインダー樹脂(樹脂バインダー)は、分
子中に未反応残基としての官能基を有しており、この官
能基が顔料粒子表面への吸着に費やされるため、本来バ
インダー樹脂が有していた帯電性が大きく変化する。こ
のような影響・作用は、トナーの電荷を制御するために
添加される電荷制御剤にも表れる。つまり、顔料粒子が
有する官能基と電荷制御剤が有する官能基とが相互に作
用して、電荷制御剤が本来有する電荷制御機能が損なわ
れ、結果的に高画質の画像を安定的に現像することがで
きない。換言すると、顔料粒子の分散性を向上させる一
方、温度や湿度などの環境が変化しても、所要の帯電特
性を保持(維持)して、常に、カブリのない鮮明な画像
を与える静電像現像トナーの開発が待たれてい状況にあ
る。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、良好な現像画質を与えるだけでなく、低温・低湿か
ら高温・高湿に亘る環境の変化においても、常に、良好
な現像画像を形成できる静電像現像トナーおよび現像法
の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、熱可
塑性樹脂系のバインダーおよび顔料粒子を主成分とする
粒子から成る静電像現像トナーであって、顔料粒子が、
顔料粒子100重量部に対し、エポキシ基を有する分子
500 500000 の範囲の変性シリコーンオイル0.5〜
10重量部で処理されていることを特徴とする静電像現
像トナーである。
【0008】請求項2の発明は、熱可塑性樹脂系のバイ
ンダーおよび顔料粒子を主成分とする粒子から成る静電
像現像トナーであって、顔料粒子が、顔料粒子100重
量部に対し、エポキシ基を有する分子量 500 500000
範囲の変性シリコーンオイルと、エポキシ基を有するロ
ジン変性樹脂との混合物0.5〜10重量部で処理され
おり、前記混合物はロジン変性樹脂を10〜70重量
%の範囲で含むことを特徴とする静電像現像トナーであ
る。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2記載の静電像現像トナーにおいて、顔料粒子の比表面
積が10〜100m2 /gであることを特徴とする。
【0010】
【0011】請求項の発明は、潜像を形成する潜像形
成部材に形成される潜像面に、静電像現像トナーを供給
して静電潜像を現像するに当たって、トナーとして、熱
可塑性樹脂系のバインダーおよび顔料粒子を主成分と
し、かつ顔料粒子が、顔料粒子100重量部に対し、エ
ポキシ基を有する分子量 500 500000 の範囲の変性シリ
コーンオイル0.5〜10重量部で処理されている粒子
から成る静電像現像トナーを使用することを特徴とする
静電像現像法である。
【0012】上記本発明は、次のような知見に基づいて
なされたものである。すなわち、本発明者らは鋭意研究
を重ねた結果、顔料粒子の表面を、少なくともアミノ基
もしくはエポキシ基のいずれか1種の有機基を分子中に
含むシリコーンオイルで表面処理した場合、その顔料が
良好な分散流動性を保持する一方、トナーとしての帯電
性変化も抑制され、容易に高品質な画像や高い転写効率
を確保できることを見出した。そして、このような知見
に基づいて、良好な現像画質を与え、良好な画質を保持
する(画質が変化しない)だけでなく、低温・低湿から
高温・高湿に亘る環境の変化においても、常に、良好な
現像画像を形成できる静電像現像トナー、また、長時間
に亘って鮮やかな画像色調を保持する現像トナーを提供
するに至ったものである。
【0013】本発明のトナーにおいて、バインダー成分
となる熱可塑性樹脂としては、たとえばポリエチレン樹
脂,ポリエステル樹脂,ポリスチレン樹脂,エポキシ樹
脂,スチレン・アクリル共重合樹脂,ポリカーボネ一ト
樹脂などが挙げられ、これらは単独または2種以上混合
して使用することもできる。
【0014】本発明のトナーにおいて、着色成分となる
顔料としては、静電像現像トナー用に用いられるもので
あれば特に限定されず、たとえばカーボンブラック,フ
タロシアニンブルー,アゾレーキ顔料,キナクリドン顔
料などが挙げられる。ここで、熱可塑性樹脂および顔料
は、トナー調製過程などを含む混合,混練,粉砕,分級
のプロセスを通して数μm 〜数10μm の粉末(粒子)と
して用いる。
【0015】なお、このトナー調製において、熱可塑性
樹脂(バインダー)中への顔料の分散を改良するための
分散用レジン、トナーに所望の帯電を与えるための電荷
制御剤、流動性をよくするための流動化剤などを添加し
てもよい。
【0016】本発明において、前記顔料粒子表面の処理
・改質に使用するシリコーンオイルは、たとえばジメチ
ルポリシロキサン,メチルフェニルポリシロキサンなど
のシリコーンオイルの末端あるいは側鎖にアルキルエポ
キシ基が結合した変性シリコーンオイルと呼称される分
子構造が直鎖状であるオルガノポリシロキサンである。
ここで、アルキルエポキシ基のエポキシ基当量 300〜
50000g/mol程度が好ましい。
【0017】そして、この変性シリコーンオイルは、一
般的に分子量が 500〜 500,000程度のもの、さらに望ま
しくは5000〜 100,000程度のものを用いる。すなわち、
分子量の小さい変性シリコーンオイルの場合は、トナー
表面への発水性の付与や現像特性の向上に関して顕著な
効果が認められないし、また、分子量が余りにも大きな
変性シリコーンオイルの場合は、顔料粒子を均一に被覆
することが難しく、所望の効果を得難いからである。
【0018】この種の変性シリコーンオイルとしては、
下記に一般式で示すものが、好ましいものとして例示さ
れる。
【0019】
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】 本発明において、顔料粒子の変性シリコーンオイルによ
る処理は、たとえば顔料粒子 100重量部に対して変性
リコーンオイル 0.5〜10重量部程度の範囲で添加した
後、ニーダーやミキサーなどの高速撹拌機や粉砕機によ
って混合することで行われる。なお、この混合に当たっ
ては、ボールミルやサンドグラインダーに代表されるメ
ディアを用いた混合機を使用してもよいし、また、変性
シリコーンオイルを溶剤で溶液化し、この溶液に顔料粒
子を加えてサンドグラインダー中で混合したものを乾燥
・解砕する方法を採ることもできる。
【0020】前記両者の混合後、この混合で得られた表
面処理顔料粒子は、80〜 150℃のオーブン中に 1時間以
上保持することによって、変性シリコーンオイルの表面
付着をほぼ完全な状態にする。こうして、得られた処理
顔料粒子の表面には、エポキシ基などの官能基を顔料粒
子面側としてシリコンオイルがほぼ均一に吸着してお
り、実質上疎水性表面を有する顔料粒子(粉末)となっ
ている。ここで、顔料粒子が水酸基やカルボシル基を有
する場合は、アミノ変性シリコーンオイルが酸−塩基的
に吸着して付着する。
【0021】なお、この顔料粒子の変性シリコーンオイ
ルによる処理工程は、エポキシ基含有シリコーンオイル
とアミノ基含有シリコーンオイルとを併用した場合、特
に有効である。すなわち、変性シリコーンオイルが酸−
塩基的に顔料粒子の表面に吸着し、かつこれらの分子が
絡みあって強固に付着するからである。
【0022】また、顔料粒子の変性シリコーンオイルに
よる処理に当たっては、前記変性シリコーンオイルの一
部(10〜70重量%以内)を、ロジン変性樹脂で置換(代
替)した形態を採ることもできる。ここで、ロジン変性
樹脂(ロジン変性化合物)としては、次のようなエステ
ル化物が挙げられる。ロジンを構成する樹脂酸、たとえ
ばアビエチン酸,ネオアビエチン酸,デヒドロアビエチ
ン酸,レボピマル酸,パラストリン酸,ピマル酸,イソ
ピマル酸,サンダラコピマル酸など、のカルボキシル基
、エポキシ基を有するアルコールでエステル化したも
の、あるいはアルコールでエステル化後アルコール部分
にエポキシ基を導入したものが挙げられる。
【0023】そして、このロジン変性樹脂を併用した場
合の表面処理は、前記変性シリコーンオイルによる処理
の場合と同様に行えばよい。この場合は、変性シリコー
ンオイルのシロキサン鎖と、ロジン変性樹脂の多環部分
が顔料表面の反対側に向いて、親油性面を出している。
【0024】本発明の現像法において、その実施に用い
る現像装置は、通常、1成分非磁性トナーを使用した現
像法に用いるものならいずれであってもよい。
【0025】請求項1および請求項2の発明では、顔料
粒子表面が分子中にアミノ基,エポキシ基の少なくとも
いずれかの有機基を含有するシリコーンオイルで処理さ
れた形態・構成を採っている。顔料粒子がこの形態・構
成を採ったことに伴って、すぐれた耐湿性を付与され、
トナーは安定な正帯電を有し、流動性が著しく改善され
て現像部への均一なトナー供給を可能にする。
【0026】また、環境変化による画質の変動も起こら
ず、常に、カブリのない鮮明な画像の現像が可能とな
る。さらに、顔料粒子の処理に伴って、バインダ樹脂と
の混練作業性も大幅に改善向上するだけでなく、前記分
散性の良好さによって熱定着後における画像の透明度を
確保することができる。特に、ロジン変性樹脂を併用し
て処理した顔料粒子を使用した場合は、各種のバインダ
樹脂に対して良好な分散性を呈する。
【0027】請求項3の発明では、顔料粒子の比表面積
をある範囲内に選択したことによって、前記作用・効果
がさらに助長される。
【0028】請求項の発明では、上記作用効果を呈す
る静電像現像トナーによって、静電像を可視像(現像)
化するため、高画質の画像,さらには長期間に亘って高
画質を保持する画像を安定的に形成することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によって具
体的に説明する。
【0030】実施例1乾燥した1次平均粒径0.03μm ,
比表面積40m2 /gのフタロシアニンブルー 100重量部
に、側鎖型アミノ変性シリコーンオイル(アミノ基当量
1700,分子量約40000)10重量部を加えて混合物を調製
した。この混合物をニーダーで約 1時間混合した後、 1
00℃のオーブン中で 2時間保持して表面改質した顔料粒
子を得た。
【0031】前記表面改質処理した顔料粒子 3重量部
を、ポリエステル樹脂92重量部,正帯電制御剤 3重量
部,ポリエチレン系ワックス 2重量部を加えて混練した
後、その混練物を微粉砕して平均粒径 6μm のトナーを
調製した。このトナー粒子 100重量部に、1次平均粒径
10μm 正帯電シリカ粉末 1重量部を加え、ミキサーで混
合して現像トナーを得た。
【0032】前記調製した現像トナーを1成分現像機に
充填し、レーザービームプリンターで正帯電の静電画像
を現像し、普通紙への転写・定着を行った。得られた画
像の地汚れ(カブリレベル)を色差計にて測定したとこ
ろ、 1.0%以下で非常にカブリの少ない、鮮明なものが
得られた。また、常温,常湿において、 20000枚連続的
に繰り返し静電像の現像を行った後でも、劣化は認めら
れず、鮮明な画像が形成された。さらに、35℃,相対湿
度80%の条件下において、 20000枚連続的に繰り返し静
電像の現像を行った後でも、劣化は認められず、鮮明
カブリのない画像が形成され、熱定着後の画像も透明性
にすぐれていた。
【0033】図1はこの実施例の現像法に用いたレーザ
ビームプリンタの構成を示す要部断面図である。図1に
おいて、1はトナー担持体(現像ローラ)で、図中反時
計方向に周速Vt(mm/sec)で回転する。なお、この現像
ローラ1の表面導電体層と金属シャフトとは導通状態に
あり、金属シャフトには現像バイアス電源2が接続され
ている。
【0034】−方、前記現像ローラ1面には、トナーホ
ッパー3内部に収容,装着された回転式撹拌装置(回転
式撹拌子)4およびトナー供給部材(トナー供給ロー
ラ)5によってトナーが供給され、トナー層形成部材6
の規制作用によって均一な厚さのトナー薄層7が形成さ
れる。かくして、現像ローラ1面に形成されたトナー層
7は、潜像像形成部材(たとえば正帯電型有機感光体を
用いた感光ドラム)8に接触し、感光ドラム8面の潜像
の現像が行われる。さらに、図1において、9は転写装
置、10はクリ−ニング手段、11は帯電手段(帯電器)、
12は感光ドラム8面に所要の潜像を選択的に形成する露
光手段(レーザービーム)をそれぞれ示す。 また、上
記現像プロセスの条件としては、コロナ帯電により感光
体8を+55OVに帯電させる。この帯電は、コロナワイヤ
によるコロナ帯電(グリッドが付属している方がより良
好の帯電が可能である)、ローラ帯電、ブラシ帯電など
から選択することができるが、ここではコロナ帯電を用
いた。帯電電位は用いる感光体8、帯電器11によって異
なるが、正帯電の場合、+400V〜+700Vの範囲で最適な
電位を選択すればよい。
【0035】上記実施例において、アミノ変性シリコー
ンオイルで処理した顔料粒子を用いる代りに、エポキシ
変性シリコーンオイル(エポキシ基当量1500,分子量約
10000)を用いた他は、同様に調製した現像トナーで、
静電像を現像した場合も、前記と同様の作用・効果が認
められた。
【0036】実施例2 1次平均粒径0.02μm ,比表面積50m2 /gのカーボンブ
ラック 100重量部に、エポキシ変性シリコーンオイル
(エポキシ基当量1500,分子量約 10000) 5重量部、お
よびエポキシ基含有ロジン変性樹脂 5重量部を加えて混
合物を調製した。この混合物をニーダーで約1時間混合
した後、 100℃のオーブン中で 2時間保持しして表面改
質した顔料粒子を得た。
【0037】前記表面改質処理した顔料粒子 3重量部
を、ポリエステル樹脂87重量部,正帯電制御剤 3重量
部,ポリエチレン系ワックス 2重量部を加えて混練した
後、その混練物を微粉砕して平均粒径10μm のトナーを
調製した。このトナー粒子 100重量部に、1次平均粒径
10μm 正帯電シリカ粉末 1重量部を加え、ミキサーで混
合して現像トナーを得た。
【0038】前記調製した現像トナーを1成分現像機に
充填し、レーザービームプリンターで正帯電の静電画像
を現像し、普通紙への転写・定着を行った後、色差計に
て地汚れ(カブリレベル)を測定したところ、 1.0%以
下で非常にカブリの少ない、鮮明な現像画像が得られ
た。また、現像特性は非常に安定であり、トナーを補給
しつつ 20000枚の連続コピーを行った後の画像も初期の
ものに比較して遜色のない良好なものであった。
【0039】上記現像トナーは、また、高湿度の環境下
においても安定な現像特性を示し、温度35℃,相対湿度
80%の環境下での現像画像も常温常湿下での現像画像に
比較して遜色のないものであった。さらに、熱定着画像
の透明性も良好であった。
【0040】この実施例において、エポキシ変性シリコ
ーンオイル(エポキシ当量1500,分子量約 10000)の一
部を、一般的な、ロジン変性樹脂で置換した表面被覆層
を設けて成る表面改質顔料粉末を使用した現像トナー場
合も、上記と同様の作用,効果が認められた。
【0041】上記実施例において、エポキシ変性シリコ
ーンオイルで処理した顔料粒子を用いる代りに、アミノ
変性シリコーンオイル(アミノ基当量 500,分子量約30
00)を用いた他は、同様に調製した現像トナーで、静電
像を現像した場合も、前記と同様の作用・効果が認めら
れた。
【0042】実施例3 1次平均粒径0.02μm ,比表面積70m2 /gのアゾ系イエ
ロー 100重量部に、エポキシ変性シリコーンオイル(エ
ポキシ基当量1500,分子量約 10000) 5重量部、および
エポキシ基含有ロジン変性樹脂 5重量部をメチルエチル
ケトン 100重量部に溶解した溶液を加えて懸濁液を調製
した。この懸濁液をニーダーで約 1時間混合した後、懸
濁液からメチルエチルケトンを分離・揮散させてから、
100℃のオーブン中で 2時間保持して表面改質した顔料
粒子を得た。
【0043】前記表面改質処理した顔料粒子 3重量部
を、スチレン・ブチルアクリレート共重合樹脂87重量
部,正帯電制御剤 3重量部,ポリエチレン系ワックス 2
重量部を加えて混練した後、その混練物を微粉砕して平
均粒径 6μm のトナーを調製した。このトナー粒子 100
重量部に、1次平均粒径10μm 正帯電シリカ粉末 1重量
部を加え、ミキサーで混合して現像トナーを得た。
【0044】前記調製した現像トナーを1成分現像機に
充填し、レーザービームプリンターで正帯電の静電画像
を現像し、普通紙への転写・定着を行った後、色差計に
て地汚れ(カブリレベル)を測定したところ、 1.0%以
下で非常にカブリの少ない、鮮明な現像画像が得られ
た。また、現像特性は非常に安定であり、トナーを補給
しつつ 20000枚の連続コピーを行った後の画像も初期の
ものに比較して遜色のない良好なものであった。
【0045】上記現像トナーは、また、高湿度の環境下
においても安定な現像特性を示し、温度35℃,相対湿度
80%の環境下での現像画像も常温常湿下での現像画像に
比較して遜色のないものであった。
【0046】参考例1 1次平均粒径0.03μm ,比表面積40m2 /gのキナクリド
ン顔料 100重量部に、アミノ変性シリコーンオイル(ア
ミノ当量1500,分子量約 10000) 5重量部、およびエポ
キシ基含有ロジン変性樹脂 5重量部をメチルエチルケト
ン 100重量部に溶解した溶液を加えて懸濁液を調製し
た。この懸濁液をニーダーで約 1時間混合した後、懸濁
液からメチルエチルケトンを分離・揮散させてから、 1
00℃のオーブン中で 2時間保持しして表面改質した顔料
粒子を得た。
【0047】前記表面改質処理した顔料粒子 3重量部
を、スチレン・ブチルアクリレート共重合樹脂87重量
部,正帯電制御剤 3重量部,ポリエチレン系ワックス 2
重量部を加えて混練した後、その混練物を微粉砕して平
均粒径 6μm のトナーを調製した。このトナー粒子 100
重量部に、1次平均粒径10μm 正帯電シリカ粉末 1重量
部を加え、ミキサーで混合して現像トナーを得た。
【0048】前記調製した現像トナーを1成分現像機に
充填し、レーザービームプリンターで正帯電の静電画像
を現像し、普通紙への転写・定着を行った後、色差計に
て地汚れ(カブリレベル)を測定したところ、 1.0%以
下で非常にカブリの少ない、鮮明な現像画像が得られ
た。また、現像特性は非常に安定であり、トナーを補給
しつつ 20000枚の連続コピーを行った後の画像も初期の
ものに比較して遜色のない良好なものであった。
【0049】上記現像トナーは、また、高湿度の環境下
においても安定な現像特性を示し、温度35℃,相対湿度
80%の環境下での現像画像も常温常湿下での現像画像に
比較して遜色のないものであった。
【0050】比較例1〜3 実施例1〜3の場合において、変性シリコーンで表面処
理を行わない顔料粒子(粉末)をそれぞれ用いた他は同
様の条件で、3種の現像トナーをそれぞれ調製した。ま
た、これら各現像トナーを用いて、実施例1〜3の場合
と同様に静電画像を現像し、普通紙への転写・定着を行
った。得られた各画像について、地汚れレベルを色差計
で測定したところ、いずれも 3〜 5%と高く、改良を要
するレベルのものであった。
【0051】さらに、これらのトナーを1成分現像機に
充填し、温度35℃、相対湿度80%の環境下、レーザービ
ームプリンターで正帯電の静電画像を現像し、普通紙へ
の転写・定着を繰り返したところ、また、ポリエステル
樹脂ベースのトナー(比較例1,2)では2000枚程度の
繰り返しで、スチレン・ブチルアクリレート共重合樹脂
べースのトナー(比較例3)では4000枚程度の繰り返し
で感光体表面にトナーがフィルム状になって付着し、カ
ブリレベルが著しく悪化していた。
【0052】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろの変
形を採ることができる。たとえば、外添剤が表面に付着
されるベーストナー粒子は、スチレンアクリル樹脂ベー
ストナー粒子やポリエステル樹脂べーストナー粒子以外
の、他の熱可塑性樹脂をバインダー成分としたトナー粒
子をベースとしてもよい。
【0053】
【発明の効果】上記実施例からも分かるように、本発明
に係る静電像現像トナーは、ハンドリング性が著しく向
上しており、また、カブリの少ない鮮明な現像画像に現
像できる。加えて、この静電像現像トナーは、繰り返し
現像に使用しても現像画像が劣化することなく、すぐれ
た耐久性を有する。
【0054】さらに、静電像現像トナーはトナー表面に
顔料粒子(顔料微粉末)が付着,露出しておらず(発水
性が付与された形)、高湿度の環境下においても安定し
て鮮明な現像画像を形成することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用したレーザプリンターの要部構成
を示す断面図。
【符号の説明】
1……現像ローラ 3……トナーホッパー 5……トナー供給部材 6……トナー層厚規制部材 8……静電像形成部材(感光体ドラム) 9……転写装置 11……帯電手段 12……露光手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−100768(JP,A) 特開 平8−54755(JP,A) 特開 平7−191494(JP,A) 特開 平4−367867(JP,A) 特開 平3−197959(JP,A) 特開 平3−107865(JP,A) 特開 平2−3073(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂系のバインダーおよび顔料
    粒子を主成分とする粒子から成る静電像現像トナーであ
    って、前記 顔料粒子が、顔料粒子100重量部に対し、エポキ
    シ基を有する分子量 500 500000 の範囲の変性シリコー
    ンオイル0.5〜10重量部で処理されていることを特
    徴とする静電像現像トナー。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂系のバインダーおよび顔料
    粒子を主成分とする粒子から成る静電像現像トナーであ
    って、前記 顔料粒子が、顔料粒子100重量部に対し、エポキ
    シ基を有する分子量 500 500000 の範囲の変性シリコー
    ンオイルと、エポキシ基を有するロジン変性樹脂との混
    合物0.5〜10重量部で処理されており、前記混合物
    はロジン変性樹脂を10〜70重量%の範囲で含むこと
    を特徴とする静電像現像トナー。
  3. 【請求項3】 前記顔料粒子の比表面積が10〜100m2 /g
    であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    静電像現像トナー。
  4. 【請求項4】 潜像を形成する潜像形成部材に形成され
    る潜像面に、静電像現像トナーを供給して静電潜像を現
    像するに当たって、 前記トナーとして、熱可塑性樹脂系のバインダーおよび
    顔料粒子を主成分とし、かつ前記顔料粒子が、顔料粒子
    100重量部に対し、エポキシ基を有する分子量 500
    500000 の範囲の変性シリコーンオイル0.5〜10重量
    で処理されている粒子から成る静電像現像トナーを使
    用することを特徴とする静電像現像法。
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