JPH0764337A - 粉体トナー - Google Patents
粉体トナーInfo
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- JPH0764337A JPH0764337A JP4182066A JP18206692A JPH0764337A JP H0764337 A JPH0764337 A JP H0764337A JP 4182066 A JP4182066 A JP 4182066A JP 18206692 A JP18206692 A JP 18206692A JP H0764337 A JPH0764337 A JP H0764337A
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- Japan
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- toner
- carbon black
- particle size
- oil absorption
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】カブリ、トナー飛散の発生がなくし、解像力や
細線の再現性などの画質を向上する。 【構成】電荷制御剤とカーボンブラックとを含有する粉
体トナーにおいて、トナー粒子の粒径が8μm以下であ
り、電荷制御剤が下記式(I)の構造を有する金属錯塩
化合物であり、カーボンブラックのDBP吸油量が10
0ml/100g以下であり、かつ粒径が20〜50m
μであることを特徴とする。 【化1】 式中A1,A2は水素原子、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、などをB1,B2は水素原子、アルケニル、
スルホンアミドなどを、B3,B4は水素原子またはニ
トロ基を表す。X1,X2,Y1,Y2は1〜3の整数
を表し、
細線の再現性などの画質を向上する。 【構成】電荷制御剤とカーボンブラックとを含有する粉
体トナーにおいて、トナー粒子の粒径が8μm以下であ
り、電荷制御剤が下記式(I)の構造を有する金属錯塩
化合物であり、カーボンブラックのDBP吸油量が10
0ml/100g以下であり、かつ粒径が20〜50m
μであることを特徴とする。 【化1】 式中A1,A2は水素原子、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、などをB1,B2は水素原子、アルケニル、
スルホンアミドなどを、B3,B4は水素原子またはニ
トロ基を表す。X1,X2,Y1,Y2は1〜3の整数
を表し、
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉体トナーに関し、よ
り詳細には静電式複写機や、レーザービームプリンター
等の、いわゆるカールソンプロセスを応用した画像形成
に使用される粉体トナーに関する。
り詳細には静電式複写機や、レーザービームプリンター
等の、いわゆるカールソンプロセスを応用した画像形成
に使用される粉体トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】静電写真法においては、粉体トナーと磁
性キャリアとからなる二成分系現像剤を使用し、該現像
剤をマグネットスリーブ上に供給して磁気ブラシを形成
し、これを静電潜像が形成された感光体ドラム表面に摺
擦して該静電潜像を顕像化してトナー像を得る磁気ブラ
シ現像法が、従来から広く実施されている。
性キャリアとからなる二成分系現像剤を使用し、該現像
剤をマグネットスリーブ上に供給して磁気ブラシを形成
し、これを静電潜像が形成された感光体ドラム表面に摺
擦して該静電潜像を顕像化してトナー像を得る磁気ブラ
シ現像法が、従来から広く実施されている。
【0003】黒色用の粉体トナーとしては、定着用樹脂
中に着色および電気抵抗の調整を目的として、カーボン
ブラック等の着色剤を、また帯電性の付与を目的として
金属アゾ化合物や4級アンモニウム塩等の電荷制御剤を
分散させ、これを適度な粒度の粉末としたものが一般に
使用されている。近年、高画質の画像を求める要請が強
く、トナーの小粒径化が進みつつある。画像の解像力や
細線の再現性には、トナーが小粒径の方がよいことは多
言を要しないところであるが、トナーが小粒径になって
くるとこれに伴って新しい問題が発生する。すなわち、
トナーが小粒径になると比表面積が大きくなり、キャリ
アあるいはブレードとの接触確率が増大して単位重量当
りの帯電量が高くなり、この結果、画像としては画像濃
度不足という問題が生じる。これを防止するためには、
トナーの単位重量当りの帯電量を低くさせる必要があ
り、 電荷制御剤の配合量を減少させる。
中に着色および電気抵抗の調整を目的として、カーボン
ブラック等の着色剤を、また帯電性の付与を目的として
金属アゾ化合物や4級アンモニウム塩等の電荷制御剤を
分散させ、これを適度な粒度の粉末としたものが一般に
使用されている。近年、高画質の画像を求める要請が強
く、トナーの小粒径化が進みつつある。画像の解像力や
細線の再現性には、トナーが小粒径の方がよいことは多
言を要しないところであるが、トナーが小粒径になって
くるとこれに伴って新しい問題が発生する。すなわち、
トナーが小粒径になると比表面積が大きくなり、キャリ
アあるいはブレードとの接触確率が増大して単位重量当
りの帯電量が高くなり、この結果、画像としては画像濃
度不足という問題が生じる。これを防止するためには、
トナーの単位重量当りの帯電量を低くさせる必要があ
り、 電荷制御剤の配合量を減少させる。
【0004】表面処理剤の添加量を減らす。 等の方法が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、単に電荷制
御剤を減らすことは単位重量当りのトナー帯電量は減少
させるが、トナー粒子個々を見た場合電荷制御剤を含有
しない粒子の発生確率が高くなり、未帯電、逆極性トナ
ーの発生でトナー帯電量の分布が広くなる。この結果カ
ブリ、トナー飛散等の新たな問題が発生する。
御剤を減らすことは単位重量当りのトナー帯電量は減少
させるが、トナー粒子個々を見た場合電荷制御剤を含有
しない粒子の発生確率が高くなり、未帯電、逆極性トナ
ーの発生でトナー帯電量の分布が広くなる。この結果カ
ブリ、トナー飛散等の新たな問題が発生する。
【0006】また、表面処理剤を減らすことによっても
トナーの単位重量当りの帯電量を減らすこともできる
が、表面処理剤のもう一つの役割であるトナーの流動性
改善を果たすことができなくなりトナー供給不良といっ
た問題も発生する。従って、本発明の目的は小粒径トナ
ーの上記欠点を解消し、小粒径であっても帯電を低く制
御し、かつトナーの帯電量分布をシャープにすることに
よって、未帯電逆極性トナーの発生を防止することにあ
る。
トナーの単位重量当りの帯電量を減らすこともできる
が、表面処理剤のもう一つの役割であるトナーの流動性
改善を果たすことができなくなりトナー供給不良といっ
た問題も発生する。従って、本発明の目的は小粒径トナ
ーの上記欠点を解消し、小粒径であっても帯電を低く制
御し、かつトナーの帯電量分布をシャープにすることに
よって、未帯電逆極性トナーの発生を防止することにあ
る。
【0007】本発明の他の目的は画像濃度が良好であ
り、カブリ、トナー飛散の発生がなく、解像力や細線の
再現性などの画質が顕著に向上した粉体トナーを提供す
るにある。
り、カブリ、トナー飛散の発生がなく、解像力や細線の
再現性などの画質が顕著に向上した粉体トナーを提供す
るにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも電荷制御剤とカーボンブラックとを含有する粉体ト
ナーにおいて、トナー粒子の粒径が8μm以下であり、
電荷制御剤が下記式(I)の構造を有する金属錯塩化合
物であり、カーボンブラックのDBP吸油量が100m
l/100g以下であり、かつ粒径が20〜50mμで
あることを特徴とする粉体トナーが提供される。
とも電荷制御剤とカーボンブラックとを含有する粉体ト
ナーにおいて、トナー粒子の粒径が8μm以下であり、
電荷制御剤が下記式(I)の構造を有する金属錯塩化合
物であり、カーボンブラックのDBP吸油量が100m
l/100g以下であり、かつ粒径が20〜50mμで
あることを特徴とする粉体トナーが提供される。
【0009】
【化2】
【0010】
【作用】本発明において、電荷制御剤が上記式(I)で
示される金属錯塩化合物を使用すると共にDBP吸油量
が100ml/100g以下であり、かつ粒径が20〜
50mμであるカーボンブラックを使用することが大き
な特徴である。この発明は、上記式(I)で示される金
属錯塩化合物を帯電制御剤として用いると従来のクロム
錯体化合物に比べトナーの飽和帯電量が低くなるという
新たな知見に基づくものである。具体的に比較実験例に
基づき説明する。図1に従来一般的に使用されている下
記式(II)で示されるクロム錯体化合物と本発明に使
用している上記式(I)をトナーに用いた場合の帯電性
を比較したものを示す。縦軸は帯電量(μC/g)、横
軸はボールミルを100rpmで回転させたときの総回
転数を表している。
示される金属錯塩化合物を使用すると共にDBP吸油量
が100ml/100g以下であり、かつ粒径が20〜
50mμであるカーボンブラックを使用することが大き
な特徴である。この発明は、上記式(I)で示される金
属錯塩化合物を帯電制御剤として用いると従来のクロム
錯体化合物に比べトナーの飽和帯電量が低くなるという
新たな知見に基づくものである。具体的に比較実験例に
基づき説明する。図1に従来一般的に使用されている下
記式(II)で示されるクロム錯体化合物と本発明に使
用している上記式(I)をトナーに用いた場合の帯電性
を比較したものを示す。縦軸は帯電量(μC/g)、横
軸はボールミルを100rpmで回転させたときの総回
転数を表している。
【0011】これにより、従来用いられているクロム錯
体化合物よりも本発明に使用している金属錯塩化合物の
方が飽和帯電量が低いことが了解される。
体化合物よりも本発明に使用している金属錯塩化合物の
方が飽和帯電量が低いことが了解される。
【0012】
【化3】
【0013】したがって、この上記式(I)で表される
金属錯塩化合物を使用することによりトナーの飽和帯電
量は上昇することなく低く抑えることができ、また従来
と同量を添加できるため、トナー粒子それぞれに含有さ
れやすくなる。しかし、トナー粒子個々の帯電量を見た
場合、飽和帯電量が低いため従来のトナーと相似の帯電
量分布形を有していても、未帯電あるいは逆極性トナー
が発生することになる。そこで重要となるのがこの発明
の第二のポイントであるDBP吸油量が100ml/1
00g以下であり、かつ粒径が20〜50mμであるカ
ーボンブラックを上記金属錯体化合物と同時に使用する
ことである。
金属錯塩化合物を使用することによりトナーの飽和帯電
量は上昇することなく低く抑えることができ、また従来
と同量を添加できるため、トナー粒子それぞれに含有さ
れやすくなる。しかし、トナー粒子個々の帯電量を見た
場合、飽和帯電量が低いため従来のトナーと相似の帯電
量分布形を有していても、未帯電あるいは逆極性トナー
が発生することになる。そこで重要となるのがこの発明
の第二のポイントであるDBP吸油量が100ml/1
00g以下であり、かつ粒径が20〜50mμであるカ
ーボンブラックを上記金属錯体化合物と同時に使用する
ことである。
【0014】ここで、カーボンブラックのDBP吸油量
とは以下の通りである。20gのカーボンブラックをブ
ラストグラフの中にいれる。これにDBP(ジブチルフ
タレート)を滴下しながらニーダーで練る。このニーダ
ーにはトルク測定機がついたものでなければならない。
DBPの添加量につれてトルク値は上昇していき、最大
のトルク値になった時のDBP量を読み取り、カーボン
ブラック100gに対するDBP値に換算したものであ
る。一般にカーボンブラックの吸油量が多いほどカーボ
ンブラックのチェーンストラクチャーが長く、トナー粒
子中に導電経路が形成され電荷の漏洩を引き起こしやす
い。したがって、本発明ではチェーンストラクチャーの
比較的短いDBP吸油量が100ml/100g以下の
カーボンブラックを用いることによりトナー粒子中に導
電経路が形成されにくくし電荷の漏洩を防止する。これ
によりトナー飽和帯電量を低くした場合であっても、ト
ナー粒子の帯電量分布をシャープにでき未帯電あるいは
逆帯電トナーの発生を防ぐのである。
とは以下の通りである。20gのカーボンブラックをブ
ラストグラフの中にいれる。これにDBP(ジブチルフ
タレート)を滴下しながらニーダーで練る。このニーダ
ーにはトルク測定機がついたものでなければならない。
DBPの添加量につれてトルク値は上昇していき、最大
のトルク値になった時のDBP量を読み取り、カーボン
ブラック100gに対するDBP値に換算したものであ
る。一般にカーボンブラックの吸油量が多いほどカーボ
ンブラックのチェーンストラクチャーが長く、トナー粒
子中に導電経路が形成され電荷の漏洩を引き起こしやす
い。したがって、本発明ではチェーンストラクチャーの
比較的短いDBP吸油量が100ml/100g以下の
カーボンブラックを用いることによりトナー粒子中に導
電経路が形成されにくくし電荷の漏洩を防止する。これ
によりトナー飽和帯電量を低くした場合であっても、ト
ナー粒子の帯電量分布をシャープにでき未帯電あるいは
逆帯電トナーの発生を防ぐのである。
【0015】カーボンブラックの粒子径を20mμ〜5
0mμとするのは、カーボンブラックの樹脂中での分散
及びトナーの着色性を考慮したものである。カーボンブ
ラックの粒子径が20mμより小さいと一次粒子同士の
凝集が発生しやすく、樹脂、カーボンブラック等のトナ
ー材料を混合攪拌する際の効率が悪く、均一に分散でき
ない。
0mμとするのは、カーボンブラックの樹脂中での分散
及びトナーの着色性を考慮したものである。カーボンブ
ラックの粒子径が20mμより小さいと一次粒子同士の
凝集が発生しやすく、樹脂、カーボンブラック等のトナ
ー材料を混合攪拌する際の効率が悪く、均一に分散でき
ない。
【0016】また、逆に粒子径が50mμより大きい
と、トナー中に分散されたカーボンブラックの表面積が
減少し黒色度が低下する。その結果、電荷の漏洩は防止
できても、着色効果が低下しIDに寄与しなくなるから
である。
と、トナー中に分散されたカーボンブラックの表面積が
減少し黒色度が低下する。その結果、電荷の漏洩は防止
できても、着色効果が低下しIDに寄与しなくなるから
である。
【0017】
【発明の好的態様】トナー粒子としては、平均粒径が8
μm以下、特に5〜7μmの微小粒子を使用する。この
ものは、顕電性と定着性とを有する着色トナー粒子であ
り、組成としては、一般的に言って、バインダー樹脂中
に、着色剤、電荷制御剤、離型剤等を分散させた微細粒
状組成物から成る。
μm以下、特に5〜7μmの微小粒子を使用する。この
ものは、顕電性と定着性とを有する着色トナー粒子であ
り、組成としては、一般的に言って、バインダー樹脂中
に、着色剤、電荷制御剤、離型剤等を分散させた微細粒
状組成物から成る。
【0018】このトナー成分であるバインダー樹脂に
は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、或いはスチレン
−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、シリコン樹脂、ポリアミド、変性ロジン等が使用さ
れる。離型剤としては、それ自体公知の任意の離型剤、
例えば脂肪族系樹脂、脂肪族系金属塩、高級脂肪酸類、
脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物類等の脂肪
族系化合物が挙げられる。なかでも特に低分子量(重量
平均分子量が1000〜10000)の脂肪族樹脂が有
効である。具体的には、例えば低分子量ポリプロピレ
ン、高分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素
数4以上のオレフィン単体からなる低分子量オレフィン
重合体等の1種または2種以上の組合せが適当である。
その他に例えばシリコーンオイル、各種ワックス等を使
用することもできる。
は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、或いはスチレン
−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、シリコン樹脂、ポリアミド、変性ロジン等が使用さ
れる。離型剤としては、それ自体公知の任意の離型剤、
例えば脂肪族系樹脂、脂肪族系金属塩、高級脂肪酸類、
脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物類等の脂肪
族系化合物が挙げられる。なかでも特に低分子量(重量
平均分子量が1000〜10000)の脂肪族樹脂が有
効である。具体的には、例えば低分子量ポリプロピレ
ン、高分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素
数4以上のオレフィン単体からなる低分子量オレフィン
重合体等の1種または2種以上の組合せが適当である。
その他に例えばシリコーンオイル、各種ワックス等を使
用することもできる。
【0019】本発明に用いるDBP吸油量が100(m
l/100g)以下で粒径が20〜50mμのカーボン
ブラックとしては、商品名 MA−100、#45L、
#25 (三菱化成社製)等が挙げられる。本発明に用
いる金属錯塩化合物は、例えば特開昭61−15546
3号公報に示されている方法で製造される。
l/100g)以下で粒径が20〜50mμのカーボン
ブラックとしては、商品名 MA−100、#45L、
#25 (三菱化成社製)等が挙げられる。本発明に用
いる金属錯塩化合物は、例えば特開昭61−15546
3号公報に示されている方法で製造される。
【0020】
【トナーの製造】バインダー樹脂、着色剤、電荷制御
剤、離型剤等を混合攪拌する。混合攪拌は低負荷・低せ
ん断力が作用する条件下で行うべきであり、一般にコニ
カルブレンダー、リボンブレンダー、V型ブレンダー、
ナウタミキサー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の
各種混合攪拌装置で行うことができる。混合攪拌温度
は、バインダー樹脂のガラス転移点(Tg)よりも低い
温度とするのがよい。必要な混合攪拌時間は装置の種
類、投入量によっても相違するが、一般に10及至30
0分の範囲が適当である。
剤、離型剤等を混合攪拌する。混合攪拌は低負荷・低せ
ん断力が作用する条件下で行うべきであり、一般にコニ
カルブレンダー、リボンブレンダー、V型ブレンダー、
ナウタミキサー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の
各種混合攪拌装置で行うことができる。混合攪拌温度
は、バインダー樹脂のガラス転移点(Tg)よりも低い
温度とするのがよい。必要な混合攪拌時間は装置の種
類、投入量によっても相違するが、一般に10及至30
0分の範囲が適当である。
【0021】このようにして得られた前混合物を常法に
より溶融混練し、この混練物を粉砕、分級してトナーと
する。上記製造方法により得られたトナー粒子に、流動
性、帯電性向上を目的に疎水化シリカを適当重量部数混
合分散させ、平均粒子径が8μmの粉体トナーとする。
疎水性シリカとしては、アルキル基、アルキルシリル
基、アルキルシランで処理された疎水化シリカ、例えば
日本アエロジル社製の商品名R−974等が挙げられ
る。 このトナーを、ガラスビーズや酸化または、未酸
化の鉄粉、フェライト等の未被覆キャリア、または鉄、
ニッケル、コバルト、フェライト等の磁性体をアクリル
系重合体、フッ素樹脂系重合体、ポリエステル、変性シ
リコン樹脂等の重合体で被覆した被覆キャリアと混合し
て現像剤とする。上記キャリアは一般に30〜500μ
mの粒径を有しており、トナー濃度(T/D)は、1〜
15%であるのが望ましい。
より溶融混練し、この混練物を粉砕、分級してトナーと
する。上記製造方法により得られたトナー粒子に、流動
性、帯電性向上を目的に疎水化シリカを適当重量部数混
合分散させ、平均粒子径が8μmの粉体トナーとする。
疎水性シリカとしては、アルキル基、アルキルシリル
基、アルキルシランで処理された疎水化シリカ、例えば
日本アエロジル社製の商品名R−974等が挙げられ
る。 このトナーを、ガラスビーズや酸化または、未酸
化の鉄粉、フェライト等の未被覆キャリア、または鉄、
ニッケル、コバルト、フェライト等の磁性体をアクリル
系重合体、フッ素樹脂系重合体、ポリエステル、変性シ
リコン樹脂等の重合体で被覆した被覆キャリアと混合し
て現像剤とする。上記キャリアは一般に30〜500μ
mの粒径を有しており、トナー濃度(T/D)は、1〜
15%であるのが望ましい。
【0022】
【実施例】以下、実施例、比較例をあげて本発明の粉体
トナーをより詳細に説明するが、実施例により本発明が
限定されるものではない。
トナーをより詳細に説明するが、実施例により本発明が
限定されるものではない。
【0023】
【実施例1】 (成分) スチレン−アクリル系樹脂 100 重量% カーボンブラック 10 重量% DBP吸油量 70ml/100g 粒径40mμ) 上記式(I)の金属錯塩化合物 (電荷制御剤) 1.0 重量% (商品名「T−77」 保土谷化学社製) 低分子量ポリプロピレン(離型剤) 2.0 重量% (商品名「ビスコール550P」 三洋化成社製) 以上の成分を2軸押し出し機で溶融混練し、ジェットミ
ル粉砕し、分級機で風力分級を行って、平均粒径7.8
μmのトナーを得た。次にそれぞれのトナー粒子に疎水
性シリカ微粒子を、トナー総重量に対して0.5重量部
を混合分散し、本発明に使用する粉体トナーを作成し
た。
ル粉砕し、分級機で風力分級を行って、平均粒径7.8
μmのトナーを得た。次にそれぞれのトナー粒子に疎水
性シリカ微粒子を、トナー総重量に対して0.5重量部
を混合分散し、本発明に使用する粉体トナーを作成し
た。
【0024】この粉体トナーについて、平均粒径60μ
mのフェライトキャリアと均一に混合攪拌してトナー濃
度4.5%の二成分現像剤とした。この二成分現像剤を
三田工業社製複写機(商品名「DC−1205」)を用
いて、総計2万枚(高温高湿環境(35℃、85% 以
下「H/H」という)で5000枚を含む)の複写を行
った。連続複写サイクルを表1に示す。
mのフェライトキャリアと均一に混合攪拌してトナー濃
度4.5%の二成分現像剤とした。この二成分現像剤を
三田工業社製複写機(商品名「DC−1205」)を用
いて、総計2万枚(高温高湿環境(35℃、85% 以
下「H/H」という)で5000枚を含む)の複写を行
った。連続複写サイクルを表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】評価試験は連続複写サイクルにおいて、
高温/高湿環境下で1000枚ごとに画像濃度、かぶり
濃度、帯電量の平均値逆及び極性トナーの割合、トナー
飛散の有無を測定した。さらに、トータル10000枚
〜20000枚までの常温常湿N/N(20℃/65
%)環境下での1000枚ごとの画像濃度、かぶり濃
度、帯電量の平均値逆及び極性トナーの割合、トナー飛
散の有無についても測定を行った。各試験の具体的方法
を以下に示す。 (1)画像濃度(I.D.)測定 反射濃度計(東京電色社製の型番TC−6D)を用いて
複写画像黒べた部の濃度を測定した。 (2)カブリ濃度(F.D.)測定 前記反射濃度計を用いて、複写画像余白部の濃度を測定
して、カブリ濃度とした。 (3)帯電量 東芝ケミカル社製のブローオフ帯電量測定器で測定し
た。 (4)トナー飛散 各測定環境終了時の複写機内状態を目視で判断し、以下
の基準で評価した。 ○:トナー飛散なし △:わずかにトナー飛散あり ×:トナー飛散あり (5)2万枚複写後の逆極性トナーの割合 当社保有の帯電量分布測定装置により、全トナー粒子数
における逆極性トナー(正帯電トナー)の割合を測定し
た。
高温/高湿環境下で1000枚ごとに画像濃度、かぶり
濃度、帯電量の平均値逆及び極性トナーの割合、トナー
飛散の有無を測定した。さらに、トータル10000枚
〜20000枚までの常温常湿N/N(20℃/65
%)環境下での1000枚ごとの画像濃度、かぶり濃
度、帯電量の平均値逆及び極性トナーの割合、トナー飛
散の有無についても測定を行った。各試験の具体的方法
を以下に示す。 (1)画像濃度(I.D.)測定 反射濃度計(東京電色社製の型番TC−6D)を用いて
複写画像黒べた部の濃度を測定した。 (2)カブリ濃度(F.D.)測定 前記反射濃度計を用いて、複写画像余白部の濃度を測定
して、カブリ濃度とした。 (3)帯電量 東芝ケミカル社製のブローオフ帯電量測定器で測定し
た。 (4)トナー飛散 各測定環境終了時の複写機内状態を目視で判断し、以下
の基準で評価した。 ○:トナー飛散なし △:わずかにトナー飛散あり ×:トナー飛散あり (5)2万枚複写後の逆極性トナーの割合 当社保有の帯電量分布測定装置により、全トナー粒子数
における逆極性トナー(正帯電トナー)の割合を測定し
た。
【0027】尚、上記帯電量分布測定装置は、特開昭6
3−26347号公報に記載の装置である。実施例1で
はトナー飛散、カブリがほとんどなく、単位重量当りの
帯電量上昇による画像濃度の低下は発生しなかった。ま
た、べた画像の濃度むら等も発生せず、文字切れの良い
高品位の画像を得ることができた。試験結果を表2に示
す。
3−26347号公報に記載の装置である。実施例1で
はトナー飛散、カブリがほとんどなく、単位重量当りの
帯電量上昇による画像濃度の低下は発生しなかった。ま
た、べた画像の濃度むら等も発生せず、文字切れの良い
高品位の画像を得ることができた。試験結果を表2に示
す。
【0028】
【実施例2】DBP吸油量80ml/100g、粒子径
20mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例1
と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価試
験を行った。トナー飛散、カブリがほとんどなく、単位
重量当りの帯電量上昇による画像濃度の低下は発生しな
かった。また、べた画像の濃度むら等も発生せず、文字
切れの良い高品位の画像を得た。試験結果を表2に示
す。
20mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例1
と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価試
験を行った。トナー飛散、カブリがほとんどなく、単位
重量当りの帯電量上昇による画像濃度の低下は発生しな
かった。また、べた画像の濃度むら等も発生せず、文字
切れの良い高品位の画像を得た。試験結果を表2に示
す。
【0029】
【実施例3】DBP吸油量80ml/100g、粒子径
50mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例1
と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価試
験を行った。トナー飛散、カブリがほとんどなく、単位
重量当りの帯電量上昇による画像濃度の低下は発生しな
かった。また、べた画像の濃度むら等も発生せず、文字
切れの良い高品位の画像を得た。試験結果を表2に示
す。
50mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例1
と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価試
験を行った。トナー飛散、カブリがほとんどなく、単位
重量当りの帯電量上昇による画像濃度の低下は発生しな
かった。また、べた画像の濃度むら等も発生せず、文字
切れの良い高品位の画像を得た。試験結果を表2に示
す。
【0030】
【実施例4】DBP吸油量100ml/100g、粒子
径30mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例
1と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価
試験を行った。トナー飛散、カブリがほとんどなく、単
位重量当りの帯電量上昇による画像濃度の低下は発生し
なかった。また、べた画像の濃度むら等も発生せず、文
字切れの良い高品位の画像を得た。試験結果を表2に示
す。
径30mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例
1と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価
試験を行った。トナー飛散、カブリがほとんどなく、単
位重量当りの帯電量上昇による画像濃度の低下は発生し
なかった。また、べた画像の濃度むら等も発生せず、文
字切れの良い高品位の画像を得た。試験結果を表2に示
す。
【0031】
【比較例1】化2の金属錯塩化合物 商品名 TRH
(保土谷化学社製)を電荷制御剤として用いた以外は実
施例1と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の
評価試験を行った。試験結果を表2に示す。
(保土谷化学社製)を電荷制御剤として用いた以外は実
施例1と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の
評価試験を行った。試験結果を表2に示す。
【0032】
【比較例2】DBP吸油量80ml/100g、粒子径
10mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例1
と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価試
験を行った。試験結果を表2に示す。
10mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例1
と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価試
験を行った。試験結果を表2に示す。
【0033】
【比較例3】DBP吸油量80ml/100g、粒子径
60mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例1
と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価試
験を行った。試験結果を表2に示す。
60mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例1
と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価試
験を行った。試験結果を表2に示す。
【0034】
【比較例4】DBP吸油量110ml/100g、粒子
径30mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例
1と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価
試験を行った。試験結果を表2に示す。
径30mμのカーボンブラックを使用した以外は実施例
1と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様の評価
試験を行った。試験結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、トナーを小粒径化する
場合、上記式(I)に示す電荷制御剤を使用することに
より低帯電量にすることが可能となり、カーボンブラッ
クの粒子径及び吸油量を本発明の範囲内にすることで電
荷の漏洩による帯電電荷減衰を防止でき、これらをそれ
ぞれ適量を適法によって配合することにより、ID性能
が十分で、カブリ、トナー飛散が良好な画像が得られる
という効果がある。
場合、上記式(I)に示す電荷制御剤を使用することに
より低帯電量にすることが可能となり、カーボンブラッ
クの粒子径及び吸油量を本発明の範囲内にすることで電
荷の漏洩による帯電電荷減衰を防止でき、これらをそれ
ぞれ適量を適法によって配合することにより、ID性能
が十分で、カブリ、トナー飛散が良好な画像が得られる
という効果がある。
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーの落下量を測定するロレット式落下量測
定機の図である。
定機の図である。
【符号の説明】 1 測定機 2 金属製ローラ 3 トナーホッパー 4 モーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 剛史 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 岡本 克巳 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】少なくとも電荷制御剤とカーボンブラック
とを含有する粉体トナーにおいて、 トナー粒子の粒径が8μm以下であり、 電荷制御剤が下記式(I)の構造を有する金属錯塩化
合物であり、 カーボンブラックのDBP吸油量が100ml/10
0g以下であり、かつ粒径が20〜50mμであること
を特徴とする粉体トナー。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4182066A JPH0764337A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 粉体トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4182066A JPH0764337A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 粉体トナー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0764337A true JPH0764337A (ja) | 1995-03-10 |
Family
ID=16111757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4182066A Pending JPH0764337A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 粉体トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0764337A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6316157B1 (en) | 1999-07-05 | 2001-11-13 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner and image forming method |
US7022449B2 (en) | 2002-07-30 | 2006-04-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Black toner with defined loss tangent |
-
1992
- 1992-07-09 JP JP4182066A patent/JPH0764337A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6316157B1 (en) | 1999-07-05 | 2001-11-13 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner and image forming method |
US7022449B2 (en) | 2002-07-30 | 2006-04-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Black toner with defined loss tangent |
US7300733B2 (en) | 2002-07-30 | 2007-11-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Black toner with defined loss tangent |
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