JP2020525625A - 処理された硫酸バリウム粒子及びそれらの使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリマーの改善された分散性、色及び固有粘度(ポリマーIV)を有する処理された硫酸バリウム粒子、それの製造方法、及びフィルム用のポリマーを製造するためのそれの使用に関する。

Description

本発明は、ポリマーに改善された分散性、色及び固有粘度(ポリマー固有粘度−ポリマーIV)を与える、ポリマーでの使用を意図した処理された硫酸バリウム粒子、それの製造方法、及びフィルム用のポリマーの製造のためのそれの使用に関する。
BaSOは、白色のBOPET(二軸配向ポリエチレンテレフタレート−延伸されたポリエチレンテレフタレート(PET)から製造されたポリエステルフィルム)フィルムにおいて空隙生成剤(void creator)として使用される。二軸延伸中に、空隙(空気)が生成され、そうして白色のフィルムが生じる。このフィルムは、近年、LCディスプレーに主に使用されている。
DE10005685(特許文献1)は、有機系添加剤で後処理されそして中でもフィルム及びプラスチックで使用されるBaSOを記載している。BaSOは、BaClまたはBa(OH)をNaSOまたはHSOで析出させることによって製造される。
幾つかの添加剤が後処理化合物として挙げられており、例えば、中でも分散性を向上することを目的にシラン及びシロキサンが挙げられている。ポリマーの固有粘度(ポリマーIV)や色に対する影響ついては記載がない。
WO2012/025105(特許文献2)は、(粉体)塗料で使用するための官能化されたBaSOを記載している。使用される添加剤の官能基は、エポキシ、ビニルまたはアミノ基を含む。表面への結合は、BaSOの表面上のシリカまたはTiOの後処理によって行われる。これらの金属酸化物のOH基の形成の故に、上記添加剤は、コア−シェル粒子に結合できる。ここでは、最終のコーティングの摩耗または他の物理的化学的性質の向上に焦点が当てられている。その官能基は、コーティング中のバインダーと反応し得る。
DE102007040658(特許文献3)は、BaSOとポリマーとの複合体の合成法を記載している。この出願では、BaSOは先ず無機系後処理剤で処理され、次いで水溶液の状態の様々な添加剤(例えばシランや、エポキシ−シラン)で処理される。粒度は350nm未満である。この複合材料は、プラスチック、繊維及びフィルムに使用できる。
白色BOPETフィルムの製造のためには、硫酸バリウムが空隙形成剤(ボイドビルダー)として使用される。フィルムプロセスでは、BaSOの色及び分散性は、最適なレベルにある必要がある。分散性は高いものである必要があり、色、特に黄色度は非常に低いものである必要がある。
更に、フィルムのポリマーの固有粘度(IV)によってプロセス全体が制限される。粘度が低すぎると、フィルムの製造業者は多くのフィルムの破損を被り、プロセス全体を再開始する必要がある。BaSOをポリマーに加えると、通常は、ポリマーの固有粘度を低下させ、これは生産高を低める。
この出願の一つの標準的な製品は、ポリアクリレートで後処理したBaSOであり、これはフィルム用の標準的なBaSOである。ここに記載の方法と比べて、上記の標準的なBaSOは、比較的高い黄色度を有し、そしてポリマーの固有粘度(ポリマーIV)に望ましくない影響を及ぼす。上記の標準的なBaSOの分散性も比較的高い。
DE10005685 WO2012/025105 DE102007040658
上述の通り、幾つかの文献があり、そしてフィルム用のBaSO及び有機剤で後処理されたBaSOを記載する上記の特許出願がある。BaSOについての上記の特許は、関連する問題を解消しようとしているが、目下の問題は、高い分散性、低い黄色度、高い白色度、及びポリマーの固有粘度(ポリマーIV)に対する増強された影響を持つBaSOを製造する際のこれらの全ての技術的問題のための解消法を見出すことであった。それ故、上記技術的問題に直面した当業者にとっては、ここに記載の最終的な解決策に行き着くことは自明ではない。更に、ここに記載の解決策は非常に特殊であり、そしてフィルム用途などの小さなニッチ分野のために使用できる。上記の特許出願から出発した場合、BaSOの表面上にエポキシシロキサンを使用する本発明による解決策は自明ではない。
技術水準と比べて、本発明は幾つかの利点を有する:
− 一つの添加剤で全ての問題(分散性、色、ポリマーの固有粘度(ポリマーIV))を解決する、
− 追加的な添加剤または安定化剤は不要である、
− 通常の連鎖延長剤に関して少なくとも同等の性質がプラスチックにおいて得られ、しかも、それらのマイナスの副作用、例えば毒性やプラスチック中へのまたはプラスチックからの移動性は伴わない、
− 処理されたBaSO粒子を唯一の成分としてプラスチックに加えることによって簡単にプラスチックの性質が達成され、これは、より簡単な取り扱い及び計量添加を可能にする、
− 追加的な無機後処理が不要である、
− 該添加剤は低い黄色度をもたらす、
− エポキシ基は、PETと直接反応でき、そしてエポキシ基を含むことによってポリマーの固有粘度(ポリマーIV)の増加に寄与する、
− カスタマーサイトでのフィルムプロセス中のフィルムの破損が少ない、
− シロキサン骨格は、優れた分散性をもたらす、
− 長期間安定している、
− 製造及び取り扱いが簡単で、無毒である、
− 添加剤を液体としてまたは望ましい場合には希釈液中で使用でき、そしてBaSOの乾燥粉末またはフィルターケーキ上に容易にスプレーできる、
− 他の大々的な乾燥ステップ、水の揮発または除去(濾過)は不要である、
− 添加剤の必要量が少ない(0.5%)、
− 製造コストが低い、
− マスターバッチ及びBOPETフィルム用途において高反応性である。
本発明は、混合または噴霧できる一つの添加剤をBaSOの表面上に使用することによって、上記の技術的問題を解決する。該添加剤は基本的にシロキサン骨格からなり、そして少なくとも一つのエポキシ官能基を有する。該エポキシ基は、PET鎖の破断側と反応できる。このようなフィルム破断は、少量の水(<25ppm)の放出によってまたはマスターバッチプロセスの間のポリマー鎖の熱分解によって起こり得る。そのため、シロキサン骨格は、BaSOの分散性及び色に対して有利な影響を及ぼす。
それ故、本発明は、処理されておりそして表面が一般式Iの少なくとも一種のエポキシ官能性ポリシロキサンで少なくとも部分的にコーティングされた硫酸バリウム粒子に関する。
式中、
− nは10〜100、好ましくは20〜60の整数であり;
− R〜Rは、同一かまたは異なることができ、そしてC2m+1(mは、≦10、好ましくは<6、より好ましくは<4であり、更により好ましくはmは1、2または3である)、及び少なくとも一つの水素原子がフッ素によって置き換えられているそれのフッ素化誘導体、例えばCHCHCF、並びに(EO)
(PO)及びこれらのコポリマー(EOはオキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、そしてx及びyは、同一かもしくは異なってよく、x+yは1〜50の範囲である)からなる群から選択され、そして
−−R8は、任意選択的に鎖中にOを有する炭素原子数1〜20のアルキル基、または炭素原子数1〜3のオキシアルキレン基、並びに(EO)、(PO)から選択されるそれのポリマー及びそれのコポリマー(EOは、オキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、そしてx及びyは同一かもしくは異なってよく、x+yは1〜50の範囲である)であり、但し、前記アルキル基またはオキシアルキレン基は、少なくとも一つのエポキシ基を有し、例えば6個までの炭素原子を有するエポキシアルキル官能性置換基である。
一般式Iの化合物の一例としては、Evonik社製造の商業的に入手可能なTegomer(登録商標)E−Si 2330であり、これは、ポリマー性有機ケイ素化合物であるグリシジル−オキシプロピル基を端部に有するポリジメチルシロキサン(PDMS)、すなわち、おおよそ30個のSiO単位を有しかつ3−(オキシラニルメトキシ)プロピル末端基を有するPDMSである。
他の態様の一つでは、一般式Iのポリシロキサンまたはそれの混合物は、硫酸バリウム粒子の処理のために使用でき、ここでR及びRは同じかまたは異なり、そしてR及びRのそれぞれがエポキシ基を有する。
より詳しくは、一般式Iのポリシロキサンまたはそれの混合物は、硫酸バリウム粒子の処理に使用でき、
ここで、そのような式Iにおいて、
− nは10〜100、好ましくは20〜60の整数であり;
− R〜R及びR〜Rは、同一かまたは異なることができ、そしてC2m+1(mは、≦10、好ましくは<6、より好ましくは<4であり、更により好ましくはmは1、2または3である)、及び少なくとも一つの水素原子がフッ素によって置き換えられているそれのフッ素化誘導体、例えばCHCHCF、並びに(EO)、(PO)及びこれらのコポリマー(EOはオキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、そしてx及びyは、同一かもしくは異なってよく、x+yは1〜50の範囲である)からなる群から選択され、そして
− R及びRは、同一かまたは異なり、そしてそれぞれ、任意選択的に鎖中にOを有する炭素原子数1〜20のアルキル基、または炭素原子数1〜3のオキシアルキレン基、並びに(EO)、(PO)から選択されるそれのポリマー及びそれのコポリマー(EOは、オキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、そしてx及びyは同一かもしくは異なってよく、x+yは1〜50の範囲である)を表し、但し、前記アルキル基またはオキシアルキレン基は、少なくとも一つのエポキシ基を有し、例えば6個までの炭素原子を有するエポキシアルキル官能性置換基、例えば3−(オキシラニルメトキシ)−C〜C−アルキル基である。
好ましくは、一般式Iの前記少なくとも一種のポリシロキサンでコーティングされた処理された硫酸バリウムは、重量が一定になるまで160℃で乾燥することにより測定して、1.0重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、より好ましくは0.4重量%未満の残留含水率を有する。
本発明による硫酸バリウムは、好ましくは低い残留含水率を伴って、前記少なくとも一種のポリシロキサンで少なくとも部分的に覆われた表面を提供する。該処理は、これらのコーティングされた硫酸バリウム顔料を含むプラスチックフィルムの向上した安定性をもたらす。本発明者によれば、残留含水率が低いこと及び全ての活性部位が捕捉されることは、押出/成形プロセスの間のまたは当該硫酸バリウムを含むプラスチック部品の寿命の間の熱応力を原因とするプラスチックの黄色及びポリマーIVとして測定されるポリマーの分解が低減するためである。ポリマーの分解によって損なわれるプラスチックの特性、例えば機械的強度に対する他の影響も減少する。
該硫酸バリウムは、先に示した一般式Iの一種のポリシロキサンまたは一般式Iの異なる種類のポリシロキサンの混合物のいずれかで処理/コーティングできる。
本発明による硫酸バリウムは、任意の硫酸バリウムであることができる。
本発明による硫酸バリウムは、一般式Iの少なくとも一種のポリシロキサンでの処理の前に、更に別の化合物を用いて無機または有機的に表面変性してよい。
表面変性を施していない超微細硫酸バリウム粒子を、本発明において使用することができる。代替的に、特定の態様では、該硫酸バリウム粒子は、無機及び/または有機表面変性を有することができる。
該硫酸バリウムの無機表面変性は、典型的には、アルミニウム、アンチモン、バリウム、カルシウム、セリウム、塩素、コバルト、鉄、燐、炭素、マンガン、酸素、硫黄、ケイ素、窒素、ストロンチウム、バナジウム、亜鉛、スズ及び/またはジルコニウム化合物または塩から選択される少なくとも一種の無機化合物からなる。ケイ酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム及び硫酸アルミニウムが、例として記載される。
超微細BaSOの無機表面処理は、水性スラリー中で行うことができる。反応温度は、好ましくは50℃を超えるべきではない。懸濁液のpHは、例えばNaOHを用いて、9超の範囲のpH値に設定される。次いで、ポスト処理化学品(無機化合物)、好ましくは水溶性無機化合物、例えばチタン、アルミニウム、アンチモン、バリウム、カルシウム、セリウム、塩素、コバルト、鉄、燐、炭素、マンガン、酸素、硫黄、ケイ素、窒素、ストロンチウム、バナジウム、亜鉛、スズ及び/またはジルコニウム化合物または塩を、激しく攪拌しながら添加する。ポスト処理化学品のpH及び量は、本発明によれば、これらの化学品が水中に完全に溶解されるように選択される。ポスト処理化学品が懸濁液中に均一に分布されるように、懸濁液を強力に好ましくは少なくとも5分間、攪拌する。次のステップでは、懸濁液のpHを低下させる。激しく攪拌しながらpHをゆっくりと下げることが有利であることが判明した。特に有利には、pHは、10〜90分間のうちに5〜8の値に低下させる。本発明によれば、その後に、熟成期間、好ましくはおおよそ1時間の熟成時間を置く。温度は好ましくは50℃を超えるべきではない。次いで、水性懸濁液を洗浄しそして乾燥する。超微細な表面変性されたBaSOの乾燥のために可能な方法には、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥及び/または粉砕乾燥などが挙げられる。乾燥方法に依存して、乾燥した粉末を次いで粉砕することが必要な場合がある。粉砕は、それ自体既知の方法によって行うことができる。
本発明によれば、有機的に表面変性された硫酸バリウム粒子は、任意選択的に、一つ以上の官能基、例えば一つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、エポキシ、ビニル、メタクリレート及び/またはイソシアネート基、チオール、アルキルチオカルボキシレート、ジ−及び/またはポリスルフィド基を有する。
表面変性剤は、粒子表面に化学的及び/または物理的に結合することができる。化学結合は共有結合またはイオン結合であることができる。物理的結合としては、双極子−双極子結合またはファン・デル・ワールス結合が可能である。表面変性剤は、好ましくは、共有結合または物理的双極子−双極子結合を用いて結合される。
本発明によれば、当該表面変性硫酸バリウム粒子は、表面変性剤及び一般式Iのシロキサンを介してポリマーマトリックスと部分的または完全な化学的及び/または物理的結合を形成することができる。化学的結合種としては共有結合またはイオン結合が適している。物理的結合としては、双極子−双極子結合またはファン・デル・ワールス結合が適している。
本発明によれば、顔料粒子の表面の追加的な変性及び粒子の分散性の向上のために、該硫酸バリウムは、TMP(トリメチロールプロパン)などのアルコールまたは反応性Si−H部分を有する反応性シランもしくはSi−OR部分を有する他の反応性ポリシロキサンで前処理することもできる。
一つの例示的な態様では、該硫酸バリウムは、二酸化ケイ素及び/または酸化アルミニウムの水和無機前駆体で処理し、任意選択的に重量が一定になるまで乾燥し、次いで一般式Iの少なくとも一種のポリシロキサンで処理した顔料である。
応じて、本発明は、本発明によるコーティングされた硫酸バリウムの製造方法であって、硫酸バリウム粒子を、次の一般式I
[式中、
− nは10〜100、好ましくは20〜60の整数であり;
− R〜Rは、同一かまたは異なることができ、そしてC2m+1(mは、≦10、好ましくは<6、より好ましくは<4であり、更により好ましくはmは1、2または3である)、及び少なくとも一つの水素原子がフッ素によって置き換えられているそれのフッ素化誘導体、例えばCHCHCF、並びに(EO)、(PO)及びこれらのコポリマー(EOはオキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、そしてx及びyは、同一かもしくは異なってよく、x+yは1〜50の範囲である)からなる群から選択され、そして
− −R8は、任意選択的に鎖中にOを有する炭素原子数1〜20のアルキル基、または炭素原子数1〜3のオキシアルキレン基、並びに(EO)、(PO)から選択されるそれのポリマー及びそれのコポリマー(EOは、オキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、そしてx及びyは同一かもしくは異なってよく、x+yは1〜50の範囲である)であり、但し、前記アルキル基またはオキシアルキレン基は、少なくとも一つのエポキシ基を有し、例えば6個までの炭素原子を有するエポキシアルキル官能性置換基である。]
の少なくとも一種のポリシロキサンまたはこれらの混合物で処理するステップを含むか、あるいは該硫酸バリウム粒子を、前記一般式I中、R及びRが、同一かまたは異なり、そしてR及びRのそれぞれがエポキシ基を有する同式で表される少なくとも一種のポリシロキサンで処理することによって、本発明によるコーティングされた硫酸バリウムを製造するための方法も提供する。
上記処理ステップは好ましくは周囲温度で行われるが、100℃までの範囲の高められた温度で行ってもよい。高められた温度の故に、全ての追加的な水が硫酸バリウムから追い出され、そしてそれの活性部位を有する硫酸バリウムの表面が少なくとも一種のポリシロキサンで覆われる。
上記処理ステップは、二つのステップまたは複数のステップからなるプロセスとして行うこともでき、このようなプロセスでは、一般式Iの上記少なくとも一種のポリシロキサンは、複数回のステップで顔料に加えられ、これらの段階には、それぞれ粉砕または混練ステップを割り込ませてもよい。該硫酸バリウムをマスターバッチまたは有機物質中に分散するために、特に溶融押出機、高速混合機、三本ロールミル、ボールミル、ビードミル、サブミル、超音波または混練機を用いた慣用の分散方法も使用することができる。d<1.5mmのビード径を有するサブミルまたはビードミルの使用が特に有利である。
一つの態様では、該硫酸バリウムは、重量が一定になるまで160℃で乾燥することによって求めて、1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、より好ましくは0.4重量%未満の残留含水率を有する予め乾燥された形で使用される。予め乾燥された硫酸バリウムの場合は、一般式Iの少なくとも一種のポリシロキサンを用いた硫酸バリウムの処理の間の高められた温度は必須ではない。それ故、本発明によれば、重量が一定になるまで160℃で測定して求めて、1.0重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、より好ましくは0.4重量%未満の残留含水率が達成されるまで硫酸バリウムを熱的に処理し、それに次いで、得られた硫酸バリウムを、一般式Iの少なくとも一種のポリシロキサンで処理することができる。
その結果、硫酸バリウムを、一般式Iの少なくとも一種のポリシロキサンで処理するステップを高められた温度で行う場合には、より高い含水率を有する硫酸バリウムを原料として使用することができる。高められた温度は、水の蒸発をまねき、これは、前記少なくとも一種のポリシロキサンで直接置き換えられる。
本発明によれば、硫酸バリウムを、一般式Iの上記少なくとも一種のポリシロキサンで処理するステップは、12時間未満、好ましくは6時間未満、より好ましくは4時間未満、最も好ましくは0.25時間と2時間との間、行われる。この処理は、一般式Iの少なくとも一種のポリシロキサンと接触させた硫酸バリウム粒子の噴霧、粉砕及び/または混練を含むことができる。
こうして得られた硫酸バリウム粒子は、熱可塑性ポリマー、好ましくはポリアクリレート、ポリアミド、ポリアルキレン、ポリエーテル、ポリエステル、PETから選択される熱可塑性ポリマーのための添加剤として使用するのに適している。この目的のためには、処理された硫酸バリウム粒子を、固形物、半固形物または液状/溶融形態のポリマーに加え、任意選択的に混合し、そしてプラスチック成形プロセス、好ましくは射出成形プロセス、圧縮成形プロセス、プレスプロセスまたは押出プロセスに付し、その際、マスターバッチまたは成形品が得られる。
本発明によるポリマーは、平均粒度が40nm〜1.5μmである0.1〜70重量%の硫酸バリウム粒子を有するポリマーマトリックスを含む。本発明によれば、該硫酸バリウム粒子は、表面変性されたもの及び表面変性されていないものの両方であることができる。
本発明によるポリマーは、当業者にはそれ自体既知の成分、例えば鉱物系フィラー、ガラス繊維、安定化剤、プロセス添加剤(保護システム、例えば分散助剤、離型剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤などとも知られる)、顔料、難燃剤(例えば水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウムなど)、加硫促進剤、加硫遅延剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、硫黄、過酸化物及び/または可塑剤も含むことができる。
通常は、処理された粒子は、最終のポリマー製品の全重量に対して、0.1重量%〜70重量%、好ましくは10重量%〜60重量%の重量比でポリマーに加えられる。プラスチック成形プロセスは、通常は、200℃〜450℃の範囲、好ましくは250℃〜370℃の範囲の温度で行われる。本発明の方法を用いることにより、向上された性質、例えば向上した分散性、色及び固有粘度を有する成形品を、好ましくはフィルムの破損が減少しているPETフィルムの形で得ることができる。
該硫酸バリウムをマスターバッチまたは有機物質中に分散するために、特に溶融押出機、高速混合機、三本ロールミル、ボールミル、ビードミル、サブミル、超音波または混練機を用いた慣用の分散方法も使用することができる。d<1.5mmのビード径を有するサブミルまたはビードミルの使用が特に有利である。
ポリマー固有粘度(IV)の決定法は、分子サイズを測定するための粘度測定法である。IVは、細い毛管を通る純溶剤のフロー時間に対するこの毛管を通るポリマー溶液のフロー時間をベースとする。IVの単位は、典型的にはグラム当たりのデシリットル(dL/g)で報告される。ポリマーIVは、得るのが簡単かつ安価であり、そして異なる実験室間で再現可能である。
材料の固有粘度は、グラム当たりのデシリットル(dL/g)で測定される濃度に対する相対粘度のゼロ濃度に外挿することよって確認される。固有粘度は、ポリマー鎖の長さに依存するが、ゼロ濃度に外挿されるために単位を持たない。ポリマー鎖が長いほど、鎖間の絡みが強くなり、それ故、粘度も高くなる。樹脂の特定のバッチの平均鎖長は、重縮合の間に制御することができる。
本発明による硫酸バリウムの粒度は、レーザー回折式粒度分析を介してマスターサイザーMS2000により決定した。
BaSOの測定:
1gの粉末を、50mlのカルゴン(Calgon)溶液(1g/L)を用いて、超音波浴中で攪拌しながら10分間分散する。この懸濁液を、水を満たした測定室中に適当な光学的濃度になるまで導入する。この測定は、更に10秒間の超音波浴後に行う。評価は、フラウンホーファーに従い行う。粒度は、x10、x50及びx90について特定する。
一般式Iの前記の少なくとも一種のポリシロキサンで処理した硫酸バリウム粒子及びPETフィルム製造用のPETポリマーを混合する際、以下の観察を行う。フィルム市場のための標準的な製品と比較して、本発明による製品「ニューグレード」は、以下の改善をもたらす:
ポリマーの固有粘度(ポリマーIV)は、測定値では小さな差異しかないようであるが、このような差異は甚大でありそしてフィルム製造プロセスにおいて大きな改善をもたらす。更に、ニューグレードのポリマーの黄色度はかなりより低い。
代替法として、従来技術において既知のように連鎖延長剤を完全なフィルムマスターバッチに加えると、増加する製造コストを招き、また多くの場合に、連鎖延長剤自体の故に、得られた製品に高い毒性を付与する。添加量を検査しなければならない更なる製造ステップも必要である。
黄色度は、フィルム製造にとって重要である。これらのフィルムは、TVのLCDにおけるレフレクターフィルムとして使用される。黄色度が高すぎる場合、反射率が低くなり過ぎる。標準的なBaSOを用いた場合、最大98%までの反射率に到達でき、ニューグレードを用いた場合は、99%またはそれ以上の反射率に到達でき、というのも、標準BaSOと比べてLも高いためである(以下の表を参照)。向上した色値の観点では、如何なる変色及び歪みに対する影響が減少される。
更なる利点の一つは、添加剤が、製造の間に臭気を招かない点である。多くの場合に、フリーのスルフィドイオンが臭気の原因である。該シロキサンコーティングは、これらのスルフィドイオンを捕捉できる。このようなフリーのスルフィドイオンは、通常は、BaSO製造からの原料の残渣である。BaSOは典型的にはBaSによって析出される。非常に少量のスルフィドイオンが、BaSOの表面上に残留し得る。一般式Iの前記少なくとも一種のポリシロキサンを添加することによって、本発明による粒子も、それを用いて製造したいずれの製品も、不快な臭いの被害を被らない。
有利には、本発明によるニューグレードは、製造ステップの変更無しに、標準的なBaSOと同じ製造ラインで製造できる。
製造例:
乾燥された粉末の形態のBaSOに、0.5〜1.0重量%のエポキシシロキサン(Evonik E−SI 2330)を室温で噴霧した。この混合製品を、蒸気噴射粉砕しそして梱包する。
この製品とのPET(Invista Resin & Fibers GmbH製のタイプRT6020)のマスターバッチを、アプリケーションラボで調製する。分散性を、内部DF試験(加圧フィルター試験)によって実証し、そして生じたPETマスターバッチチップを、カラーインデックス(Lab Color試験)によって、及びポリマーの固有粘度(ポリマーIV)を決定するために粘度試験によって分析する。
加圧フィルター試験
調製したマスターバッチチップの分散の制御は、加圧フィルター試験を用いてDIN13900−5に従って行う。この材料を、おおよそ280℃の温度で一定の圧力下(50bar)に、40rpmで二軸スクリュー押出機を用いて、17μmフィルターを通して支持布帛上にプレスする。50分間の制御の間、不通過材料による圧力上昇を測定する。分散が不十分な場合、より多くの集塊物がフィルター上に残り、そうして圧力上昇を招く。理想的な分散の場合、圧力上昇は、試験全体にわたって、5kgのマスターバッチ(MB)あたり20barを超えないであろう。
色測定
物体の色は、Lab色空間システムを用いて評価し得る。Lab色空間は、三つの次元で、すなわち明るさについてはL、並びに反対色の緑−赤及び青−黄色についてはa及びbで、全ての知覚可能な色を数学的に記載するものである。測定は、EN ISO11664−4「Colorimetry −− Part 4: CIE 1976 L Colour space」(以前はDIN 6174)に従い行う。光源としては、規格化された光D65を使用し、そしてマスターバッチチップは、90超のL値、−1.0と−0.5との間のa値、及び15を大きく下回るb値を有するべきである。
結果を以下の表1に示す:
更なる例を行った。上記の例及び比較例のためには、ポリマーは、様々な量で、一般式Iを有する0.5重量%シロキサンを用いた本発明による硫酸バリウム粒子及び様々な量の従来技術による硫酸バリウム粒子(この場合、標準のBaSO)と混合してある。以下の表2及び3から分かるように、本発明による硫酸バリウム粒子を含むポリマーは、特に長時間の貯蔵の後に、ポリマーの色値、分散性及び固有粘度に関して優れた全体的な性質を示す。本発明の材料の一つのサンプルを、4、6及び12ヶ月後にPET中に回分処理(batched)し、そして色データ、圧力フィルター試験データ(DF)及びポリマーIVを検査した。

Claims (15)

  1. 処理されておりかつ以下の一般式Iの少なくとも一種のポリシロキサンで少なくとも部分的に覆われた硫酸バリウム粒子。
    [式中、
    − nは10〜100、好ましくは20〜60の整数であり;
    − R〜Rは、同一かまたは異なることができ、そしてC2m+1(mは、≦10、好ましくは<6、より好ましくは<4であり、更により好ましくはmは1、2または3である)、及び少なくとも一つの水素原子がフッ素によって置き換えられているそれのフッ素化誘導体、例えばCHCHCF、並びに(EO)、(PO)及びこれらのコポリマー(EOはオキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、そしてx及びyは、同一かもしくは異なってよく、x+yは1〜50の範囲である)からなる群から選択され、そして
    − Rは、任意選択的に鎖中にOを有する炭素原子数1〜20のアルキル基、または炭素原子数1〜3のオキシアルキレン基、並びに(EO)、(PO)から選択されるそれのポリマー及びそれのコポリマー(EOは、オキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、そしてx及びyは同一かもしくは異なってよく、x+yは1〜50の範囲である)であり、但し、前記アルキル基またはオキシアルキレン基は少なくとも一つのエポキシ基を有する。]
  2. 請求項1に記載の硫酸バリウム粒子であって、一般式Iの少なくとも一種のポリシロキサンにおいて、
    − nが10〜100、好ましくは20〜60の整数であり;
    − R〜R及びR〜Rが、同一かまたは異なることができ、そしてC2m+1(mは、≦10、好ましくは<6、より好ましくは<4であり、更により好ましくはmは1、2または3である)、及び少なくとも一つの水素原子がフッ素によって置き換えられているそれのフッ素化誘導体、例えばCHCHCF、並びに(EO)、(PO)及びこれらのコポリマー(EOはオキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、そしてx及びyが、同一かもしくは異なってよく、x+yは1〜50の範囲である)からなる群から選択され、そして
    − R及びRが、同一かまたは異なり、そしてそれぞれ、任意選択的に鎖中にOを有する炭素原子数1〜20のアルキル基、または炭素原子数1〜3のオキシアルキレン基、並びに(EO)、(PO)から選択されるそれのポリマー及びそれのコポリマー(EOは、オキシエチレン単位を表し、POはオキシプロピレン単位を表し、そしてx及びyは同一かもしくは異なってよく、x+yは1〜50の範囲である)であり、但し、前記アルキル基またはオキシアルキレン基は少なくとも一つのエポキシ基を有する、
    前記硫酸バリウム粒子。
  3. 及びRが、同一かまたは異なり、そしてそれぞれ、任意選択的に鎖中にOを有する、炭素原子数1〜20のアルキル基を表し、但し、前記アルキル基は、二つから六つまでの炭素原子を有する少なくとも一つのエポキシ−アルキル−またはオキシアルキレン基を有する、請求項1または2に記載の硫酸バリウム粒子。
  4. 前記少なくとも一種のポリシロキサンが、少なくとも一つの末端グリシジルオキシ−C〜C−アルキル基を有するポリジ−C〜C−アルキルシロキサンである、請求項1、2または3に記載の硫酸バリウム粒子。
  5. 前記少なくとも一種のポリシロキサンが、一定の重量になるまで160℃で乾燥した後のコーティングされた顔料の全重量を基準に計算して、硫酸バリウム粒子の0.01重量%と5重量%との間、好ましくは0.1重量%と2重量%との間、より好ましくは0.1重量%と1重量%との間の量で存在する、請求項1〜4のいずれか一つに記載の硫酸バリウム粒子。
  6. 前記硫酸バリウムが無機または有機的に前処理されている、請求項1〜5のいずれか一つに記載の硫酸バリウム粒子。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載のコーティングされた硫酸バリウム粒子を製造する方法であって、硫酸バリウム粒子を、以下の一般式I
    [式中、n、及びR〜Rは請求項1〜6のいずれか一つで定義した意味を有する]
    で表される少なくとも一種のポリシロキサンを用いて、任意選択的に脂肪族C〜Cアルコール及びエーテルを含む群から選択される溶剤中で、好ましくは周囲温度から最大100℃までの温度で、処理するステップを含む、前記方法。
  8. 一般式Iの上記少なくとも一種のポリシロキサンを用いて硫酸バリウム粒子を処理するステップが、12時間未満、好ましくは6時間未満、より好ましくは4時間未満、最も好ましくは0.25〜2時間、行われる、請求項7に記載の方法。
  9. 処理が、噴霧、粉砕及び/または混練を含む、請求項7または8に記載の方法。
  10. 請求項7〜9のいずれか一つに記載の方法によって得ることができる、処理されておりかつ一般式Iの少なくとも一種のポリシロキサンで少なくとも部分的にコーティングされている、硫酸バリウム粒子。
  11. 請求項1〜6のいずれか一つに記載のまたは請求項10に記載の硫酸バリウム粒子を含むポリマー。
  12. ポリアクリレート、ポリアミド、ポリアルキレン、ポリエーテル、ポリエステル、PETから、特にポリアミド及びPETから選択される熱可塑性プラスチックを含む、請求項11に記載のポリマー。
  13. 請求項1〜6または10のいずれか一つに記載の硫酸バリウム粒子をポリマーに加え、得られたポリマーと顔料との組み合わせを混合し、そして得られた混合物を、プラスチック成形プロセス、好ましくは射出成形プロセス、圧縮成形プロセス、プレスプロセスまたは押出プロセスに付して、マスターバッチまたは成形品を得ることを含む、請求項11または12に記載のポリマーを製造する方法。
  14. 200℃〜450℃の範囲、好ましくは250℃〜370℃の範囲の温度で行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項13または14の方法によって得ることができる、好ましくはPETフィルム、特にBOPETフィルムの形の成形品。
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