JP3512356B2 - チャイルドシート装着用車両用シートの構造 - Google Patents

チャイルドシート装着用車両用シートの構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チャイルドシート
を着脱自在に装着し得る車両用シートの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来品のこの種の車両用シートには、チ
ャイルドシートの背裏下端より後方に向けてフックを突
設し、このフックをシートクッションの後端部とシート
バックの下端部との間に設けたアンカーに係合させるこ
とにより、チャイルドシートを固定するものがある。
【0003】以上のアンカーはワイヤ、ロッドで、チャ
イルドシートを装着せずに、大人が使用する状態におい
て、外部から視覚されないように、シートバックの下端
部によって隠されるように、シートバック側又はシート
クッション側の各々のフレームに固着されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、シートクッシ
ョンの後端部とシートバックの下端部間に配設したアン
カーによって、例えば、アンカーをシートバックに固着
すると、そのアンカーによってシートクッションの後端
部側が押圧され、この押圧力によってシートクッション
の着座面におけるシートバック側の表皮に皺が発生する
虞れがあった。
【0005】また、チャイルドシートの前記フックをシ
ートクッションの後端部とシートバックの下端部との間
にシートバックの発泡体製パッドの弾性に抗して差し込
む構造であるため、シートバックの下端部及びシートク
ッションの後端部を各々構成する表皮が摩耗する虞れも
あった。
【0006】そこで、本発明は斯様な従来品による不具
合を除去することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明は、前記シートクッションにおけるアンカー
下方部分に、前記フック収容用の凹窪部を設けてなるこ
とを特徴とするものである。
【0008】以上の構成により、アンカーによってシー
トクッションの後端部を構成する部分の表皮がアンカー
によって押圧されることもないし、また、凹窪部によっ
てチャイルドシートのフックが装着し易くなる。
【0009】また、前記凹窪部を、シートクッションの
発泡体製パッドに設けた凹溝に表皮を接着して形成する
ことにより、パッドに表皮を接着することにより形成す
る接着シートにおいて、単にパッド側に、パッド発泡成
形時に、凹溝を成形するのみでよいため、製造が簡単に
なる。
【0010】更に、前記アンカーはシートのフレームに
固着してなるワイヤ、ロッドにすることにより、本発明
は特に有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る構造を適
用する自動車用リャシートを示し、図中(SB)はシー
トバック、(SC)はシートクッション、(CS)はチ
ャイルドシートで、チャイルドシート(CS)の背裏下
端には後方に向けてフックを内蔵する筒状の取付具(2
0)(20)が突設されている。以上のシートクッショ
ン(SC)とシートバック(SB)は図1、図2、図3
に示すように、各々別体に形成されている。
【0012】この取付具(20)(20)内のフックを
シートクッション(SC)の後端部とシートバック(S
B)の下端部間に配設したワイヤ製アンカー(2)に係
合させることにより、チャイルドシート(CS)をシー
トバック(SB)とシートクッション(SC)に固定す
るものである。
【0013】図2に示すように、本発明構造は、シート
クッション(SC)における後端部におけるアンカー
(2)下方に、フック収容用の凹窪部(A)を設けて、
前記チャイルドシート(CS)の取付具(20)をシー
トバック(SB)の下端部とシートクッション(SC)
の後端部間に差し込み易いように構成している。
【0014】図示するアンカー(2)は、耐性を有する
コ字状のワイヤで、シートバック(SB)のフレーム
(不図示)に両端が溶接され、シートクッション(S
C)の後端部側に突設されている。
【0015】なお、アンカー(2)はその両端をシート
クッション(SC)のフレーム(不図示)に固設して、
シートクッション(SC)の後端部上方に突設するよう
に配設したものでもよい。
【0016】以上の凹窪部(A)は図3、図4に示すよ
うに、シートクッション(SC)を構成する発泡体製パ
ッド(1)に凹溝(10)を、パッド発泡成形時に同時
に設け、このパッド(1)に表皮(3)を押圧して接着
することにより形成される。
【0017】図2において、図中(30)は表皮(3)
におけるパッド(1)の凹溝(10)部分を接着した個
所を示す。
【0018】なお、図示するパッド(1)の凹溝(1
0)は、パッド(1)の上面における後端縁より一定の
間隔をあけて設けているが、パッド(1)の後端縁に渉
って切欠して、これを凹溝としても良い。
【0019】図5はチャイルドシート(CS)を装着し
た状態を示し、チャイルドシート(CS)の取付具(2
0)が前記凹窪部(A)内に収容され、フック(21)
がアンカー(2)に係合して、チャイルドシート(C
S)を固定している。
【0020】
【発明の効果】本請求項1の発明によれば、フック収容
用の凹窪部によってチャイルドシートが装着し易くなる
し、装着時にシート側を損傷することもない。また、ア
ンカーによってシートバック又はシートクッションの表
皮が押圧されることもないため、シートの外観品質を損
なう皺の発生を防止し得る。
【0021】本請求項2の発明によれば、発泡時に同時
に凹溝を成形でき、この凹溝に表皮が接着すれば良いた
め、製造が簡単で低原価で提供できる。
【0022】本請求項3の発明によれば、アンカーによ
ってシートクッション側の表皮が押圧されることがな
く、しかも、アンカーが外部から視覚され難い位置に設
けることができるため、シートの外観品質がより一層向
上し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するチャイルドシートと自動車用
シートの斜視図である。
【図2】本発明に係る構造で図1におけるIIーII線部分
の断面図である。
【図3】本発明に使用するパッドの部分切欠斜視図であ
る。
【図4】図3におけるIVーIV線断面図である。
【図5】チャイルドシートの装着状態を示す要部の断面
図である。
【符号の説明】
SB シートバック SC シートクッション CS チャイルドシート A 凹窪部 1 パッド 2 アンカー 21 フック
フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−30811(JP,A) 特開 平7−257251(JP,A) 実開 平3−9927(JP,U) 実開 平6−42381(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/28 B60N 2/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャイルドシートの背裏下端より後方に
    向けてフックを突設し、このフックをシートクッション
    の後端部と、このシートクッションと別体のシートバッ
    クの下端部との間に設けたアンカーに係合させることに
    より、チャイルドシートを固定する車両用シートにおい
    て、 前記シートクッションにおけるアンカー下方部分に、前
    記フック収容用の凹窪部を設けてなることを特徴とする
    チャイルドシート装着用車両用シートの構造。
  2. 【請求項2】 前記凹窪部は、シートクッションの発泡
    体製パッドに設けた凹溝に表皮を接着して形成した請求
    項1記載のチャイルドシート装着用車両用シートの構
    造。
  3. 【請求項3】 前記アンカーはシートのフレームに固着
    してなるワイヤ、ロッドである請求項1記載のチャイル
    ドシート装着用車両用シートの構造。
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EP2899065A1 (en) 2014-01-27 2015-07-29 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha Conveyance seat

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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