JP3508702B2 - 電動パワーステアリングの制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリングの制御装置

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JP3508702B2
JP3508702B2 JP2000221127A JP2000221127A JP3508702B2 JP 3508702 B2 JP3508702 B2 JP 3508702B2 JP 2000221127 A JP2000221127 A JP 2000221127A JP 2000221127 A JP2000221127 A JP 2000221127A JP 3508702 B2 JP3508702 B2 JP 3508702B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵ハンドルの回
動操作に対してアシスト力を付与する電動モータの電流
の大きさをデジタル量に変換し、このデジタル量に応じ
て前記電動モータの電流を制御する電動パワーステアリ
ングの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電動パワーステアリングの制御
装置は、例えば特公平6−247324号公報に開示さ
れているように、電動モータに流れるモータ電流の大き
さを検出し、検出したモータ電流値に応じて前記電動モ
ータの制御を行うようになっている。このような制御
は、一般には、デジタル量を扱うマイクロコンピュータ
によりなされるので、前記モータ電流の大きさはアナロ
グ−デジタルコンバータ(以下、ADCという。)によ
りデジタル量に変換される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、モータ電流の最大値(制御上電動
モータに流され得る電流の最大値)をデジタル量に変換
できるようにADCのLSB(Least Significant bi
t)が決定されているため、例えば、モータ電流の制御
を微細に行うことが必要とされるステアリングホイール
の中立点近傍において、前記デジタル量の精度が不足
し、操舵フィーリングの悪化を招くという問題がある。
【0004】
【本発明の概要】本発明は、上記課題に対処するために
なされたものであり、その特徴の一つは、操舵アシスト
力を発生する電動モータに流れるモータ電流の大きさを
デジタル量に変換するアナログ−デジタル変換手段と、
前記変換されたモータ電流のデジタル量に応じて前記モ
ータ電流を制御する電流制御手段とを備えた電動パワー
ステアリングの制御装置において、前記アナログ−デジ
タル変換手段は、前記モータ電流の大きさをLSBが第
1の電流の大きさのデジタル量に変換する第1変換手段
と、前記モータ電流の大きさをLSBが前記第1の電流
の大きさよりも小さい第2の電流の大きさのデジタル量
に変換する第2変換手段とを備えたことにある。
【0005】この場合において、前記第1変換手段は、
前記モータ電流に応じたアナログ電圧を第1の電圧に変
換する第1電圧変換手段と同第1電圧変換手段に接続さ
れたアナログ−デジタルコンバータとから構成され、前
記第2変換手段は、前記モータ電流に応じたアナログ電
圧を前記第1の電圧よりも大きな第2の電圧に変換する
第2電圧変換手段と同第2電圧変換手段に接続されたア
ナログ−デジタルコンバータとから構成されることが好
適である。なお、上記第1,第2電圧変換手段の「変
換」には、全く変換を行わない場合が含まれ得る。
【0006】この特徴によれば、モータ電流が小さい場
合等には、LSBが相対的に小さいデジタル量に変換さ
れた同モータ電流の大きさを同モータ電流の制御に用い
ることが可能となる。このため、bit数の大きいアナ
ログ−デジタルコンバータを使用しない場合であって
も、モータ電流をより微細に制御することが可能とな
る。
【0007】また、前記制御装置の構成を簡素化するた
めに、前記第1電圧変換手段は、前記モータ電流に応じ
たアナログ電圧を第1の増幅率で増幅する第1増幅回路
を含み、前記第2電圧変換手段は、前記モータ電流に応
じたアナログ電圧を前記第1の増幅率よりも大きい第2
の増幅率で増幅する第2増幅回路を含んでなるように構
成することもできる。
【0008】また、前記制御装置の構成を簡素化するた
め、及び、同制御装置の製造コストを低減するために、
前記第1電圧変換手段、及び前記第2電圧変換手段は、
前記モータ電流に応じたアナログの電圧を分割する抵抗
分割回路を含んでなるように構成することもできる。
【0009】さらに、マイクロコンピュータからなるこ
とが一般的である前記電流制御手段が同一ビット数のア
ナログ−デジタル変換値を扱うことができるようにする
ため、前記第1変換手段のアナログ−デジタルコンバー
タの扱うデジタル値のビット数と前記第2変換手段のア
ナログ−デジタルコンバータの扱うデジタル値のビット
数とは同一ビット数とすることが好適である。
【0010】上記のように、前記第1変換手段のアナロ
グ−デジタルコンバータの扱うデジタル値のビット数と
前記第2変換手段のアナログ−デジタルコンバータの扱
うデジタル値のビット数とを同一ビット数とすれば、前
記第1変換手段の一部と前記第2変換手段の一部を構成
するアナログ−デジタルコンバータを単一のもの(一つ
のチップ)とすることも可能となり、装置のコストを一
層低減することが可能となる。
【0011】本発明の他の特徴は、上記第1,第2変換
手段を備えた電動パワーステアリングの制御装置におい
て、前記電動パワーステアリングの操舵状態を検出する
操舵状態検出手段と、前記検出された操舵状態に基づい
て、前記モータ電流の制御に用いるデジタル量を前記第
1変換手段及び前記第2変換手段により変換されたデジ
タル量の何れかとするデジタル量選択手段とを備えたこ
とにある。
【0012】これによれば、特に、操舵を行っていない
場合(保舵中)や緩やかに操舵を行っている場合等であ
って、操舵アシスト力の変動が操舵フィーリングの悪化
を招き易い状態を操舵状態検出手段により検出すること
ができ、そのような状態においてはより精度の高い第2
変換手段のデジタル量をモータ電流の制御に使用するこ
とができるので、操舵フィーリングの悪化を防止するこ
とが可能となる。
【0013】また、上記何れかの特徴を有する電動パワ
ーステアリングの制御装置において、前記第1変換手段
及び前記第2変換手段により変換された両デジタル量を
用いて同第1変換手段及び同第2変換手段の異常状態を
検出する異常状態検出手段を備えることが好適である。
【0014】これによれば、モータ電流の制御に用いる
デジタル量が異常な値となっていることを検出すること
ができるため、操舵アシスト力の急激な変化を抑制する
等の異常処置をとることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態につ
いて図面を参照しつつ説明すると、図1は本発明による
電動パワーステアリングの制御装置を車両に適用したシ
ステムの概略をブロック図により示している。この電動
パワーステアリングの制御装置は、電気制御装置10と
直流電動モータ20とを備えている。
【0016】電動モータ20は、操舵ハンドル(ステア
リングホイール)21の回動操作による前輪FWL,F
WRの操舵に対してアシスト力(アシストトルク)を付
与するもので、減速機構22を介して操舵軸23にトル
ク伝達可能に取付けられていて、その回転に応じてラッ
クバー24を軸線方向に駆動し、同ラックバー24にタ
イロッドを介して連結されている前輪FWL,FWRを
操舵する。前記操舵軸23には操舵トルクセンサ31が
組みつけられていて、同操舵トルクセンサ31は操舵軸
23に作用する操舵トルクを検出して同トルクを表すア
ナログの電圧値VTMを発生する。電気制御装置10に
は、車速センサ32、エンジン回転数センサ33、及び
モータ20に流れる電流(モータ電流)を検出する電流
検出センサ(図示省略)が電流検出回路(図示省略)を
介して接続されている。車速センサ32は車両の速度が
大きいほど短い間隔でパルスを発生し、エンジン回転数
センサ33はエンジン回転速度が大きいほど短い間隔で
パルスを発生するようになっている。
【0017】次に、図1に示した電気制御装置10の詳
細について図2を参照しつつ説明する。電気制御装置1
0は、マイクロコンピュータ40と、モータ駆動回路5
0と、電流検出回路(ダイナミックレンジ規定回路)6
0とから構成されている。
【0018】マイクロコンピュータ40は、CPU41
と、入力インターフェース42と、ADC(アナログ−
デジタルコンバータ)43と、出力インターフェース4
4と、ROM及びRAMからなるメモリ45とを含んで
構成されている。入力インターフェース42は、バスを
介してCPU41に接続されるとともに、車速センサ3
2と、エンジン回転数センサ33とが接続されている。
【0019】ADC43は、バスを介してCPU41と
接続されるとともに、前述の操舵トルクセンサ31、及
び電流検出回路60と接続されていて、同操舵トルクセ
ンサ31から供給されるアナログの電圧値VTM、及び電
流検出回路60から供給されるモータ電流に応じたアナ
ログの電圧値VIM1,VIM2を10bitのデジタル値ADTM,AD
1,AD2にそれぞれ変換し、同デジタル値ADTM,AD1,AD2を
CPU41に供給するようになっている。
【0020】出力インターフェース44は、バスを介し
てCPU41に接続されるとともに、モータ駆動回路5
0に接続されていて、CPU41からの指令に基づき同
モータ駆動回路50に対して指令信号を送出するように
なっている。また、出力インターフェース44は、リレ
ー71に接続されていて、同リレー71を開閉制御する
ようになっている。メモリ45は、ROM及びRAMか
らなり、バスを介してCPU41に接続されていて、C
PU41が実行する後述のプログラム(ルーチン)、及
びマップ等の制御用のデータを記憶するとともに、前記
プログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶するよ
うになっている。
【0021】モータ駆動回路50は、ゲートが出力イン
ターフェース44にそれぞれ接続されたMOSFETか
らなる4個のスイッチング素子51〜54と、2つのシ
ャント抵抗55,56と、コンデンサ57とを備えてい
る。抵抗55の一端は車両に搭載されたバッテリ70の
正極にリレー71を介して接続され、同抵抗55の他端
はスイッチング素子51,52の各ドレインに接続され
るとともに、コンデンサ57を介して接地されている。
スイッチング素子51,52のソースは、スイッチング
素子53,54のドレインにそれぞれ接続され、同スイ
ッチング素子53,54のソースは抵抗56を介して接
地されている。また、スイッチング素子51と53との
間は電動モータ20の一側に接続され、スイッチング素
子52と54との間は電動モータ20の他側に接続され
ている。なお、スイッチング素子51〜54の各々に
は、各ソースから各ドレインへの方向を順方向とする寄
生ダイオードが存在している。
【0022】以上により、図示しないイグニッションキ
ースイッチングが「オフ」から「オン」に変更されたこ
とが確認される、或いは、エンジン回転数センサ33か
ら得られるエンジン回転数に基づいて車両のエンジン始
動が確認される等の所定条件が成立すると、マイクロコ
ンピュータ40からの指令によりリレー71が「オン」
(閉成)され、モータ駆動回路50(即ち、電動モータ
20)がバッテリ70から電源の供給を受け得る状態と
なる。スイッチング素子51,54は、スイッチング素
子52,53が非導通状態(「オフ」)に維持されてい
るときに、同時に導通状態(「オン」)とされるようにな
っていて、このとき、電動モータ20に所定の方向の電
流が流れて同モータ20は右回転する。スイッチング素
子52,53は、スイッチング素子51,54が非導通
状態に維持されているときに、同時に導通状態とされる
ようになっていて、このとき、電動モータ20に前記所
定の方向と反対方向の電流が流れて同モータ20は左回
転する。
【0023】電流検出回路60は、その入力側がモータ
電流センサとして機能する抵抗56の両端に接続される
とともに、出力側がADC43に接続されている。この
電流検出回路60は、図3に示したように、第1ピーク
ホールド回路61と第2ピークホールド回路62とから
構成されている。第1,第2ピークホールド回路61,
62は、共に抵抗56の両端電圧(シャント電圧)VUD
のピーク値をホールドするとともに、ホールドしたアナ
ログ電圧(即ち、電動モータ20に流れるモータ電流の
大きさに応じたアナログ量)を互いに異なる増幅率で増
幅し、同増幅したアナログ電圧VP1,VP2をADC43の
入力チャンネルCH1,CH2にそれぞれ出力するようになっ
ている。
【0024】より具体的には、第1ピークホールド回路
61は、コンパレータ61a,オペアンプ61b、ダイ
オード61c、抵抗値がR1である抵抗61d、抵抗値
がR2である抵抗61e、コンデンサ61f、及び図示
しない定電圧源に一端が接続された抵抗61gとから構
成されている。コンパレータ61aの非反転入力端子
(+入力端子)は抵抗56の上流側(点U)と接続さ
れ、同コンパレータ61aの反転入力端子(−入力端
子)は抵抗61eを介して抵抗56下流側(点D)に接
続されている。コンパレータ61aの出力端子は抵抗6
1gの他端、及びダイオード61cのアノードに接続さ
れている。ダイオード61cのカソード(点P1)は、
抵抗61dを介してコンパレータ61aの反転入力端子
に接続されるとともに、コンデンサ61fを介して接地
されている。また、ダイオード61cのカソードは、オ
ペアンプ61bの非反転入力端子にも接続されている。
オペアンプ61bは、その出力端子が反転入力端子に接
続されてボルテージフォロアとして機能するものであっ
て、同出力端子はADC43の入力チャンネルCH1に接
続されている。
【0025】第2ピークホールド回路62は、第1ピー
クホールド回路61と同様な構成を有しており、コンパ
レータ62a,オペアンプ62b、ダイオード62c、
抵抗値がR3である抵抗62d、抵抗値がR4である抵
抗62e、コンデンサ62f、及び図示しない定電圧源
に一端が接続された抵抗62gとから構成されている。
コンパレータ62aの非反転入力端子は抵抗56の上流
側(点U)と接続され、同コンパレータ62aの反転入
力端子は抵抗62eを介して抵抗56下流側(点D)に
接続されている。コンパレータ62aの出力端子は抵抗
62gの他端、及びダイオード62cのアノードに接続
されている。ダイオード62cのカソード(点P2)
は、抵抗62dを介してコンパレータ62aの反転入力
端子に接続されるとともに、コンデンサ62fを介して
接地されている。また、ダイオード62cのカソード
は、オペアンプ62bの非反転入力端子にも接続されて
いる。オペアンプ62bは、その出力端子が反転入力端
子に接続されてボルテージフォロアとして機能するもの
であって、同出力端子はADC43の入力チャンネルCH
2に接続されている。なお、前述した操舵トルクセンサ
31は、ADC43の入力チャンネルCH3に接続されて
いる。
【0026】次に、上記のように構成したパワーステア
リングの制御装置の作動について電流検出回路60から
説明する。上述したように、スイッチング素子51,5
4、及びスイッチング素子52,53は、それぞれ同時
に所定時間だけ「オン」される。図4は、スイッチング
素子51,54(スイッチング素子52,53)が駆動
制御されている場合における、モータ電流IMと抵抗56
の両端電圧VUDの波形を示している。両端電圧VUDは、ス
イッチング素子51,54が「オフ」から「オン」に変更さ
れたときに負の値から正の値に急激に変化し、その後モ
ータ電流IMの増大にしたがって緩やかに増大する。ま
た、両端電圧VUDは、スイッチング素子51,54が「オ
ン」から「オフ」に変更されたときに正の値から負の値に
急激に変化し、その後、緩やかに増大する。このため、
両端電圧VUDからモータ電流IMを検出しようとする場合
には、検出タイミングによっては同一のモータ電流IMに
対して異なる両端電圧VUDが得られてしまう。そこで、
上記実施形態においては、電流検出回路60において第
1,第2ピークホールド回路61,62を採用し、両端
電圧VUDが最大(極大)となっている値(即ち、ピーク
値)をホールドするようになっている。
【0027】ここで、第1ピークホールド回路61の作
動について説明すると、抵抗56に電流が流れることに
より、コンパレータ61aの非反転入力端子の電位(点
Uの電位)が上昇する。このコンパレータ61aの非反
転入力端子の電位が、同コンパレータ61aの反転入力
端子の電位より高くなると、コンパレータ61aが「オ
フ」してダイオード61cが「オン」となる。これによ
り、抵抗61gとダイオード61cを介してコンデンサ
61fに電流が流れ、同コンデンサ61fが充電され
る。この充電により、コンパレータ61aの反転入力端
子の電位が同コンパレータの非反転入力端子の電位より
も高くなると、コンパレータ61aが「オン」してダイ
オード61cが「オフ」となり、コンデンサ61fの充
電が停止するとともに、コンデンサ61fの放電が抵抗
61d,61eを介して行われる。このとき、点P1の
電位VP1は、両端電圧VUDのピーク値をVUDMとして、下記
数1により表わされる。オペアンプ61bは、点P1の
信号を低インピーダンスに変換してADC43のチャン
ネルCH1に出力する。なお、抵抗値R1,R2、コンデ
ンサ61fの容量等の第1ピークホールド回路61の素
子の各値は、アナログ電圧VP1の最大値(モータ電流が
制御上取り得る最大値となったときのアナログ電圧VP
1)が、ADC43のアナログ−デジタル変換し得る電
圧の最大値と等しくなるように選択されている。
【0028】
【数1】VP1=VUDM・(1+R1/R2)
【0029】また、第2ピークホールド回路62は、第
1ピークホールド回路61と同様に作用する。従って、
ダイオード62cとオペアンプ62bの非反転入力端子
間の電位(即ち、点P2の電位)VP2は、下記数2にて
表わされ、この電位VP2がADC43のチャンネルCH2に
与えられる。
【0030】
【数2】VP2=VUDM・(1+R3/R4)
【0031】上記実施形態においては、抵抗値R2と抵
抗値R4は等しく(R2=R4)なるように設定されて
いる。また、抵抗値R3は、抵抗値R1の10倍の値
(10R1)と抵抗値R2の9倍の値(9R2)の和
(10・R1+9・R2)に設定されている。この結
果、電位VP1と電位VP2との間には、下記数3の関係が成
立している。なお、抵抗値R1は抵抗値R2の12倍
(R1=12・R2)に設定されている。
【0032】
【数3】VP2=10・VP1
【0033】次に、電動モータ20のモータ電流の制御
について、CPU41が所定時間の経過毎に実行するル
ーチン(プログラム)を示した図5及び図6を参照しな
がら説明する。この図5,図6のルーチンは、モータ電
流を制御する電流制御手段を構成している。なお、図6
のルーチンは図5のルーチンに比べて、極めて短時間の
経過毎に実行される。
【0034】先ず、運転者が図示しないイグニッション
スイッチを「オフ」から「オン」へと変更すると、CP
U41は図示しないイニシャルルーチンを実行し、後述
する前回の駆動電流値ICNTOLDの値を「0」に設定する
等の処理を行い、その後、所定のタイミングにて図5の
ステップ500から同図5のルーチンの処理を開始して
ステップ505に進む。そして、CPU41はステップ
505にて、図6に示したAD変換ルーチンによりデジ
タル値(デジタル量)に変換されている操舵トルクセン
サ31のデジタル出力値(以下、アナログ−デジタル変
換されたデジタル値を「AD値」という。)TMADを取りこ
む。
【0035】ここで、CPU41が所定時間の経過毎に
繰り返し実行する図6のAD変換ルーチンについて説明
すると、CPU41は所定のタイミングとなるとステッ
プ600から処理を開始し、ステップ610にて変数n
の値を「1」だけインクリメントする。なお、変数nの
値は図示しない前記イニシャルルーチンにて、当初は
「0」に設定されている。次に、ステップ620にて変
数nの値が「4」と等しいか否かを判定し、「Yes」
と判定される場合にはステップ630にて変数nの値を
「1」に設定し、ステップ640に進む。一方、ステッ
プ620にて「No」と判定される場合には、ステップ
640に直接進む。そして、ステップ640にてADC
43のチャンネルCH1〜CH3のうち、変数nにより指定さ
れるチャンネルCHnをAD変換し、ステップ695にて
本ルーチンを一旦終了する。
【0036】以上により、CH1〜CH3が順次且つ繰り返し
選択され、同CH1〜CH3に入力されているアナログ電圧VP
1,VP2,VTMがAD値に順次変換されて行く。即ち、本実施
形態の場合においては、第1ピークホールド回路61
(オペアンプ61b)の出力電圧VP1がAD値AD1に変換さ
れ、次いで所定時間後に第2ピークホールド回路62
(オペアンプ62b)の出力電圧VP2がAD値AD2に変換さ
れ、その時点から所定時間が経過すると操舵トルクセン
サ31の出力電圧VTMがAD値TMADに変換され、以降は、
この変換が繰り返される。
【0037】再び、図5を参照すると、CPU41は上
記ステップ505に操舵トルクセンサ31の出力のAD値
TMADを取り込んだ後ステップ510に進み、同ステップ
510にて車速センサ32の出力から車速Vを取りこ
む。なお、車速Vは、所定時間の経過毎に実行される図
示しない車速演算ルーチンにより、同演算ルーチンのイ
ンターバル内に発生した車速センサ32のパルス数を基
に演算されている。次いで、CPU41はステップ51
5に進み、目標電流値ITを、上記操舵トルク値TMAD
と、車速Vと、同ステップ515に示されたメモリ45
内に記憶されている目標電流値マップとから求める。
【0038】次に、CPU41はステップ520に進
み、その時点にて既にAD値に変換されている第1ピーク
ホールド回路61の出力電圧VP1のAD値AD1が「100」
より大きいか否かを判定する。本実施形態においては、
モータ電流の最大値は100Aとされている。このた
め、AD値AD1のLSBは約0.1A(正確には、100A/
1023)であるので、ステップ520の意味するとこ
ろは、モータ電流値が10A(正確には、10A/1.
023)以上か否かを判定していることになる。
【0039】上述したように、第2ピークホールド回路
62の出力電圧VP2は、第1ピークホールド回路の出力
電圧VP1の10倍である。このため、モータ電流値が1
0A以上である場合には、第2ピークホールド回路62
の出力電圧VP2のAD値AD2はオーバーフローしているか
ら、CPU41はステップ520にて「Yes」と判定
してステップ525に進み、AD値AD1を10倍した値を
モータ電流値IM(デジタル量)に設定する。AD値AD1を
10倍するのは、後述する制御において使用されるモー
タ電流値IMのLSBをAD値AD2のLSBと同一にするためであ
る。
【0040】一方、モータ電流値が10Aより小さい場
合には、第2ピークホールド回路62の出力電圧VP2のA
D値AD2はオーバーフローしていない。このため、CPU
41はステップ520にて「No」と判定してステップ
530に進み、AD値AD2をモータ電流IMに設定する。
【0041】次いで、CPU41はステップ535に進
み、本ルーチンを前回実行した際に演算された前回の駆
動電流値ICNTOLD(ステップ555,560参照)が0
以上であるか否かを判定し、同判定が「Yes」である
場合には、ステップ540にて、符号付きモータ電流SG
NIMに上記モータ電流IMをそのまま設定する。一方、ス
テップ535にて「No」と判定される場合には、ステ
ップ545にて、符号付きモータ電流SGNIMに上記モー
タ電流IMの符号を反転した値、即ち−IMを設定する。上
記ステップ535〜545は、前回の駆動電流値ICNTOL
Dに基づいてモータ20に流れる電流の方向を決定し、
モータ電流値を符号付きの値とするためのステップであ
る。
【0042】次に、CPU41はステップ550,55
5に進み、モータ電流IMの比例積分制御(PI制御)を実
行する。具体的には、ステップ550にて、目標電流値
ITと符号付きモータ電流SGNIMとの差の積分値ISを
演算する。即ち、αを0〜1の任意の値として、(1−
α)・IS+α・(IT−SGNIM)を計算し、その計算
結果を今回の積分値ISとする。次いで、CPU41は
ステップ555に進み、今回の駆動電流値ICNTの演算を
行う。具体的には、k1,k2を任意の正の定数として、比
例分k1・(IT−SGNIM)と積分分k2・ISの和を今回
の駆動電流値ICNTとする。次いで、CPU41は、ステ
ップ560にて今回の駆動電流値ICNTを前回の駆動電流
値ICNTOLDとして設定する。
【0043】その後、CPU41はステップ565に進
み、上記ステップ555にて求めた駆動電流値ICNTに基
づいてPWM制御を実行し、スイッチング素子51〜5
4のうち「オン」にすべきスイッチング素子を決定する
とともに、その「オン」時間(即ち、デューティ)を決
定する。そして、ステップ570にて、上記決定された
「オン」すべきスイッチング素子に対し、同素子を上記
決定されたデューティに基づく時間だけ「オン」とする
ように指令信号を出力し、ステップ595に進んで本ル
ーチンを一旦終了する。また、以降においては、CPU
41は所定の時間が経過する毎にステップ500から本
ルーチンの処理を開始する。これにより、モータ20に
流れる電流が操舵トルクTM,車速V等に応じた値にPI
制御されて行く。
【0044】以上、説明したように、第1実施形態によ
れば、電流検出回路60の第1,第2ピークホールド回
路61,62により、ADC43のチャンネルCH1,CH2
に、モータ電流に応じたアナログ電圧VP1と、モータ電
流IMに応じたアナログ電圧であって前記アナログ電圧VP
1の10倍の大きさを有する電圧であるアナログ電圧VP2
が与えられ、これらの値がモータ電流を表わすAD値AD
1,AD2にそれぞれアナログ−デジタル変換される。即
ち、実際のモータ電流とAD値AD1,AD2は図7に示したよ
うに対応し、従って、AD値AD1のLSBは、AD値AD2のLSBの
10倍である。
【0045】このように、第1ピークホールド回路61
とADC43は、モータ電流を「LSBが第1の電流の大
きさのデジタル量」に変換する第1変換手段を構成し、
第2ピークホールド回路62とADC43は、同モータ
電流を「LSBが第1の電流の大きさよりも小さい第2の
電流の大きさのデジタル量」に変換する第2変換手段を
構成している。また、第1,第2ピークホールド回路6
1,62は、モータ電流に応じたアナログ電圧を第1,
第2の電圧にそれぞれ変換する第1,第2電圧変換手段
を構成している。更に、第1,第2ピークホールド回路
61,62は、互いに異なる第1,第2増幅率でそれぞ
れ増幅する第1,第2増幅回路を構成している。
【0046】そして、CPU41は、モータ電流がAD値
AD2により表わされ得る最大値(約10A)より小さい
と判定される場合には、モータ電流のPI制御に使用す
るモータ電流IMのAD値としてAD値AD2を採用する。他
方、モータ電流IMが、AD値AD2により表わされ得る最大
値より大きいと判定される場合には、モータ電流の制御
に使用するモータ電流IMのAD値としてAD値AD1を採用す
る。
【0047】この結果、特に、ハンドル21が中立付近
にあって、電動モータ20に実際に流れているモータ電
流が小さく、且つ電動モータ20に流すべきモータ電流
(モータトルク)を繊細に制御しなければならない運転
状態においても、高い精度のモータ電流IMのAD値AD2を
モータ電流の制御に使用できるので、運転フィーリング
の悪化を招くことが防止され得る。また、上記第1実施
形態においては、AD値AD1及びAD値AD2はともに10bit
であり、必要以上に大きなデータを扱うことができるA
DCを採用する必要がないので、装置のコストダウンが
図られる。更に、上記第1実施形態においては、AD値AD
1及びAD値AD2は同一のADC43によりアナログ−デジ
タル変換されるので、個別のADCを採用する場合に比
べて一層のコストダウンが図られる。
【0048】次に、本発明による電動パワーステアリン
グの制御装置の第2実施形態について説明する。第2実
施形態は、第1実施形態の電流検出回路60を図8に示
した電流検出回路80に置換した点においてのみ同第1
実施形態と異なっている。従って、以下、電流検出回路
80についてのみ説明を加える。
【0049】図8に示した電流検出回路80は、一つの
ピークホールド回路81と、第1増幅回路82と、第2
増幅回路83とから構成されている。ピークホールド回
路81は、抵抗56の両端電圧のピーク値をホールドす
るとともに、このホールドしたアナログ電圧を第1,第
2増幅回路82,83に出力する。第1,第2増幅回路
82,83は、入力されたアナログ電圧を互いに異なる
増幅率で増幅し、同増幅したアナログ電圧VP31,VP32を
ADCの入力チャンネルCH1,CH2にそれぞれ出力するよ
うになっている。
【0050】より具体的には、ピークホールド回路81
は、コンパレータ81a、ダイオード81b、抵抗値が
R5である抵抗81c、抵抗値がR6である抵抗81
d、コンデンサ81e、及び図示しない定電圧源に一端
が接続された抵抗81fとから構成されている。コンパ
レータ81aの非反転入力端子は抵抗56の上流側(点
U)に接続され、同コンパレータ81aの反転入力端子
は抵抗81dを介して抵抗56の下流側(点D)に接続
されている。コンパレータ81aの出力端子は、抵抗8
1fの他端、及びダイオード81bのアノードと接続さ
れている。ダイオード81bのカソードは、抵抗81c
を介してコンパレータ81aの反転入力端子と接続され
るとともに、コンデンサ81eを介して接地されてい
る。
【0051】第1増幅回路82は、オペアンプ82a、
抵抗値がR7である抵抗82b、及び抵抗値がR8であ
る抵抗82cとから構成されている。オペアンプ82a
の非反転入力端子は、ピークホールド回路81のダイオ
ード81bのカソード(点P3)と接続されている。ま
た、オペアンプ82aの反転入力端子は、抵抗82bを
介して接地されるとともに、抵抗82cを介して同オペ
アンプ82aの出力端子と接続されている。オペアンプ
82aの出力端子は、ADC43の入力チャンネルCH1
に接続されている。
【0052】第2増幅回路83は、第1増幅回路82と
同様の回路構成を有していて、オペアンプ83a、抵抗
値がR9である抵抗83b、及び抵抗値がR10である
抵抗83cとから構成されている。オペアンプ83aの
非反転入力端子は、ピークホールド回路81のダイオー
ド81bのカソード(点P3)と接続されている。ま
た、オペアンプ83aの反転入力端子は、抵抗83bを
介して接地されるとともに、抵抗83cを介して同オペ
アンプ83aの出力端子と接続されている。オペアンプ
83aの出力端子は、ADC43の入力チャンネルCH2
に接続されている。
【0053】次に、第2実施形態の作動について説明す
ると、ピークホールド回路81は、第1実施形態の第
1,第2ピークホールド回路61,62と同様に機能
し、抵抗56の両端電圧VUDのピーク値をホールドし
(ホールドして抵抗81c,81d等で決まる所定の増
幅率で増幅し)、そのホールドされた電圧を点P3に出
力する。第1,第2増幅回路82,83は、このホール
ドされた電圧(点P3の電位)VP3を下記数4及び数5
にて示される電圧VP31,VP32に変換(増幅)して、それ
ぞれADC43のチャンネルCH1,CH2に出力する。な
お、抵抗値R5〜R8は、アナログ電圧VP31の最大値と
ADC43のアナログ−デジタル変換し得る電圧の最大
値とが等しくなるように選択されている。
【0054】
【数4】VP31=VP3・(1+R8/R7)
【0055】
【数5】VP32=VP3・(1+R10/R9)
【0056】上記第2実施形態においては、抵抗値R7
と抵抗値R9は等しく(R7=R9)なるように設定さ
れている。また、抵抗値R10は、抵抗値R8の10倍
の値(10・R8)と抵抗値R7の9倍の値(9・R
7)の和(10・R8+9・R7)に設定されている。
この結果、電位VP31と電位VP32との間には、下記数6の
関係が成立している。
【0057】
【数6】VP32=10・VP31
【0058】この結果、電流検出回路80の第1,第2
増幅回路82,83により、ADC43のチャンネルCH
1,CH2には、電動モータ20に実際に流れているモータ
電流に応じたアナログ電圧VP31と、同モータ電流に応じ
たアナログ電圧であって前記アナログ電圧VP31の10倍
の大きさを有する電圧であるアナログ電圧VP32が与えら
れる。
【0059】一方、第2実施形態においても、CPU4
1は、第1実施形態と同様に図5,図6に示したルーチ
ンを実行する。この結果、アナログ電圧VP31,VP32が実
際のモータ電流を表わすAD値AD1,AD2にそれぞれアナロ
グ−デジタル変換される。即ち、この場合においても、
実際のモータ電流とAD値AD1,AD2とは、図7に示したよ
うに対応している。従って、AD値AD1のLSBは、AD値AD2
のLSBの10倍である。
【0060】このように、ピークホールド回路81、第
1増幅回路82、及びADC43は、モータ電流を「LS
Bが第1の電流の大きさのデジタル量」に変換する第1
変換手段を構成し、ピークホールド回路81、第2増幅
回路83、及びADC43は、同モータ電流を「LSBが
第1の電流の大きさよりも小さい第2の電流の大きさの
デジタル量」に変換する第2変換手段を構成している。
また、第1,第2増幅回路82,83は、モータ電流に
応じたアナログ電圧を第1,第2の電圧にそれぞれ変換
する第1,第2電圧変換手段の一部又は全部を構成して
いる。
【0061】そして、CPU41は、モータ電流がAD値
AD2により表わされ得る最大値より小さいと判定される
場合には、モータ電流のPI制御に使用するモータ電流
IMのAD値としてAD値AD2を採用する。他方、モータ電流
が、AD値AD2により表わされ得る最大値より大きいと
判定される場合には、モータ電流のPI制御に使用する
モータ電流IMのAD値としてAD値AD1を採用する。
【0062】この結果、特に、ハンドル21が中立付近
にあって、電動モータ20に実際に流れているモータ電
流が小さく、且つ電動モータ20に流すべきモータ電流
(モータトルク)を繊細に制御しなければならない運転
状態においても、高い精度のモータ電流IMのAD値AD2を
モータ電流の制御に使用できるので、運転フィーリング
の悪化を招くことが防止され得る。また、上記第2実施
形態においても、AD値AD1及びAD値AD2はともに10bit
であり、必要以上に大きなデータを扱うことができるA
DCを採用する必要がないので、装置のコストダウンが
図られる。更に、上記第2実施形態においては、AD値AD
1及びAD値AD2は同一のADC43によりアナログ−デジ
タル変換されるので、個別のADCを採用する場合に比
べて一層のコストダウンが図られる。また、第2実施形
態においては、オペアンプの数が3個であり、第1実施
形態のオペアンプ数よりも少ないので、さらにコストダ
ウンが図られる。
【0063】次に、本発明による電動パワーステアリン
グの制御装置の第3実施形態について説明する。第3実
施形態は、第1実施形態の電流検出回路60を図9に示
した電流検出回路90に置換した点においてのみ同第1
実施形態と異なっている。従って、以下、電流検出回路
90についてのみ説明を加える。
【0064】図9に示した電流検出回路90は、一つの
ピークホールド回路91と、インピーダンス変換回路9
2と、抵抗分割回路93とから構成されている。ピーク
ホールド回路91は、第2実施形態のピークホールド回
路81と同一であるので説明を省略する。但し、抵抗8
1c,81dの抵抗値R5,R6と、コンデンサ81e
の容量等は、ピークホールド回路81とは異なる適当な
値に選択されている。
【0065】インピーダンス変換回路92は、オペアン
プ92aからなっている。オペアンプ92aの非反転入
力端子はピークホールド回路81のダイオード81bの
カソード(点P4)と接続され、反転入力端子はその出
力端子と接続されている。これにより、インピーダンス
変換回路92は、点P4の信号を低インピーダンスに変
換して、オペアンプアンプ92aの出力端子から出力す
る。
【0066】抵抗分割回路93は、抵抗値がR11であ
る抵抗93aと、抵抗値がR12である抵抗93bとか
らなっている。抵抗93aの一端はオペアンプ92aの
出力端子に接続され、同抵抗93aの他端は抵抗93b
の一端と接続されている。また、抵抗93bの他端は接
地されている。そして、抵抗93aの前記一端(即ち、
オペアンプ92aの出力端子である点P5)はADC4
3の入力チャンネルCH2に接続され、抵抗93aの前記
他端(抵抗93aと抵抗93bとの接続点P6)はAD
C43の入力チャンネルCH1に接続されている。
【0067】次に、第3実施形態の作動について説明す
ると、ピークホールド回路91は、第2実施形態のピー
クホールド回路81と同様に機能し、抵抗56の両端電
圧VUDのピーク値をホールドして点P4に出力する。そ
して、インピーダンス変換回路92は、点P4の信号の
インピーダンスを変換して出力する。抵抗分割回路93
は、点P4の電位VP4を、下記数7及び数8にて示され
る電圧VP5,電圧VP6に変換してチャンネルCH2,CH1にそ
れぞれ与える。なお、上記抵抗値R5,R6等は、アナ
ログ電圧VP6の最大値とADC43のアナログ−デジタ
ル変換し得る電圧の最大値とが等しくなるように選択さ
れている。
【0068】
【数7】VP5=VP4
【0069】
【数8】VP6=VP4・R12/(R11+R12)=VP5
・R12/(R11+R12)
【0070】この第3実施形態においては、抵抗値R1
1は抵抗値R12の9倍(R11=9・R12)となる
ように設定されている。この結果、電位VP5と電位VP6と
の間には、下記数9の関係が成立している。
【0071】
【数9】VP5=10・VP6
【0072】この結果、電流検出回路90の抵抗分割回
路93により、ADC43のチャンネルCH1,CH2には、
電動モータ20に実際に流れているモータ電流に応じた
アナログ電圧VP6と、同モータ電流に応じたアナログ電
圧であって前記アナログ電圧VP6の10倍の大きさを有
する電圧であるアナログ電圧VP5が与えられる。
【0073】一方、第3実施形態においても、CPU4
1は、第1実施形態と同様に図5,図6に示したルーチ
ンを実行する。この結果、アナログ電圧VP5,VP6が実際
のモータ電流を表わすAD値AD2,AD1にそれぞれアナログ
−デジタル変換される。即ち、この場合においても、実
際のモータ電流とAD値AD1,AD2とは、図7に示したよう
に対応している。従って、AD値AD1のLSBは、AD値AD2のL
SBの10倍である。
【0074】このように、ピークホールド回路91、イ
ンピーダンス変換回路92、抵抗分割回路93、及びA
DC43は、モータ電流を「LSBが第1の電流の大きさ
のデジタル量」に変換する第1変換手段を構成し、同時
に、これらは同モータ電流を「LSBが第1の電流の大き
さよりも小さい第2の電流の大きさのデジタル量」に変
換する第2変換手段をも構成している。また、抵抗分割
回路93は、モータ電流に応じたアナログ電圧を第1,
第2の電圧にそれぞれ変換する第1,第2電圧変換手段
の全部又は一部を構成している。
【0075】そして、CPU41は、モータ電流がAD値
AD2により表わされ得る最大値より小さいと判定される
場合には、モータ電流のPI制御に使用するモータ電流
IMのAD値としてAD値AD2を採用する。他方、モータ電流
が、AD値AD2により表わされ得る最大値より大きいと
判定される場合には、モータ電流のPI制御に使用する
同モータ電流IMのAD値としてAD値AD1を採用する。
【0076】この結果、特に、ハンドル21が中立付近
にあって、電動モータ20に実際に流れているモータ電
流が小さく、且つ電動モータ20に流すべきモータ電流
(モータトルク)を繊細に制御しなければならない運転
状態においても、高い精度のモータ電流IMのAD値AD2を
モータ電流の制御に使用できるので、運転フィーリング
の悪化を招くことが防止され得る。また、上記第3実施
形態においても、AD値AD1及びAD値AD2はともに10bit
であり、必要以上に大きなデータを扱うことができるA
DCを採用する必要がないので、装置のコストダウンが
図られる。更に、上記第3実施形態においては、AD値AD
1及びAD値AD2は同一のADC43によりアナログ−デ
ジタル変換されるので、個別のADCを採用する場合に
比べて一層のコストダウンが図られる。また、第3実施
形態は、オペアンプの数が1個と少なく、且つ廉価な抵
抗分割回路93が採用されているので、さらにコストダ
ウンが図られる。
【0077】次に、本発明による電動パワーステアリン
グの制御装置の第4実施形態について説明する。第4実
施形態は、モータ電流の大きさを、LSBが第1の電流の
大きさのAD値AD1と、LSBが前記第1の電流の大きさより
小さい第2の電流の大きさのAD値AD2とに変換する点に
おいて上記第1実施形態と同様である。一方、第4実施
形態は、AD値AD2が操舵角速度STωの絶対値が小さい場
合(操舵角STが所定値近傍にて安定している場合)にお
いてモータ電流の制御に採用されるとともに、その採用
されるAD値AD2が前記操舵角速度STωの絶対値が小さい
場合においてAD値AD1により示されるモータ電流IKを中
心とした所定範囲内にあるモータ電流のAD値となるよう
に構成される点で、第1実施形態と相違している。従っ
て、以下、図10〜図15を参照しながら前記相違点を
中心に説明を加えるが、第1実施形態と同一構成部分に
ついては同一参照符号を付してその詳細説明を省略す
る。
【0078】第4実施形態においては、図10に示した
ように、操舵ハンドル21の操舵角を検出する操舵角セ
ンサ34が追加される。この操舵角センサ34は操舵軸
23に組み付けられていて、図11に示したように、電
気制御装置10´の入力インターフェース42に接続さ
れ、同インターフェース42を介してCPU41に対し
前記検出した操舵角に応じた信号ST(操舵角ST)を供給
するようになっている。
【0079】電気制御装置10´は、第1実施形態の電
気制御装置10のマイクロコンピュータ40及び電流検
出回路60を、それぞれマイクロコンピュータ40´及
び電流検出回路100に置換した点のみにおいて同電気
制御装置10と相違している。前記マイクロコンピュー
タ40´は、マイクロコンピュータ40が有する構成で
あるCPU41、入力インターフェース42、ADC4
3、及び出力インターフェース44を備え、更に、CP
U41に対してバスを介して接続されるとともに電流検
出回路100に接続されたデジタル−アナログコンバー
タ46(以下、DAC46という。)を備えている。
【0080】電流検出回路100は、図12に詳細を示
したように、第1ピークホールド回路101と、第2ピ
ークホールド回路102と、バイアス電圧回路103と
を備えている。第1ピークホールド回路101は、抵抗
値が値Rxである抵抗56の両端電圧VUDのピーク値VUD
Mをホールドするとともに、ホールドしたアナログ電圧
(即ち、電動モータ20に流れるモータ電流の大きさに
応じたアナログ量)VUDMを所定の増幅率(第1の増幅
率)で増幅し、同増幅したアナログ電圧VP10をADC4
3の入力チャンネルCH1に出力するようになっている。
【0081】より具体的に述べると、第1ピークホール
ド回路101は、コンパレータ101a,オペアンプ1
01b、ダイオード101c、抵抗値がR21である抵
抗101d、抵抗値がR22である抵抗101e、コン
デンサ101f、及び図示しない定電圧源に一端が接続
された抵抗101gとから構成されている。これらの接
続関係は、第1実施形態の第1ピークホールド回路61
の対応する素子の接続関係と同一である。従って、第1
ピークホールド回路101の作動は、第1ピークホール
ド回路61と同様であり、図12において点P10として
示したダイオード101cの出力側(カソード側)の電
位、即ち、ボルテージフォロワとして機能するオペアン
プ101bの出力電圧VP10は、下記数10により表わさ
れる。
【0082】
【数10】VP10=VUDM・(1+R21/R22)
【0083】第2ピークホールド回路102は、抵抗5
6の両端電圧VUDを所定のオフセット電圧Voffだけオフ
セットした電圧(VUD−Voff)のピーク値をホールドす
るとともに、ホールドしたアナログ電圧(VUDM−Voff)
を第1ピークホールド回路101の第1の増幅率よりも
大きい第2の増幅率で増幅し、同増幅した電圧VP20をA
DC43の入力チャンネルCH2に出力するようになって
いる。
【0084】より具体的には、第2ピークホールド回路
102は、コンパレータ102a,オペアンプ102
b、ダイオード102c、抵抗値がR23である抵抗1
02d、抵抗値がR24である抵抗102e、コンデン
サ102f、図示しない定電圧源に一端が接続された抵
抗102g、及び抵抗値が値Rdである抵抗102hか
ら構成されている。これらの接続関係は、コンパレータ
102aの非反転入力端子が抵抗102hを介して抵抗
56の上流側(点U)と接続されている点を除き、第1
実施形態の第2ピークホールド回路62の対応する素子
の接続関係と同一である。
【0085】バイアス電圧回路103は、前記コンパレ
ータ102aに対して前記バイアス電圧Voffを印加する
ためのものであって、3つの抵抗103a,103b,
103cから構成されている。これらの抵抗103a,
103b,103cの抵抗値は、それぞれ値Ra,R
b,及びRcである。抵抗103aの一端はDAC46
の出力チャンネルCHに接続され、同抵抗103aの他端
は抵抗103bの一端に接続されている。抵抗103b
の他端は接地されている。抵抗103cの一端は抵抗1
03aと抵抗103bとの接続点P30に接続され、同抵
抗103cの他端は前記抵抗102hと前記コンパレー
タ102aの非反転入力端子との間に接続されている。
【0086】上記第2ピークホールド回路102の作動
は、基本的には第2ピークホールド回路62と同様であ
るが、上記バイアス電圧回路103によってオペアンプ
であるコンパレータ102aの非反転入力端子にバイア
ス電圧Voffが印加されることから、図12において点P2
0として示したダイオード102cの出力側の電位、即
ち、ボルテージフォロワとして機能するオペアンプ10
2bの出力電圧VP20は、下記数11により表わされる。
【0087】
【数11】 VP20=(VUDM+Voff)・(1+R23/R24)
【0088】また、バイアス電圧Voffは、DAC46の
出力チャンネルCHの電圧をVDAとするとき、下記数12
により表される。なお、この実施形態では、抵抗値Rx
は2.5mΩ、抵抗値Rcは100kΩ、及び抵抗値Rdは5k
Ωとしている。従って、抵抗値Rxは抵抗値Rc,Rdに
対して十分に小さく、これに基づいて数12が導かれて
いる。この数12から、DAC46の出力チャンネルCH
の電圧VDAを変化させることで、バイアス電圧Voffを変
化させ得ることが理解される。
【0089】
【数12】Voff=(Rb/(Ra+Rb))・VDA・(Rd
/(Rc+Rd))
【0090】この実施形態では、抵抗値Raは1200Ω、
抵抗値Rbは300Ωとしているので、上記数12に具体
的数値を代入すると、同数12は下記数13に書換えら
れる。
【0091】
【数13】Voff=VDA/105
【0092】更に、抵抗値R22と抵抗値R24とは等
しく設定され、抵抗値R23は抵抗値R21の10倍の
値と抵抗値R22の9倍の値との和(10・R21+9・
R22)に設定されている。この結果、電位VP10と電位
VP20との間には、下記数14の関係が成立している。
【0093】
【数14】 VP20=10・VP10+10・Voff(1+R21/R22)
【0094】一方、この実施形態では、R21=5.5k
Ω、R22=R24=5kΩ、及びR23=100kΩとし
てある。数10、及び数11に対しこれらの数値を代入
すると、下記数15、及び数16にそれぞれ書き換えら
れる。
【0095】
【数15】VP10=2.1・VUDM
【0096】
【数16】VP20=21・(VUDM+Voff)
【0097】他方、数13及び数14(又は数13、数
15、及び数16)より、数17が得られる。
【0098】
【数17】VP20=10・VP10+21・Voff=10・VP10+(21
/100)・VDA
【0099】以上から、電圧VP10,VP20を同一ADC4
3にてAD値AD1,AD2に変換した場合、AD値AD2は、そのL
SBがAD値AD1のLSBの1/10であり、0.21・VDAだけオ
フセットされた値となることが理解される。図15は、
このようなAD値AD1,AD2の関係を示している。
【0100】次に、上記第4実施形態の作動について説
明する。第4実施形態のCPU41は、図6、図13、
及び図14にフローチャートにて示したプログラム(ル
ーチン)を実行する。図13に示したルーチンは図5の
ルーチンに代わるものであり、図5と同一ステップには
同一符号が付されている。図14に示したルーチンは、
図6及び図13のルーチンに比べて極めて短い時間の経
過毎にCPU41により実行される時間割込みルーチン
である。
【0101】CPU41は、図13に示したルーチンの
実行を所定時間の経過毎にステップ1300から開始
し、ステップ505に進んで操舵トルクセンサ31の出
力のAD値TMADを取りこみ、続くステップ510にて車速
センサ32の出力に基づいて車速Vを取りこむ。次い
で、CPU41はステップ515に進み、目標電流値I
Tを、上記操舵トルク値TMADと、車速Vと、同ステップ
515に示されたメモリ45内に記憶されている目標電
流値マップとから求める。
【0102】次に、CPU41はステップ1305に進
んで、AD値選択フラグFの値が「1」か否かを判定す
る。AD値選択フラグFの値は、イグニッションスイッチ
が「オフ」から「オン」へと変更されたとき等の始動時
に実行されるイニシャルルーチン(図示省略)にて
「0」に設定されるとともに、図14に示した時間割込
みルーチンの実行により変更される。
【0103】ここで、図14に示したルーチンについて
説明すると、CPU41は図14に示したルーチンによ
り、操舵角速度STωの絶対値が所定値Kより小さい状態
が所定の基準時間以上継続した場合(即ち、保舵されて
いる、又は操舵が比較的緩慢になされている場合)にAD
値選択フラグFの値を「1」に変更し、その他の場合に
同フラグFの値を「0」に変更する。また、AD値選択フ
ラグFの値を「1」に変更したときのモータ電流値から
所定の電流値を減じた値に相当するオフセット電圧Voff
をDAC46とバイアス電圧回路103とを介して第2
ピークホールド回路102のコンパレータ102aに印
加する。
【0104】具体的に述べると、CPU41は所定のタ
イミングにてステップ1400から処理を開始し、ステ
ップ1405に進んで現在の操舵角STから前回の操舵角
STOLD(本ルーチンの実行間隔時間である所定時間前の
操舵角ST)を減算することにより操舵角速度STωを求め
る。次いで、CPU41はステップ1410に進み、操
舵角速度STωの絶対値が正の所定値Kより小さいか否か
を判定する。
【0105】いま、操舵中であり操舵角速度STωの絶対
値が所定値Kより大きいとして説明を続けると、CPU
41はステップ1410にて「No」と判定してステッ
プ1415に進み、同ステップ1415にてカウンタCN
Tの値を「0」にクリアし、ステップ1420に進んでA
D値選択フラグFの値を「0」に設定する。次いで、C
PU41はステップ1425に進んで次回の本ルーチン
の実行における操舵角速度STωの演算のために、現在の
操舵角STを前回の操舵角STOLDとして格納し、ステップ
1495に進んで本ルーチンを一旦終了する。このよう
に、操舵中であり操舵角速度STωの絶対値が所定値Kよ
り大きい場合にはAD値選択フラグFの値は「0」に設定
される。
【0106】次に、操舵中の状態から、保舵、又は操舵
が緩慢になされる状態に移行した場合について説明す
る。CPU41は所定のタイミングにおいてステップ1
410を実行し、この場合には操舵角速度STωの絶対値
が所定値Kより小さいので、同ステップ1410にて
「Yes」と判定してステップ1430に進み、カウン
タCNTの値を「1」だけ増大する。次に、CPU41は
ステップ1435に進み、カウンタCNTの値が所定値CNT
K(上記所定の基準時間に相当)よりも大きいか否かを
判定する。現時点においては、先のステップ1415に
てカウンタCNTの値が「0」に設定されていた直後であ
るので、同カウンタCNTの値は所定値CNTKよりも小さ
い。従って、CPU41はステップ1435にて「N
o」と判定して上記ステップ1420に進んでAD値選択
フラグFの値を「0」に設定し、ステップ1425に進
んで現在の操舵角STを前回の操舵角STOLDとして格納
し、その後ステップ1495に進んで本ルーチンを一旦
終了する。
【0107】このような運転状態が継続すると、ステッ
プ1430が繰り返し実行されるため、カウンタCNTの
値が次第に増大する。この結果、所定の時間が経過する
と、カウンタCNTの値が所定値CNTKよりも大きくなるた
め、CPU41はステップ1435にて「Yes」と判
定してステップ1440に進む。
【0108】CPU41は、このステップ1440にて
AD値AD1の値が「50」より大きいか否かを判定する。
このとき、AD値AD1の値が「50」より小さければ、C
PU41はステップ1440にて「No」と判定し、前
記ステップ1420及びステップ1425を実行した
後、ステップ1495にて本ルーチンを一旦終了する。
【0109】一方、ステップ1440の実行時におい
て、AD値AD1の値が「50」より大きい場合には、CP
U41は同ステップ1440にて「Yes」と判定し、
ステップ1445に進んで上述のオフセット電圧Voffを
変更するため、DAC46のチャンネルCHから出力され
るDA値VDAを値k・(AD1−50)(mV)に設定する。な
お、上記の各抵抗値によれば、上記値kは26.25であ
る。
【0110】ここで、上記DA値VDA(=26.25・(AD1−5
0))について説明を加える。いま、上記カウンタCNTの
値が所定値CNTKよりも大きくなった時点のモータ電流値
がIK(A)であるとし、値IK−5(A)に相当する値だ
けコンパレータ102aの入力電圧をオフセットするこ
とを検討すると、コンパレータ102aの非反転入力端
子の電位Voffを下記数18のように定めれば良い。
【0111】
【数18】Voff(mV)=Rx・(IK−5)=2.5(m
Ω)・(IK−5)(A)
【0112】一方、ADC43は第1実施形態にて説明
したように、10bitであるので、電流値IKとAD値AD
1の間には下記数19の関係が成立する。
【0113】
【数19】IK(A)=AD1・(100/1023)≒AD1/10
【0114】従って、数18、数19、及び上記数13
から、下記数20が得られる。
【0115】
【数20】VDA=26.25(AD1−50)(mV)
【0116】以上のことから、上記ステップ1445,
1450の実行により、値IK−5(A)に相当する値だ
けコンパレータ102aにオフセット電圧が印加される
ことになる。次いで、CPU41はステップ1455に
進んでAD値選択フラグFの値を「1」に設定し、上記ス
テップ1425を実行した後にステップ1495に進ん
で本ルーチンを一旦終了する。この結果、図6に示した
AD変換割込みルーチンの実行により、AD値AD2がAD値AD1
のLSBの1/10の大きさのLSBを有する値であって、IK
−5(A)だけオフセットされた値(図15参照)とし
てAD変換される。
【0117】再び、図13を参照すると、CPU41は
ステップ1305にて上記図14のルーチンにより決定
されたAD値選択フラグFの値が「1」か否かを判定し、
同フラグFの値が「1」の場合にはステップ1310に
進み、同ステップ1310にてAD値AD2を同AD値AD2とAD
値AD1と図15に示した関係を記憶する関数fとにより
モータ電流値に変換し、この変換値f(AD2)をモータ
電流の制御に採用するモータ電流IMとして格納する。ま
た、ステップ1305の実行時においてAD値選択フラグ
Fの値が「1」でない場合には、CPU41はステップ
1315に進んでAD値AD1を10倍し、この値をモータ
電流値IMとして格納する。AD値AD1を10倍するのは、
モータ電流値IMのLSBをAD値AD2のLSBと同一にするため
である。以降、CPU41は、第1実施形態にて説明し
たステップ535〜570までの処理を実行し、ステッ
プ1395にて本ルーチンを一旦終了する。これによ
り、AD値AD1又はAD値AD2に応じてモータ電流が制御され
る。
【0118】以上説明したように、第4実施形態によれ
ば、操舵角速度STωの絶対値が所定値Kより小さい状態
が所定時間以上継続したとき、その時点のモータ電流値
IKから所定電流だけ小さい値(この例では、5(A))
に相当するオフセット電圧Voffがコンパレータ102a
に印加される。そして、LSBが小さく精度の高いAD値AD2
がモータ電流の制御に使用される。
【0119】この結果、特に、ハンドル21が緩やかに
回転操作されていて操舵トルクの変動が感じられやすい
ため、流すべきモータ電流(モータトルク,アシスト
力)を繊細に制御しなければならない運転状態におい
て、高い精度のAD値AD2を同モータ電流の制御に使用で
きる。従って、このような運転状態における運転フィー
リングの悪化を防止することができる。また、上記第4
実施形態においても、AD値AD1及びAD値AD2はともに10
bitであり、必要以上に大きなデータを扱うことができ
るADCを採用する必要がないので、装置のコストダウ
ンが図られる。
【0120】なお、上記第4実施形態においては、操舵
角センサ34及び図14のステップ1405,1425
が操舵状態検出手段を構成し、図14のステップ141
0〜1420及びステップ1430〜1455と、図1
3のステップ1305〜1315とが、AD値AD1とAD値A
D2の何れかをモータ電流の制御に使用する値として選択
・決定するデジタル量選択手段となっている。
【0121】更に、上記第4実施形態では、操舵角セン
サ34を用いて操舵角速度STωを検出したが、モータ電
流IMの微分値又はモータ回転角センサ等からモータ回転
角速度を求め、これから操舵角速度STωを求めるように
構成してもよい。加えて、上記操舵状態検出手段が検出
する操舵状態を示す値としては、操舵角速度STωの他に
操舵角ST、操舵角速度STωの時間微分値、及び操舵角速
度STωと操舵角STとから定まる値(例えば、操舵角速度
STωが小さいほど大きく、操舵角STが小さいほど大きく
なる値)等であってもよい。
【0122】次に、本発明による電動パワーステアリン
グの制御装置の第5実施形態について説明する。第5実
施形態は、上記AD値AD1,AD2の値が異常となったか否か
を判定し、異常と判定されたときにモータ電流制御の異
常処理を行うものであって、CPU41が第1〜第3実
施形態の各CPU41が実行する図5及び図6のルーチ
ンに加えて同図5のルーチンに挿入される図16に示し
たルーチンを実行するようになっている点においてのみ
同第1〜第3の各実施形態と異なっている。従って、以
下、図16を主に参照しながら説明を加える。
【0123】先ず、AD値AD1及びAD値AD2が正常である場
合から説明を開始する。前述したように、CPU41
は、所定時間の経過毎に図5に示したルーチンの実行を
ステップ500から開始し、ステップ505,510,
515を実行して目標電流値ITを演算した後、図16に
示したステップ1605に進む。
【0124】CPU41は、ステップ1605において
異常フラグFIJOの値が「0」か否かを判定する。異常フ
ラグFIJOの値は、図示しないイニシャルルーチンにおい
て「0」に設定されている。従って、CPU41は、イ
ニシャルルーチン後において初めて同ステップ1605
を実行するとき、同ステップ1605にて「Yes」と
判定してステップ1610に進み、同ステップ1610
にてAD値AD1の値を10倍し、AD値AD10として格納す
る。これは、AD値AD1のLSBをAD値AD2のLSBと一致
させるためである。
【0125】次いで、CPU41は、ステップ1615
にてAD値AD10が判定値K1より大きく、且つAD値AD2が前
記判定値K1より小さい判定値K2より小さいか否かを判定
する。前記判定値K1と前記判定値K2との差は、正常であ
るAD値AD10,AD2の差としてはあり得ない大きさに設定
してある。現段階においては、AD値AD10,AD2はともに
正常であるので、上記条件は成立しない。従って、CP
U41はステップ1615にて「No」と判定してステ
ップ1620に進む。
【0126】CPU41は、ステップ1620にてAD値
AD10が前記判定値K2より小さく、且つAD値AD2が前記判
定値K1よりも大きいか否かを判定する。この条件も、AD
値AD10,AD2が正常な値であれば成立しない条件であ
る。従って、CPU41はステップ1620にて「N
o」と判定し、図5のステップ520以降に進み、通常
のモータ電流制御を行う。
【0127】次に、AD値AD1又はAD値AD2が異常値となっ
た場合について説明すると、この場合には、ステップ1
615又はステップ1620の何れかの条件が成立する
ため、CPU41は同ステップ1615又はステップ1
620の何れかにおいて「Yes」と判定してステップ
1625に進み、同ステップ1625にて異常フラグFI
JOの値を「1」に設定する。
【0128】次いで、CPU41は異常処理のためのス
テップ1630〜1640を実行する。即ち、CPU4
1は、ステップ1630にて今回の(その時点の)駆動
電流ICNTから所定の正の値βを減じ、これを新たな駆動
電流値ICNTとして設定し、続くステップ1635にて駆
動電流値ICNTが「0」に近い遮断電流値I1より小さいか
否かを判定する。現段階、即ち、ステップ1630にて
初めて正の値βが減じられた段階では、通常は駆動電流
値ICNTは遮断電流値I1より大きいので、CPU41はス
テップ1635にて「No」と判定し、図5のステップ
565以降に進む。これにより、上記正の値βが減ぜら
れた駆動電流値ICNTに応じた電流がモータ22に通電さ
れる。
【0129】その後、CPU41は、所定時間の経過後
にステップ1605を実行する。このとき、異常フラグ
FIJOの値は「1」となっているので、CPU41はステ
ップ1605にて「No」と判定しステップ1630に
直接進む。そして、同ステップ1630にてその時点の
駆動電流ICNTから所定の正の値βを減じ、これを新たな
駆動電流値ICNTとする。次いで、CPU41は上記ステ
ップ1635を実行し、駆動電流値ICNTが遮断電流値I1
よりも大きければステップ565以降に進み、駆動電流
値ICNTが遮断電流値I1よりも小さければステップ164
0にて同駆動電流値ICNTの値を「0」に設定した後にス
テップ565以降に進む。
【0130】これにより、駆動電流値ICNTは、異常フラ
グFIJOの値が「0」から「1」に変化したとき(即ち、
AD値AD1,AD2に異常が認められたとき)の値から所定時
間の経過毎に正の値βずつ減少され、遮断電流値I1より
も小さくなった以降は「0」とされる。
【0131】以上説明したように、第5実施形態によれ
ば、AD値AD1,AD2を用いて同AD値AD1,AD2が異常である
か否かを判定し、異常が認められたときは駆動電流値IC
NTを「0」に向けて徐々に低下させ、アシスト力を緩や
かに低下させる。このため、AD値AD1,AD2が異常となっ
た場合であっても、アシスト力の急変を回避することが
できる。
【0132】なお、上記のステップ1605〜1620
はAD値AD1,AD2の両デジタル量を用いて上述した第1変
換手段及び第2変換手段の異常状態を検出する異常状態
検出手段を構成し、またステップ1630〜1640
は、異常状態が検出されたときに異常処理を行う異常処
理手段を構成している。
【0133】また、上記第5実施形態は、第4実施形態
にも適用可能である。この場合においては、図16のス
テップ1610とステップ1615との間に、AD値AD2
を上記関数fによりAD値AD1と同じスケールを有する値
に変換するステップを設ける。また、CPU41がステ
ップ1635にて「No」と判定した後、又はステップ
1640を実行した後には図13のステップ565へ、
ステップ1620にて「No」と判定した場合には図1
3のステップ1305に進むように構成しておく。
【0134】以上、説明したように、本発明の各実施形
態によれば、精度の高いモータ電流のAD値を限られたbi
t数のADCにより得て、必要に応じ同AD値をモータ電
流の制御に使用することができる。この結果、操舵フィ
ーリングの悪化を防止することが可能となる。
【0135】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採
用することができる。例えば、上記各実施形態において
は、ADCは1個であったが、図17に示したように、
ADCを複数採用し(ADC43a,43b参照)、上
記ADC43が有している入力チャンネルCH1,CH2をA
DC43a,43bにそれぞれ持たせ、上記電流検出回
路60,80,90,100の二つの出力端子をADC
43a,43bのそれぞれに接続するように構成しても
よい。また、上記各実施形態においては、PI制御によ
りモータ電流の制御を行っていたが、PID制御、P制
御等により同モータ電流の制御を行うこともできる。ま
た、モータ電流IMの符号については、電動モータ20の
両端電圧をそれぞれ検出し、検出した両端電圧からモー
タ電流IMの方向を決定してもよい。更に、上記各実施形
態においては、第1,第2変換手段の二つの変換手段の
みを採用していたが、必要に応じて第1,第2変換手段
により得られるデジタル量のLSBとは異なるLSBを
有するモータ電流のAD値を得る第3変換手段、またはそ
れ以上の数の変換手段を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る電動パワーステ
アリングの制御装置を車両に適用した概略システム図で
ある。
【図2】 図1に示した電動パワーステアリングの制御
装置の電気回路図である。
【図3】 図2に示した電流検出回路の概略図である。
【図4】 スイッチング素子、モータ電流、及びシャン
ト電圧の各波形を示したタイムチャートである。
【図5】 図2に示したCPUが実行するプログラムを
示すフローチャートである。
【図6】 図2に示したCPUが実行するプログラムを
示すフローチャートである。
【図7】 モータ電流とAD値との関係を示した図であ
る。
【図8】 本発明の第2実施形態に係る電流検出回路の
概略図である。
【図9】 本発明の第3実施形態に係る電流検出回路の
概略図である。
【図10】 本発明の第4実施形態に係る電動パワース
テアリングの制御装置を車両に適用した概略システム図
である。
【図11】 図10に示した電動パワーステアリングの
制御装置の電気回路図である。
【図12】 図11に示した電流検出回路の概略図であ
る。
【図13】 図11に示したCPUが実行するプログラ
ムを示すフローチャートである。
【図14】 図11に示したCPUが実行するプログラ
ムを示すフローチャートである。
【図15】 モータ電流とAD値との関係を示した図で
ある。
【図16】 本発明の第5実施形態に係るCPUが実行
するプログラムを示すフローチャートである。
【図17】 本発明の各実施形態の変形例に係る電流検
出回路とアナログ−デジタルコンバータとの接続関係を
示す概略図である。
【符号の説明】
10…電気制御装置、20…直流電動モータ、21…ハ
ンドル、22…減速機構、23…操舵軸、24…ラック
バー、31…操舵トルクセンサ、32…車速センサ、4
0…マイクロコンピュータ、41…CPU、42…入力
インターフェース、43…アナログ−デジタルコンバー
タ(ADC)、44…出力インターフェース、45…メ
モリ、50…モータ駆動回路、51〜54…スイッチン
グ素子、55…抵抗、56…抵抗(シャント抵抗)、6
0…電流検出回路、61…第1ピークホールド回路、6
2…第2ピークホールド回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62D 119:00 B62D 119:00 127:00 127:00 (56)参考文献 特開 平4−251596(JP,A) 特開 平8−142883(JP,A) 特開2001−278082(JP,A) 特開 平6−247324(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/04 B62D 6/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操舵アシスト力を発生する電動モータに流
    れるモータ電流の大きさをデジタル量に変換するアナロ
    グ−デジタル変換手段と、 前記変換されたモータ電流のデジタル量に応じて前記モ
    ータ電流を制御する電流制御手段とを備えた電動パワー
    ステアリングの制御装置において、 前記アナログ−デジタル変換手段は、 前記モータ電流の大きさをLSBが第1の電流の大きさ
    のデジタル量に変換する第1変換手段と、 前記モータ電流の大きさをLSBが前記第1の電流の大
    きさよりも小さい第2の電流の大きさのデジタル量に変
    換する第2変換手段とを備えたことを特徴とする電動パ
    ワーステアリングの制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電動パワーステアリング
    の制御装置において、 前記第1変換手段は、前記モータ電流に応じたアナログ
    電圧を第1の電圧に変換する第1電圧変換手段と同第1
    電圧変換手段に接続されたアナログ−デジタルコンバー
    タとから構成され、 前記第2変換手段は、前記モータ電流に応じたアナログ
    電圧を前記第1の電圧よりも大きな第2の電圧に変換す
    る第2電圧変換手段と同第2電圧変換手段に接続された
    アナログ−デジタルコンバータとから構成されたことを
    特徴とする電動パワーステアリングの制御装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の電動パワーステアリング
    の制御装置において、 前記第1電圧変換手段は、前記モータ電流に応じたアナ
    ログ電圧を第1の増幅率で増幅する第1増幅回路を含
    み、 前記第2電圧変換手段は、前記モータ電流に応じたアナ
    ログ電圧を前記第1の増幅率よりも大きい第2の増幅率
    で増幅する第2増幅回路を含んでなることを特徴とする
    電動パワーステアリングの制御装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の電動パワーステアリング
    の制御装置において、 前記第1電圧変換手段、及び前記第2電圧変換手段は、
    前記モータ電流に応じたアナログの電圧を分割する抵抗
    分割回路を含んで構成されたことを特徴とする電動パワ
    ーステアリングの制御装置。
  5. 【請求項5】請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載
    の電動パワーステアリングの制御装置において、 前記第1変換手段のアナログ−デジタルコンバータの扱
    うデジタル値のビット数と前記第2変換手段のアナログ
    −デジタルコンバータの扱うデジタル値のビット数とは
    同一ビット数である電動パワーステアリングの制御装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の電動パワーステアリング
    の制御装置において、 前記電動パワーステアリングの操舵状態を検出する操舵
    状態検出手段と、 前記検出された操舵状態に基づいて、前記モータ電流の
    制御に用いるデジタル量を前記第1変換手段及び前記第
    2変換手段により変換されたデジタル量の何れかとする
    デジタル量選択手段とを備えたことを特徴とする電動パ
    ワーステアリングの制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載
    の電動パワーステアリングの制御装置において、 前記第1変換手段及び前記第2変換手段により変換され
    た両デジタル量を用いて同第1変換手段及び同第2変換
    手段の異常状態を検出する異常状態検出手段を備えたこ
    とを特徴とする電動パワーステアリングの制御装置。
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