JP3506131B2 - イネ種子用消毒剤 - Google Patents
イネ種子用消毒剤Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イネ種子用消毒剤
及び該剤を用いるイネ苗の細菌病の防除方法に関する。
及び該剤を用いるイネ苗の細菌病の防除方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、イネ苗病害の防除を、イネの種子に処理すること
によって達成するための、いわゆるイネ種子処理用消毒
剤が種々知られている。しかしながら褐条病、白葉枯
病、もみ枯細菌病による苗腐敗症、苗立枯細菌病等のイ
ネ苗の細菌病害については通常使用される一般的なイネ
種子処理用消毒剤では防除が困難であることも知られて
おり、効果的に防除可能なイネ種子処理用消毒剤として
は、銅剤含有消毒剤やオキソリニック酸含有消毒剤等、
数種に限られているのが現状である。一般に病害防除に
おいては、連続使用によってしばしば耐性菌の発生が問
題となることを考慮すれば、前記イネ種子処理において
細菌病に対し効果的に防除できる新たな消毒剤の開発が
望まれている。
より、イネ苗病害の防除を、イネの種子に処理すること
によって達成するための、いわゆるイネ種子処理用消毒
剤が種々知られている。しかしながら褐条病、白葉枯
病、もみ枯細菌病による苗腐敗症、苗立枯細菌病等のイ
ネ苗の細菌病害については通常使用される一般的なイネ
種子処理用消毒剤では防除が困難であることも知られて
おり、効果的に防除可能なイネ種子処理用消毒剤として
は、銅剤含有消毒剤やオキソリニック酸含有消毒剤等、
数種に限られているのが現状である。一般に病害防除に
おいては、連続使用によってしばしば耐性菌の発生が問
題となることを考慮すれば、前記イネ種子処理において
細菌病に対し効果的に防除できる新たな消毒剤の開発が
望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる状況
下鋭意検討した結果、ビスジメチルジチオカルバモイル
ジンクエチレンビスジチオカーバメートを有効成分とし
て含有する消毒剤をイネの種子処理に適用することによ
り、イネの苗の細菌病、殊に、防除すべき重要な苗細菌
病であるイネの褐条病、もみ枯細菌病による苗腐敗症、
苗立枯細菌病等の防除において卓効を発揮することを見
出し、本発明に至った。即ち本発明は、ビスジメチルジ
チオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメー
ト(一般名:ポリカーバメート。以下、ポリカーバメー
トと記す。)を有効成分として含有することを特徴とす
るイネ種子用消毒剤(以下、本消毒剤と記す)及び、ポ
リカーバメートを含有する消毒剤をイネ種子に処理する
ことを特徴とするイネ苗の細菌病の防除方法を提供する
ものである。
下鋭意検討した結果、ビスジメチルジチオカルバモイル
ジンクエチレンビスジチオカーバメートを有効成分とし
て含有する消毒剤をイネの種子処理に適用することによ
り、イネの苗の細菌病、殊に、防除すべき重要な苗細菌
病であるイネの褐条病、もみ枯細菌病による苗腐敗症、
苗立枯細菌病等の防除において卓効を発揮することを見
出し、本発明に至った。即ち本発明は、ビスジメチルジ
チオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメー
ト(一般名:ポリカーバメート。以下、ポリカーバメー
トと記す。)を有効成分として含有することを特徴とす
るイネ種子用消毒剤(以下、本消毒剤と記す)及び、ポ
リカーバメートを含有する消毒剤をイネ種子に処理する
ことを特徴とするイネ苗の細菌病の防除方法を提供する
ものである。
【0004】
【発明の実施の形態】ポリカーバメートは、最新農薬デ
ータブック、第3版(1997年)(ソフトサイエンス
社)331頁に記載の化合物である。
ータブック、第3版(1997年)(ソフトサイエンス
社)331頁に記載の化合物である。
【0005】本消毒剤により防除することができるイネ
細菌病としては、イネの褐条病(Acidovorax avenae)、
白葉枯病(Xanthomonas oryzae)、苗立枯細菌病(Burkhol
deriaplantarii)、もみ枯細菌病菌による苗腐敗症(Burk
holderia glumae)等が挙げられる。
細菌病としては、イネの褐条病(Acidovorax avenae)、
白葉枯病(Xanthomonas oryzae)、苗立枯細菌病(Burkhol
deriaplantarii)、もみ枯細菌病菌による苗腐敗症(Burk
holderia glumae)等が挙げられる。
【0006】本消毒剤は、他の何らの成分も加えずポリ
カーバメートをそのまま用いてもよいが、通常はポリカ
ーバメートを、固体担体、液体担体、界面活性剤等と混
合し、必要により固着剤、分散剤、防腐剤、着色剤、安
定剤等の製剤用補助剤を添加して、水和剤、フロアブル
剤、ドライフロアブル剤、粉剤、エアゾール剤、マイク
ロカプセル剤等に一般的に知られた方法によって適宜製
剤化して用いられる。本消毒剤中におけるポリカーバメ
ートの含有量は、製剤形態により変わり得るが重量比
で、通常0.1〜99%、好ましくは0.2〜90%で
ある。
カーバメートをそのまま用いてもよいが、通常はポリカ
ーバメートを、固体担体、液体担体、界面活性剤等と混
合し、必要により固着剤、分散剤、防腐剤、着色剤、安
定剤等の製剤用補助剤を添加して、水和剤、フロアブル
剤、ドライフロアブル剤、粉剤、エアゾール剤、マイク
ロカプセル剤等に一般的に知られた方法によって適宜製
剤化して用いられる。本消毒剤中におけるポリカーバメ
ートの含有量は、製剤形態により変わり得るが重量比
で、通常0.1〜99%、好ましくは0.2〜90%で
ある。
【0007】固体担体としては、例えばカオリンクレ
−、アッタパルジャイトクレ−、ベントナイト、モンモ
リロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪
藻土、方解石等の鉱物質、トウモロコシ穂軸粉、クルミ
殻粉等の天然有機物、尿素等の合成有機物、炭酸カルシ
ウム、硫酸アンモニウム等の塩類、合成含水酸化珪素等
の合成無機物の微粉末あるいは粒状物等があげられ、液
体担体としては、水等があげられる。
−、アッタパルジャイトクレ−、ベントナイト、モンモ
リロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪
藻土、方解石等の鉱物質、トウモロコシ穂軸粉、クルミ
殻粉等の天然有機物、尿素等の合成有機物、炭酸カルシ
ウム、硫酸アンモニウム等の塩類、合成含水酸化珪素等
の合成無機物の微粉末あるいは粒状物等があげられ、液
体担体としては、水等があげられる。
【0008】界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸
エステル塩、アルキル(アリ−ル)スルホン酸塩、ジア
ルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
アリ−ルエ−テルリン酸エステル塩、リグニンスルホン
酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等の陰イ
オン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロ
ピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル
等の非イオン界面活性剤等があげられる。
エステル塩、アルキル(アリ−ル)スルホン酸塩、ジア
ルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
アリ−ルエ−テルリン酸エステル塩、リグニンスルホン
酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等の陰イ
オン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロ
ピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル
等の非イオン界面活性剤等があげられる。
【0009】製剤用補助剤として具体的には、固着剤ま
たは分散剤として、例えばポリビニルアルコ−ル、ポリ
ビニルピロリドン等の水溶性高分子、アラビアガム、ア
ルギン酸またはその塩、CMC(カルボキシメチルセル
ロ−ス)、ザンサンガム等の多糖類、アルミニウムマグ
ネシウムシリケート、アルミナゾル等の無機物等を挙げ
ることができ、安定剤としてPAP(酸性リン酸イソプ
ロピル)、BHT等を挙げることができる。
たは分散剤として、例えばポリビニルアルコ−ル、ポリ
ビニルピロリドン等の水溶性高分子、アラビアガム、ア
ルギン酸またはその塩、CMC(カルボキシメチルセル
ロ−ス)、ザンサンガム等の多糖類、アルミニウムマグ
ネシウムシリケート、アルミナゾル等の無機物等を挙げ
ることができ、安定剤としてPAP(酸性リン酸イソプ
ロピル)、BHT等を挙げることができる。
【0010】本消毒剤の施用法としては、本製剤が水和
剤、フロアブル剤、ドライフロアブル剤、マイクロカプ
セル等の場合は、本消毒剤を通常は水で希釈し、得られ
る希釈液を種子に散布する方法や、該希釈液中に種子を
浸漬する方法等があげられ、本消毒剤が水性懸濁剤等の
場合には、そのままでまたは水等で希釈して、前記と同
様に種子に散布する方法や種子を浸漬する方法が挙げら
れる。本消毒剤が粉剤等の場合には、通常、希釈するこ
となく本消毒剤を種子に直接粉衣処理する方法が挙げら
れる。
剤、フロアブル剤、ドライフロアブル剤、マイクロカプ
セル等の場合は、本消毒剤を通常は水で希釈し、得られ
る希釈液を種子に散布する方法や、該希釈液中に種子を
浸漬する方法等があげられ、本消毒剤が水性懸濁剤等の
場合には、そのままでまたは水等で希釈して、前記と同
様に種子に散布する方法や種子を浸漬する方法が挙げら
れる。本消毒剤が粉剤等の場合には、通常、希釈するこ
となく本消毒剤を種子に直接粉衣処理する方法が挙げら
れる。
【0011】本消毒剤の施用量は、処理の方法により変
わり得るが、種子への散布処理や粉衣処理の場合には、
イネの種子1kgあたりポリカーバメートの重量に換算
して、通常0.001〜5g、好ましくは0.01〜1
gである。本消毒剤またはその希釈液への種子の浸漬処
理における本消毒剤またはその希釈液中のポリカーバメ
ートの濃度は、通常0.001〜4重量%、好ましくは
0.005〜2重量%である。該浸漬処理における浸漬
時間は、本消毒剤またはその希釈液中のポリカーバメー
トの濃度にもよるが、通常は10分〜24時間である時
間程度である。
わり得るが、種子への散布処理や粉衣処理の場合には、
イネの種子1kgあたりポリカーバメートの重量に換算
して、通常0.001〜5g、好ましくは0.01〜1
gである。本消毒剤またはその希釈液への種子の浸漬処
理における本消毒剤またはその希釈液中のポリカーバメ
ートの濃度は、通常0.001〜4重量%、好ましくは
0.005〜2重量%である。該浸漬処理における浸漬
時間は、本消毒剤またはその希釈液中のポリカーバメー
トの濃度にもよるが、通常は10分〜24時間である時
間程度である。
【0012】本消毒剤を、他の殺菌剤、例えば5−エチ
ル−5,8−ジヒドロ−8−[1,3]ジオキソロ
[4,5−g]キノリン−7−カルボン酸(一般名:オ
キソリニック酸、以下、オキソリニック酸と記す。)と
混用または併用することで、さらに効果的にイネの苗細
菌病を防除することができる。本消毒剤をオキソリニッ
ク酸と混用または併用をする場合、本消毒剤中にオキソ
リニック酸を含有するものを施用してもよいし、オキソ
リニック酸を含有する製剤を別途調製後、本消毒剤と混
合し、該混合物を施用してもよい。また、オキソリニッ
ク酸を含有する製剤を別途調整後、本消毒剤の施用時に
該オキソリニック酸を含有する製剤を混用または併用す
ることもできる。
ル−5,8−ジヒドロ−8−[1,3]ジオキソロ
[4,5−g]キノリン−7−カルボン酸(一般名:オ
キソリニック酸、以下、オキソリニック酸と記す。)と
混用または併用することで、さらに効果的にイネの苗細
菌病を防除することができる。本消毒剤をオキソリニッ
ク酸と混用または併用をする場合、本消毒剤中にオキソ
リニック酸を含有するものを施用してもよいし、オキソ
リニック酸を含有する製剤を別途調製後、本消毒剤と混
合し、該混合物を施用してもよい。また、オキソリニッ
ク酸を含有する製剤を別途調整後、本消毒剤の施用時に
該オキソリニック酸を含有する製剤を混用または併用す
ることもできる。
【0013】本消毒剤をオキソリニック酸と混用または
併用する場合におけるオキソリニック酸の量はポリカー
バメートに対し重量比率で、通常0.1〜10、好まし
くは0.2〜5である。施用に当たっては、イネ種子へ
の散布処理、粉衣処理の場合、イネの種子1kgあたり
ポリカーバメートとオキソリニック酸との合計量で、
0.001g〜5gであることが好ましく、0.01g
〜1gであることが更に好ましく、イネ種子の浸漬処理
におけるポリカーバメートとオキソリニック酸とを合計
した処理液中の濃度は、0.001〜4重量%であるこ
とが好ましく、0.005〜2重量%であることが更に
好ましい。
併用する場合におけるオキソリニック酸の量はポリカー
バメートに対し重量比率で、通常0.1〜10、好まし
くは0.2〜5である。施用に当たっては、イネ種子へ
の散布処理、粉衣処理の場合、イネの種子1kgあたり
ポリカーバメートとオキソリニック酸との合計量で、
0.001g〜5gであることが好ましく、0.01g
〜1gであることが更に好ましく、イネ種子の浸漬処理
におけるポリカーバメートとオキソリニック酸とを合計
した処理液中の濃度は、0.001〜4重量%であるこ
とが好ましく、0.005〜2重量%であることが更に
好ましい。
【0014】
【実施例】以下、製剤例および試験例にて本発明をさら
に詳しく説明するが、本発明は以下の例のみに限定され
るものではない。尚、部は重量部を表す。 製剤例1 ポリカーバメート10部、ホワイトカーボンとポリオキ
シエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム
塩との混合物(重量割合1:1)35部及び水55部を
混合し、湿式粉砕法で微粉砕することによりフロアブル
製剤を得る。
に詳しく説明するが、本発明は以下の例のみに限定され
るものではない。尚、部は重量部を表す。 製剤例1 ポリカーバメート10部、ホワイトカーボンとポリオキ
シエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム
塩との混合物(重量割合1:1)35部及び水55部を
混合し、湿式粉砕法で微粉砕することによりフロアブル
製剤を得る。
【0015】製剤例2
ポリカーバメート20部、リグニンスルホン酸カルシウ
ム3部、ラウリル硫酸ナトリウム2部及び合成含水酸化
珪素75部をよく粉砕混合することにより水和剤を得
る。
ム3部、ラウリル硫酸ナトリウム2部及び合成含水酸化
珪素75部をよく粉砕混合することにより水和剤を得
る。
【0016】製剤例3
ポリカーバメート1部、カオリンクレ−89部及びタル
ク10部をよく粉砕混合することにより粉剤を得る。
ク10部をよく粉砕混合することにより粉剤を得る。
【0017】製剤例4
ポリカーバメート20部、オキソリニック酸20部、リ
グニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸ナトリ
ウム2部及び合成含水酸化珪素55部をよく粉砕混合す
ることにより水和剤を得る。
グニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸ナトリ
ウム2部及び合成含水酸化珪素55部をよく粉砕混合す
ることにより水和剤を得る。
【0018】製剤例5
ポリカーバメート26部、オキソリニック酸5部、リグ
ニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸ナトリウ
ム2部及び合成含水酸化珪素64部をよく粉砕混合する
ことにより水和剤を得る。
ニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸ナトリウ
ム2部及び合成含水酸化珪素64部をよく粉砕混合する
ことにより水和剤を得る。
【0019】製剤例6
ポリカーバメート2部、オキソリニック酸8部、ホワイ
トカーボンとポリオキシエチレンアルキルエーテルサル
フェートアンモニウム塩との混合物(重量割合1:1)
35部及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕する
ことによりフロアブル製剤を得る。
トカーボンとポリオキシエチレンアルキルエーテルサル
フェートアンモニウム塩との混合物(重量割合1:1)
35部及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕する
ことによりフロアブル製剤を得る。
【0020】試験例1
イネの褐条病菌を人工的に感染させたイネ種子(籾)を
作製し、健全籾に対して重量比で5%の前記人工的に感
染させた籾を混合して、試験用汚染籾を調製した。製剤
例2に準じて作製したポリカーバメートの水和剤、製剤
例5に準じて作製したポリカーバメートとオキソリニッ
ク酸の水和剤、75重量%のマンゼブを含有する市販水
和剤(商品名ジマンダイセン水和剤:ローム・アンド・
ハース・ジャパン社製)、75重量%のマンネブを含有
する市販水和剤(商品名マンネブダイセン水和剤:ロー
ム・アンド・ハース・ジャパン社製)及び80重量%の
チウラムを含有する市販水和剤(商品名三共チウラム8
0:三共製)をそれぞれ水で希釈し、表1に示す濃度に
調整し、該希釈液の0.3mlを前記試験用汚染籾10
gに対して吹き付けた。その後、該籾を通常のイネの栽
培方法に従い、浸種(18℃3日間)、催芽(30℃1
日間)、出芽(30℃3日間)を行った後、温室で14
日間栽培して、発病苗率(%)(発病苗数/(発病苗数
+健全苗数)×100)の調査を行った。結果を表1に
示す。
作製し、健全籾に対して重量比で5%の前記人工的に感
染させた籾を混合して、試験用汚染籾を調製した。製剤
例2に準じて作製したポリカーバメートの水和剤、製剤
例5に準じて作製したポリカーバメートとオキソリニッ
ク酸の水和剤、75重量%のマンゼブを含有する市販水
和剤(商品名ジマンダイセン水和剤:ローム・アンド・
ハース・ジャパン社製)、75重量%のマンネブを含有
する市販水和剤(商品名マンネブダイセン水和剤:ロー
ム・アンド・ハース・ジャパン社製)及び80重量%の
チウラムを含有する市販水和剤(商品名三共チウラム8
0:三共製)をそれぞれ水で希釈し、表1に示す濃度に
調整し、該希釈液の0.3mlを前記試験用汚染籾10
gに対して吹き付けた。その後、該籾を通常のイネの栽
培方法に従い、浸種(18℃3日間)、催芽(30℃1
日間)、出芽(30℃3日間)を行った後、温室で14
日間栽培して、発病苗率(%)(発病苗数/(発病苗数
+健全苗数)×100)の調査を行った。結果を表1に
示す。
【0021】また、ポリカーバメート、マンゼブ、マン
ネブ、チウラム及びオキソリニック酸の化学構造式を下
記する。
ネブ、チウラム及びオキソリニック酸の化学構造式を下
記する。
【0022】ポリカーバメート
【0023】マンゼブ
【0024】マンネブ
【0025】チウラム
【0026】オキソリニック酸
【0027】
【表1】
【0028】試験例2
イネのもみ枯細菌病菌を人工的に感染させたイネ種子
(籾)を作製し、健全籾に対して重量比で10%の前記
人工的に感染させた籾を混合して、試験用汚染籾を準備
した。製剤例2に準じて作成されたポリカーバメートの
水和剤、75重量%のマンゼブを含有する市販水和剤
(商品名ジマンダイセン水和剤:ローム・アンド・ハー
ス・ジャパン社製)、80重量%のチウラムを含有する
市販水和剤(商品名三共チウラム80:三共製)それぞ
れを水で表2に示す濃度に希釈した。20mlの該希釈
液中で10gの前記試験用汚染籾を、室温で10分間浸
漬処理し風乾させた。その後、該籾をイネの通常の栽培
方法に従い、浸種(18℃3日間)、催芽(30℃1日
間)、出芽(30℃3日間)を行った後、温室で14日
間栽培して、発病苗率(%)(発病苗数/(発病苗数+
健全苗数)×100)の調査を行った。結果を表2に示
す。
(籾)を作製し、健全籾に対して重量比で10%の前記
人工的に感染させた籾を混合して、試験用汚染籾を準備
した。製剤例2に準じて作成されたポリカーバメートの
水和剤、75重量%のマンゼブを含有する市販水和剤
(商品名ジマンダイセン水和剤:ローム・アンド・ハー
ス・ジャパン社製)、80重量%のチウラムを含有する
市販水和剤(商品名三共チウラム80:三共製)それぞ
れを水で表2に示す濃度に希釈した。20mlの該希釈
液中で10gの前記試験用汚染籾を、室温で10分間浸
漬処理し風乾させた。その後、該籾をイネの通常の栽培
方法に従い、浸種(18℃3日間)、催芽(30℃1日
間)、出芽(30℃3日間)を行った後、温室で14日
間栽培して、発病苗率(%)(発病苗数/(発病苗数+
健全苗数)×100)の調査を行った。結果を表2に示
す。
【0029】
【表2】
【0030】試験例3
イネの苗立枯病菌を人工的に感染させたイネ種子(籾)
を作製し、健全籾に対して重量比で10%の人工的に感
染させた籾を混合し試験用汚染籾を準備した。製剤例2
に準じて作成されたポリカーバメートの水和剤を表3に
示す濃度に水で希釈した。20mlの該希釈液中で10
gの前記試験用汚染籾を室温で10分間浸漬処理し風乾
させた。その後、該籾をイネの通常の栽培方法に従い、
浸種(18℃3日間)、催芽(30℃1日間)、出芽
(30℃3日間)を行った後、温室で14日間栽培し
て、発病苗率(%)(発病苗数/(発病苗数+健全苗
数)×100)の調査を行った。結果を表3に示す。
を作製し、健全籾に対して重量比で10%の人工的に感
染させた籾を混合し試験用汚染籾を準備した。製剤例2
に準じて作成されたポリカーバメートの水和剤を表3に
示す濃度に水で希釈した。20mlの該希釈液中で10
gの前記試験用汚染籾を室温で10分間浸漬処理し風乾
させた。その後、該籾をイネの通常の栽培方法に従い、
浸種(18℃3日間)、催芽(30℃1日間)、出芽
(30℃3日間)を行った後、温室で14日間栽培し
て、発病苗率(%)(発病苗数/(発病苗数+健全苗
数)×100)の調査を行った。結果を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】本発明の消毒剤をイネ種子に処理するこ
とにより、イネの苗細菌病を効果的に防除することがで
きる。
とにより、イネの苗細菌病を効果的に防除することがで
きる。
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A01N 47/14
CA(STN)
REGISTRY(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエ
チレンビスジチオカーバメートを有効成分として含有す
ることを特徴とするイネ種子処理用のイネ苗細菌病防除
剤。 - 【請求項2】ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエ
チレンビスジチオカーバメートを含有する消毒剤をイネ
種子に処理することを特徴とするイネ苗細菌病の防除方
法。 - 【請求項3】イネ種子への処理が、該消毒剤の該種子へ
の散布処理、液状の該消毒剤への該種子の浸漬処理また
は、粉状の該消毒剤の該種子への粉衣処理である請求項
2に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203060A JP3506131B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | イネ種子用消毒剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203060A JP3506131B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | イネ種子用消毒剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003012419A JP2003012419A (ja) | 2003-01-15 |
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農薬ハンドブック1992年版編集委員会編,農薬ハンドブック,社団法人日本植物防疫協会,1992年 7月30日,第8版(1992年版),第535頁 |
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