JP3505594B2 - 難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物

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JP3505594B2 JP05714699A JP5714699A JP3505594B2 JP 3505594 B2 JP3505594 B2 JP 3505594B2 JP 05714699 A JP05714699 A JP 05714699A JP 5714699 A JP5714699 A JP 5714699A JP 3505594 B2 JP3505594 B2 JP 3505594B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は難燃性ポリフェニレ
ンエーテル系樹脂組成物及び難燃性ポリフェニレンエー
テル系樹脂成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル系樹脂は、その
優れた機械特性、電気特性、耐熱性等の特性から自動車
部品、電器・電子製品、OA機器、事務機器及び通信機
器等の用途に使用されている。これらの用途では、内部
部品の発熱発火等の問題から樹脂の難燃化が必要とされ
ている。
【0003】ポリフェニレンエーテル系樹脂に難燃性を
付与するためには、樹脂成形前に難燃剤を添加する方法
が一般的である。難燃剤としては、無機水酸化物、有機
ハロゲン化合物、ハロゲン含有有機リン化合物、赤リ
ン、有機リン酸エステル類、ホスファゼン系化合物等が
知られている。
【0004】しかしながら、有機ハロゲン化合物、ハロ
ゲン含有有機リン化合物等のハロゲン含有化合物は、難
燃効果は優れているが、樹脂成形時に熱分解してハロゲ
ン化水素を発生し、金型の腐食や樹脂の劣化及び着色を
惹起する。加えて焼却、火災等により樹脂が燃焼する際
にはハロゲン化水素等の生物に対する有害ガスや煙、更
にはダイオキシンを発生し環境汚染を引き起こす問題点
を有している。ハロゲン含有化合物は三酸化アンチモン
を共に使用することで、難燃性が著しく向上することか
ら、一般に三酸化アンチモンを難燃助剤として使用して
いる。しかし、三酸化アンチモンは発ガン性化合物の疑
いがあることから、ハロゲン含有化合物との併用には問
題がある。
【0005】一方、ハロゲンを含まない難燃剤は、水酸
化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機水酸化
物、赤リン、有機リン酸エステル類、ホスファゼン系化
合物等である。しかし、無機水酸化物は、熱分解で生じ
る水により難燃性が発現されるため、難燃効果が低く、
そのために多量に添加しなければならないが、多量添加
することにより、樹脂本来の特性が損なわれるという欠
点がある。赤リンは難燃効果は高いが、樹脂組成物が赤
く着色する欠点を有している。有機リン酸エステル類は
比較的良好な難燃効果が得られることから広く用いられ
ており、代表的なものとしてトリフェニルホスフェート
(TPP)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェ
ート)(RDPP)等が知られている(特公昭53−4
18号公報、特開昭53−73248号公報記載)。し
かしながら、これらの有機リン酸エステル類は液体もし
くは低融点固体であるため、揮発性が高く、樹脂の耐熱
性を大きく低下させたり、混練時のブロッキングや滲み
だし(ジューシング)等の問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特公平3−73590
号公報には、ポリフェニレンエーテル系樹脂にホスファ
ゼン系化合物を配合したポリフェニレンエーテル系樹脂
組成物が記載されている。該公報では、ホスファゼン系
化合物の配合により、ポリフェニレンエーテル又はこれ
とポリスチレン系樹脂とを樹脂成分とする組成物の耐熱
性の低下が効果的に抑制されると共に、リン酸エステル
類よりも優れた難燃性付与が達成されることが開示され
ている。しかしながら、該公報に記載の技術では、ポリ
フェニレンエーテルとポリスチレン系樹脂とを樹脂成分
とする組成物において、ポリスチレン系樹脂の含有率が
高い樹脂組成物(例えばポリスチレン系樹脂の含有率が
30〜90重量%である樹脂組成物)に、優れたUL−
94に規定される難燃性試験において難燃性評価V−0
を達成する高度な難燃性難燃性を付与することはできな
い。
【0007】また、特開平7−216235号公報に
は、熱可塑性樹脂に(1)ホスファゼン系化合物並びに(2)
シアヌール酸又はイソシアヌール酸とメラミン化合物と
の塩を難燃剤として配合した難燃性樹脂組成物が記載さ
れている。該公報では、樹脂組成物はハロゲン化水素等
の揮発成分を発生せず、また高い難燃性、機械特性、耐
加水分解性を有することが記載されている。しかしなが
ら、該公報には、比較的難燃化しやすいポリフェニレン
オキシド樹脂(PPO、即ちポリフェニレンエーテル
(PPE)樹脂)を難燃化した具体的記載はあるが、難
燃化が極めて難しいとされているポリスチレン系樹脂を
配合した変性PPE樹脂を難燃化した具体的記載はな
い。本発明者が、実際にポリスチレン系樹脂の含有率の
高い変性PPE樹脂(ポリスチレン系樹脂の含有率:3
0〜90重量%)に上記難燃剤を配合した場合、燃焼中
にドリッピングが起こり、該変性PPE樹脂に充分な難
燃性(UL−94に規定される難燃性試験において難燃
性評価V−0を達成する高度な難燃性)を付与すること
は不可能であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究を行った結果、ポリフェニレンエー
テル樹脂及びポリスチレン系樹脂からなる樹脂に架橋ホ
スファゼン系難燃剤を配合することにより、該樹脂に充
分な難燃性を付与できることを見い出した。また、本発
明者は、ポリフェニレンエーテル樹脂及びポリスチレン
系樹脂からなる樹脂に架橋ホスファゼン系難燃剤及びト
リアジン骨格含有化合物を配合することにより、該樹脂
により一層高度な難燃性を付与できることを見い出し
た。
【0009】本発明によれば、(A)ポリフェニレンエ
ーテル樹脂1〜99重量部及びポリスチレン系樹脂99
〜1重量部からなる樹脂100重量部に対して、(B)
架橋ホスファゼン系難燃剤を1〜30重量部を配合した
ことを特徴とする難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂
組成物が提供される。
【0010】また、本発明によれば、(A)ポリフェニ
レンエーテル樹脂1〜99重量部及びポリスチレン系樹
脂99〜1重量部からなる樹脂100重量部に対して、
(B)架橋ホスファゼン系難燃剤を1〜30重量部を配
合した組成物に、更に(A)成分の樹脂100重量部に
対して(C)トリアジン骨格含有化合物を30重量部以
下配合した難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
が提供される。
【0011】また、本発明によれば、上記難燃性ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂組成物に、更に(D)無機質充
填剤を50重量部以下及び/又は(E)ハロゲンを含有
しない有機リン化合物を30重量部以下配合された難燃
性樹脂組成物が提供される。
【0012】更に、本発明によれば、上記各種の難燃性
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を成形して得るこ
とのできる難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂成形体
が提供される。
【0013】本発明によれば、燃焼性の高いポリスチレ
ン系樹脂の含有率の高いポリフェニレンエーテル系樹脂
であっても、ハロゲンを含まず、高融点、低揮発性で且
つ機械的特性、成形加工性等の樹脂本来の特性を低下さ
せず、混練時のブロッキングや滲みだし等の問題がな
く、燃焼中にドリッピングを起こさず、UL−94に規
定される難燃性試験において難燃性評価V−0を達成す
る高度な難燃性を備えた樹脂組成物とすることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】[樹脂成分]本発明の(A)成分
であるポリフェニレンエーテル樹脂は、例えば下記一般
【0015】
【化4】
【0016】〔式中R1、R2、R3及びR4は、同一又は
異なって、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示
す。〕で表される構造単位からなる重合体である。本発
明のポリフェニレンエーテル樹脂は、上記構造単位が1
種からなる単独重合体であってもよいし、上記構造単位
の2種以上からなる共重合体であってもよい。
【0017】このようなポリフェニレンエーテル樹脂の
具体的な例としては、例えばポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ
プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−
メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,
4−フェニレン)エーテル、2,6−ジメチルフェノー
ルと2,3,6−トリメチルフェノールの共重合体、
2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリエチル
フェノールの共重合体、2,6−ジエチルフェノールと
2,3,6−トリメチルフェノールの共重合体、2,6
−ジプロピルフェノールと2,3,6−トリメチルフェ
ノールの共重合体等が挙げられ、その中でポリ(2,6
−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が特に好ま
しい。
【0018】これらポリフェニレンエーテル樹脂は、例
えば第4版「実験化学講座」第28巻 高分子合成 第
182頁に記載の実験法に従い容易に合成され得る。
【0019】本発明の他の一つの(A)成分であるポリ
スチレン系樹脂は、例えば下記一般式
【0020】
【化5】
【0021】〔式中R5は水素原子又は炭素数1〜3の
アルキル基を示す。R6はハロゲン原子又は炭素数1〜
3のアルキル基を示す。lは0又は1〜3の整数を示
す。〕で表される構造単位をその重合体中に少なくとも
25重量%以上含有する樹脂である。
【0022】このようなポリスチレン系樹脂の具体的な
例としては、ポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン(耐
衝撃性ポリスチレン)、スチレン−ブタジエンコポリマ
ー、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリルコポリマ
ー等を挙げることができる。その中で耐衝撃性ポリスチ
レンが好適に用いられる。本発明のポリスチレン系樹脂
には、ポリブタジエン−スチレン共重合体ゴム、EPD
M等のゴム成分で変性されたゴム変性ポリスチレンが包
含される。
【0023】ポリフェニレンエーテルとポリスチレン系
樹脂の配合割合は、通常、ポリフェニレンエーテル樹脂
が1〜99重量部に対して、ポリスチレン系樹脂が99
〜1重量部である。
【0024】[架橋ホスファゼン系難燃剤]本発明の
(B)成分である架橋ホスファゼン系難燃剤としては、
例えば一般式(1)
【0025】
【化6】
【0026】〔式中mは3〜25の整数を示す。Phは
フェニル基を示す。〕で表される環状フェノキシホスフ
ァゼン及び一般式(2)
【0027】
【化7】
【0028】〔式中X1は基−N=P(OPh)3又は基
−N=P(O)OPhを示し、Y1は基−P(OPh)4
又は基−P(O)(OPh)2を示す。nは3〜100
00の整数を示す。Phは前記に同じ。〕で表される直
鎖状フェノキシホスファゼンからなる群より選ばれる少
なくとも1種のホスファゼン化合物が、o−フェニレン
基、m−フェニレン基、p−フェニレン基及び一般式
(3)
【0029】
【化8】
【0030】〔式中Aは−C(CH32−、−SO
2−、−S−又は−O−を示す。aは0又は1を示
す。〕で表されるビスフェニレン基からなる群より選ば
れる少なくとも1種の架橋基により架橋されてなる化合
物であって、(a)該架橋基はホスファゼン化合物のフ
ェニル基が脱離した2個の酸素原子間に介在し、(b)
フェニル基の含有割合が上記ホスファゼン化合物(1)
及び/又は(2)中の全フェニル基の総数を基準に50
〜99.9%であり、且つ(c)分子内にフリーの水酸
基を有していない架橋フェノキシホスファゼン化合物等
を挙げることができる。上記一般式(2)においては、
nが3〜1000の整数が好ましい。
【0031】本発明によれば、一般式(4)
【0032】
【化9】
【0033】〔式中mは前記に同じ。〕で表される環状
ジクロルホスファゼン及び一般式(5)
【0034】
【化10】
【0035】〔式中X2は基−N=PCl3又は基−N=
P(O)Clを示し、Y2は基−PCl4又は基−P
(O)Cl2を示す。nは前記に同じ。〕で表される直
鎖状ジクロルホスファゼンからなる群より選ばれる少な
くとも1種のジクロルホスファゼン化合物に、一般式
(6)
【0036】
【化11】
【0037】〔式中Mはアルカリ金属を示す。〕で表さ
れるアルカリ金属フェノラートと、一般式(7)
【0038】
【化12】
【0039】〔式中Mは前記に同じ。〕で表されるアル
カリ金属ジフェノラート及び一般式(8)
【0040】
【化13】
【0041】〔式中A、a及びMは前記に同じ。〕で表
されるアルカリ金属ジフェノラートからなる群より選ば
れる少なくとも1種のジフェノラートとの混合物を反応
させ、次いで得られる化合物に上記アルカリ金属フェノ
ラートを更に反応させることにより製造される。
【0042】即ち、本発明の架橋フェノキシホスファゼ
ン化合物は、上記一般式(4)で表される環状ジクロル
ホスファゼン及び一般式(5)で表される直鎖状ジクロ
ルホスファゼンからなる群より選ばれる少なくとも1種
のジクロルホスファゼン化合物に、一般式(6)で表さ
れるアルカリ金属フェノラートと、一般式(7)で表さ
れるアルカリ金属ジフェノラート及び一般式(8)で表
されるアルカリ金属ジフェノラートからなる群より選ば
れる少なくとも1種のジフェノラートとの混合物を反応
させ(第一工程)、次いで得られる化合物に上記アルカ
リ金属フェノラートを更に反応させる(第二工程)こと
により製造される。
【0043】本発明者の研究によれば、一般式(7)及
び一般式(8)で表されるアルカリ金属ジフェノラート
のジクロルホスファゼン化合物に対する反応性が、一般
式(6)で表されるアルカリ金属フェノラートのそれに
比べ極端に低いことが判明した。より具体的には、ジク
ロルホスファゼン化合物と一般式(6)で表されるアル
カリ金属フェノラートとを混合加熱すると、塩素原子が
フェノキシ基に置換したフェノキシホスファゼンが生成
するが、ジクロルホスファゼン化合物と一般式(7)及
び/又は一般式(8)で表されるアルカリ金属ジフェノ
ラートとを混合加熱しても置換反応は殆ど起らない。こ
れは、アルカリ金属ジフェノラートの溶媒への溶解性が
極端に低く、反応系で完全に分離することが一因になっ
ていると考えられる。
【0044】従って、例えば特開昭51−47042号
公報に記載されている方法、即ちジクロルホスファゼン
化合物にアルカリ金属フェノラートを反応させ、次いで
アルカリ金属ジフェノラートを反応させる方法では、ア
ルカリ金属フェノラートとの反応後に残存する塩素原子
をアルカリ金属ジフェノラートで完全に置換することは
非常に困難であり、仮にアルカリ金属ジフェノラートの
一方のOM基がジクロルホスファゼン化合物中の塩素原
子と反応したとしても、残った片端のOM基が他の塩素
原子と反応し難くなり、このOM基がOH基に変換さ
れ、結果として水酸基が残存したホスファゼン化合物が
生成する。
【0045】これに対し本発明によれば、ジクロルホス
ファゼン化合物にアルカリ金属フェノラートとアルカリ
金属ジフェノラートとの混合物を反応させ、次いで得ら
れる化合物に更にアルカリ金属フェノラートを反応させ
るという特定の構成を採用することにより、フリーの水
酸基を分子内に残存させることなく、アルカリ金属ジフ
ェノラートの両OM基のMが脱離して、二つの酸素原子
がジクロルホスファゼン化合物中のリン原子に結合し、
架橋された(即ち分子量が増加した)フェノキシホスフ
ァゼン化合物が製造される。
【0046】本発明の製造法において、原料の一つとし
て使用される、一般式(4)及び一般式(5)で表され
るジクロルホスファゼン化合物は、例えば、特開昭57
−87427号公報、特公昭58−19604号公報、
特公昭61−1363号公報、特公昭62−20124
号公報等に記載の公知の方法に従って製造できる。その
一例を示せば、まずクロルベンゼン中で、塩化アンモニ
ウムと五塩化リン(又は塩化アンモニウムと三塩化リン
と塩素)とを、120〜130℃程度で反応させて、脱
塩酸化することで製造できる。
【0047】一般式(6)で表されるアルカリ金属フェ
ノラートとしては、従来公知のものを広く使用でき、例
えばナトリウムフェノラート、カリウムフェノラート、
リチウムフェノラート等を挙げることができる。これら
アルカリ金属フェノラートは1種を単独で使用でき又は
2種以上を併用できる。
【0048】一般式(7)で表されるアルカリ金属ジフ
ェノラートにおいて、2つの基−OM(Mは上記に同
じ)は、オルト、メタ又はパラのいずれの位置関係にあ
ってもよい。該アルカリ金属ジフェノラートの具体例と
しては、例えば、レゾルシノール、ハイドロキノン、カ
テコール等のアルカリ金属塩を挙げることができる。こ
れらの中でも、ナトリウム塩及びリチウム塩が好まし
い。該アルカリ金属ジフェノラートは、1種を単独で使
用でき又は2種以上を併用できる。
【0049】一般式(8)で表されるアルカリ金属ジフ
ェノラートとしては、例えば、4,4’−イソプロピリ
デンジフェノール(ビスフェノール−A)、4,4’−
スルホニルジフェノール(ビスフェノール−S)、4,
4’−チオジフェノール、4,4’−オキシジフェノー
ル、4,4’−ジフェノール等のアルカリ金属塩等を挙
げることができる。これらの中でも、ナトリウム塩及び
リチウム塩が好ましい。該アルカリ金属ジフェノラート
は、1種を単独で使用でき又は2種以上を併用できる。
【0050】本発明では、一般式(7)で表されるアル
カリ金属ジフェノラート及び一般式(8)で表されるア
ルカリ金属ジフェノラートをそれぞれ単独で使用しても
よいし、これらを混合して使用してもよい。
【0051】本発明の製造法の第一工程においては、ジ
クロルホスファゼン化合物中の塩素原子がアルカリ金属
フェノラート及びアルカリ金属ジフェノラートとの反応
により全て消費されないように、即ちジクロルホスファ
ゼン化合物中の塩素原子がアルカリ金属フェノラート及
びアルカリ金属ジフェノラートとの反応によっても尚残
存しているように、アルカリ金属フェノラート及びアル
カリ金属ジフェノラートの使用量を調節することが望ま
しい。これにより、アルカリ金属ジフェノラートの両−
OM基(Mは前記に同じ)がジクロルホスファゼン化合
物のリン原子に結合する。第一工程では、アルカリ金属
フェノラート及びアルカリ金属ジフェノラートの使用量
は、ジクロルホスファゼン化合物の塩素量を基準にし
て、両フェノラートの合計量で通常0.05〜0.9当
量程度、好ましくは0.1〜0.8当量程度とすればよ
い。
【0052】本発明の製造法の第二工程においては、上
記第一工程で生成する化合物中の塩素原子及びフリーの
水酸基が全てアルカリ金属フェノラートとの反応によっ
て全て消費されるように、アルカリ金属フェノラートの
使用量を調節することが望ましい。本発明では、アルカ
リ金属フェノラートの使用量は、ジクロルホスファゼン
化合物の塩素量を基準にして、通常1〜1.5当量程
度、好ましくは1〜1.2当量程度とすればよい。
【0053】本発明では、アルカリ金属フェノラート
(第一工程及び第二工程で用いる合計量)とアルカリ金
属ジフェノラートとの使用割合(アルカリ金属ジフェノ
ラート/アルカリ金属フェノラート、モル比)は、通常
1/2000〜1/4程度、好ましくは1/20〜1/
6とすればよい。
【0054】第一工程及び第二工程の反応は、各々通常
室温〜150℃程度、好ましくは80〜140℃程度の
温度下に行われ、通常1〜12時間程度、好ましくは3
〜7時間程度で終了する。第一工程及び第二工程の反応
は、いずれも、通常ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、モノクロルベンゼン、ジクロルベン
ゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素等の有機溶媒中にて
行われる。
【0055】上記反応により製造される本発明の架橋フ
ェノキシホスファゼン化合物は、例えば、洗浄、濾過、
乾燥等の通常の単離方法に従い、反応混合物から容易に
単離、精製できる。
【0056】本発明の架橋フェノキシホスファゼン化合
物は、分解温度が250〜350℃の範囲内にある。
【0057】また、本発明の架橋フェノキシホスファゼ
ン化合物中のフェニル基の含有割合は、一般式(1)の
環状フェノキシホスファゼン及び/又は一般式(2)の
直鎖状フェノキシホスファゼン中の全フェニル基の総数
を基準に50〜99.9%であり、好ましくは70〜9
0%である。
【0058】尚、一般式(2)における末端基X1及び
1は反応条件等により変化し、通常の反応条件で、例
えば非水の系で温和な反応を行った場合には、X1が−
N=P(OPh)3、Y1が−P(OPh)4の構造とな
り、水分もしくはアルカリ金属水酸化物が反応系内に存
在するような反応条件で又は転移反応が生じるような過
酷な反応条件で反応を行った場合には、X1が−N=P
(OPh)3、Y1が−P(OPh)4の構造の他に、X1
が−N=P(O)OPh、Y1が−P(O)(OPh)2
の構造のものが混在する状態となる。
【0059】本発明の架橋フェノキシホスファゼン化合
物は、難燃剤として有用である。
【0060】本発明の架橋フェノキシホスファゼン化合
物からなる難燃剤は、ハロゲンを含まず、従って樹脂成
型時に熱分解してハロゲン化水素を発生し金型の腐食や
樹脂の劣化及び着色を惹起することはなく、また火災等
により樹脂が燃焼する際にはハロゲン化水素等の生物に
対する有害ガスや煙を発生することはない。また本発明
の架橋フェノキシホスファゼン化合物は、揮発性が低
く、樹脂の成形温度を低下させることはなく、また混練
時のブロッキングや滲みだし(ジューシング)、燃焼時
のドリッピング等の問題が生じることはない。
【0061】更に、本発明の架橋フェノキシホスファゼ
ン化合物からなる難燃剤は、樹脂の分子量を低下させる
ことがなく、難燃剤の配合によって耐衝撃性等の機械的
特性、耐熱性、成形加工性等の樹脂本来の特性を低下さ
せることが少ない。
【0062】[トリアジン骨格含有化合物]本発明の
(C)成分であるトリアジン骨格含有化合物は、ホスフ
ァゼン系難燃剤と共に使用し、難燃性をより一層向上さ
せるための成分(難燃助剤)である。
【0063】本発明において、トリアジン骨格含有化合
物としては、分子内にトリアジン骨格を含有している化
合物である限り、従来公知のものを広く使用できる。ト
リアジン骨格含有化合物の具体例としては、例えばメラ
ミン(下記式(9))、メラム(下記式(10))、メレム
(下記式(11))、メロン(メレム3分子から3分子の脱
アンモニアによる生成物)、メラミン・シアヌレート
(下記式(12))、リン酸メラミン(下記式(13))、サク
シノグアナミン(下記式(14))、メラミン樹脂(下記式
(15))等を挙げることができるが、耐揮発性、分散性の
観点から特にメラミン・シアヌレートが好ましい。
【0064】
【化14】
【0065】[難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組
成物]本発明の難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組
成物中に配合される(B)成分の架橋ホスファゼン系難
燃剤の配合量は、(A)成分であるポリフェニレンエー
テル樹脂1〜99重量部及びポリスチレン系樹脂99〜
1重量部からなる樹脂100重量部に対して1〜30重
量部である。
【0066】また、本発明の難燃性ポリフェニレンエー
テル系樹脂組成物中に配合される(C)成分のトリアジ
ン骨格含有化合物の配合量は、(A)成分であるポリフ
ェニレンエーテル樹脂1〜99重量部及びポリスチレン
系樹脂99〜1重量部からなる樹脂100重量部に対し
て30重量部以下である。即ち、(C)成分のトリアジ
ン骨格含有化合物が更に配合された本発明の難燃性ポリ
フェニレンエーテル系樹脂組成物は、(A)成分である
ポリフェニレンエーテル樹脂1〜99重量部及びポリス
チレン系樹脂99〜1重量部からなる樹脂100重量
部、(B)成分の架橋ホスファゼン系難燃剤1〜30重
量部並びに(C)成分のトリアジン骨格含有化合物30
重量部以下、好ましくは0.1〜30重量部からなって
いる。
【0067】本発明の難燃性ポリフェニレンエーテル系
樹脂組成物の特に好ましい組成は、(A)成分であるポ
リフェニレンエーテル樹脂1〜70重量部及びポリスチ
レン系樹脂99〜30重量部からなる樹脂100重量
部、(B)成分の架橋ホスファゼン系難燃剤1〜30重
量部並びに(C)成分のトリアジン骨格含有化合物30
重量部以下、好ましくは0.1〜30重量部である。
【0068】[無機質充填剤]本発明の難燃性ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂組成物には、樹脂の機械的物性を
向上させるため及び/又はドリッピング防止性をより一
層向上させるために、無機質充填剤を配合することがで
きる。
【0069】無機質充填剤としては従来公知の樹脂充填
剤を広く使用でき、例えば、マイカ、カオリン、タル
ク、シリカ、クレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭
酸カルシウム、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、酸化
チタン、硝子ビーズ、硝子バルーン、硝子フレーク、ガ
ラス繊維、繊維状チタン酸アルカリ金属(チタン酸カリ
ウム繊維等)、繊維状ホウ酸遷移金属塩(ホウ酸アルミ
ニウム繊維等)、繊維状ホウ酸アルカリ土類金属塩(ホ
ウ酸マグネシウム繊維等)、酸化亜鉛ウィスカー、酸化
チタンウィスカー、酸化マグネシウムウィスカー、石膏
ウィスカー、珪酸アルミニウム(鉱物名ムライト)ウィ
スカー、珪酸カルシウム(鉱物名ワラストナイト)ウィ
スカー、炭化珪素ウィスカー、炭化チタンウィスカー、
窒化珪素ウィスカー、窒化チタンウィスカー、炭素繊
維、アルミナ繊維、アルミナ−シリカ繊維、ジルコニア
繊維、石英繊維等を挙げることができる。
【0070】これら無機質充填剤の中でも、繊維状チタ
ン酸アルカリ金属、繊維状ホウ酸遷移金属塩、繊維状ホ
ウ酸アルカリ土類金属塩、酸化亜鉛ウィスカー、酸化チ
タンウィスカー、酸化マグネシウムウィスカー、珪酸ア
ルミニウムウィスカー、珪酸カルシウムウィスカー、炭
化珪素ウィスカー、炭化チタンウィスカー、窒化珪素ウ
ィスカー、窒化チタンウィスカー等の繊維状物やマイカ
等の形状異方性を有するものが好ましく、繊維状チタン
酸アルカリ金属、繊維状ホウ酸遷移金属塩、繊維状ホウ
酸アルカリ土類金属塩、酸化チタンウィスカー、珪酸カ
ルシウムウィスカー等が特に好ましい。
【0071】これらの無機質充填剤は、1種を単独で使
用でき、又は2種以上を併用できる。
【0072】これらの無機充填剤の中でも、ウィスカー
類やマイカ等の形状異方性を有するものを好ましく使用
できる。
【0073】ポリフェニレンエーテル系樹脂に対する無
機質充填剤の配合割合としては、特に限定されるもので
はないが、機械的物性の向上と難燃性能の向上のバラン
スを考慮すると、通常ポリフェニレンエーテル系樹脂1
00重量部当たり50重量部以下、好ましくは1〜50
重量部とするのがよい。
【0074】[ハロゲンを含有しない有機リン化合物]
本発明の難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物に
は、その難燃性をより一層向上させるために、ハロゲン
を含有しない有機リン化合物(以下「ハロゲンフリー有
機リン化合物」という)を配合することもできる。
【0075】従来、ハロゲンフリー有機リン化合物が樹
脂等のマトリックスの難燃性を向上させることは公知で
ある。しかしながら、本発明者は、本発明において使用
する架橋ホスファゼン系難燃剤とハロゲンフリー有機リ
ン化合物とを併用した場合には、相乗効果が発現され、
難燃効果が著しく高められることを見い出した。
【0076】ハロゲンフリー有機リン化合物としては、
従来公知のものを広く使用できる。例えば特公平6−1
9003号公報、特開平2−115262号公報、特開
平5−1079号公報、特開平6−322277号公
報、米国特許第5122556号明細書等に記載のもの
を挙げることができる。
【0077】より具体的には、例えばトリメチルホスフ
ェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェ
ート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフ
ェート、トリクレジルホスフェート、トリキシリルホス
フェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシリル
ジフェニルホスフェート、トリルジキシリルホスフェー
ト、トリス(ノリルフェニル)ホスフェート、(2−エ
チルヘキシル)ジフェニルホスフェート等のリン酸エス
テル、レゾルシノールジフェニルホスフェート、ハイド
ロキノンジフェニルホスフェート等の水酸基含有リン酸
エステル、1,3−フェニレンビス(2, 6−ジキシレ
ニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジフェニル
ホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジフェニルホス
フェート)、ビスフェノール−Aビス(ジフェニルホス
フェート)、ビスフェノール−Sビス(ジフェニルホス
フェート)、レゾルシノールビス(ジキシリルホスフェ
ート)、ハイドロキノンビス(ジキシリルホスフェー
ト)、ビスフェノール−Aビス(ジトリルホスフェー
ト)、ビフェノール−Aビス(ジキシリルホスフェー
ト)、ビスフェノール−Sビス(ジキシリルホスフェー
ト)等の縮合リン酸エステル化合物、トリラウリルホス
フィン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィンオキシド、トリトリルホス
フィンオキシド等のホスフィン又はホスフィンオキシド
化合物等を挙げることができる。
【0078】これらハロゲンフリー有機リン化合物の中
でも、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフ
ェート、トリキシリルホスフェート、1,3−フェニレ
ンビス(2, 6−ジキシレニルホスフェート)、レゾル
シノールビス(ジフェニルホスフェート)、ハイドロキ
ノンビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノール
−Aビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノール
ビス(ジキシリルホスフェート)、ハイドロキノンビス
(ジキシリルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス
(ジトリルホスフェート)等の縮合リン酸エステル化合
物、トリフェニルホスフィンオキシド、トリトリルホス
フィンオキシド等のホスフィンオキシド化合物等が好ま
しく、特にトリフェニルホスフェート、1,3−フェニ
レンビス(2, 6−ジキシレニルホスフェート)、レゾ
ルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシ
ノールビス(ジキシリルホスフェート)、トリフェニル
ホスフィンオキシド等が好ましい。
【0079】ハロゲンフリー有機リン化合物は、1種を
単独で使用でき又は2種以上を併用できる。
【0080】ポリフェニレンエーテル系樹脂に対するハ
ロゲンフリー有機リン化合物の配合割合としては、特に
限定されるものではないが、機械的物性の向上と難燃性
能の向上のバランスを考慮すると、通常ポリフェニレン
エーテル系樹脂100重量部当たり50重量部以下、好
ましくは30重量部以下、より好ましくは1〜30重量
部とするのがよい。
【0081】[各種添加剤]本発明の難燃性ポリフェニ
レンエーテル系樹脂組成物は、塩素、臭素等のハロゲン
を含有する化合物を難燃化成分として使用せずに、優れ
た難燃効果を発現する樹脂組成物であるが、通常用いら
れる公知の難燃化のための添加剤を、その優れた効果を
損なわない範囲で適宜組合せて添加することもできる。
【0082】難燃化のための添加剤は、通常、難燃化効
果を発現するものであれば特に制限はなく、酸化亜鉛、
酸化スズ、酸化鉄、酸化モリブデン、酸化銅、二酸化マ
ンガン等の金属酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化ジルコニウム、シュウ酸処理した水
酸化アルミニウム、ニッケル化合物で処理した水酸化マ
グネシウム等の金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸バリウム、アルキルスルホン酸ナトリウ
ム等のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、塩素化
パラフィン、パークロロシクロペンタデカン、テトラブ
ロモビスフェノール−A、エポキシ樹脂、ビス(トリブ
ロモフェノキシ)エタン、ビス(テトラブロムフタルイ
ミノ)エタン等の有機塩素化合物又は有機臭素化合物、
三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモ
ン、アンチモン酸ナトリウム等のアンチモン化合物、赤
リン、ハロゲン含有リン酸エステル化合物、ハロゲン含
有縮合リン酸エステル化合物又はホスホン酸エステル化
合物、スルファミン酸グアニジン、硫酸アンモニウム、
リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、アルキ
ルアミンリン酸塩等の窒素含有化合物、硼酸亜鉛、メタ
硼酸バリウム、硼酸アンモニウム等の硼素化合物、シリ
コーンポリマー、シリカ等の珪素化合物、熱膨脹性のグ
ラファイト等を挙げることができる。
【0083】これらの難燃化のための添加剤は、1種を
単独で使用でき、又は2種以上を併用できる。
【0084】更に、本発明難燃性ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂組成物には、その優れた特性を損なわない範囲
で、従来から公知の各種樹脂添加剤を適宜組合せて配合
することができる。樹脂添加剤としては、例えば、上記
以外の難燃剤、ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)
等のドリップ防止剤(滴下防止剤)、紫外線吸収剤、光
安定剤、酸化防止剤、遮光剤、金属不活性剤、消光剤、
耐熱安定剤、潤滑剤、離型剤、着色剤、帯電防止剤、老
化防止剤、可塑剤、衝撃強度改良剤、相溶化剤等を挙げ
ることができる。また、防曇性、防黴性、抗菌性、或い
はその他の機能性を付与する目的で、従来公知の各種添
加剤を更に配合してもよい。
【0085】[本発明難燃性樹脂組成物の製造]本発明
の難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、ポリ
フェニレンエーテル系樹脂に上記架橋ホスファゼン系難
燃剤及び必要に応じてトリアジン骨格含有化合物、無機
質充填剤、ハロゲンフリー有機リン化合物、難燃化のた
めの各種添加剤、その他の添加剤の所定量又は適量を秤
量して添加し、公知の方法で混合、混練することにより
得ることができる。例えば、粉末、ビーズ、フレーク又
はペレット状の各成分の混合物を、1軸押出機、2軸押
出機等の押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、
2本ロール等の混練機等を用いて混練することにより本
発明の樹脂組成物を得ることができる。また、液体を配
合する必要のある場合には、公知の液体注入装置を用
い、上記の押出機又は混練機等で混練することができ
る。
【0086】[本発明難燃性樹脂成形体]本発明の難燃
性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を成形すること
により、難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂成形体を
得ることができる。例えば、プレス成形、射出成形、押
出成形等の従来公知の成形手段より、樹脂板、シート、
フィルム、異形品等の種々の形状の押出成形品を製造で
きることは勿論であり、また共押出混練機等を用いて、
二層乃至三層構造の樹脂板を製造することも可能であ
る。
【0087】このようにして得られる本発明の難燃性ポ
リフェニレンエーテル系樹脂組成物及び難燃性ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂成形体は、電気・電子・通信、農
林水産、鉱業、建設、食品、繊維、衣類、医療、石炭、
石油、ゴム、皮革、自動車、精密機器、木材、家具、印
刷、楽器等の幅広い産業分野に使用できる。
【0088】より具体的には、本発明の難燃性ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂組成物及び難燃性ポリフェニレン
エーテル系樹脂成形体は、プリンター、パソコン、ワー
プロ、キーボード、PDA(小型情報端末機)、電話
機、ファクシミリ、複写機、ECR(電子式金銭登録
機)、電卓、電子手帳、電子辞書、カード、ホルダー、
文具等の事務・OA機器、 洗濯機、冷蔵庫、掃除機、
電子レンジ、照明器具、ゲーム機、アイロン、炬燵等の
家電機器、TV、VTR、ビデオカメラ、ラジカセ、テ
ープレコーダー、ミニディスク、CDプレイヤー、スピ
ーカー、液晶ディスプレイ等のAV機器、コネクター、
リレー、コンデンサー、スイッチ、プリント基板、コイ
ルボビン、半導体封止材料、電線、ケーブル、トラン
ス、偏向ヨーク、分電盤、時計等の電気・電子部品及び
通信機器、自動車、車両、船舶、航空機等の部品及び建
築用材料等の用途に使用される。
【0089】
【実施例】以下に合成例、実施例、比較例及び参考例を
挙げ、本発明を更に詳しく説明する。以下において、
「部」及び「%」とあるのは、それぞれ「重量部」及び
「重量%」を意味する。また、「−Ph」及び「−Ph
−」とあるのは、それぞれ「フェニル基」及び「フェニ
レン基」を意味する。更に、実施例等中の各種評価は、
次のようにして測定した値である。
【0090】1.熱変形温度:ASTM D−648に
準じ、荷重18.6kgf/cm2で測定し、耐熱性の
指標とした。
【0091】2.難燃性:UL−94の試験法(Test f
or Flammability of Plastic Materials for Parts in
Devices and Appliances UL94,Fourth Edition)に基づ
き、厚さ1/16インチ、長さ5インチ、幅0.5イン
チの試験片を用い評価試験を実施した。評価基準を以下
に示す。 V−0:下記(A)〜(E)の条件を全て満たす。 (A)1セット5個のどの試験片も接炎後のフレイミン
グ(炎をあげて燃え続ける)は10秒以下。 (B)1セット5個の試験片に2回づつ、合計10回の
接炎後のフレイミング合計は50秒以内。 (C)1セット5個のどの試験片もクランプまでフレイ
ミングしない。 (D)1セット5個のどの試験片も305mm下の綿を
発火するフレイミング粒を滴下しない。 (E)1セット5個のどの試験片も2回目の接炎後、グ
ローイング(炎をあげて燃えないが、赤熱した火種とし
て残る)は30秒以内。 V−1:下記(A)〜(E)の条件を全て満たす。 (A)1セット5個のどの試験片も接炎後のフレイミン
グは30秒以内。 (B)1セット5個の試験片に2回づつ、合計10回の
接炎後のフレイミング合計は250秒以内。 (C)及び(D)はV−0に同じ。 (E)1セット5個のどの試験片も2回目の接炎後、グ
ローイングは60秒以内。 V−2:下記(A)〜(E)の条件を全て満たす。 (A)(B)(C)及び(E)はV−1に同じ。 (D)1セット5個の試験片のうち一つ以上が305m
m下の綿を発火するフレイミング粒を滴下する。 NG:V−2の条件に一つでも達しない。
【0092】3.成型時の揮発ガス及び変色:目視によ
って確認した。
【0093】ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン系
樹脂、ハロゲンフリー有機リン化合物及び無機質充填剤
は以下のものを用いた。 ポリフェニレンエーテル(PPE):ポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)、極限粘度
[η]0.56dl/g。 耐衝撃性ポリスチレン(HIPS):(商品名:HIP
S H550、日本ポリスチレン(株)製) ポリスチレン(GPPS):(商品名:GPPS G6
90N、日本ポリスチレン(株)製) 芳香族リン酸エステル:(トリフェニルホスフェート
(TPP)、和光純薬(株)製) 芳香族縮合リン酸エステル:1,3−フェニレンビス
(2, 6−ジキシレニルホスフェート)(商品名PX−
200、大八化学工業(株)製) 無機質充填剤:チタン酸カリウム繊維(商品名:ティス
モ N、大塚化学(株)製) ワラストナイト(商品名:バイスタルW、大塚化学
(株)製)。
【0094】合成例1(p−フェニレン基による架橋構
造を有するフェノキシホスファゼン化合物の合成) フェノール103.5g(1.1モル)、水酸化ナトリ
ウム44.0g(1.1モル)、水50g及びトルエン
500mlの混合物を加熱還流し、水のみを系外に取り
除くことにより、ナトリウムフェノラートのトルエン溶
液を調製した。
【0095】前記反応と並行し、2リットル四ツ口フラ
スコにハイドロキノン16.5g(0.15モル)、フ
ェノール94.1g(1.0モル)、水酸化リチウム3
1.1g(1.3モル)、水52g及びトルエン600
mlを入れ、加熱還流し、水のみを系外に取り除くこと
により、ハイドロキノンとフェノールのリチウム塩のト
ルエン溶液を調製した。このトルエン溶液に、ジクロル
ホスファゼンオリゴマー(3量体62%、4量体12
%、5量体及び6量体11%、7量体3%、8量体以上
12%の混合体)1.0ユニットモル(115.9g)
を含む20%クロルベンゼン溶液580gを、撹拌下3
0℃以下で滴下した後、110℃で3時間撹拌反応し
た。次に、先に調製したナトリウムフェノラートのトル
エン溶液を撹拌下で添加した後、110℃で4時間反応
を継続した。
【0096】反応終了後、反応混合物を3%水酸化ナト
リウム水溶液1.0リットルで3回洗浄し、次に、水
1.0リットルで3回洗浄した後、有機層を減圧下で濃
縮した。得られた生成物を80℃、3mmHg以下で1
1時間加熱真空乾燥し、架橋フェノキシホスファゼンの
微黄色粉末211gを得た。
【0097】上記で得られた架橋フェノキシホスファゼ
ンは、加水分解塩素0.04%、重量平均分子量(M
w)1100(ポリスチレン換算、GPC分析)、リン
含有率及びCHN元素分析値による組成は、ほぼ[N=
P(−O−p−Ph−O−)0. 15(−O−Ph)1.7
であることが判明した。
【0098】TG/DTA分析(熱重量分析)では明確
な融点は示さず、分解開始温度は306℃、5%重量減
少温度は311℃であった。
【0099】また、アセチル化法によって残存水酸基の
定量を行った結果、検出限界(サンプル1g当たりの水
酸基当量として:1×10-6当量/g)以下であった。
尚、検出限界は以下の合成例においても同数値である。
【0100】合成例2(2,2−ビス(p−オキシフェ
ニル)イソプロピリデン基による架橋構造を有するフェ
ノキシホスファゼン化合物の合成) フェノール65.9g(0.7モル)及びトルエン50
0mlを1リットル四ツ口フラスコに入れ、撹拌下、内
部の液温を25℃に保ちつつ、金属ナトリウム0.65
グラム原子14.9gを細かく裁断して投入した。投入
終了後77〜113℃で金属ナトリウムが完全に消失す
るまで8時間撹拌を続け、ナトリウムフェノラート溶液
を調製した。
【0101】前記反応と並行し、ビスフェノール−A
57.1g(0.25モル)、フェノール103.5g
(1.1モル)及びテトラヒドロフラン(THF)80
0mlを3リットル四ツ口フラスコに入れ、撹拌下、内
部の液温を25℃以下に保ちつつ、金属リチウム1.6
グラム原子11.1gを細かく裁断して投入した。投入
終了後、61〜68℃で金属リチウムが完全に消失する
まで、8時間撹拌を続けた。このスラリー溶液にジクロ
ルホスファゼンオリゴマー(濃度:37%、クロルベン
ゼン溶液313g、組成:3量体75%、4量体17
%、5及び6量体6%、7量体1%、8量体以上1%の
混合体)1.0ユニットモル(115.9g)を撹拌
下、内部の液温を20℃以下に保ちつつ、1時間かけて
滴下した後、80℃で2時間反応した。次いで撹拌下、
内部の液温を20℃に保ちつつ、別途調製したナトリウ
ムフェノラート溶液を1時間かけて添加した後、80℃
で5時間反応をした。
【0102】反応終了後、反応混合物を濃縮しTHFを
除き、新たにトルエン1リットルを添加した。このトル
エン溶液を2%NaOH 1リットルで3回洗浄、次
に、水1.0リットルで3回洗浄した後、有機層を減圧
下で濃縮した。得られた生成物を80℃、3mmHg以
下で11時間加熱真空乾燥し、架橋フェノキシホスファ
ゼンの白色粉末229gを得た。
【0103】上記で得られた架橋フェノキシホスファゼ
ンは、加水分解塩素0.07%、重量平均分子量(M
w)1130(ポリスチレン換算、GPC分析)、リン
含有率及びCHN元素分析値よる組成は[N=P(−O
−Ph−C(CH32−Ph−O−)0.25(−O−P
h)1.50]であった。
【0104】TG/DTA分析では明確な融点は示さ
ず、分解開始温度は308℃、5%重量減少温度は31
3℃であった。また残存水酸基量は検出限界以下であっ
た(アセチル化法)。
【0105】合成例3(メタフェニレン基による架橋構
造を有するフェノキシホスファゼン化合物の合成) ハイドロキノンに代えてレゾルシノールを用い、合成例
1と同様に反応と処理を行い、架橋フェノキシホスファ
ゼンの白色粉末209gを得た。
【0106】上記で得られた架橋フェノキシホスファゼ
ンは、加水分解塩素0.08%、重量平均分子量(M
w)1080(ポリスチレン換算、GPC分析)、リン
含有率及びCHN元素分析値よる組成は、[N=P(−
O−m−Ph−O−)0.15(−O−Ph)1.7]であっ
た。
【0107】TG/DTA分析では明確な融点は示さ
ず、分解開始温度は304℃、5%重量減少温度は31
1℃であった。また、残存水酸基量は検出限界以下であ
った(アセチル化法)。
【0108】合成例4(4,4’−スルホニルジフェニ
レン基(ビスフェノール−S残基)による架橋構造を有
するフェノキシホスファゼンの合成) フェノール103.5g(1.1モル)及びTHF 5
00mlを1リットル四ツ口フラスコに入れ、撹拌下、
内部の液温を25℃に保ちつつ、金属ナトリウム1.1
グラム原子25.3gを細かく裁断して投入した。投入
終了後65〜72℃で金属ナトリウムが完全に消失する
まで5時間撹拌を続けた。
【0109】前記反応と並行し、1リットル四つ口フラ
スコで、フェノール94.1g(1.0モル)とビスフ
ェノール−S 6.26g(0.025モル)をTHF
500mlに溶解し、25℃以下で金属ナトリウム
1.05グラム原子の砕片24.1gを投入し、投入終
了後1時間かけて61℃まで昇温、61〜68℃で6時
間撹拌を続け、ナトリウムフェノラート混合溶液を調製
した。この溶液をジクロルホスファゼンオリゴマー(3
量体62%、4量体12%、5量体及び6量体11%、
7量体3%、8量体以上12%の混合体)1.0ユニッ
トモル(115.9g)を含む20%クロルベンゼン溶
液580gに、25℃以下の冷却・撹拌下で滴下後、7
1〜73℃で5時間撹拌反応した。次に、先に調製した
ナトリウムフェノラート溶液を滴下した後、71〜73
℃で3時間反応を継続し、ナトリウムフェノラートを調
製した。
【0110】反応終了後、反応混合物を濃縮し、クロル
ベンゼン500mlに再溶解した後、5%NaOH水洗
浄を3回、5%硫酸洗浄、5%重曹水洗浄、水洗3回を
行い、濃縮乾固し、架橋フェノキシホスファゼンの淡黄
色のワックス状物216gを得た。
【0111】上記で得られた架橋フェノキシホスファゼ
ンは、加水分解塩素0.05%、重量平均分子量(M
w)1030(ポリスチレン換算)であり、燐含有率及
びCHN元素分析値により組成はほぼ[N=P(−O−
Ph−SO2−Ph−O−)0.0 25(−O−Ph)1.95
と決定した。 TG/DTA分析;融解温度Tm:103℃、分解開始
温度:321℃、5%重量減少温度:332℃ 残存水酸基量:検出限界以下(アセチル化法)。
【0112】合成例5(4,4’−スルホニルジフェニ
レン基(ビスフェノール−S残基)による架橋構造を有
するフェノキシホスファゼンの合成) フェノール37.6g(0.4モル)及び金属ナトリウ
ム0.4グラム原子9.2gを用い、合成例4と同様に
して、ナトリウムフェノラートを調製した。
【0113】また、フェノール160.0g(1.70
モル)、ビスフェノール−S 12.5g(0.05モ
ル)及び金属ナトリウム1.8グラム原子(41.4
g)を用い、合成例4と同様にしてナトリウムフェノラ
ートとナトリウムジフェノラートとの混合物を調製し
た。この混合物を、ジクロルホスファゼンオリゴマー
(3量体62%、4量体12%、5量体及び6量体11
%、7量体3%、8量体以上12%の混合体)1.0ユ
ニットモル(115.9g)を含む20%クロルベンゼ
ン溶液580gに、25℃以下の冷却・撹拌下で滴下
し、以下合成例4と同様に操作し、架橋フェノキシホス
ファゼンの淡黄色ワックス状物218gを得、分析の結
果以下の化合物であることを確認した。 [N=P(−O−Ph−SO2−Ph−O−)0.05(−
O−Ph)1.90] 残存塩素:0.01%以下 重量平均分子量Mw:1080(ポリスチレン換算) TG/DTA分析;融解温度Tm:103℃、分解開始
温度:320℃、5%重量減少温度:334℃ 残存水酸基量:検出限界以下。
【0114】合成例6(4,4’−スルホニルジフェニ
レン基(ビスフェノール−S残基)による架橋構造を有
するフェノキシホスファゼンの合成) フェノール37.6g(0.4モル)及び金属ナトリウ
ム0.4グラム原子9.2gを用い、合成例4と同様に
して、ナトリウムフェノラートを調製した。
【0115】また、フェノール141.2g(1.50
モル)、ビスフェノール−S 37.5g(0.15モ
ル)及び金属ナトリウム1.8グラム原子41.4gを
用い、合成例4と同様にしてナトリウムフェノラートと
ナトリウムジフェノラートとの混合物を調製した。この
混合物を、ジクロルホスファゼンオリゴマー(3量体6
2%、4量体12%、5量体及び6量体11%、7量体
3%、8量体以上12%の混合体)1.0ユニットモル
(115.9g)を含む20%クロルベンゼン溶液58
0gに、25℃以下の冷却・撹拌下で滴下し、以下合成
例4と同様に操作し、架橋フェノキシホスファゼンの淡
黄色ワックス状物217gを得、分析の結果以下の化合
物であることを確認した。 [N=P(−O−Ph−SO2−Ph−O−)0.15(−
O−Ph)1.70] 残存塩素:0.03% 重量平均分子量Mw:1150(ポリスチレン換算) TG/DTA分析;融解温度Tm:検出不可、分解開始
温度:318℃、5%重量減少温度:335℃ 残存水酸基量(アセチル化法):検出限界以下。
【0116】合成例7(4,4’−オキシジフェニレン
基による架橋構造を有するフェノキシホスファゼンの合
成) フェノール94.1g(1.0モル)及び金属ナトリウ
ム1.0グラム原子23.0gを用い、合成例4と同様
にして、ナトリウムフェノラートを調製した。
【0117】また、フェノール94.1g(1.0モ
ル)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル20.
2g(0.10モル)及び金属ナトリウム1.2グラム
原子27.6gを用い、合成例4と同様にしてナトリウ
ムフェノラートとナトリウムジフェノラートとの混合物
を調製した。この混合物を、ジクロルホスファゼンオリ
ゴマー(3量体62%、4量体12%、5量体及び6量
体11%、7量体3%、8量体以上12%の混合体)
1.0ユニットモル(115.9g)を含む20%クロ
ルベンゼン溶液580gに、25℃以下の冷却・撹拌下
で滴下し、以下合成例4と同様に操作し、架橋フェノキ
シホスファゼンの淡黄色ワックス状物211gを得、分
析の結果以下の化合物であることを確認した。
【0118】[N=P(−O−Ph−O−Ph−O−)
0.1(−O−Ph)1.8] 残存塩素:0.01%以下 重量平均分子量Mw:1100(ポリスチレン換算) TG/DTA分析;融解温度Tm:検出不可、分解開始
温度:321℃、5%重量減少温度:328℃ 残存水酸基量(アセチル化法):検出限界以下。
【0119】合成例8(4,4’−オキシジフェニレン
基による架橋構造を有するフェノキシホスファゼンの合
成) フェノール94.1g(1.0モル)及び金属ナトリウ
ム1.2グラム原子27.6gを用い、合成例4と同様
にして、ナトリウムフェノラートを調製した。
【0120】また、フェノール94.1g(1.0モ
ル)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル40.
4g(0.20モル)及び金属ナトリウム1.2グラム
原子27.6gを用い、合成例4と同様にしてナトリウ
ムフェノラートとナトリウムジフェノラートとの混合物
を調製した。この混合物を、ジクロルホスファゼンオリ
ゴマー(3量体62%、4量体12%、5量体及び6量
体11%、7量体3%、8量体以上12%の混合体)
1.0ユニットモル(115.9g)を含む20%クロ
ルベンゼン溶液580gに、25℃以下の冷却・撹拌下
で滴下し、以下合成例4と同様に操作し、架橋フェノキ
シホスファゼンの淡黄色ワックス状物212gを得、分
析の結果以下の化合物であることを確認した。
【0121】[N=P(−O−Ph−O−Ph−O−)
0.2(−O−Ph)1.6] 残存塩素:0.02% 重量平均分子量Mw:1220(ポリスチレン換算) TG/DTA分析;融解温度Tm:検出できず、分解開
始温度:306℃、5%重量減少温度:321℃ 残存水酸基量(アセチル化法):検出限界以下。
【0122】合成例9(4,4’−チオジフェニレン基
による架橋構造を有するフェノキシホスファゼンの合
成) フェノール94.1g(1.0モル)及び金属ナトリウ
ム1.0グラム原子23.0gを用い、合成例4と同様
にして、ナトリウムフェノラートを調製した。
【0123】また、フェノール94.1g(1.0モ
ル)、4,4’−チオジフェノール21.8g(0.1
0モル)及び金属ナトリウム1.2グラム原子27.6
gを用い、合成例4と同様にしてナトリウムフェノラー
トとナトリウムジフェノラートとの混合物を調製した。
この混合物を、ジクロルホスファゼンオリゴマー(3量
体62%、4量体12%、5量体及び6量体11%、7
量体3%、8量体以上12%の混合体)1.0ユニット
モル(115.9g)を含む20%クロルベンゼン溶液
580gに、25℃以下の冷却・撹拌下で滴下し、以下
合成例4と同様に操作し、架橋フェノキシホスファゼン
の淡黄色高粘性物215gを得、分析の結果以下の化合
物であることを確認した。
【0124】[N=P(−O−Ph−S−Ph−O−)
0.1(−O−Ph)1.8] 残存塩素:0.07% 重量平均分子量Mw:1210(ポリスチレン換算) TG/DTA分析;融解温度Tm:検出できず、分解開
始温度:337℃、5%重量減少温度:342℃ 残存水酸基量(アセチル化法):検出限界以下。
【0125】合成例10(4,4’−チオジフェニレン
基による架橋構造を有するフェノキシホスファゼンの合
成) フェノール94.1g(1.0モル)及び金属ナトリウ
ム1.0グラム原子23.0gを用い、合成例4と同様
にして、ナトリウムフェノラートを調製した。
【0126】また、フェノール94.1g(1.0モ
ル)、4,4’−チオジフェノール43.7g(0.2
0モル)及び金属ナトリウム1.2グラム原子27.6
gを用い、合成例4と同様にしてナトリウムフェノラー
トとナトリウムジフェノラートとの混合物を調製した。
この混合物を、ジクロルホスファゼンオリゴマー(3量
体62%、4量体12%、5量体及び6量体11%、7
量体3%、8量体以上12%の混合体)1.0ユニット
モル(115.9g)を含む20%クロルベンゼン溶液
580gに、25℃以下の冷却・撹拌下で滴下し、以下
合成例4と同様に操作し、架橋フェノキシホスファゼン
の淡黄色高粘性物217gを得、分析の結果以下の化合
物であることを確認した。
【0127】[N=P(−O−Ph−S−Ph−O−)
0.2(−O−Ph)1.6] 残存塩素:0.01% 重量平均分子量Mw:1320(ポリスチレン換算) TG/DTA分析;融解温度Tm:検出できず、分解開
始温度:341℃、5%重量減少温度:347℃ 残存水酸基量(アセチル化法):検出限界以下。
【0128】合成例11(4,4’−ジフェニレン基に
よる架橋構造を有するフェノキシホスファゼンの合成) フェノール94.1g(1.0モル)及び金属ナトリウ
ム1.0グラム原子23.0gを用い、合成例4と同様
にして、ナトリウムフェノラートを調製した。
【0129】また、フェノール94.1g(1.0モ
ル)、4,4’−ジフェノール18.6g(0.10モ
ル)及び金属ナトリウム1.2グラム原子27.6gを
用い、合成例4と同様にしてナトリウムフェノラートと
ナトリウムジフェノラートとの混合物を調製した。この
混合物を、ジクロルホスファゼンオリゴマー(3量体6
2%、4量体12%、5量体及び6量体11%、7量体
3%、8量体以上12%の混合体)1.0ユニットモル
(115.9g)を含む20%クロルベンゼン溶液58
0gに、25℃以下の冷却・撹拌下で滴下し、以下合成
例4と同様に操作し、架橋フェノキシホスファゼンの淡
黄色高粘性物208gを得、分析の結果以下の化合物で
あることを確認した。
【0130】[N=P(−O−Ph−Ph−O−)0.1
(−O−Ph)1.8] 残存塩素:0.01% 重量平均分子量Mw:1210(ポリスチレン換算) TG/DTA分析;融解温度Tm:検出できず、分解開
始温度:338℃、5%重量減少温度:349℃ 残存水酸基量(アセチル化法):検出限界以下。
【0131】合成例12(4,4’−ジフェニレン基に
よる架橋構造を有するフェノキシホスファゼンの合成) フェノール94.1g(1.0モル)及び金属ナトリウ
ム1.0グラム原子23.0gを用い、合成例4と同様
にして、ナトリウムフェノラートを調製した。
【0132】また、フェノール94.1g(1.0モ
ル)、4,4’−ジフェノール37.2g(0.20モ
ル)及び金属ナトリウム1.2グラム原子27.6gを
用い、合成例4と同様にしてナトリウムフェノラートと
ナトリウムジフェノラートとの混合物を調製した。この
混合物を、ジクロルホスファゼンオリゴマー(3量体6
2%、4量体12%、5量体及び6量体11%、7量体
3%、8量体以上12%の混合体)1.0ユニットモル
(115.9g)を含む20%クロルベンゼン溶液58
0gに、25℃以下の冷却・撹拌下で滴下し、以下合成
例4と同様に操作し、架橋フェノキシホスファゼンの淡
黄色高粘性物211gを得、分析の結果以下の化合物で
あることを確認した。
【0133】[N=P(−O−Ph−Ph−O−)0.2
(−O−Ph)1.6] 残存塩素:0.01% 重量平均分子量Mw:1350(ポリスチレン換算) TG/DTA分析;融解温度Tm:検出できず、分解開
始温度:336℃、5%重量減少温度:347℃ 残存水酸基量(アセチル化法):検出限界以下。
【0134】実施例1 ポリ(2, 6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)80部、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)10部
及びポリスチレン(GPPS)10部からなる樹脂成分
100重量部に、難燃化剤として合成例1で製造した架
橋フェノキシホスファゼン化合物5部を添加してミキサ
ーで混合後、25mm 2軸混練機を用いて溶融混練
し、難燃性樹脂組成物を得た。
【0135】この組成物を射出成型により1/16イン
チの厚さの試験片を作製し、UL−94の試験法に基づ
く難燃性の評価とASTMのD−648に準じて熱変形
温度の測定を行った。この結果、難燃性はV−0、熱変
形温度は150℃であり、成型時にジューシングは認め
られなかった。
【0136】実施例2〜12 合成例2〜12で製造した架橋フェノキシホスファゼン
化合物を使用する以外は、実施例1と同様にして、難燃
性樹脂組成物を得た。
【0137】実施例13 更にワラストナイト15部を添加する以外は、実施例1
と同様にして、難燃性樹脂組成物を得た。
【0138】実施例14 合成例1で製造した架橋フェノキシホスファゼン化合物
に代えて、合成例2で製造した架橋フェノキシホスファ
ゼン化合物3部及び1, 3−フェニレンビス(2, 6−
ジキシレニルホスフェート)(PX−200)1部を使
用する以外は、実施例1と同様にして、難燃性樹脂組成
物を得た。
【0139】比較例1〜3 合成例1で製造した架橋フェノキシホスファゼン化合物
に代えて、TPP 5部(比較例1)又はPX−200
5部(比較例2)を配合するか或いは難燃剤を配合し
ない(比較例3)以外は、実施例1と同様にして、難燃
性樹脂組成物を得た。
【0140】上記実施例2〜14で得られる難燃性樹脂
組成物及び比較例1〜3で得られる難燃性樹脂組成物を
用い、実施例1と同様にして、試験片の作製及び評価を
行った。これらの結果を表1に示す。
【0141】尚、比較例1の樹脂組成物は、成型時にジ
ューシングが認められた。また、比較例3の樹脂組成物
は難燃性を全く示さなかった。
【0142】
【表1】
【0143】表1中、樹脂成分はPPE/PS樹脂=8
0/20の混合物である。ワラストナイトは無機充填
剤、PX−200及びTPPはハロゲンフリー有機リン
化合物である。
【0144】実施例15 ポリ(2, 6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル
50部、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)25部及び
ポリスチレン(GPPS)25部からなる樹脂成分10
0重量部に、合成例1で製造した架橋フェノキシホスフ
ァゼン化合物15部と難燃助剤としてメラミン・シアヌ
レート10部を添加してミキサーで混合後、25mm
2軸混練機を用いて溶融混練し、難燃性樹脂組成物を得
た。
【0145】この組成物を射出成型により1/16イン
チの厚さの試験片を作製し、UL−94の試験法に基づ
く難燃性の評価とASTMのD−648に準じて熱変形
温度の測定を行った。この結果、難燃性はV−0、熱変
形温度は101℃であり、成型時にジューシングは認め
られなかった。
【0146】実施例16〜26 合成例1で製造した架橋フェノキシホスファゼン化合物
に代えて、合成例2〜12で製造した架橋フェノキシホ
スファゼン化合物を使用する以外は、実施例15と同様
にして、難燃性樹脂組成物を得た。
【0147】実施例27 合成例1で製造した架橋フェノキシホスファゼン化合物
に代えて、合成例3で製造した架橋フェノキシホスファ
ゼン化合物を使用し、更にチタン酸カリウム繊維(ティ
スモ N)15部を添加する以外は、実施例15と同様
にして、難燃性樹脂組成物を得た。
【0148】実施例28 合成例1で製造した架橋フェノキシホスファゼン化合物
に代えて、合成例4で製造した架橋フェノキシホスファ
ゼン化合物10部と、1, 3−フェニレンビス(2, 6
−ジキシレニルホスフェート)(PX−200)2部と
を使用する以外は、実施例15と同様にして、難燃性樹
脂組成物を得た。
【0149】比較例4〜7 合成例1で製造した架橋フェノキシホスファゼン化合物
に代えて、TPP 15部(比較例4)又はPX−20
0 15部(比較例5)を配合するか、難燃剤のみを配
合せず且つ難燃助剤の配合量を20部とする(比較例
6)か、或いは難燃剤と難燃助剤の両方を配合しない
(比較例7)以外は、実施例15と同様にして、難燃性
樹脂組成物を得た。
【0150】上記実施例16〜28で得られる難燃性樹
脂組成物及び比較例4〜7で得られる難燃性樹脂組成物
を用い、実施例15と同様にして、試験片の作製及び評
価を行った。これらの結果を表2に示す。
【0151】尚、比較例4の樹脂組成物は、成型時にジ
ューシングが認められた。また、比較例7の樹脂組成物
は難燃性を全く示さなかった。
【0152】
【表2】
【0153】表2中、樹脂成分はPPE/PS樹脂=5
0/50の混合物である。
【0154】実施例29 ポリ(2, 6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル
20部、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)40部及び
ポリスチレン(GPPS)40部からなる樹脂成分10
0重量部に、難燃剤として合成例1で製造した架橋フェ
ノキシホスファゼン化合物 20部と難燃助剤としてメ
ラミン・シアヌレート 20部を添加してミキサーで混
合後、25mm 2軸混練機を用いて溶融混練し、難燃
性樹脂組成物を得た。
【0155】この組成物を射出成型により1/16イン
チの厚さの試験片を作製し、UL−94の試験法に基づ
く難燃性の評価とASTMのD−648に準じて熱変形
温度の測定を行った。この結果、難燃性はV−0、熱変
形温度は82℃であり、成型時にジューシングは認めら
れなかった。
【0156】実施例30〜40 合成例1で製造した架橋フェノキシホスファゼン化合物
に代えて、合成例2〜12で製造した架橋フェノキシホ
スファゼン化合物を使用する以外は、実施例29と同様
にして、難燃性樹脂組成物を得た。
【0157】実施例41 合成例1で製造した架橋フェノキシホスファゼン化合物
に代えて、合成例5で製造した架橋フェノキシホスファ
ゼン化合物20部を使用し、更にチタン酸カリウム繊維
(ティスモ N)15部を添加する以外は、実施例29
と同様にして、難燃性樹脂組成物を得た。
【0158】実施例42 合成例1で製造した架橋フェノキシホスファゼン化合物
に代えて、合成例6で製造した架橋フェノキシホスファ
ゼン化合物12部と、トリフェニルホスフェート(TP
P)4部とを使用する以外は、実施例29と同様にし
て、難燃性樹脂組成物を得た。
【0159】比較例8〜11 合成例1で製造した架橋フェノキシホスファゼン化合物
に代えて、TPP 20部(比較例8)又はPX−20
0 20部(比較例9)を配合するか、難燃剤のみを配
合せず且つ難燃助剤の配合量を30部とする(比較例1
0)か、或いは難燃剤と難燃助剤の両方を配合しない
(比較例11)以外は、実施例29と同様にして、難燃
性樹脂組成物を得た。
【0160】上記実施例29〜42で得られる難燃性樹
脂組成物及び比較例8〜11で得られる難燃性樹脂組成
物を用い、実施例29と同様にして、試験片の作製及び
評価を行った。これらの結果を表3に示す。
【0161】尚、比較例8の樹脂組成物は、成型時に激
しいジューシングが認められた。また、比較例11の樹
脂組成物は難燃性を全く示さなかった。
【0162】
【表3】
【0163】表3中、樹脂成分はPPE/PS樹脂=2
0/80の混合物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C08K 13/02 C08K 3:00 3:00 5:3492 5:3492 5:49 5:49 5:5399 5:5399) (72)発明者 亀島 隆 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚 化学株式会社徳島研究所内 (72)発明者 西岡 洋一 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚 化学株式会社徳島研究所内 (72)発明者 高瀬 裕行 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚 化学株式会社徳島研究所内 (56)参考文献 特開 昭52−153987(JP,A) 特開 平8−302124(JP,A) 特開 平9−71708(JP,A) 特開 昭60−58461(JP,A) 特開 平6−100785(JP,A) 特開 平11−181429(JP,A) 特開2000−160164(JP,A) 特開2000−63564(JP,A) 国際公開00/009518(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 71/12 C08L 25/04 - 25/14 C08L 85/00 - 85/04 C08K 3/00 - 3/40 C08K 5/00 - 5/59

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリフェニレンエーテル樹脂1〜9
    9重量部及びポリスチレン系樹脂99〜1重量部からな
    る樹脂100重量部に対して、(B)架橋ホスファゼン
    系難燃剤1〜30重量部を配合した難燃性ポリフェニレ
    ンエーテル系樹脂組成物であって、前記架橋ホスファゼ
    ン系難燃剤が、一般式(1) 【化1】 〔式中mは3〜25の整数を示す。Phはフェニル基を
    示す。〕で表される環状フェノキシホスファゼン及び一
    般式(2) 【化2】 〔式中X 1 は基−N=P(OPh) 3 又は基−N=P
    (O)OPhを示し、Y 1 は基−P(OPh) 4 又は基−
    P(O)(OPh) 2 を示す。nは3〜10000の整
    数を示す。Phは前記に同じ。〕で表される直鎖状フェ
    ノキシホスファゼンからなる群より選ばれる少なくとも
    1種のホスファゼン化合物が、o−フェニレン基、m−
    フェニレン基、p−フェニレン基及び一般式(3) 【化3】 〔式中Aは−C(CH 3 2 −、−SO 2 −、−S−又は
    −O−を示す。aは0又は1を示す。〕で表されるビス
    フェニレン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の
    架橋基により架橋されてなる化合物であって、(a)該
    架橋基はホスファゼン化合物のフェニル基が脱離した2
    個の酸素原子間に介在し、(b)フェニル基の含有割合
    が上記ホスファゼン化合物(1)及び/又は(2)中の
    全フェニル基の総数を基準に50〜99.9%であり、
    且つ(c)分子内にフリーの水酸基を有していない架橋
    フェノキシホスファゼン化合物である難燃性ポリフェニ
    レンエーテル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)成分の樹脂100重量部に対して、
    (C)トリアジン骨格含有化合物を30重量部以下配合
    した請求項1に記載の難燃性ポリフェニレンエーテル系
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分の樹脂100重量部に対して、
    (D)無機質充填剤を50重量部以下配合した請求項1
    又は請求項2に記載の難燃性ポリフェニレンエーテル系
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(A)成分の樹脂100重量部に対して、
    (E)ハロゲンを含有しない有機リン化合物を30重量
    部以下配合した請求項1、請求項2又は請求項3に記載
    の難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3又は請求項
    に記載の難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
    を成形して得ることができる難燃性ポリフェニレンエー
    テル系樹脂成形体。
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