JP2001354844A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JP2001354844A
JP2001354844A JP2000174938A JP2000174938A JP2001354844A JP 2001354844 A JP2001354844 A JP 2001354844A JP 2000174938 A JP2000174938 A JP 2000174938A JP 2000174938 A JP2000174938 A JP 2000174938A JP 2001354844 A JP2001354844 A JP 2001354844A
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flame
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Yuji Tada
祐二 多田
Toshiya Sei
俊也 清
Hitoshi Tanaka
仁 田中
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Otsuka Chemical Co Ltd
Daicel Corp
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Otsuka Chemical Co Ltd
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工時や燃焼時に腐食性または有毒性のガス
の発生がなく、優れた難燃性、耐衝撃性及び成形加工性
を有し、ハロゲンを含有しない新規な難燃性樹脂組成物
を提供すること。 【解決手段】(a)ポリカーボネート系樹脂30〜95
重量%と(b)スチレン系樹脂70〜5重量%とからな
る混合樹脂100重量部に対して、(c)ホスファゼン
化合物1〜40重量部、(d)トリアジン骨格含有化合
物0.1〜1重量部、及び(e)フッ素化されたポリオ
レフィン0.05〜5重量部を配合してなる難燃性樹脂
組成物により提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な難燃性樹脂
組成物に関し、さらに詳しくは、加工時や燃焼時に腐食
性または有毒性のガスの発生がなく、優れた難燃性、耐
衝撃性及び成形加工性を有し、ハロゲンを含有しない新
規な難燃性樹脂組成物に関する。
【従来の技術】
【0002】従来、ポリカーボネート系樹脂は、優れた
機械的特性、熱的性質を有しているため、工業的に広く
利用されている。しかしながら、加工性や成形性に劣る
という問題点があるため、ポリカーボネート系樹脂に他
の熱可塑性樹脂をブレンドしたポリマ−ブレンドが数多
く開発されている。その中でも、アクリロニトリル・ブ
タジエン・スチレン(ABS)系樹脂とのポリマ−ブレ
ンドは、自動車分野、OA機器分野、電子・電気分野等
に広く利用されている。
【0003】OA機器分野や家電製品分野等の用途に使
用される合成樹脂材料は、要求性状として難燃性を必要
とされるが、こうした合成樹脂材料の難燃化には、通
常、ハロゲン系難燃剤が使用されていた。しかし、ハロ
ゲン化合物を難燃剤として配合した場合、難燃化の効果
は比較的大きいものの、加工時あるいは廃棄物として燃
焼する際に、腐食性または有毒性のガスを発生するとい
う欠点を有していた。そのため、近年は、環境問題に対
する関心の高まりと共に、これらの欠点を解決する方法
として、ハロゲン化合物を使用しない難燃性樹脂材料の
使用が検討されるようになった。その中でも、近年は、
リン系難燃剤が非ハロゲン系難燃剤として注目され、こ
れに該当する化合物としては、ホスファゼン化合物、リ
ン酸エステル系化合物、赤リン等が挙げられる。しか
し、これらのリン系難燃剤の中でも、リン酸エステル系
化合物や赤リンの場合は、難燃性樹脂材料の耐熱性が大
きく低下したり、また成形加工時に金型汚染や臭気が発
生するといった問題があり、そのため、機械特性、熱的
特性、加工性に悪影響を及ぼさないホスファゼン化合物
が注目されている。
【0004】ホスファゼン化合物を配合したポリカーボ
ネート系樹脂は、これまでも数多く提案されており、例
えば、特開平7−292233号公報には、(A)ポリ
カーボネート系樹脂、又はポリカーボネート系樹脂と他
の樹脂を含む熱可塑性樹脂に、(B)ホスファゼン化合
物、及び(C)フッ素系樹脂を配合した難燃性樹脂組成
物が記載され、この組成物は、優れた難燃性を有しかつ
耐衝撃性及び耐熱性が良好な、バランスのとれた物性を
示すとしている。また、特開平11−181268号公
報には、芳香族ポリカーボネート系樹脂と熱可塑性ポリ
エステル系樹脂からなる樹脂に、ホスファゼン化合物、
タルク及び/又はマイカ、グラフト共重合体及び/又は
オレフィン系樹脂を配合した難燃性熱可塑性樹脂組成物
が記載され、この組成物は、優れた耐薬品性と耐熱性と
を兼備するとしている。しかし、こうしたホスファゼン
化合物を配合したポリカーボネート系樹脂組成物は、難
燃性、耐衝撃性、又は成形加工性等のいずれかの点で充
分に満足のいくものではなく、これらの性能を全て具備
したポリカーボネート系樹脂組成物の出現が待ち望まれ
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のポリカーボネート系樹脂の問題点を解消するため、加
工時や燃焼時に腐食性または有毒性のガスの発生がな
く、優れた難燃性、耐衝撃性及び成形加工性を有し、そ
の上にハロゲンを含有しない新規な難燃性樹脂組成物を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、難燃剤としてホスファゼン化合物に着目し、こ
れを配合したポリカーボネート系樹脂の難燃性、耐衝撃
性及び加工性について鋭意検討を行った結果、ポリカー
ボネート系樹脂とスチレン系樹脂とからなる特定割合の
混合樹脂に、特定のホスファゼン化合物、トリアジン系
化合物及びフッ素化されたポリオレフィンを特定の割合
で配合したところ、得られた樹脂組成物は、加工時や燃
焼時に腐食性または有毒性のガスの発生がなく、優れた
難燃性、耐衝撃性、成形加工性等を有することを見出し
本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
(a)ポリカーボネート系樹脂30〜95重量%と
(b)スチレン系樹脂70〜5重量%とからなる混合樹
脂100重量部に対して、(c)ホスファゼン化合物1
〜40重量部、(d)トリアジン骨格含有化合物0.1
〜1重量部、及び(e)フッ素化されたポリオレフィン
0.05〜5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物が
提供される。
【0008】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明において、 (c)成分は、下記の(1)環状フ
ェノキシホスファゼン化合物、(2)鎖状フェノキシホ
スファゼン化合物及び(3)架橋フェノキシホスファゼ
ン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のフェ
ノキシホスファゼン化合物であることを特徴とする難燃
性樹脂組成物が提供される。 (1)次の一般式(1)で表される環状フェノキシホス
ファゼン化合物、
【0009】
【化4】
【0010】(式中、Phはフェニル基である。また、
mは3〜25の整数を示す。) (2)次の一般式(2)で表される鎖状フェノキシホス
ファゼン化合物、
【0011】
【化5】
【0012】(式中、Xは−N=P(OPh)又は
−N=P(O)OPhであり、Yは−P(OPh)
又は−P(O)(OPh)である。Phは前記と同じ
である。また、nは3〜10,000の整数を示す。) (3)上記の一般式(1)で表される環状フェノキシホ
スファゼン化合物及び一般式(2)で表される鎖状フェ
ノキシホスファゼン化合物からなる群より選ばれる少な
くとも1種のフェノキシホスファゼン化合物を、o−フ
ェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基及び
下記一般式(3)で表されるビスフェニレン基からなる
群より選ばれる少なくとも1種の架橋基により架橋され
てなる架橋フェノキシホスファゼン化合物、
【0013】
【化6】
【0014】(式中、Aは−C(CH−、−SO
−、−S−又は−O−である。また、aは0又は1で
ある。)但し、該架橋フェノキシホスファゼン化合物
は、(i)該架橋基が該環状及び/又は鎖状フェノキシ
ホスファゼン化合物のフェニル基が脱離した2個の酸素
原子間に介在し、(ii)フェニル基の含有割合が該環
状及び/又は鎖状フェノキシホスファゼン化合物中の全
フェニル基の総数を基準として50〜99.9%であ
り、かつ(iii)分子内にフリーの水酸基を有しない
ものである。
【0015】さらに、本発明の第3の発明によれば、第
1の発明において、(d)成分は、メラミンシアヌレ−
トであることを特徴とする難燃性樹脂組成物が提供され
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の難燃性樹脂組成物は、前述したように、
(a)ポリカーボネート系樹脂と(b)スチレン系樹脂
とからなる混合樹脂に、(c)ホスファゼン化合物、
(d)トリアジン骨格含有化合物及び(e)フッ素化さ
れたポリオレフィンを配合したものであるので、順次各
成分について説明する。
【0017】1.ポリカ−ボネ−ト系樹脂(a) 本発明の難燃性樹脂組成物に使用されるポリカ−ボネ−
ト系樹脂は、一般に、2価フェノ−ルとカ−ボネ−ト前
駆体とを、溶液法または溶融法で反応せしめて製造され
たものであるが、特にこの製法に限定されるものではな
く、公知のものであれば何でも用いることができる。そ
して、本発明の難燃性樹脂組成物では、ポリカ−ボネ−
ト系樹脂は必ずしも1種である必要がなく、2種以上の
ポリカ−ボネ−ト系樹脂を併用することもできる。原料
として用いられる2価フェノ−ルの代表的な例として
は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(ビスフェノ−ルA)、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメ
チルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどが挙げられ
る。それらのうち、好ましい2価フェノ−ルは、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系、特にビスフェ
ノ−ルAを主原料とするものである。一方、もう1つの
原料として用いられるカ−ボネ−ト前駆体としては、カ
ルボニルハライド、カルボニルエステルまたはハロホル
メ−トなどが挙げられ、具体的にはホスゲン、ジフェニ
ルカ−ボネ−ト、2価フェノ−ルのジハロホルメ−ト及
びそれらの混合物である。ポリカーボネート系樹脂を製
造するに当たっては、これらの2価フェノ−ルの1種以
上を使用することができる。またこのようにして得られ
たポリカーボネート系樹脂の2種以上を混合して使用す
ることもできる。
【0018】2.スチレン系樹脂(b) 本発明の難燃性樹脂組成物に使用されるスチレン系樹脂
は、芳香族ビニル系単量体を含有する不飽和単量体を重
合することにより得られる重合体であり、さらに該重合
体がゴム質重合体により改質された重合体をも包含する
ものである。そして、本発明の難燃性樹脂組成物では、
スチレン系樹脂は必ずしも1種である必要がなく、2種
以上のスチレン系樹脂を併用して用いることもできる。
こうしたスチレン系樹脂の製法には、特に制約はなく、
塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などのいずれ
の公知の方法も採用することができる。本発明で好まし
く用いられるスチレン系樹脂は、耐衝撃性ポリスチレ
ン、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アク
リルゴム−スチレン共重合体)などである。
【0019】3.ホスファゼン化合物(c) (3−1)種類 本発明の難燃性樹脂組成物に使用されるホスファゼン化
合物は、環状フェノキシホスファゼン化合物、鎖状フェ
ノキシホスファゼン化合物及び架橋フェノキシホスファ
ゼン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種であ
る。このようなフェノキシホスファゼン化合物として
は、従来公知のものを広く使用することができる。これ
らの中でも、より好ましくは架橋フェノキシホスファゼ
ン化合物である。
【0020】環状フェノキシホスファゼン化合物 環状フェノキシホスファゼン化合物としては、例えば、
次の一般式(1)で表される化合物を挙げることができ
る。
【0021】
【化7】
【0022】(式中、Ph及びmは前記と同じであ
る。)
【0023】鎖状フェノキシホスファゼン化合物 鎖状フェノキシホスファゼン化合物としては、例えば、
次の一般式(2)で表される化合物を挙げることができ
る。
【0024】
【化8】
【0025】(式中、X、Y、Ph及びnは前記と
同じである。)
【0026】架橋フェノキシホスファゼン化合物 架橋フェノキシホスファゼン化合物としては、例えば、
上記一般式(1)で表される環状フェノキシホスファゼ
ン化合物及び上記一般式(2)で表される鎖状フェノキ
シホスファゼン化合物からなる群より選ばれた少なくと
も1種のフェノキシホスファゼン化合物を、o−フェニ
レン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基及び次の
一般式(3)で表されるビスフェニレン基からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の架橋基により架橋されてな
る架橋フェノキシホスファゼン化合物を挙げることがで
きる。
【0027】
【化9】
【0028】(式中、A及びaは前記と同じである)
【0029】但し、上記の架橋フェノキシホスファゼン
化合物は、(i)該架橋基が該環状及び/又は鎖状フェ
ノキシホスファゼン化合物のフェニル基が脱離した2個
の酸素原子間に介在し、(ii)フェニル基の含有割合
が該環状及び/又は鎖状フェノキシホスファゼン化合物
中の全フェニル基の総数を基準として50〜99.9%
であり、かつ(iii)分子内にフリーの水酸基を有し
ないという3つの要件を満たすものであることが必要で
ある。
【0030】上記の架橋フェノキシホスファゼン化合物
において、「分子内にフリーの水酸基を有していない」
ということは、分析化学便覧(改訂第3版、日本分析化
学会編、丸善(株)、1981年)第353頁に記載の
無水酢酸とピリジンによるアセチル化法に従って水酸基
を定量した場合に、フリーの水酸基量が検出限界以下で
あることを意味する。ここで、検出限界とは、試料(架
橋フェノキシホスファゼン化合物)1g当たりの水酸基
当量としての検出限界であり、より具体的には1×10
−6水酸基当量/g以下である。
【0031】ところで、上記の架橋フェノキシホスファ
ゼン化合物を、上記のアセチル化法により分析して得ら
れる水酸基量には、残留する原料フェノール由来の水酸
基量が含まれる。しかし、残留する原料フェノールは、
高速液体クロマトグラフィーによって定量できることか
ら、原料フェノール由来の水酸基量は計算して求めるこ
とができる。従って、架橋フェノキシホスファゼン化合
物中のフリーの水酸基の量は、アセチル化法により求め
た水酸基の量から原料フェノール由来の水酸基の量を差
し引いて求めることができる。
【0032】(3−2)製造方法 上記のホスファゼン化合物のうち、環状フェノキシホス
ファゼン化合物及び鎖状フェノキシホスファゼン化合物
は、公知の方法に従い、ジクロロホスファゼン化合物と
アルカリ金属フェノラートとを反応させることによって
製造することができる。また、架橋フェノキシホスファ
ゼン化合物は、例えば、国際公開公報WO00/095
18号等に記載の方法に従って、ジクロロホスファゼン
化合物と、アルカリ金属フェノラート及びアルカリ金属
ジフェノラートとを反応させることにより製造すること
ができる。反応によって製造される本発明のフェノキシ
ホスファゼン化合物は、例えば、洗浄、濾過、乾燥等の
通常の単離方法に従い、反応混合物から容易に単離、精
製することができる。斯くして本発明のフェノキシホス
ファゼン化合物が製造される。
【0033】(3−3)性状 本発明の環状、鎖状及び架橋フェノキシホスファゼン化
合物は、いずれもハロゲン元素を含まないことから、分
解又は燃焼する際に、ハロゲン化水素等の生物に対する
有害ガスや煙を発生することがない。また、このような
ホスファゼン化合物を難燃剤として配合した樹脂は、成
形時に金型の腐食や樹脂の劣化及び着色を起こすことは
ない。さらに、樹脂の成形温度を低下させることなく、
揮発性が低く、混練時のブロッキングや滲みだし(ジュ
ーシング)、燃焼時のドリッピング(燃焼時の火種の垂
れ落ち)等の問題が生じることがない。
【0034】さらに、架橋フェノキシホスファゼン化合
物の場合は、ジヒドロキシ化合物の片端ヒドロキシ基が
実質的に無い架橋フェノキシホスファゼン化合物である
ことから、このような架橋フェノキシホスファゼン化合
物を配合した樹脂は、樹脂の分子量を低下させることが
なく、耐衝撃性等の機械的特性、耐熱性、成形加工性等
の樹脂本来の特性を低下させることがないので特に望ま
しい。
【0035】4.トリアジン骨格含有化合物(d) 本発明の難燃性樹脂組成物に使用されるトリアジン骨格
含有化合物は、難燃助剤として機能し、(c)成分のホ
スファゼン化合物と共に配合されることにより、樹脂の
難燃性を相乗的に向上させる。その具体例としては、次
の一般式(9)で表されるメラミン、同一般式(10)
で表されるメラミンシアヌレ−ト、同一般式(11)で
表される硫酸メラミン、同一般式(12)で表されるリ
ン酸メラミン、同一般式(13)で表されるサクシノグ
アナミン等を挙げることができ、好ましくはメラミンシ
アヌレ−トである。
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】5.フッ素化されたポリオレフィン(e) 本発明の難燃性樹脂組成物に使用されるフッ素化された
ポリオレフィンは、高分子量のものであり、そのガラス
転移温度は、−30℃以上、好ましくは100℃以上、
フッ素含有量は、65〜76重量%、好ましくは70〜
76重量%であって、0.05〜1,000μm、好ま
しくは0.08〜20μmの平均粒径、1.2〜2.3
g/cmの密度を有するものが望ましい。そして、こ
うしたフッ素化されたポリオレフィンは、ホスファゼン
化合物(c)が配合された際に生じる樹脂の可塑化によ
るドリッピングを防止する機能を有する。好適なフッ素
化されたポリオレフィンとしては、ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−
テトラフルオロエチレン共重合体等が挙げられる。
【0042】6.難燃性樹脂組成物 本発明の難燃性樹脂組成物は、前述した各成分(a)〜
(e)を所定の配合割合で配合してなるものである。ポ
リカ−ボネ−ト系樹脂(a)の配合割合は、ポリカ−ボ
ネ−ト系樹脂(a)とスチレン系樹脂(b)とからなる
混合樹脂の全重量を基準として、30〜95重量%、好
ましくは50〜90重量%、さらに好ましくは60〜8
0重量%である。その配合量が30重量%未満であると
熱変形温度が劣り、一方95重量%を超えると成形加工
性が不十分である。
【0043】スチレン系樹脂(b)の配合割合は、上記
(a)と(b)との混合樹脂の全重量を基準として、5
〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、さらに好
ましくは20〜40重量%である。その配合量が5重量
%未満であると成形加工性が不十分であり、一方70重
量%を超えると熱変形温度が劣る。
【0044】ホスファゼン化合物(c)の配合割合は、
上記(a)と(b)との混合樹脂100重量部に対し
て、1〜40重量部、好ましくは5〜20重量部であ
る。配合量が1重量部未満では難燃効果が十分ではな
く、一方40重量部を超えると樹脂組成物の機械的特性
が損なわれる。
【0045】トリアジン系化合物(d)の配合割合は、
上記(a)と(b)との混合樹脂100重量部に対し
て、0.1〜1重量部、好ましくは0.3〜0.7重量
部である。配合量が0.1重量部未満では、難燃性への
相乗効果が不十分であり、一方1重量部以上では衝撃特
性を大きく低下させる。
【0046】フッ素化されたポリオレフィン(e)の配
合割合は、上記(a)と(b)との混合樹脂100重量
部に対して、0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜
1重量部である。配合量が0.05重量部未満では、有
機リン化合物が配合された際に生じる樹脂の可塑化によ
るドリッピングを防止する機能が充分でなく、一方5重
量部を超えると、機械的特性が損なわれ、また製造コス
トが高くなる。
【0047】本発明の難燃性樹脂組成物は、上記したと
おりの各成分(a)〜(e)を所定量配合してなるもの
であるが、所望により、その性能を阻害しない範囲で、
スチレン系樹脂に通常配合されている各種添加剤、例え
ば充填剤、滑剤、補強剤、安定剤、耐光安定剤、紫外線
吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、色相改良剤等をさらに含
むことができる。
【0048】本発明の難燃性樹脂組成物の調製法は、特
に限定することなく、常法に従って行うことができる。
例えば、上記した各成分(a)〜(e)、及び所望によ
り配合することができる各種添加剤を、ヘンシェルミキ
サー、タンブラーブレンダー、ニーダー等の混合機で予
備混合した後、押出機で混練したり、あるいは加熱ロー
ル、バンバリーミキサーで溶融混練することによって調
製することができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明をさらに具
体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によっ
て何ら限定されるものではない。実施例および比較例に
おいては次のものを用いた。
【0050】(a)ポリカーボネート系樹脂 パンライトL−1225WP(帝人化成(株)製)を用
いた。 (b)ABS樹脂 ダイセルスチロールV500(ダイセル化学工業(株)
製)を用いた。
【0051】(c)ホスファゼン化合物 以下の次のようにして合成した4種類のフェノキシホス
ファゼン化合物(c−1)〜(c−4)を用いた。これ
らのフェノキシホスファゼン化合物は、いずれもH.
R.Allcock著、“Phosphorus−Ni
trogen Compounds“,Academi
c Press,(1972),151を参照して合成
した。
【0052】(c−1)フェノキシホスファゼン[N=
P(−OPh)3,4 ジクロルホスファゼンオリゴマー(3量体62%、4量
体38%の混合物)1.0ユニットモル(115.9
g)を含む20%クロルベンゼン溶液580gに、ナト
リウムフェノラートのトルエン溶液を攪拌下で添加した
後、110℃で10時間反応した。生成物の残存塩素量
は、<0.01%であり、リン含有率並びにCHN元素
分析値より最終物の組成は[N=P(−OPh)
3,4であった。
【0053】(c−2)パラフェニレンによる架橋構造
を有するフェノキシホスファゼン 1.1モル(103.5g)のフェノール、1.1モル
(44.0g)の水酸化ナトリウム、水50g、及びト
ルエン500mLの混合物を加熱還流し、水のみを系外
に取り除くことにより、ナトリウムフェノラートのトル
エン溶液を調製した。
【0054】前記反応と並行し、2L四つ口フラスコに
0.15モル(16.5g)のハイドロキノン、1.0
モル(94.1g)のフェノール、1.3モル(31.
1g)の水酸化リチウム、水52g及びトルエン600
mLの混合物を入れ、加熱還流し、水のみを系外に取り
除くことにより、ハイドロキノンとフェノールのリチウ
ム塩のトルエン溶液を調製した。このトルエン溶液にジ
クロルホスファゼンオリゴマー(3量体62%、4量体
12%、5量体及び6量体11%、7量体3%、8量体
以上12%の混合物)1.0ユニットモル(115.9
g)を含む20%クロルベンゼン溶液580gを、撹拌
下で30℃以下で滴下した後、110℃で3時間撹拌反
応した。次に、先に調製したナトリウムフェノラートの
トルエン溶液を撹拌下で添加した後、110℃で4時間
反応を継続した。
【0055】反応終了後、反応混合物を3%水酸化ナト
リウム水溶液1.0Lで3回洗浄し、次に、水1.0L
で3回洗浄した後、有機層を減圧下で濃縮した。得られ
た生成物を80℃、4hPa以下で11時間加熱真空乾
燥して、211gの微黄色粉末を得た。得られた架橋フ
ェノキシホスファゼン化合物の加水分解塩素は0.04
%、重量平均分子量(Mw)はポリスチレン換算(GP
C分析による)で1080であり、リン含有率並びにC
HN元素分析値より最終物の組成は[N=P(−O−p
−C−O−)0.15(−O−Ph)1.7]で
あった。重量平均分子量はポリスチレン換算(GPC分
析による)で1100であり、TG/DTA分析では明
確な融点は示さず、分解開始温度は306℃、5%重量
減少温度は311℃であった。また、アセチル化法によ
って残存ヒドロキシ基の定量を行った結果、検出限界
(サンプル1g当たりのヒドロキシ当量として:1×1
当量/g以下)以下であった。
【0056】(c−3)2,2−ビス(p−オキシフェ
ニル)イソプロピリデン基による架橋構造を有するフェ
ノキシホスファゼン化合物 フェノール0.7モル(65.9g)及びトルエン50
0mLを1L四つ口フラスコに入れ、撹拌下、内部の液
温を25℃に保ちつつ、金属ナトリウム0.65グラム
原子(14.9g)を細かく裁断して投入した。投入終
了後77〜113℃で金属ナトリウムが完全に消失する
まで8時間撹拌を続けた。
【0057】前記反応と並行し、ビスフェノール−A
0.25モル(57.1g)、フェノール1.1モル
(103.5g)及びテトラヒドルフラン(THF)8
00mLを3L四つ口フラスコに入れ、撹拌下、内部の
液温を25℃に保ちつつ、金属リチウム1.6グラム原
子(11.1g)を細かく裁断して投入した。投入終了
後、61〜68℃で金属リチウムが完全に消失するま
で、8時間撹拌を続けた。このスラリー溶液にジクロル
ホスファゼンオリゴマー(濃度:37%、クロルベンゼ
ン溶液313g、組成:3量体75%、4量体17%、
5量体及び6量体6%、7量体1%、8量体以上1%の
混合物)1.0モル(115.9g)を撹拌下、内部の
液温を20℃以下に保ちつつ、1時間かけて滴下した
後、80℃で2時間反応した。次いで撹拌下、内部の液
温を20℃に保ちつつ、別途調製したナトリウムフェノ
ラート溶液を1時間かけて添加した後、80℃で5時間
反応した。
【0058】反応終了後、反応混合物を濃縮しTHFを
除き、新たにトルエン1Lを添加した。このトルエン溶
液を2%NaOH 1Lで3回洗浄し、次に水1Lで3
回洗浄した後、有機層を減圧下で濃縮した。得られた生
成物を80℃、4hPa以下で11時間加熱真空乾燥し
て、229gの白色粉末を得た。得られた架橋フェノキ
シホスファゼン化合物の加水分解塩素は0.07%、リ
ン含有率並びにCHN元素分析値より最終物の組成は
[N=P(−O−C−C(CH−C
−O−)0.25(−O−Ph)1.50]であった。
重量平均分子量はポリスチレン換算(GPC分析によ
る)で1130であり、TG/DTA分析では明確な融
点は示さず、分解開始温度は308℃、5%重量減少温
度は313℃であった。また、アセチル化法によって残
存ヒドロキシル基の定量を行った結果、検出限界(サン
プル1g当たりのヒドロキシル当量として:1×10
−6当量/g以下)以下であった。
【0059】(c−4)4,4−スルホニルジフェニレ
ン(ビスフェノール−S残基)による架橋構造を有する
フェノキシホスファゼン フェノール0.4モル(37.6g)及びTHF500
mLを1L四つ口フラスコに入れ、撹拌下、内部の液温
を25℃に保ちつつ、金属ナトリウム0.45グラム原
子(9.2g)を細かく裁断して投入した。投入終了後
65〜72℃で金属ナトリウムが完全に消失するまで5
時間撹拌を続けた。
【0060】前記反応と並行し、1Lの四つ口フラスコ
で、フェノール1.70モル(160.0g)とビスフ
ェノール−S 0.05モル(12.5g)をTHF5
00mLに溶解し、25℃以下で金属ナトリウム1.8
グラム原子(41.4g)を投入し、投入終了後1時間
かけて61℃まで昇温、61℃〜68℃で6時間撹拌を
続け、ナトリウムフェノラート混合溶液を調製した。こ
の溶液をジクロルホスファゼンオリゴマー(3量体62
%、4量体12%、5量体及び6量体11%、7量体3
%、8量体以上12%の混合物)1.0ユニットモル
(115.9g)を含む20%クロルベンゼン溶液58
0gに、25℃以下の冷却・撹拌下で滴下後、71〜7
3℃で5時間撹拌反応した。次に、先に調製したナトリ
ウムフェノラート混合溶液を滴下した後、71〜73℃
で3時間反応を継続した。
【0061】反応終了後、反応混合物を濃縮し、クロル
ベンゼン500mLに再溶解した後、5%NaOH水洗
浄を3回、5%硫酸洗浄、5%重曹水洗浄、水洗3回を
行い、濃縮乾固して淡黄色のワックス状物218gを得
た。得られた架橋フェノキシホスファゼン化合物の加水
分解塩素は0.01%以下であり、リン含有率並びにC
HN元素分析値より最終物の組成は、ほぼ[N=P(−
O−C−SO−CO−)0.05(−O
−Ph)1.90]と決定した。重量平均分子量はポリ
スチレン換算で1080であり、TG/DTA分析によ
る融解温度は103℃、分解開始温度は320℃、5%
重量減少温度は334℃であった。また、アセチル化法
によって残存ヒドロキシ基の定量を行った結果、検出限
界(サンプル1g当たりのヒドロキシ当量として:1×
10−6当量/g以下)以下であった。
【0062】(d)トリアジン骨格含有化合物 メラミンシアヌレ−トMC610(日産化学工業(株)
製)、リン酸メラミンMPP−A(三和ケミカル(株)
製)及び硫酸メラミンアピノン901(三和ケミカル
(株)製)を用いた。 (e)フッ素化されたポリオレフィン テフロン6−J(三井デュポンフロロケミカル(株)
製)を用いた。
【0063】(実施例1〜8)表1に示すような組合せ
と配合割合で、上記の各成分(a)〜(e)をタンブラ
ーブレンダーで混合後、押出機にて溶融混練して、ペレ
ット状の難燃性樹脂組成物を得た。次に、得られたペレ
ット状の難燃性樹脂組成物を、射出成形機(シリンダー
温度240℃、金型温度50℃)を用いて試験片を作成
し、その一般物性を測定した。表1および表2にその測
定結果を示した。
【0064】
【表1】
【0065】難燃性樹脂組成物の一般物性は、次に示す
評価方法に従って測定した。 (1)アイゾット衝撃強度 切削ノッチのある試験片(幅3.2mm)について、J
IS K7110に従って測定した。 (2)熱変形温度 JIS K7207に従い、1.82MPaの荷重で測
定した。 (3)メルトフロ−レ−ト JIS K7210従い、230℃で49.0Nの荷重
をかけて測定した。した。 (4)難燃性 米国UL規格のUL94に規定されている垂直燃焼性試
験に準拠し、厚み1/16インチの試験片(バーサンプ
ル)で評価した。燃焼性は、認定標準に照らして、例え
ば炎を取り去った後のフレーミング時間が10秒以内等
の場合に、V−O級と表し、30秒以内等の場合に、V
−1級と表した。
【0066】(比較例1)実施例1において、メラミン
シアヌレート0.5重量部を配合しなかったことを除い
て、実施例1と同様にして、ペレット状の難燃性樹脂組
成物を得た。得られたペレット状の難燃性樹脂組成物に
ついて、その一般物性を測定した。表2に各成分の配合
割合および一般物性の測定結果を示した。
【0067】(比較例2〜4)実施例1において、メラ
ミンシアヌレート0.5重量部を配合することに替え
て、メラミンシアヌレート、リン酸メラミンまたは硫酸
メラミンを2重量部を配合したことを除いて、実施例1
と同様にして、比較例2〜4のペレット状の難燃性樹脂
組成物を得た。得られたペレット状の難燃性樹脂組成物
について、その一般物性を測定した。表2に各成分の配
合割合および一般物性の測定結果を示した。
【0068】
【表2】
【0069】表1から明らかなように、実施例1〜8の
難燃性樹脂組成物は、いずれも特定割合のポリカーボネ
ート系樹脂とABS樹脂との混合樹脂に、特定量のホス
ファゼン化合物((c−1)〜(c−4)のいずれ
か)、トリアジン骨格含有化合物(メラミンシアヌレー
ト、リン酸メラミンまたは硫酸メラミンのいずれか)及
びフッ素化ポリオレフィンを配合したことから、いずれ
の難燃性樹脂組成物においても、優れたアイゾット衝撃
強度、熱変形温度、メルトフローレート及び難燃性を示
した。
【0070】これに対して、比較例1〜4の難燃性樹脂
組成物は、トリアジン骨格含有化合物を配合しないか、
または特定量でないトリアジン骨格含有化合物(メラミ
ンシアヌレート、リン酸メラミンまたは硫酸メラミンの
いずれか)を配合したものであることから、いずれも一
般物性のいずれかが劣るものであった。比較例1のもの
は、アイゾット衝撃強度が690J/分と極めて優れた
耐衝撃性を示したものの、難燃性が顕著に劣るものであ
った。また、比較例2〜4のものは、いずれもアイゾッ
ト衝撃強度とメルトフローレートとが極めて劣るもので
あり、特に比較例3のものはさらに難燃性も劣るもので
あった。
【0071】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の難燃性樹脂組成
物は、ポリカ−ボネ−ト系樹脂とスチレン系樹脂とから
なる特定割合の混合樹脂に、特定のホスファゼン化合
物、トリアジン系化合物及びフッ素化されたポリオレフ
ィンを特定割合で配合したことにより、加工時あるいは
燃焼時に腐食性または有毒性のガスの発生がなく、優れ
た難燃性を有し、耐衝撃性及び耐熱性が良好で、かつ加
工性とのバランスが優れるという効果を奏することがで
きるから、その産業上の利用価値は極めて高い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 69/00 (C08L 69/00 23:28) 23:28) (72)発明者 清 俊也 兵庫県姫路市網干区新在家1239 ダイセル 化学工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 田中 仁 兵庫県姫路市網干区新在家1239 ダイセル 化学工業株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4J002 BB243 BC04X BN06X BN12X BN15X CG01W CG02W CQ014 EU187 EU197 EW156 FD136 FD137

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリカーボネート系樹脂30〜9
    5重量%と(b)スチレン系樹脂70〜5重量%とから
    なる混合樹脂100重量部に対して、(c)ホスファゼ
    ン化合物1〜40重量部、(d)トリアジン骨格含有化
    合物0.1〜1重量部、及び(e)フッ素化されたポリ
    オレフィン0.05〜5重量部を配合してなる難燃性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 (c)成分は、下記の(1)環状フェノ
    キシホスファゼン化合物、(2)鎖状フェノキシホスフ
    ァゼン化合物及び(3)架橋フェノキシホスファゼン化
    合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のフェノキ
    シホスファゼン化合物であることを特徴とする請求項1
    記載の難燃性樹脂組成物。(1)次の一般式(1)で表
    される環状フェノキシホスファゼン化合物、 【化1】 (式中、Phはフェニル基である。また、mは3〜25
    の整数を示す。)(2)次の一般式(2)で表される鎖
    状フェノキシホスファゼン化合物、 【化2】 (式中、Xは−N=P(OPh)又は−N=P
    (O)OPhであり、Yは−P(OPh)又は−P
    (O)(OPh)である。Phは前記と同じである。
    また、nは3〜10,000の整数を示す。)(3)上
    記の一般式(1)で表される環状フェノキシホスファゼ
    ン化合物及び一般式(2)で表される鎖状フェノキシホ
    スファゼン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1
    種のフェノキシホスファゼン化合物を、o−フェニレン
    基、m−フェニレン基、p−フェニレン基及び下記一般
    式(3)で表されるビスフェニレン基からなる群より選
    ばれる少なくとも1種の架橋基により架橋されてなる架
    橋フェノキシホスファゼン化合物、 【化3】 (式中、Aは−C(CH−、−SO−、−S−
    又は−O−である。また、aは0又は1である。)但
    し、該架橋フェノキシホスファゼン化合物は、(i)該
    架橋基が該環状及び/又は鎖状フェノキシホスファゼン
    化合物のフェニル基が脱離した2個の酸素原子間に介在
    し、(ii)フェニル基の含有割合が該環状及び/又は
    鎖状フェノキシホスファゼン化合物中の全フェニル基の
    総数を基準として50〜99.9%であり、かつ(ii
    i)分子内にフリーの水酸基を有しないものである。
  3. 【請求項3】 (d)成分は、メラミンシアヌレ−トで
    あることを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組成
    物。
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