JP3499461B2 - スライダの加工方法 - Google Patents

スライダの加工方法

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    • G11B21/20Supporting the heads; Supporting the sockets for plug-in heads while the head is in operative position but stationary or permitting minor movements to follow irregularities in surface of record carrier
    • G11B21/21Supporting the heads; Supporting the sockets for plug-in heads while the head is in operative position but stationary or permitting minor movements to follow irregularities in surface of record carrier with provision for maintaining desired spacing of head from record carrier, e.g. fluid-dynamic spacing, slider
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers

Landscapes

  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録装置など
に用いられるスライダおよびその加工方法に係り、特
に、1枚の基板に多数同時に多面付けされた後に個々に
分離されることによって形成されると共に、側面や表面
の平滑性が要求されるスライダ、およびこのスライダを
切断して個々に分離するための加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライバ(HDD;Hard
Disc Driver,以下、HDDと略称)装置のような磁気
記録装置に用いられる磁気ヘッド用スライダは、例えば
図14にその概要を示すような工程で作製されている。
【0003】先ず、磁気ヘッドとしての情報書込/読出
機能を行なうトランスジューサのような素子1をセラミ
ック基板あるいはシリコンウェハーなどの基板2に複数
個多面付け形成する(図14(A))。
【0004】続いて、基板2を四角形に切断加工する
(図14(B))。次いで、その四角形に切断された基
板2をさらに、横方向に10数個程度並んだ素子1の一
列ごとを1単位として棒状(これをバーと呼ぶ)にスラ
イスして、各バー3ごとに分離する(図14(C))。
これらの切断加工は、従来、一般的にはダイヤモンド外
周刃を用いて行われている。続いて、分離された各バー
3を、ワックス(図示省略)等を用いて専用治具である
支持体4に貼り付ける(図14(D))。この貼り付け
は、各素子(スライダ)1が完全に個別に分離された後
には、その素子1を支持体4から引き離すことができる
ような仮接着の状態としておく。
【0005】続いて、バー3に列設されている各素子1
のスライダとしての加工を行う。すなわち、ヘッドスラ
イダ面の研削や、スライダレールの幅を決定づける溝や
ブリードスロット面などスライダとしての各構造の加工
を行うと共に、ヘッド浮上面であるスライダレール面
を、例えば0.05μm以下など所定の表面粗さに研磨す
る。更に、そのスライダレール面の空気ベアリング面
(ABS;Air Bearing Surface ,以下、ABSと呼称
する)としての空気導入部のテーパ加工を行う(図14
(E))。
【0006】このようにしてスライダとしての主要部の
構造を形成した後、このバー3を1単位として加工され
た素子1を個々に備えた各スライダ6を、その隣接する
各スライダ6ごとの境界線の部分で切断して、1個ずつ
に分離する(図14(F))。この分離のための切断加
工も、従来、一般にダイヤモンド外周刃が用いられてい
る。
【0007】続いて、このスライダがスライダヘッドと
して実装されてHDD装置に用いられる際に、コンタク
トスタート/ストップ時にスライダが磁気記録媒体(磁
気デイスク)表面に対して損傷を与えることを防ぐため
に、特に最もコンタクトの確率が高いスライダレール面
のエッジ部分をはじめとして、その他にも磁気記録媒体
(磁気ディスク)表面に対するコンタクトの確率が高い
エッジ直線部分などに面取り加工(これをいわゆるブレ
ンディング加工と呼称する)を施す(図示省略)。従来
は、このような製造工程でHDD装置のような磁気記録
装置に用いられる磁気ヘッド用スライダを作製してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の磁気ヘッド用スライダの加工工程におい
て、特にABSの表面とダイヤモンド薄刃砥石による切
断面とが交わるエッジ部分や、ABSとは反対側の裏面
とダイヤモンド薄刃砥石による切断面とが交わるエッジ
部分には、1〜5μm程度のチッピングが発生する。
【0009】このチッピングは、塵埃等の汚れと同様
に、HDDの使用時に振動や衝撃等に起因してスライダ
から離脱し、コンタミネーションとして磁気ディスク表
面を損傷させたり、サーマルアスピリティに起因したリ
ード/ライトエラーなどの動作不良を引き起こすといっ
た不都合を発生させる原因となるという問題がある。
【0010】特に近年では、情報記録密度のさらなる向
上を実現することが強く要請されている。このような情
報記録密度を向上させるためには、スライダの記録媒体
に対する浮上高をさらに厳密に制御しさらに微細な浮上
高にして、磁気的スペーシング量をさらに微細化するこ
とが必要となる。一般に、これまでは40〜50nm程
度だったスライダの浮上高を、さらにその半分以下の1
0〜20nm程度にすることなども提案されている。微
細な浮上高を高精度に実現するためには、ABSに対し
てさらに高精度な寸法精度で形成されることが強く要請
されている。
【0011】このようにスライダの浮上高がさらに微細
化する傾向にあるが、その微細な間隙に対しては、従来
より微細なパーティクルでも入り込んでしまう。そのた
め、従来よりもさらに、磁気ディスク表面やスライダ表
面に損傷を与える確率が高くなる。
【0012】また、ABSの表面とダイヤモンド薄刃砥
石による切断面とが交わるエッジ直線部分に上記のよう
なチッピングが存在している場合や、そのエッジ部分自
体が鋭角的な角度の稜線形状となっている場合、あるい
はその他にも先端が鋭角状の凹凸形状不良がエッジ部分
に存在している場合などには、そのようなエッジ部分が
磁気記録媒体(磁気ディスク)表面に対して接触した際
に、磁気記録媒体の表面を損傷させる原因となる。
【0013】ここで、従来のHDD装置では、まず製造
時点で装置内にコンタミネーションが入り込むことを防
ぐために、その製造プロセスをクラス100あるいはそ
れ以上の清浄度というLSI製造工程のクリーン度に匹
敵するような清浄度のクリーンルームで製造している。
また、主に外部から侵入して来るコンタミネーションに
対して、エアフィルタをHDDに内蔵させるなどして対
応している。このように対策することで、製造時のコン
タミネーションの混入や、外部からのコンタミネーショ
ンの混入に対しては対応可能となっている。
【0014】しかしながら、上記のようなチッピングの
離脱によって生じるコンタミネーションについては、ま
ず製造時には未だチッピングとして切断面に付着してい
るので、不良の原因としては発見されない状態にある。
そのため、HDDとしての実使用時に動作不良を引き起
こす確率が高いにも拘らず、それをチェックできずに見
逃すことになる。そのチッピングが付着しているスライ
ダは、HDDとしての実使用時には、磁気ディスクのほ
ぼ全面に亙って相対的に移動するので、チッピングがい
つ離脱しても、スライダは常に磁気ディスク上あるいは
その近傍にある状態となる。すなわち、離脱したチッピ
ングのパーティクルは、殆ど必ず磁気ディスク上に落着
することになる。そのため、このようなチッピングが離
脱して発生するパーティクルが、コンタミネーションと
して磁気ディスク上に損傷を与えたり、リード/ライト
エラーを発生させたりする確率が極めて高いものとなる
という問題がある。
【0015】このように、チッピングやエッジ部分自体
の鋭角的な角度の稜線形状は、種々の問題を発生させ
る。そこで、このような問題を解消するために、スライ
ダにおける特にエッジ部分の面取り加工が極めて重要な
ものとなっている。そのような面取り加工を行う方法と
しては、例えば特願平10−104235公報に開示さ
れたラッピングテープを用いるブレンディング方式や、
イオンミリングによって角を丸める方式が提案されてい
る。
【0016】イオンミリングを用いる方法は、スライダ
の外形のエッジ部分やコーナー部分に予め浅溝を形成し
ておき、その部分をイオンミリング法を用いてエッチン
グする方法であり、その部分に縦方向のみでなく横方向
にも蝕刻が進む結果、エッジ部分やコーナー部分が半径
2〜3μm程度の小さなR(曲率)に丸められる、とい
うものである。
【0017】しかしながら、このようなイオンミリング
を用いる方法には、特有の再付着という問題がある。す
なわち、折角チッピングを除去するためにイオンミリン
グ法を用いているにもかかわらず、そのイオンミリング
に起因して再付着が発生し、この再付着した付着物が新
たなパーティクルとなって剥れ落ちてしまい、そのパー
ティクルがチッピングと同様の問題を引き起こすことに
なるという致命的な問題がある。
【0018】また、その他の研磨方式も提案されてい
る。従来の砥石を用いた切断方法では、スライダの外形
の各切断面の荒れや、チッピングを解消するために、完
全に切断されて個々のスライダとして分離された後に、
それらの分離された個々のスライダの一つ一つの最終断
面を研磨加工するなどしなければならないことは上述し
た通りである。すなわち、個々のスライダとして分離さ
れた切断面のエッジ部分には2〜10nm程度の突起が
発生しており、また、特に切断面とABSとが交わるエ
ッジ部分には1〜5μmのチッピングが発生している。
従って、これらを取り除くために一つ一つのスライダの
各エッジ部分を研磨加工することが必要となる。このエ
ッジ部分の研磨加工はスライダを個々に分断した後に行
われる。このようにスライダを個別に研磨加工する技術
が、例えば特開平6−282831号公報にて提案され
ている。
【0019】しかしながら、このように個々のスライダ
として分離した後に、その一個ずつのスライダの各切断
面をそれぞれラッピングする工程は、極めて煩雑なもの
であって、その工程に要する時間も長いものとなる。す
なわち、分離した後の個々のスライダに対して、ラッピ
ングによる研磨加工を施すような従来の方法では、分離
された後の個々のスライダを一個ずつラッピング装置に
装着し、その4つの側面つまり各切断面のそれぞれにラ
ッピングを施して行くという工程は、極めて煩雑なもの
であって、そのスループットも非効率的で長い時間がか
かってしまうという問題がある。
【0020】また、ラッピング法では、エッジ部分の面
取り研磨の深さは一般に5μm程度までが限界であっ
て、実質的にはそれ以上は困難である。さらに研磨深さ
を大きく取ろうとすると、面的な機械研磨であるラッピ
ング法では、スライダのABSやスライダ本体(特に磁
極部分など)にもテープが接触することが避けられなく
なり、その結果、研磨加工時にABSやスライダ本体に
スクラッチ傷を生じてしまうという問題がある。
【0021】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、特にエッジ部分の鋭角的な稜線形状
や有害な突起あるいはチッピングに起因して生じる磁気
ディスクのような記録媒体の傷付きの問題を解決して、
例えば磁気ヘッドの場合ではそれがHDDに組み込まれ
て使用される際に、磁気ディスクの損傷やリード/ライ
トエラーが発生することの無い、高い信頼性を以て利用
可能な磁気ヘッドを実現できるスライダおよびその加工
方法を提供することにある。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスライダの
加工方法は、外形が多面体をなすと共に磁気記録媒体と
対向する面を有するスライダの外形のエッジ部分のうち
磁気記録媒体と対向する面の周囲の少なくとも一つのエ
ッジ部分を、凹曲面状に面取り加工する方法であって、
少なくとも一つのエッジ部分にワイヤーソウを当接し、
ワイヤーソウを長手方向にスライドさせながら前記スラ
イダに押圧させて、ワイヤーソウの当接する面を研磨し
ながら凹曲面状に面取り加工する研磨工程を含むもの
である。
【0028】本発明に係る他のスライダの加工方法は、
外形が多面体をなすと共に磁気記録媒体と対向する面を
有するスライダの前記外形のエッジ部分のうち前記磁気
記録媒体と対向する面の周囲の少なくとも一つのエッジ
部分を、凹曲面状に面取り加工するスライダの加工方法
であって、1枚の基板に複数個のスライダを配列形成す
る多面付け工程と、前記基板の前記スライダが多面付け
形成された表面とは反対の裏面にて前記スライダを支持
体によって支持させる支持工程と、前記各スライダを個
々に分離させる境界線の部分を、前記支持体を少なくと
も完全に切断することなく、前記基板の表面から前記基
板の厚さ方向に全厚に亙って切断する切断工程と、前記
切断工程にて切断された部分の幅よりも大きな直径のワ
イヤーソウを当接し、前記ワイヤーソウを前記エッジの
長手方向に対して平行に反復スライドさせながら押圧さ
ることで、少なくとも前記エッジのうち当該スライダ
として空気流入側となるエッジを研磨して、その部分を
凹曲面状の面取り面にする研磨工程とを含むものであ
る。
【0029】 本発明に係る更に他のスライダの加工方
法は、外形が多面体をなすと共に磁気記録媒体と対向す
る面を有するスライダの前記外形のエッジ部分のうち前
記磁気記録媒体と対向する面の周囲の少なくとも一つの
エッジ部分を、凹曲面状に面取り加工するスライダの加
工方法であって、1枚の基板に複数個のスライダを配設
して多面付けする工程と、前記多面付けされた各スライ
ダを個々に分離させる境界線の部分に、切れ込みを前記
基板の表面から厚さ方向に向かって途中まで刻設する切
込刻設工程と、前記切れ込みの幅よりも大きな直径のワ
イヤーソウを前記切れ込みに当接し、前記ワイヤーソウ
を前記エッジの長手方向に対して平行に反復スライドさ
せながら押圧させることで、少なくとも前記エッジのう
ち当該スライダとして空気流入側となるエッジを研磨し
て、その部分を凹曲面状の面取り面にする研磨工程とを
含むものである。
【0030】本発明の各スライダの加工方法では、基板
の厚さ方向の途中までの切れ込みをあらかじめ刻設して
おくか、あるいはさらに基板全厚に亙って切断しておい
た上で、その切れ込み部分にワイヤーソウを当てがうこ
とにより、その切れ込みをガイドラインとしてワイヤー
ソウを適切な境界線つまり研磨位置にセルフアラインで
導いて、正確な位置における研磨を実現することができ
る。
【0031】しかも、そのようにして研磨加工されたエ
ッジ部分は、スライダとして好適な性能を実現できるよ
うな凹曲面状の断面形状であって、かつチッピングや突
起の無い極めて平滑な面となる。また、このような面取
り部分の寸法およびその断面形状の凹状曲面の逆Rの半
径は、使用するワイヤーソウの半径によって自由に選択
(設定)することが可能である。
【0032】さらに、本発明の各スライダの加工方法で
は、ワイヤーソウで研磨加工するため、その研磨面の形
状が凹曲面状の断面形状になることは前述の通りだが、
これはABSとしてレール形状を備えたスライダの製造
工程において、そのいわゆる2段構造の部分、つまりス
ライダの側面よりも所定距離だけ内側にABSのレール
の側面を有する構造を形成する際に、特に好適である。
しかも、そのような2段構造におけるABSのレール側
面のスライダ側面からの距離は、ワイヤーソウの半径に
よって自由に選択(設定)可能である。上記のような数
々の利点を備えた本発明の加工方法は、何らの煩雑な工
程を要することなく実行可能で、極めて簡易な加工方法
となる。
【0033】本発明に係る各スライダの加工方法では、
研磨工程が、更に、ワイヤーソウの長手方向に対してス
ライダのエッジを傾けた状態で、ワイヤーソウをスライ
ダのエッジ同士が交わるコーナー部分に当接し、ワイヤ
ーソウを長手方向にスライドさせながらスライダのコー
ナー部分に押圧させて、ワイヤーソウの当接する面を研
磨しながら断面形状が凹曲面状になるように面取り加工
する工程を含むようにしてもよい。
【0034】このようにワイヤーソウの長手方向に対し
てスライダを傾けて研磨することで、特にそのスライダ
のコーナー部分を研磨しながら断面形状を凹曲面状にな
るように面取り加工することが可能になる。
【0035】また、本発明に係る各スライダの加工方法
では、研磨工程が、5μm以下の粒径の砥粒を用いたス
ラリーとワイヤーソウとを併せ用いて行なわれるように
してもよい。
【0036】すなわち、スライダの切断時に発生してい
たエッジ部分付近の加工変質層やチッピングは共に最大
5μmであるという経験則がこれまでの実際の製造経験
から得られている。そこで、このような加工変質層やチ
ッピングの大きさである5μm以下の取り代をコントロ
ールするためには、5μm以下の粒径の砥粒を用いたス
ラリーを用いて、ワイヤーソウで基板を切断することが
望ましい。但し、これのみに限定されるものではない。
上記のような定性的な傾向を踏まえた上で、要請される
平滑度や切断寸法の精度に適合できるように、5μm以
下の粒径の範囲内で適宜にスラリーに用いる砥粒の粒径
を決定すればよい。
【0037】なお、上記の砥粒の材質としては、ダイヤ
モンド、サファイヤなどの一般的な砥粒用パウダーを用
いればよい。また、スラリーを用いない場合には、例え
ばダイヤ電着ワイヤーソウのように、ワイヤー自体に砥
粒を付着してなるワイヤーソウを用いることができる。
【0038】また、スライダを裏面から支持する支持体
は、基板の裏面にベタ状態で全面的に接合するようにし
てもよく、あるいは、各素子や各スライダ同士の間の切
断代の部分は避けて、各素子や各スライダの部分のみに
接合してその部分のみで各素子や各スライダを支持する
ようにしても良い。また、その支持方式としても、接着
剤で仮接着するようにしても良く、あるいは吸着方式な
どのように負圧で仮支持するようにしても良い。
【0039】また、本発明に係るスライダの加工方法で
は、研磨工程を経た後に、支持体から素子やスライダを
取り外してもよい。あるいは、例えば支持体を絶縁性材
料により形成し、この支持体ごと基板を切断して個々の
素子やスライダに分離すれば、最終的に得られた個々の
素子やスライダにおいて、絶縁性の支持体を絶縁層とし
て用いることができる。このように支持体は個々の素子
やスライダから取り外さないで、絶縁層のように素子や
スライダの構造の一部として用いるようにしてもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0041】図1は、本発明の一実施の形態に係る加工
方法に用いられるワイヤーソウ装置100の構成の主要
部、およびそれによってエッジ部分を研磨加工される複
数個のスライダ200が列設されたバー201を模式的
に表す図である。また、図2は、スライダ200のエッ
ジ部分を研磨加工する各工程を、その工程順に並べて模
式的に表す図である。
【0042】ワイヤーソウ装置 ワイヤーソウ装置100は、ほぼ平行に対向配置された
2本のワークローラ101,102と、これら2本のワ
ークローラ101,102に巻回されるワイヤー103
と、ワイヤー103が加工対象であるバー201に対し
て当接される部分にスラリー(砥液)104を供給する
ノズル105,106と、加工対象であるバー201を
機械的に支持するためのコレット台301と、バー20
1およびコレット台301が載置され、上下に移動およ
び水平方向に回動してワイヤー103に対する位置を変
化させるワークテーブル302とから、その主要部が構
成されている。
【0043】なお、本発明の適用は、図2に示したよう
に基板がスライダ200を列設してなるバー201の形
に既に分離加工されており、その各バー201の裏面に
は支持体202が貼設済みの状態となっているような場
合のみには限定されない。その他にも、図6に示したよ
うに、基板には複数個のスライダが多面付け形成されて
おり、それらの複数個のスライダの外形(輪郭)部分に
は基板の厚さ方向途中までの深さの溝208があらかじ
め刻設されているような場合にも、本発明の加工方法を
適用可能であることは言うまでもない。
【0044】スライダの分離方法 次に、図2を参照して、本実施の形態に係るスライダの
加工方法における主要な工程(スライダの分離方法)を
説明する。
【0045】まず、図2(A)に示したように、支持工
程として、基板つまりバー201のスライダ200が多
面付けされた表面とは反対の裏面に、スライダ200を
支持する支持体202を貼設する。このとき用いる接着
剤としては、従来から一般的に用いられているワックス
などを好適に用いることができる。あるいは、この支持
体202がバー201を吸着するような構成としてもよ
い。
【0046】本実施の形態では、支持体202におい
て、隣接する各スライダ200ごとの境界部分つまり切
断幅に対応する部分ごとに、あらかじめ逃げ203の部
分を設けてあり、後述する切断の際には、バー201の
表面からこの逃げ203までの間でほぼ均一な切断条件
となるものとする。なお、このような逃げ203を設け
ることは、より望ましいことではあるが、必須のもので
は無く、省略することも可能であることは言うまでもな
い。
【0047】次に、図2(B)に示したように、切断工
程として、1つのバー201が含んでいる各スライダ2
00を、各スライダ200ごとで個々に分離させるにあ
たって妥当な境界線の部分をバー201の表面から厚さ
方向に全厚に亙って切断する。このとき、本実施の形態
では、支持体202は切断しない。あるいは支持体20
2の上部が若干深く切断されたり傷ついたりしても、こ
の時点において支持体202が完全には切断されていな
ければよい。つまり、切断されたバー201の個々のス
ライダ200を支持体202で繋ぎ止めておくことがで
きればよい。
【0048】この切断工程では、例えば、従来の一般的
なダイヤモンド砥石を用いた切断方法を採用する。ダイ
ヤモンド砥石を用いた切断は、上述したようにその切断
面やエッジ部分における表面粗さが粗く、またプロファ
イル不良の発生やチッピングの発生も多く、またその切
断代のばらつきが、砥石の摩耗に起因してかなり大きく
なるので、切断代の寸法精度が低いといった、多くの問
題を抱えている。しかし、その一方で、ダイヤモンド砥
石は剛体であると考えてよいから、サブミクロンの送り
精度を備えたスライサーを用いるなどすれば、切断位置
のアライメント精度、つまり切断線のピッチ精度につい
ては、極めて高い精度を得ることができる。
【0049】一旦、そのような高精度のピッチ精度で第
1の切断を行なって、そのような高精度の位置に切断ギ
ャップつまり切断工程によって形成される切断溝204
を設けておけば、後述するワイヤーソウはフレキシブル
であるので、その高精度な位置に形成された切断溝20
4に沿ってワイヤー103がセルフアライメントされ
る。従って、研磨位置の正確な位置決めを行うことがで
きる。
【0050】よって、研磨時に当接した部分の表面平滑
度は良好であるが本来は高精度なピッチ精度を得ること
が困難なワイヤーソウを用いても、切断工程によって形
成された切断溝204にワイヤー103が誘導され、研
磨位置について高精度なピッチ精度を得ることができ
る。この意味で、切断工程においては一般的なダイヤモ
ンド砥石による切断方法を好適に採用することができ
る。
【0051】本実施の形態においては、この切断工程に
おけるダイヤモンド砥石およびその詳細な使用方法の一
例として、砥石回転数;約12,000回転、送り速度;毎分
約90mm、砥石番手;800〜1500番、砥石径;約
90mm、砥石材質;メタルボンド系砥石、切断代;約
160μmとする。このときのピッチ精度としては、1
本のバー201内での切断溝204の累積ピッチ誤差が
2μm以下となる。
【0052】図3は、このような切断を行なった際の、
特に表面側の一部分の切断面およびエッジ部分につい
て、顕微鏡写真にて観察された状態を、その写真に基づ
いて模写したものである。この図3から、切断面205
は明らかに荒れており、またエッジ部分にはチッピング
200aが発生していることが分かる。因みに、この状
態での切断面205の表面粗さ(Ra)は20〜30n
m、発生するチッピングの大きさは5〜20μm、突起
(歪み)の大きさは5〜15nmであった。但し、その
反面、切断溝204の位置精度、つまりピッチ精度は極
めて高精度となっている。
【0053】こうして切断を行なった後、図2(C)に
示したように、エッジ部分の研磨工程を行う。すなわ
ち、切断工程にて切断された部分の幅つまり切断溝20
4の幅よりも大きな直径のワイヤーソウを、図7に示し
たようにバー201の切断溝204の部分に当接し、こ
のワイヤーソウを長手方向にスライドさせながら、バー
201の厚さ方向、つまり矢印Aで示した方向に押圧さ
せて、各スライダのエッジ部分を面取り加工する。これ
により、図2(D)に示したように、各スライダのエッ
ジ部分を、凹状曲断面形状に面取り加工しながら、極め
て平滑な研磨面206を得ることができる。
【0054】図5は、このようにして形成されたエッジ
部の、特に表面側の一部分を顕微鏡により観察し、その
顕微鏡写真に基づいて外形を模写したものである。前述
の図3に示した第1の切断工程の場合と比較して、凹凸
やチッピングが殆ど無く、極めて平滑な研磨面206が
形成されていることが分かる。
【0055】この工程におけるワイヤーソウの使用方法
の一例として、ワイヤースピード;360m/分、ワイ
ヤー繰出スピード;3m/分、ワイヤーテンション3k
g、前加工カーフ(前記の切断溝204の幅);200
μm、ワイヤー直径(ワイヤーソウ後);320μm、
ワーク送りスピード;0.5mm/分、ラッピングスラ
リー;油性オイルに対して0.25μm径のダイヤモン
ド砥粒を重量%で1〜2%添加、スラリー供給量;1〜
2リッター/分、加工時間;30〜60秒/1バー、面
取り(研磨)幅;15〜20μm、面取り(研磨)深さ;15
〜20μmとする。これにより、突起許容範囲;2nm以
下、チッピング0.5μm以下を実現できる。
【0056】このようなワイヤーソウを用いて、実際に
研磨工程を行なった結果、突起(歪み)は1nm未満、
チッピングの大きさは0.5μm未満、表面粗さ(R
a)は2nm未満となり、極めて平滑で、スライダ20
0の側面として良好な切断面やエッジ部が形成されてい
ることが確認できた。
【0057】図4は、本発明の加工方法をいわゆる2段
構造のスライダに適用した例の断面構造を模式的に表す
ものである。このスライダ200は、ABSのレール2
10が側面207から所定距離だけ内側に形成されたも
のであり、その側面207よりの段付き部分212も、
本発明の加工方法を用いて研磨することができる。
【0058】本発明のスライダの加工方法は、更に、図
8に示したように、ABSのレール210の空気流入側
の端部に斜面211を有するスライダ200を形成する
場合においても好適に用いることができる。
【0059】このスライダ200では、その磁気記録媒
体(図示省略)と対向する面213の周囲やレール21
0のエッジ部分の研磨面206が、凹曲面状に面取りさ
れた形状となるので、その表面にはチッピングや突起が
無く、極めて平滑な表面となっている。しかも、仮にス
ライダ200が何らかの外乱などに起因して磁気記録媒
体に対して傾いた姿勢となった際には、スライダ200
は磁気記録媒体の表面に対してさらに接近しようとする
が、スライダ200のエッジ部分の研磨面206、ある
いはABSのレール210の先端部の斜面211が逆R
の凹曲面断面形状に抉れたような断面形状となっている
ので、その抉れた部分の寸法だけ磁気記録媒体の表面に
対して接触する確率が低くなる。
【0060】また、このスライダ200のように、磁気
記録媒体と対向する面の周囲において、エッジ部分に逆
Rの凹曲面断面形状の研磨面206、ABS先端部に逆
Rの凹曲面断面形状の斜面211がそれぞれ形成されて
いると、このような断面形状の流体力学的な機能によっ
て、磁気記録媒体の表面に対して離間する方向に、つま
り正の圧力がこの部分に生じることになる。すなわち、
スライダのエッジ部分の研磨面206やABS先端部の
斜面211の断面形状を翼のプロファイルと見做すと、
あたかも翼キャンバの下面側のような逆R状になってい
る。このような形状によって、スライダ200に対して
流体力学的に磁気記録媒体の表面から離間する方向に正
の圧力が生じる。しかもこのとき、スライダ200の対
向面213あるいはABSと磁気ディスクのような磁気
記録媒体との間の距離(ギャップ)は極めて小さいの
で、回転している磁気ディスク表面に粘性付着している
空気のスライダ200に対する相対速度が大きく、また
その両者の間に働く地面効果も強く働く。
【0061】このように、たとえ何らかの外乱でスライ
ダ200が磁気記録媒体の表面に対して傾いたとして
も、スライダ200のエッジ部分の研磨面206やAB
S先端部の斜面211によってスライダ200が磁気記
録媒体の表面から離間する方向に力が働くような構造に
なっているので、スライダ200が磁気記録媒体の表面
に強く接触することを積極的に回避することができる。
【0062】さらには、エッジ部分の研磨面206やA
BS先端部の斜面211の断面形状が逆Rの凹曲面形状
であることにより、この部分に当った気流が一旦減速さ
れて、その左右水平方向つまり磁気記録媒体(あるいは
それに対面しているスライダの対向面)に平行な方向に
気流を受け流すように機能する。つまり、例えば外気か
ら磁気記録装置の内部へと進入して来た塵埃やその他の
パーティクルが磁気記録媒体の表面に浮遊あるいは付着
しており、その部分にスライダが近付いて来たような場
合でも、本実施の形態のスライダ200のエッジ部分の
研磨面206やABS先端部の斜面211の断面形状に
よって、気流と共に塵埃やパーティクルを排障器の如く
に左右に受け流すことができる。従って、塵埃やパーテ
ィクルが磁気記録媒体とスライダ200との間隙に流体
力学的に吸入されて侵入することを防ぐことができ、そ
の結果、塵埃やパーティクルに起因した磁気記録媒体の
表面や、スライダ200のABSのレール210表面あ
るいは磁気ヘッド部分などのスクラッチ傷のような損傷
の発生を解消することができる。
【0063】コーナー部分の加工方法 次に、上記のようにして分離されたスライダ200のコ
ーナー部分の加工方法について説明する。
【0064】ここでは、まず、図9に一例を模式的に示
すように、ワイヤーソウ103の長手方向に対してスラ
イダ200のエッジを傾けた状態で、ワイヤーソウ10
3をスライダ200のエッジ同士が交わるコーナー部分
に当接させる。次いで、そのワイヤーソウ103を長手
方向にスライドさせながらスライダ200のコーナー部
分に押圧させつつ、ワイヤーソウ103とスライダ20
0との位置関係を相対的に回動させる。そして、図10
にその主要部を拡大して示すように、ワイヤーソウ10
3の当接する面を研磨しながら断面形状が凹曲面状にな
るように面取り加工することによって、研磨面206を
得ることができる。
【0065】また、このとき前記のようにワイヤーソウ
103とスライダ200との位置関係を相対的に回動さ
せることにより、スライダ200の上部から(図10中
に矢線1001を付して示した方向から)見た研磨面2
06の外形形状は、ほぼ1/4円形に形成されることに
なる。あるいは、前記の図10で矢線1001を付して
示した方向から見た図として、図11に示したように、
ワイヤーソウ103の長手方向が各スライダ200の上
部のエッジ直線に対して斜めに位置するようにワイヤー
ソウ103を配置し、適度なテンションを保ちながら研
磨加工を行うことにより、図12に示したように各コー
ナー部分の幅が絞られたような形状の面取り加工を行う
ことも可能である。
【0066】また、図13に模式的に示したように、ス
ライダ200の切断溝204の幅dが同じ場合であっ
て、かつワイヤーソウ103を押圧してスライダ200
の厚さ方向に進める深さも同じ場合には、直径の大きな
ワイヤーソウ103Aを用いた場合(図13(A))に
得られる研磨面206Aの幅寸法および曲率半径は、と
もに直径の小さなワイヤーソウ103Bを用いた場合
(図13(B))に得られる研磨面206Bの幅寸法お
よび曲率半径よりも大きなものとなる。
【0067】更に、上記と同様の条件で、直径の異なる
ワイヤーソウ103を用いた場合の研磨面206の側面
205に対する角度は、直径の大きなワイヤーソウ10
3Aを用いた場合の方が、直径の小さなワイヤーソウ1
03Bを用いた場合よりも90度に近く大きな角度とな
る。従って、このような傾向を踏まえた上で、所望の角
度や寸法の研磨面206あるいはABSの斜面211
(ただしこれもエッジ部分の研磨面の一種類である)を
得ることができるような直径のワイヤーソウ103を用
いると共に、その押圧して進める深さを適宜に設定すれ
ば良い。
【0068】ところで、上記のようにして研磨工程を行
なった後、各スライダ200を個別のスライダ200と
して切断し、それら個々のスライダ200を支持体20
2から分離させて、完全に個々に分離されたスライダ2
00を得ることができる。
【0069】なお、本実施の形態においては最終的にス
ライダ200を支持体202から分離する場合の例につ
いて示したが、本発明はこれのみには限定するものでは
ない。例えば支持体202を絶縁性材料からなるものと
し、この支持体202ごと各スライダを切断して個々の
スライダ200に分離すれば、最終的に得られた個々の
スライダ200においては絶縁性の支持体202を絶縁
層として用いることができる。このように支持体202
は個々のスライダ200から取り外さないで、スライダ
200の構造の一部である絶縁層として用いるようにす
ることなども可能である。
【0070】また、磁気ヘッド以外にも、サスペンショ
ンアームの先端部に磁気ヘッドの代りに光磁気記録用の
光学モジュールを搭載するような構造の浮上型ヘッドの
分離工程、更に磁気ヘッドと光磁気記録用の光学ヘッド
とを併せて用いる構造の浮上型ヘッドの分離工程などに
おいても、上記実施の形態と同様に、本発明を好適に利
用することができる。
【0071】あるいは、浮上型ヘッドのみならず、磁気
ディスク表面に対して損傷を与えることなくコンタクト
するコンタクトパッドを備えたコンタクト型の磁気ヘッ
ドや光学ヘッドの分離工程などにおいても、上記実施の
形態と同様に、本発明を好適に利用することができる。
【0072】
【0073】
【発明の効果】以上説明したように 、本発明に係るスラ
イダの加工方法によれば、基板の厚さ方向の途中までの
切れ込みをからかじめ刻設しておくか、あるいはさらに
基板全厚に亙って切断しておいた上で、その切れ込み部
分にワイヤーソウを当てがうようにしたので、その切れ
込みをガイドラインとしてワイヤーソウを適切な境界線
(研磨位置)にセルフアラインで導いて、正確な位置に
おける研磨を実現することができ、本発明のスライダを
容易に作製することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加工方法に用いられるワイヤーソ
ウ装置の構成の主要部およびそれによって研磨加工され
る対象である複数個のスライダが列設されたバーを模式
的に表す図である。
【図2】本発明に係るスライダの加工方法における主要
な工程をその工程順に表す図である。
【図3】切断を行なった際の特に表面側の一部分の切断
面およびエッジ部分について、顕微鏡写真にて観察され
た状態をその顕微鏡写真に基づいて模写した図である。
【図4】2段構造のスライダに本発明の加工方法を適用
して形成されたスライダの外形の断面形状を模式的に表
す図である。
【図5】研磨工程によって得られたエッジ部の研磨面の
部分を顕微鏡にて観察された状態を、その顕微鏡写真に
基づいて外形を模写して表す図である。
【図6】バーの各スライダどうしの境界部分に切れ込み
を刻設した場合の一例を表す図である。
【図7】ワイヤーソウをバーの切断溝のエッジ部分にほ
ぼ平行に当接させた状態を表す図である。
【図8】ABSのレールの空気流入側の端部の斜面の形
成についても、本発明の加工方法を適用した場合の一例
を示す図である。
【図9】ワイヤーソウの長手方向に対してスライダのエ
ッジを傾けた状態で、ワイヤーソウをスライダのエッジ
どうしが交わるコーナー部分に当接させて面取り加工す
る場合の一例を表す図である。
【図10】ワイヤーソウの当接する面を研磨しながら断
面形状が凹曲面状になるように面取り加工する際の主要
部を拡大して示す図である。
【図11】ワイヤーソウの長手方向が各スライダの上部
のエッジ直線に対して斜めに位置するように、ワイヤー
ソウを配置して面取り加工する場合の一例を表す図であ
る。
【図12】ワイヤーソウの長手方向が各スライダの上部
のエッジ直線に対して斜めに位置するようにワイヤーソ
ウを配置して面取り加工して形成されたスライダの形状
の一例を表す図である。
【図13】直径の大きなワイヤーソウを用いた場合の加
工状態(A)および直径の小さなワイヤーソウを用いた
場合の加工状態(B)を表す図である。
【図14】従来の一般的なスライダ加工工程の一例を表
す図である。
【符号の説明】
100…ワイヤーソウ装置、200…スライダ、201
…バー、202…支持体、203…逃げ、204…切断
溝、205…切断面、206…研磨面、207…チッピ
ング、208…切れ込み、210…ABSのレール、2
11…ABSのレール先端部の斜面、212…段付き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−65344(JP,A) 特開2000−293828(JP,A) 特開 昭60−50678(JP,A) 特開 平10−277915(JP,A) 特開 平11−191209(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/56 - 5/60

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外形が多面体をなすと共に磁気記録媒体
    と対向する面を有するスライダの前記外形のエッジのう
    ち前記磁気記録媒体と対向する面に設けられたABSの
    少なくとも当該スライダとして空気流入側となるエッジ
    に対して平行にワイヤーソウを当接し、前記ワイヤーソ
    ウを前記エッジの長手方向に対して平行に反復スライド
    させながら押圧させることで、前記スライダとして空気
    流入側となるエッジを研磨して、その部分を前記空気の
    流入方向に沿って弧を描く凹曲面状の面取り面にする研
    磨工程を含むことを特徴とするスライダの加工方法。
  2. 【請求項2】 外形が多面体をなすと共に磁気記録媒体
    と対向する面を有するスライダの前記外形のエッジ部分
    のうち前記磁気記録媒体と対向する面の周囲の少なくと
    も一つのエッジ部分を、凹曲面状に面取り加工するスラ
    イダの加工方法であって、 1枚の基板に複数個のスライダを配列形成する多面付け
    工程と、 前記基板の前記スライダが多面付け形成された表面とは
    反対の裏面にて前記スライダを支持体によって支持させ
    る支持工程と、 前記各スライダを個々に分離させる境界線の部分を、前
    記支持体を少なくとも完全に切断することなく、前記基
    板の表面から前記基板の厚さ方向に全厚に亙って切断す
    る切断工程と、 前記切断工程にて切断された部分の幅よりも大きな直径
    のワイヤーソウを当接し、前記ワイヤーソウを前記エッ
    ジの長手方向に対して平行に反復スライドさせながら押
    圧させることで、少なくとも前記エッジのうち当該スラ
    イダとして空気流入側となるエッジを研磨して、その部
    分を前記空気の流入方向に沿って弧を描く凹曲面状の面
    取り面にする研磨工程とを含むことを特徴とするスライ
    ダの加工方法。
  3. 【請求項3】 外形が多面体をなすと共に磁気記録媒体
    と対向する面を有するスライダの前記外形のエッジ部分
    のうち前記磁気記録媒体と対向する面の周囲の少なくと
    も一つのエッジ部分を、凹曲面状に面取り加工するスラ
    イダの加工方法であって、 1枚の基板に複数個のスライダを配設して多面付けする
    工程と、 前記多面付けされた各スライダを個々に分離させる境界
    線の部分に、切れ込みを前記基板の表面から厚さ方向に
    向かって途中まで刻設する切込刻設工程と、 前記切れ込みの幅よりも大きな直径のワイヤーソウを前
    記切れ込みに当接し、前記ワイヤーソウを前記エッジの
    長手方向に対して平行に反復スライドさせながら押圧さ
    せることで、少なくとも前記エッジのうち当該スライダ
    として空気流入側となるエッジを研磨して、その部分を
    前記空気の流入方向に沿って弧を描く凹曲面状の面取り
    面にする研磨工程とを含むことを特徴とするスライダの
    加工方法。
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