JP3495087B2 - 弾性無限軌道帯 - Google Patents

弾性無限軌道帯

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JP3495087B2 JP09765394A JP9765394A JP3495087B2 JP 3495087 B2 JP3495087 B2 JP 3495087B2 JP 09765394 A JP09765394 A JP 09765394A JP 9765394 A JP9765394 A JP 9765394A JP 3495087 B2 JP3495087 B2 JP 3495087B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】農耕用、建設用の無限軌道車に使
用される弾性無限軌道帯の走行性能の改良に関し、特に
は脱輪を防止する弾性無限軌道帯に関する。 【0002】 【従来技術】弾性無限軌道帯としては、クロ−ラと呼称
されるものが一般的に使用されている(以下、弾性無限
軌道帯をクロ−ラと称する)。このクロ−ラは、通常、
図7(a)、(b)に示す如くゴム基体5と、転輪11
と係合する角部9とゴム基体5に埋設固着される翼部
3、3`とから成る芯金2と、クロ−ラ1の周方向の剛
性補強をする繊維コ−ドを複数並列しゴム被覆した一層
の平板状抗張体10とから構成されている。そして、こ
の抗張体10の繊維コ−ドの材料としては、一般にスチ
−ルコ−ド4が使用され、しかもスチ−ルコ−ドはクロ
−ラの周方向に沿って延在配列されている。この様な従
来のクロ−ラにおいては、スチ−ルコ−ド自体が本来長
さに直角方向の曲げに対して柔軟であり、更にクロ−ラ
の周方向に沿ってスチ−ルコ−ドが延在配列されている
為に、図8に示す様に、走行路面からの横方向(クロ−
ラの幅方向)外力に対しては曲げ変形し易く、転輪から
の脱輪の発生が懸念される問題があった。特に最近では
車両の大型化が進行中であり、この脱輪問題の発生が増
加する傾向にあった。この為、前記平板状抗張体として
のスチ−ルコ−ド層の上部(クロ−ラの接地面側)に該
スチ−ルコ−ドの延在方向と交錯する角度方向に配列さ
れた別のスチ−ルコ−ド層を積層したり、更にはスチ−
ルコ−ド層の上部のゴム厚を増加したりする構造が採用
されていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、これら構造
は、確かにクロ−ラの横方向の剛性を増加することが可
能であるが、同時にクロ−ラの縦方向の剛性が増加し、
クロ−ラが駆動輪の回転円弧に沿って曲げ難く成り、駆
動力がクロ−ラを曲げることに消費される為に、クロ−
ラの駆動抵抗が増加して、車両の速度が低下したりエン
ジンの負荷が増加したりする不具合があった。 【0004】従って、本発明の目的は、クロ−ラの駆動
抵抗を増加することなく、走行時転輪からのクロ−ラの
脱輪を防止する補強構造を具備した弾性無限軌道帯を提
供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に成るクロ−ラおいては、請求項1に記載
の如く、無端状のゴム基体と、該ゴム基体中に埋没され
て左右に伸びる翼部と前記ゴム基体の内周面側に突起す
る転輪ガイド用の一対の角部とから成りしかもゴム基体
の周方向に一定間隔で配設される複数の芯金と、前記翼
部の左右上部に周方向に延在する繊維コ−ドから成る一
対の抗張体とから構成される弾性無限軌道帯において、
前記抗張体に近接する外周面側に、前記芯金間に板状の
金属又は超高分子ポリエチレンからなる補強部材を一個
又は複数個ずつ周方向に一定間隔で配設し、一個以上の
前記板状補強部材の周方向幅を合計した累積幅は、前記
芯金の周方向幅の中心間ピッチPに対し0.2P乃至
0.6Pとなる様に設定した弾性無限軌道帯である。 【0006】 【作用】本発明によるクロ−ラでは、該クロ−ラが車両
の駆動輪、誘導輪、転輪に掛け渡されて車両が走行する
際に、クロ−ラに働く周方向の張力は周方向に延在する
繊維コ−ドより成る抗張体によって負担される。一方本
発明が問題とする特に傾斜地走行や旋回時等で路面から
受ける横方向の力に対しては、前記の板状補強部材が繊
維コ−ドに近接してクロ−ラの外周側に埋設固着されて
いるので、繊維コ−ドと該板状補強部材とが一体となっ
て機能して上記横方向の力に対抗して繊維コ−ドより成
る抗張体の横変形が抑制される。従って、従来この横変
形によって引き起こされていた転輪からの前記クロ−ラ
角部の脱輪が防止される。又、本発明の補強部材は板状
で比較的薄い肉厚であり、しかもクロ−ラの周方向に亙
って不連続的に配設されるので、縦方向の剛性の増加が
極力抑制され、駆動輪、誘導輪においてもそれらの回転
円弧に沿ってクロ−ラが柔軟に屈曲することが出来る。
従って、クロ−ラの駆動抵抗が増加することなく、車両
速度の減少や、エンジンの負担増しが防止される。 【0007】補強部材の材質としては、使用条件によっ
て変更することが出来る。即ち、悪路などクロ−ラに路
面からカットを受け易い場合は補強部材に鉄板を使用し
てカットの拡大進展を防ぐことが出来る。又、比較的マ
イルドな使用条件では強化プラスチック材を使用して走
行時の振動吸収とクロ−ラの軽量化を図ることが出来
る。 【0008】又、隣接芯金間に補強部材を配設するに当
たっては、使用条件によっては、全ての隣接芯金間に配
設する必要はなく、補強部材を配置しない隣接芯金間部
位を周方向に一ピッチ毎に設ける構造や、或は又、クロ
−ラの幅方向の左右において、周方向に一ピッチ毎に左
右交互に一方の側にのみ補強部材を配設する言わば千鳥
状の配設構造としてクロ−ラの重量を軽減することが出
来る。 【0009】更に、大型のクロ−ラなどで隣接芯金間の
距離が大きい場合では、補強部材を複数個該隣接芯金間
に設けて本発明の効果を高めることが出来る。 【0010】補強部材の周方向の幅は、芯金ピッチPの
20〜60%の範囲内に設定される。20%より狭いと
横剛性を十分に高めることが出来ず、又60%以上に広
く設定すると補強部材と芯金翼端との間で繊維コ−ド特
にスチ−ルコ−ドがきつく折れ曲がり走行時の曲げ疲労
が促進されて破損を早める懸念が増加する。発明者の経
験的知見によれば、補強部材の周方向幅は、好ましくは
芯金ピッチPの30〜50%の範囲に設定するのが良
い。 【0011】 【実施例】本発明の詳細を実施例に基づいて以下に説明
する。図1(a)は、本発明に成るクロ−ラ1を外周面
側から見た平面図である。又、図1(b)は、図1
(a)のX−X断面を示す横断面図である。図1
(a)、(b)において、芯金2の左右の翼部3、3`
の上部(クロ−ラの外周面側)に、複数のスチ−ルコ−
ド4、4`が所定の打ち込み本数でクロ−ラ1の周方向
に沿って並列されゴムで被覆されて配列されている。こ
の左右各々のスチ−ルコ−ド4、4`の上部において、
図1(b)に示す如く周方向に一定のピッチで配列する
芯金2の間のゴム基体中5に、補強部材6、6`が介装
埋設される。本実施例1においては、クロ−ラ1の総幅
は320mm、芯金幅(クロ−ラ周方向に沿って測った
芯金の幅)は50mm、隣接する芯金2の芯金幅の中心
間距離、即ち芯金ピッチを100mmとし、本発明に関
わる前記補強部材6、6`の寸法は、幅35mm、長さ
90mm、厚さ1.5mmとし、その材質を超高分子ポ
リエチレンとしている。又、抗張体としてのスチ−ルコ
−ド層7、7`は直径約2mmのスチ−ルコ−ドを打ち
込み18本/50mmで配列した一層として、上記補強
部材6、6`は、スチ−ルコ−ド4、4`から約2mm
離隔して外周面側上部位置にクロ−ラ1の幅方向左右に
対称に埋設される。 【0012】次に、この様にして製造した本発明のクロ
−ラと従来のクロ−ラについて、実際の農耕用無限軌道
車両に装着して、左右交互に旋回する所謂スラロ−ム試
験や、横断面が傾斜している傾斜路面を直進走行する試
験を繰り返えす過酷な走行試験を行った結果、本発明の
クロ−ラの場合は全く脱輪が発生しなかったが、従来の
クロ−ラの場合は脱輪が散発した。又、本発明のクロ−
ラを装着することで、車両のエンジン負荷の特別な増加
は観測されなかった。 【0013】図2乃至図6は、本発明の実施例の各種の
変形例を示す。尚、これらの変形例において、クロ−ラ
の主要寸法は実施例1に記載したものと同一とする。図
2、図3は、各々実施例2、3として、補強部材6、6
`を芯金2間に左右別々に1ピッチ置き(図2)、又
は、左右同時に1ピッチ置き(図3)に配設して、本発
明の効果と同時に軽量化を図ったものである。図4の実
施例4は、補強部材6がスプロケット穴8を逃がした左
右一体構造の一枚物であって、横剛性の増加と製造能率
の向上を図るものである。図5の実施例5は、補強部材
6を薄く柔軟なものとして、図示される様にクロ−ラの
左右に配置されるスチ−ルコ−ド層7の両端末を包み込
んだ構造としたものである。この様にすることで、スチ
−ルコ−ド層と補強部材をより一体化出来横剛性の向上
が期待できる。図6の実施例6では、駆動輪、誘導輪の
タイプに基づき隣接芯金間のピッチ長が大きい場合であ
って、補強部材6、6`が隣接芯金間の左右に各2個毎
介装埋設された例である。又、上記の変形例の各種は、
その構造からして、前記実施例1と同様の効果が期待で
きることは明らかである。 【0014】又、補強部材の材質は、鉄、アルミ、等の
金属、又は高分子ポリエチレンが用いられる。そして、
ゴムとの接着をとる為に金属の場合は予め所定の接着剤
で処理を行う。一方、プラスチックの場合は、クロ−ラ
本体の加硫時の高温高圧力により十分な接着が得られ
る。 【0015】尚、上記の各実施例の説明に使用した図1
乃至図6では、所謂『角付きタイプ』のクロ−ラに本発
明を適用した図を示しているが、これに限定されること
なく所謂『履き変えタイプ』のクロ−ラにも本発明を適
応することが出来る。例えば、図7に示される如き前記
『履き変えタイプ』のクロ−ラの周方向に配設される各
芯金間に本発明の補強部材を配設し、実施例1と同様の
効果を得ることが出来る。 【0016】 【発明の効果】以上説明した様に、本発明の補強部材を
配設した構造によって、スチ−ルコ−ドに代表される抗
張体の横変形が抑制され、クロ−ラが転輪から脱輪する
ことが防止される。又、上記補強部材は、クロ−ラの芯
金間に適切な幅で断続的に配設されるので、本発明のク
ロ−ラは、駆動輪や誘導輪においてその回転円弧に沿っ
て柔軟に曲がることが出来、駆動抵抗を増加することが
ない。更に、本補強部材は板状の薄い形状であり、しか
も芯金の周方向配列の中に本補強部材を1ピッチ飛び2
ピッチ飛び等の飛び配設として介装することが出来るの
でクロ−ラの重量増加を抑制できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】(a)実施例1のクロ−ラを外周面側から見た
平面図である。 (b)図1(a)のX−X断面を示す横断面図である。 【図2】実施例2を示す図である。 【図3】実施例3を示す図である。 【図4】実施例4を示す図である。 【図5】実施例5を示す図である。 【図6】実施例6を示す図である。 【図7】(a)従来のクロ−ラの内周面側から見た平面
図である。 (b)図7(a)のABCD断面図である。 【図8】路面からの横外力を受けた時のクロ−ラの変形
を示す図である。 【符号の説明】 1‥クロ−ラ 2‥芯金 3、3`‥翼部 4、4`‥スチ−ルコ−ド 5‥ゴム基体 6、6`‥補強部材 7、7`‥スチ−ルコ−ド層 8‥スプロケット穴 9‥角部 10‥抗張体 11‥転輪

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 無端状のゴム基体と、該ゴム基体中に埋
    没されて左右に伸びる翼部と前記ゴム基体の内周面側に
    突起する転輪ガイド用の一対の角部とから成りしかもゴ
    ム基体の周方向に一定間隔で配設される複数の芯金と、
    前記翼部の左右上部に周方向に延在する繊維コ−ドから
    成る一対の抗張体とから構成される弾性無限軌道帯にお
    いて、前記抗張体に近接する外周面側に、前記芯金間に
    板状の金属又は超高分子ポリエチレンからなる補強部材
    を一個又は複数個ずつ周方向に一定間隔で配設し、一個
    以上の前記板状補強部材の周方向幅を合計した累積幅
    は、前記芯金の周方向幅の中心間ピッチPに対し0.2
    P乃至0.6Pとなる様に設定したことを特徴とする弾
    性無限軌道帯。
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