JP3490407B2 - 含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物の製造方法 - Google Patents

含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板材料、感
光材料及び液晶材料などの中間原料として有用である含
ハロゲン芳香族酸二無水物の原料として有用である含ハ
ロゲン芳香族カルボン酸化合物の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、含ハロゲン芳香族化合物、特に含
フッ素芳香族化合物は、例えば、耐熱性、耐薬品性、撥
水性及び低誘電性に優れた樹脂の原料として有用である
ことが知られている。これらの含ハロゲン芳香族化合物
を原料とするプラスチック材料は、従来使用されている
無機系の材料に比べて軽量であり、耐衝撃性や加工性に
優れ、取り扱いが容易であるなどの特徴を有しているた
め、これまでも配線基板材料、感光材料及び液晶材料な
どに用いられてきた。
【0003】しかしながら、これまで検討されてきた芳
香族化合物にハロゲンを導入する手段であるパーフルオ
ロアルキル基、パーフルオロアルケニル基等のハロゲン
化された直鎖状炭化水素基を芳香環に置換する方法で
は、直鎖状の置換基の導入により耐熱性が低下するとい
う問題があった。
【0004】耐熱性を低下させずにハロゲンを導入する
方法としては、芳香環に直接ハロゲンを置換する方法が
考えられるが、芳香環に直接ハロゲンを置換した化合物
の合成は従来あまり知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、上記事情を鑑みてなされたものであり、配線基板材
料、感光材料及び液晶材料などの中間原料として有用で
ある含ハロゲン芳香族酸二無水物の原料として有用であ
る含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物を高純度でかつ簡
単な操作で容易に製造できる方法を提供することを目的
とする。
【0006】本発明の他の目的は、優れた耐熱性、耐薬
品性、撥水性及び低誘電性を有する樹脂の原料として有
用な含ハロゲン芳香族酸二無水物の原料として有用であ
る含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物を高純度でかつ簡
単な操作で容易に製造できる方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を行った結果、従来の方法では、
1,4−ビス(3,4−ジシアノトリフルオロフェノキ
シ)テトラフルオロベンゼンを酸のみを用いて加水分解
していたが、これでは原料の酸水溶液中への溶解度の低
さから加水分解が十分行なわれず、ゆえに目的生成物の
純度が十分向上できないために、目的生成物の純度を上
げるためには酸による加水分解工程を複数回行なわなけ
ればならないことを見出した。さらに、本発明者らは、
1,4−ビス(3,4−ジシアノトリフルオロフェノキ
シ)テトラフルオロベンゼンをはじめとする含ハロゲン
芳香族テトラニトリルを、当該ニトリルを溶解できる有
機溶媒中に溶解した状態で酸により加水分解することに
よって、酸による加水分解工程を一回で十分な純度の含
ハロゲン芳香族カルボン酸化合物を製造できることを知
得した。上記知見に基づいて、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち、上記目的は、下記(1)〜
(4)により達成される。
【0009】(1) 下記式(1):
【0010】
【化3】
【0011】ただし、X及びX’は、フッ素原子を表わ
し;n及びn’は、それぞれ独立して、1〜3の整数で
あり;ならびにZは結合子または下記式:
【0012】
【化4】
【0013】ただし、Yは、ハロゲン原子を表わし;m
は、1〜4の整数である、で示される含ハロゲン芳香族
テトラニトリルを、有機溶媒中に溶解した後、得られた
混合液中に酸を添加して加水分解することにより、下記
式(2):
【0014】
【0015】
【化5】
【0016】ただし、X、X’、n、n’及びZは、式
(1)と同様の定義である、で示される含ハロゲン芳香
族カルボン酸化合物を製造することからなる含ハロゲン
芳香族カルボン酸化合物の製造方法。
【0017】(3) 前記有機溶媒が有機酸である、前
記(1)または(2)に記載の製造方法。
【0018】
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】本発明は、上記式(1)で示される含ハロ
ゲン芳香族テトラニトリル(本明細書中では、単に「含
ハロゲン芳香族テトラニトリル」とも称する)を、有機
溶媒中で酸を用いて加水分解することからなる含ハロゲ
ン芳香族カルボン酸化合物、詳しくは上記式(2)で示
される含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物(本明細書中
では、単に「含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物」とも
称する)の新規な製造方法を提供するものである。
【0021】上記式(1)において、X及びX’は、ハ
ロゲン原子、即ち、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原
子を表わし、好ましくはフッ素または塩素原子を表わ
す。この際、X及びX’は、同一であってもまたは異な
るものであってもよく、また、X及びX’がそれぞれの
ベンゼン環中で複数個存在する(即ち、n及びn’が2
または3である)場合には、X及びX’は、それぞれ、
各ベンゼン環中で同一であってもまたは異なるものであ
ってもよい。また、n及びn’は、それぞれ、相当する
ベンゼン環へのX及びX’の結合数を表わし、1〜3の
整数であり、好ましくは3である。この際、n及びn’
は、同一の数であってもまたは異なる数であってもよ
い。
【0022】また、上記式(1)において、各ベンゼン
環における2個のシアノ基(−CN)の結合位置は特に
制限されるものではなく、目的産物の所望の特性などを
考慮して適宜選択される。具体的には、置換基「X」を
有するベンゼン環においては、(3,4)、(2,
3)、(2,4)、(2,5)、(2,6)、(3,
5)及び(3,6)などが挙げられ、これらのうち、
(3,4)または(2,3)の位置にシアノ基が結合す
ることが好ましい。また、置換基「X’」を有するベン
ゼン環においては、(3’,4’)、(2’,3’)、
(2’,4’)、(2’,5’)、(2’,6’)、
(3’,5’)及び(3’,6’)などが挙げられ、こ
れらのうち、(3’,4’)または(2’,3’)の位
置にシアノ基が結合することが好ましい。
【0023】さらに、上記式(1)において、Zは前記
した2価の基を表わし、これらのうち、Zは、結合子ま
たは下記式:
【0024】
【化6】
【0025】で示される2価の基であることが好まし
い。
【0026】上記式において、Yは、ハロゲン原子、即
ち、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を表わし、好
ましくはフッ素または塩素原子を表わす。また、mは、
ベンゼン環へのYの結合数を表わし、1〜4の整数であ
り、好ましくは2〜4の整数、より好ましくは4であ
る。なお、上記式において、Yがベンゼン環中で複数個
存在する(即ち、mが2〜4の整数である)場合には、
Yは、それぞれ、ベンゼン環中で同一であってもあるい
は異なるものであってもよい。
【0027】すなわち、本発明における含ハロゲン芳香
族テトラニトリルの好ましい例としては、下記式:
【0028】
【化7】
【0029】で示される化合物が挙げられ、特に、1,
4−ビス(3,4−ジシアノトリフルオロフェノキシ)
テトラフルオロベンゼン及び1,4−ビス(3,4−ジ
シアノトリフルオロフェノキシ)テトラクロロベンゼン
であることが好ましい。
【0030】本発明の方法に原料として使用される含ハ
ロゲン芳香族テトラニトリルは、公知の方法によって製
造でき、その製造方法は、特に制限されるものではない
が、本発明における好ましい化合物の一である、1,4
−ビス(3,4−ジシアノトリフルオロフェノキシ)テ
トラクロロベンゼンを例にとって、その製造に関する実
施態様を以下に記載する。
【0031】なお、本発明の他の含ハロゲン芳香族カル
ボン酸化合物も、下記方法に基づいて同様にして合成で
きるが、例えば、式(1)において、Zが−O−である
場合の含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物は、テトラフ
ルオロフタロニトリル等のハロゲン化フタロニトリルを
3,4−ジシアノトリフルオロフェノール等のハロゲン
化フェノールと反応させることなどの方法によって、合
成できる。例えば、式(1)において、Zが−S−であ
る場合の含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物は、上記Z
が−O−である場合と同様であるが、より具体的には、
テトラフルオロフタロニトリル等のハロゲン化フタロニ
トリルを3,4−ジシアノトリフルオロチオフェノール
等のハロゲン化チオフェノールと反応させることなどの
方法によって、合成できる。また、例えば、式(1)に
おいて、Zが結合子である場合の含ハロゲン芳香族カル
ボン酸化合物は、4−ヨード−2,5,6−トリフルオ
ロイソフタロニトリル等のイソフタロニトリル誘導体
を、溶媒中で、銅、亜鉛、鉄及び錫などの金属の存在下
で、カップリング反応させることなどの方法によって、
合成できる。さらに、式(1)において、Zが2価のベ
ンゼンである場合の含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物
は、4−ヨード−2,5,6−トリフルオロイソフタロ
ニトリル等のイソフタロニトリル誘導体を、1,4−ジ
ヨードテトラフルオロベンゼン等のベンゼン誘導体と、
溶媒中で、銅、亜鉛、鉄及び錫などの金属の存在下で、
カップリング反応させることなどの方法によって、合成
できる。
【0032】一実施態様によると、テトラフルオロフタ
ロニトリル及びテトラクロロヒドロキノン(または、2
ナトリウム塩等の金属塩;以下、一括して、「テトラク
ロロヒドロキノン」と称する)を、塩基の存在下で、溶
媒中で、−20〜200℃で0.1〜20時間、反応さ
せることによって、1,4−ビス(3,4−ジシアノト
リフルオロフェノキシ)テトラクロロベンゼンが得られ
る。この際、塩基としては、フッ化カリウム、フッ化ナ
トリウム、フッ化リチウム、塩化カリウム、塩化ナトリ
ウム及び塩化リチウム等のアルカリ金属塩;塩化カルシ
ウム及び塩化マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム及び炭酸カリウム等
のアルカリ金属の炭酸塩;炭酸カルシウム及び炭酸マグ
ネシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブ
チルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリベンジル
アミン、トリフェニルアミン及びピリジン等の第三級ア
ミンなどが挙げられ、これらのうち、フッ化カリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン及びピリジンが好ましい。塩基の添加
量は、テトラフルオロフタロニトリル及びテトラクロロ
ヒドロキノンとの反応を効率良く進行できる量であれば
特に制限されないが、テトラクロロヒドロキノンに対し
て、通常、0.5〜20モル%、好ましくは2〜10モ
ル%である。
【0033】また、溶媒としては、アセトニトリル及び
ベンゾニトリル等のニトリル類;アセトン、メチルイソ
ブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(ME
K)及びシクロヘキサノン等のケトン類;クロロホル
ム、塩化メチレン、四塩化炭素、クロロエタン、ジクロ
ロエタン、トリクロロエタン及びテトラクロロエタン等
のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン及びキシ
レン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シク
ロヘキサン及びヘプタン等の炭化水素類;ジエチルエー
テル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(T
HF)、ジオキサン、ジフェニルエーテル、ベンジルエ
ーテル及びtert−ブチルエーテル等のエーテル類;
蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸プロピル及び酢酸イソプロピル等のエステル類;なら
びにN−メチルピロリジノン(NMP)、ジメチルホル
ムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMS
O)及びジメチルアセトアミドなどが挙げられ、これら
のうち、アセトニトリル、メチルイソブチルケトン(M
IBK)、N−メチルピロリジノン(NMP)、ジメチ
ルホルムアミド(DMF)及びジメチルスルホキシド
(DMSO)が好ましい。溶媒の量もまた、上記反応を
効率良く進行できる量であれば特に制限されないが、例
えば、テトラフルオロフタロニトリルが溶媒中に1〜8
0質量%、好ましくは5〜50質量%存在するような量
である。さらに、テトラフルオロフタロニトリルとテト
ラクロロヒドロキノンとの混合比は、化学量論的には
2:1(モル比)であるが、反応効率及び反応選択性を
考慮すると、テトラフルオロフタロニトリルとテトラク
ロロヒドロキノンとの混合比は、モル比で、好ましくは
2:1〜100:1、より好ましくは2:1〜50〜1
である。
【0034】本発明の方法において、式(1)の含ハロ
ゲン芳香族テトラニトリルは、有機溶媒中で酸を用いて
加水分解される。
【0035】本発明において使用される酸としては、硫
酸、塩酸、リン酸、シュウ酸などの無機酸や有機酸が挙
げられるが硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸が好ましく使
用される。また、これらの酸はそのままで使用されても
または水溶液の形態で使用されてもよく、後者の場合の
濃度は、含ハロゲン芳香族テトラニトリルを十分加水分
解できる濃度であれば特に制限されず、反応温度や酸の
種類によっても異なるが、例えば、40〜85質量%で
ある。これらのうち、硫酸、特に50〜80質量%の硫
酸水溶液が酸として好ましく使用される。酸の添加量
は、含ハロゲン芳香族テトラニトリルを十分加水分解で
きる濃度であれば特に制限されず、反応温度や酸の種類
によっても異なるが、含ハロゲン芳香族テトラニトリル
の酸に対する濃度が、通常、1〜60質量%、好ましく
は5〜50質量%になるような量である。
【0036】また、本発明において使用される有機溶媒
としては、含ハロゲン芳香族テトラニトリル化合物を溶
解できるものであれば特に制限されず、無機酸または有
機酸のいずれでもよい。例えば、ギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸等の有機酸;無水ギ酸、無水酢酸、無水プロピオン
酸等の酸無水物;アセトニトリル、ベンゾニトリル等の
ニトリル類;アセトン、メチルイソブチルケトン(MI
BK)、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサ
ノン等のケトン類;クロロホルム、塩化メチレン、四塩
化炭素、クロロエタン、ジクロロエタン、トリクロロエ
タン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の炭
化水素類;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、
テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジフェニ
ルエーテル、ベンジルエーテル、tert−ブチルエー
テル等のエーテル類;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル等
のエステル類;ならびにN−メチルピロリジノン(NM
P)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスル
ホキシド(DMSO)、及びジメチルアセトアミドなど
が挙げられる。これらのうち、有機酸及び酸無水物が好
ましく、酢酸、プロピオン酸、無水酢酸、及び無水プロ
ピオン酸が特に好ましく使用される。有機溶媒の使用量
は、含ハロゲン芳香族テトラニトリル化合物を十分溶解
できる量であれば特に制限されないが、有機溶媒におけ
る含ハロゲン芳香族テトラニトリル化合物の濃度が、通
常、1〜60質量%、好ましくは5〜50質量%となる
ような量である。なお、本発明において、有機溶媒は、
含ハロゲン芳香族テトラニトリル化合物の溶解性や酸に
よる加水分解を阻害しない限り、水を含んでいてもよ
い。
【0037】本発明において、含ハロゲン芳香族テトラ
ニトリル、有機溶媒及び酸の添加順序は特に制限され
ず、一括して投入されても、有機溶媒に含ハロゲン芳香
族テトラニトリルを溶解した後酸を添加しても、あるい
は有機溶媒と酸とを混合した後含ハロゲン芳香族テトラ
ニトリルを添加しても、いずれの添加順序でもよいが、
含ハロゲン芳香族テトラニトリルを効率良く酸で加水分
解するためには、有機溶媒中に一旦含ハロゲン芳香族テ
トラニトリルを溶解して均一な溶液を得た後、これに酸
を添加することが好ましい。この際、有機溶媒における
含ハロゲン芳香族テトラニトリル溶液をより効率良く酸
で加水分解するためには、有機溶媒における含ハロゲン
芳香族テトラニトリル溶液を攪拌しながら酸を添加する
ことがより好ましい。
【0038】本発明において、酸による含ハロゲン芳香
族テトラニトリルの加水分解条件は、含ハロゲン芳香族
テトラニトリルを十分加水分解できる条件であれば特に
制限されるものではない。例えば、加水分解温度は、好
ましくは20〜300℃、より好ましくは50〜200
℃である。また、加水分解時間は、通常、0.1〜40
時間、好ましくは0.5〜20時間である。また、加水
分解は、加圧下、常圧下または減圧下のいずれの圧力下
で行なってもよいが、好ましくは常圧下で行われる。
【0039】このようにして得られた加水分解反応液か
ら、簡単な方法によって純度の高い上記式(2)の含ハ
ロゲン芳香族カルボン酸化合物が得られる。この際の精
製方法としては、特に制限されず公知の方法が使用でき
る。例えば、シリカゲルやアルミナ等によるカラムクロ
マトグラフィー、蒸留、好ましくは固体蒸留、再結晶、
再沈及び昇華などの公知の方法によって精製することに
よって、上記式(2)の含ハロゲン芳香族カルボン酸化
合物が高い純度で製造できる。
【0040】このようにして得られた含ハロゲン芳香族
カルボン酸化合物は、非常に高い純度で製造されるた
め、配線基板材料、感光材料及び液晶材料などの中間原
料として有用である含ハロゲン芳香族酸二無水物の原料
として好適に使用できる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例により具体的に説明す
る。
【0042】合成例1:1,4-ヒ゛ス(3,4-シ゛シアノトリフルオロフェノキ
シ)テトラクロロヘ゛ンセ゛ンの合成 500mlの四ツ口フラスコに、テトラフルオロフタロ
ニトリル71.15g(355mmol)、フッ化カリ
ウム2.16g(37.1mmol)及びアセトニトリ
ル210gを仕込み、混合液を80℃に昇温した。この
混合液を80℃で撹拌しながら、テトラクロロヒドロキ
ノン4.40g(17.7mmol)のアセトニトリル
200ml溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、
80℃で6時間、反応を行なった後、反応溶液を冷却
し、結晶を瀘過して、瀘物をアセトニトリル30ml及
び15mlで洗浄した。また、瀘液をエバポレーターで
濃縮して、溶媒を留去した後、テトラフルオロフタロニ
トリル62.34gを減圧下留去した。次に、トルエン
27mlを加えて1時間還流し、冷却後、結晶を瀘過
し、トルエン5ml、25ml及び5mlで洗浄した。
さらに、瀘物をイオン交換水12mlで3回、洗浄し
た。最後に、この瀘物を70℃で5時間真空乾燥するこ
とによって、9.08gの1,4−ビス(3,4−ジシ
アノトリフルオロフェノキシ)テトラクロロベンゼンを
得た(テトラクロロヒドロキノンに対する収率:84
%)。
【0043】実施例1 1リットルの四ツ口フラスコに、1,4−ビス(3,4
−ジシアノトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベ
ンゼン50g及びプロピオン酸350mlを仕込んだ。
この混合液に、120℃で攪拌しながら、70質量%の
硫酸150mlを1時間かけて滴下した。滴下後6時間
還流攪拌した後、冷却してから反応液を氷水1.5リッ
トル中に注ぎ込んだ。析出した結晶を瀘別し、瀘物を1
00mlの水で洗浄した。この際の1,4−ビス(3,
4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフル
オロベンゼンの純度は95.7%であった。
【0044】次に、この瀘物を10質量%アセトン水溶
液400mlで再結晶し、結晶を得た。この結晶の純度
は、98.7%であった。上記と同様の再結晶工程をも
う一度繰り返し、得られた結晶を100℃で5時間乾燥
することにより、43.0gの1,4−ビス(3,4−
ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロ
ベンゼンを得た[1,4−ビス(3,4−ジシアノトリ
フルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼンに対する
収率:75%]。このようにして得られた1,4−ビス
(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テト
ラフルオロベンゼンの純度は99.7%であった。
【0045】なお、目的生成物の純度は、下記条件によ
り、液体クロマトグラフィーにて測定した。また、下記
実施例2〜5における目的生成物の純度もこの方法に従
って測定した。
【0046】(条件) カラム: Inertsil ODS 2(GL サイ
エンス)、粒径5μm、4.6×250mm 展開溶媒:アセトニトリル/(5mMテトラブチルアン
モニウムクロライド,5mMリン酸2水素アンモニウム
水溶液)=50/50 検出器: UV 285nm 実施例2 1リットルの四ツ口フラスコに、1,4−ビス(3,4
−ジシアノトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベ
ンゼン50g及びプロピオン酸400mlを仕込んだ。
この混合液に、100℃で攪拌しながら、50質量%の
硫酸100mlを1時間かけて滴下した。滴下後12時
間還流攪拌した後、冷却してから反応液を氷水1.5リ
ットル中に注ぎ込んだ。析出した結晶を瀘別し、瀘物を
100mlの水で洗浄した。この際の1,4−ビス
(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テト
ラフルオロベンゼンの純度は95.2%であった。
【0047】次に、この瀘物を10質量%アセトン水溶
液400mlで再結晶し、結晶を得た。得られた結晶を
100℃で5時間乾燥することにより、40.8gの
1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェ
ノキシ)テトラフルオロベンゼンを得た[1,4−ビス
(3,4−ジシアノトリフルオロフェノキシ)テトラフ
ルオロベンゼンに対する収率71%]。このようにして
得られた1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフル
オロフェノキシ)テトラフルオロベンゼンの純度は9
9.2%であった。
【0048】実施例3 500mLの四ツ口フラスコに、1,4−ビス(3,4
−ジシアノトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベ
ンゼン25gと酢酸175mlを仕込んだ。この混合液
に、100℃で攪拌しながら、50質量%の硫酸75m
lを1時間かけて滴下した。滴下後8時間還流攪拌した
後、冷却してから反応液を氷水1リットル中に注ぎ込ん
だ。析出した結晶を瀘別し、瀘物を50mlの水で洗浄
した。この際の1,4−ビス(3,4−ジカルボキシト
リフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼンの純度
は94.3%であった。
【0049】次に、この瀘物を10質量%アセトン水溶
液200mlで再結晶し、結晶を得た。この結晶の純度
は、98.2%であった。上記と同様の再結晶をもう一
度繰り返し、得られた結晶を100℃で5時間乾燥する
ことにより、20.8gの1,4−ビス(3,4−ジカ
ルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベン
ゼンを得た[1,4−ビス(3,4−ジシアノトリフル
オロフェノキシ)テトラフルオロベンゼンに対する収率
72%]。このようにして得られた1,4−ビス(3,
4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフル
オロベンゼンの純度は99.3%であった。
【0050】実施例4 1リットルの四ツ口フラスコに、合成例1で合成された
1,4−ビス(3,4−ジシアノトリフルオロフェノキ
シ)テトラクロロベンゼン50g及び及びプロピオン酸
350mlを仕込んだ。この混合液に、130℃で攪拌
しながら、70質量%の硫酸150mlを1時間かけて
滴下した。滴下後6時間還流攪拌した後、冷却してから
反応液を氷水1.5リットル中に注ぎ込んだ。析出した
結晶を瀘別し、瀘物を100mlの水で洗浄した。この
際の1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロ
フェノキシ)テトラクロロベンゼンの純度は92.3%
であった。
【0051】次に、この瀘物を10質量%アセトン水溶
液500mlで再結晶し、結晶を得た。この結晶の純度
は、97.4%であった。上記と同様の再結晶工程をも
う一度繰り返し、得られた結晶を100℃で5時間乾燥
することにより、43.9gの1,4−ビス(3,4−
ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラクロロベ
ンゼンを得た[1,4−ビス(3,4−ジシアノトリフ
ルオロフェノキシ)テトラクロロベンゼンに対する収
率:78%]。このようにして得られた1,4−ビス
(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テト
ラクロロベンゼンの純度は99.6%であった。
【0052】実施例5 3リットルの四ツ口フラスコに、合成例1で合成された
1,4−ビス(3,4−ジシアノトリフルオロフェノキ
シ)テトラクロロベンゼン50g及び及び酢酸700m
lを仕込んだ。この混合液に、100℃で攪拌しなが
ら、70質量%の硫酸300mlを1時間かけて滴下し
た。滴下後14時間還流攪拌した後、冷却してから反応
液を氷水1.5リットル中に注ぎ込んだ。析出した結晶
を瀘別し、瀘物を100mlの水で洗浄した。この際の
1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェ
ノキシ)テトラクロロベンゼンの純度は90.8%であ
った。
【0053】次に、この瀘物を10質量%アセトン水溶
液400mlで再結晶を2回繰り返し、結晶を得た。得
られた結晶を100℃で5時間乾燥することにより、3
8.2gの1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフ
ルオロフェノキシ)テトラクロロベンゼンを得た[1,
4−ビス(3,4−ジシアノトリフルオロフェノキシ)
テトラクロロベンゼンに対する収率:68%]。このよ
うにして得られた1,4−ビス(3,4−ジカルボキシ
トリフルオロフェノキシ)テトラクロロベンゼンの純度
は100%であった。
【0054】
【発明の効果】本発明は、上記式(1)で示される含ハ
ロゲン芳香族テトラニトリルを有機溶媒中で酸を用いて
加水分解することからなる上記式(2)で示される含ハ
ロゲン芳香族カルボン酸化合物の製造方法を提供するも
のである。本発明の方法によって、100%に近い純度
を有する含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物が簡単な操
作で容易に製造できる。したがって、本発明の方法によ
って製造される含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物は、
配線基板材料、感光材料及び液晶材料の中間原料として
有用である含ハロゲン芳香族酸二無水物の原料として好
適に使用できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−31014(JP,A) 特開 昭56−158732(JP,A) 特開 昭64−75451(JP,A) 特開2000−327622(JP,A) 実験化学講座22有機合成IV,社団法 人日本化学会,1992年11月30日,第4 版,12 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/08 C07C 63/331 C07C 63/68 - 63/74 C07C 65/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1): 【化1】 ただし、X及びX’は、フッ素原子を表わし;n及び
    n’は、それぞれ独立して、1〜3の整数であり;なら
    びにZは結合子または下記式: 【化2】 で示される2価の基のいずれか一である、 ただし、Yは、ハロゲン原子を表わし;mは、1〜4の
    整数である、 で示される含ハロゲン芳香族テトラニトリルを、有機溶
    媒中に溶解した後、得られた混合液中に酸を添加して加
    水分解することにより、下記式(2): 【化3】 ただし、X、X’、n、n’及びZは、式(1)と同様
    の定義である、 で示される含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物を製造
    ることからなる含ハロゲン芳香族カルボン酸化合物の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 該有機溶媒が有機酸である、請求項1に
    記載の方法。
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