JP3487577B2 - ノイズ抑制装置 - Google Patents

ノイズ抑制装置

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JP3487577B2
JP3487577B2 JP00914598A JP914598A JP3487577B2 JP 3487577 B2 JP3487577 B2 JP 3487577B2 JP 00914598 A JP00914598 A JP 00914598A JP 914598 A JP914598 A JP 914598A JP 3487577 B2 JP3487577 B2 JP 3487577B2
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    • H01F17/04Fixed inductances of the signal type  with magnetic core
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    • HELECTRICITY
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  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般にケーブル中の
高周波ノイズを抑制するフェライトシールドに関する。
更に詳述すると、本発明は特にケーブルあるいはリボン
ケーブルの周囲で一対のフェライト半体をしっかり保持
する新規で有用性のあるフェライトノイズ抑制装置のケ
ースに関する。
【0002】
【従来の技術】フェライトノイズ抑制装置は、様々な円
筒形状もしくは矩形状に鋳造加工した約1立方インチの
酸化第一鉄材を使用して製造されている。このノイズ抑
制装置には、ケーブルやワイヤが挿通可能な孔が形成さ
れている。この種の製品を使用するケーブル類は、通常
コンピュータ部からの所定の周波数の信号を処理するデ
ータ伝達電子回路をなしている。このようなワイヤやケ
ーブルは、処理の対象となる周波数以外の周波数の信号
を受信または送信するアンテナとして作動することがあ
る。
【0003】連邦通信委員会(FCC)の規定は、これ
らの非対象周波数の信号の抑制あるいは除去を明確に要
求している。また、多くのコンピュータ装置が、その全
システムの動作の向上を図るために同様の抑制を必要と
している。ケーブルに装着されたフェライトシールド
が、高周波の非対象周波数の信号を抑制すると共に低周
波の信号をそのまま通す。よって、ケーブルの有害な
「アンテナ特性」が制御される。
【0004】最近では、フェライトの形状は改良されて
半分に分割されたものとなっている。これにより、2個
のフェライト半体をワイヤ上を覆わせて突き合わせるこ
とができる。粗雑な方法を採用することにより、その2
個のフェライト半体を連結ワイヤにより単に巻いたり包
み込むことがあった。
【0005】米国特許第4,983,932号には、こ
れらフェライトシールドの半体を互いに保持するために
繰り返し使用可能なテープ留め具の使用が開示されてい
る。米国特許第4,972,167号および本特許出願
の発明者による米国特許第5,003,278号には、
フェライトシールド半体を協働して保持するための二枚
貝型ケースの使用が開示されている。米国特許第5,0
03,278号は、本出願の関連情報を開示している。
また、米国特許第5,486,803号および第4,8
85,559号さらに第4,873,505号には、フ
ェライト材の各半体を収めると共に各半体を保持してフ
ェライトの各半体を互いに相手側に向けて偏らせる二枚
貝型ケースの半体の使用が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先行技術のいずれにも、ケースが開けられた時にフェ
ライト半体を容易かつ確実に保持すると共に、ケースが
ケーブルあるいはリボンケーブルの周囲で閉じられた時
に各フェライト半体の平坦な表面を互いに相対向させて
強固かつ真っ直ぐに押圧させるフェライト半体用の簡易
なケースは開示されていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、一対の
ケース半体中の一対のフェライト半体を保持し、簡単か
つ効果的な方法によりフェライト半体の表面を互いに相
対向させて揃えて押圧させるノイズ抑制装置を提供する
ことである。
【0008】 また、本発明の更なる目的は、以下の構
成部を含む導体周囲に装着されるノイズ抑制装置を提供
することである。すなわち、請求項1のノイズ抑制装置
は、フェライト部を収容する上部開口を有するスペース
を形成する対向する側壁と無孔の底と、導体を貫通させ
る端部とを有する弾性体から成る一対のケース部と;導
体の周囲で前記ケース部の前記上部開口を互いに向き合
わせた閉じ位置に前記ケース部を保持する連結手段と、
各ケース部に収容され、一つの溝と少なくとも一つの表
面を有し、前記ケースが閉じ位置にあるときに前記溝に
導体を貫通させるように前記表面が互いに突き合うと共
に前記溝が重なり合うフェライト部と、前記一対のケー
ス部の少なくとも一方と一体に形成され、前記スペース
へ向けて突出して前記の少なくとも一方のケース部の前
記フェライト部に当接し、前記の少なくとも一方のケー
ス部の前記の対向する側壁と前記端部から内側に離して
設けられて、前記ケース部が連結すると前記の少なくと
も一方のケース部の底がわずかな歪みを生じて両フェラ
イト部が互いの方向に偏向して、前記ケース部が前記閉
じ位置にある時に前記表面が互いに平らに突き合わされ
るように、当接する前記フェライトが動揺するようにし
た前記無孔の底に設けられ、また突出する一つの円形の
プラットフォームとを含んでいる。さらに、本発明の別
の目的は、上側と下側のケース部のうち少なくとも一方
のケース部の底の僅かな歪みにより生じさせ、尚かつ経
時変化や温度上昇による圧力の弛緩を抑制して製品の貯
蔵寿命(shelf life)および使用寿命を延長することが
できるフェライト部に対して積極的に内方に作用する圧
力を提供することにある。
【0009】さらに、本発明の別の目的は、上側と下側
のケース部のうち少なくとも一方のケース部の底の僅か
な歪みにより生じさせ、尚かつ経時変化や温度上昇によ
る圧力の弛緩を抑制して製品の貯蔵寿命(shelf life)
および使用寿命を延長することができるフェライト部に
対して積極的に内方に作用する圧力を提供することにあ
る。
【0010】さらに、本発明のもう一つの目的は、形状
が単純で、構造が頑丈で、製造コストが安い導体周囲に
装着されるノイズ抑制装置を提供することである。
【0011】また、請求項2のノイズ抑制装置では、各
ケース部はそれぞれプラットフォームを有するようにし
ている。
【0012】請求項3のノイズ抑制装置では、ケース部
同士が連結した時の底の僅かな歪みにより、両フェライ
ト部をそれぞれ相手側に押圧する偏りを生じさせるよう
にしている。
【0013】請求項4ノイズの抑制装置ではプラットフ
ォームは円柱形であるようにし、請求項5のノイズ抑制
装置ではプラットフォームは円筒形であるようにしてい
る。
【0014】請求項6ノイズの抑制装置では、各ケース
部は弾性体により一体形成されるようにしている。
【0015】請求項7のノイズ抑制装置では、各ケース
部は、導体を貫通させる開口を備えた端壁を各端部に有
するようにしている。
【0016】請求項8のノイズ抑制装置では、各ケース
部の各端壁の開口部分は、フェライト部の溝に向かって
斜めに突出する爪を備えるようにしている。
【0017】請求項9のノイズ抑制装置では、連結手段
は、各ケース部の相対向する側壁の一方同士を連結する
少なくとも1個のヒンジと、各ケース部の相対向する側
壁の他方同士を結合する1個のラッチとを有するように
している。
【0018】請求項10のノイズ抑制装置では、各ケー
ス部は、相対向する側壁の少なくとも一方にある1つの
薄壁部を有するようにしている。
【0019】請求項11のノイズ抑制装置では、各ケー
ス部は、各端部に有り開口を備えた端壁と、各フェライ
ト部の溝に係止するために各開口付近で内側へ斜めに突
出する爪と、導体に装着するために開口中で突出する少
なくとも1つの追加の歯とを有するようにしている。
【0020】本発明を特徴付ける各種の新しい構成は、
記載の一部をなす添付の特許請求の範囲に詳細に記載し
た。本発明とその使用による作動の利点及び特有の目的
をより良く理解するためには、本発明の好適な実施形態
を示す図面及び明細書が参考になる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0022】特に図面を参照すると、図1の実施形態に
おける発明は、例えば図3のケーブル12あるいはリボ
ンケーブルやその他、本発明のケース18が形状を固有
に合わせることができる他の導体等の導体に装着される
全体として符号10で示されるノイズ抑制装置を含むも
のである。
【0023】本開示では、「導体」とは、図3に示すケ
ーブル12のように一般的な円筒形あるいは楕円形の切
断面を有するケーブルと、横に並べて幅方向に位置させ
た複数の導体を含むリボン形状のケーブルとの双方を少
なくとも含む意味で使用されている。
【0024】図1に示すノイズ抑制装置10は、半円筒
形の溝であるコア通路16を設けたフェライト部である
フェライト半体14を含む。コア通路16はフェライト
半体14の一方の端から他方の端まで形成されている。
フェライト半体14は、コア通路16の両側に形成され
た一対の平坦な表面15を有する。そして、フェライト
半体14を図2に示すように同様の形状の他のフェライ
ト半体14と突き合わせたときに、コア通路16はケー
ブル12のための円筒形状のコア通路16を形成する。
コア通路16は、ケーブル12の外径より大きく、突き
合わせたフェライト半体14を通してケーブル12を収
容し易い直径としている。フェライト半体14は、フェ
ライトあるいは他の電気的ノイズ吸収材から成ることが
好ましく、ケーブル12の長手方向に沿った選択された
位置で保持され、ケーブル12から発生する、またはケ
ーブル12の周囲に存在する妨害信号や電気的ノイズを
吸収する。
【0025】絶縁用のケース18は、化学合成材あるい
はプラスチック材から成ることが好ましく、1個のフェ
ライト半体14を収めるケース部であるケース半体19
を2個で一対として形成されている。
【0026】絶縁用のケース18の素材としては、ネオ
プレン(デュポン社製)、サントプレン(AESジャパ
ン(米国モンサント社)製)、ポリプロピレン、ナイロ
ン、ポリウレタンの他、商業的に利用可能な各種の絶縁
材とすることが好ましい。特に、この材質としては強固
で弾力性のあるものが良い。
【0027】本明細書では「半体」という語を使用して
いるが、ケース半体19,19同士とフェライト半体1
4,14同士はそれぞれ同じサイズである必要はない。
図示した本実施形態では以下のようになっている。
【0028】図1に示すように、一対のケース半体1
9,19は、弾性材から成り、ヒンジ32を介してプラ
スチックの射出成形により一体形成されている。このた
め、各ケース半体19,19を一まとまりに扱うことが
できるので、片方のケース半体19の紛失等を防止でき
る。本実施形態では各ケース半体19,19をヒンジ3
2やラッチ33,34と共に一体形成しているが、これ
には限られず各ケース半体19,19を別体として形成
しても良い。
【0029】各ケース半体19,19は、相対向する側
壁20,22と底24とを備えている。これら側壁2
0,22と底24とは、それぞれ1つのフェライト半体
14を収容するための上部開口を有するスペースを構成
している。図1では説明の便宜上、図中上側のケース半
体19にフェライト半体14を収め、下側のケース半体
19にはケース18の構造が見られるようにフェライト
半体14を収めていない。しかし、図2及び図3に示す
ように、各ケース半体19,19にそれぞれフェライト
半体14,14が収容されることは言うまでもない。各
ケース部つまりケース半体19は、本実施形態では端壁
26,28を含む相対向する一対の端部を有している。
【0030】各端壁26,28には、ケーブル12を通
すための半円形の開口30を設けている。このため、図
2及び図3に示すようにケース半体19,19を互いに
閉じたときに、ケーブル12はフェライト半体14,1
4の重ね合わされたコア通路16を挿通すると共にケー
ス半体19,19を挿通することができる。
【0031】側壁20のヒンジ32および側壁22のラ
ッチ33,34から成る連結手段は、導体12の周囲で
各ケース半体19,19の上部開口を互いに向き合わせ
た閉じ位置において各ケース半体19,19を協働して
保持する。ヒンジ32及びラッチ33,34の組み合わ
せの代わりに、両方の側壁20,22にラッチを使うこ
ともできる。
【0032】半円形の各開口30には、ケース半体19
の内側に向けて斜めに突出する爪36が形成されてい
る。1つのケース半体19の開口30,30に形成され
た一対の爪36,36は、フェライト半体14がケース
半体19内にある時にはそのコア通路16に触れない。
しかし、このケース半体19を逆さにしたときに、フェ
ライト半体14のコア通路16が爪36,36に引っ掛
かり、フェライト半体14がケース半体19から落下し
ないようにしている。
【0033】プラットフォーム40が、少なくとも一方
のケース半体19、好ましくは両方のケース半体19,
19の底24に内側に突出して形成されている。プラッ
トフォーム40は、ケース半体19と一体形成されると
共に、ケース半体19のフェライト半体14に当接する
ように突出している。プラットフォーム40は、ケース
半体19の相対向する側壁20,22および端壁26,
28から内側に離れて位置されている。しかも、プラッ
トフォーム40は円筒形状としている。これにより、各
フェライト半体14,14をプラットフォーム40の周
りであらゆる方向に揺動させることができ、ケース半体
19,19が閉じ位置にあるときに各フェライト半体1
4,14の表面15,15が互いに相対向して突き合わ
さって面接触するようにしている。
【0034】本発明の好適な実施形態では、プラットフ
ォーム40は円筒形であり、各ケース半体19,19の
底24,24からの突出高さを好ましくは約0.5〜
2.5mm、最も好ましくは1mmとしている。
【0035】各ケース半体19とプラットフォーム40
のサイズはフェライト半体14のサイズによって選択さ
れ、フェライト半体14の上部エッジ(即ち、表面15
の周縁)と表面15は各ケース半体19の上部開口より
上側に僅かに突出するようにしている。ケース半体19
を閉じた時、フェライト半体14がプラットフォーム4
0上で回転や揺動をしながらヒンジ32寄りの表面1
5,15が最初に互いに突き合わさる。図3は、ラッチ
33,34が閉じる直前の状態、即ち雌ラッチ33が雄
ラッチ34に係止しようとする直前の状態を示す。ラッ
チカバー42は、雌ラッチ33を収めるために設けられ
ている。このため、一旦ケース18を閉じると、道具の
使用によってのみ開けることができるようになる。
【0036】射出成形により一体成形したケース半体1
9の材質の弾力性により、各ケース半体19の底24は
プラットフォーム40が外側に押圧されたときに僅かに
外側に膨らむ(図2中、二点鎖線で示す)。このため、
各フェライト半体14,14の表面15,15同士を互
いに相対向して突き合わさって面接触しながら押圧させ
ることができる。
【0037】これにより、フェライト半体14,14ま
たはケース半体19,19のサイズの違いを調整するこ
とができる。例えば、フェライト半体14の表面15,
15が平面形状であっても、フェライト半体14の各側
面と厳密な垂直でなかったり、フェライト半体14の底
面と厳密には平行でない場合があるが、このような場合
でもフェライト半体14のサイズの違いを調整して表面
15,15を互いに相対向して突き合わさって面接触す
ることができる。
【0038】また、図2に示すような極端な例では、下
側のフェライト半体14の表面15はフェライト半体1
4の底面とは平行でない傾いた平面としている。上側の
フェライト半体14は表面15と底面とを正確に平行と
している。このような不釣り合いがあっても、下側のフ
ェライト半体14がプラットフォーム40に対して揺動
可能なので、各フェライト半体14,14の表面15,
15は互いに突き合わさって面接触する。プラットフォ
ーム40がケース半体19の両端壁26,28と両側壁
20,22から離れて位置してプラットフォーム40の
周りのどの方向にも生じる揺動動作を更に促進させるた
めに、図1に最適な状態を示したように、環状の突起を
各プラットフォーム40の周縁の上面に形成している。
これにより、プラットフォーム40の周縁が、傾いたフ
ェライト半体14によりいくらか圧縮される。よって、
ケース半体19の底24の撓みだけでなくプラットフォ
ーム40の周縁の圧縮によっても、一方のフェライト半
体14を他方のフェライト半体14に向けて押圧させる
力を生じさせることができる。
【0039】また、相対向する側壁20,22のそれぞ
れは、凹部から成る薄壁部37,37を有している。こ
のため、ケース半体19からフェライト半体14を取り
出す際にドライバやその他の工具を使用して容易に取り
出すことができる。
【0040】さらに、半円形の開口30は、図3に示す
ように該開口30の内周に向けて突出する1個か2個の
三角形状の追加の歯39を含んでいる。この三角形状の
歯39は、半円形の各開口30の基底にある矩形状の追
加の歯38と協働してケーブル12をケース18に固定
するために使用される。すなわち、各ケース半体19,
19の向き合った歯38,39同士が、ケース半体1
9,19を閉じたときにケーブル12に噛み込んで、ケ
ーブル12をケース18に対して固定する。
【0041】 本発明の具体的な実施例は本発明の原理
の適用に関して詳しく図示及び記載しているが、本発明
は本発明の原理から逸脱しない範囲で上記以外にも実施
可能である。例えば、本実施形態ではプラットフォーム
40を円筒形状としているが、これには限られず円柱形
状としても良い。この場合も各フェライト半体14,1
4をプラットフォーム40の周りの全方向に揺動させる
ことができる。また、プラットフォーム40を例えば縦
断面が台形である截頭円錐形状としたり、細い突起から
成るピポット状としても良い。
【0042】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1のノイズ抑制装置は、フェライト部を収容する上部開
口を有するスペースを形成する対向する側壁と無孔の底
と、導体を貫通させる端部とを有する弾性体から成る一
対のケース部と、導体の周囲で前記ケース部の前記上部
開口を互いに向き合わせた閉じ位置に前記ケース部を保
持する連結手段と、各ケース部に収容され、一つの溝と
少なくとも一つの表面を有し、前記ケースが閉じ位置に
あるときに前記溝に導体を貫通させるように前記表面が
互いに突き合うと共に前記溝が重なり合うフェライト部
と、前記一対のケース部の少なくとも一方と一体に形成
され、前記スペースへ向けて突出して前記の少なくとも
一方のケース部の前記フェライト部に当接し、前記の少
なくとも一方のケース部の前記の対向する側壁と前記端
部から内側に離して設けられて、前記ケース部が連結す
ると前記の少なくとも一方のケース部の底がわずかな歪
みを生じて両フェライト部が互いの方向に偏向して、前
記ケース部が前記閉じ位置にある時に前記表面が互いに
平らに突き合わされるように、当接する前記フェライト
が動揺するようにした前記無孔の底に設けられ、また突
出する一つの円形のプラットフォームを備えているの
で、ケース部を閉じようとする時、フェライト部がプラ
ットフォーム上で回転や揺動をしながらその表面が最初
に互いに突き合わさって面接触する。そして、ケース部
が弾性体から成るので、ケース部を閉じ位置にするとプ
ラットフォームが外側に押圧されて各ケース部の底が僅
かに外側に歪んで膨らむ。これにより、フェライト部を
互いに向き合わせて各表面を相対向させた状態で、突き
合わさって面接触しながら押圧させることができる。
【0043】これにより、フェライト部またはケース部
のサイズに誤差等があってもフェライト部の導体への装
着をがたつき無く確実に行うことができる。しかも、経
時変化や温度上昇による押圧力の弛緩を抑制して製品の
貯蔵寿命および使用寿命を延長することができる。さら
に、本発明によれば、形状が単純で、構造が頑丈で、製
造コストが安いノイズ抑制装置を得ることができる。
【0044】また、請求項2のノイズ抑制装置では、各
ケース部はそれぞれプラットフォームを有するようにし
ているので、各フェライト部を両側から挟んで押圧する
ことができる。したがって、各フェライト部の押圧をよ
り確実に行うことができる。
【0045】さらに、請求項3のノイズ抑制装置では、
ケース部同士が連結した時の底の僅かな歪みにより、両
フェライト部をそれぞれ相手側に押圧する偏りを生じさ
せるようにしているので、フェライト部を互いに向き合
わせて各表面を相対向させた状態で突き合わせて面接触
しながら互いに押圧させることができる。
【0046】そして、請求項4のノイズ抑制装置では、
プラットフォームは円柱形であるようにしているので、
接触するフェライト部がいずれの方向にも回転及び揺動
することができる。このため、各フェライト部の表面同
士の面接触をより確実に行うことができる。
【0047】また、請求項5のノイズ抑制装置では、プ
ラットフォームは円筒形であるようにしているので、接
触するフェライト部がいずれの方向にも回転及び揺動す
ることができる。しかも、プラットフォームのフェライ
ト部が接触する部位の体積が小さくなるので、当該部位
がフェライト部により容易に圧縮されるようになる。こ
のため、ケース部の底の撓みだけでなくプラットフォー
ムの圧縮によっても、一方のフェライト部を他方のフェ
ライト部に向けて押圧させる力を生じさせることができ
る。
【0048】さらに、請求項6のノイズ抑制装置では、
各ケース部は弾性体により一体形成されているようにし
ているので、各ケース部を一まとまりに扱うことができ
るので、片方のケース部の紛失等を防止できる。
【0049】そして、請求項7のノイズ抑制装置では、
各ケース部は導体を貫通させる開口を備えた端壁を各端
部に有するようにしているので、フェライト部がケース
部から脱落することを防止できると共に、ケース部に導
体を貫通させることができる。
【0050】さらに、請求項8のノイズ抑制装置では、
各ケース部の各端壁の開口部分は、フェライト部の溝に
向かって斜めに突出する爪を備えるようにしているの
で、ケース部を逆さにしたときにフェライト部の溝が爪
に引っ掛かる。これにより、フェライト部がケース部か
ら落下することを防止できる。
【0051】また、請求項9のノイズ抑制装置では、連
結手段は、各ケース部の相対向する側壁の一方同士を連
結する少なくとも1個のヒンジと、各ケース部の相対向
する側壁の他方同士を結合する1個のラッチとを有する
ようにしているので、ケース部同士の連結をワンタッチ
で容易かつ確実に行うことができる。
【0052】そして、請求項10のノイズ抑制装置で
は、各ケース部は相対向する側壁の少なくとも一方にあ
る1つの薄壁部を有するようにしているので、ケース部
からフェライト部を取り出す際にドライバやその他の工
具を使用して容易に取り出すことができる。
【0053】また、請求項11のノイズ抑制装置では、
各ケース部は、各端部に有り開口を備えた端壁と、各フ
ェライト部の溝に係止するために各開口付近で内側へ斜
めに突出する爪と、導体に装着するために開口中で突出
する少なくとも1つの追加の歯とを有するようにしてい
るので、ケース部を閉じたときに追加の歯が導体に噛み
込む。このため、ケースが閉じ位置にあるときに、導体
がケースから抜けてしまうことを防止できる。しかも、
ケース部を逆さにしたときにフェライト部の溝が爪に引
っ掛かるので、フェライト部がケース部から落下するこ
とを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケースの一実施形態を示す斜視図であ
り、ケーブルを収容するための2個のケース半体が開い
た状態を示す。
【図2】図1の実施形態の縦断面図であり、ケースが閉
じた状態を示す。
【図3】図1の実施形態の径方向の断面図であり、ケー
スが閉じた状態を示す。
【符号の説明】
10 ノイズ抑制装置 12 ケーブル(導体) 14 フェライト半体(フェライト部) 15 表面 16 コア通路(溝) 18 ケース 19 ケース半体(ケース部) 20 側壁 22 側壁 24 底 26 端壁(端部) 28 端壁(端部) 30 開口 32 ヒンジ(連結手段) 33 雌ラッチ(連結手段) 34 雄ラッチ(連結手段) 36 爪 37 薄壁部 38 歯(追加の歯) 39 歯(追加の歯) 40 プラットフォーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−268397(JP,A) 特開 平7−122433(JP,A) 実開 平5−28008(JP,U) 実開 平4−97317(JP,U) 実開 平2−52313(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 9/00 H01F 17/06

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライト部を収容する上部開口を有す
    るスペースを形成する対向する側壁と無孔の底と、導体
    を貫通させる端部とを有する弾性体から成る一対のケー
    ス部と、 導体の周囲で前記ケース部の前記上部開口を互いに向き
    合わせた閉じ位置に前記ケース部を保持する連結手段
    と、 各ケース部に収容され、一つの溝と少なくとも一つの表
    面を有し、前記ケースが閉じ位置にあるときに前記溝に
    導体を貫通させるように前記表面が互いに突き合うと共
    に前記溝が重なり合うフェライト部と、 前記一対のケース部の少なくとも一方と一体に形成さ
    れ、前記スペースへ向けて突出して前記の少なくとも一
    方のケース部の前記フェライト部に当接し、前記の少な
    くとも一方のケース部の前記の対向する側壁と前記端部
    から内側に離して設けられて、前記ケース部が連結する
    と前記の少なくとも一方のケース部の底がわずかな歪み
    を生じて両フェライト部が互いの方向に偏向して、前記
    ケース部が前記閉じ位置にある時に前記表面が互いに平
    らに突き合わされるように、当接する前記フェライトが
    動揺するようにした前記無孔の底に設けられ、また突出
    する一つの円形のプラットフォームからなる、 導体の周囲で突き当たることを特徴とするノイズ抑制装
    置。
  2. 【請求項2】 前記各ケース部はそれぞれ前記プラット
    フォームを有することを特徴とする請求項1記載のノイ
    ズ抑制装置。
  3. 【請求項3】 前記ケース部同士が連結した時の前記底
    の僅かな歪みにより、両フェライト部をそれぞれ相手側
    に押圧する偏りを生じさせることを特徴とする請求項1
    または2記載のノイズ抑制装置。
  4. 【請求項4】 前記プラットフォームは円柱形であるこ
    とを特徴とする請求項1から3までのいずれか記載のノ
    イズ抑制装置。
  5. 【請求項5】 前記プラットフォームは円筒形であるこ
    とを特徴とする請求項1から3までのいずれか記載のノ
    イズ抑制装置。
  6. 【請求項6】 前記各ケース部は、弾性体により一体形
    成されていることを特徴とする請求項1から5までのい
    ずれか記載のノイズ抑制装置。
  7. 【請求項7】 前記各ケース部は、導体を貫通させる開
    口を備えた端壁を各端部に有することを特徴とする請求
    項1から6までのいずれか記載のノイズ抑制装置。
  8. 【請求項8】 前記各ケース部の各端壁の前記開口部分
    は、前記フェライト部の前記溝に向かって斜めに突出す
    る爪を備えることを特徴とする請求項7記載のノイズ抑
    制装置。
  9. 【請求項9】 前記連結手段は、各ケース部の相対向す
    る側壁の一方同士を連結する少なくとも1個のヒンジ
    と、各ケース部の相対向する側壁の他方同士を結合する
    1個のラッチとを有することを特徴とする請求項1から
    8までのいずれか記載のノイズ抑制装置。
  10. 【請求項10】 前記各ケース部は、前記相対向する側
    壁の少なくとも一方にある1つの薄壁部を有することを
    特徴とする請求項1から9までのいずれか記載のノイズ
    抑制装置。
  11. 【請求項11】 前記各ケース部は、各端部に有り開口
    を備えた端壁と、各フェライト部の溝に係止するために
    各開口付近で内側へ斜めに突出する爪と、導体に装着す
    るために前記開口中で突出する少なくとも1つの追加の
    歯とを有することを特徴とする請求項1から10までの
    いずれか記載のノイズ抑制装置。
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