JP3486993B2 - アクティブマトリクス基板、及び液晶表示装置 - Google Patents
アクティブマトリクス基板、及び液晶表示装置Info
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Description
成されたアクティブマトリクス基板、及びそのアクティ
ブマトリクス基板を備えた液晶表示装置に関わるもので
ある。
基板上に、画素スイッチング用に適した薄膜トランジス
タ(以下、TFTという。)を形成する場合には、従
来、まず、図13(a)に示すように、石英基板601
の表面に、シリコン酸化膜606を形成する。次に、シ
リコン酸化膜606の表面側にノンドープの多結晶シリ
コン膜を形成した後、それをパタンニングして、多結晶
シリコン膜604を形成する。次に、多結晶シリコン膜
604の表面側にシリコン酸化膜608(ゲート絶縁
膜)を形成した後、シリコン酸化膜608の表面側にゲ
ート電極609を形成する。
電極609をマスクとして低濃度のリンイオンをイオン
注入し、多結晶シリコン膜604に低濃度のソース・ド
レイン領域604aを形成する。ここで、不純物が注入
されなかった部分がチャネル形成領域607となる。
電極609の周囲をマスク645で覆い、この状態で、
高濃度のリンイオンをイオン注入する。その結果、低濃
度のソース・ドレイン領域604aのうち、マスク64
5で覆われていなかった部分は、高濃度コンタクト領域
642a、643aとなる一方、マスク645で覆われ
ていた部分は、低濃度ソース・ドレイン領域642b、
643bとなる。
電極609の表面側に層間絶縁膜611を形成した後、
コンタクトホール611a、611bを形成し、これら
のコンタクトホールを介して、高濃度コンタクト領域6
42a、643aにソース電極613およびドレイン電
極612をそれぞれ導電接続させると、LDD構造のT
FTが製造される。
TFTの製造方法では、図13(c)に示す工程におい
て、高濃度コンタクト領域642a、643aだけを形
成する目的のために、ゲート電極609の周囲を覆うマ
スク645を形成する必要があるため、マスクの枚数が
増えるという問題点がある。
膜に形成したコンタクトホールを利用して高濃度コンタ
クト領域を形成する方法が案出されている。かかる方法
では、まず、図14(a)に示すように、石英基板60
1の表面にシリコン酸化膜606を形成した後、多結晶
シリコン膜604を形成する。また、多結晶シリコン膜
604の表面側にシリコン酸化膜608(ゲート絶縁
膜)を形成する。次に、シリコン酸化膜608の表面側
にゲート電極609を形成する。
電極609をマスクとして低濃度のリンイオンをイオン
注入し、低濃度のソース・ドレイン領域604aを形成
する。不純物が注入されなかった部分がチャネル形成領
域607となる。
電極609の表面側に層間絶縁膜611を形成した後、
それにコンタクトホール611a、611bを形成す
る。この状態で、コンタクトホール611a、611b
を介して、低濃度のソース・ドレイン領域604aに高
濃度のリンイオンを注入し、高濃度コンタクト領域63
2a、633aを形成する。高濃度のリンイオンが注入
されたなかった部分が低濃度ソース・ドレイン領域63
2b、633bとなる。
成すると、高濃度コンタクト領域632a、633aを
形成することだけを目的とするマスクを省略できるとい
う利点がある。しかながら、この方法では、コンタクト
ホール611a、611bを介して高濃度の不純物イオ
ンを注入する際に、多結晶シリコン膜604に不純物イ
オンを直接打ち込むため、イオン注入時の打ち込みエネ
ルギーを小さくする必要がある。ここで、イオン注入時
の打ち込みエネルギーを小さくすると、イオン注入時の
ビーム電流が小さくなり、不純物イオンを高濃度に注入
するのに長時間を要し、生産性が低下するという問題点
がある。加えて、イオン注入後の不純物濃度のピーク
は、低濃度のソース・ドレイン領域604aの内部にあ
って、かかる部分では、結晶性が大きく劣化してしま
う。このため、高温で熱処理を行なわなければ、結晶性
を回復させることができず、低温プロセスに不向きであ
るという問題点がある。
領域の間に障壁層を形成して、ドレイン領域とドレイン
電極との接続抵抗を低減したアクティブマトリクス基板
を実現することにある。
リクス基板は、画素電極に導電接続された薄膜トランジ
スタを有する液晶表示パネル用のアクティブマトリクス
基板において、ゲート電極と、該ゲート電極にゲート絶
縁膜を介して対峙するチャネル形成領域、ソース領域及
びドレイン領域を有するシリコン膜と、前記シリコン膜
上に形成され前記ソース領域及び前記ドレイン領域に対
応する部分にコンタクトホールが設けられた絶縁膜と、
前記ソース領域及びドレイン領域とそれぞれ導電接続す
るソース電極及びドレイン電極と、前記ドレイン電極と
前記ドレイン領域の間に介在する障壁層と、を具備し、
前記障壁層は、前記コンタクトホールを埋めることなく
その内壁及び底部に沿って形成され、かつ前記ソース領
域及び前記ドレイン領域となる前記シリコン膜に対して
当該障壁層を介して不純物が導入できる薄い膜厚を有
し、前記ドレイン電極は、前記コンタクトホールを埋め
るように前記薄い障壁層上に形成されるITO層からな
り、前記ドレイン電極を前記画素電極として画素領域に
形成し、前記薄い障壁層は、前記ドレイン電極の下層全
体に形成されて液晶表示パネルの反射層として機能する
ことを特徴とする。
ブマトリクス基板を具備することを特徴とする。
コンタクト領域との間における接続抵抗を小さくすると
いう観点からは、高濃度不純物導入工程を行った以降、
障壁層をコンタクトホールの底部に残し、この底部に残
った障壁層を介して、ソース電極またはドレイン電極を
高濃度コンタクト層に導電接続させることができる。か
かる方法により製造されたTFTでは、ソース領域およ
びドレイン領域との間にチャネルを形成可能なチャネル
形成領域と、このチャネル領域にゲート絶縁膜を介して
対峙するゲート電極とを有し、ソース領域およびドレイ
ン領域には、これらの領域の表面側に形成された層間絶
縁膜のコンタクトホールを介してソース電極およびドレ
イン電極が導電接続する高濃度コンタクト領域を備える
とともに、コンタクトホールの底部には、障壁層を有す
る。従って、ソース電極およびドレイン電極は、障壁層
を介してソース領域およびドレイン領域に導電接続して
いる構造となる。
度コンタクト領域(シリコン膜)との間における接続抵
抗を小さくするという観点からは、高濃度不純物導入工
程を行なった以降、障壁層を少なくともドレイン領域側
のコンタクトホールの底部に残し、この底部に残った障
壁層を介して、ITO層からなるドレイン電極をドレイ
ン領域の高濃度コンタクト層に導電接続させることがで
きる。かかる方法により製造したTFTでは、障壁層を
介してインジウム錫酸化物層からなるドレイン電極がド
レイン領域の高濃度コンタクト層に導電接続している構
造となる。
をコンタクトホールの底部に残し、この底部に残った障
壁層を介して、ソース電極またはドレイン電極を高濃度
コンタクト層に導電接続させると、障壁層を介してソー
ス・ドレイン領域に高濃度の不純物を打ち込むときに、
シリコン膜と障壁層との間で境界部分を通じて原子の相
互移動が起こる。従って、障壁層とソース・ドレイン領
域との間で生じる原子のミキシングにより接続抵抗が小
さくなる。一方、これらの金属材料からなる障壁層と、
ソース電極またはドレイン電極を構成する材料との間で
は、もとより接続抵抗が小さい。それ故、ソース電極ま
たはドレイン電極を障壁層を介して高濃度コンタクト領
域(シリコン膜)に接続すれば、この接続部分における
接続抵抗を減じることができる。
以降、障壁層を少なくともドレイン領域側のコンタクト
ホールの底部に残し、この底部に残った障壁層を介し
て、ITO層からなるドレイン電極をドレイン領域の高
濃度コンタクト層に導電接続させると、ドレイン電極
(ITO層)と高濃度コンタクト領域(シリコン膜)と
は障壁層を介して導電接続する。このため、ドレイン電
極(ITO層)と高濃度コンタクト領域(シリコン膜)
とが直接には導電接続しないので、それらの間における
接続抵抗を大幅に低減することができる。
する。
のTFT(薄膜トランジスタ)も、液晶表示パネルのア
クティブマトリクス基板上に画素用TFTとして製造す
る。そこで、図1を参照して、実施例1、2、3で説明
するトップゲート型の薄膜トランジスタを用いたアクテ
ィブマトリクス基板の構成を説明しておく。
マトリクス基板において、信号線と走査線とが区画する
画素領域の一つを拡大して示してある。この図におい
て、液晶表示パネル用のアクティブマトリクス基板1で
は、信号線2と走査線3とによって画素領域4が区画さ
れており、この画素領域4には、信号線2から延設され
たソース電極Sが導電接続するソース領域と、走査線3
から延設されたゲート電極Gとを備える画素用薄膜トラ
ンジスタ(TFT)が形成されている。ここで、画素領
域4を覆うITO電極6は、その一部がTFTのドレイ
ン電極Dになっている。なお、以下の実施例1、2の説
明に用いるTFTの各断面は、図1におけるX−X′断
面に相当する。
す縦断面図であり、このTFTは、図1に示す画素用薄
膜トランジスタに相当する。
ス基板101の表面側には、タンタル、アルミニウム、
またはクロムからなるゲート電極109と、ゲート絶縁
膜108と、ゲート電極109に対してセルフアライン
的に形成されたソース領域132およびドレイン領域1
33と、これらのソース領域132とドレイン領域13
3との間にチャネルを形成するためのチャネル形成領域
107とを有する。TFT100は、チャネル形成領域
107に対して、その上層側でゲート絶縁膜108を介
してゲート電極109が対峙するトップゲート型になっ
ている。また、TFT100は、ソース領域132およ
びドレイン領域133にN型の不純物が導入されたNチ
ャネル型になっている。
り、ソース領域132およびドレイン領域133には、
層間絶縁膜111のコンタクトホール111a、111
bに対応する領域に高濃度コンタクト領域132a、1
33aを備え、ゲート電極109の端部に対峙する位置
には、低濃度ソース領域132bおよび低濃度ドレイン
領域133bを備えている。低濃度ソース領域132b
および低濃度ドレイン領域133bのリンイオンのピー
ク濃度は、約1×1018cm-3から約1×1019cm-3
までの範囲にあり、高濃度コンタクト領域132a、1
33aにおけるリンイオン濃度は、約1×1020cm-3
である。
素電極)、およびアルミニウム合金層からなるソース電
極113は、コンタクトホール111a、111bを介
して高濃度コンタクト領域132a、133aに導電接
続されている。
に説明する製造方法によって形成されているため、生産
性が高いとともに、ソース領域132およびドレイン領
域133への不純物の導入時に発生した結晶性の劣化
は、低温熱処理で充分に修復されている。
前に、その不純物導入工程で用いるイオン注入装置の構
造を説明しておく。
イオン注入装置の概略構成図である。イオン注入装置5
0には、プラズマ源51から不純物イオン52を引き出
すための引出し電極53と、不純物イオン52を所定の
エネルギーになるように加速するための加速電極54と
が設けられている。引出し電極53および加速電極54
には、それぞれ所定の電圧が印加されるようになってお
り、プラズマ源51から引き出された不純物イオン52
をガラス基板55の表面側に形成された多結晶シリコン
膜に打ち込めるようになっている。イオン注入装置50
には、ドーパントガスから発生したイオンに対して質量
分離を行なうための質量分離部が構成されておらず、ド
ーパントガスから発生した全てのイオンを質量分離する
ことなく、多結晶シリコン膜に打ち込むようになってい
る。
造方法を示す工程断面図である。
板101の表面に、膜厚が約2000オングストローム
のシリコン酸化膜106を形成する。ガラス基板101
に含まれる金属イオンなどの影響を防止するためであ
る。次に、シリコン酸化膜106の表面側に、膜厚が約
500オングストロームのノンドープの多結晶シリコン
膜を形成した後、それをパタンニングして、多結晶シリ
コン膜104を形成する。かかる多結晶シリコン膜10
4は、たとえば、固相成長法や低温低圧CVD法(LP
CVD法)などの低温成膜法により形成される。また、
多結晶シリコン膜104は、非晶質シリコン膜をレーザ
ーアニール法で多結晶化することにより形成する場合も
ある。
に、膜厚が約1200オングストロームのシリコン酸化
膜108(ゲート絶縁膜)を形成する。次に、シリコン
酸化膜108の表面側に、アルミニウム、クロム、タン
タルなどの電気的抵抗の小さな金属層をスパッタ法など
により形成した後に、それをパタンニングして、膜厚が
約6000オングストロームのゲート電極109を形成
する。
したイオン注入装置50を用いて、PH3 を5%含み、
残部が水素ガスである混合ガスから発生する全てのイオ
ンを、質量分離することなく、約80keVのエネルギ
ーでゲート電極109をマスクとしながら多結晶シリコ
ン膜104にイオン注入する。なお、水素ガスに代え
て、ヘリウムガスを用いる場合もある。ここで、不純物
の導入量は、リンイオンのドーズ量に換算して1×10
13/cm2 から1×1014/cm2 までの範囲である。
その結果、多結晶シリコン膜104には、リンイオンの
濃度ピークが1×1018cm-3から1×1019cm-3ま
での範囲にある低濃度のソース・ドレイン領域104a
が形成される。続いて、図3に示したイオン注入装置5
0を用いて、純水素ガスからなるドーピングガスから発
生する全てのイオンを打ち込んで、低濃度ソース・ドレ
イン領域104aに含まれる欠陥を水素によって除去す
る。水素イオンの打ち込みによって、シリコン膜中の不
整結合を終端化して、低濃度領域についても低温熱処理
で活性化できるようにするためである。この場合には、
水素イオンの濃度ピークは、6×1018cm-3から1×
1020cm-3までの範囲とする。なお、不純物が注入さ
れなかった部分がチャネル形成領域107となる。
極109の表面側に層間絶縁膜111を形成した後に、
それにコンタクトホール111a、111bを形成す
る。
に、層間絶縁膜111の表面側(ガラス基板101の表
面全体)にTiNx 層からなる薄い障壁層140(たと
えば、膜厚が約1000オングストロームの障壁層)を
形成する。その結果、障壁層140は、層間絶縁膜11
1の表面側だけでなく、コンタクトホール111a、1
11bの底部にも形成される(障壁層形成工程)。
トホール111a、111bの内部に障壁層140を形
成した状態のままで、高濃度の不純物を導入する。この
際には、マスクを用いずに、ガラス基板101の表面全
体に不純物を注入する(高濃度不純物導入工程)。
3に示したイオン注入装置50を用いる。すなわち、P
H3 を5%含み、残部が水素ガスである混合ガスから発
生する全てのイオンを、質量分離することなく、約80
keVのエネルギーでイオン注入する。このときのイオ
ンの加速電圧などの条件は、不純物濃度のピーク部分
が、ソース領域132およびドレイン領域133と障壁
層140との境界部分に対して障壁層140の側に位置
するように設定する。また、不純物導入量は、リンイオ
ンのドーズ量に換算して約1×1015/cm2 である。
11bからは、その底部に位置する障壁層140を介し
て高濃度の不純物が選択的に打ち込まれる。従って、ソ
ース領域132およびドレイン領域133のうち、コン
タクトホール111a、111bに対応する領域には、
高濃度コンタクト領域132a、133aが形成され
る。その他の部分は、低濃度ソース領域132bおよび
低濃度ドレイン領域133bとなる。
囲気中で約300℃、1時間の低温熱処理を施す。
壁層140を完全に除去した後、ITO層(画素電極)
からなるドレイン電極112、およびアルミニウム合金
層からなるソース電極113を順次形成する。
法では、高濃度不純物導入工程において、層間絶縁膜1
11に形成したコンタクトホール111a、111bか
ら不純物を選択的に打ち込むため、それだけを目的とし
たマスクを形成してなくても、所定の領域のみに不純物
を導入することができる。
低濃度のソース・ドレイン領域104aに不純物を直接
打ち込むのでなく、障壁層140を介して打ち込む。こ
こで、イオンの加速電圧などは、不純物分布のピークが
障壁層140の内部に位置するように設定してあるの
で、不純物濃度のピーク部分では、結晶性が低下する
が、かかる部分は、障壁層140の内部に存在する。従
って、ソース領域132およびドレイン領域133で
は、結晶性が大きく劣化しない。それ故、高温で熱処理
を行なわなくても、比較的低温(たとえば、約300
℃)で熱処理を行なうことにより、ソース領域132お
よびドレイン領域133の結晶性を回復させることがで
きるので、製造工程全体を低温プロセスで行なうことが
できる。
04aには、障壁層140を介して不純物を打ち込むた
め、打ち込みエネルギーを大きく設定することができ
る。従って、ビーム電流値を大きく設定できるので、不
純物の導入速度を高めることができる。それ故、本例の
製造方法によれば、高濃度の不純物を短時間で導入でき
るので、生産性が高いという利点もある。
縁膜111の表面全体に形成すればよく、それをパタン
ニングする必要がないので、マスク枚数が増えるという
欠点もない。
Tの構成を示す縦断面図である。なお、本例のTFT
は、実施例1のTFTと基本的には同じ構成になってい
るので、対応する部分には、同じ符号を付してある。こ
こで、実施例1は、コプレーナ型であり、実施例2は、
スタガード型であるが、本発明の目的の範囲では、いず
れの構造をも同じように用いることができる。
ス基板101の表面側には、タンタル、アルミニウム、
またはクロムからなるゲート電極109と、ゲート電極
109に対してセルフアライン的に形成されたソース領
域162およびドレイン領域163と、これらのソース
領域162とドレイン領域163との間にチャネルを形
成するためのチャネル形成領域107とを有する。ここ
で、TFT200は、チャネル形成領域107に対し
て、その上層側でゲート絶縁膜108を介してゲート電
極109が対峙するトップゲート型になっている。ま
た、TFT200は、ソース領域162およびドレイン
領域163にN型の不純物が導入されたNチャネル型に
なっている。
3には、層間絶縁膜111のコンタクトホール111
a、111bに対応する領域に高濃度コンタクト領域1
62a、163aを備え、これらの高濃度コンタクト領
域162a、163aにおけるリンイオン濃度は、約1
×1020cm-3である。
素電極)、およびアルミニウム合金層からなるソース電
極113は、コンタクトホール111a、111bを介
して高濃度コンタクト領域162a、163aに導電接
続しているが、コンタクトホール111a、111bの
底部には、TiNx 層からなる薄い障壁層240a、2
40b(たとえば、膜厚が約1000オングストローム
の障壁層)がある。従って、ソース電極113およびド
レイン電極112は、障壁層240a、240bを介し
て高濃度コンタクト領域162a、163aに導電接続
している。
位置には、膜厚が約500オングストロームの低濃度ソ
ース領域162b、および膜厚が約500オングストロ
ームの低濃度ドレイン領域163bを備えており、TF
T200は、LDD構造を有している。低濃度ソース領
域162bおよび低濃度ドレイン領域163bのリンイ
オンのピーク濃度は、約1×1018cm-3から約1×1
019cm-3までの範囲にある。ここで、低濃度ソース領
域162bおよび低濃度ドレイン領域163bの下層側
には、膜厚が約1000オングストロームの下層側ソー
ス領域162c、および下層側ドレイン領域163cが
形成されている。
T200は、以下の製造方法によって製造されているた
め、実施例1と同様に、生産性が高いとともに、ソース
領域162およびドレイン領域163への不純物の導入
時に発生した結晶性の劣化は、低温熱処理で充分に修復
されている。また、ソース電極113およびドレイン電
極112と、高濃度コンタクト領域162a、163a
との間における接続抵抗が小さい。
程断面図である。
板101の表面に、膜厚が約2000オングストローム
のシリコン酸化膜106を形成する。
のノンドープの多結晶シリコン膜を形成した後、それを
パタンニングして、下層側の多結晶シリコン膜105を
形成する。
ノンドープの多結晶シリコン膜を形成した後、それをパ
タンニングして、上層側の多結晶シリコン膜104を形
成する。かかる多結晶シリコン膜104、105は、た
とえば、固相成長法や低温低圧CVD法(LPCVD
法)などにより形成される。また、多結晶シリコン膜1
04、105は、非晶質シリコン膜をレーザーアニール
法で多結晶化することにより形成する場合もある。
に、膜厚が約1200オングストロームのシリコン酸化
膜108(ゲート絶縁膜)を形成する。次に、シリコン
酸化膜108の表面側に、アルミニウム、クロム、タン
タルなどの電気的抵抗の小さな金属層をスパッタ法など
により形成した後に、それをパタンニングして、膜厚が
約6000オングストロームのゲート電極109を形成
する。
したイオン注入装置50を用いて、PH3 を5%含み、
残部が水素ガスである混合ガスから発生する全てのイオ
ンを、質量分離することなく、約80keVのエネルギ
ーでゲート電極109をマスクとしながら多結晶シリコ
ン膜104、105にイオン注入する。なお、水素ガス
に代えて、ヘリウムガスを用いる場合もある。ここで、
不純物の導入量は、リンイオンのドーズ量に換算して1
×1013/cm2 から1×1014/cm2 までの範囲で
ある。その結果、多結晶シリコン膜104、105に
は、リンイオンの濃度ピークが1×1018cm-3から1
×1019cm-3までの範囲にある低濃度のソース・ドレ
イン領域104a、105aが形成される。続いて、図
2に示したイオン注入装置50を用いて、純水素ガスか
らなるドーピングガスから発生する全てのイオンを打ち
込んで、低濃度のソース・ドレイン領域104a、10
5aに含まれる欠陥を水素によって除去する。この場合
には、水素イオンの濃度ピークは、6×1018cm-3か
ら1×1020cm-3までの範囲とする。なお、不純物が
注入されなかった部分がチャネル形成領域107とな
る。
極109の表面側に層間絶縁膜111を形成した後に、
それにコンタクトホール111a、111bを形成す
る。
面側(ガラス基板101の表面全体)にTiNx 層から
なる薄い障壁層240(たとえば、膜厚が約1000オ
ングストロームの障壁層)を形成する。ここで、障壁層
240は、層間絶縁膜111の表面側だけでなく、コン
タクトホール111a、111bの底部にも形成される
(障壁層形成工程)。
トホール111a、111bの底部に障壁層240を形
成した状態のままで、高濃度の不純物を導入する。この
際には、マスクを用いずに、ガラス基板101の表面全
体に不純物を注入する(高濃度不純物導入工程)。
3に示したイオン注入装置50を用いる。すなわち、P
H3 を5%含み、残部が水素ガスである混合ガスから発
生する全てのイオンを、質量分離することなく、約80
keVのエネルギーでイオン注入する。このときのイオ
ンの加速電圧などの条件は、不純物分布のピークが障壁
層240の側に位置するように設定する。また、不純物
導入量は、リンイオンのドーズ量に換算して約1×10
15/cm2 である。
104a、105aのうち、コンタクトホール111
a、111bに対応する領域には、マスクを用いなくて
も、高濃度の不純物が選択的に導入され、高濃度コンタ
クト領域162a、163aが形成される。その他の部
分は、低濃度ソース領域162bおよび低濃度ドレイン
領域163bとなる。
囲気中で約300℃、1時間の低温熱処理を施す。
40をパタンニングして、コンタクトホール11a、1
11bの底部、およびその周囲に障壁層240a、24
0bを残す。
(画素電極)からなるドレイン電極112、およびアル
ミニウム合金層からなるソース電極113を順次形成す
る。その結果、ドレイン電極112は、障壁層240b
を介して高濃度コンタクト領域163aに導電接続し、
ソース電極113は、障壁層240aを介して高濃度コ
ンタクト領域162aに導電接続する。
法では、高濃度不純物導入工程において、層間絶縁膜1
11に形成したコンタクトホール111a、111bか
ら不純物を打ち込むため、マスクを形成してなくても、
所定の範囲のみに不純物を導入することができる。
のソース・ドレイン領域104a、105aに不純物を
直接打ち込むのでなく、障壁層140を介して打ち込
む。ここで、イオンの加速電圧などは、不純物分布のピ
ークが障壁層140の内部に位置するように設定してあ
る。従って、不純物分布のピーク部分では、結晶性が劣
化するが、かかる部分は、障壁層240(障壁層240
a、240b)の内部に存在する。従って、ソース領域
162およびドレイン領域163では、結晶性が大きく
劣化しない。それ故、高温で熱処理を行なわなくても、
比較的低温(たとえば、約300℃)で熱処理を行なう
ことにより、ソース領域162およびドレイン領域16
3の結晶性を回復させることができるので、製造工程全
体を低温プロセスで行なうことができるなど、実施例1
と同様な効果を奏する。
入工程において、低濃度のソース・ドレイン領域104
a、105aに障壁層240を介して不純物イオンを打
ち込んだ後、障壁層240(障壁層240a、240
b)をコンタクトホール111a、111bの底部に残
して利用する。すなわち、高濃度不純物の導入時には、
ソース・ドレイン領域104a、105a(シリコン
膜)と障壁層240との間で境界部分を通して原子の相
互移動が起こり、原子のミキシングが生じるので、高濃
度コンタクト領域162a、163a(シリコン膜)と
障壁層240との間における接続抵抗が小さい。ここ
で、障壁層240を構成するTiNx 層と、ソース電極
113を構成するアルミニウム合金層とは、もとより接
続抵抗が小さい。従って、ソース領域162の側での接
続抵抗が低減される。かかる効果は、障壁層240とし
て、アルミニウム層、アルミニウム合金層、モリブデン
層、タングステン層、またはクロム層を用いた場合にも
得ることができる。
2と、高濃度コンタクト領域163a(シリコン膜)と
の接続抵抗は、従来より大きいという問題があったが、
本例では、コタクトホール111bの底部に残した障壁
層240bを介して、ドレイン電極112(ITO層)
と高濃度コンタクト領域163a(シリコン膜)とを導
電接続させているので、ドレイン領域163の側でも、
接続抵抗が小さい。
Tの構成を示す縦断面図である。なお、本例のTFT
は、実施例1、2のTFTと相違して、オフセットゲー
ト構造になっている。
ス基板301の表面側には、タンタル、アルミニウム、
またはクロムからなるゲート電極309と、ゲート電極
309の端部に対して横方向にずれた領域に位置するソ
ース領域362およびドレイン領域363と、これらの
ソース領域362とドレイン領域363との間にチャネ
ルを形成するためのチャネル形成領域307とを有す
る。ここで、TFT300は、チャネル形成領域307
に対して、その上層側でゲート絶縁膜308を介してゲ
ート電極309が対峙するトップゲート型になってい
る。また、TFT300は、ソース領域362およびド
レイン領域363にN型の不純物が導入されたNチャネ
ル型になっている。
3は、層間絶縁膜311のコンタクトホール311a、
311bが対応する領域のみに形成され、ソース領域3
62およびドレイン領域363自身が、アルミニウム合
金層からなるソース電極313、およびITO層からな
るドレイン電極312が導電接続する高濃度コンタクト
領域になっている。ここで、コンタクトホール311
a、311bの底部には、TiNx 層からなる薄い障壁
層340a、340b(たとえば、膜厚が約1000オ
ングストロームの障壁層)がある。従って、ソース電極
313およびドレイン電極312は、障壁層340a、
340bを介してソース領域362およびドレイン領域
363に導電接続されている。
T300は、以下の製造方法によって製造されているた
め、実施例1と同様に、生産性が高いとともに、ソース
領域362およびドレイン領域363への不純物の導入
時に発生した結晶性の劣化は、低温熱処理で充分に修復
されている。また、ソース電極313およびドレイン電
極312と、ソース領域362およびドレイン領域36
3との間における接続抵抗が小さい。
程断面図である。
板301の表面に、膜厚が約2000オングストローム
のシリコン酸化膜306を形成する。
ノンドープの多結晶シリコン膜を形成した後、それをパ
タンニングして、多結晶シリコン膜304を形成する。
かかる多結晶シリコン膜は、たとえば、固相成長法や低
温低圧CVD法(LPCVD法)などにより形成され
る。また、多結晶シリコン膜304は、非晶質シリコン
膜をレーザーアニール法で多結晶化することにより形成
する場合もある。
に、膜厚が約1200オングストロームのシリコン酸化
膜308(ゲート絶縁膜)を形成する。次に、シリコン
酸化膜308の表面側に、アルミニウム、クロム、タン
タルなどの電気的抵抗の小さな金属層をスパッタ法など
により形成した後に、それをパタンニングして、膜厚が
約6000オングストロームのゲート電極309を形成
する。
極309の表面側に層間絶縁膜311を形成した後に、
それにコンタクトホール311a、311bを形成す
る。
面側(ガラス基板301の表面全体)にTiNx 層から
なる薄い障壁層340(たとえば、膜厚が約1000オ
ングストロームの障壁層)を形成する。ここで、障壁層
340は、層間絶縁膜311の表面側だけでなく、コン
タクトホール311a、311bの底部にも形成される
(障壁層形成工程)。
トホール311a、311bの底部に障壁層340を形
成した状態のままで、高濃度の不純物を導入する。この
際には、マスクを用いずに、ガラス基板301の表面全
体に不純物を注入する(高濃度不純物導入工程)。
3に示したイオン注入装置50を用いる。すなわち、P
H3 を5%含み、残部が水素ガスである混合ガスから発
生する全てのイオンを、質量分離することなく、約80
keVのエネルギーでイオン注入する。なお、水素ガス
に代えて、ヘリウムガスを用いる場合もある。このとき
のイオンの加速電圧などの条件は、不純物濃度のピーク
部分が障壁層340の側に位置するように設定する。ま
た、不純物導入量は、リンイオンのドーズ量に換算して
約1×1015/cm2 である。
ち、コンタクトホール311a、311bに対応する領
域には、マスクを用いなくても、高濃度の不純物が選択
的に導入され、ソース領域162およびドレイン領域1
63(高濃度コンタクト領域)が形成される。
囲気中で約300℃、1時間の低温熱処理を施す。
40をパタンニングして、コンタクトホール311a、
311bの底部、およびその周囲に障壁層340a、3
40bを残す。
(画素電極)からなるドレイン電極312、およびアル
ミニウム合金層からなるソース電極313を順次形成す
る。その結果、ドレイン電極312は、障壁層340b
を介してドレイン領域363に導電接続し、ソース電極
313は、障壁層340aを介してソース領域362に
導電接続する。
法では、高濃度不純物導入工程において、層間絶縁膜3
11に形成したコンタクトホール311a、311bか
ら不純物を打ち込むため、マスクを形成してなくても、
所定の範囲のみに不純物を導入することができる。
シリコン膜304に不純物を直接打ち込むのでなく、障
壁層340を介して打ち込む。ここで、イオンの加速電
圧などは、不純物分布のピークが障壁層340の内部に
位置するように設定してある。従って、不純物濃度のピ
ーク部分では、結晶性が低下するが、かかる部分は、障
壁層340(障壁層340a、340b)の内部に存在
する。従って、ソース領域362およびドレイン領域3
63では、結晶性が大きく劣化しない。それ故、高温で
熱処理を行なわなくても、比較的低温(たとえば、約3
00℃)で熱処理を行なうことにより、ソース領域36
2およびドレイン領域363の結晶性を回復させること
ができるので、製造工程全体を低温プロセスで行なうこ
とができるなど、実施例1と同様な効果を奏する。
入工程において、多結晶シリコン膜304に障壁層34
0を介して不純物イオンを打ち込んだ後、障壁層340
(障壁層340a、340b)をコンタクトホール31
1a、311bの底部に残して利用する。すなわち、高
濃度不純物の導入時には、多結晶シリコン膜304と障
壁層340との間で境界部分を通して原子の相互移動が
起こり、原子のミキシングが生じるので、ソース領域3
62およびドレイン領域363(シリコン膜)と障壁層
340との間における接続抵抗が小さい。ここで、障壁
層340を構成するTiNx 層と、ソース電極313を
構成するアルミニウム合金層とは、もとより接続抵抗が
小さい。従って、ソース領域362の側での接続抵抗が
低減される。かかる効果は、障壁層340として、アル
ミニウム層、アルミニウム合金層、モリブデン層、タン
グステン層、またはクロム層を用いた場合にも得ること
ができる。
2と、ドレイン領域363(シリコン膜)との接続抵抗
は、従来より大きいという問題があったが、本例では、
コタクトホール311bの底部に残った障壁層340a
を介して、ドレイン電極312(ITO層)と、ドレイ
ン領域363(シリコン膜)とを導電接続させているの
で、ドレイン領域363の側でも、接続抵抗が小さい。
ト型の薄膜トランジスタを用いた液晶表示パネル用のア
クティブマトリクス基板において、信号線と走査線とが
区画する画素領域の一つを拡大して示してある。なお、
このアクティブマトリクス基板は、機能的には図1に示
したアクティブマトリクス基板と同様であるため、共通
する機能を有する部分には同じ符号を付してある。この
図において、液晶表示パネル用のアクティブマトリクス
基板1には、信号線2と走査線3とによって画素領域4
が区画されており、この画素領域4には、信号線2から
延設されたソース電極Sが導電接続するソース領域と、
走査線3から延設されたゲート電極Gとを備える画素用
薄膜トランジスタ(TFT)が形成されている。ここ
で、画素領域4を覆うITO電極6は、その一部がTF
Tのドレイン電極Dになっている。なお、本例のTFT
の各断面は、図9におけるY−Y′断面に相当する。
示す縦断面図である。
は、ガラス基板401の表面側にゲート電極402が形
成され、このゲート電極402の表面側にゲート絶縁膜
403が形成されている。ゲート絶縁膜403の表面側
には、ゲート電極402に対峙する領域にチャネル形成
領域404を構成するシリコン膜406が形成されてい
る。ここで、シリコン膜406のうち、チャネル形成領
域404の両側は、ソース領域411およびドレイン領
域412になっている。シリコン膜406の表面側に
は、層間絶縁膜405が形成されており、それには、コ
ンタクトホール405a、405bが形成されている。
また、コンタクトホール405a、405bの間には、
チャネル保護膜405cが形成されている。コンタクト
ホール405a、405bの底部に対応するソース領域
411およびドレイン領域412には、高濃度コンタク
ト領域411a、412aが形成されている。
1は、コンタクトホール405a、405bを介してソ
ース領域411およびドレイン領域412の高濃度コン
タクト領域411a、411bに導電接続している。
05bのうち、コンタクトホール405bの底部には、
クロム層からなる薄い障壁層440b(たとえば、膜厚
が約1000オングストロームの障壁層)がある。従っ
て、ドレイン電極421は、障壁層440bを介して高
濃度コンタクト領域412aに導電接続している。ま
た、障壁層440bは、コンタクトホール411bの底
部だけでなく、ドレイン電極421の下層全体に形成さ
れているので、反射型の液晶表示装置用として用いるこ
とができる。ここで、障壁層440bの材料や膜厚を、
光透過率が犠牲にならない条件に設定すると、ドレイン
電極421の下層全体に障壁層440bを形成する本例
のような構造も、透過型の液晶表示装置に適用すること
ができる。
T400は、以下の製造方法によって製造されているた
め、生産性が高いとともに、ドレイン電極421と高濃
度コンタクト領域412aとの間における接続抵抗が小
さい。
TFTの製造方法を説明する。
基板401の表面にゲート電極402を形成する。ゲー
ト電極402は、スパッタ法などにより膜厚が3000
オングストローム程のタンタル層を形成した後、それを
パタンニングすることにより形成する。
基板401の表面側にゲート絶縁膜403を形成する。
このゲート絶縁膜403は、プラズマCVD法などによ
って膜厚が約3000オングストロームの窒化シリコン
膜(SiNx )を形成し、それをパタンニングすること
によって形成する。
ズマCVD法などによりアモルファスのシリコン膜40
6を形成する。このシリコン膜406は、ゲート絶縁膜
403を形成した後、基板表面全体に対して、アモルフ
ァスのシリコン膜406を形成した後、それをパタンニ
ングすることによって形成する。
ン膜406の表面側に対して、層間絶縁膜405を形成
する。この層間絶縁膜405は、基板表面の全体に窒化
シリコン膜(SiNx )を形成した後、パタンニングす
ることによって形成する。このパタンニング工程では、
コンタクトホール405a、405bも形成する。その
結果、コンタクトホール405a、405bの間には、
チャネル保護膜405cが形成される。
面の全体にクロム膜からなる薄い障壁層440(たとえ
ば、膜厚が約1000オングストロームの障壁層)を形
成する。その結果、層間絶縁膜406およびチャネル保
護膜405cの表面に障壁層440が形成されるととも
に、コンタクトホール405a、405bの底部にも、
障壁層440が形成される(障壁層形成工程)。
う。すなわち、図11(d)に示すように、基板表面の
全体にリンイオンをイオン注入すると、シリコン膜40
6のうち、コンタクトホール405a、405bに対応
する部分のみに不純物が選択的に導入される。この際に
は、基板の温度を約200℃以上にまで高めた状態での
イオン注入、いわゆる高温イオン注入を行う。その結
果、シリコン膜406の表面には、所定の深さをもつ高
濃度コンタクト領域411a、411bが形成される
(高濃度不純物導入工程)。
囲気中で約300℃、1時間の低温熱処理を施す。
基板表面の全体にITO層421aを形成した後、図1
0に示すように、それを所定のマスクによってパタンニ
ングし、ドレイン電極421を形成する。続いて、同じ
パターンで障壁層440もパタンニングし、ドレイン電
極421の下層に障壁層440bを残す。その結果、I
TO層からなるドレイン電極421は、クロム膜からな
る障壁層440bを下層にもつ画素電極となる。また、
図示を省略するが、基板表面の全体にTi層を形成した
後、それをパタンニングして、ソース電極422を形成
する。
の製造方法においても、高濃度コンクタクト領域411
a、412aを形成するための高濃度不純物導入工程に
おいて、層間絶縁膜411に形成したコンタクトホール
405a、405bから不純物を打ち込むため、マスク
を形成しなくても、所定の領域のみに不純物を導入する
ことができる。
をシリコン膜に直接打ち込むのでなく、障壁層440を
介して打ち込む。このため、注入エネルギーを大きく設
定することができるので、導入速度を高めることができ
る。それ故、本例の製造方法によれば、高濃度の不純物
を導入する場合でも、所要時間が短くて済む。
ピーク部分が障壁層440の内部に位置するように、加
速電圧などを設定する。従って、不純物濃度のピーク部
分では、結晶性の劣化が大きくても、かかる部分は、ソ
ース領域411およびドレイン領域412に無い。それ
故、熱処理を低温で行なっても、ソース領域411およ
びドレイン領域412の結晶性を回復することができる
ので、製造工程全体を低温プロセスで行なうことができ
る。
縁膜405の表面全体に形成すればよいとともに、高濃
度の不純物を導入した後に障壁層440bとして残す際
には、ドレイン電極421と同じパターンでパタンニン
グするので、マスク枚数が増えるという欠点もない。
を導入した後の障壁層440をパタンニングして、ドレ
イン電極421の下層と利用しているため、ドレイン電
極421(ITO)と高濃度コンタクト領域412a
(シリコン膜)との間における接続抵抗を低減すること
ができる。
4において、代表的な構造を備える2つのタイプ(トッ
プゲート型およびボトムゲート型)のTFTを用いて、
高濃度不純物導入後の障壁層の形態が異なる4つの例を
説明したが、たとえば、トップゲート型のTFTにおい
て、ドレイン電極の下層全体に障壁層を残してもよいな
ど、各種の組合せが可能である。すなわち、実施例1な
いし実施例4で説明したような障壁層を残す構造、およ
び障壁層を不純物の導入後に除去する構造は、表1に示
すように、LDD構造のTFTにおいて、トップゲート
型、およびボトムゲート型のいずれにも適用できる。
たような障壁層を残す構造、および障壁層を不純物の導
入後に除去する構造は、表2に示すように、オフセット
ゲート構造のTFTにおいて、トップゲート型、および
ボトムゲート型のいずれにも適用できる。
ような障壁層を残す構造、および障壁層を不純物の導入
後に除去する構造は、表3に示すように、ソース領域お
よびドレイン領域が、ゲート電極の端部が対峙する部分
にオフセット領域や低濃度領域を有しない通常の構造の
TFTにも適用できる。この場合に、ボトムゲート型で
は、その効果が大であるが、トップゲート型では、その
効果が限られている。その理由は、トップゲート型のT
FTにおいて、セルフアライン構造のソース・ドレイン
領域を形成する場合には、層間絶縁膜、およびそのコン
タクトホールを形成する以前の工程で、ゲート電極をマ
スクとしながら高濃度の不純物を導入し終えているた
め、ソース・ドレイン電極と高濃度のソース・ドレイン
領域との接続抵抗を低減することなどを目的として障壁
層を形成する場合に限られるからである。
せにおいても、Nチャネル型TFT、またはPチャネル
型TFTとして形成することができる。
型の液晶表示装置用だけでなく、反射型の液晶表示装置
用に構成してもよい。
Nx 層やクロム層を用いたが、その他の障壁層として
は、たとえば、ITO層、アルミニウム層、アルミニウ
ム合金層、モリブデン層、またはタングステン層を単層
のままで、またはそれらを積層した状態で用いることが
できる。これらの障壁層の材料のうち、ITO層は、透
過型の液晶表示装置に適している。また、透過型の液晶
表示装置において、図12にアクティブマトリクス基板
の一つの画素領域を拡大して示すように、画素領域の周
りに、モリブデン層やクロム層で構成した障壁層540
を画素電極6の下地層として残した場合には、障壁層5
40が遮光層として機能する。従って、障壁層540を
利用して、ソース・ドレイン電極とソース・ドレイン領
域との接続抵抗を下げるとともに、ブラックマトリクス
を形成できるので、透過型の液晶表示装置としては最適
である。また、モリブデン層やクロム層で構成した障壁
層を画素領域全体に残した場合には、障壁層自身が反射
層として機能するので、反射型の液晶表示装置にも最適
である。
壁層がドレイン電極とドレイン領域の間に形成されるの
で、ドレイン電極とドレイン領域が障壁層を介して導電
接続する構成になって、ドレイン電極とドレイン領域の
間における接続抵抗を大幅に低減することができる。
形成されるので、障壁層を液晶表示パネルの反射層とし
て機能させることもできる。
た液晶表示装置において、アクティブマトリクス基板上
の画素領域を拡大して示す説明図である。
に示す断面図である。
の導入に用いたイオン注入装置の概略構成図である。
である。
に示す断面図である。
である。
に示す断面図である。
である。
示パネルにおいて、アクティブマトリクス基板上の画素
領域を拡大して示す説明図である。
的に示す断面図である。
面図である。
層として利用したブラックマトリクの説明図である。
ある。
図である。
405b・・・コンタクトホール 112、312、421・・・ドレイン電極 113、313、422・・・ソース電極 132、162、362、411・・・ソース領域 133、163、363、412・・・ドレイン領域 132a、133a、162a、163a、411a、
412a・・・高濃度コンタクト領域 140、240、340、440・・・障壁層 240a、240b、340a、340b、441b・
・・パタンニングした後の障壁層
Claims (2)
- 【請求項1】 画素電極に導電接続された薄膜トランジ
スタを有する液晶表示パネル用のアクティブマトリクス
基板において、 ゲート電極と、該ゲート電極にゲート絶縁膜を介して対
峙するチャネル形成領域、ソース領域及びドレイン領域
を有するシリコン膜と、前記シリコン膜上に形成され前
記ソース領域及び前記ドレイン領域に対応する部分にコ
ンタクトホールが設けられた絶縁膜と、前記ソース領域
及びドレイン領域とそれぞれ導電接続するソース電極及
びドレイン電極と、前記ドレイン電極と前記ドレイン領
域の間に介在する障壁層と、を具備し、 前記障壁層は、前記コンタクトホールを埋めることなく
その内壁及び底部に沿って形成され、かつ前記ソース領
域及び前記ドレイン領域となる前記シリコン膜に対して
当該障壁層を介して不純物が導入できる薄い膜厚を有
し、 前記ドレイン電極は、前記コンタクトホールを埋めるよ
うに前記薄い障壁層上に形成されるITO層からなり、 前記ドレイン電極を前記画素電極として画素領域に形成
し、前記薄い障壁層は、前記ドレイン電極の下層全体に
形成されて液晶表示パネルの反射層として機能すること
を特徴とするアクティブマトリクス基板。 - 【請求項2】 請求項1に記載のアクティブマトリクス
基板を具備することを特徴とする液晶表示装置。
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