JP3483398B2 - 立坑築造方法 - Google Patents

立坑築造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は立坑築造方法、より
詳しくは、ボイリング、ヒービングが発生しやすい地盤
あるいは湧水の強い地盤に立坑を築造する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上下水道のマンホール築造工事、電線や
信号線溝中継立坑築造工事、油タンクや貯水槽の掘削工
事、あるいは地下室や地下倉庫築造工事等においては、
地中に立坑が築造される。
【0003】このような立坑築造工事においては、従来
より、特開平2−221587号公報などに開示されて
いるように、地中に挿入した立坑ケーシング内を掘削
し、その後、ケーシング底部に底盤コンクリートを打設
するという工法が採用されている。
【0004】このとき、工事中の地盤が、地下水位が高
い砂質土や掘削深さが深く、ボイリング、ヒービングが
発生しやすい場合、通常の工法で立坑を築造することは
極めて困難である。特に、工事中ボイリングやヒービン
グなどが発生すると、工事進行が妨げられるだけでな
く、作業者にとって非常に危険である。
【0005】この対策として、軟弱地盤あるいは湧水の
強い地盤における立坑築造工事では、従来より、図3に
示すような工法が採られている。図3(a)は工事前の
原地盤20を示しており、21は地平面、22は地下水
位を示している。このような原地盤20に対し、同
(b)に示すように、ボーリングマシン23および薬注
ポンプ24を用いて薬液を注入して、土砂の空隙を固結
することにより、地盤改良区域25を形成する。そし
て、同(c)に示すように、地盤改良区域25に立坑ケ
ーシング26を挿入して掘削した後、コンクリートを打
設して底盤28を形成することにより立坑27を築造す
る。
【0006】そのほか、ボイリング、ヒービングが発生
しやすい軟弱地盤あるいは湧水の強い地盤において採用
されている地盤改良工法には、地下水位低下工法、圧気
工法、高圧噴射注入工法、凍結工法、生石灰工法などが
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】軟弱地盤や湧水の強い
地盤などにおいて採用されている従来の工法は、いずれ
も工事費用が高価であり、地盤改良工法を伴うため工事
期間が長引くという問題がある。また、地盤改良工法は
施工実績の証明が困難であるため、実績を重視する土木
建設業界では発注者及び施工業者のいずれもが敬遠して
いる。
【0008】一方、軟弱地盤や湧水の強い地盤などにお
いて地盤改良工法を実施することにより、立坑築造工事
現場の周辺地域において、地下水汚染、土壌汚染あるい
は路盤隆起などの新たな問題を引き起こすおそれがあ
る。
【0009】また、従来の工法で築造した立坑において
は、立坑ケーシングと底盤コンクリートとの水密性が低
下したり、水圧や土圧等により底盤コンクリートが立坑
ケーシング内に抜け上がる、いわゆる底抜け事故などが
発生している。
【0010】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、ボイリング、ヒービングが発生しやすい軟弱地盤や
湧水の強い地盤などにおいて、地盤改良工事なしに水密
性に優れた立坑を築造することができ、地下水汚染や路
盤隆起あるいは底抜け事故などを生ずるおそれがない立
坑築造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の立坑築造方法は、地中に挿入した立坑ケー
シング内を注水または湧水により貯水状態に保持しつつ
掘削を行い、掘削完了後、貯水状態で水中コンクリート
を打設して立坑底部にコンクリート底盤を形成すること
を特徴とする。
【0012】ボイリング、ヒービングが発生しやすい軟
弱地盤や湧水の強い地盤などにおいて、地中に挿入した
立坑ケーシング内を注水または湧水により貯水状態に保
持しながら掘削を行い立坑を形成する。このとき、立坑
ケーシング内に存在する水により底部には大きな水圧が
加わっているため、立坑ケーシング外の地下水圧や土圧
によるボイリング、ヒービングの発生を抑えることがで
きる。
【0013】特に、掘削工事中、坑底部分の土砂が排除
され坑底にかかっていた土砂圧が急激に減少すると、地
下水圧や土圧との圧力バランスが崩れてボイリング、ヒ
ービングなどの現象が発生しやすいが、立坑ケーシング
内を貯水状態に保持して坑底に水圧をかけておくことに
より、これらの現象を有効に防止できる。
【0014】また、立坑ケーシング内を湧水により貯水
状態に保持しつつ掘削を行っている場合でも、坑底部分
の土砂が排除されると立坑ケーシング内の水位が急激に
下がり地下水圧や土圧との圧力バランスが崩れボイリン
グ、ヒービングなどの現象が発生しやすい。そこで、水
位が低下したときは、放置しておくことにより、湧水が
立坑ケーシング内に浸入して水位は元の位置まで復帰す
るため、それを待って掘削工事を再開させれば、立坑ケ
ーシング内の水によりボイリング、ヒービングなどの現
象を防止できる。なお、この場合、立坑ケーシング内に
注水して常に貯水状態を保持しながら掘削を行えば、掘
削工事中の急激な水位の低下にも直ちに対応して水位を
復帰させることができるため、工事を効率的に進行でき
る。
【0015】掘削完了後も、立坑内を貯水状態に保持し
ながら、コンクリート注入管を通して立坑底部にコンク
リートを打設する。このときも、坑底部には大きな水圧
が加わっているため、ボイリング、ヒービングの発生を
抑えてコンクリートを打設することができる。なお、コ
ンクリート注入管としては、いわゆるトレミー管などを
好適に使用できる。
【0016】このように、本発明の立坑築造方法では、
注水または湧水により立坑ケーシング内を貯水状態に保
持して、坑底部に大きな水圧を加えながら掘削およびコ
ンクリート打設を行うため、工事中にボイリング、ヒー
ビングなどが発生することがなく、工事を安全かつ効率
的に進行できる。
【0017】次に、本発明の立坑築造方法は、前記水中
コンクリートを打設後、コンクリートが硬化する前に、
立坑ケーシングがコンクリート上面から離脱しない範囲
で立坑ケーシングを上昇させ下降させることにより、立
坑ケーシング下端面周辺にコンクリートを充填させた
後、固化させることを特徴とする。
【0018】坑底部分へのコンクリート打設が終わった
ら、コンクリート固化前に立坑ケーシングがコンクリー
ト上面から離脱しない範囲で、立坑ケーシングを一旦上
昇させた後下降させることにより、立坑ケーシング下端
面周辺に未硬化のコンクリートを十分充填させた後、コ
ンクリートを固化させる。これによって、コンクリート
は立坑ケーシング下端面周辺に広がった状態で固化する
ため、立坑が完成して坑内の水を排出した後、立坑底部
に地下水圧や土圧がかかったとき、底盤コンクリートの
浮力が立坑壁にかかり、立坑ケーシングの重量および立
坑ケーシングと地山との間の摩擦力により、底盤コンク
リートが立坑内に抜け上がることを防止できる。
【0019】ここで、本発明の立坑築造方法は、前記立
坑ケーシング内の水位を立坑ケーシング外の地下水位よ
り常に高位置に保持することを特徴とする。前述したよ
うに、本発明では、地中に挿入した立坑ケーシング内を
注水または湧水により貯水状態に保持しながら掘削した
後、立坑底部へのコンクリート打設を行うが、このと
き、立坑ケーシング内の水位を立坑ケーシング外の地下
水位より常に高位置に保持することにより、立坑底部に
は、立坑ケーシング外の地下水圧や土圧よる圧力よりも
大きな水圧をかけることができる。このため、ボイリン
グ、ヒービング防止効果を向上させることができる。
【0020】また、本発明の立坑築造方法は、前記立坑
ケーシング内の水に比重を増大させる添加物を混入させ
ることを特徴とする。立坑ケーシング内の水に添加物を
混入して水の比重を増大させることにより、坑底に加わ
る水圧を増大させることができるため、ボイリング、ヒ
ービング防止効果が向上する。また、添加物を混入して
水の比重を増大させることにより、同体積の水よりも大
きな水圧を発生させることができるため、水だけの場合
より立坑ケーシング内の水位を低くしても同等の効果を
発生させることができる。
【0021】さらに、本発明の立坑築造方法は、立坑ケ
ーシング内の水に混入させる添加物がベントナイトであ
ることを特徴とする。ベントナイトは水に溶解しやすい
ため、立坑ケーシング内の水に混入させるだけで水の比
重を容易に増大させることができ、前述したように同体
積の水の場合よりも大きな水圧を発生させることができ
る。また、ベントナイトは、地中に拡散しても人体に悪
影響を及ぼすような被害を生ずる危険性が低いというメ
リットがある。なお、ベントナイトの添加は、掘削初期
から行うのが望ましいが、掘削の最終段階に近づいてか
らでもよい。
【0022】一方、本発明の立坑築造方法は、前記立坑
ケーシングが表面に凹凸を有するコルゲート管であって
もよい。本発明の立坑築造方法は、円筒状の立坑ケーシ
ングを使用して立坑を築造する場合に好適な工法である
が、立坑ケーシングが表面に凹凸を有するコルゲート管
である場合も採用することができ、前述と同様の作用、
効果が得られる。この場合、コルゲート管底部の凹凸に
コンクリートがかかるように打設した後、固化させるこ
とにより、コンクリートはコルゲート管底部の凹凸に充
填された状態で固化して底盤が形成されるため、底盤コ
ンクリートの抜け上がり防止のための立坑ケーシング引
き上げ操作は不要である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の立坑築造方法の実
施形態を示す工程説明図、図2は他の実施形態を示す縦
断面図である。
【0024】図1において、1は地中に挿入された立坑
ケーシング、2は立坑ケーシング1内を掘削する掘削用
バケット、3は立坑ケーシング1内に注水するための注
水管、4は地平面、5は地中に存在する地下水の水位、
6は立坑ケーシング内に貯っている水、7は立坑ケーシ
ング1内の水6の水位、8はコンクリート注入用のトレ
ミー管、9は底盤である。
【0025】本実施形態の立坑築造方法においては、ま
ず図1(a)に示すように、地中に挿入した立坑ケーシ
ング1内に注水管3より注水して貯水状態を保持しなが
ら掘削用バケット2で掘削を行い立坑を形成していく。
このとき、立坑ケーシング1内の水6により坑底10に
は大きな水圧が加わっているため、立坑ケーシング1外
の地下水圧や土圧に起因するボイリング、ヒービングな
どの発生を抑えることできる。
【0026】特に、本実施形態では、立坑ケーシング1
内の水位7を立坑ケーシング1外の地下水位5より常に
高位置に保持しながら掘削を行うため、地下水圧や土圧
よりも大きな水圧を坑底10部分に加えることができ、
ボイリング、ヒービングなどを防止する効果が高い。こ
のため、掘削工事を安全かつ効率的に進行させることが
できる。
【0027】また、掘削工事中、掘削用バケット2によ
り坑底10部分の土砂が排除され坑底10にかかってい
た土砂圧が急激に減少すると、地下水圧や土圧との圧力
バランスが崩れてボイリング、ヒービングなどの現象が
発生しやすいが、注水管3より注水して、立坑ケーシン
グ1内の水位7を地下水位5より常に高位置に保持し、
坑底10に強い水圧をかけておくことにより、これらの
現象を有効に防止できる。
【0028】さらに、注水管3から立坑ケーシング1内
に注水しながら掘削を行うため、掘削工事中に立坑ケー
シング1内の水位7が急激に低下した場合でも、注水管
3からの注水量を増加させることにより、直ちに水位7
を地下水位5より高位置に復帰させることができる。し
たがって、地下水の立坑ケーシング1内への浸入による
水位7の上昇を待たずに掘削を続行できるため、作業効
率が向上する。
【0029】掘削工事が完了すると、図1(b)に示す
ように、立坑ケーシング1内を貯水状態に保持したま
ま、地上よりトレミー管8を通して底部10にコンクリ
ート11を打設する。このときも、立坑ケーシング内1
の水位7を、立坑ケーシング1外の地下水位5より常に
高位置に保持することにより、底部10には、立坑ケー
シング1外の地下水圧や土圧よる圧力よりも大きな水圧
をかけることができる。このため、ボイリング、ヒービ
ングなどの発生を防止することができる。
【0030】コンクリート打設が終了したら、図1
(c)に示すように、コンクリート11が固化する前に
立坑ケーシング1を一旦上昇させて下降させることによ
り、立坑ケーシング1下端面周辺に未硬化のコンクリー
ト11を十分充填させた後、コンクリート11を固化さ
せれば、コンクリート11は立坑ケーシング1下端面周
辺に広がった状態で固化して底盤9が形成される。
【0031】底盤9が形成された後、立坑ケーシング1
内の水6を排出することにより、図1(d)に示すよう
に、立坑12が完成する。このとき、前述したように、
コンクリート11は立坑ケーシング1下端面周辺に広が
った状態で固化して底盤9が形成されているため、水密
性に優れており、立坑12底部に地下水圧や土圧がかか
っても、底盤9が立坑内に抜け上がることがない。
【0032】また、本実施形態では、立坑ケーシング1
内に、注水管3より水を注入しているが、このときベン
トナイトなどの添加物を混入させることにより、立坑ケ
ーシング1内の水6の比重を増大させることもできる。
水6の比重を増大させることにより、坑底10に加わる
水圧を増大させることができるため、ボイリング、ヒー
ビング防止効果が向上する。
【0033】立坑ケーシング1内の水6にベントナイト
を混入させる場合の一方法として、立坑ケーシング1の
上部から高濃度状態に溶解したベントナイトを投入した
ところ、掘削作業中の掘削用バケット2の上下運動によ
る撹拌作用だけでベントナイトは水6中に完全に混入
し、水6の比重増大によって坑底10に加わる水圧が増
大し、ボイリング、ヒービング防止効果が向上した。
【0034】このように、ベントナイトを混入して水6
の比重を増大させたことにより、同体積の水よりも大き
な水圧を発生させることができたため、水だけの場合に
比べ、立坑ケーシング1内の水位7と地下水位5との差
を小さくしても同等の効果を発生させることができた。
ベントナイトは水に溶解しやすいため、水の比重を容易
に増大させることができるだけでなく、地中に拡散して
も人体に悪影響を及ぼすような被害を生ずる危険性が低
いというメリットがある。
【0035】このように、本実施形態の立坑築造方法で
は、注水により立坑ケーシング1内の水位7を地下水位
5よりも高位の貯水状態に保持して、坑底10部分に大
きな水圧を加えながら掘削およびコンクリート打設を行
うため、工事中にボイリング、ヒービングなどが発生す
ることがない。このため、立坑築造工事を安全かつ効率
的に進行できる。
【0036】また、ボイリング、ヒービングが発生しや
すい軟弱地盤や湧水の強い地盤などにおいて、地盤改良
工事なしに水密性に優れた立坑を築造することができる
ため、地下水汚染や路盤隆起あるいは底抜け事故などを
生ずるおそれがない
【0037】次に、図2に基づき他の実施形態について
説明する。図2において、13は地中に挿入されたコル
ゲート管、14は地平面、15は地下水位、16はコル
ゲート管13底部にコンクリートを注入するためのトレ
ミー管、17はコルゲート管13底部に打設されたコン
クリート、18はコルゲート管13内に注水する注水管
である。
【0038】本実施形態においても、図1に示す実施形
態と同様の工程を採り、ボイリング、ヒービングの発生
を抑えながら、立坑を築造することができた。この場
合、立坑ケーシングとして凹凸のあるコルゲート管13
を使用しているため、トレミー管16によりコンクリー
ト打設する際に、コルゲート管13底部の凹凸にコンク
リートがかかるように打設した後、固化させた。したが
って、コンクリート17は、コルゲート管13底部の凹
凸に十分充填された状態で固化して底盤が形成された。
これによって、立坑築造後、土圧や水圧などにより底盤
が抜け上がることを防止することができた。
【0039】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏すること
ができる。
【0040】(1)地中に挿入した立坑ケーシング内を
注水または湧水により貯水状態に保持し、坑底部分に大
きな水圧を加えながら、掘削およびコンクリート打設を
行うため、工事中にボイリング、ヒービングなどが発生
することがなく、工事を安全かつ効率的に進行できる。
【0041】(2)立坑ケーシング内に注水して常に貯
水状態を保持しながら掘削を行うことにより、掘削工事
中の急激な水位の低下にも直ちに対応できるため、工事
を効率的に進行できる。
【0042】(3)坑底部分へのコンクリート打設が終
わったら、コンクリート固化前に立坑ケーシングを一旦
上昇させて下降させ、立坑ケーシング下端面周辺に未硬
化のコンクリートを十分充填させた後、コンクリートを
固化させることによって、底盤は立坑ケーシング下端面
周辺に広がった状態で形成されるため、完成後、底部に
地下水圧や土圧がかかっても、底盤が立坑内に抜け上が
る事故を防止できる。
【0043】(4)立坑ケーシング内の水位を立坑ケー
シング外の地下水位より高位状態に保持しながら掘削、
および立坑底部へのコンクリート打設を行うことによ
り、立坑底部には、立坑ケーシング外の地下水圧や土圧
よる圧力よりも大きな水圧をかけることができため、ボ
イリング、ヒービングなどの防止効果が向上する。
【0044】(5)立坑ケーシング内の水に、添加物を
混入して水の比重を増大させることにより、坑底に加わ
る水圧を増大させることができるため、ボイリング、ヒ
ービング防止効果が向上するとともに、水だけの場合よ
りも低い水位で同等の効果が得られる。
【0045】(6)立坑ケーシング内の水に混入させる
添加物としてベントナイトを使用することにより、水の
比重を容易に増大させることができ、また、地中に拡散
しても人体に悪影響を及ぼす被害を生ずる危険性が低い
というメリットがある。
【0046】(7)立坑ケーシングとして凹凸のあるコ
ルゲート管を使用した場合も、コルゲート管内を注水ま
たは湧水により貯水状態に保持しながら掘削、コンクリ
ート打設を行うことにより、ボイリング、ヒービング発
生を防ぎながら立坑を築造することできる。また、コル
ゲート管底部の凹凸にコンクリートを充填して、固化さ
せることにより、立坑完成後、底盤が立坑内に抜け上が
る事故を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】立坑築造方法の実施の形態を示す工程説明図で
ある。
【図2】他の実施形態を示す縦断面図である。
【図3】従来の立坑築造方法を示す工程説明図である。
【符号の説明】
1,26 立坑ケーシング 2 掘削用バケット 3,18 注水管 4,14,21 地平面 5,15,22 地下水位 6 水 7 水位 8,16 トレミー管 9,28 底盤 10 坑底 11,17 コンクリート 12,27 立坑 13 コルゲート管 20 原地盤 23 ボーリングマシン 24 薬注ポンプ 25 地盤改良区域

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に挿入した立坑ケーシング内を注水
    または湧水により貯水状態に保持しつつ掘削を行い、掘
    削完了後、貯水状態で水中コンクリートを打設後、同コ
    ンクリートが硬化する前に、前記立坑ケーシングを同立
    坑ケーシング下端が前記コンクリート上面から離脱しな
    い範囲で上昇させ下降させることにより、前記立坑ケー
    シング下端面周辺に前記コンクリートを充填させた後、
    固化させて立坑底部にコンクリート底盤を形成すること
    を特徴とする立坑築造方法。
  2. 【請求項2】 前記立坑ケーシング内の水位を、前記立
    坑ケーシング外の地下水位より常に高位置に保持するこ
    とを特徴とする請求項記載の立坑築造方法。
  3. 【請求項3】 前記立坑ケーシング内の水に比重を増大
    させる添加物を混入させることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の立坑築造方法。
  4. 【請求項4】 前記添加物がベントナイトである請求項
    記載の立坑築造方法。
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